JP2002249464A - エステル化合物およびそれを有効成分として含有する有害生物防除剤 - Google Patents

エステル化合物およびそれを有効成分として含有する有害生物防除剤

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JP2002249464A
JP2002249464A JP2001046387A JP2001046387A JP2002249464A JP 2002249464 A JP2002249464 A JP 2002249464A JP 2001046387 A JP2001046387 A JP 2001046387A JP 2001046387 A JP2001046387 A JP 2001046387A JP 2002249464 A JP2002249464 A JP 2002249464A
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JP2001046387A
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Tatsuya Mori
達哉 森
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新規な優れた有害生物防除効力を有する化合物
を提供すること。 【解決手段】一般式(1) (式中、Rはメチル基又はメトキシ基を表す。)で示さ
れる2,3,5,6−テトラフルオロベンジル (1
R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニル)
−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート化
合物およびそれを有効成分として含有することを特徴と
する有害生物防除剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエステル化合物及び
それを有効成分として含有することを特徴とする有害生
物防除剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】ある
種のシクロプロパンカルボン酸エステル化合物に有害生
物防除効力があることが知られている。しかし、これら
のシクロプロパンカルボン酸エステル化合物の有害生物
防除効力は必ずしも十分でない場合がある。本発明は優
れた有害生物防除効力を有する化合物を提供することを
課題とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者は有害生物防除
効力を有する化合物を見出すべく鋭意検討を重ねた結
果、後記一般式(1)で示されるエステル化合物が優れ
た有害生物防除効力を有することを見出し、本発明に至
った。すなわち、本発明は一般式(1)
【化2】 (式中、Rはメチル基又はメトキシ基を表す。)で示さ
れるエステル化合物(以下、本発明化合物と記す。)及
びそれを有効成分として含有することを特徴とする有害
生物防除剤を提供する。
【0004】
【発明の実施の形態】本発明化合物には、シクロプロパ
ン環上の2個の不斉炭素に由来する異性体および二重結
合に由来する異性体が存在するが、本発明にはその各々
及びその混合物が含まれる。本発明化合物中、有害生物
防除効力の点からはシクロプロパン環1位の絶対立体配
置がR配置である化合物またはシクロプロパン環1位の
絶対立体配置がR配置である化合物に富む異性体混合物
が好ましく、さらにシクロプロパン環1位の絶対立体配
置がR配置でありかつシクロプロパン環1位と3位の相
対立体配置がトランスである化合物{(1R)−トラン
ス体}、シクロプロパン環1位の絶対立体配置がR配置
でありかつシクロプロパン環1位と3位の相対立体配置
がトランスである化合物に富む異性体混合物が好まし
い。
【0005】本発明化合物は、例えば以下に示す(製造
法1)〜(製造法3)により製造することができる。
【0006】(製造法1) 一般式(2)
【化3】 (Rは、前記と同じ意味を表す。)で示されるベンジル
アルコール化合物と、式(3)
【化4】 で示される3−(3,3,3−トリフルオロ−1−プロ
ペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸
とを反応させる方法 該反応は、通常、縮合剤の存在下または酸触媒の存在
下、通常、溶媒中で行なわれる。反応に用いられる、縮
合剤としては例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミドハイドロクロリド等があげられ、酸触媒とし
ては例えば硫酸等の無機酸及びパラトルエンスルホン
酸、メタンスルホン酸等の有機酸があげられる。本反応
には、反応に不活性な溶媒を用いることができ、具体的
には例えば、トルエン、ヘキサン等の炭化水素類、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ジ
クロロメタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化
炭化水素類及びこれらの混合溶媒があげられる。反応時
間の範囲は、通常瞬時〜72時間である。反応温度の範
囲は、通常−20〜100℃(溶媒の沸点が100℃以
下のときは反応に使用する溶媒の沸点)の範囲である。
反応に用いられる一般式(2)で示されるアルコール化
合物は、式(3)で示されるカルボン酸化合物1モルに
対して1モルで目的を達し得るが、通常、0.5〜1.
5モルの範囲で変化することができる。本反応を縮合剤
の存在下に行う場合、反応に用いられる縮合剤の量は、
通常、式(3)で示されるカルボン酸化合物1モルに対
して1モルであるが、反応の状況に応じて変化すること
ができる。 また、本反応を酸触媒の存在下に行う場
合、反応に用いられる酸触媒は反応の状況に応じて任意
の量を用いることができる。反応後、反応混合物を有機
溶媒抽出した後、濃縮する等の通常の後処理操作を行う
ことによって、必要であれば更にクロマトグラフィー、
蒸留等の精製操作を行うことによって本発明化合物を得
ることができる。
【0007】(製造法2)一般式(2)で示されるベン
ジルアルコール化合物と式(3)で示されるカルボン酸
化合物の反応性誘導体(酸ハロゲン化物、酸無水物等)
とを反応させる方法 該反応は、通常、塩基の存在下、溶媒中で行われる。反
応に用いられる塩基としては、例えば、トリエチルアミ
ン、ピリジン、N,N−ジエチルアニリン、4−ジメチ
ルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン等の有
機塩基があげられる。本反応には、反応に不活性な溶媒
を用いることができ、具体的には例えばトルエン、ヘキ
サン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン等のエーテル類、ジクロロメタン、1,2−ジク
ロロエタン等のハロゲン化炭化水素類及びこれらの混合
溶媒をあげることができる。反応時間の範囲は、通常瞬
時〜72時間である。反応温度の範囲は、通常−20〜
100℃(溶媒の沸点が100℃以下のときは反応に使
用する溶媒の沸点)の範囲である。反応に用いられる一
般式(2)で示されるアルコール化合物は、式(3)で
示されるカルボン酸化合物の反応性誘導体1モルに対し
て1モルで目的を達することができるが、反応の状況に
応じて変化することができる。また、反応に用いられる
塩基は、式(3)で示されるカルボン酸の反応性誘導体
1モルに対して1モルで目的を達することができるが、
反応の状況に応じて変化することができる。反応後、反
応混合物を水に注加して有機溶媒抽出した後、濃縮する
等の通常の後処理を行い、必要であれば、更にクロマト
グラフィー、蒸留等の精製操作を行うことによって本発
明化合物を得ることができる。
【0008】(製造法3) 一般式(4)
【化5】 (Rは、前記と同じ意味を表す。)で示されるアルデヒ
ド化合物と式(5) (C653+−CH2CF3 -OTf (5) で示される(2,2,2−トリフルオロエチル)トリフ
ェニルホスホニウムトリフルオロメタンスルホネートと
を反応させることにより製造する方法 該反応は室温で、N,N−ジメチルホルムアミド中、フ
ッ化セシウムの存在下、式(4)で示される化合物と
(2,2,2−トリフルオロエチル)トリフェニルホス
ホニウムトリフルオロメタンスルホネートとを反応させ
ることにより行うことができる。(Bull.Chem.Soc.Jp
n.,64,2008-2010(1991)参照) 反応後、反応混合物を水に注加して有機溶媒抽出した
後、濃縮する等の通常の後処理を行い、必要であれば、
更にクロマトグラフィー、蒸留等の精製操作を行うこと
によって本発明化合物を得ることができる。
【0009】式(4)で示されるアルデヒド化合物は,
例えば一般式(6)
【化6】 (Rは、前記と同じ意味を表す。)で示されるエステル
化合物をオゾン分解するか、または四酸化オスミウム−
メタ過ヨウ素酸ナトリウムと反応させることにより製造
することができる。
【0010】なお、(製造法3)により本発明化合物の
光学活性体を製造する場合には、原料化合物として通
常、一般式(6)で示される化合物の光学活性体が用い
られる。一般式(6)で示される化合物のうち光学活性
体のものとは例えば以下のものである。
【0011】4−メトキシ−2,3,5,6−テトラフ
ルオロベンジル (1R)−トランス−3−(2−メチ
ル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパ
ンカルボキシレート;4−メトキシ−2,3,5,6−
テトラフルオロベンジル (1R)−シス−3−(2−
メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプ
ロパンカルボキシレート;4−メトキシ−2,3,5,
6−テトラフルオロベンジル (1R)−トランス−3
−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチル
シクロプロパンカルボキシレートに富む異性体混合物;
4−メトキシ−2,3,5,6−テトラフルオロベンジ
ル (1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロ
ペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシ
レートの含有率が80%以上である異性体混合物;4−
メトキシ−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル
(1R)−トランス−3−(2−メチル−1−プロペニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレー
トの含有率が90%以上である異性体混合物。
【0012】一般式(2)で示されるベンジルアルコー
ル化合物は、特開昭56−97251号公報に記載され
た化合物であり、該公報に記載の方法により製造するこ
とができる。また、式(3)で示されるカルボン酸化合
物およびその反応性誘導体は例えば特開昭54−130
537号公報に記載された方法により製造することがで
きる。さらに、一般式(6)で示されるエステル化合物
は、例えば特開平11−222463号公報に記載の方
法に準じて製造することができる。
【0013】本発明化合物が対象とする害虫としては、
例えば、以下の害虫があげられる。 鱗翅目害虫 ニカメイガ、コブノメイガ、ノシメコクガ等のメイガ
類、ハスモンヨトウ、アワヨトウ、ヨトウガ等のヨトウ
類、モンシロチョウ等のシロチョウ類、コカクモンハマ
キ等のハマキガ類、シンクイガ類、ハモグリガ類、ドク
ガ類、ウワバ類、カブラヤガ、タマナヤガ等のアグロテ
ィス属害虫 (Agrotis spp.)、ヘリコベルパ属害虫 (Hel
icoverpa spp.)、ヘリオティス属害虫 (Heliothis sp
p.)、コナガ、イチモンジセセリ、イガ、コイガ等
【0014】双翅目害虫 アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ネッタイ
シマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマダラカ
等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ、オオイエバ
エ、ヒメイエバエ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバ
エ類、タネバエ、タマネギバエ等のハナバエ類、ミバエ
類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ノミバエ類、
アブ類、ブユ類、サシバエ類、ヌカカ類等
【0015】網翅目害虫 チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、ト
ビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等
【0016】膜翅目害虫 アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、カブラハバチ
等のハバチ類等
【0017】隠翅目害虫 イヌノミ、ネコノミ、ヒトノミ等
【0018】シラミ目害虫 ヒトジラミ、ケジラミ、アタマジラミ、コロモジラミ等
【0019】等翅目害虫 ヤマトシロアリ、イエシロアリ等
【0020】半翅目害虫 ヒメトビウンカ、トビイロウンカ、セジロウンカ等のウ
ンカ類、ツマグロヨコバイ、タイワンツマグロヨコバイ
等のヨコバイ類、アブラムシ類、カメムシ類、コナジラ
ミ類、カイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等
【0021】鞘翅目害虫 ヒメカツオブシムシ、ヒメマルカツオブシムシ、ウエス
タンコーンルートワーム、サザンコーンルートワーム等
のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ、ヒメコガ
ネ等のコガネムシ類、コクゾウムシ、イネミズゾウム
シ、ワタミゾウムシ、アズキゾウムシ等のゾウムシ類、
チャイロコメノゴミムシダマシ、コクヌストモドキ等の
ゴミムシダマシ類、イネドロオイムシ、キスジノミハム
シ、ウリハムシ等のハムシ類、シバンムシ類、ニジュウ
ヤホシテントウ等のエピラクナ属 (Epilachna spp.)、
ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリム
シ類、アオバアリガタハネカクシ等
【0022】総翅目害虫 ミナミキイロアザミウマ、ミカンキイロアザミウマ、ハ
ナアザミウマ等
【0023】直翅目害虫 ケラ、バッタ等
【0024】ダニ類 コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ等のヒョウヒダニ
類、ケナガコナダニ、ムギコナダニ等のコナダニ類、チ
リニクダニ、イエニクダニ、サナアシニクダニ等のニク
ダニ類、クワガタツメダニ、フトツメダニ等のツメダニ
類、ホコリダニ類、マルニクダニ類、イエササラダニ
類、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカンハダニ、リン
ゴハダニ等のハダニ類、フタトゲチマダニ等のマダニ類
【0025】本発明化合物を有害生物防除剤の有効成分
として用いる場合には、本発明化合物をそのまま用いて
もよいが、通常は本発明化合物を製剤化して使用する。
その製剤としては、例えば油剤、乳剤、水和剤、フロア
ブル剤(水中懸濁剤、水中乳濁剤等)、粉剤、粒剤、エ
アゾール剤、加熱蒸散剤(殺虫線香、電気殺虫マット、
吸液芯型加熱蒸散殺虫剤等)、加熱燻煙剤(自己燃焼型
燻煙剤、化学反応型燻煙剤、多孔セラミック板燻煙剤
等)、非加熱蒸散剤(樹脂蒸散剤、含浸紙蒸散剤等)、
煙霧剤(フォッキング等)、ULV剤及び毒餌があげら
れる。製剤化の方法としては、例えば以下の方法をあげ
ることができる。 (1)本発明化合物を固体担体、液体担体、ガス状担
体、餌等と混合し、必要があれば界面活性剤その他の製
剤用補助剤を添加・加工する方法。 (2)本発明化合物を有効成分を含有していない基材に
含浸する方法。 (3)本発明化合物と基材を混合した後に成形加工する
方法。 これらの製剤には、本発明化合物を、製剤形態にもよる
が、通常、重量比で0.001〜95%含有する。
【0026】製剤化の際に用いられる担体としては、例
えば固体担体{粘土類(カオリンクレー、珪藻土、合成
含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白
土等)、タルク類、セラミック、その他の無機鉱物(セ
リサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和
シリカ、モンモリロナイト等)、化学肥料(硫安、燐
安、硝安、尿素、塩安等)等}、液体担体{水、アルコ
ール類(メタノール、エタノール等)、ケトン類(アセ
トン、メチルエチルケトン等)、芳香族炭化水素類(ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチル
ナフタレン、フェニルキシリルエタン等)、脂肪族炭化
水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油等)、
エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ニトリル類
(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エーテル
類(ジイソプロピルエーテル、ジオキサン等)、酸アミ
ド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロ
メタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、ジメチル
スルホキシド、植物油(大豆油、綿実油等)等}、ガス
状担体{フロンガス、ブタンガス、LPG(液化石油ガ
ス)、ジメチルエーテル、炭酸ガス等}があげられ、
【0027】界面活性剤としては、例えば、アルキル硫
酸エステル類、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリー
ルスルホン酸塩、アルキルアリールエーテル類、アルキ
ルアリールエーテル類のポリオキシエチレン化物、ポリ
エチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステ
ル類、及び糖アルコール誘導体があげられ、その他の製
剤用補助剤としては、固着剤、分散剤及び安定剤等、例
えばカゼイン、ゼラチン、多糖類(デンプン、アラビア
ガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘
導体、ベントナイト、合成水溶性高分子(ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン)、ポリアクリル酸
等、BHT(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール)、BHA(2−t−ブチル−4−メトキシフェ
ノールと3−t−ブチル−4−メトキシフェノールとの
混合物)があげられる。
【0028】殺虫線香の基材としては、例えば木粉、粕
粉等の植物性粉末とタブ粉、スターチ、グルテイン等の
結合剤との混合物があげられる。
【0029】電気殺虫マットの基材としては、例えばコ
ットンリンターを板状に固めたもの、コットンリンター
とパルプとの混合物のフィリブルを板状に固めたものが
あげられる。
【0030】自己燃焼型燻煙剤の基材としては、例え
ば、硝酸塩、亜硝酸塩、グアニジン塩、塩素酸カリウ
ム、ニトロセルロース、エチルセルロース、木粉等の燃
焼発熱剤、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、重ク
ロム酸塩、クロム酸塩等の熱分解刺激剤、硝酸カリウム
等の酸素供給剤、メラミン、小麦デンプン等の支燃剤、
珪藻土等の増量剤及び合成糊料等の結合剤があげられ
る。
【0031】化学反応型燻煙剤の基材としては、例え
ば、アルカリ金属の硫化物、多硫化物、水硫化物、含水
塩、酸化カルシウム等の発熱剤、炭素質物質、炭化鉄、
活性白土などの触媒剤、アゾジカルボンアミド、ベンゼ
ンスルホニルヒドラジド、ジニトロペンタメチレンテト
ラミン、ポリスチレン、ポリウレタン等の有機発泡剤、
天然繊維片、合成繊維片等の充填剤があげられる。
【0032】非加熱蒸散剤の基材としては、例えば、熱
可塑性樹脂、紙(濾紙、和紙等)があげられる。
【0033】毒餌の基材としては、例えば、穀物粉、植
物油、糖、結晶セルロース等の餌成分、ジブチルヒドロ
キシトルエン、ノルジヒドログアセチック酸等の酸化防
止剤、デヒドロ酢酸等の保存料、トウガラシ末等の子ど
もやペットによる誤食防止剤、及びチーズ香料、タマネ
ギ香料、ピーナッツオイル等の害虫誘引性香料があげら
れる。
【0034】本発明化合物の製剤の使用方法としては、
例えば、以下の方法が挙げられ、製剤の剤型、使用場所
等に応じて適宜選択できる。 (1)製剤をそのまま害虫の生息場所に処理する方法。 (2)製造を水等の溶媒で希釈した後に、害虫の生息場
所に処理する方法。 この場合には、通常、乳剤、水和剤、フロアブル剤、マ
イクロカプセル製剤等を本発明化合物の濃度が0.1〜
10000ppmとなるように希釈する。 (3)製剤を害虫の生息場所で加熱する方法。 この場合、本発明化合物の施用量、施用濃度はいずれも
製剤の種類、施用時期、施用場所、施用方法、有害生物
の種類、被害状況等に応じて適宜定めることができる。
【0035】本発明化合物を有害生物防除剤として用い
る場合には、他の殺虫剤、殺線虫剤、土壌害虫防除剤、
殺菌剤、除草剤、植物成長調節剤、忌避剤、共力剤、肥
料、土壌改良材と混用または併用することもできる。
【0036】かかる殺虫剤、殺ダニ剤の有効成分として
は、例えば、フェニトロチオン〔O,O−ジメチル O
−(3−メチル−4−ニトロフェニル)ホスホロチオエ
−ト〕、フェンチオン〔O,O−ジメチル O−(3−
メチル−4−(メチルチオ)フェニル)ホスホロチオエ
−ト〕、ダイアジノン〔O,O−ジエチル−O−2−イ
ソプロピル−6−メチルピリミジン−4−イルホスホロ
チオエ−ト〕、クロルピリホス〔O,O−ジエチル−O
−3,5,6−トリクロロ−2−ピリジルホスホロチオ
エ−ト〕、アセフェ−ト〔O,S−ジメチルアセチルホ
スホラミドチオエ−ト〕、メチダチオン〔S−2,3−
ジヒドロ−5−メトキシ−2−オキソ−1,3,4−チ
アジアゾ−ル−3−イルメチル O,O−ジメチルホス
ホロジチオエ−ト〕、ジスルホトン〔O,O−ジエチル
S−2−エチルチオエチルホスホロジチオエ−ト〕、
DDVP〔2,2−ジクロロビニルジメチルホスフェ−
ト〕、スルプロホス〔O−エチル O−4−(メチルチ
オ)フェニル S−プロピルホスホロジチオエ−ト〕、
シアノホス〔O−4−シアノフェニル O,O−ジメチ
ルホスホロチオエ−ト〕、ジオキサベンゾホス〔2−メ
トキシ−4H−1,3,2−ベンゾジオキサホスホリン
−2−スルフィド〕、ジメトエ−ト〔O,O−ジメチル
−S−(N−メチルカルバモイルメチル)ジチオホスフ
ェ−ト〕、フェントエ−ト〔エチル 2−ジメトキシホ
スフィノチオイルチオ(フェニル)アセテ−ト〕、マラ
チオン〔ジエチル(ジメトキシホスフィノチオイルチ
オ)サクシネ−ト〕、トリクロルホン〔ジメチル 2,
2,2−トリクロロ−1−ヒドロキシエチルホスホネ−
ト〕、アジンホスメチル〔S−3,4−ジヒドロ−4−
オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジン−3−イルメチ
ル O,O−ジメチルホスホロジチオエ−ト〕、モノク
ロトホス〔ジメチル(E)−1−メチル−2−(メチル
カルバモイル)ビニルホスフェ−ト〕、エチオン〔O,
O,O′,O′−テトラエチル S,S′−メチレンビ
ス(ホスホロジチオエ−ト)〕等の有機リン系化合物、
【0037】BPMC(2−sec−ブチルフェニルメチ
ルカ−バメ−ト〕、ベンフラカルブ〔エチル N−
〔2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチルベンゾフラン−
7−イルオキシカルボニル(メチル)アミノチオ〕−N
−イソプロピル−β−アラニネ−ト〕、プロポキスル
〔2−イソプロポキシフェニル N−メチルカ−バメ−
ト〕、カルボスルファン〔2,3−ジヒドロ−2,2−
ジメチル−7−ベンゾ〔b〕フラニル N−ジブチルア
ミノチオ−N−メチルカ−バメ−ト〕、カルバリル〔1
−ナフチル−N−メチルカ−バメ−ト〕、メソミル〔S
−メチル−N−〔(メチルカルバモイル)オキシ〕チオ
アセトイミデ−ト〕、エチオフェンカルブ〔2−(エチ
ルチオメチル)フェニルメチルカ−バメ−ト〕、アルジ
カルブ〔2−メチル−2−(メチルチオ)プロピオンア
ルデヒド O−メチルカルバモイルオキシム〕、オキサ
ミル〔N,N−ジメチル−2−メチルカルバモイルオキ
シイミノ−2−(メチルチオ)アセタミド〕、フェノチ
オカルブ〔S−4−フェノキシブチル)−N,N−ジメ
チルチオカ−バメ−ト〕等のカ−バメ−ト系化合物、
【0038】エトフェンプロックス〔2−(4−エトキ
シフェニル)−2−メチルプロピル−3−フェノキシベ
ンジルエ−テル〕、フェンバレレ−ト〔(RS)−α−
シアノ−3−フェノキシベンジル (RS)−2−(4
−クロロフェニル)−3−メチルブチレ−ト〕、エスフ
ェンバレレ−ト〔(S)−α−シアノ−3−フェノキシ
ベンジル (S)−2−(4−クロロフェニル)−3−
メチルブチレ−ト〕、フェンプロパトリン〔(RS)−
α−シアノ−3−フェノキシベンジル 2,2,3,3
−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレ−ト〕、シ
ペルメトリン〔(RS)−α−シアノ−3−フェノキシ
ベンジル (1RS)−シス,トランス−3−(2,2
−ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレ−ト〕、ペルメトリン〔3−フェノキシベ
ンジル (1RS)−シス,トランス−3−(2,2−
ジクロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカ
ルボキシレ−ト〕、シハロトリン〔(RS)−α−シア
ノ−3−フェノキシベンジル(Z)−(1RS)−cis
−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロプ
−1−エニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカル
ボキシレ−ト〕、デルタメトリン〔(S)−α−シアノ
−3−フェノキシベンジル (1R)−シス−3(2,
2−ジブロモビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパ
ンカルボキシレ−ト〕、シクロプロトリン〔(RS)−
α−シアノ−3−フェノキシベンジル(RS)−2,2
−ジクロロ−1−(4−エトキシフェニル)シクロプロ
パンカルボキシレ−ト〕、フルバリネ−ト(α−シアノ
−3−フェノキシベンジル N−(2−クロロ−α,
α,α−トリフルオロ−p−トリル)−D−バリネ−
ト)、ビフェンスリン(2−メチルビフェニル−3−イ
ルメチル)(Z)−(1RS)−cis−3−(2−クロ
ロ−3,3,3−トリフルオロプロプ−1−エニル)−
2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレ−ト〕、
2−メチル−2−(4−ブロモジフルオロメトキシフェ
ニル)プロピル(3−フェノキシベンジル)エ−テル、
トラロメトリン〔(1R−シス)3{(1RS)(1,
2,2,2−テトラブロモエチル)}−2,2−ジメチ
ルシクロプロパンカルボン酸(S)−α−シアノ−3−
フェノキシベンジルエステル〕、シラフルオフェン〔4
−エトキシフェニル{3−(4−フルオロ−3−フェノ
キシフェニル)プロピル}ジメチルシラン〕、d−フェ
ノトリン〔3−フェノキシベンジル (1R−シス,ト
ランス)−クリサンテマ−ト〕、シフェノトリン〔(R
S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル (1R−
シス,トランス)−クリサンテマ−ト〕、d−レスメト
リン〔5−ベンジル−3−フリルメチル(1R−シス,
トランス)−クリサンテマ−ト〕、アクリナスリン
〔(S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(1R
−シス(Z))−(2,2−ジメチル−3−{3−オキ
ソ−3−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプ
ロピルオキシ)プロペニル}シクロプロパンカルボキシ
レ−ト〕、シフルトリン〔(RS)−α−シアノ−4−
フルオロ−3−フェノキシベンジル 3−(2,2−ジ
クロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカル
ボキシレ−ト〕、テフルトリン〔2,3,5,6−テト
ラフルオロ−4−メチルベンジル (1RS−シス
(Z))−3−(2−クロロ−3,3,3−トリフルオ
ロプロプ−1−エニル)−2,2−ジメチルシクロプロ
パンカルボキシレ−ト〕、トランスフルスリン〔2,
3,5,6−テトラフルオロベンジル (1R−トラン
ス)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメ
チルシクロプロパンカルボキシレ−ト〕、テトラメトリ
ン〔3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル
(1RS)−シス,トランス−クリサンテマ−ト〕、
アレスリン〔(RS)−3−アリル−2−メチル−4−
オキソシクロペント−2−エニル(1RS)−シス,ト
ランス−クリサンテマ−ト〕、プラレトリン〔(S)−
2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)シク
ロペント−2−エニル(1R)−シス,トランス−クリ
サンテマ−ト〕、エンペントリン〔(RS)−1−エチ
ニル−2−メチル−2−ペンテニル (1R)−シス,
トランス−クリサンテマ−ト〕、イミプロトリン〔2,
5−ジオキソ−3−(プロプ−2−イニル)イミダゾリ
ジン−1−イルメチル(1R)−シス,トランス−2,
2−ジメチル−3−(2−メチルプロプ−1−エニル)
シクロプロパンカルボキシレ−ト〕、d−フラメトリン
〔5−(2−プロピニル)フルフリル(1R)−シス,
トランス−クリサンテマ−ト〕、5−(2−プロピニ
ル)フルフリル 2,2,3,3−テトラメチルシクロ
プロパンカルボキシレ−ト等のピレスロイド化合物、
【0039】ニトロイミダゾリジン誘導体、N−シアノ
−N′−メチル−N′−(6−クロロ−3−ピリジルメ
チル)アセトアミジン等のN−シアノアミジン誘導体、
エンドスルファン〔6,7,8,9,10,10−ヘキ
サクロロ−1,5,5a,6,9,9a−ヘキサヒドロ
−6,9−メタノ−2,4,3−ベンゾジオキサチエピ
ンオキサイド〕、γ−BHC〔1,2,3,4,5,6
−ヘキサクロロシクロヘキサン〕、1,1−ビス(クロ
ロフェニル)−2,2,2−トリクロロエタノ−ル等の
塩素化炭化水素化合物、クロルフルアズロン〔1−
(3,5−ジクロロ−4−(3−クロロ−5−トリフル
オロメチルピリジン−2−イルオキシ)フェニル)−3
−(2,6−ジフルオロベンゾイル)ウレア〕、テフル
ベンズロン〔1−(3,5−ジクロロ−2,4−ジフル
オロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイ
ル)ウレア〕、フルフェノクスロン〔1−(4−(2−
クロロ−4−トリフルオロメチルフェノキシ)−2−フ
ルオロフェニル)−3−(2,6−ジフルオロベンゾイ
ル)ウレア〕等のベンゾイルフェニルウレア系化合物、
フェニルピラゾール系化合物、メトキサジアゾン〔5−
メトキシ−3−(2−メトキシフェニル)−1,3,4
−オキサジアゾ−ル−2−(3H)−オン〕、ブロモプ
ロピレ−ト〔イソプロピル 4,4′−ジブロモベンジ
レ−ト〕、テトラジホン〔4−クロロフェニル 2,
4,5−トリクロロフェニルスルホン〕、キノメチオネ
−ト〔S,S−6−メチルキノキサリン−2,3−ジイ
ルジチオカルボネ−ト〕、ピリダベン〔2−tert−
ブチル−5−(4−tert−ブチルベンジルチオ)−
4−クロロピリダジン−3(2H)−オン〕、フェンピ
ロキシメ−ト〔tert−ブチル(E)−4−〔(1,
3−ジメチル−5−フェノキシピラゾ−ル−4−イル)
メチレンアミノオキシメチル〕ベンゾエ−ト〕、ジアフ
ェンチウロン〔N−(2,6−ジイソプロピル−4−フ
ェノキシフェニル)−N′−tert−ブチルカルボジ
イミド〕、デブフェンピラド〔N−4−tert−ブチ
ルベンジル〕−4−クロロ−3−エチル−1−メチル−
5−ピラゾ−ルカルボキサミド〕、ポリナクチンコンプ
レックス〔テトラナクチン、ジナクチン、トリナクチ
ン〕、ピリミジフェン〔5−クロロ−N−〔2−{4−
(2−エトキシエチル)−2,3−ジメチルフェノキ
シ}エチル〕−6−エチルピリミジン−4−アミン、ミ
ルベメクチン、アバメクチン、イバ−メクチン、及びア
ザジラクチンがあげられ、
【0040】忌避剤としては、例えば、3、4−カラン
ジオール、N,N−ジエチル−m−トルアミド、1−メ
チルプロピル 2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピ
ペリジンカルボキシラート、p−メンタン−3,8−ジ
オール、及び植物精油(ヒソップ油など)があげられ、
【0041】共力剤としては、例えば、ビス−(2,
3,3,3−テトラクロロプロピル)エーテル(S−4
21)、N−(2−エチルヘキシル)ビシクロ[2.
2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミ
ド(MGK−264)、及びα−[2−(2−ブトキシ
エトキシ)エトキシ]−4,5−メチレンジオキシ−2
−プロピルトルエン(ピペロニルブトキシド)があげら
れる。
【0042】
【実施例】以下、製造例、製剤例及び試験例等により本
発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に
限定されるものではない。
【0043】まず、本発明化合物の製造例を示す。
【0044】製造例1 N,N−ジメチルホルムアミド10mlに式(7)
【化7】 で示される4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオ
ロベンジル 3−ホルミル−2,2−ジメチルシクロプ
ロパンカルボキシレート(後記参考製造例1により製造
したもの)1.0g及び(2,2,2−トリフルオロエ
チル)トリフェニルホスホニウムトリフルオロメタンス
ルホネート1.70gを溶解し、氷冷下で、フッ化セシ
ウム2.38gを加え、さらに室温で8時間攪拌した。
その後、反応液を1%塩酸約20mlに注加し、酢酸エ
チル100mlで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥した後、減圧下で濃縮した。得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィーに付して、式(8)
【化8】 で示される本発明化合物1 0.83g(二重結合に関
する異性体の混合物:Z/E=1/1)(69%)を得
た。1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.
18(s,3/2H,Z体)、1.21(s,3/2
H,E体)、1.28(s,3H,Z+E体)、1.6
7(m,1H,Z+E体)、2.12(m,1/2H,
E体)、2.29(brs,3H,Z+E体)、2.4
4(m,1/2H,Z体)、5.20(brs,2H,
Z+E体)、5.50〜6.20(m,2H,Z+E
体)
【0045】製造例2 N,N−ジメチルホルムアミド10mlに式(9)
【化9】 で示される4−メトキシ−2,3,5,6−テトラフル
オロベンジル 3−ホルミル−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボキシレート(後記参考製造例2により製
造したもの)1.0g及び(2,2,2−トリフルオロ
エチル)トリフェニルホスホニウムトリフルオロメタン
スルホネート1.62gを溶解し、氷冷下で、フッ化セ
シウム2.26gを加え、さらに室温で8時間攪拌し
た。その後反応液を1%塩酸約20mlに注加し、酢酸
エチル100mlで抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した後、濃縮した。得られた残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付して、式(10)
【化10】 で示される、本発明化合物2 0.77g(二重結合に
関する異性体の混合物:Z/E=1/1)(64%)を
得た。1 H−NMR(CDCl3,TMS)δ(ppm):1.
18(s,3/2H,Z体)、1.21(s,3/2
H,E体)、1.29(s,3H,Z+E体)、1.6
8(m,1H,Z+E体)、2.12(m,1/2H,
E体)、2.44(m,1/2H,Z体)、4.10
(brs,3H,Z+E体)、5.20(brs,2
H,Z+E体)、5.50〜6.20(m,2H,Z+
E体)
【0046】次に、製造例1及び製造例2に使用した原
料化合物の製造法を参考製造例として示す。 参考製造例1 テトラヒドロフラン100mlに4−メチル−2,3,
5,6−テトラフルオロベンジルアルコール10.0g
及びピリジン4.5gを溶解し、氷冷下、3−(2−メ
チル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロ
パンカルボン酸クロリド{立体異性体の比率(1R)−
トランス体:(1R)−シス体:(1S)−トランス
体:(1S)−シス体=93.9:2.5:3.5:
0.1}10.1gを加え、室温で8時間攪拌した。そ
の後、反応液を減圧下濃縮した。得られた残渣を酢酸エ
チル300mlに溶解し、さらに氷水約50mlを加
え、分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、減圧下濃縮した。得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、4−
メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンジル 3
−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチル
シクロプロパンカルボキシレート15.4g(収率87
%)を得た。
【0047】テトラヒドロフラン25ml及び1,4−
ジオキサン150mlに4−メチル−2,3,5,6−
テトラフルオロベンジル 3−(2ーメチル−1−プロ
ペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシ
レート15.4gを溶解し、室温で四酸化オスミウム
1.0g、次いでメタ過ヨウ素酸ナトリウム24.0g
を水50mlに溶解した溶液を加え、2時間加熱還流し
た。その後、反応液を水約200mlに注加し、酢酸エ
チル200mlで2回抽出した。有機層を合わせて1%
チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付して、式(7)で示
される4−メチル−2,3,5,6−テトラフルオロベ
ンジル 3−ホルミル2,2−ジメチルシクロプロパン
カルボキシレート8.4g(59%)を得た。1 H−NMR(CDCl3,TMS内部標準)δ値(pp
m):1.30(s,3H)、1.35(s,3H)、
2.29(brs,3H)、2.47(m,2H)、
5.23(s,2H)、9.58(d,1H)
【0048】参考製造例2 テトラヒドロフラン150mlに4−メトキシ−2,
3,5,6−テトラフルオロベンジルアルコール12.
8g、ピリジン5.3gを溶解し、氷冷下で、3−(2
−メチル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロ
プロパンカルボン酸クロリド{立体異性体の比率(1
R)−トランス体:(1R)−シス体:(1S)−トラ
ンス体:(1S)−シス体=93.9:2.5:3.
5:0.1}12.5gを加え、室温で8時間攪拌し
た。その後、反応液を減圧下濃縮し、得られた残渣に酢
酸エチル500mlを加えた。この混合物を氷水約50
mlに注加し、分液した。有機層を飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃縮した。得ら
れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し
て、4−メトキシ−2,3,5,6−テトラフルオロベ
ンジル 3−(2−メチル−1−プロペニル)−2,2
−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート14.0g
を得た。
【0049】テトラヒドロフラン25mlと1,4−ジ
オキサン150mlとの混合物に4−メトキシ−2,
3,5,6−テトラフルオロベンジル 3−(2−メチ
ル−1−プロペニル)−2,2−ジメチルシクロプロパ
ンカルボキシレート14.0gを溶解し、室温で、四酸
化オスミウム1.0g、ついでメタ過ヨウ素酸ナトリウ
ム25.1gを水50mlに溶解した溶液を加え、2時
間加熱還流した。その後、反応混合物を室温まで放冷
し、水約200mlに注加した。これを、酢酸エチル2
50mlで2回抽出した。有機層を合わせて1%チオ硫
酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーに付して、式(9)で示される4−メト
キシ−2,3,5,6−テトラフロロベンジル 3−ホ
ルミル−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレ
ート9.1gを得た。1 H−NMR(CDCl3,TMS内部標準)δ値(pp
m):1.30(s,3H)、1.35(s,3H)、
2.29(brs,3H)、2.47(m,2H)、
5.23(s,2H)、9.58(s,1H)
【0050】次に製剤例を示す。なお、部は重量部を示
す。 製剤例1 本発明化合物1又は2 20部をキシレン65部に溶解
し、ソルポール3005X(東邦化学登録商標)15部
を加え、よく攪拌混合して、乳剤を得る。
【0051】製剤例2 本発明化合物1又は2 40部にソルポール3005X
5部を加え、良く混合してカープレックス#80(合成
含水酸化珪素、塩野義製薬登録商標)32部、300メ
ッシュ珪藻土23部を加え、ジュースミキサーで攪拌混
合して、水和剤を得る。 製剤例3 粒剤 本発明化合物1又は2 1.5部およびAGSORBL
VM−MS24/48(OIL DRI社製モンモリロ
ナイトの焼成品、粒径24〜48メッシュの粒状担体)
98.5部を加えてよく混合し、押し出し造粒機で造粒
し、乾燥して、1.5%粒剤を得る。
【0052】製剤例4 本発明化合物1又は2 10部、フェニルキシリルエタ
ン10部およびスミジュールL−75(トリレンジイソ
シアネート、住友バイエルウレタン社製)0.5部を混
合した後、アラビアガムの10%水溶液20部中に加
え、ホモミキサーで攪拌して、平均粒径20μmのエマ
ルジョンを得る。次にこれにエチレングリコール2部を
加え、さらに60℃の温浴中で24時間攪拌してマイク
ロカプセルスラリーを得る。一方、ザンサンガム0.2
部、ビーガムR(アルミニウムマグネシウムシリケー
ト、三洋化成製)1.0部をイオン交換水56.3部に
分散させて増粘剤溶液を得る。上記マイクロカプセルス
ラリー42.5部および増粘剤溶液57.5部を混合し
て、マイクロカプセル剤を得る。 製剤例5 本発明化合物1又は2 10部とフェニルキシリルエタ
ン10とを混合した後、ポリエチレングリコールの10
%水溶液20部中に加え、ホモミキサーで攪拌して、平
均粒径3μmのエマルジョンを得る。一方、ザンサンガ
ム0.2部ビーガムR(アルミニウムマグネシウムシリ
ケート、三洋化成製)1.0部をイオン交換水58.8
部に分散させて増粘剤溶液を得る。上記エマルジョン溶
液40部及び増粘剤溶液60部を混合してフロアブル剤
を得る。
【0053】製剤例6 本発明化合物1又は2 5部をカープレックス#80
(合成含水酸化珪素微粉末、塩野義製薬登録商標)3
部、PAP(モノ、ジイソプロピルホスフェート混合
物)0.3部及びタルク(300メッシュ)91.7部
を加え、ジュースミキサーで攪拌混合し、粉剤を得る。 製剤例7 本発明化合物1又は2 0.1部をジクロロメタン5部
に溶解し、これを脱臭灯油94.9部に混合して油剤を
得る。
【0054】製剤例8 本発明化合物1又は2 1部、ジクロロメタン5部及び
脱臭灯油34部を混合溶解し、エアゾール容器に充填
し、バルブ部分を取付けた後、該バルブ部分を通じ手噴
射剤(液化石油ガス)60部を加圧充填して、油性エア
ゾールを得る。 製剤例9 本発明化合物1又は2 0.6部、キシレン5部、脱臭
灯油3.4部及びアトモス300(乳化剤、アトラスケ
ミカル社登録商標)1部を混合溶解したものと、水50
部とをエアゾール容器に充填し、バルブ部分を通じて噴
射剤(液化石油ガス)40部を加圧充填して、水性エア
ゾールを得る。
【0055】製剤例10 本発明化合物1又は2 0.3gをアセトン20mlに
溶解し、線香用基材(タブ粉:粕粉:木粉=4:3:3
の割合で混合したもの)99.7gと均一に攪拌混合し
た後、水100mlを加え、十分練り合わせたものを成
型乾燥し、殺虫線香を得る。 製剤例11 本発明化合物1又は2 0.8g、ピペロニルブトキサ
イド0.4gにアセトンを加えて溶解し、全部出10m
lとする。この溶液0.5mlを2.5cm×1.5c
m、厚さ0.3cmの電気殺虫マット用基材(コットン
リンターとパルプの混合物のフィリブルを板状に固めた
もの)に均一に含浸させて、電気殺虫マット剤を得る。
【0056】製剤例12 本発明化合物1又は2 3部を脱臭灯油97部に溶解し
て液剤を得、これを塩化ビニル製容器に入れ上部をヒー
ターで加熱できるようにした吸液芯(無機粉体をバイン
ダーで固め、焼結したもの)を挿入することにより、吸
液芯型加熱蒸散装置に用いるパーツを得る。 製剤例13 本発明化合物1又は2 100mgを適量のアセトンに
溶解し、4.0cm×4.0cm、厚さ1.2cmの多
孔セラミック板に含浸させて、加熱燻煙剤を得る。
【0057】製剤例14 本発明化合物1又は2 100μgを適量のアセトンに
溶解し、2cm×2cm、厚さ0.3mmの濾紙に均一
に塗布した後、アセトンを風乾して、常温揮散剤を得
る。 製剤例15 本発明化合物1又は2のアセトン溶液を濾紙に本発明化
合物濃度が1m2当り1gとなるように含浸させ、アセ
トンを風乾して、防ダニシートを得る。
【0058】次に本発明化合物が有害生物防除剤の有効
成分として有効であることを試験例により示す。 試験例 本発明化合物1および2を各々アセトンで0.02%に
希釈し、その希釈液0.64mlを底部の直径9cmの
アルミニウム皿に滴下し、アセトンを風乾した。ポリエ
チレンカップ(直径9cm、高さ4.5cm)内にアカ
イエカ雌成虫10頭を放ち、その上部にナイロンネット
をした。このカップをナイロンネットが下になるように
して、上記アルミニウム皿の上にのせた。25℃で24
時間経過後、苦悶虫数、死虫数を観察し、苦死虫率
(%)を求めた(2反復)。その結果、本発明化合物1
及び本発明化合物2の苦死虫率は100%であった。
【0059】
【発明の効果】本発明化合物は有害生物防除活性に優
れ、有害生物防除剤の有効成分として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01N 53/00 506Z Fターム(参考) 4H006 AA01 AA03 AB02 BJ20 BM10 BM30 BM71 BP30 KA06 KC20 KD10 KF20 4H011 AC02 AC04 BA01 BB15 BC01 BC18 BC19 BC22 DA02 DA06 DA10 DA13 DA15 DA21 DB04 DC01 DC05 DC06 DC08 DC10 DD05 DG08 DH05 DH20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、Rはメチル基又はメトキシ基を表す。)で示さ
    れるエステル化合物。
  2. 【請求項2】一般式(1)で示されるエステル化合物に
    おいてシクロプロパン環1位の絶対立体配置がR配置で
    ある請求項1に記載のエステル化合物。
  3. 【請求項3】一般式(1)で示されるエステル化合物に
    おいてシクロプロパン環1位と3位の置換基の相対立体
    配置がトランスである請求項1又は2のいずれかに記載
    の化合物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のエステル
    化合物を含有することを特徴とする有害生物防除剤。
JP2001046387A 2001-02-22 2001-02-22 エステル化合物およびそれを有効成分として含有する有害生物防除剤 Pending JP2002249464A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101638367B (zh) * 2008-07-28 2011-02-02 常州康美化工有限公司 由七氟菊酯衍生的拟除虫菊酯化合物
CN101735104B (zh) * 2008-11-19 2013-06-05 江苏扬农化工股份有限公司 一种拟除虫菊酯化合物及其应用
CN104068042A (zh) * 2009-07-01 2014-10-01 江苏扬农化工股份有限公司 一种蚊虫控制剂及其制备方法和应用

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