JPH05290756A - カラー受像管 - Google Patents
カラー受像管Info
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- JPH05290756A JPH05290756A JP4089170A JP8917092A JPH05290756A JP H05290756 A JPH05290756 A JP H05290756A JP 4089170 A JP4089170 A JP 4089170A JP 8917092 A JP8917092 A JP 8917092A JP H05290756 A JPH05290756 A JP H05290756A
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- Japan
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- electron
- lens
- grid
- quadrupole lens
- electric field
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/46—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
- H01J29/48—Electron guns
- H01J29/50—Electron guns two or more guns in a single vacuum space, e.g. for plural-ray tube
- H01J29/503—Three or more guns, the axes of which lay in a common plane
-
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/46—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
- H01J29/58—Arrangements for focusing or reflecting ray or beam
- H01J29/62—Electrostatic lenses
Abstract
(57)【要約】
【構成】 一列配置の3個のカソードK からの電子放出
を制御しかつ放出された電子を集束して一列配置の3電
子ビーム6B,6G,6Rとし、この3電子ビームを蛍光体スク
リーン上に集束する主電子レンズを含む複数の電子レン
ズを形成する複数の電極を有する電子銃を備えるカラー
受像管において、電子銃の近傍に3電子ビームに対して
集中する方向に共通に作用する磁界四極子レンズを形成
する磁石14または電界四極子レンズを形成する電極を配
置するとともに、電子銃に上記磁界または電界四極子レ
ンズとは逆極性のレンズ作用をもちかつ3電子ビームに
対して個別に作用する電界四極子レンズを形成する電極
27を設けた。 【効果】 ビームスポットを小さくかつその形状を良好
にすることができる。
を制御しかつ放出された電子を集束して一列配置の3電
子ビーム6B,6G,6Rとし、この3電子ビームを蛍光体スク
リーン上に集束する主電子レンズを含む複数の電子レン
ズを形成する複数の電極を有する電子銃を備えるカラー
受像管において、電子銃の近傍に3電子ビームに対して
集中する方向に共通に作用する磁界四極子レンズを形成
する磁石14または電界四極子レンズを形成する電極を配
置するとともに、電子銃に上記磁界または電界四極子レ
ンズとは逆極性のレンズ作用をもちかつ3電子ビームに
対して個別に作用する電界四極子レンズを形成する電極
27を設けた。 【効果】 ビームスポットを小さくかつその形状を良好
にすることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、同一平面上を通る一
列配置の3電子ビームを放出するカラー受像管に係り、
特にその一列配置の3電子ビームを蛍光体スクリーン上
に良好に集束、集中するカラー受像管に関する。
列配置の3電子ビームを放出するカラー受像管に係り、
特にその一列配置の3電子ビームを蛍光体スクリーン上
に良好に集束、集中するカラー受像管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー受像管は、図23に示す
ように、パネル1 およびこのパネル1に一体に接合され
たファンネル2 からなる外囲器を有し、そのパネル1 の
内面に、青、緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍
光体スクリーン3 が形成され、この蛍光体スクリーン3
に対向して、その内側に多数のアパーチャの形成された
シャドウマスク4 が装着されている。またファンネル2
のネック5 内に、3電子ビーム6B,6G,6Rを放出する電
子銃7 が封止されている。そして、この電子銃7から放
出される3電子ビーム6B,6G,6Rをファンネル2 の外側
に装着された偏向装置8 の発生する水平および垂直偏向
磁界により偏向し、その電子ビーム7B,7G,7Rをシャド
ウマスク4 を介して、上記蛍光体スクリーン3 を走査す
ることにより、カラー画像を表示する構造に形成されて
いる。
ように、パネル1 およびこのパネル1に一体に接合され
たファンネル2 からなる外囲器を有し、そのパネル1 の
内面に、青、緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍
光体スクリーン3 が形成され、この蛍光体スクリーン3
に対向して、その内側に多数のアパーチャの形成された
シャドウマスク4 が装着されている。またファンネル2
のネック5 内に、3電子ビーム6B,6G,6Rを放出する電
子銃7 が封止されている。そして、この電子銃7から放
出される3電子ビーム6B,6G,6Rをファンネル2 の外側
に装着された偏向装置8 の発生する水平および垂直偏向
磁界により偏向し、その電子ビーム7B,7G,7Rをシャド
ウマスク4 を介して、上記蛍光体スクリーン3 を走査す
ることにより、カラー画像を表示する構造に形成されて
いる。
【0003】なお、9 は、電子銃6 の組立誤差や電子銃
6 の封止誤差などのカラー受像管の組立誤差に起因する
3電子ビーム6B,6G,6Rの集中(コンバーゼンス)や色
純度を調整する2極、4極、6極磁界を発生する磁石で
ある。
6 の封止誤差などのカラー受像管の組立誤差に起因する
3電子ビーム6B,6G,6Rの集中(コンバーゼンス)や色
純度を調整する2極、4極、6極磁界を発生する磁石で
ある。
【0004】このようなカラー受像管装置において、特
に電子銃6 を同一水平面上を通るセンタービーム6Gおよ
び一対のサイドビーム6B,6Rからなる一列配置の3電子
ビーム6B,6G,6Rを放出するインライン型電子銃とし、
一方、偏向装置8 の発生する水平偏向磁界をピンクッシ
ョン形、垂直偏向磁界をバレル形として、上記一列配置
の3電子ビーム6B,6G,6Rを自己集中するセルフコンバ
ーゼンス方式インライン型カラー受像管が広く実用化さ
れている。
に電子銃6 を同一水平面上を通るセンタービーム6Gおよ
び一対のサイドビーム6B,6Rからなる一列配置の3電子
ビーム6B,6G,6Rを放出するインライン型電子銃とし、
一方、偏向装置8 の発生する水平偏向磁界をピンクッシ
ョン形、垂直偏向磁界をバレル形として、上記一列配置
の3電子ビーム6B,6G,6Rを自己集中するセルフコンバ
ーゼンス方式インライン型カラー受像管が広く実用化さ
れている。
【0005】通常上記電子銃は、カソードおよびこのカ
ソード上に順次隣接して蛍光体スクリーン方向に配置さ
れた複数の電極を有し、これらカソードおよび複数の電
極により、カソードからの電子放出を制御し、かつ放出
された電子を集束して3電子ビームを形成する電子ビー
ム発生部GEA と、この電子ビーム発生部GEA から引出さ
れた3電子ビームを蛍光体スクリーン上に集束かつ集中
する主電子レンズMLAとを有する。図示した電子銃7
は、一列配置の3個のカソードK 、このカソードK 上に
順次隣接して蛍光体スクリーン方向に配置された第1な
いし第4グリッドG1〜G4およびその第4グリッドG4に取
付けられたコンバーセーンス・カップC を有し、これら
電極に、たとえば各カソードK に100〜200V、第
1グリッドG1に0V、第2グリッドG2に500〜100
0V、第3グリッドG3に4〜8kV、第4グリッドG4に陽
極電圧である20〜30kVの電位を付与することによ
り、カソードK およびこのカソードK に順次隣接する第
1、第2、第3グリッドG1,G2,G3により電子ビーム発
生部GEA が形成され、第3および第4グリッドG3,G4に
より主電子レンズMLA が形成される。
ソード上に順次隣接して蛍光体スクリーン方向に配置さ
れた複数の電極を有し、これらカソードおよび複数の電
極により、カソードからの電子放出を制御し、かつ放出
された電子を集束して3電子ビームを形成する電子ビー
ム発生部GEA と、この電子ビーム発生部GEA から引出さ
れた3電子ビームを蛍光体スクリーン上に集束かつ集中
する主電子レンズMLAとを有する。図示した電子銃7
は、一列配置の3個のカソードK 、このカソードK 上に
順次隣接して蛍光体スクリーン方向に配置された第1な
いし第4グリッドG1〜G4およびその第4グリッドG4に取
付けられたコンバーセーンス・カップC を有し、これら
電極に、たとえば各カソードK に100〜200V、第
1グリッドG1に0V、第2グリッドG2に500〜100
0V、第3グリッドG3に4〜8kV、第4グリッドG4に陽
極電圧である20〜30kVの電位を付与することによ
り、カソードK およびこのカソードK に順次隣接する第
1、第2、第3グリッドG1,G2,G3により電子ビーム発
生部GEA が形成され、第3および第4グリッドG3,G4に
より主電子レンズMLA が形成される。
【0006】その一列配置の3個のカソードK は、それ
ぞれ3個のヒータ(図示せず)により加熱される。第1
および第2グリッドG1,G2は、上記カソードK に対応し
て3個の比較的小さな電子ビーム通過孔の形成された一
体化構造の板状電極からなる。第3および第4グリッド
G3,G4は、それぞれ2個のカップ状電極を突合わせ、そ
の両端面に3個のカソードK に対応して3個の比較的大
きな電子ビーム通過孔の形成された一体化構造の筒状電
極からなる。
ぞれ3個のヒータ(図示せず)により加熱される。第1
および第2グリッドG1,G2は、上記カソードK に対応し
て3個の比較的小さな電子ビーム通過孔の形成された一
体化構造の板状電極からなる。第3および第4グリッド
G3,G4は、それぞれ2個のカップ状電極を突合わせ、そ
の両端面に3個のカソードK に対応して3個の比較的大
きな電子ビーム通過孔の形成された一体化構造の筒状電
極からなる。
【0007】これら各グリッドG1〜G4の電子ビーム通過
孔のうち、第1、第2、第3グリッドG1,G2,G3の各3
個の電子ビーム通過孔は同軸であるが、特に第4グリッ
ドG4の第3グリッドG3側の端面の電子ビーム通過孔は、
米国特許3,772,554号明細書に示されているよ
うに、センタービーム6Gの通過する中央の電子ビーム通
過孔については、第1、第2、第3グリッドG1,G2、G3
のの中央の電子ビーム通過孔と同軸であるが、一対のサ
イドビーム6B,6Rの通過する両側の電子ビーム通過孔に
ついては、第3グリッドG3の第4グリッドG4側の端面の
両側の電子ビーム通過孔に対して、電子ビーム通過孔の
配列方向の外側に偏心している。そのため、第3および
第4グリッドG3,G4により形成される主電子レンズ部ML
A の一対のサイドビーム6B,6Rに対するレンズが歪み、
第3グリッドG3まで平行な3電子ビーム6B,6G,6Rのう
ち、一対のサイドビーム6B,6Rをセンタービーム6G側に
曲げ(偏向)、3電子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリ
ーン3 上に集中させる構成となっている。
孔のうち、第1、第2、第3グリッドG1,G2,G3の各3
個の電子ビーム通過孔は同軸であるが、特に第4グリッ
ドG4の第3グリッドG3側の端面の電子ビーム通過孔は、
米国特許3,772,554号明細書に示されているよ
うに、センタービーム6Gの通過する中央の電子ビーム通
過孔については、第1、第2、第3グリッドG1,G2、G3
のの中央の電子ビーム通過孔と同軸であるが、一対のサ
イドビーム6B,6Rの通過する両側の電子ビーム通過孔に
ついては、第3グリッドG3の第4グリッドG4側の端面の
両側の電子ビーム通過孔に対して、電子ビーム通過孔の
配列方向の外側に偏心している。そのため、第3および
第4グリッドG3,G4により形成される主電子レンズ部ML
A の一対のサイドビーム6B,6Rに対するレンズが歪み、
第3グリッドG3まで平行な3電子ビーム6B,6G,6Rのう
ち、一対のサイドビーム6B,6Rをセンタービーム6G側に
曲げ(偏向)、3電子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリ
ーン3 上に集中させる構成となっている。
【0008】しかしこのような電子銃7 については、つ
ぎのような問題がある。すなわち、 (イ) 第3グリッドG3の電子ビーム通過孔に対して偏
心した電子ビーム通過孔を有する第4グリッドG4に高い
精度が要求される (ロ) 電子銃の組立てに高い精度が要求される (ハ) 蛍光体スクリーン3 上の電子ビーム6B,6G,6R
の集束状態を調整するため、第3グリッドG3の電位を変
化させると、一対のサイドビーム6B,6Rを曲げる力も変
化し、3電子ビーム6B,6G,6Rの集中状態が大きく変化
する。そのため、3電子ビーム6B,6G,6Rの集束と集中
を最適に調整することがきわめて困難である このような問題点を補う電子銃として、カソード上に配
置される複数の電極の各3個の電子ビーム通過孔をそれ
ぞれ同軸とし、その最終電極に、図24に矢印11,12で
示すように、3電子ビーム6B,6G,6Rの配列方向に集束
作用、3電子ビーム6B,6G,6Rの配列方向と直交する方
向に発散作用を及ぼす四極子成分磁界13を発生する環状
の永久磁石14を取付け、この磁石14により形成される磁
界四極子レンズにより、電子銃から放出される平行な3
電子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリーン上に集中する
ようにした電子銃が、特開昭57−187845号公報
に示されている。
ぎのような問題がある。すなわち、 (イ) 第3グリッドG3の電子ビーム通過孔に対して偏
心した電子ビーム通過孔を有する第4グリッドG4に高い
精度が要求される (ロ) 電子銃の組立てに高い精度が要求される (ハ) 蛍光体スクリーン3 上の電子ビーム6B,6G,6R
の集束状態を調整するため、第3グリッドG3の電位を変
化させると、一対のサイドビーム6B,6Rを曲げる力も変
化し、3電子ビーム6B,6G,6Rの集中状態が大きく変化
する。そのため、3電子ビーム6B,6G,6Rの集束と集中
を最適に調整することがきわめて困難である このような問題点を補う電子銃として、カソード上に配
置される複数の電極の各3個の電子ビーム通過孔をそれ
ぞれ同軸とし、その最終電極に、図24に矢印11,12で
示すように、3電子ビーム6B,6G,6Rの配列方向に集束
作用、3電子ビーム6B,6G,6Rの配列方向と直交する方
向に発散作用を及ぼす四極子成分磁界13を発生する環状
の永久磁石14を取付け、この磁石14により形成される磁
界四極子レンズにより、電子銃から放出される平行な3
電子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリーン上に集中する
ようにした電子銃が、特開昭57−187845号公報
に示されている。
【0009】このような電子銃によれば、カソード上に
配置される複数の電極の各3個の電子ビーム通過孔がそ
れぞれ同軸であるため、電子銃の組立て精度を向上させ
ることができる。しかし環状の永久磁石14の発生する四
極子成分磁界13により、平行な3電子ビーム6B,6G,6R
を蛍光体スクリーン上に集中するためには、強力な磁界
が必要であり、その強力な磁界のために、図25に示す
ように、蛍光体スクリーン上の3電子ビームのビームス
ポット15B ,15G ,15R は、好ましくは破線で示すよう
に円形であるべきものが、実線で示すようにいちじるし
く歪み、画像の劣化がおこる。
配置される複数の電極の各3個の電子ビーム通過孔がそ
れぞれ同軸であるため、電子銃の組立て精度を向上させ
ることができる。しかし環状の永久磁石14の発生する四
極子成分磁界13により、平行な3電子ビーム6B,6G,6R
を蛍光体スクリーン上に集中するためには、強力な磁界
が必要であり、その強力な磁界のために、図25に示す
ように、蛍光体スクリーン上の3電子ビームのビームス
ポット15B ,15G ,15R は、好ましくは破線で示すよう
に円形であるべきものが、実線で示すようにいちじるし
く歪み、画像の劣化がおこる。
【0010】一方、カラー受像管については、近年大形
化や高品質化が進められ、それにともなって画像特性の
向上が要求されている。
化や高品質化が進められ、それにともなって画像特性の
向上が要求されている。
【0011】一般に画像特性を良好にするためには、蛍
光体スクリーン上のビームスポットを小さくすればよ
く、そのためには、電子銃の電子レンズの性能を向上さ
せることが必要である。この電子レンズの性能の向上に
ついては、従来より電極の口径を大きくして大口径電子
レンズとするか、あるいは特開昭54−72667号公
報、特開昭54−89472号公報などに示されている
QPF(Quadra Potential Focus)型電子銃などの複合
電子レンズ、あるいは電極間距離を長くして電位変化の
緩やかな長焦点電子レンズとすることにより、向上する
ことができる。
光体スクリーン上のビームスポットを小さくすればよ
く、そのためには、電子銃の電子レンズの性能を向上さ
せることが必要である。この電子レンズの性能の向上に
ついては、従来より電極の口径を大きくして大口径電子
レンズとするか、あるいは特開昭54−72667号公
報、特開昭54−89472号公報などに示されている
QPF(Quadra Potential Focus)型電子銃などの複合
電子レンズ、あるいは電極間距離を長くして電位変化の
緩やかな長焦点電子レンズとすることにより、向上する
ことができる。
【0012】しかしカラー受像管の電子銃は、外囲器の
他の部分にくらべて細いネック内に封止されるため、電
極の口径を大きくして大口径電子レンズとすることには
おのずと限界があり、また電極間距離を長くして長焦点
電子レンズとすることも、奥行の短い受像管という点か
ら制限がある。
他の部分にくらべて細いネック内に封止されるため、電
極の口径を大きくして大口径電子レンズとすることには
おのずと限界があり、また電極間距離を長くして長焦点
電子レンズとすることも、奥行の短い受像管という点か
ら制限がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来よ
りカラー受像管は、電子銃を同一平面上を通るセンター
ビームおよび一対のサイドビームからなる一列配置の3
電子ビームを放出するインライン型電子銃とし、偏向装
置の発生する水平偏向磁界をピンクッション形、垂直偏
向磁界をバレル形として、上記一列配置の3電子ビーム
を自己集中させるセルフコンバーゼンス方式インライン
型カラー受像管が広く実用化されている。このインライ
ン型カラー受像管の電子銃として、主電子レンズ部を形
成する蛍光体スクリーン側の電極の3個の電子ビーム通
過孔のうち、一対のサイドビームの通過する電子ビーム
通過孔を、これと対向するカソード側の電極のそれより
も、3電子ビームの配列方向の外側に偏心させることに
より、3電子ビームを集中させるようにした電子銃があ
るが、この電子銃の問題点を補う電子銃として、カソー
ド上に配置される複数の電極の各3個の電子ビーム通過
孔をそれぞれ同軸とし、その最終電極に3電子ビームの
配列方向に集束作用、その配列方向と直交する方向に発
散作用を及ぼす四極子成分磁界を発生する環状の永久磁
石を取付け、この磁石により形成される磁界四極子レン
ズにより、電子銃から放出される平行な3電子ビームを
蛍光体スクリーン上に集中するようにした電子銃があ
る。
りカラー受像管は、電子銃を同一平面上を通るセンター
ビームおよび一対のサイドビームからなる一列配置の3
電子ビームを放出するインライン型電子銃とし、偏向装
置の発生する水平偏向磁界をピンクッション形、垂直偏
向磁界をバレル形として、上記一列配置の3電子ビーム
を自己集中させるセルフコンバーゼンス方式インライン
型カラー受像管が広く実用化されている。このインライ
ン型カラー受像管の電子銃として、主電子レンズ部を形
成する蛍光体スクリーン側の電極の3個の電子ビーム通
過孔のうち、一対のサイドビームの通過する電子ビーム
通過孔を、これと対向するカソード側の電極のそれより
も、3電子ビームの配列方向の外側に偏心させることに
より、3電子ビームを集中させるようにした電子銃があ
るが、この電子銃の問題点を補う電子銃として、カソー
ド上に配置される複数の電極の各3個の電子ビーム通過
孔をそれぞれ同軸とし、その最終電極に3電子ビームの
配列方向に集束作用、その配列方向と直交する方向に発
散作用を及ぼす四極子成分磁界を発生する環状の永久磁
石を取付け、この磁石により形成される磁界四極子レン
ズにより、電子銃から放出される平行な3電子ビームを
蛍光体スクリーン上に集中するようにした電子銃があ
る。
【0014】この電子銃によれば、カソード上に配置さ
れる複数の電極の各3個の電子ビーム通過孔をそれぞれ
同軸にすることができるため、前者の一対のサイドビー
ムの通過する電子ビーム通過孔を対向する電極のそれよ
りも3電子ビームの配列方向の外側に偏心させる電子銃
の問題点の一つである電子銃の組立て精度を向上させる
ことができる。しかし環状の永久磁石の形成する磁界四
極子レンズにより、平行な3電子ビームを蛍光体スクリ
ーン上に集中するためには、強力な磁界が必要であり、
その強力な磁界のために蛍光体スクリーン上の3電子ビ
ームのビームスポットがいちじるしく歪み、画像を劣化
させるという問題がある。
れる複数の電極の各3個の電子ビーム通過孔をそれぞれ
同軸にすることができるため、前者の一対のサイドビー
ムの通過する電子ビーム通過孔を対向する電極のそれよ
りも3電子ビームの配列方向の外側に偏心させる電子銃
の問題点の一つである電子銃の組立て精度を向上させる
ことができる。しかし環状の永久磁石の形成する磁界四
極子レンズにより、平行な3電子ビームを蛍光体スクリ
ーン上に集中するためには、強力な磁界が必要であり、
その強力な磁界のために蛍光体スクリーン上の3電子ビ
ームのビームスポットがいちじるしく歪み、画像を劣化
させるという問題がある。
【0015】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、一列配置の3電子ビームの配列方向に集束
作用、その配列方向と直交する方向に発散作用を及ぼす
磁界四極子レンズを形成する環状の永久磁石を有するカ
ラー受像管において、蛍光体スクリーン上のビームスポ
ットを小さくかつ歪のない形状にして、良好な画像特性
が得られるカラー受像管を構成することを目的とする。
ものであり、一列配置の3電子ビームの配列方向に集束
作用、その配列方向と直交する方向に発散作用を及ぼす
磁界四極子レンズを形成する環状の永久磁石を有するカ
ラー受像管において、蛍光体スクリーン上のビームスポ
ットを小さくかつ歪のない形状にして、良好な画像特性
が得られるカラー受像管を構成することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】蛍光体スクリーンと、一
列配置の3個のカソードおよびこれらカソードからの電
子放出を制御しかつ放出された電子を集束してセンター
ビームおよび一対のサイドビームからなる一列配置の3
電子ビームとし、この3電子ビームを蛍光体スクリーン
上に集束する主電子レンズを含む複数の電子レンズを形
成する複数の電極を有する電子銃を備えるカラー受像管
において、その電子銃の近傍に3電子ビームに対して集
中する方向に共通に作用する磁界四極子レンズを形成す
る磁石または電界四極子レンズを形成する電極を配置す
るとともに、電子銃にその磁界または電界四極子レンズ
とは逆極性のレンズ作用をもちかつ3電子ビームに対し
て個別に作用する電界四極子レンズを形成する電極を設
けた。
列配置の3個のカソードおよびこれらカソードからの電
子放出を制御しかつ放出された電子を集束してセンター
ビームおよび一対のサイドビームからなる一列配置の3
電子ビームとし、この3電子ビームを蛍光体スクリーン
上に集束する主電子レンズを含む複数の電子レンズを形
成する複数の電極を有する電子銃を備えるカラー受像管
において、その電子銃の近傍に3電子ビームに対して集
中する方向に共通に作用する磁界四極子レンズを形成す
る磁石または電界四極子レンズを形成する電極を配置す
るとともに、電子銃にその磁界または電界四極子レンズ
とは逆極性のレンズ作用をもちかつ3電子ビームに対し
て個別に作用する電界四極子レンズを形成する電極を設
けた。
【0017】また、その3電子ビームに対して個別に作
用する電界四極子レンズを形成する電極が主電子レンズ
を形成する電極に設けた。
用する電界四極子レンズを形成する電極が主電子レンズ
を形成する電極に設けた。
【0018】さらに、その3電子ビームに対して個別に
作用する電界四極子レンズをセンタービームに対する作
用と一対のサイドビームに対する作用とが異なる四極子
レンズとした。
作用する電界四極子レンズをセンタービームに対する作
用と一対のサイドビームに対する作用とが異なる四極子
レンズとした。
【0019】
【作用】上記のように、電子銃の近傍に一列配置の3電
子ビームを集中する方向に3電子ビームに対して共通に
作用する磁界四極子レンズを形成する磁石または電界四
極子レンズを形成する電極を配置し、電子銃にその磁界
または電界四極子レンズとは逆極性のレンズ作用をもち
かつ3電子ビームに対して個別に作用する電界四極子レ
ンズを形成する電極を設けると、四極子レンズは、電子
ビームを一方向に集束、この一方向と直交する方向に発
散する作用をもち、その集束方向のレンズの収差が小さ
いため、上記のように逆極性の2つの四極子レンズを形
成することにより、一方向およびこれと直交する方向の
レンズの収差をともに小さくして電子ビームを集束し、
蛍光体スクリーン上のビームスポットを小さくすること
ができる。しかも他の電子レンズとの併用により、その
集束条件を容易に設定することができる。
子ビームを集中する方向に3電子ビームに対して共通に
作用する磁界四極子レンズを形成する磁石または電界四
極子レンズを形成する電極を配置し、電子銃にその磁界
または電界四極子レンズとは逆極性のレンズ作用をもち
かつ3電子ビームに対して個別に作用する電界四極子レ
ンズを形成する電極を設けると、四極子レンズは、電子
ビームを一方向に集束、この一方向と直交する方向に発
散する作用をもち、その集束方向のレンズの収差が小さ
いため、上記のように逆極性の2つの四極子レンズを形
成することにより、一方向およびこれと直交する方向の
レンズの収差をともに小さくして電子ビームを集束し、
蛍光体スクリーン上のビームスポットを小さくすること
ができる。しかも他の電子レンズとの併用により、その
集束条件を容易に設定することができる。
【0020】つまり、3電子ビームに対して共通に作用
する磁界または電界四極子レンズにより、3電子ビーム
を蛍光体スクリーン上に集中し、その磁界または電界四
極子レンズとは逆極性であり、かつ3電子ビームに対し
て個別に作用する電界四極子レンズを組合わせることに
より、蛍光体スクリーン上のビームスポットを小さくか
つそのスポット形状を良好にすることができる。
する磁界または電界四極子レンズにより、3電子ビーム
を蛍光体スクリーン上に集中し、その磁界または電界四
極子レンズとは逆極性であり、かつ3電子ビームに対し
て個別に作用する電界四極子レンズを組合わせることに
より、蛍光体スクリーン上のビームスポットを小さくか
つそのスポット形状を良好にすることができる。
【0021】特に電子銃の近傍に配置される3電子ビー
ムに対して共通に作用する磁界または電界四極子レンズ
に対して逆極性のレンズ作用をもちかつ3電子ビームに
対して個別に作用する電界四極子レンズを主電子レンズ
に設けると、ダイナミック・フォーカスによる偏向ヨー
クの非点収差を効果的に補正することができるようにな
る。
ムに対して共通に作用する磁界または電界四極子レンズ
に対して逆極性のレンズ作用をもちかつ3電子ビームに
対して個別に作用する電界四極子レンズを主電子レンズ
に設けると、ダイナミック・フォーカスによる偏向ヨー
クの非点収差を効果的に補正することができるようにな
る。
【0022】さらに、3電子ビームに対して個別に作用
する電界四極子レンズをセンタービームに対する作用と
一対のサイドビームに対する作用とが異なる四極子レン
ズとすると、3電子ビームに対して共通に作用する磁界
または電界四極子レンズのセンタービームと一対のサイ
ドビームに対する作用が相違するために生ずる蛍光体ス
クリーン上のビームスポットの形状の相違を補正するこ
とができる。
する電界四極子レンズをセンタービームに対する作用と
一対のサイドビームに対する作用とが異なる四極子レン
ズとすると、3電子ビームに対して共通に作用する磁界
または電界四極子レンズのセンタービームと一対のサイ
ドビームに対する作用が相違するために生ずる蛍光体ス
クリーン上のビームスポットの形状の相違を補正するこ
とができる。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
づいて説明する。
【0024】(実施例1)図4にこの実施例1のカラー
受像管の全体の構成を示す。このカラー受像管は、パネ
ル1 およびこのパネル1 に一体に接合された漏斗状のフ
ァンネル2 からなる外囲器を有し、そのパネル1 の内面
に、青、緑、赤に発光するストライプ状の3色蛍光体層
からなる蛍光体スクリーン3 が形成され、この蛍光体ス
クリーン3に対向して、その内側に多数のアパーチャの
形成されたシャドウマスク4 が装着されている。一方、
ファンネル2 の内面に内部導電膜20が被着形成され、こ
のファンネル2 の径大部21に設けられた陽極端子22に接
続されている。またファンネル2 のネック5 内に、同一
水平面(X−Z平面)上を通るセンタービーム6Gおよび
一対のサイドビーム6B,6Rからなる一列配置の3電子ビ
ーム6B,6G,6Rを放出する電子銃7 が封止されている。
さらにファンネル2 の径大部21とネック5 との境界部の
外側には、ピンクッション形水平偏向磁界およびバレル
形垂直偏向磁界を発生する偏向装置8 が装着され、さら
にまたネック5 の外側には、色純度およびコンバーゼン
スなど、電子ビームの軌道を微調整する2極、4極、6
極磁界を発生する環状の永久磁石9 が装着されている。
受像管の全体の構成を示す。このカラー受像管は、パネ
ル1 およびこのパネル1 に一体に接合された漏斗状のフ
ァンネル2 からなる外囲器を有し、そのパネル1 の内面
に、青、緑、赤に発光するストライプ状の3色蛍光体層
からなる蛍光体スクリーン3 が形成され、この蛍光体ス
クリーン3に対向して、その内側に多数のアパーチャの
形成されたシャドウマスク4 が装着されている。一方、
ファンネル2 の内面に内部導電膜20が被着形成され、こ
のファンネル2 の径大部21に設けられた陽極端子22に接
続されている。またファンネル2 のネック5 内に、同一
水平面(X−Z平面)上を通るセンタービーム6Gおよび
一対のサイドビーム6B,6Rからなる一列配置の3電子ビ
ーム6B,6G,6Rを放出する電子銃7 が封止されている。
さらにファンネル2 の径大部21とネック5 との境界部の
外側には、ピンクッション形水平偏向磁界およびバレル
形垂直偏向磁界を発生する偏向装置8 が装着され、さら
にまたネック5 の外側には、色純度およびコンバーゼン
スなど、電子ビームの軌道を微調整する2極、4極、6
極磁界を発生する環状の永久磁石9 が装着されている。
【0025】上記電子銃7 は、図1に示すように、水平
方向(X軸方向)に一列に配置された3個のカソードK
と、これらカソードK を個別に加熱する3個のヒータH
と、上記カソードK から蛍光体スクリーン方向に所定間
隔離間して順次配置された第1、第2、第3、第4グリ
ッドG1,G2,G3,G4,第5グリッドG51 ,G52 、第6グ
リッドG6と、この第6グリッドG6に取付けられたコンバ
ーゼンス・カップC とを有し、それらが一対の絶縁支持
体24により一体に固定されている。
方向(X軸方向)に一列に配置された3個のカソードK
と、これらカソードK を個別に加熱する3個のヒータH
と、上記カソードK から蛍光体スクリーン方向に所定間
隔離間して順次配置された第1、第2、第3、第4グリ
ッドG1,G2,G3,G4,第5グリッドG51 ,G52 、第6グ
リッドG6と、この第6グリッドG6に取付けられたコンバ
ーゼンス・カップC とを有し、それらが一対の絶縁支持
体24により一体に固定されている。
【0026】その第1および第2グリッドG1,G2は、板
厚の薄い一体構造の板状電極から、第3、第4、第5グ
リッドG3,G4,G51 は、2個のカップ状電極を突合わせ
た一体構造の筒状電極から、また第5および第6グリッ
ドG52 ,G6は、板厚の厚い一体構造の板状電極と2個の
カップ状電極を突合わせた一体構造の筒状電極とからな
り、これら各グリッドG1,G2,G3,G4,G51 ,G52 、G6
およびコンバーゼンス・カップC には、上記カソードK
に対応して水平方向に一列配置の3個の電子ビーム通過
孔が同軸に形成されている。その第1、第2グリッドG
1,G2の電子ビーム通過孔は、比較的小さく、第3グリ
ッドG3の第2グリッドG2側の端面の電子ビーム通過孔
は、第2グリッドG2の電子ビーム通過孔よりも大きく形
成され、第3グリッドG3の第4グリッドG4側および第
4、第5、第6グリッドG4,G51 ,G52,G6の両端面の
電子ビーム通過孔は、比較的大きな電子ビーム通過孔と
なっている。またコンバーゼンス・カップC の底部にも
同様の大きさの電子ビーム通過孔が形成されている。
厚の薄い一体構造の板状電極から、第3、第4、第5グ
リッドG3,G4,G51 は、2個のカップ状電極を突合わせ
た一体構造の筒状電極から、また第5および第6グリッ
ドG52 ,G6は、板厚の厚い一体構造の板状電極と2個の
カップ状電極を突合わせた一体構造の筒状電極とからな
り、これら各グリッドG1,G2,G3,G4,G51 ,G52 、G6
およびコンバーゼンス・カップC には、上記カソードK
に対応して水平方向に一列配置の3個の電子ビーム通過
孔が同軸に形成されている。その第1、第2グリッドG
1,G2の電子ビーム通過孔は、比較的小さく、第3グリ
ッドG3の第2グリッドG2側の端面の電子ビーム通過孔
は、第2グリッドG2の電子ビーム通過孔よりも大きく形
成され、第3グリッドG3の第4グリッドG4側および第
4、第5、第6グリッドG4,G51 ,G52,G6の両端面の
電子ビーム通過孔は、比較的大きな電子ビーム通過孔と
なっている。またコンバーゼンス・カップC の底部にも
同様の大きさの電子ビーム通過孔が形成されている。
【0027】さらにこのカラー受像管においては、図2
に示すように、コンバーゼンス・カップC の外側面に、
図22に示したように3電子ビームの配列方向に集束作
用、3電子ビームの配列方向と直交する方向に発散作用
をもつ四極子成分磁界を発生する環状の永久磁石14が取
付けられている。この永久磁石14には、磁気ギャップが
設けられているが、この磁気ギャップはなくても差支え
ない。また2以上の磁気ギャップを設けることも任意で
ある。
に示すように、コンバーゼンス・カップC の外側面に、
図22に示したように3電子ビームの配列方向に集束作
用、3電子ビームの配列方向と直交する方向に発散作用
をもつ四極子成分磁界を発生する環状の永久磁石14が取
付けられている。この永久磁石14には、磁気ギャップが
設けられているが、この磁気ギャップはなくても差支え
ない。また2以上の磁気ギャップを設けることも任意で
ある。
【0028】さらにこのカラー受像管においては、図3
に示すように、第5グリッドG51 の第5グリッドG52 側
の一対のサイドビーム通過孔25B ,25R を3電子ビーム
6B,6G,6Rの配列方向と直交する方向に長い縦長の非円
形孔とするとともに、第5グリッドG52 の第5グリッド
G51 側の端面に、第5グリッドG52 の第5グリッドG5側
の端面に形成された電子ビーム通過孔26B ,26G ,26R
をその配列方向と直交する方向から挟む一対の平行平板
電極27が取付けられている。
に示すように、第5グリッドG51 の第5グリッドG52 側
の一対のサイドビーム通過孔25B ,25R を3電子ビーム
6B,6G,6Rの配列方向と直交する方向に長い縦長の非円
形孔とするとともに、第5グリッドG52 の第5グリッド
G51 側の端面に、第5グリッドG52 の第5グリッドG5側
の端面に形成された電子ビーム通過孔26B ,26G ,26R
をその配列方向と直交する方向から挟む一対の平行平板
電極27が取付けられている。
【0029】この電子銃7 には、各カソードK に100
〜200V、第1グリッドG1に0V、第2グリッドG2に
500〜1000V、第3グリッドG3に7〜9kV、第4
グリッドG4に500〜1000V、第5グリッドG51 に
7〜9kV、第5グリッドG52に第5グリッドG51 よりも
少し低い7〜9kV、第6グリッドG6およびコンバーゼン
ス・カップC に陽極電圧である25〜30kVの電位が付
与される。
〜200V、第1グリッドG1に0V、第2グリッドG2に
500〜1000V、第3グリッドG3に7〜9kV、第4
グリッドG4に500〜1000V、第5グリッドG51 に
7〜9kV、第5グリッドG52に第5グリッドG51 よりも
少し低い7〜9kV、第6グリッドG6およびコンバーゼン
ス・カップC に陽極電圧である25〜30kVの電位が付
与される。
【0030】各電極に上記電位を付与することにより、
この電子銃7 では、図5に示すように、第1ないし第3
グリッドG1〜G3によりプリフォーカスレンズ28が形成さ
れ、第3ないし第5グリッドG3〜G51 によりサブレンズ
29が形成される。また第5グリッドG51 ,G52 および平
行平板電極27により3電子ビーム6B,6G,6Rに対して個
別に作用する電界四極子レンズ30(個別電界四極子レン
ズと略記)が形成される。また第5および第6グリッド
G51 ,G6により主電子レンズ31が形成され、さらにコン
バーゼンス・カップC に取付けられた環状の永久磁石14
により3電子ビーム6B,6G,6Rに対して共通に作用する
磁界四極子レンズ32(共通磁界四極子レンズと略記)が
形成される。
この電子銃7 では、図5に示すように、第1ないし第3
グリッドG1〜G3によりプリフォーカスレンズ28が形成さ
れ、第3ないし第5グリッドG3〜G51 によりサブレンズ
29が形成される。また第5グリッドG51 ,G52 および平
行平板電極27により3電子ビーム6B,6G,6Rに対して個
別に作用する電界四極子レンズ30(個別電界四極子レン
ズと略記)が形成される。また第5および第6グリッド
G51 ,G6により主電子レンズ31が形成され、さらにコン
バーゼンス・カップC に取付けられた環状の永久磁石14
により3電子ビーム6B,6G,6Rに対して共通に作用する
磁界四極子レンズ32(共通磁界四極子レンズと略記)が
形成される。
【0031】このような電子レンズの形成により、各カ
ソードK から放出される電子は、クロスオーバCOを形成
したのち、プリフォーカスレンズ28により集束される。
この集束により得られる3電子ビーム6B,6G,6Rは、つ
ぎのサブレンズ29により予備束されて個別電界四極子レ
ンズ30に入射する。この個別界四極子レンズ30は、3電
子ビーム6B,6G,6Rの配列方向に発散作用、その配列方
向と直交する方向に集束作用をもち、上記3電子ビーム
6B,6G,6Rをその配列方向に発散、配列方向と直交する
方向に集束して主電子レンズ31に導く。主電子レンズ31
では、その3電子ビーム6B,6G,6Rをそれぞれ集束し、
集束された3電子ビーム6B,6G,6Rは、共通磁界四極子
レンズ32に入射する。この共通磁界四極子レンズ32は、
上記個別電界四極子レンズ30とは逆に3電子ビーム6B,
6G,6Rの配列方向に集束作用、その配列方向と直交する
方向に発散作用をもち、上記3電子ビーム6B,6G,6Rを
その配列方向に集束し、配列方向と直交する方向に発散
させるとともに、この共通磁界四極子レンズ32に入射す
るまで平行の3電子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリー
ン3 上に集中させる。
ソードK から放出される電子は、クロスオーバCOを形成
したのち、プリフォーカスレンズ28により集束される。
この集束により得られる3電子ビーム6B,6G,6Rは、つ
ぎのサブレンズ29により予備束されて個別電界四極子レ
ンズ30に入射する。この個別界四極子レンズ30は、3電
子ビーム6B,6G,6Rの配列方向に発散作用、その配列方
向と直交する方向に集束作用をもち、上記3電子ビーム
6B,6G,6Rをその配列方向に発散、配列方向と直交する
方向に集束して主電子レンズ31に導く。主電子レンズ31
では、その3電子ビーム6B,6G,6Rをそれぞれ集束し、
集束された3電子ビーム6B,6G,6Rは、共通磁界四極子
レンズ32に入射する。この共通磁界四極子レンズ32は、
上記個別電界四極子レンズ30とは逆に3電子ビーム6B,
6G,6Rの配列方向に集束作用、その配列方向と直交する
方向に発散作用をもち、上記3電子ビーム6B,6G,6Rを
その配列方向に集束し、配列方向と直交する方向に発散
させるとともに、この共通磁界四極子レンズ32に入射す
るまで平行の3電子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリー
ン3 上に集中させる。
【0032】その結果、上記のように電子銃7 を構成す
ると、蛍光体スクリーン3 上のビームスポットを小さ
く、かつそのビームスポットの形状を良好にするととも
に、3電子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリーン3 上に
集中させることができる。
ると、蛍光体スクリーン3 上のビームスポットを小さ
く、かつそのビームスポットの形状を良好にするととも
に、3電子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリーン3 上に
集中させることができる。
【0033】すなわち、仮に個別電界四極子レンズ30を
形成することなく、上記のようにプリフォーカスレンズ
28、サブレンズ29、主電子レンズ31を通って同一水平面
上を平行に並列する3電子ビーム6B,6G,6Rを、その配
列方向に集束作用、配列方向と直交する方向に発散作用
を及ぼす環状の永久磁石14の形成する共通磁界四極子レ
ンズ32により蛍光体スクリーン3 上に集中するようにす
ると、前述したように蛍光体スクリーン3 上のビームス
ポットは、図22に示したようにセンタービーム6Gにつ
いては、縦長に、一対のサイドビーム6B,6Rについて
は、縦長かつ横方向に尾を引いた形状に歪み、いちじる
しく画像を劣化する。これに対してこの例の電子銃のよ
うにプリフォーカスレンズ28、サブレンズ29、主電子レ
ンズ31のほかに、共通磁界四極子レンズ32とは逆極性、
すなわち3電子ビーム6B,6G,6Rの配列方向に発散作
用、その配列方向と直交する方向に集束作用をもつ個別
電界四極子レンズ30を形成するようにすると、一般に四
極子レンズは、集束方向にはレンズの収差が小さいとい
う利点を生かして、たがいに逆極性の個別電界四極子レ
ンズ30と共通磁界四極子レンズ32との組合わせにより、
ビームスポット径を従来の電界電子レンズのみからなる
電子銃のビームスポット径よりも小さくすることができ
る。しかもその電界四極子レンズ30を3電子ビーム6B,
6G,6Rに対して個別に作用し、かつ一対のサイドビーム
6B,6Rに対して非対称のレンズとしたことにより、セン
タービーム6Gと一対のサイドビーム6B,6Rの蛍光体スク
リーン3 上のビームスポットの形状を揃えることができ
る。
形成することなく、上記のようにプリフォーカスレンズ
28、サブレンズ29、主電子レンズ31を通って同一水平面
上を平行に並列する3電子ビーム6B,6G,6Rを、その配
列方向に集束作用、配列方向と直交する方向に発散作用
を及ぼす環状の永久磁石14の形成する共通磁界四極子レ
ンズ32により蛍光体スクリーン3 上に集中するようにす
ると、前述したように蛍光体スクリーン3 上のビームス
ポットは、図22に示したようにセンタービーム6Gにつ
いては、縦長に、一対のサイドビーム6B,6Rについて
は、縦長かつ横方向に尾を引いた形状に歪み、いちじる
しく画像を劣化する。これに対してこの例の電子銃のよ
うにプリフォーカスレンズ28、サブレンズ29、主電子レ
ンズ31のほかに、共通磁界四極子レンズ32とは逆極性、
すなわち3電子ビーム6B,6G,6Rの配列方向に発散作
用、その配列方向と直交する方向に集束作用をもつ個別
電界四極子レンズ30を形成するようにすると、一般に四
極子レンズは、集束方向にはレンズの収差が小さいとい
う利点を生かして、たがいに逆極性の個別電界四極子レ
ンズ30と共通磁界四極子レンズ32との組合わせにより、
ビームスポット径を従来の電界電子レンズのみからなる
電子銃のビームスポット径よりも小さくすることができ
る。しかもその電界四極子レンズ30を3電子ビーム6B,
6G,6Rに対して個別に作用し、かつ一対のサイドビーム
6B,6Rに対して非対称のレンズとしたことにより、セン
タービーム6Gと一対のサイドビーム6B,6Rの蛍光体スク
リーン3 上のビームスポットの形状を揃えることができ
る。
【0034】また上記のように個別電界四極子レンズ30
を設けると、この個別電界四極子レンズ30のセンタービ
ーム6Gと一対のサイドビーム6B,6Rに対する作用を変え
ることにより、共通磁界四極子レンズ32によるビームス
ポットの歪ばかりでなく、偏向装置8 や他の電子レンズ
のセンタービーム6Gと一対のサイドビーム6B,6Rに対す
る作用の相違も補正することができ、蛍光体スクリーン
3 上のビームスポットの形状を良好にすることができ
る。
を設けると、この個別電界四極子レンズ30のセンタービ
ーム6Gと一対のサイドビーム6B,6Rに対する作用を変え
ることにより、共通磁界四極子レンズ32によるビームス
ポットの歪ばかりでなく、偏向装置8 や他の電子レンズ
のセンタービーム6Gと一対のサイドビーム6B,6Rに対す
る作用の相違も補正することができ、蛍光体スクリーン
3 上のビームスポットの形状を良好にすることができ
る。
【0035】さらに上記のように電子銃7 を構成する
と、偏向装置8 の発生する偏向磁界が非斉一磁界である
ために生ずる偏向収差もきわめて効果的に補正すること
ができる。
と、偏向装置8 の発生する偏向磁界が非斉一磁界である
ために生ずる偏向収差もきわめて効果的に補正すること
ができる。
【0036】すなわち、通常セルフコンバーゼンス方式
インライン型カラー受像管では、偏向装置8 の非斉一磁
界のために、図6に示すように、蛍光体スクリーン中央
部のビームスポット15(15B ,15G ,15R )を円形とし
ても、蛍光体スクリーンの周辺部でのビームスポット15
は、水平方向に細長く、垂直方向(Y軸方向)にハロー
34をともなう形状となり、画像をいちじるしく劣化す
る。これは、図7(a)に管軸(Z軸)を境にして下側
に水平方向、上側に垂直方向として示したように、偏向
装置の磁界が3電子ビーム6 (6B,6G,6R)に対して、
水平方向には発散レンズ35DL、垂直方向には集束レンズ
35CLができたようになるためである。このような偏向装
置の非点収差を補正するために、従来より、特開昭64
−38974号公報、特開平1−232643号公報、
特開平3−93135号公報などに示されているよう
に、電子銃の電子レンズ部36を偏向装置の偏向量に応じ
て変化させるダイナミックフォーカスの方法があるが、
このような方法は、電子レンズ部36と偏向装置の実質的
な非点収差レンズ部37との距離が大きすぎて、電子レン
ズ部36による補正効果が弱い。
インライン型カラー受像管では、偏向装置8 の非斉一磁
界のために、図6に示すように、蛍光体スクリーン中央
部のビームスポット15(15B ,15G ,15R )を円形とし
ても、蛍光体スクリーンの周辺部でのビームスポット15
は、水平方向に細長く、垂直方向(Y軸方向)にハロー
34をともなう形状となり、画像をいちじるしく劣化す
る。これは、図7(a)に管軸(Z軸)を境にして下側
に水平方向、上側に垂直方向として示したように、偏向
装置の磁界が3電子ビーム6 (6B,6G,6R)に対して、
水平方向には発散レンズ35DL、垂直方向には集束レンズ
35CLができたようになるためである。このような偏向装
置の非点収差を補正するために、従来より、特開昭64
−38974号公報、特開平1−232643号公報、
特開平3−93135号公報などに示されているよう
に、電子銃の電子レンズ部36を偏向装置の偏向量に応じ
て変化させるダイナミックフォーカスの方法があるが、
このような方法は、電子レンズ部36と偏向装置の実質的
な非点収差レンズ部37との距離が大きすぎて、電子レン
ズ部36による補正効果が弱い。
【0037】これに対し、この例の電子銃のように構成
すると、図7(b)に同じく管軸を境にして下側に水平
方向(3電子ビームの配列方向)、上側に垂直方向(3
電子ビームの配列方向と直交する方向)として示したよ
うに、偏向装置の実質的な非点収差レンズ部37に接近し
て逆極性の個別電界四極子レンズ30が形成することがで
きるため、従来のように電子銃の電子レンズ部36で補正
作用をおこなわせた場合に得られる効果が、その個別電
界四極子レンズ30で助長され、偏向装置の非点収差を効
果的に低減することができるようになる。
すると、図7(b)に同じく管軸を境にして下側に水平
方向(3電子ビームの配列方向)、上側に垂直方向(3
電子ビームの配列方向と直交する方向)として示したよ
うに、偏向装置の実質的な非点収差レンズ部37に接近し
て逆極性の個別電界四極子レンズ30が形成することがで
きるため、従来のように電子銃の電子レンズ部36で補正
作用をおこなわせた場合に得られる効果が、その個別電
界四極子レンズ30で助長され、偏向装置の非点収差を効
果的に低減することができるようになる。
【0038】具体的には、ダイナミックフォーカスは、
偏向装置の偏向量(水平または垂直偏向またはそれらの
両方)に応じて、図8(c)に示すように、第5グリッ
ドG52 の電位39を上げてゆけばよく、さらに強く効かせ
るためには、同(d)に示すように、第5グリッドG51
の電位40を下げていってもよい。このように第5グリッ
ドG51 の電位40を第5グリッドG52 の電位39よりも低く
すると、第5グリッドG51 ,G52 間の個別電界四極子レ
ンズが相対的に水平方向に集束作用、垂直方向に発散作
用をもつものとなるため、偏向装置の非点収差による蛍
光体スクリーンの周辺部でのビームスポットの形状劣化
を補正することができる。
偏向装置の偏向量(水平または垂直偏向またはそれらの
両方)に応じて、図8(c)に示すように、第5グリッ
ドG52 の電位39を上げてゆけばよく、さらに強く効かせ
るためには、同(d)に示すように、第5グリッドG51
の電位40を下げていってもよい。このように第5グリッ
ドG51 の電位40を第5グリッドG52 の電位39よりも低く
すると、第5グリッドG51 ,G52 間の個別電界四極子レ
ンズが相対的に水平方向に集束作用、垂直方向に発散作
用をもつものとなるため、偏向装置の非点収差による蛍
光体スクリーンの周辺部でのビームスポットの形状劣化
を補正することができる。
【0039】なお蛍光体スクリーンの中央部では、第5
グリッドG52 の第5グリッドG51 側端面に平行平板電極
27を設けられた場合は、同(b)に示すように、第5グ
リッドG51 の電位40を第5グリッドG52 の電位39よりも
低く設定される。
グリッドG52 の第5グリッドG51 側端面に平行平板電極
27を設けられた場合は、同(b)に示すように、第5グ
リッドG51 の電位40を第5グリッドG52 の電位39よりも
低く設定される。
【0040】(実施例2)実施例1では、3電子ビーム
に対して個別に作用し、かつセンタービームに対する作
用と一対のサイドビームに対する作用が異なる非対称の
個別電界四極子レンズを形成する場合について説明した
が、カラー受像管の管種によっては、センタービームに
対する作用と一対のサイドビームに対する作用が同じ対
称の個別電界四極子レンズ、あるいは一対のサイドビー
ムに対する作用がセンタービームに対する作用よりもわ
ずかに強い対称の個別電界四極子レンズとするだけで
も、センタービームと一対のサイドビームの蛍光体スク
リーン上の集束状態をほぼ同じにすることができる。
に対して個別に作用し、かつセンタービームに対する作
用と一対のサイドビームに対する作用が異なる非対称の
個別電界四極子レンズを形成する場合について説明した
が、カラー受像管の管種によっては、センタービームに
対する作用と一対のサイドビームに対する作用が同じ対
称の個別電界四極子レンズ、あるいは一対のサイドビー
ムに対する作用がセンタービームに対する作用よりもわ
ずかに強い対称の個別電界四極子レンズとするだけで
も、センタービームと一対のサイドビームの蛍光体スク
リーン上の集束状態をほぼ同じにすることができる。
【0041】このような対称の個別電界四極子レンズの
形成は、図9に示すように、第5グリッドG51 の第5グ
リッドG52 側の電子ビーム通過孔25B ,25G ,25R およ
び第5グリッドG52 の第5グリッドG51 側の電子ビーム
通過孔26B ,26G ,26R をそれぞれ円形孔とし、その第
5グリッドG52 の第5グリッドG51 側に各電子ビーム通
過孔27B ,27G ,27R をその配列方向と直交する方向か
ら挟む一対の平行平板電極27を取付けることにより形成
することができる。
形成は、図9に示すように、第5グリッドG51 の第5グ
リッドG52 側の電子ビーム通過孔25B ,25G ,25R およ
び第5グリッドG52 の第5グリッドG51 側の電子ビーム
通過孔26B ,26G ,26R をそれぞれ円形孔とし、その第
5グリッドG52 の第5グリッドG51 側に各電子ビーム通
過孔27B ,27G ,27R をその配列方向と直交する方向か
ら挟む一対の平行平板電極27を取付けることにより形成
することができる。
【0042】また上記対称の個別電界四極子レンズを形
成は、図10に示すように、第5グリッドG51 の第5グ
リッドG52 側の電子ビーム通過孔25B ,25G ,25R およ
び第5グリッドG52 の第5グリッドG51 側の電子ビーム
通過孔26B ,26G ,26R をそれぞれ円形孔とし、その第
5グリッドG51 の第5グリッドG52 側に各電子ビーム通
過孔26B ,26G ,26R をその配列方向の両側から挟む平
行平板電極42を設けた構造、また図11に示すように、
第5グリッドG51 の第5グリッドG52 側に電子ビーム通
過孔25B ,25G ,25R を縦長の電子ビーム通過孔とし、
一方、第5グリッドG52 の第5グリッドG51 側の電子ビ
ーム通過孔を3電子ビーム共通の1個の横長の電子ビー
ム通過孔26とした構造、あるいは図12に示すように、
第5グリッドG51 の第5グリッドG52 側の電子ビーム通
過孔25B ,25G ,25R をそれぞれ円形孔とし、第5グリ
ッドG52 の第5グリッドG51 側の電子ビーム通過孔26B
,26G ,26R をそれぞれ横長の電子ビーム通過孔とし
てもよく、さらには、これら構造のグリッドに3電子ビ
ーム通過孔26B ,26G ,26R をその配列方向と直交する
方向から挟む平行平板電極を組合わせた構造でもよい。
成は、図10に示すように、第5グリッドG51 の第5グ
リッドG52 側の電子ビーム通過孔25B ,25G ,25R およ
び第5グリッドG52 の第5グリッドG51 側の電子ビーム
通過孔26B ,26G ,26R をそれぞれ円形孔とし、その第
5グリッドG51 の第5グリッドG52 側に各電子ビーム通
過孔26B ,26G ,26R をその配列方向の両側から挟む平
行平板電極42を設けた構造、また図11に示すように、
第5グリッドG51 の第5グリッドG52 側に電子ビーム通
過孔25B ,25G ,25R を縦長の電子ビーム通過孔とし、
一方、第5グリッドG52 の第5グリッドG51 側の電子ビ
ーム通過孔を3電子ビーム共通の1個の横長の電子ビー
ム通過孔26とした構造、あるいは図12に示すように、
第5グリッドG51 の第5グリッドG52 側の電子ビーム通
過孔25B ,25G ,25R をそれぞれ円形孔とし、第5グリ
ッドG52 の第5グリッドG51 側の電子ビーム通過孔26B
,26G ,26R をそれぞれ横長の電子ビーム通過孔とし
てもよく、さらには、これら構造のグリッドに3電子ビ
ーム通過孔26B ,26G ,26R をその配列方向と直交する
方向から挟む平行平板電極を組合わせた構造でもよい。
【0043】特に電子銃に個別電界四極子レンズを形成
する場合、第5グリッドG52 の第5グリッドG51 側の電
子ビーム通過孔26B ,26G ,26R を、その配列方向と直
交する方向から挟む平行平板電極27を設けない場合の蛍
光体スクリーンの中央部でのダイナミックフォーカス
は、図8(b)に第5グリッドG51 の電位40a として示
したように第5グリッドG52 の電位39よりも高く設定さ
れる。
する場合、第5グリッドG52 の第5グリッドG51 側の電
子ビーム通過孔26B ,26G ,26R を、その配列方向と直
交する方向から挟む平行平板電極27を設けない場合の蛍
光体スクリーンの中央部でのダイナミックフォーカス
は、図8(b)に第5グリッドG51 の電位40a として示
したように第5グリッドG52 の電位39よりも高く設定さ
れる。
【0044】(実施例3)実施例1では、ネック内のコ
ンバーゼンス・カップの外側面に共通磁界四極子レンズ
を形成する環状の永久磁石を取付けたが、この永久磁石
は、ネックの外側に配置してもよい。
ンバーゼンス・カップの外側面に共通磁界四極子レンズ
を形成する環状の永久磁石を取付けたが、この永久磁石
は、ネックの外側に配置してもよい。
【0045】(実施例4)実施例1では、あらかじめ着
磁された環状の永久磁石をコンバーゼンス・カップに取
付けたが、この永久磁石は、着磁されていない環状の磁
性体をコンバーゼンス・カップに取付けておき、電子銃
とともにネック内に封止されるまえまたは封止したのち
に、ネックの外側から着磁してもよい。
磁された環状の永久磁石をコンバーゼンス・カップに取
付けたが、この永久磁石は、着磁されていない環状の磁
性体をコンバーゼンス・カップに取付けておき、電子銃
とともにネック内に封止されるまえまたは封止したのち
に、ネックの外側から着磁してもよい。
【0046】また、ネック内に封止された磁性体を着磁
する方法として、特公昭50−35769号公報、特公
昭57−31784号公報、特公昭61−6966号公
報などに示されている技術を応用し、図13に示すよう
に、たとえばコンバーゼンス・カップC の外側面に共通
磁界四極子レンズを形成する永久磁石とするための環状
の磁性体43を取付け、一方たとえば第5グリッドG52 に
電子ビームの軌道を微調整する多極磁石とするための環
状の磁性体44を取付ける。そしてカラー受像管の製造工
程中に磁性体43に対応するネック5 の外側に配置した着
磁装置45により、まず磁性体43を着磁して、蛍光体スク
リーン上で±約2mmの円内に3電子ビーム6B,6G,6Rを
集中させる。ついで着磁装置45を磁性体44に対応するネ
ック5 の外側に配置して、磁性体44をたとえば8極に着
磁する。
する方法として、特公昭50−35769号公報、特公
昭57−31784号公報、特公昭61−6966号公
報などに示されている技術を応用し、図13に示すよう
に、たとえばコンバーゼンス・カップC の外側面に共通
磁界四極子レンズを形成する永久磁石とするための環状
の磁性体43を取付け、一方たとえば第5グリッドG52 に
電子ビームの軌道を微調整する多極磁石とするための環
状の磁性体44を取付ける。そしてカラー受像管の製造工
程中に磁性体43に対応するネック5 の外側に配置した着
磁装置45により、まず磁性体43を着磁して、蛍光体スク
リーン上で±約2mmの円内に3電子ビーム6B,6G,6Rを
集中させる。ついで着磁装置45を磁性体44に対応するネ
ック5 の外側に配置して、磁性体44をたとえば8極に着
磁する。
【0047】上記管内に配置される磁性体としては、F
e ,Cr ,Co 合金からなるスピノーダルや、Fe ,C
r ,V合金からなるバイカロイなどが好適である。
e ,Cr ,Co 合金からなるスピノーダルや、Fe ,C
r ,V合金からなるバイカロイなどが好適である。
【0048】上記ようにすると、ネック5 の外側に電子
ビームの軌道を微調整するする永久磁石を装着する必要
がなく、また従来カラー受像管の取扱中に生じたネック
外側に装着された調整済みの永久磁石の磁界のずれ、外
部環境による変化などを防止することができる。
ビームの軌道を微調整するする永久磁石を装着する必要
がなく、また従来カラー受像管の取扱中に生じたネック
外側に装着された調整済みの永久磁石の磁界のずれ、外
部環境による変化などを防止することができる。
【0049】この場合、電子ビームの軌道を微調整する
する永久磁石を共通磁界四極子レンズを形成する永久磁
石に対してカソード側に配置すると、集束電圧の変動に
対して電子ビームの集中状態が変化しないという効果が
得られる。しかし、電子ビームの軌道を微調整するする
永久磁石を主電子レンズよりも蛍光体スクリーン側に配
置する場合は、上記電子ビームの軌道を微調整する永久
磁石と共通磁界四極子レンズを形成する永久磁石の位置
関係は、必ずしも上記順序でなくてもよい。またネック
内に磁性体を配置し、管外からその磁性体を着磁する方
法により永久磁石を形成する場合は、偏向装置の影響な
どから電子ビームの軌道を微調整するする永久磁石を共
通磁界四極子レンズを形成する永久磁石よりもカソード
側に配置する方がよい。
する永久磁石を共通磁界四極子レンズを形成する永久磁
石に対してカソード側に配置すると、集束電圧の変動に
対して電子ビームの集中状態が変化しないという効果が
得られる。しかし、電子ビームの軌道を微調整するする
永久磁石を主電子レンズよりも蛍光体スクリーン側に配
置する場合は、上記電子ビームの軌道を微調整する永久
磁石と共通磁界四極子レンズを形成する永久磁石の位置
関係は、必ずしも上記順序でなくてもよい。またネック
内に磁性体を配置し、管外からその磁性体を着磁する方
法により永久磁石を形成する場合は、偏向装置の影響な
どから電子ビームの軌道を微調整するする永久磁石を共
通磁界四極子レンズを形成する永久磁石よりもカソード
側に配置する方がよい。
【0050】さらにこのようにネック内に磁性体を配置
し、管外からこの磁性体を着磁する場合は、共通磁界四
極子レンズを形成する永久磁石と電子ビームの軌道を微
調整する永久磁石を合体して1個の磁性体に形成するこ
とも可能であり、この場合、カラー受像管の製造コスト
を低減することができる。この場合、図14に示すよう
に、磁界四極子レンズを形成する永久磁石の4極着磁部
46と電子ビームの軌道を微調整する永久磁石のたとえば
8極の着磁部47を管軸方向にずらして形成すると、所要
の磁極を容易に形成することができる。
し、管外からこの磁性体を着磁する場合は、共通磁界四
極子レンズを形成する永久磁石と電子ビームの軌道を微
調整する永久磁石を合体して1個の磁性体に形成するこ
とも可能であり、この場合、カラー受像管の製造コスト
を低減することができる。この場合、図14に示すよう
に、磁界四極子レンズを形成する永久磁石の4極着磁部
46と電子ビームの軌道を微調整する永久磁石のたとえば
8極の着磁部47を管軸方向にずらして形成すると、所要
の磁極を容易に形成することができる。
【0051】(実施例5)この実施例5の電子銃を図1
5に示す。この電子銃は、図1に示した実施例1の電子
銃と同様に、水平方向に一列に配置された3個のカソー
ドK と、これらカソードK を個別に加熱する3個のヒー
タH と、上記カソードK から蛍光体スクリーン方向に所
定間隔離間して順次配置された板状電極からなる第1、
第2グリッドG1,G2、カップ電極の突合わせて筒状電極
とした第3 ないし第6グリッドG3〜G6と、第6グリッド
G6に取付けられたコンバーゼンス・カップC とを有し、
そのコンバーゼンス・カップC の外側面に共通磁界四極
子レンズを形成する永久磁石14が取付けられ、第5グリ
ッドG52 の第5グリッドG51 側の端面に平行平板電極27
が取付けられた構造に形成されている。特にこの電子銃
においては、カソードK に対応して各グリッドG1〜G6お
よびコンバーゼンス・カップC に形成された電子ビーム
通過孔は、第1グリッドG1から第5グリッドG52 までの
各グリッドの電子ビーム通過孔はそれぞれ同軸である
が、第6グリッドG6およびコンバーゼンス・カップC の
電子ビーム通過孔49B ,49G ,49R ,50B ,50G ,50R
は、センタービーム通過孔49G ,50G については、第1
ないし第5グリッドG1〜G52 のセンタービーム通過孔と
同軸であるが、一対のサイドビーム通過孔49B ,49R ,
50B,50R は、第5グリッドG52 の第6グリッドG6側の
一対のサイドビーム通過孔51B ,51R に対して、電子ビ
ーム通過孔49B ,49G ,49R ,50B ,50G ,50R の配列
方向の内側に偏心している。
5に示す。この電子銃は、図1に示した実施例1の電子
銃と同様に、水平方向に一列に配置された3個のカソー
ドK と、これらカソードK を個別に加熱する3個のヒー
タH と、上記カソードK から蛍光体スクリーン方向に所
定間隔離間して順次配置された板状電極からなる第1、
第2グリッドG1,G2、カップ電極の突合わせて筒状電極
とした第3 ないし第6グリッドG3〜G6と、第6グリッド
G6に取付けられたコンバーゼンス・カップC とを有し、
そのコンバーゼンス・カップC の外側面に共通磁界四極
子レンズを形成する永久磁石14が取付けられ、第5グリ
ッドG52 の第5グリッドG51 側の端面に平行平板電極27
が取付けられた構造に形成されている。特にこの電子銃
においては、カソードK に対応して各グリッドG1〜G6お
よびコンバーゼンス・カップC に形成された電子ビーム
通過孔は、第1グリッドG1から第5グリッドG52 までの
各グリッドの電子ビーム通過孔はそれぞれ同軸である
が、第6グリッドG6およびコンバーゼンス・カップC の
電子ビーム通過孔49B ,49G ,49R ,50B ,50G ,50R
は、センタービーム通過孔49G ,50G については、第1
ないし第5グリッドG1〜G52 のセンタービーム通過孔と
同軸であるが、一対のサイドビーム通過孔49B ,49R ,
50B,50R は、第5グリッドG52 の第6グリッドG6側の
一対のサイドビーム通過孔51B ,51R に対して、電子ビ
ーム通過孔49B ,49G ,49R ,50B ,50G ,50R の配列
方向の内側に偏心している。
【0052】このように電子銃を構成すると、第1グリ
ッドG1から第5グリッドG52 まで平行の一対のサイドビ
ーム6B,6Rは、第5グリッドG52 と第6グリッドG6とに
より形成される主電子レンズにおいて、3電子ビーム6
B,6G,6Rの配列方向の外側に曲げられる。したがって
永久磁石14の形成する共通磁界四極子レンズは、レンズ
の強さを強くして、その外側に曲げられた一対のサイド
ビーム6B,6Rをセンタービーム6G側に大きく曲げ、蛍光
体スクリーン上に集中することが必要となる。その結
果、共通磁界四極子レンズによる蛍光体スクリーン上の
ビームスポットの歪は、かなり大きなものとなり、この
歪を打消すための平行平板電極27の形成する個別電界四
極子レンズの強さも強くすることが必要となる。
ッドG1から第5グリッドG52 まで平行の一対のサイドビ
ーム6B,6Rは、第5グリッドG52 と第6グリッドG6とに
より形成される主電子レンズにおいて、3電子ビーム6
B,6G,6Rの配列方向の外側に曲げられる。したがって
永久磁石14の形成する共通磁界四極子レンズは、レンズ
の強さを強くして、その外側に曲げられた一対のサイド
ビーム6B,6Rをセンタービーム6G側に大きく曲げ、蛍光
体スクリーン上に集中することが必要となる。その結
果、共通磁界四極子レンズによる蛍光体スクリーン上の
ビームスポットの歪は、かなり大きなものとなり、この
歪を打消すための平行平板電極27の形成する個別電界四
極子レンズの強さも強くすることが必要となる。
【0053】つまり、この電子銃においては、強い個別
電界四極子レンズと強い共通磁界四極子レンズとの組合
わせることになり、それにより蛍光体スクリーン中央部
における各電子ビーム6B,6G,6Rのビームスポットをき
わめて小さくできる。また共通磁界四極子レンズが強い
ことから、偏向装置の非点収差を打消す作用も強くな
る。さらに個別電界四極子レンズが強いことから、3電
子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリーンの周辺部に偏向
するとき動作させるダイナミックフォーカスの感度も向
上し、低い電圧変化で蛍光体スクリーン中央部から周辺
部まで蛍光体スクリーン全域のビームスポットを良好に
することができ、画像特性を飛躍的に向上させることが
できる。
電界四極子レンズと強い共通磁界四極子レンズとの組合
わせることになり、それにより蛍光体スクリーン中央部
における各電子ビーム6B,6G,6Rのビームスポットをき
わめて小さくできる。また共通磁界四極子レンズが強い
ことから、偏向装置の非点収差を打消す作用も強くな
る。さらに個別電界四極子レンズが強いことから、3電
子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリーンの周辺部に偏向
するとき動作させるダイナミックフォーカスの感度も向
上し、低い電圧変化で蛍光体スクリーン中央部から周辺
部まで蛍光体スクリーン全域のビームスポットを良好に
することができ、画像特性を飛躍的に向上させることが
できる。
【0054】なお、この場合、電子銃の電子レンズ部の
集束特性を変化させるとき、3電子ビーム6B,6G,6Rの
集中状態も変化するので、その集中状態が変化しないよ
うに、たとえば特開昭55−53853号公報に示され
ているように集中状態の変化を補正する電子レンズを設
けるとよい。
集束特性を変化させるとき、3電子ビーム6B,6G,6Rの
集中状態も変化するので、その集中状態が変化しないよ
うに、たとえば特開昭55−53853号公報に示され
ているように集中状態の変化を補正する電子レンズを設
けるとよい。
【0055】なお、上記電子銃は、個別電界四極子レン
ズが第5グリッドG51 とG52 の間に1個形成されるよう
にしたが、この個別電界四極子レンズは、複数個形成さ
れるようにしてもよく、また極性の異なる複数の個別電
界四極子レンズを組合わせて、全体として共通磁界四極
子レンズのレンズ作用を補正するようにしてもよい。
ズが第5グリッドG51 とG52 の間に1個形成されるよう
にしたが、この個別電界四極子レンズは、複数個形成さ
れるようにしてもよく、また極性の異なる複数の個別電
界四極子レンズを組合わせて、全体として共通磁界四極
子レンズのレンズ作用を補正するようにしてもよい。
【0056】(実施例6)この実施例6に係る電子銃を
図16に示す。この電子銃は、水平方向に一列に配置さ
れた3個のカソードK と、これらカソードK を個別に加
熱する3個のヒータH と、上記カソードK から蛍光体ス
クリーン方向に所定間隔離間して順次配置された板状電
極からなる第1、第2グリッドG1,G2と、カップ電極を
突合わせて筒状電極とした第3ないし第6グリッドG3〜
G6と、その第6グリッドG6に取付けられたコンバーゼン
ス・カップC とを有し、そのコンバーゼンス・カップC
の外側面に共通磁界四極子レンズを形成する永久磁石14
が取付けられた構造に形成されている。
図16に示す。この電子銃は、水平方向に一列に配置さ
れた3個のカソードK と、これらカソードK を個別に加
熱する3個のヒータH と、上記カソードK から蛍光体ス
クリーン方向に所定間隔離間して順次配置された板状電
極からなる第1、第2グリッドG1,G2と、カップ電極を
突合わせて筒状電極とした第3ないし第6グリッドG3〜
G6と、その第6グリッドG6に取付けられたコンバーゼン
ス・カップC とを有し、そのコンバーゼンス・カップC
の外側面に共通磁界四極子レンズを形成する永久磁石14
が取付けられた構造に形成されている。
【0057】この電子銃の各グリッドG1〜G6およびコン
バーゼンス・カップC にカソードKに対応して形成され
た各3個の電子ビーム通過孔は、実施例1の図1の電子
銃と同様にそれぞれ同軸であるが、特にこの電子銃で
は、前記各実施例における電子銃と異なり、第5グリッ
ドG5が4個のカップ電極を突合わせた1個の筒状電極か
らなり、この第5グリッドG5の第6グリッドG6側のカッ
プ電極53の内側および第6グリッドG6の第5グリッドG5
側のカップ電極54の内側にそれぞれこれらカップ電極5
3,54に形成されている水平方向に一列配置の3個の電
子ビーム通過孔をその配列方向と直交する方向から挟む
各一対の板状の補助電極55,56が設けられている。この
電子銃では、第5グリッドG5と第6グリッドG6とにより
主電子レンズが形成されるので、この各一対の補助電極
55,56は、その主電子レンズに設けられていることにな
る。このように主電子レンズに補助電極55,56を設ける
ことについては、特公昭60−7345号公報、特公平
1−236554号公報などに示されている。
バーゼンス・カップC にカソードKに対応して形成され
た各3個の電子ビーム通過孔は、実施例1の図1の電子
銃と同様にそれぞれ同軸であるが、特にこの電子銃で
は、前記各実施例における電子銃と異なり、第5グリッ
ドG5が4個のカップ電極を突合わせた1個の筒状電極か
らなり、この第5グリッドG5の第6グリッドG6側のカッ
プ電極53の内側および第6グリッドG6の第5グリッドG5
側のカップ電極54の内側にそれぞれこれらカップ電極5
3,54に形成されている水平方向に一列配置の3個の電
子ビーム通過孔をその配列方向と直交する方向から挟む
各一対の板状の補助電極55,56が設けられている。この
電子銃では、第5グリッドG5と第6グリッドG6とにより
主電子レンズが形成されるので、この各一対の補助電極
55,56は、その主電子レンズに設けられていることにな
る。このように主電子レンズに補助電極55,56を設ける
ことについては、特公昭60−7345号公報、特公平
1−236554号公報などに示されている。
【0058】この電子銃においては、3電子ビーム6B,
6G ,6Rは、永久磁石14により形成される共通磁界四極
子レンズに入射するまで平行であり、この平行の3電子
ビーム6B, 6G ,6Rを共通磁界四極子レンズにより蛍光
体スクリーン上に集中する。この場合、第5および第6
グリッドG5, G6 に設けられた各一対の補助電極55,56
は、上記共通磁界四極子レンズの集中作用により引起こ
される蛍光体スクリーン上のビームスポット形状の歪を
補正する。
6G ,6Rは、永久磁石14により形成される共通磁界四極
子レンズに入射するまで平行であり、この平行の3電子
ビーム6B, 6G ,6Rを共通磁界四極子レンズにより蛍光
体スクリーン上に集中する。この場合、第5および第6
グリッドG5, G6 に設けられた各一対の補助電極55,56
は、上記共通磁界四極子レンズの集中作用により引起こ
される蛍光体スクリーン上のビームスポット形状の歪を
補正する。
【0059】すなわち、上記のように構成された電子銃
の主電子レンズは、全体的には集束作用をもつが、同時
に各一対の補助電極55,56により形成される電界によ
り、3電子ビーム6B, 6G ,6Rの配列方向には相対的に
発散、3電子ビーム6B, 6G ,6Rの配列方向と直交する
方向には相対的に集束し、共通磁界四極子レンズのもつ
3電子ビーム6B, 6G ,6Rの配列方向に集束、その配列
方向と直交する方向に発散する作用とは逆極性の作用を
もつものとなっている。
の主電子レンズは、全体的には集束作用をもつが、同時
に各一対の補助電極55,56により形成される電界によ
り、3電子ビーム6B, 6G ,6Rの配列方向には相対的に
発散、3電子ビーム6B, 6G ,6Rの配列方向と直交する
方向には相対的に集束し、共通磁界四極子レンズのもつ
3電子ビーム6B, 6G ,6Rの配列方向に集束、その配列
方向と直交する方向に発散する作用とは逆極性の作用を
もつものとなっている。
【0060】すなわち、この電子銃では、図17に管軸
を境にして下側に水平方向、上側を垂直方向として光学
的モデルで示すように、主電子レンズ31の前段部(カソ
ード側)に主として水平方向に発散、垂直方向に集束作
用をもつ第1の個別電界四極子レンズ30a が補助電極55
により形成され、後段部(蛍光体スクリーン側)に主と
して水平方向に集束、垂直方向に発散作用をもつ第2の
個別電界四極子レンズ30b が補助電極56により形成され
る。
を境にして下側に水平方向、上側を垂直方向として光学
的モデルで示すように、主電子レンズ31の前段部(カソ
ード側)に主として水平方向に発散、垂直方向に集束作
用をもつ第1の個別電界四極子レンズ30a が補助電極55
により形成され、後段部(蛍光体スクリーン側)に主と
して水平方向に集束、垂直方向に発散作用をもつ第2の
個別電界四極子レンズ30b が補助電極56により形成され
る。
【0061】したがってこの電子レンズについては、仮
に共通磁界四極子レンズ32がない場合、第1の個別電界
四極子レンズ30a と第2の個別電界四極子レンズ30b
は、水平、垂直方向の集束力を同等とし、上記のように
共通磁界四極子レンズ32がある場合は、第1の個別電界
四極子レンズ30a のレンズ作用を強めて、全体として3
電子ビームの配列方向には相対的に発散、3電子ビーム
の配列方向と直交する方向には相対的に集束するように
することにより、蛍光体スクリーン上のビームスポット
を小さく、かつその形状を良好にすることができる。さ
らに第5グリッドG5の電圧を画面の中央部から周辺部を
走査するにしたがって変化させるダイナミックフォーカ
スを効率的におこなうことができる。
に共通磁界四極子レンズ32がない場合、第1の個別電界
四極子レンズ30a と第2の個別電界四極子レンズ30b
は、水平、垂直方向の集束力を同等とし、上記のように
共通磁界四極子レンズ32がある場合は、第1の個別電界
四極子レンズ30a のレンズ作用を強めて、全体として3
電子ビームの配列方向には相対的に発散、3電子ビーム
の配列方向と直交する方向には相対的に集束するように
することにより、蛍光体スクリーン上のビームスポット
を小さく、かつその形状を良好にすることができる。さ
らに第5グリッドG5の電圧を画面の中央部から周辺部を
走査するにしたがって変化させるダイナミックフォーカ
スを効率的におこなうことができる。
【0062】なお、この電子銃を有するカラー受像管に
電子銃およびカラー受像管の組立て時に生ずる電子ビー
ムの軌道ずれを補正する多極磁石を装着することは任意
である。
電子銃およびカラー受像管の組立て時に生ずる電子ビー
ムの軌道ずれを補正する多極磁石を装着することは任意
である。
【0063】(実施例7)この実施例に係る3種類の電
子銃をそれぞれ図18、図19および図20に示す。
子銃をそれぞれ図18、図19および図20に示す。
【0064】このうち、図18に示す電子銃は、水平方
向に一列に配置された3個のカソードK と、これらカソ
ードK を個別に加熱する3個のヒータH と、上記カソー
ドKから蛍光体スクリーン方向に所定間隔離間して順次
配置された板状電極からなる第1、第2グリッドG1,G2
と、カップ電極を突合わせて筒状電極とした第3、第
4、第5、第6グリッドG3,G5,G4,G51 G52 ,G53 ,
G6と、その第5グリッドG53 と第6グリッドG6との間に
配置された板状電極からなる2個の中間電極Gm1,Gm2
と、第6グリッドG6に取付けられたコンバーゼンス・カ
ップC とを有し、そのコンバーゼンス・カップC の外側
面に共通磁界四極子レンズを形成する永久磁石14が取付
けられた構造に形成され、その第5グリッドG53 の中間
電極Gm1 側のカップ電極53の内側および第6グリッドG6
の中間電極Gm2 側のカップ電極52の内側に、実施例6で
説明した補助電極55,56が設けられている。
向に一列に配置された3個のカソードK と、これらカソ
ードK を個別に加熱する3個のヒータH と、上記カソー
ドKから蛍光体スクリーン方向に所定間隔離間して順次
配置された板状電極からなる第1、第2グリッドG1,G2
と、カップ電極を突合わせて筒状電極とした第3、第
4、第5、第6グリッドG3,G5,G4,G51 G52 ,G53 ,
G6と、その第5グリッドG53 と第6グリッドG6との間に
配置された板状電極からなる2個の中間電極Gm1,Gm2
と、第6グリッドG6に取付けられたコンバーゼンス・カ
ップC とを有し、そのコンバーゼンス・カップC の外側
面に共通磁界四極子レンズを形成する永久磁石14が取付
けられた構造に形成され、その第5グリッドG53 の中間
電極Gm1 側のカップ電極53の内側および第6グリッドG6
の中間電極Gm2 側のカップ電極52の内側に、実施例6で
説明した補助電極55,56が設けられている。
【0065】つまり、この電子銃は、第5、第6グリッ
ドG53 ,G6間に形成される主電子レンズが中間電極Gm1
,Gm2 の挿入により拡張され、その拡張された主電子
レンズの前段部に第1の個別電界四極子レンズが、また
後段部に第2の個別電界四極子レンズが形成され、その
第1、第2の個別電界四極子レンズのバランスを変える
構造となっている。
ドG53 ,G6間に形成される主電子レンズが中間電極Gm1
,Gm2 の挿入により拡張され、その拡張された主電子
レンズの前段部に第1の個別電界四極子レンズが、また
後段部に第2の個別電界四極子レンズが形成され、その
第1、第2の個別電界四極子レンズのバランスを変える
構造となっている。
【0066】なお、図18において、58は、コンバーゼ
ンス・カップC を介して第6グリッドG6に印加される陽
極電圧を抵抗分割して、所定の電圧を第5グリッドG52
および中間電極Gm2 ,Gm2 に供給するための抵抗器であ
る。
ンス・カップC を介して第6グリッドG6に印加される陽
極電圧を抵抗分割して、所定の電圧を第5グリッドG52
および中間電極Gm2 ,Gm2 に供給するための抵抗器であ
る。
【0067】また、図19に示す電子銃は、図18に示
した構造の電子銃に、さらにその第5グリッドG51 の第
5グリッドG52 側の端面および第5グリッドG53 の第5
グリッドG52 側の端面に、それぞれ各一対の平行平板電
極27a ,27b が設けられ、これら平行平板電極27a ,27
b により、第5グリッドG51 と第5グリッドG53 との間
に個別電界四極子レンズを形成する構造となっている。
した構造の電子銃に、さらにその第5グリッドG51 の第
5グリッドG52 側の端面および第5グリッドG53 の第5
グリッドG52 側の端面に、それぞれ各一対の平行平板電
極27a ,27b が設けられ、これら平行平板電極27a ,27
b により、第5グリッドG51 と第5グリッドG53 との間
に個別電界四極子レンズを形成する構造となっている。
【0068】さらに、図20に示す電子銃は、図18に
示した構造の電子銃に、さらにその第4グリッドG4の第
5グリッドG51 側の端面に同じく一対の平行平板電極27
が設けられ、この平行平板電極27により第3グリッドG3
と第5グリッドG51 との間に個別電界四極子レンズを形
成する構造となっている。
示した構造の電子銃に、さらにその第4グリッドG4の第
5グリッドG51 側の端面に同じく一対の平行平板電極27
が設けられ、この平行平板電極27により第3グリッドG3
と第5グリッドG51 との間に個別電界四極子レンズを形
成する構造となっている。
【0069】これらいずれの電子銃においても、形成さ
れる個別電界四極子レンズ(図18に示した電子銃につ
いては、第1、第2の個別電界四極子レンズの全体)
は、コンバーゼンス・カップC の外側面に取付けられた
永久磁石14の形成する共通磁界四極子レンズに対して逆
極性のレンズ作用をもち、蛍光体スクリーン上のビーム
スポットを小さく、かつその形状を良好にする。
れる個別電界四極子レンズ(図18に示した電子銃につ
いては、第1、第2の個別電界四極子レンズの全体)
は、コンバーゼンス・カップC の外側面に取付けられた
永久磁石14の形成する共通磁界四極子レンズに対して逆
極性のレンズ作用をもち、蛍光体スクリーン上のビーム
スポットを小さく、かつその形状を良好にする。
【0070】なお、このような個別電界四極子レンズを
形成する電極構成は、上記3種類の電子銃に限定される
ものではなく、その他各種構成が可能である。
形成する電極構成は、上記3種類の電子銃に限定される
ものではなく、その他各種構成が可能である。
【0071】なおまた、上記図19および図20に示し
た構造の電子銃については、第5グリッドG53 と第6グ
リッドG6との間に個別電界四極子レンズを形成しないよ
うにしてもよい。
た構造の電子銃については、第5グリッドG53 と第6グ
リッドG6との間に個別電界四極子レンズを形成しないよ
うにしてもよい。
【0072】(実施例8)上記実施例1ないし実施例7
の電子銃では、共通磁界四極子レンズを断面がほぼ矩形
状の環状の永久磁石で形成したが、この永久磁石の断面
形状は、たとえば耐電圧上有効な円形としてもよい。ま
たこの永久磁石の配置は、コンバーゼンス・カップの外
側面ばかりでなく、その内側面に取付けてもよい。さら
に、断面が円形のカップ状の電極ばかりでなく、断面が
ほぼ矩形のカップ状の電極に対しても、その外側面また
は内側面に沿う形状に形成して配置してよい。さらにま
た、カラー受像管の管内ばかりでなく、管外に装着して
もよく、また偏向装置に組込んでもよい。この場合、そ
の装着位置は、好ましくは、電子銃の主電子レンズより
も蛍光体スクリーン側で、偏向装置の偏向中心よりもカ
ソード側とするとよい。
の電子銃では、共通磁界四極子レンズを断面がほぼ矩形
状の環状の永久磁石で形成したが、この永久磁石の断面
形状は、たとえば耐電圧上有効な円形としてもよい。ま
たこの永久磁石の配置は、コンバーゼンス・カップの外
側面ばかりでなく、その内側面に取付けてもよい。さら
に、断面が円形のカップ状の電極ばかりでなく、断面が
ほぼ矩形のカップ状の電極に対しても、その外側面また
は内側面に沿う形状に形成して配置してよい。さらにま
た、カラー受像管の管内ばかりでなく、管外に装着して
もよく、また偏向装置に組込んでもよい。この場合、そ
の装着位置は、好ましくは、電子銃の主電子レンズより
も蛍光体スクリーン側で、偏向装置の偏向中心よりもカ
ソード側とするとよい。
【0073】一方、個別電界四極子レンズについては、
上記各実施例のものに限定されるものではなく、相対的
に3電子ビームの配列方向に発散、その配列方向と直交
する方向に集束するものであればよい。またその配置位
置も上記各実施例に示した位置に限定されるものではな
い。
上記各実施例のものに限定されるものではなく、相対的
に3電子ビームの配列方向に発散、その配列方向と直交
する方向に集束するものであればよい。またその配置位
置も上記各実施例に示した位置に限定されるものではな
い。
【0074】(実施例9)上記各実施例では、永久磁石
により形成される共通磁界四極子レンズにより、一列配
置の3電子ビームを集中する場合について述べたが、こ
の3電子ビームを集中するレンズは、3電子ビームに対
して共通の電界四極子レンズでもおこなうことができ
る。
により形成される共通磁界四極子レンズにより、一列配
置の3電子ビームを集中する場合について述べたが、こ
の3電子ビームを集中するレンズは、3電子ビームに対
して共通の電界四極子レンズでもおこなうことができ
る。
【0075】図21に示す電子銃はその一例である。こ
の電子銃は、実施例1の図1に示した電子銃と同様に、
水平方向に一列に配置された3個のカソードと、これら
カソードを個別に加熱する3個のヒータと、上記カソー
ドから蛍光体スクリーン方向に所定間隔離間して順次配
置された第1ないし第6グリッド(図面には第5および
第6グリッドG52 ,G6のみ図示)と、その第5グリッド
G52 に取付けられた一対の平行平板電極と、第6グリッ
ドG6の蛍光体スクリーン側に取付けられ、図22に示す
ように、3電子ビーム6B,6G,6Rの配列方向である水平
方向に対向して対称的に配置された電極片60b ,60d
と、3電子ビーム6B,6G,6Rの配列方向と直交する垂直
方向に対向して対称的に配置された電極片60a ,60c と
からなる円筒を4分割した形状の電極61とを有する。
の電子銃は、実施例1の図1に示した電子銃と同様に、
水平方向に一列に配置された3個のカソードと、これら
カソードを個別に加熱する3個のヒータと、上記カソー
ドから蛍光体スクリーン方向に所定間隔離間して順次配
置された第1ないし第6グリッド(図面には第5および
第6グリッドG52 ,G6のみ図示)と、その第5グリッド
G52 に取付けられた一対の平行平板電極と、第6グリッ
ドG6の蛍光体スクリーン側に取付けられ、図22に示す
ように、3電子ビーム6B,6G,6Rの配列方向である水平
方向に対向して対称的に配置された電極片60b ,60d
と、3電子ビーム6B,6G,6Rの配列方向と直交する垂直
方向に対向して対称的に配置された電極片60a ,60c と
からなる円筒を4分割した形状の電極61とを有する。
【0076】上記電極61の各電極片60a ,60b ,60c ,
60d には、図22に+−で示したように、相対的に垂直
方向の電極片60a ,60c に水平方向の60b ,60d よりも
高い電圧が印加される。その電圧印加方法としては、管
内に抵抗器(図示せず)を配置し、この抵抗器により第
6グリッドG6に印加される陽極電圧を抵抗分割して印加
するとよい。
60d には、図22に+−で示したように、相対的に垂直
方向の電極片60a ,60c に水平方向の60b ,60d よりも
高い電圧が印加される。その電圧印加方法としては、管
内に抵抗器(図示せず)を配置し、この抵抗器により第
6グリッドG6に印加される陽極電圧を抵抗分割して印加
するとよい。
【0077】上記のように電子銃を構成すると、その電
極61の電極片60a ,60b ,60c ,60d により、3電子ビ
ーム6B,6G,6Rをその配列方向に集束し、その配列方向
と直交する方向に発散させる3電子ビーム6B,6G,6Rに
対して共通に作用する電界四極子レンズ(共通電界四極
子レンズと略記)が形成され、前記各実施例に示した共
通磁界四極子レンズと同様に3電子ビーム6B,6G,6Rを
蛍光体スクリーン上に良好に集束、集中させることがで
きる。しかもこのように平行な3電子ビーム6B,6G,6R
の集中を共通電界四極子レンズでおこなうと、共通磁界
四極子レンズの場合のように高価な磁性体を必要とせ
ず、またその磁性体を実施例4に示したように着磁する
ことも不要となり、カラー受像管の製造工程を簡略化で
きる。さらに共通磁界四極子レンズの場合は、その四極
子レンズを形成するための磁界が偏向装置の磁界を乱し
たり、3電子ビームの集中やラスター歪み影響すること
を考慮しなければならないが、共通電界四極子レンズで
は、それらを考慮する必要がないなどの効果が得られ
る。
極61の電極片60a ,60b ,60c ,60d により、3電子ビ
ーム6B,6G,6Rをその配列方向に集束し、その配列方向
と直交する方向に発散させる3電子ビーム6B,6G,6Rに
対して共通に作用する電界四極子レンズ(共通電界四極
子レンズと略記)が形成され、前記各実施例に示した共
通磁界四極子レンズと同様に3電子ビーム6B,6G,6Rを
蛍光体スクリーン上に良好に集束、集中させることがで
きる。しかもこのように平行な3電子ビーム6B,6G,6R
の集中を共通電界四極子レンズでおこなうと、共通磁界
四極子レンズの場合のように高価な磁性体を必要とせ
ず、またその磁性体を実施例4に示したように着磁する
ことも不要となり、カラー受像管の製造工程を簡略化で
きる。さらに共通磁界四極子レンズの場合は、その四極
子レンズを形成するための磁界が偏向装置の磁界を乱し
たり、3電子ビームの集中やラスター歪み影響すること
を考慮しなければならないが、共通電界四極子レンズで
は、それらを考慮する必要がないなどの効果が得られ
る。
【0078】
【発明の効果】一列配置の3個のカソードおよびこれら
カソードからの電子放出を制御しかつ放出された電子を
集束して同一平面上に並列するセンタービームおよび一
対のサイドビームからなる一列配置の3電子ビームと
し、この3電子ビームを蛍光体スクリーン上に集束する
主電子レンズを含む複数の電子レンズを形成する複数の
電極からなる電子銃を備えるカラー受像管において、そ
の電子銃の近傍に3電子ビームを集中する方向に3電子
ビームに対して共通に作用する磁界四極子レンズを形成
する磁石または電界四極子レンズを形成する電極を配置
するとともに、電子銃にその磁界四極子レンズまたは電
界四極子レンズとは逆極性のレンズ作用をもちかつ3電
子ビームに対して個別に作用する電界四極子レンズを形
成する電極を設けると、3電子ビームに対して個別に作
用する電界四極子レンズは、電子ビームを一方向に集
束、この一方向と直交する方向に発散する作用をもち、
その集束方向のレンズの収差が小さいため、上記のよう
に逆極性の2つの四極子レンズを形成することにより、
一方向およびこれと直交する方向のレンズの収差をとも
に小さくして、蛍光体スクリーン上のビームスポットを
小さく、かつその形状を良好にすることができる。
カソードからの電子放出を制御しかつ放出された電子を
集束して同一平面上に並列するセンタービームおよび一
対のサイドビームからなる一列配置の3電子ビームと
し、この3電子ビームを蛍光体スクリーン上に集束する
主電子レンズを含む複数の電子レンズを形成する複数の
電極からなる電子銃を備えるカラー受像管において、そ
の電子銃の近傍に3電子ビームを集中する方向に3電子
ビームに対して共通に作用する磁界四極子レンズを形成
する磁石または電界四極子レンズを形成する電極を配置
するとともに、電子銃にその磁界四極子レンズまたは電
界四極子レンズとは逆極性のレンズ作用をもちかつ3電
子ビームに対して個別に作用する電界四極子レンズを形
成する電極を設けると、3電子ビームに対して個別に作
用する電界四極子レンズは、電子ビームを一方向に集
束、この一方向と直交する方向に発散する作用をもち、
その集束方向のレンズの収差が小さいため、上記のよう
に逆極性の2つの四極子レンズを形成することにより、
一方向およびこれと直交する方向のレンズの収差をとも
に小さくして、蛍光体スクリーン上のビームスポットを
小さく、かつその形状を良好にすることができる。
【0079】また上記のように電子銃を構成することに
より、各電極の電子ビーム通過孔を同軸とすることがで
き、それにより電子銃を精度よくかつ容易に組立てるこ
とができる。
より、各電極の電子ビーム通過孔を同軸とすることがで
き、それにより電子銃を精度よくかつ容易に組立てるこ
とができる。
【0080】さらにまたフォーカス電圧の変化による3
電子ビーの集中の変化をなくすことができるため、カラ
ー受像管の3電子ビームの集中の調整を簡単にすること
ができる。しかも画面中央部から周辺部を走査するにし
たがって、3電子ビームに対して個別に作用する電界四
極子レンズのレンズ強度を変化させることにより、簡単
にダイナミックフォーカスをおこなうことができるなど
の効果が得られる。
電子ビーの集中の変化をなくすことができるため、カラ
ー受像管の3電子ビームの集中の調整を簡単にすること
ができる。しかも画面中央部から周辺部を走査するにし
たがって、3電子ビームに対して個別に作用する電界四
極子レンズのレンズ強度を変化させることにより、簡単
にダイナミックフォーカスをおこなうことができるなど
の効果が得られる。
【図1】図1(a)はこの発明の実施例1に係る電子銃
の構造を示す水平断面図、図1(b)は同じくその垂直
断面図である。
の構造を示す水平断面図、図1(b)は同じくその垂直
断面図である。
【図2】上記電子銃のコンバーゼンス・カップに取付け
られる磁界四極子レンズを形成するための環状の永久磁
石を示す図である。
られる磁界四極子レンズを形成するための環状の永久磁
石を示す図である。
【図3】図3(a)は上記電子銃の一方の第5グリッド
の構造を示す図、図3(b)は他方の第5グリッドおよ
びこの第5グリッドに取付けられた平行平板電極の構造
を示す図である。
の構造を示す図、図3(b)は他方の第5グリッドおよ
びこの第5グリッドに取付けられた平行平板電極の構造
を示す図である。
【図4】この発明の実施例1のカラー受像管の構成を示
す図である。
す図である。
【図5】図5(a)は上記実施例1に係る電子銃の水平
方向の光学的モデル図、図5(b)は同じく垂直方向の
光学的モデル図である。
方向の光学的モデル図、図5(b)は同じく垂直方向の
光学的モデル図である。
【図6】通常のセルフコンバーゼンス方式インライン型
カラー受像管の蛍光体スクリーン上のビームスポットの
形状を説明するための図である。
カラー受像管の蛍光体スクリーン上のビームスポットの
形状を説明するための図である。
【図7】図7(a)は通常のセルフコンバーゼンス方式
インライン型カラー受像管のビームスポットの形状とそ
の電子銃に形成される電子レンズとの関係を説明するた
めの図、図7(b)は上記実施例1のカラー受像管のビ
ームスポット形状とその電子銃に形成される電子レンズ
との関係を説明するための図である。
インライン型カラー受像管のビームスポットの形状とそ
の電子銃に形成される電子レンズとの関係を説明するた
めの図、図7(b)は上記実施例1のカラー受像管のビ
ームスポット形状とその電子銃に形成される電子レンズ
との関係を説明するための図である。
【図8】図8(a)ないし(d)はそれぞれこの発明の
実施例に係る電子銃の電極構成と、ダイナミックフォー
カスする場合の第5グリッドの電位との関係を説明する
ための図である。
実施例に係る電子銃の電極構成と、ダイナミックフォー
カスする場合の第5グリッドの電位との関係を説明する
ための図である。
【図9】図9(a)はこの発明の実施例2に係る電子銃
の一方の第5グリッドの構造を示す図、図9(b)は他
方の第5グリッドおよびこの第5グリッドに取付けられ
た平行平板電極の構造を示す図である。
の一方の第5グリッドの構造を示す図、図9(b)は他
方の第5グリッドおよびこの第5グリッドに取付けられ
た平行平板電極の構造を示す図である。
【図10】図10(a)はこの発明の実施例2に係る電
子銃の一方の第5グリッドの異なる構造を示す図、図1
0(b)は同じく他方の第5グリッドの異なる構造を示
す図である。
子銃の一方の第5グリッドの異なる構造を示す図、図1
0(b)は同じく他方の第5グリッドの異なる構造を示
す図である。
【図11】図11(a)はこの発明の実施例2に係る電
子銃の一方の第5グリッドのさらに異なる構造を示す
図、図10(b)は同じく他方の第5グリッドのさらに
異なる構造を示す図である。
子銃の一方の第5グリッドのさらに異なる構造を示す
図、図10(b)は同じく他方の第5グリッドのさらに
異なる構造を示す図である。
【図12】図12(a)はこの発明の実施例2に係る電
子銃の一方の第5グリッドのさらに異なる構造を示す
図、図12(b)は同じく他方の第5グリッドのさらに
異なる構造を示す図である。
子銃の一方の第5グリッドのさらに異なる構造を示す
図、図12(b)は同じく他方の第5グリッドのさらに
異なる構造を示す図である。
【図13】この発明の実施例4に係る電子銃の構造を示
す水平断面図である。
す水平断面図である。
【図14】1個の磁性体に形成される磁界四極子レンズ
と電子ビームの軌道を微調整する永久磁石を説明するた
めの図である。
と電子ビームの軌道を微調整する永久磁石を説明するた
めの図である。
【図15】この発明の実施例5に係る電子銃の構造を示
す水平断面図である。
す水平断面図である。
【図16】図16(a)はこの発明の実施例5に係る電
子銃の構造を示す水平断面図、図16(b)は同じくそ
の垂直断面図である。
子銃の構造を示す水平断面図、図16(b)は同じくそ
の垂直断面図である。
【図17】上記電子銃の主電子レンズと磁界四極子レン
ズとの関係を説明するための光学的モデル図である。
ズとの関係を説明するための光学的モデル図である。
【図18】この発明の実施例7に係る電子銃の構造を示
す垂直断面図である。
す垂直断面図である。
【図19】この発明の実施例7に係る電子銃の異なる構
造を示す垂直断面図である。
造を示す垂直断面図である。
【図20】この発明の実施例7に係る電子銃のさらに異
なる構造を示す垂直断面図である。
なる構造を示す垂直断面図である。
【図21】この発明の実施例9に係る電子銃の構造を一
部切欠いて示す斜視図である。
部切欠いて示す斜視図である。
【図22】上記実施例9に係る電子銃の4分割された電
極を説明するための図である。
極を説明するための図である。
【図23】従来のカラー受像管の構成を示す図である。
【図24】従来のカラー受像管の電子銃に取付けられた
磁界四極子レンズを形成する環状の永久磁石を説明する
ための図である。
磁界四極子レンズを形成する環状の永久磁石を説明する
ための図である。
【図25】磁界四極子レンズにより生ずる蛍光体スクリ
ーン上のビームスポットの歪を説明するための図であ
る。
ーン上のビームスポットの歪を説明するための図であ
る。
3 …蛍光体スクリーン 5 …ネック 6B,6R…一対のサイドビーム 6G…センタービーム 7 …電子銃 8 …偏向装置 9 …永久磁石 14…永久磁石 27…平行平板電極 55…補助電極 56…補助電極 60a ,60b ,60c ,60d …電極片 61…電極 C …コンバーゼンス・カップ G1…第1グリッド G2…第2グリッド G3…第3グリッド G4…第4グリッド G5…第5グリッド G51 …第5グリッド G52 …第5グリッド G53 …第5グリッド G6…第6グリッド k …カソード
Claims (3)
- 【請求項1】 蛍光体スクリーンと、一列配置の3個の
カソードおよびこれらカソードからの電子放出を制御し
かつ放出された電子を集束してセンタービームおよび一
対のサイドビームからなる一列配置の3電子ビームと
し、この3電子ビームを上記蛍光体スクリーン上に集束
する主電子レンズを含む複数の電子レンズを形成する複
数の電極を有する電子銃を備えるカラー受像管におい
て、上記電子銃の近傍に上記3電子ビームに対して集中
する方向に共通に作用する磁界四極子レンズを形成する
磁石または電界四極子レンズを形成する電極を配置する
とともに、上記電子銃に上記磁界または電界四極子レン
ズとは逆極性のレンズ作用をもちかつ上記3電子ビーム
に対して個別に作用する電界四極子レンズを形成する電
極が設けられていることを特徴とするカラー受像管。 - 【請求項2】 3電子ビームに対して個別に作用する電
界四極子レンズを形成する電極が主電子レンズを形成す
る電極に設けられていることを特徴とする請求項1記載
のカラー受像管。 - 【請求項3】 3電子ビームに対して個別に作用する電
界四極子レンズはセンタービームに対する作用と一対の
サイドビームに対する作用とが異なる四極子レンズであ
ることを特徴とする請求項1記載のカラー受像管。
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JP4089170A JPH05290756A (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | カラー受像管 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4089170A JPH05290756A (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | カラー受像管 |
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JPH05290756A true JPH05290756A (ja) | 1993-11-05 |
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