JPH05302082A - 発光組成物及び蛍光ランプ - Google Patents
発光組成物及び蛍光ランプInfo
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- JPH05302082A JPH05302082A JP5705291A JP5705291A JPH05302082A JP H05302082 A JPH05302082 A JP H05302082A JP 5705291 A JP5705291 A JP 5705291A JP 5705291 A JP5705291 A JP 5705291A JP H05302082 A JPH05302082 A JP H05302082A
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- fluorescent lamp
- phosphors
- europium
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ３種の蛍光体のみを用い、演色性に優れた３
波長域発光形蛍光ランプに適した発光組成物、及び、そ
の蛍光膜を備えた蛍光ランプを提供しようとするもので
ある。 【構成】 一般式ＳｒiＢａjＣａkＭｇmＥｕn(ＰＯ4)6
Ｃｌ2 （但し、 0.2≦i/t ≦(0.9k/t)+0.66 、0.15≦j/t ≦0.
6 、 0≦k/t ≦0.25、0≦m ≦0.1 、0.02≦n ≦0.4 、
9.5≦t ≦9.98、t=i+j+k)で示され、253.7nm紫外線励起
の発光色をCIE1931 色度図上で表したｙ値が0.14≦y ≦
0.33を満たす２価ユーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体
を25〜65重量％、ユーロピウム付活酸化イットリウム蛍
光体20〜50重量％、及び、セリウム・テルビウム付活燐
酸ランタン蛍光体10〜40重量％の範囲で調整をしたこと
を特徴とする発光組成物である。
波長域発光形蛍光ランプに適した発光組成物、及び、そ
の蛍光膜を備えた蛍光ランプを提供しようとするもので
ある。 【構成】 一般式ＳｒiＢａjＣａkＭｇmＥｕn(ＰＯ4)6
Ｃｌ2 （但し、 0.2≦i/t ≦(0.9k/t)+0.66 、0.15≦j/t ≦0.
6 、 0≦k/t ≦0.25、0≦m ≦0.1 、0.02≦n ≦0.4 、
9.5≦t ≦9.98、t=i+j+k)で示され、253.7nm紫外線励起
の発光色をCIE1931 色度図上で表したｙ値が0.14≦y ≦
0.33を満たす２価ユーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体
を25〜65重量％、ユーロピウム付活酸化イットリウム蛍
光体20〜50重量％、及び、セリウム・テルビウム付活燐
酸ランタン蛍光体10〜40重量％の範囲で調整をしたこと
を特徴とする発光組成物である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の３種の蛍光体を
配合した極めて高い演色性を有する発光組成物及びその
蛍光膜を備えた蛍光ランプに関する。
配合した極めて高い演色性を有する発光組成物及びその
蛍光膜を備えた蛍光ランプに関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、一般照明用ランプの分野では３波
長域発光形蛍光ランプが開発され、実用に供されてい
る。このランプに使用される蛍光体は、比較的狭帯域の
発光スペクトル分布を有する赤色、緑色、青色の蛍光体
を適当な割合で混合したものである。具体的には、赤色
蛍光体は３価ユーロピウム付活酸化イットリウム蛍光
体、緑色蛍光体はセリウム・テルビウム付活燐酸ランタ
ン蛍光体、青色蛍光体は２価ユーロピウム付活ハロ燐酸
塩蛍光体、或いは、バリウムマグネシウムアルミン酸塩
蛍光体が使用される。このランプは、光束、演色性の両
面で優れており、平均演色評価数がRa=84 、光束は例え
ばFL20SSEX-N/18 で14701mを実現している。22しかしな
がら、このランプが普及するにつれて更なる演色性の向
上が要求されてきている。この要求に応えるために、最
近、上記３種の蛍光体に青緑色、或いは、青緑色と深赤
色の蛍光体を加えて、４種或いは５種の蛍光体を混合す
ることにより、Ra=87 以上の３波長域発光形蛍光ランプ
が実用されるようになった。これらのランプは、４種或
いは５種の蛍光体を混合するため、製造に煩雑さがとも
ない、３種の蛍光体のみを混合したRa=87 以上の３波長
域発光形蛍光ランプの実現が強く望まれている。
長域発光形蛍光ランプが開発され、実用に供されてい
る。このランプに使用される蛍光体は、比較的狭帯域の
発光スペクトル分布を有する赤色、緑色、青色の蛍光体
を適当な割合で混合したものである。具体的には、赤色
蛍光体は３価ユーロピウム付活酸化イットリウム蛍光
体、緑色蛍光体はセリウム・テルビウム付活燐酸ランタ
ン蛍光体、青色蛍光体は２価ユーロピウム付活ハロ燐酸
塩蛍光体、或いは、バリウムマグネシウムアルミン酸塩
蛍光体が使用される。このランプは、光束、演色性の両
面で優れており、平均演色評価数がRa=84 、光束は例え
ばFL20SSEX-N/18 で14701mを実現している。22しかしな
がら、このランプが普及するにつれて更なる演色性の向
上が要求されてきている。この要求に応えるために、最
近、上記３種の蛍光体に青緑色、或いは、青緑色と深赤
色の蛍光体を加えて、４種或いは５種の蛍光体を混合す
ることにより、Ra=87 以上の３波長域発光形蛍光ランプ
が実用されるようになった。これらのランプは、４種或
いは５種の蛍光体を混合するため、製造に煩雑さがとも
ない、３種の蛍光体のみを混合したRa=87 以上の３波長
域発光形蛍光ランプの実現が強く望まれている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、３種の蛍光
体のみを用い、演色性に優れ、十分な輝度を示す３波長
域発光形蛍光ランプに適した発光組成物、及び、その蛍
光膜を備えた蛍光ランプを提供しようとするものであ
る。
体のみを用い、演色性に優れ、十分な輝度を示す３波長
域発光形蛍光ランプに適した発光組成物、及び、その蛍
光膜を備えた蛍光ランプを提供しようとするものであ
る。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式Ｓｒi
ＢａjＣａkＭｇmＥｕn(ＰＯ4)6Ｃｌ2 （但し、 0.2≦i/
t ≦(0.9k/t)+0.66 、0.15≦j/t ≦0.6 、 0≦k/t ≦0.
25、0≦m ≦0.1 、0.02≦n ≦0.4 、 9.5≦t ≦9.98、t
=i+j+k)で示され、253.7nmの紫外線で励起されたときの
発光色をCIE1931 色度図の上で表したときのｙ値が0.14
≦y ≦0.33を満たす２価ユーロピウム付活クロロ燐酸塩
蛍光体を25〜65重量％、ユーロピウム付活酸化イットリ
ウム蛍光体20〜50重量％、及び、セリウム・テルビウム
付活燐酸ランタン蛍光体10〜40重量％の範囲で調整をし
たことを特徴とする発光組成物、及び、その蛍光膜を備
えた蛍光ランプである。
ＢａjＣａkＭｇmＥｕn(ＰＯ4)6Ｃｌ2 （但し、 0.2≦i/
t ≦(0.9k/t)+0.66 、0.15≦j/t ≦0.6 、 0≦k/t ≦0.
25、0≦m ≦0.1 、0.02≦n ≦0.4 、 9.5≦t ≦9.98、t
=i+j+k)で示され、253.7nmの紫外線で励起されたときの
発光色をCIE1931 色度図の上で表したときのｙ値が0.14
≦y ≦0.33を満たす２価ユーロピウム付活クロロ燐酸塩
蛍光体を25〜65重量％、ユーロピウム付活酸化イットリ
ウム蛍光体20〜50重量％、及び、セリウム・テルビウム
付活燐酸ランタン蛍光体10〜40重量％の範囲で調整をし
たことを特徴とする発光組成物、及び、その蛍光膜を備
えた蛍光ランプである。
【０００５】
【作用】本発明者等は、２価ユーロピウム付活クロロ燐
酸塩蛍光体を含む発光組成物及びその蛍光膜を備えた蛍
光ランプについて多数の実験を行った結果、下記の２価
ユーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体25〜65重量％、ユ
ーロピウム付活酸化イットリウム蛍光体20〜50重量％、
及び、セリウム・テルビウム付活燐酸ランタン蛍光体10
〜40重量％の範囲で調整することにより、３波長域発光
蛍光ランプに適した優れた演色性と十分な輝度を有する
発光組成物を見いだすことができた。
酸塩蛍光体を含む発光組成物及びその蛍光膜を備えた蛍
光ランプについて多数の実験を行った結果、下記の２価
ユーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体25〜65重量％、ユ
ーロピウム付活酸化イットリウム蛍光体20〜50重量％、
及び、セリウム・テルビウム付活燐酸ランタン蛍光体10
〜40重量％の範囲で調整することにより、３波長域発光
蛍光ランプに適した優れた演色性と十分な輝度を有する
発光組成物を見いだすことができた。
【０００６】本発明で使用できるユーロピウム付活酸化
イットリウム蛍光体を例示すると、一般式（Ｙ1-pＥ
ｕp)2Ｏ3 (0.01 ≦p ≦0.1)で表すことができ、セリウ
ム・テルビウム付活燐酸ランタン蛍光体は、一般式Ｌａ
1-q-rＣｅqＴｂrＰＯ4(0.1≦q ≦0.6 ,0.1≦r ≦0.2)で
表すことができる。これらの蛍光体は通常の方法で製造
することができる。なお、上記蛍光体は、いずれも本発
明の効果が得られる範囲で、これら蛍光体の母体の一部
を他の元素で置換したり、微量の元素を共付活剤などと
して添加したものも含まれることは言うまでもない。
イットリウム蛍光体を例示すると、一般式（Ｙ1-pＥ
ｕp)2Ｏ3 (0.01 ≦p ≦0.1)で表すことができ、セリウ
ム・テルビウム付活燐酸ランタン蛍光体は、一般式Ｌａ
1-q-rＣｅqＴｂrＰＯ4(0.1≦q ≦0.6 ,0.1≦r ≦0.2)で
表すことができる。これらの蛍光体は通常の方法で製造
することができる。なお、上記蛍光体は、いずれも本発
明の効果が得られる範囲で、これら蛍光体の母体の一部
を他の元素で置換したり、微量の元素を共付活剤などと
して添加したものも含まれることは言うまでもない。
【０００７】また、２価ユーロピウム付活クロロ燐酸塩
蛍光体は、一般式 ＳｒiＢａjＣａkＭｇmＥｕn(ＰＯ4)6Ｃｌ2 で表されるものであり、253.7nm の紫外線で励起すると
きの発光色をCIE1931 色度図の上に表すｙ値が、0.14≦
ｙ≦0.33を満たすものである。この蛍光体はＳｒ，Ｂ
ａ，Ｃａの比(i/t,j/t,k/t、但し、t=i+j+k)が変化する
と、発光色が大きく変化するが、上記のｙ値と十分な輝
度を得るためには、上記一般式において、0.2≦i/t ≦
(0.9k/t)+0.66 、0.15≦j/t ≦0.6 、 0≦k/t ≦0.25、
0≦m ≦0.1 、0.02≦n ≦0.4 、 9.5≦t ≦9.98 を満
たす必要がある。なお、図２、３には、上記の i/t,j/
t,k/tの範囲を３元図として示した。また、より好まし
いｙ値の範囲である0.14≦ｙ≦0.26を得るためには、0.
45≦i/t ≦(0.9k/t)+0.66 とする必要がある。
蛍光体は、一般式 ＳｒiＢａjＣａkＭｇmＥｕn(ＰＯ4)6Ｃｌ2 で表されるものであり、253.7nm の紫外線で励起すると
きの発光色をCIE1931 色度図の上に表すｙ値が、0.14≦
ｙ≦0.33を満たすものである。この蛍光体はＳｒ，Ｂ
ａ，Ｃａの比(i/t,j/t,k/t、但し、t=i+j+k)が変化する
と、発光色が大きく変化するが、上記のｙ値と十分な輝
度を得るためには、上記一般式において、0.2≦i/t ≦
(0.9k/t)+0.66 、0.15≦j/t ≦0.6 、 0≦k/t ≦0.25、
0≦m ≦0.1 、0.02≦n ≦0.4 、 9.5≦t ≦9.98 を満
たす必要がある。なお、図２、３には、上記の i/t,j/
t,k/tの範囲を３元図として示した。また、より好まし
いｙ値の範囲である0.14≦ｙ≦0.26を得るためには、0.
45≦i/t ≦(0.9k/t)+0.66 とする必要がある。
【０００８】Ｃａについては、k/t が0.25を越えると、
蛍光体の発光輝度が低下するので、0.25以下に抑える必
要がある。図４は、k/t を変化させてｙ=0.18 の蛍光体
を得、その発光輝度の変化を示したものであり、図中の
輝度はk/t=0 のときを 100にした相対輝度を示したもの
である。さらに、0.3 ≦j/t ≦0.55 , 0.45 ≦i/t ≦0.
58の範囲にあると、蛍光ランプの光束維持率も向上す
る。
蛍光体の発光輝度が低下するので、0.25以下に抑える必
要がある。図４は、k/t を変化させてｙ=0.18 の蛍光体
を得、その発光輝度の変化を示したものであり、図中の
輝度はk/t=0 のときを 100にした相対輝度を示したもの
である。さらに、0.3 ≦j/t ≦0.55 , 0.45 ≦i/t ≦0.
58の範囲にあると、蛍光ランプの光束維持率も向上す
る。
【０００９】Ｍｇについては、m=0 でも目的は達成され
るが、 0.001≦m ≦0.1 の範囲で微量添加することによ
り、蛍光体の発光効率を向上させることができる。
るが、 0.001≦m ≦0.1 の範囲で微量添加することによ
り、蛍光体の発光効率を向上させることができる。
【００１０】Ｅｕ付活剤は、0.02≦n ≦0.4 の範囲が望
ましく、この範囲を下回ると輝度がえられず、上回ると
輝度が低下し、高価なＥｕを無駄にする。
ましく、この範囲を下回ると輝度がえられず、上回ると
輝度が低下し、高価なＥｕを無駄にする。
【００１１】図１は、発光組成物に使用される２価ユー
ロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体の、253.7nm の紫外線
で励起された発光色をCIE1931 色度図で表されるｙ値
と、上記発光組成物で作製した３波長域発光形蛍光ラン
プの平均演色評価数Raとの関係を図示したものである。
図１から明らかなように、ｙ値の上昇にともない演色性
が向上し、Raが87以上となるのは、昼光色蛍光ランプで
はｙ値が0.14〜0.31の範囲であり、昼白色蛍光ランプで
は0.16〜0.33の範囲である。即ち、0.14≦ｙ≦0.33の範
囲において、Raが87以上で優れた演色性を示す蛍光ラン
プが得られることが分かる。なお、蛍光ランプの光束
は、ｙ値の増加とともに漸減するので、最大のRaが得ら
れるｙ=0.26 を越えるｙ値を設定することは実用的でな
い。従って、より好ましいｙ値は、0.14≦ｙ≦0.26の範
囲である。なお、0.14≦ｙ≦0.33の範囲の２価ユーロピ
ウム付活クロロ燐酸塩蛍光体を得るためには、一般式Ｓ
ｒiＢａjＣａkＭｇmＥｕn(ＰＯ4)6Ｃｌ2 において、上
記のように、 0.2≦i/t ≦(0.9k/t)+0.66 、0.15≦j/t
≦0.6 、0≦k/t ≦0.25、 0≦m ≦0.1 、0.02≦n ≦0.4
、 9.5≦t ≦9.98、t=i+j+k を選択すればよい。
ロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体の、253.7nm の紫外線
で励起された発光色をCIE1931 色度図で表されるｙ値
と、上記発光組成物で作製した３波長域発光形蛍光ラン
プの平均演色評価数Raとの関係を図示したものである。
図１から明らかなように、ｙ値の上昇にともない演色性
が向上し、Raが87以上となるのは、昼光色蛍光ランプで
はｙ値が0.14〜0.31の範囲であり、昼白色蛍光ランプで
は0.16〜0.33の範囲である。即ち、0.14≦ｙ≦0.33の範
囲において、Raが87以上で優れた演色性を示す蛍光ラン
プが得られることが分かる。なお、蛍光ランプの光束
は、ｙ値の増加とともに漸減するので、最大のRaが得ら
れるｙ=0.26 を越えるｙ値を設定することは実用的でな
い。従って、より好ましいｙ値は、0.14≦ｙ≦0.26の範
囲である。なお、0.14≦ｙ≦0.33の範囲の２価ユーロピ
ウム付活クロロ燐酸塩蛍光体を得るためには、一般式Ｓ
ｒiＢａjＣａkＭｇmＥｕn(ＰＯ4)6Ｃｌ2 において、上
記のように、 0.2≦i/t ≦(0.9k/t)+0.66 、0.15≦j/t
≦0.6 、0≦k/t ≦0.25、 0≦m ≦0.1 、0.02≦n ≦0.4
、 9.5≦t ≦9.98、t=i+j+k を選択すればよい。
【００１２】２価ユーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体
は、以下の方法により製造することができる。原料とし
ては、ＳｒＣＯ3 、ＳｒＨＰＯ4 、ＳｒＣｌ2 、ＢａＣ
Ｏ3、ＢａＨＰＯ4 、ＢａＣｌ2 、ＣａＣＯ3 、ＣａＨ
ＰＯ4 、ＣａＣｌ2 、ＭｇＣＯ3 、Ｅｕ2 Ｏ3 等を用い
ることができる。また、塩化物の配合量は、理論量の
１．６〜２．５倍が最適である。この配合量の下限値を
下回ると、輝度が急激に低下したり、上限値を越えても
輝度は低下する場合がある。焼成条件は、弱還元性雰囲
気中で９５０〜１１５０℃で１〜３時間焼成する。
は、以下の方法により製造することができる。原料とし
ては、ＳｒＣＯ3 、ＳｒＨＰＯ4 、ＳｒＣｌ2 、ＢａＣ
Ｏ3、ＢａＨＰＯ4 、ＢａＣｌ2 、ＣａＣＯ3 、ＣａＨ
ＰＯ4 、ＣａＣｌ2 、ＭｇＣＯ3 、Ｅｕ2 Ｏ3 等を用い
ることができる。また、塩化物の配合量は、理論量の
１．６〜２．５倍が最適である。この配合量の下限値を
下回ると、輝度が急激に低下したり、上限値を越えても
輝度は低下する場合がある。焼成条件は、弱還元性雰囲
気中で９５０〜１１５０℃で１〜３時間焼成する。
【００１３】
【実施例】以下の実施例及び比較例では、赤色蛍光体と
して (Ｙ0.96Ｅｕ0.04)2Ｏ3 を、緑色蛍光体としてＬａ
0.54Ｃｅ0.30Ｔｂ0.16ＰＯ4 を使用した。 （実施例１〜１１、比較例ａ〜ｃ）２価ユーロピウム付
活クロロ燐酸塩蛍光体は、原料としてＳｒＨＰＯ4 ，Ｓ
ｒＣＯ3 ，ＢａＨＰＯ4 ，ＢａＣＯ3 ，ＣａＣＯ3 ，Ｍ
ｇＣＯ3 ，Ｅｕ2 Ｏ3 用い、塩化物の配合量は理論値の
２倍とし、表１の組成となるように秤量し、十分に混合
した。混合した原料は焼成容器に充填し、２％の水素を
含む窒素ガスからなる弱還元性雰囲気中で１０００℃で
２時間焼成した。焼成物をボールミルで粉砕し、水洗し
て余剰の塩化物を除去し、乾燥して青色蛍光体を得た。
なお、これらの青色蛍光体について、Ｓｒ，Ｂａ，Ｃａ
の比の３元図を図２に示した。これらの青色蛍光体を25
3.7nm の紫外線で励起して発光色を調べ、CIE1931 色度
図のｙ値を表１に記載した。そして、上記の赤色蛍光
体、緑色蛍光体にこの青色蛍光体を表１の配合比で混合
してガラスバルブ内面に塗布し、昼光色FL20SSEX-D/18
ランプを作製した。得られたランプの平均演色評価数Ra
も表１に記載した。表１から明らかなように、本発明の
発光組成物は、３種の蛍光体のみを混合したものである
が、３種の蛍光体のみを混合した従来の発光組成物が不
可能としたRaが87以上の昼光色ランプを実現することが
できた。
して (Ｙ0.96Ｅｕ0.04)2Ｏ3 を、緑色蛍光体としてＬａ
0.54Ｃｅ0.30Ｔｂ0.16ＰＯ4 を使用した。 （実施例１〜１１、比較例ａ〜ｃ）２価ユーロピウム付
活クロロ燐酸塩蛍光体は、原料としてＳｒＨＰＯ4 ，Ｓ
ｒＣＯ3 ，ＢａＨＰＯ4 ，ＢａＣＯ3 ，ＣａＣＯ3 ，Ｍ
ｇＣＯ3 ，Ｅｕ2 Ｏ3 用い、塩化物の配合量は理論値の
２倍とし、表１の組成となるように秤量し、十分に混合
した。混合した原料は焼成容器に充填し、２％の水素を
含む窒素ガスからなる弱還元性雰囲気中で１０００℃で
２時間焼成した。焼成物をボールミルで粉砕し、水洗し
て余剰の塩化物を除去し、乾燥して青色蛍光体を得た。
なお、これらの青色蛍光体について、Ｓｒ，Ｂａ，Ｃａ
の比の３元図を図２に示した。これらの青色蛍光体を25
3.7nm の紫外線で励起して発光色を調べ、CIE1931 色度
図のｙ値を表１に記載した。そして、上記の赤色蛍光
体、緑色蛍光体にこの青色蛍光体を表１の配合比で混合
してガラスバルブ内面に塗布し、昼光色FL20SSEX-D/18
ランプを作製した。得られたランプの平均演色評価数Ra
も表１に記載した。表１から明らかなように、本発明の
発光組成物は、３種の蛍光体のみを混合したものである
が、３種の蛍光体のみを混合した従来の発光組成物が不
可能としたRaが87以上の昼光色ランプを実現することが
できた。
【表１】
【００１４】（実施例１２〜２２、比較例ｄ〜ｆ）２価
ユーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体を表２の組成とな
るように変更した以外は、上記実施例と同様にして青色
蛍光体を作製した。なお、これらの青色蛍光体につい
て、Ｓｒ，Ｂａ，Ｃａの比の３元図を図３に示した。こ
れらの青色蛍光体を253.7nm の紫外線で励起して発光色
を調べ、CIE1931 色度図のｙ値を表２に記載した。そし
て、上記の赤色蛍光体、緑色蛍光体にこの青色蛍光体を
表２の配合比で混合してガラスバルブ内面に塗布し、昼
白色FL20SSEX-N/18 ランプを作製した。得られたランプ
の平均演色評価数Raも表２に記載した。表２から明らか
なように、本発明の発光組成物は、３種の蛍光体のみを
混合したものであるが、３種の蛍光体のみを混合した従
来の発光組成物が不可能としたRaが87以上の昼白色ラン
プを実現することができた。
ユーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体を表２の組成とな
るように変更した以外は、上記実施例と同様にして青色
蛍光体を作製した。なお、これらの青色蛍光体につい
て、Ｓｒ，Ｂａ，Ｃａの比の３元図を図３に示した。こ
れらの青色蛍光体を253.7nm の紫外線で励起して発光色
を調べ、CIE1931 色度図のｙ値を表２に記載した。そし
て、上記の赤色蛍光体、緑色蛍光体にこの青色蛍光体を
表２の配合比で混合してガラスバルブ内面に塗布し、昼
白色FL20SSEX-N/18 ランプを作製した。得られたランプ
の平均演色評価数Raも表２に記載した。表２から明らか
なように、本発明の発光組成物は、３種の蛍光体のみを
混合したものであるが、３種の蛍光体のみを混合した従
来の発光組成物が不可能としたRaが87以上の昼白色ラン
プを実現することができた。
【表２】
【００１５】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、３種の蛍光体のみの組み合わせにより、Raが87以
上の演色性に優れ、十分な輝度を示す３波長域発光形蛍
光ランプを実現することのできるようになった。
より、３種の蛍光体のみの組み合わせにより、Raが87以
上の演色性に優れ、十分な輝度を示す３波長域発光形蛍
光ランプを実現することのできるようになった。
【図１】２価ユーロピウム付活クロロ燐酸塩青色蛍光体
を253.7nm の紫外線で励起したときの発光色をCIE1931
色度図上に表記したｙ値と、該青色蛍光体にユーロピウ
ム付活酸化イットリウム赤色蛍光体及びセリウム・テル
ビウム付活燐酸ランタン緑色蛍光体を混合して作製した
３波長域発光形蛍光ランプの平均演色評価数Raとの関係
を示したグラフである。
を253.7nm の紫外線で励起したときの発光色をCIE1931
色度図上に表記したｙ値と、該青色蛍光体にユーロピウ
ム付活酸化イットリウム赤色蛍光体及びセリウム・テル
ビウム付活燐酸ランタン緑色蛍光体を混合して作製した
３波長域発光形蛍光ランプの平均演色評価数Raとの関係
を示したグラフである。
【図２】本発明の２価ユーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍
光体におけるＳｒ，Ｂａ，Ｃａの比の範囲を３元図とし
て示し、実施例１〜１１及び比較例ａ〜ｃの蛍光体の比
を併記したものである。
光体におけるＳｒ，Ｂａ，Ｃａの比の範囲を３元図とし
て示し、実施例１〜１１及び比較例ａ〜ｃの蛍光体の比
を併記したものである。
【図３】本発明の２価ユーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍
光体におけるＳｒ，Ｂａ，Ｃａの比の範囲を３元図とし
て示し、実施例１２〜２２及び比較例ｄ〜ｆの蛍光体の
比を併記したものである。
光体におけるＳｒ，Ｂａ，Ｃａの比の範囲を３元図とし
て示し、実施例１２〜２２及び比較例ｄ〜ｆの蛍光体の
比を併記したものである。
【図４】２価ユーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体のＣ
ａの比率K/t を変化させて、ｙ値を0.18に調整した蛍光
体の相対輝度を示したグラフである。
ａの比率K/t を変化させて、ｙ値を0.18に調整した蛍光
体の相対輝度を示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤野 茂雄 神奈川県小田原市成田1060番地 化成オプ トニクス株式会社内 (72)発明者 大野 幸雄 東京都青梅市藤橋888番地 株式会社日立 製作所青梅工場内 (72)発明者 中野 正喜 東京都青梅市藤橋888番地 株式会社日立 製作所青梅工場内 (72)発明者 満田 勝弘 東京都青梅市藤橋888番地 株式会社日立 製作所青梅工場内
Claims (2)
- 【請求項１】 一般式ＳｒiＢａjＣａkＭｇmＥｕn(ＰＯ
4)6Ｃｌ2 （但し、0.2≦i/t ≦(0.9k/t)+0.66 、0.15≦
j/t ≦0.6 、 0≦k/t ≦0.25、0≦m ≦0.1 、0.02≦n
≦0.4 、 9.5≦t ≦9.98、t=i+j+k)で示され、253.7nm
の紫外線で励起されたときの発光色をCIE1931 色度図の
上で表したときのｙ値が0.14≦y ≦0.33を満たす２価ユ
ーロピウム付活クロロ燐酸塩蛍光体を25〜65重量％、ユ
ーロピウム付活酸化イットリウム蛍光体20〜50重量％、
及び、セリウム・テルビウム付活燐酸ランタン蛍光体10
〜40重量％の範囲で調整をしたことを特徴とする発光組
成物。 - 【請求項２】 請求項１記載の発光組成物を蛍光膜とし
て備えたことを特徴とする蛍光ランプ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03057052A JP3098266B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 発光組成物及び蛍光ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03057052A JP3098266B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 発光組成物及び蛍光ランプ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05302082A true JPH05302082A (ja) | 1993-11-16 |
| JP3098266B2 JP3098266B2 (ja) | 2000-10-16 |
Family
ID=13044678
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03057052A Expired - Lifetime JP3098266B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 発光組成物及び蛍光ランプ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3098266B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007074935A1 (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-05 | Kasei Optonix, Ltd. | 冷陰極蛍光ランプ用青色発光アルカリ土類クロロ燐酸塩蛍光体、冷陰極蛍光ランプ、及びカラー液晶表示装置 |
| US7466375B2 (en) | 2005-11-28 | 2008-12-16 | Hitachi Displays, Ltd. | Liquid crystal display device |
| WO2009005035A1 (ja) | 2007-06-29 | 2009-01-08 | Mitsubishi Chemical Corporation | 蛍光体、蛍光体の製造方法、蛍光体含有組成物、並びに発光装置 |
| JP2009030042A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-02-12 | Mitsubishi Chemicals Corp | 蛍光体、蛍光体の製造方法、蛍光体含有組成物、並びに発光装置 |
| CN102517010A (zh) * | 2011-11-30 | 2012-06-27 | 昆明理工大学 | 一种铋离子掺杂的卤磷酸盐荧光材料及其制备方法 |
-
1991
- 1991-03-20 JP JP03057052A patent/JP3098266B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7466375B2 (en) | 2005-11-28 | 2008-12-16 | Hitachi Displays, Ltd. | Liquid crystal display device |
| WO2007074935A1 (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-05 | Kasei Optonix, Ltd. | 冷陰極蛍光ランプ用青色発光アルカリ土類クロロ燐酸塩蛍光体、冷陰極蛍光ランプ、及びカラー液晶表示装置 |
| JPWO2007074935A1 (ja) * | 2005-12-27 | 2009-06-04 | 化成オプトニクス株式会社 | 冷陰極蛍光ランプ用青色発光アルカリ土類クロロ燐酸塩蛍光体、冷陰極蛍光ランプ、及びカラー液晶表示装置。 |
| WO2009005035A1 (ja) | 2007-06-29 | 2009-01-08 | Mitsubishi Chemical Corporation | 蛍光体、蛍光体の製造方法、蛍光体含有組成物、並びに発光装置 |
| JP2009030042A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-02-12 | Mitsubishi Chemicals Corp | 蛍光体、蛍光体の製造方法、蛍光体含有組成物、並びに発光装置 |
| CN102517010A (zh) * | 2011-11-30 | 2012-06-27 | 昆明理工大学 | 一种铋离子掺杂的卤磷酸盐荧光材料及其制备方法 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3098266B2 (ja) | 2000-10-16 |
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