JPH0529597Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は両端にフランジ部を設けたフランジパ
イプに関する。

〔従来の技術〕

此種のフランジパイプは、工場で所定の寸法の
パイプの両端にフランジ部を溶接してユーザーに
出荷している。また、特開昭59−159488号公報に
は、管に円周凹溝を多数設け、この管上に、内周
に円周突起を設け且つ環の一部を切離した脱出防
止用環を拡大変形させてかぶせて、その円周突起
を管の円周凹溝に噛み合わせた後、この脱出防止
用環を管継手本体の受口部によつて外周より保持
させ、且つ軸方向の移動を阻止することによつて
管継手本体と管とを結合した管及び管継手が開示
されている。また、実開昭58−65489号公報には、
鉄板を樹脂管にボルトによつて固定した繊維強化
樹脂管が開示されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上記のように、パイプの両端にフランジ部が溶
接によつて固着されていると、ユーザーがフラン
ジパイプを取り付けるとき、組み立て誤差によつ
て、ブランジ部がその取り付け側に正確に合わな
いことがあり、その場合、フランジパイプの長さ
を簡単に調整することができずきわめて不便であ
つた。また、管に円周溝を多数設けて、管に管継
手本体を連結する構成は、円周溝の加工が容易で
なく、また、管を任意の長さに切断し、この管に
管継手本体を連結する場合、円周溝が任意の位置
で切断されるため、環の端部と管継手本体との位
置関係が一定とならないという欠陥が存した。ま
た、鉄板の外周部をボルトで締め付け、鉄板を樹
脂管に固定する構成は、鉄板の外周部に偏荷重が
かかるので、鉄板の樹脂管に対する垂直度に誤差
が生じてしまうという欠陥が存した。

本考案は上記欠陥を除去することを目的とする
ものである。

〔問題点を解決する手段〕

上記目的を達成するため、本考案はパイプ本体
２と、管状部４ａを有し該管状部４ａに前記パイ
プ本体２の端面と当接する端面６ａと前記パイプ
本体２に遊嵌配置されるテーパー面６ａと軸方向
に透設されたボルト用挿入穴１２とを有するフラ
ンジ４と、前記テーパー面６ａと前記パイプ本体
２の端部内周面との間に嵌合配置され、内周部に
前記テーパー面６ａに対接するテーパー面８ａを
有し、軸方向に前記ボルト用挿入穴１２に対応し
て穿設されたねじ穴１０を有する縮径拡径自在な
雄テーパーリング８とから成るものである。

〔作用〕

フランジ４がその突き当て面に正確に合わない
ときは、一方のフランジ４をパイプ本体２から外
し、このパイプ本体２を適宜切断して、パイプ本
体２の長さを調整し、しかる後に、パイプ本体２
の端部にフランジ４を固定する。この固定は、ま
ず、フランジ４の端面６ａをパイプ本体２の切断
端面に当接し、且つパイプ本体２の内周面とフラ
ンジ４のテーパー面６ａとの間に雄テーパーリン
グ８を嵌合配置する。つぎに、ボルト用挿入穴１
２からボルト１４を挿入して、該ボルト１４を雄
テーパーリング８のねじ穴１０にねじ込み、ボル
トの締付力で雄テーパーリング８を拡径させ、雄
テーパーリング８の外周面をパイプ本体２の内周
面に圧着させる。

〔実施例〕

以下に本考案の構成を添付図面に示す実施例を
参照して説明する。

第１図において、４は高剛性のフランジであ
り、これの管状部４ａにリング状に凹入部６が形
成されている。

前記凹入部６の内側の壁面にテーパー面６ａが
形成されている。

８は割りが形成された雄テーパーリングであ
り、これの内周面にはテーパー面８ａが形成され
ている。前記雄テーパーリング８には所定間隔ご
とに複数のボルト用ねじ穴１０が軸方向に透設さ
れている。

前記ねじ穴１０に対応して前記フランジ４の管
状部４ａには軸方向にボルト挿入穴１２が形成さ
れている。

前記凹入部６の外側の壁面の径とパイプ本体２
の外径は、パイプ本体２が凹入部６にスライド自
在に密嵌可能な寸法に設定されている。

上記した構成において、フランジ４の凹入部６
にパイプ本体２の一端を嵌合し、該パイプ本体２
の一端をフランジ４の凹入部６の端面６ａに当接
し、且つ、ボルト１４をボルト挿入穴１２から雄
テーパーリング８のねじ穴１０にねじ込んで、雄
テーパーリング８を図中、右方向の軸方向に移動
すると、雄テーパーリング８は拡径し、パイプ本
体２の内外周面は、雄テーパーリング８の外周面
と凹入部６の外側の周壁面とで挾圧されて、フラ
ンジ４は、パイプ本体２の一端に固定される。

同様な手順で、パイプ本体２の他端にもフラン
ジ４を固定する。

ボルト１４を雄テーパーリング８のねじ穴１０
から外し、フランジ４に穿設した穴１６からから
棒を挿入して、雄テーパーリング８の端面を図
中、左方向に押圧すれば、フランジ４とパイプ本
体２との固定が解除される。

尚、第３図に示すように、パイプ本体２を雄テ
ーパーリング８の外周面と、フランジ２０とは別
体のリング２２とで、ボルト１４により挾圧固定
する構造としても良い。

また、第４図に示す如く、ボルト１４の締付力
で雄テーパーリング８の外周面をパイプ本体２の
内周面に加圧し、この加圧力によつてパイプ本体
２にフランジ２０を固定する構造としても良い。

〔効果〕

本考案は上述の如く、パイプ本体の端面とフラ
ンジとを当接させた状態でボルトの締付力による
雄テーパーリングの拡径作用で、パイプ本体とフ
ランジとを固定するようにしたので、両者を強固
に固定することができるとともに、フランジに偏
荷重がかかることがない等の効果が存する。

【図面の簡単な説明】

第１図は断面図、第２図Ａ−Ａ線断面図、第３
図は他例の断面図、第４図は他例の断面図であ
る。 ２……パイプ本体、４……フランジ、６……凹
入部、６ａ……テーパー面、８……雄テーパーリ
ング、８ａ……テーパー面、１０……ねじ穴、１
２……ボルト挿入穴、１４……ボルト、２０……
フランジ、２２……リング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パイプ本体２と、管状部４ａを有し該管状部４
   ａに前記パイプ本体２の端面と当接する端面６ａ
   と前記パイプ本体２に遊嵌配置されるテーパー面
   ６ａと軸方向に透設されたボルト用挿入穴１２と
   を有するフランジ４と、前記テーパー面６ａと前
   記パイプ本体２の端部内周面との間に嵌合配置さ
   れ、内周部に前記テーパー面６ａに対接するテー
   パー面８ａを有し、軸方向に前記ボルト用挿入穴
   １２に対応して穿設されたねじ穴１０を有する縮
   径拡径自在な雄テーパーリング８とから成るフラ
   ンジパイプ。