JP3595862B2 - エーテル化合物、その用途およびその製造中間体 - Google Patents
エーテル化合物、その用途およびその製造中間体 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、エーテル化合物、その用途およびその製造中間体に関する。
【従来の技術】
これまで、ある種のエーテル化合物が殺虫、殺ダニ剤の有効成分として用いられることが、たとえば特開昭 59−108733号公報や特開昭 58−198430号公報等に記載されている。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの化合物も防除効力等の点から、有害生物防除剤の有効成分として必ずしも常に満足すべきものであるとは言い難い。
【0002】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記状況に鑑み、すぐれた有害生物防除効力を有する化合物を見出すべく鋭意検討を重ねた結果、下記一般式 化3で示されるエーテル化合物がすぐれた有害生物防除効力を有することを見出すと共に、該エーテル化合物を製造する上で、後記一般式 化4で示されるシクロプロパン誘導体が有用な中間体となることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は一般式 化3
【化3】
〔式中、Xはフッ素原子または水素原子を表わす。〕
で示されるエーテル化合物(以下、本発明化合物と記す。)、それを有効成分とする有害生物防除剤およびその製造中間体である一般式 化4
【化4】
〔式中、Rはヒドロキシメチル基、ホルミル基またはシアノ基を表わす。〕
で示されるシクロプロパン誘導体を提供するものである。
【0003】
本発明化合物は、たとえば、式 化5
【化5】
で示されるアルコール化合物と一般式 化6
【化6】
〔式中、Xは前述と同じ意味を表わし、Yはハロゲン原子(たとえば、塩素原子、臭素原子等)を表わす。〕
で示されるベンジルハライド化合物とを反応させることにより製造することができる。
反応は塩基の存在下、溶媒中で行なうのが好ましい。
用いられる塩基としては、たとえば、ナトリウムアミド、炭酸カリウム、トリエチルアミン、水酸化ナトリウム、水素化ナトリウム等をあげることができる。溶媒としては、たとえば、トルエン、ヘキサン、ベンゼン等の炭化水素類、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、1,2−ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類および水を単独もしくは混合して用いることができる。
反応温度は通常−20℃から反応に使用する溶媒の沸点または100℃の範囲をとることができるが、−5℃から反応に使用する溶媒の沸点または100℃までの温度がより望ましい。一般式 化5のアルコール化合物と一般式 化6のベンジルハライド化合物の使用モル比は任意に設定できるが、等モルまたはそれに近い比率で行なうのが有利である。塩基は一般式 化5のアルコール化合物1モルに対して、等モルから過剰量の割合を用いることができるが、望ましくは等モル〜5モルの割合である。必要に応じて、たとえば、テトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド等のアンモニウム塩、TDA−1(登録商標)、18−クラウン−6等のクラウンエーテル類等を添加してもよい。
反応終了後の反応液は、有機溶媒抽出、濃縮等の通常の後処理を行い、目的の本発明化合物を得ることができる。必要ならば、クロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の通常の操作によってさらに精製することもできる。
【0004】
一般式 化5で示されるアルコール化合物は、たとえば、市販品である4−(トリフルオロメトキシ)ベンジルブロミドを用いて下記スキーム化7にしたがって製造することができる。
【化7】
【0005】
本発明化合物が防除効力を発揮する有害生物としては、たとえば、下記のものがあげられる。
半翅目害虫
ヒメトビウンカ、トビイロウンカ、セジロウンカ等のウンカ類、ツマグロヨコバイ、イナズマヨコバイ、タイワンツマグロヨコバイ等のヨコバイ類、アブラムシ類、カメムシ類、コナジラミ類、カイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等
鱗翅目害虫
ニカメイガ(ニカメイチュウ)、コブノメイカ、ノシメコクガ等のメイガ類、ハスモンヨトウ、アワヨトウ、ヨトウガ等のヨトウ類、モンシロチョウ等のシロチョウ類、コカクモンハマキ等のハマキガ類、シンクイガ類、ハモグリガ類、ドクガ類、ウワバ類、カブラヤガ、タマナヤガ等のアグロティス属(Agrothis spp.)、ヘリオティス属(Heliothis spp.) 、コナガ、イガ、コイガ等双翅目害虫
アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ネッタイシマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマダラカ等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ、オオイエバエ、ヒメイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、タネバエ、タマネギバエ等のハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、アブ類、ブユ類、サシバエ類等
鞘翅目害虫
ウェスタンコーンルートワーム、サザンコーンルートワーム等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ、ヒメコガネ等のコガネムシ類、コクゾウムシ、イネミズゾウムシ等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ、コクヌストモドキ等のゴミムシダマシ類、キスジノミハムシ、ウリハムシ等のハムシ類、シバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ等のヘノスエピラクナ属(Henosuepilacha spp.)、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリムシ類、アオバアリガタハネカクシ等
網翅目害虫
チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、トビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等
総翅目害虫
ミナミキイロアザミウマ、ハナアザミウマ等
膜翅目害虫
アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、カブラハバチ等のハバチ類等
直翅目害虫
ケラ、バッタ等
隠翅目害虫
ヒトノミ等
シラミ目害虫
ヒトジラミ、ケジラミ等
等翅目害虫
ヤマトシロアリ、イエシロアリ等
等の有害昆虫類
ハダニ類
ニセナミハダニ、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、リンゴハダニ等
マダニ類
オウシマダニ類
室内塵性ダニ類
コナダニ類、チリダニ類、ツメダニ類、イエダニ類等
等の有害ダニ類
土壌線虫類
ネグサレセンチュウ類、シストセンチュウ類、ネコブセンチュウ類等
線虫類
マツノザイセンチュウ、シンガレセンチュウ類等
等
さらに、既存の殺虫剤に対し、抵抗性の発達した有害生物にも有効である。
【0006】
本発明化合物を有害生物防除剤の有効成分として用いる場合は、通常、固体担体、液体担体、ガス状担体、餌と混合するか、あるいは蚊取線香やマット等の基材に含浸し、必要あれば界面活性剤、その他の製剤用補助剤を添加して、油剤、乳剤、水和剤、水中懸濁剤・水中乳濁剤等のフロアブル剤、粒剤、粉剤、エアゾール、蚊取線香・電気蚊取マット・ノーマット等の加熱燻煙剤、自己燃焼型燻煙剤・化学反応型燻煙剤、多孔セラミック板燻煙剤等の加熱燻煙剤、樹脂蒸散剤・含浸紙蒸散剤等の非加熱蒸散剤、フォッギング等の煙霧剤、ULV剤、毒餌等に製剤して使用する。
これらの製剤には、有効成分として本発明化合物を、通常、重量比で 0.001〜95%含有する。
製剤化の際に用いられる固体担体としては、たとえば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、タルク類、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等)等の微粉末あるいは粒状物などがあげられ、液体担体としては、たとえば水、アルコール類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、ジメチルスルホキシド、大豆油、綿実油等の植物油等があげられ、ガス状担体、すなわち噴射剤としては、たとえばフロンガス、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル、炭酸ガス等があげられる。
界面活性剤としては、たとえばアルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類およびそのポリオキシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等があげられる。
固着剤や分散剤等の製剤用補助剤としては、たとえばカゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)があげられ、安定剤としては、たとえばPAP(酸性リン酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、植物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪酸またはそのエステル等があげられる。
蚊取線香の基材としては、たとえば木粉、粕粉等の植物生粉末とタブ粉、スターチ、グルテイン等の結合剤との混合物等があげられる。
電気蚊取マットの基材としては、たとえばコットンリンターまたはコットンリンターとパルプとの混合物のフィブリルを板状に固めたもの等があげられる。
自己燃焼型燻煙剤の基材としては、たとえば硝酸塩、亜硝酸塩、グアニジン塩、塩素酸カリウム、ニトロセルロース、エチルセルロース、木粉などの燃焼発熱剤、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、重クロム酸塩、クロム酸塩などの熱分解刺激剤、硝酸カリウムなどの酸素供給剤、メラミン、小麦デンプンなどの支燃剤、硅藻土などの増量剤、合成糊料などの結合剤等があげられる。
化学反応型燻煙剤の基材としては、たとえばアルカリ金属の硫化物、多硫化物、水硫化物、含水塩、酸化カルシウム等の発熱剤、炭素質物質、炭化鉄、活性白土などの触媒剤、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、ポリスチレン、ポリウレタン等の有機発泡剤、天然繊維片、合成繊維片等の充填剤等があげられる。
非加熱蒸散剤の基材としては、たとえば熱可塑性樹脂、濾紙、和紙等があげられる。
毒餌の基材としては、たとえば穀物粉、植物油、糖、結晶セルロース等の餌成分、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアセレチック酸等の酸化防止剤、デヒドロ酢酸等の保存料、トウガラシ末などの誤食防止剤、チーズ香料、タマネギ香料、ピーナッツオイルなどの誘引剤等があげられる。
フロアブル剤(水中懸濁剤または水中乳濁剤)の製剤は、一般に1〜75%の化合物を 0.5〜15%の分散剤、 0.1〜10%の懸濁助剤(たとえば、保護コロイドやチクソトロピー性を付与する化合物)、0〜10%の適当な補助剤(たとえば、消泡剤、防錆剤、安定化剤、展着剤、浸透助剤、凍結防止剤、防菌剤、防黴剤等)を含む水中で微小に分散させることによって得られる。水の代わりに化合物がほとんど溶解しない油を用いて油中懸濁剤とすることも可能である。保護コロイドとしては、たとえばゼラチン、カゼイン、ガム類、セルロースエーテル、ポリビニルアルコール等が用いられる。チクソトロピー性を付与する化合物としては、たとえばベントナイト、アルミニウムマグネシウムシリケート、キサンタンガム、ポリアクリル酸等があげられる。
【0007】
このようにして得られる製剤は、そのままであるいは水等で希釈して用いる。また、他の殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、土壌害虫防除剤、殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤と混合して、または混合せずに同時に用いることもできる。
用いられる殺虫剤、殺線虫剤、殺ダニ剤としては、例えばフェニトロチオン〔O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−ニトロフェニル)ホスホロチオエート〕、フェニチオン〔O,O−ジメチル O−(3−メチル−4−(メチルチオ)フェニル)ホスホロチオエート〕、ダイアジノン〔O,O−ジエチル−O−2−イソプロピル−6−メチルピリミジン−4−イルホスホロチオエート〕、クロルピリホス〔O,O−ジエチル−O−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジルホスホロチオエート〕、アセフェート〔O,S−ジメチルアセチルホスホラミドチオエート〕、メチダチオン〔S−2,3−ジヒドロ−5−メトキシ−2−オキソ−1,3,4−チアジアゾール−3−イルメチル O,O−ジメチルホスホロジチオエート〕、ジスルホトン〔O,O−ジエチル S−2−エチルチオエチルホスホロチオエート〕、DDVP〔2,2−ジクロロビニルジメチルホスフェート〕、スルプロホス〔O−エチル O−4−(メチルチオ)フェニル S−プロピルホスホロジチオエート〕、シアノホス〔O−4−シアノフェニル O,O−ジメチルホスホロチオエート〕、ジオキサベンゾホス〔2−メトキシ−4H−1,3,2−ベンゾジオキサホスフィニン−2−スルフィド〕、ジメトエート〔O,O−ジメチル−S−(N−メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフェート〕、フェントエート〔エチル 2−ジメトキシホスフィノチオイルチオ(フェニル)アセテート〕、マラチオン〔ジエチル(ジメトキシホスフィノチオイルチオ)サクシネート〕、トリクロルホン〔ジメチル 2,2,2−トリクロロ−1−ヒドロキシエチルホスホネート〕、アジンホスメチル〔S−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−3−イルメチル O,O−ジメチルホスホロジチオエート〕、モノクロトホス〔ジメチル(E)−1−メチル−2−(メチルカルバモイル)ビニルホスフェート〕、エチオン〔O,O,O′,O′−テトラエチル S,S′−メチレンビス(ホスホロジチオエート)〕等の有機リン系化合物、BPMC(2−sec −ブチルフェニルメチルカルバメート〕、ベンフラカルブ〔エチル N−〔2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ〕−N−イソプロピル−β−アラニネート〕、プロポキスル〔2−イソプロポキシフェニル N−メチルカルバメート〕、カルボスルファン〔2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ベンゾ〔b〕フラニル N−ジブチルアミノチオ−N−メチルカーバメート〕、カルバリル〔1−ナフチル−N−メチルカーバメート〕、メソミル〔S−メチル−N−〔(メチルカルバモイル)オキシ〕チオアセトイミデート〕、エチオフェンカルブ〔2−(エチルチオメチル)フェニルメチルカーバメート〕、アルジカルブ〔2−メチル−2−(メチルチオ)プロピオンアルデヒド O−メチルカルバモイルオキシ〕、オキサミル〔N,N−ジメチル−2−メチルカルバモイルオキシイミノ−2−(メチルチオ)アセタミド〕、フェノチオカルブ〔S−4−フェノキシブチル)−N,N−ジメチルチオカーバメート等のカーバメート系化合物、エトフェンプロックス〔2−(4−エトキシフェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベンジルエーテル〕、フェンバレレート〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(RS)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレート〕、エスフェンバレレート〔(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(S)−2−(4−クロロフェニル)−3−メチルブチレート〕、フェンプロパトリン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル2,2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート〕、シペルメトリン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート〕、ペルメトリン〔3−フェノキシベンジル (1RS,3RS)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−メチルシクロプロパンカルボキシレート〕、シハロトリン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (Z)−(1RS)−cis−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフロオロプロプ−1−エニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート〕、デルタメトリン〔(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R,3R)−3(2,2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート〕、シクロプロスリン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (RS)−2,2−ジクロロ−1−(4−エトキシフェニル)シクロプロパンカルボキシラート〕、フルバリネート(α−シアノ−3−フェノキシベンジル N−(2−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリル)−D−バリネート)、ビフェンスリン(2−メチルビフェニル−3−イルメチル)(Z)−(1RS)−cis −3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシラート、アクリナスリン(〔1R−{1α(S* ) ,3α(Z)}〕−2,2−ジメチル−3−〔3−オキソ−3−(2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エトキシ−1−プロペニル〕シクロプロパンカルボン酸 (S)−(α)−シアノ(3−フェノキシフェニル)メチルエステル、2−メチル−2−(4−ブロモジフルオロメトキシフェニル)プロピル (3−フェノキシベンジル)エーテル、トラロメスリン〔(1R,3S)3〔(1′RS)(1′,1′,2′,2′−テトラブロモエチル)〕−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジルエステル、シラフルオフェン〔4−エトキシフェニル〔3−(4−フルオロ−3−フェノキシフェニル)プロピル〕ジメチルシラン等のピレスロイド化合物、ブプロフェンジ(2−tert−ブチルイミノ−3−イソプロピル−5−フェニル−1,3,5−チアジアジナン−4−オン)等のチアジアジン誘導体、イミダクロプリド(1−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)−N−ニトロイミダゾリジン−2−インデンアミン〕等のニトロイミダゾリジン誘導体、カルタップ(S,S′−(2−ジメチルアミノトリメチレン)ビス(チオカーバメート)〕、チオシクラム〔N,N−ジメチル−1,2,3−トリチアン−5−イルアミン〕、ベンスルタップ〔S,S′−2−ジメチルアミノトリメチレン ジ(ベンゼンチオサルフォネート)〕等のネライストキシン誘導体、N−シアノ−N′−メチル−N′−(6−クロロ−3−ピリジルメチル)アセトアミジン等のN−シアノアミジン誘導体、エンドスルファン〔6,7,8,9,10,10−ヘキサクロロ−1,5,5a,6,9,9a−ヘキサヒドロ−6,9−メタノ−2,4,3−ベンゾジオキサチエピンオキサイド〕、γ−BHC(1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン〕、1,1−ビス(クロロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノール等の塩素化炭化水素化合物、クロルフルアズロン〔1−(3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イルオキシ)フェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア〕、テフルベンズロン〔1−(3,5−ジクロロ−2,4−ジフルオロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア〕、フルフェノクスロン〔1−(4−(2−クロロ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)−2−フルオロフェニル〕−3−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア〕等のベンゾイルフェニルウレア系化合物、アミトラズ〔N,N′〔(メチルイミノ)ジメチリジン〕ジ−2,4−キシリジン〕、クロルジメホルム〔N′−(4−クロロ−2−メチルフェニル)−N,N−ジメチルメチニミダミド〕等のホルムアミジン誘導体、ジアフェンチウロン〔N−(2,6−ジイソプロピル−4−フェノキシフェニル)−N′−tert−ブチルカルボジイミド〕等のチオ尿素誘導体、ブロモプロピレート〔イソプロピル 4,4′−ジブロモベンジレート〕、テトラジホン〔4−クロロフェニル 2,4,5−トリクロロフェニルスルホン〕、キノメチオネート〔S,S−6−メチルキノキサリン−2,3−ジイルジチオカルボネート〕、プロパルゲイト〔2−(4−tert−ブチルフェノキシ)シクロヘキシル プロピ−2−イル スルファイト〕、フェンブタティン オキシド〔ビス〔トリス(2−メチル−2−フェニルプロピル)ティン〕オキシド〕、ヘキシチアゾクス〔(4RS、5RS)−5−(4−クロロフェニル)−N−クロロヘキシル−4−メチル−2−オキソ−1,3−チアゾリジン−3−カルボキサミド〕、クロフェンテジン〔3,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,2,4,5−テトラジン、ピリダチオベン〔2−tert−ブチル−5−(4−tert−ブチルベンジルチオ)−4−クロロピリダジン−3(2H)−オン〕、フェンピロキシメート〔tert−ブチル(E)−4−〔(1,3−ジメチル−5−フェノキシピラゾール−4−イル)メチレンアミノオキシメチル〕ベンゾエート〕、デブフェンピラド〔N−4−tert−ブチルベンジル)−4−クロロ−3−エチル−1−メチル−5−ピラゾールカルボキサミド〕、ポリナクチンコンプレックス〔テトラナクチン、ジナクチン、トリナクチン〕、ミルベメクチン、アベルメクチン、イバーメクチン、アザジラクチン〔AZAD〕、ピリミジフェン〔5−クロロ−N−〔2−{4−(2−エトキシエチル)−2,3−ジメチルフェノキシ}エチル〕−6−エチルピリミジン−4−アミン、ピリプロキシフェン、テブフェノジド等があげられる。
【0008】
本発明化合物を農業用殺虫、殺ダニ、殺線虫剤または土壌害虫防除剤の有効成分として用いる場合、その施用量は通常10アールあたり 0.1〜500g、乳剤、水和剤、フロアブル剤等を水で希釈して施用する場合、その施用濃度は 0.1〜1000ppm であり、粒剤、粉剤等は何ら希釈することなく、製剤のままで施用する。また、家庭・防疫用殺虫、殺ダニ剤の有効成分として用いる場合、乳剤、水和剤、フロアブル剤等は水で 0.1〜10000ppmに希釈して施用し、油剤、エアゾール、燻蒸剤、燻煙剤、蒸散剤、煙霧剤、ULV剤、毒餌等についてはそのまま施用する。
これらの施用量、施用濃度は、いずれも製剤の種類、施用時期、施用場所、施用方法、有害生物の種類、被害程度等の状況によって異なり、上記の範囲にかかわることなく増加させたり、減少させたりすることができる。
【0009】
【実施例】
以下、製造例、製剤例および試験例をあげて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。
まず、本発明化合物の製造例を示す。
製造例1
0.21gの水素化ナトリウム(60%油性)を3mlのDMFに懸濁し、これに 1.0gの1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)シクロプロピル−1−カルビノールを5mlのDMFに溶かした溶液を滴下した。反応液を約50℃に加熱し、水素ガスの発生が終了するまで保温、攪拌した。反応液を室温に冷却し、これに1.21gの3−フェノキシ−4−フルオロベンジルブロミドのDMF(5ml)溶液を滴下し、室温にて終液攪拌した。反応液を水へ注加し、エーテルで3回抽出した。エーテル層を併せ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=10/1)に付し、目的とする3−フェノキシ−4−フルオロベンジル 1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)シクロプロピルメチル エーテル(本発明化合物1)1.75g(収率94%)を得た。
1H−NMR (CDCl3 溶媒, TMS内部標準)
δ値(ppm):6.85〜7.38(m,12H) 、4.38(s,2H)、3.49(s,2H)、0.84(s,4H)
【0010】
製造例2
3−フェノキシベンジルブロミド4.71gおよび1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)シクロプロピル−1−カルビノール4.27gをトルエン50mlに溶解し、該溶液に45%水酸化ナトリウム水溶液 8.1gおよびテトラブチルアンモニウムブロミド590mgを加え、窒素雰囲気下、20℃にて16時間攪拌を行なった。反応液を氷水に注加し、トルエンで2回抽出した。トルエン層を併せ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=20/1)に付し、目的とする3−フェノキシベンジル 1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)シクロプロピルメチル エーテル(本発明化合物2)5.72g(収率77%)を無色油状物として得た。
nD 19 1.5428
1H−NMR (CDCl3 溶媒, TMS内部標準)
δ値(ppm):6.88〜7.40(m,13H) 、4.45(s,2H)、3.52(s,2H)、0.86(s,4H)
【0011】
次に、本発明化合物を製造する際の中間体である一般式 化4で示されるシクロプロパン誘導体の製造例を示す。
中間体の製造例1
4−トリフルオロメトキシベンジルシアニド〔これは、以下のようにして得た: 4−トリフルオロメトキシベンジルブロミド50gをトルエン100mlに溶解し、テトラブチルアンモニウムブロミド3gを加えた。該溶液に、青酸カリ15.3gを水20mlに溶かした液を加え、25℃〜30℃にて72時間激しく攪拌した。反応液を氷水に注加し、トルエンで2回抽出した。トルエン層を併せ、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣を減圧蒸留に付し、4−トリフルオロメトキシベンジルシアニド36.4gを得た。 b.p. 74〜82℃(1mmHg)
1H−NMR (CDCl3 溶媒, TMS内部標準)
δ値(ppm):7.39(d,2H,J=9Hz)、7.25(br.d,2H,J=9Hz) 、3.77(s,2H)〕 1.5gのテトラヒドロフラン(4ml)溶液を−40℃に冷却し、n−ブチルリチウム( 1.6M,ヘキサン溶液) 10.25mlを滴下した。室温にて30分攪拌後、−40℃に冷却して、1,2−ジクロロエタン0.88mlを滴下し、室温で1晩攪拌した。反応液を冷塩酸水へ注加し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、0.43g(収率25.4%)の1−シアノ−1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)シクロプロパン(一般式 化4でRがシアノ基である化合物)を得た。
1H−NMR (CDCl3 溶媒, TMS内部標準)
δ値(ppm):7.1 〜7.35(m,4H)、1.74(dd,2H) 、1.40(dd,2H)
【0012】
中間体の製造例2
1−シアノ−1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)シクロプロパン0.43gのトルエン(2ml)溶液に、氷冷下、水素化ジイソブチルアルミニウム(0.93M,ヘキサン溶液)2.65mlを滴下した。室温にて1晩攪拌した後、反応液を冷塩酸水へ注加し、 1.5時間攪拌した。有機層を分液し、水層を更に酢酸エチルで抽出した。有機層を併せて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去し、1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)シクロプロパンカルボキサアルデヒド(一般式 化4でRがホルミル基である化合物)0.38g(収率87%)を得た。
1H−NMR (CDCl3 溶媒, TMS内部標準)
δ値(ppm):9.16(s,1H)、7.15〜7.4(m,4H) 、1.60(dd,2H) 、1.42(dd,2H)
【0013】
中間体の製造例3
1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)シクロプロパンカルボキサアルデヒド0.38gの無水エタノール(2ml)溶液を氷冷し、これに水素化ホウ素ナトリウム0.03gを徐々に加えた。室温にて2時間攪拌後、減圧下にエタノールを留去した。残渣に水を加え、エーテルで抽出した。エーテル層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)に付し、目的とする1−(4−トリフルオロメトキシフェニル)シクロプロピル−1−カルビノール(一般式 化4でRがヒドロキシメチル基である化合物;一般式 化5で示されるアルコール化合物)0.21g(収率55%)を得た。
1H−NMR (CDCl3 溶媒, 内部標準)
δ値(ppm):7.1 〜7.4(m,4H) 、3.66(d,2H)、1.44(t,1H)、0.90(s,4H)
【0014】
次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表し、本発明化合物は、製造例に示した化合物番号で表す。
製剤例1 乳剤
本発明化合物 (1)または(2) の10部をキシレン35部およびジメチルホルムアミド35部に溶解し、これにポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル14部およびドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム6部を加え、よく攪拌混合して10%乳剤を得る。
製剤例2 水和剤
本発明化合物 (1)または(2) の20部を、ラウリル硫酸ナトリウム4部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、合成含水酸化珪素微粉末20部および珪素土54部を混合した中に加え、ジュースミキサーで攪拌混合して20%水和剤を得る。
製剤例3 粒剤
本発明化合物 (1)または(2) の5部に、合成含水酸化珪素微粉末5部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、ベントナイト30部およびクレー55部を加え充分攪拌混合する。ついで、これらの混合物に適当量の水を加え、さらに攪拌し、造粒機で製粒し、通風乾燥して5%粒剤を得る。
製剤例4 粉剤
本発明化合物 (1)または(2) の1部を適当量のアセトンに溶解し、これに合成含水酸化珪素微粉末5部、PAP 0.3部およびクレー93.7部を加え、ジュースミキサーで攪拌混合し、アセトンを蒸発除去して1%粉剤を得る。
製剤例5 フロアブル剤
本発明化合物 (1)または(2) の20部とソルビタントリオレエート 1.5部とを、ポリビニルアルコール2部を含む水溶液28.5部と混合し、サンドグラインダーで微粉砕(粒径3μ以下)した後、この中に、キサンタンガム0.05部およびアルミニウムマグネシウムシリケート 0.1部を含む水溶液40部を加え、さらにプロピレングリコール10部を加えて攪拌混合して20%水中懸濁剤を得る。
製剤例6 油剤
本発明化合物 (1)または(2) の 0.1部をキシレン5部およびトリクロロエタン5部に溶解し、これを脱臭灯油89.9部に混合して 0.1%油剤を得る。
製剤例7 油性エアゾール
本発明化合物 (1)または(2) の 0.1部、テトラメスリン 0.2部、d−フェノスリン 0.1部、トリクロロエタン10部および脱臭灯油59.6部を混合溶解し、エアゾール容器に充填し、バルブ部分を取り付けた後、該バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)30部を加圧充填して油性エアゾールを得る。
製剤例8 水性エアゾール
本発明化合物 (1)または(2) の 0.2部、d−アレスリン 0.2部、d−フェノスリン 0.2部、キシレン5部、脱臭灯油 3.4部および乳化剤{アトモス300(アトラスケミカル社登録商標名)}1部を混合溶解したものと、純水50部とをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を取り付け、該バルブ部分を通じて噴射剤(液化石油ガス)40部を加圧充填して水性エアゾールを得る。
製剤例9 蚊取線香
本発明化合物 (1)または(2) の 0.3gにd−アレスリン 0.3gを加え、アセトン20mlに溶解し、蚊取線香用担体(タブ粉:粕粉:木粉を4:3:3の割合で混合)99.4gと均一に攪拌混合した後、水120mlを加え、充分練り合わせたものを成型乾燥して蚊取線香を得る。
製剤例10 電気蚊取マット
本発明化合物 (1)または(2) の 0.4g、d−アレスリン 0.4gおよびピペニルブトキサイド 0.4gにアセトンを加えて溶解し、トータルで10mlとする。この溶液 0.5mlを、 2.5cm× 1.5cm、厚さ 0.3cmの電気マット用基材(コットンシリンターとパルプの混合物のフィブリルを板状に固めたもの)に均一に含浸させて電気蚊取マット剤を得る。
製剤例11 加熱燻煙剤
本発明化合物 (1)または(2) の100mgを適量のアセトンに溶解し、 4.0cm× 4.0cm、厚さ 1.2cmの多孔セラミック板に含浸させて加熱燻煙剤を得る。
製剤例12 毒餌
本発明化合物 (1)または(2) の10mgをアセトン 0.5mlに溶解し、この溶液を、動物用固型飼料粉末(飼育繁殖用固型飼料粉末CE−2、日本クレア株式会社商品名)5gに処理し、均一に混合する。ついてアセトンを風乾し、 0.5%毒餌を得る。
【0015】
次に本発明化合物が、有害生物防除剤の有効成分として有用であることを試験例により示す。なお、本発明化合物は前記の化合物番号で示し、比較対照に用いた化合物は表1に記載の化合物記号で示す。
【表1】
【0016】
試験例1 (トビイロウンカに対する殺虫試験)
ポリカップ植えのイネに製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の水による 20000倍希釈液(5ppm )を1カップ当り20ml散布し、同時に同液5mlを土壌灌注した。風乾後、トビイロウンカの成虫を1カップ当り15頭放飼し、ケージで覆った。24時間後にその生死を調査し、死虫率を求めた。
その結果、本発明化合物 (1)および(2) はいずれも死虫率100%を示した。一方、比較対照化合物(A), (B)および(C)はそれぞれ死虫率10%、40%および60%を示した。
試験例2 (ツマグロヨコバイに対する殺虫試験)
ポリカップ植えのイネに製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の水による 20000倍希釈液(5ppm )を1カップ当り20ml散布し、同時に同液5mlを土壌灌注した。風乾後、ツマグロヨコバイの成虫を1カップ当り15頭放飼し、ケージで覆った。24時間後のその生死を調査し、死虫率を求めた。
その結果、本発明化合物 (1)および(2) はいずれも死虫率100%を示した。
【0017】
試験例3 (ハンモスヨトウに対する殺虫試験)
製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の水による200倍希釈液(500ppm)2mlを、直径11cmのポリエチレンカップ内に調製した13gのハンモスヨトウ用人工飼料にしみ込ませた。その中にハンモスヨトウ4令幼虫10頭を放ち、6日後にその生死を調査し、死虫率を求めた。
その結果、本発明化合物 (1)および(2) はいずれも死虫率100%を示した。
試験例4 (イエバエに対する殺虫試験)
直径 5.5cmのポリエチレンカップの底に同大の濾紙を敷き、製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の水による200倍希釈液(500ppm) 0.7 ml を濾紙上に滴下し、餌としてショ糖30mgを均一に入れた。その中にイエバエ雌成虫10頭を放ち、蓋をして24時間後にその生死を調査し、死虫率を求めた。
その結果、本発明化合物 (1)およぞ(2) はいずれも死虫率100%を示した。一方、比較対照化合物 (B)および(C)の死虫率はそれぞれ70%および80%であった。
【0018】
試験例5 (チャバネゴキブリに対する殺虫試験)
直径 5.5cmのポリエチレンカップの底に同大の濾紙を敷き、製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の水による200倍希釈液(500ppm) 0.7 ml を濾紙上に滴下し、餌としてショ糖30mgを均一に入れた。その中にチャバネゴキブリ雌成虫10頭を放ち、蓋をして24時間後にその生死を調査し、死虫率を求めた。
その結果、本発明化合物 (1)およぞ(2) はいずれも死虫率100%を示した。一方、比較対照化合物 (B)および(C)の死虫率はそれぞれ0%および50%であった。
試験例6 (ニセナミハダニに対する効力試験)
播種7日後の鉢植ツルナシインゲン(初生葉期)に、一葉当り10頭のニセナミハダニの雌成虫を寄生させ、25℃の恒温室に置いた。6日後、製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の水による200倍希釈液(500ppm )を、ターンテーブル上で1鉢当り15ml散布し、同時に同液2mlを土壌灌注した。8日後にそれぞれの植物のハダニによる被害程度を調査した。
効果判定基準は、
−:ほとんど被害が認められない。
+:少し被害が認められる。
++:無処理区と同様の被害が認められる。
とした。
その結果、本発明化合物 (1)の効果判定は−であった。一方、比較対照化合物(B)および(C)の効果判定はいずれも++であった。
【0019】
試験例7 (サツマイモネコブセンチュウに対する効力試験)
製剤例1に準じて得られた供試化合物の乳剤の水による200倍希釈液(500ppm )1mlをサツマイモネコブセンチュウ汚染土19gに処理、混和し、27℃で24時間保存した(土壌中有効成分濃度25ppm)。その後、カップ植えのトマト植物(発芽後約2週間)の根元に、その土をのせて軽く散水した。約4週間後、トマト植物の根の被害度を調査した。
効果判定基準は、
−:ほとんど根こぶがみられない。
+:根こぶが数個から十数個ついている。
++:根こぶが無処理区なみにみられる(+より被害が大きい)
とした。
その結果、本発明化合物 (2)の効果判定は−であった。
【発明の効果】
本発明化合物は、優れた有害生物防除効力を有する。
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