JP3315173B2 - カラー受像管装置 - Google Patents

カラー受像管装置

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JP3315173B2
JP3315173B2 JP00870593A JP870593A JP3315173B2 JP 3315173 B2 JP3315173 B2 JP 3315173B2 JP 00870593 A JP00870593 A JP 00870593A JP 870593 A JP870593 A JP 870593A JP 3315173 B2 JP3315173 B2 JP 3315173B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管装置に
係り、特に偏向ヨークの発生する磁界により生ずる偏向
収差を補正するダイナミックフォーカス方式のカラー受
像管装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー受像管装置は、図5に示
すように、パネル1 およびこのパネル1 に一体に接合さ
れたファンネル2 からなる外囲器を有し、そのパネル1
の内面に、青、緑、赤に発光するストライプ状あるいは
ドット状の3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン3
(ターゲット)が形成され、この蛍光体スクリーン3 に
対向して、その内側に多数のアパーチャの形成されたシ
ャドウマスク4 が装着されている。一方、ファンネル2
のネック5 内に、3電子ビーム6B,6G,6Rを放出する電
子銃7 が配設されている。そして、この電子銃7 から放
出される3電子ビーム6B,6G,6Rをファンネル2 の外側
に装着された偏向ヨーク8 の発生する水平および垂直偏
向磁界により偏向し、シャドウマスク4 を介して蛍光体
スクリーン3を水平、垂直走査することにより、カラー
画像を表示する構造に形成されている。
【0003】このようなカラー受像管装置において、特
に電子銃7 を同一水平面上を通るセンタービーム6Gおよ
び一対のサイドビーム6B,6Rからなる一列配置の3電子
ビーム6B,6G,6Rを放出するインライン型電子銃とし、
一方、偏向ヨーク8 の発生する水平偏向磁界をピンクッ
ション形、垂直偏向磁界をバレル形として、上記一列配
置の3電子ビーム6B,6G,6Rを自己集中するセルフコン
バーゼンス方式インライン型カラー受像管装置が広く実
用化されている。
【0004】通常上記電子銃7 は、カソードからの電子
放出を制御しかつ放出された電子を集束して3電子ビー
ム6B,6G,6Rを形成するカソードおよびこのカソード上
に順次隣接して配置された複数個の電極からなる電子ビ
ーム発生部と、この電子ビーム発生部から得られる3電
子ビーム6B,6G,6Rを蛍光体スクリーン3 上に集束かつ
集中する複数個の電極からなる主電子レンズ部とを有す
る。
【0005】このようなカラー受像管装置において、上
記蛍光体スクリーン3 上の画像特性を良好にするために
は、電子銃7 から放出される3電子ビーム6B,6G,6Rを
適正に集束し、かつ蛍光体スクリーン3 全面に集中する
ようにすることが必要である。この3電子ビーム6B,6
G,6Rの集束、集中は、セルフコンバーゼンス方式イン
ライン型カラー受像管装置においても例外ではない。
【0006】この3電子ビーム6B,6G,6Rの集中につい
ては、電子銃から放出される3電子ビームをあらかじめ
傾斜させて放出する方法、および主電子レンズ部を形成
する電極の3個の電子ビーム通過孔のうち、一対のサイ
ドビーム通過孔を電子ビーム発生部側の隣接電極のサイ
ドビーム通過孔よりもわずかに外側に偏心させることに
より集中する方法が知られており、いずれも広く実用化
されている。
【0007】しかし上記のように電子銃を構成しても、
管の大形化、高品位化が進むにつれて、つぎのような問
題が新たにクローズアップしてきている。
【0008】(イ) 蛍光体スクリーン上におけるビー
ムスポット径 (ロ) 偏向磁界に起因する蛍光体スクリーン周辺部に
おけるビームスポットの歪 (ハ) 画面全面における3電子ビームの集中 すなわち、たとえば管が大形化すると、電子銃から蛍光
体スクリーンまでの距離が長くなり、電子レンズの電子
光学的倍率が大きくなって、蛍光体スクリーン上のビー
ムスポット径が大きくなり、解像度が劣化する。この蛍
光体スクリーン上のビームスポット径を小さくするため
には、電子銃のレンズ性能を向上させなければならな
い。
【0009】一般に、電子ビームを蛍光体スクリーン上
に集束かつ集中させる主電子レンズ部は、これを形成す
る複数個の電極にそれぞれ所定の電位を与えることによ
り形成される。その結果形成される静電レンズは、電極
構成の相違により、いくつかの種類があるが、レンズ性
能を向上させるためには、基本的に電極の開孔径を大き
くして大口径電子レンズとするか、あるいは電極間隔を
大きくして電位変化の緩やかな長焦点電子レンズとする
ことが有効である。
【0010】しかし、一般にカラー受像管は、細いネッ
ク内に電子銃が配設されるため、幾何学的に電極の開孔
径によってレンズの口径が制約される。また電極間に形
成される集束電界がネック内に形成される他の不所望な
電界の影響を受けないようにするために、電極間隔を大
きくすることも制限される。
【0011】特に通常の3電子ビームを放出する電子銃
では、電子ビームの間隔が小さいものほど、蛍光体スク
リーンの全面にわたり3電子ビームを一点に集中させや
すく、また偏向電力を小さくしうるという利点があるの
で、電子ビームの間隔を小さくするために電極の電子ビ
ーム通過孔を小さくすることが望まれる。
【0012】そのような電子銃として、一列配置の3電
子ビームを放出するインライン型電子銃の隣接電極間に
形成される同一平面上に並列する3個の電子レンズを重
ね合せて、3電子ビーム共通の1個の大口径電子レンズ
とし、この3電子ビーム共通の大口径電子レンズによ
り、電子レンズの性能を向上させるようにした1電子銃
3ビーム方式の電子銃がある。
【0013】この一列配置の3電子ビームを3電子ビー
ム共通の1個の大口径電子レンズにより蛍光体スクリー
ン上に集束かつ集中させる大口径非対称電子レンズにつ
いては、既に本発明者等の出願がある。
【0014】一方、電子ビームを偏向する偏向ヨークの
発生する磁界については、たとえそれが斉一に近い磁界
であっても、わずかでもピンクッション形磁界成分やバ
レル形磁界成分が存在すると、たとえば図6(a)にピ
ンクッション形磁界について示すように、そのピンクッ
ション形磁界10により電子ビーム6 (6B,6G,6R)は、
矢印11H ,11V 方向の力を受け、図6(b)に示すよう
に、蛍光体スクリーン周辺部上の電子ビームのビームス
ポット12は、偏向収差を受けいちじるしく歪む。この電
子ビームの受ける偏向収差は、電子ビームが垂直方向に
過集束状態となるためにおこるものであり、垂直方向に
大きなハロー13(にじみ)が発生する。この電子ビーム
の受ける偏向収差は、管が大型になるほど、また広角偏
向になるほど大きくなり、蛍光体スクリーン周辺部の解
像度をいちじるしく劣化する。
【0015】このような偏向収差による解像度の劣化を
解決する手段として、特開昭61−99249号公報に
は、図7(a)に示す構造の電子銃が、また特開昭61
−250934号公報には、図8(a)に示す構造の電
子銃が、さらに特開平2−72546号公報には、図9
(a)に示す構造の電子銃が示されている。これら電子
銃は、いずれも電子ビームの進行方向に沿って、電子ビ
ーム発生部GE、4極子レンズQL、最終集束レンズELを形
成するものであり、その各電子銃の4極子レンズQLは、
それぞれ隣接電極G3,G4の対向面に、図7(b)および
(c)、図8(b)および(c)、図9(b)および
(c)に示すように、各3個の非対称の電子ビーム通過
孔14a ,14b ,14c ,15a ,15b ,15c を設けることに
より形成される。
【0016】これら図7ないし図9に示したように、従
来の偏向収差の補正は、4極子レンズQLを形成する第
3、第4グリッドG3,G4が異なるのみである。したがっ
てこれら各電子銃を光学レンズで等価的に示すと、図1
0に示すようになり、その基本構成および作用は、全く
同じである。
【0017】すなわち、上記電子銃を備えるカラー受像
管は、カソードから蛍光体スクリーン3 方向に順次4極
子レンズQL、最終集束レンズEL、偏向ヨーク8 が配置さ
れた構成をなすダイナミックフォーカス方式のカラー受
像管であり、カソードからの電子ビーム6 が蛍光体スク
リーン3 の中央にランディングする無偏向時には、実線
で示したように、4極子レンズQLはほとんど作用せず、
電子ビーム6 は、最終集束レンズELにより蛍光体スクリ
ーン3 の中央に適切に集束した状態となる。これに対
し、偏向時には、破線で示したように、4極子レンズQL
を作用させて、垂直方向に発散、水平方向に集束させる
と同時に、最終集束レンズELの垂直、水平両方向の集束
作用を弱める。それにより電子ビーム6 は、垂直方向に
は、不足集束となるが、偏向収差(非点収差)による集
束作用を受け、適切に集束される。一方、水平方向に
は、4極子レンズQLの集束作用と最終集束レンズELの集
束作用の減少により、水平方向の総合的な集束は、ほと
んど変化せず、偏向ヨーク8 の発生する磁界により、若
干不足集束となる。しかしこの電子ビーム6 が到達する
蛍光体スクリーン3 の周辺部は、中央部にくらべ電子銃
7 との距離が離れているため、水平方向についても適切
に集束される。
【0018】しかしながらこのようなダイナミックフォ
ーカス方式の電子銃には、つぎのような問題がある。す
なわち、管の大型化や偏向の広角化する場合は、偏向収
差の補正に要する4極子レンズQLの垂直方向の発散作用
を強くする必要があり、それにともなって、4極子レン
ズQLの水平方向の集束作用が大きくなる。そのため、最
終集束レンズELの集束作用を大幅に小さくする必要があ
る。その結果、この最終集束レンズELの集束作用を小さ
くする上に必要な電極間の電位差が大きくなり、テレビ
セットの回路負担の増大、放電、耐圧などの安全上、信
頼性の問題が生ずる。
【0019】また4極子レンズQLの垂直方向の発散作用
が強くなると、電子ビーム6 は、最終集束レンズELの中
心軸から離れた位置を通過する成分が増加するため、最
終集束レンズELの球面収差の受け、所望の効果が得られ
なくなる。要するに、このダイナミックフォーカス方式
による補正には限界がある。
【0020】さらにこのダイナミックフォーカス方式に
ついては、蛍光体スクリーン3 の周辺部におけるビーム
スポットの形状が、12b で示したように水平方向に長い
横長になる。このようにビームスポットの形状が横長に
なると、画像の水平方向の解像度がいちじるしく劣化す
る。またビームスポットの垂直方向の径が極度に小さく
なると、シャドウマスクの電子ビーム通過孔の配列ピッ
チと干渉して、モアレが生じ、画質の劣化をまねくなど
の大きな問題が生ずる。
【0021】上記のように蛍光体スクリーン3 周辺部に
おけるビームスポット12b が水平方向に長い横長になる
原因は、偏向ヨーク8 の発生する水平偏向磁界がピンク
ッション形の分布をなすことによる。すなわち、偏向磁
界を通過する電子ビーム3 は、有限の太さとなっている
ため、図6(a)に示したように、水平偏向磁界10の偏
向方向に対し、電子ビーム6 の右側と左側とでは、偏向
磁界から受ける偏向力が異なる。すなわち、図6(a)
に示したように、画面の右側に偏向する場合には、電子
ビーム6 の右側が受ける偏向力FR と左側が受ける偏向
力FL とが、 FL <FR となるため、電子ビーム6 は、水平方向に等価的に発散
作用を受けることになる。一方、垂直方向には、前述し
たように集束作用を受ける。このような水平偏向磁界の
レンズ作用は、図10に示したように、水平方向に発
散、垂直方向に集束といった4極子レンズqL とプリズ
ムpL とで等価的に表される。このレンズ作用により、
蛍光体スクリーン周辺部におけるビームスポットは、図
6(b)に示したように歪み、画質をいちじるしく劣化
するため、これを補正すべく電子銃を4極子レンズを形
成する電子銃としている。しかしこのような電子銃を使
用すると、その電子銃の形成するレンズ群と偏向ヨーク
の発生する偏向磁界のレンズ作用とにより、電子ビーム
の蛍光体スクリーンに対する集束角が、蛍光体スクリー
ンの周辺部において、水平方向と垂直方向とで異なるよ
うになり、その光学的倍率に差が生ずる。そのため、蛍
光体スクリーン周辺部でのビームスポットは、横長の楕
円形状となる。
【0022】すなわち、図10に示したように、カソー
ドからの電子ビーム6 は、クロスオーバを結び、プリフ
ォーカスレンズにより弱い集束作用を受け、発散角αで
上記電子銃の形成する4極子レンズQLおよび最終集束レ
ンズELからなるレンズ群に入射する。そして無偏向時に
は、実線で示したようにその4極子レンズQLおよび最終
集束レンズELにより蛍光体スクリーン3 の中央上に、水
平方向にβH 、垂直方向にβV の集束角で集束する。こ
の場合、水平、垂直方向の結像倍率をそれぞれMH ,M
V とし、クロスオーバ部の電位をVi ,蛍光体スクリー
ン3 側の電位をVo すると、これら水平、垂直方向の結
像倍率MH ,MV は、それぞれ数1、数2で表され、
【数1】
【数2】 このとき、電子ビーム6 の水平および垂直方向の集束角
βH ,βV は、 βH =βV であるため、水平、垂直方向の結像倍率MH ,MV は、 MH =MV となり、蛍光体スクリーン3 中央上のビームスポット
は、12a で示したように円形となる。
【0023】しかし偏向時には、破線で示したように偏
向ヨークのレンズ作用とその偏向収差を補正する4極子
レンズQLの作用とにより、電子ビーム6 は、蛍光体スク
リーン3 の周辺部上に、水平方向にβH 、垂直方向にβ
V の集束角で集束する。この場合、水平、垂直方向の結
像倍率をそれぞれMH ,MV とすると、これら水平、垂
直方向の結像倍率MH ,MV は、数3、数4で表され、
【数3】
【数4】 このとき、電子ビーム6 の水平および垂直方向の集束角
βH ,βV は、 βH <βV となるため、水平、垂直方向の結像倍率MH ,MV は、 MH >MV となり、蛍光体スクリーン3 周辺部上のビームスポツト
12b は、水平方向に長い横長形状となる。
【0024】このような問題を解決するため、特開平3
−95835号公報および特開平3−93135号公報
には、上記4極子レンズおよび最終集束レンズのほか
に、カソードと上記4極子レンズとの間に、さらに別の
4極子レンズを追加形成し、この4極子レンズをそれよ
りも蛍光体スクリーン側に位置する4極子レンズの集束
発散作用とは逆の作用をもたせ、それにより電子ビーム
の水平および垂直方向の集束角βH ,βV を近づけ、水
平、垂直方向の結像倍率MH ,MV を数5のようにした
電子銃が示されている。
【0025】
【数5】 しかしこのような電子銃の構成では、テレビ学会技報、
IDY92−17に述べられているように、大電流時の
電子ビームの発散角αが大きくなる。そのため、この電
子ビームを上記追加した4極子レンズでさらに水平方向
に発散すると、最終集束レンズの水平方向の球面収差の
影響を大きく受け、蛍光体スクリーン上の水平方向のビ
ームスポット径が小さくならないという原理的な問題が
ある。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、電子銃
から放出される電子ビームを偏向する偏向ヨークの発生
する磁界に、わずかでもピンクッション形磁界成分やバ
レル形磁界成分が存在すると、この偏向ヨークの発生す
る磁界により偏向される電子ビームは、偏向収差の影響
を受け、蛍光体スクリーン周辺部上のビームスポットが
歪み、蛍光体スクリーン周辺部の解像度をいちじるしく
劣化する。
【0027】この偏向収差による解像度の劣化を解決す
る手段として、従来、電子ビームの進行方向に沿って電
子ビーム発生部、4極子レンズ、最終集束レンズを形成
したダイナミックフォーカス方式の電子銃がある。しか
しこのような電子銃では、管の大型化や偏向の広角化す
る場合は、4極子レンズの垂直方向の発散作用を強くす
る必要があり、それにともなって、4極子レンズの水平
方向の集束作用も大きくなり、最終集束レンズの集束作
用を大幅に小さくする必要がある。そのため最終集束レ
ンズを形成する電極間の電位差が大きくなり、テレビセ
ットの回路負担の増大、放電、耐圧などの安全、信頼性
の問題が生ずる。またこの電子銃では、動作原理上から
偏向収差による解像度の劣化の補正に限界がある。さら
にこの電子銃では、蛍光体スクリーンの周辺部でのビー
ムスポットが水平方向に長い横長の楕円形状となり、水
平方向の解像度の劣化、モアレの発生などによる画質の
劣化をまねくという問題がある。
【0028】このような問題を解決するために、上記4
極子レンズ、最終集束レンズとは別に、カソードと上記
4極子レンズとの間に別の4極子レンズを追加形成する
ようにした電子銃がある。しかしこのような電子銃の構
成では、原理的に蛍光体スクリーン上の水平方向のビー
ムスポット径が小さくならないという問題が指摘されて
いる。
【0029】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、ダイナミックフォーカス方式の電子銃によ
り偏向ヨークの発生する磁界により生ずる偏向収差を補
正して、画面全域にわたり電子ビームのビームスポット
をほぼ円形とすることにより、解像度が高く、かつ信頼
性の高いカラー受像管装置を構成することを目的とす
る。
【0030】
【課題を解決するための手段】電子ビーム発生部から得
られる少なくとも1本の電子ビームをターゲット上に集
束する複数個の電極により形成される主電子レンズ部を
有する電子銃と、この電子銃から放出される電子ビーム
を偏向する磁界を発生する偏向ヨークとを備え、この偏
向ヨークの発生する磁界により電子銃から放出される電
子ビームを偏向してターゲットを水平、垂直走査するカ
ラー受像管装置において、主電子レンズ部を、陽極高電
圧が印加される電極と、陽極高電圧よりも低い電圧を基
準電圧としてこの基準電圧に電子ビームの偏向に同期し
て変化する電圧が重畳されたダイナミック電圧が印加さ
れる電極と、陽極高電圧が印加される電極に抵抗器を介
して接続され、陽極高電圧にほぼ等しい電圧が印加さ
れ、かつダイナミック電圧が印加される電極との間に静
電容量が形成され、この静電容量を介してダイナミック
電圧が印加される電極と電気的に結合し、ダイナミック
電圧と同期して変動する電圧が印加される電極とから構
成し、これら電極により主電子レンズ部の電子ビームの
集束状態が偏向ヨークによる電子ビームの偏向に同期し
て変化する構造に形成した。
【0031】
【作用】上記のように、主電子レンズ部を、陽極高電圧
が印加される電極と、陽極高電圧よりも低い電圧を基準
電圧として、これに電子ビームの偏向に同期して変化す
る電圧が重畳されたダイナミック電圧が印加される電極
と、陽極高電圧が印加される電極に抵抗器を介して接続
され、陽極高電圧にほぼ等しい電圧が印加され、かつダ
イナミック電圧が印加される電極との間に静電容量が形
成され、この静電容量を介してダイナミック電圧が印加
される電極と電気的に結合し、ダイナミック電圧と同期
して変動する電圧が印加される電極とから構成すると、
この主電子レンズ部に、電子ビームの進行方向に沿っ
て、電子ビームの偏向に同期して水平方向の集束作用が
相対的に強くなり、垂直方向の集束作用が相対的に弱く
なる4極子レンズと、水平、垂直方向に集束作用を有す
る集束レンズとを形成することができる。したがってこ
のレンズ群により、偏向収差による電子ビームの過集束
の補正が可能となり、しかも4極子レンズの発散作用を
増大しても、電子ビームが集束レンズの中心軸から離れ
た部分を通過しないようになり、偏向収差の補正の限界
を原理的になくすことができる。
【0032】また比較的偏向ヨークの近くに4極子レン
ズを形成することができるため、比較的小さな発散作用
により偏向収差を補正することができる。つまり低電位
で偏向収差を補正することが可能となり、テレビセット
の回路負担の増大、放電、耐圧などの安全、信頼性の問
題を解決することができる。
【0033】さらに偏向収差の補正を高感度でおこなう
ことができるため、電子ビームの軌道を大幅に変えるこ
となく、電子ビームを画面上に集束することができる。
そのため、電子ビームに対する水平、垂直方向の集束角
が画面の中央、周辺部ともにほぼ同じとなり、画面全域
にわたって電子ビームのビームスポットをほぼ等しい大
きさの円形とすることができ、解像度が高くかつ信頼性
の高いカラー受像管装置とすることができる。
【0034】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0035】図2にその一実施例であるカラー受像管装
置を示す。このカラー受像管装置は、パネル1 およびこ
のパネル1 に一体に接合されたファンネル2 からなる外
囲器を有し、そのパネル1 の内面に、青、緑、赤に発光
するストライプ状の3色蛍光体層からなる蛍光体スクリ
ーン3 が形成され、この蛍光体スクリーン3 に対向し
て、その内側に多数のアパーチャの形成されたシャドウ
マスク4 が装着されている。一方、ファンネル2 のネッ
ク5 内に、同一水平面上を通る一列配置の3電子ビーム
20B ,20G ,20R を放出する電子銃21が配設されてい
る。またファンネル2 の外側に偏向ヨーク8 が装着され
ている。そして、上記電子銃21から放出される3電子ビ
ーム20B ,20G ,20R を偏向ヨーク8 の発生する水平お
よび垂直偏向磁界により偏向し、シャドウマスク4 を介
して蛍光体スクリーン3 を水平、垂直走査することによ
り、カラー画像を表示する構造に形成されている。
【0036】上記電子銃21は、図1(a)に示すよう
に、水平方向に一列配置された3個のカソードK 、これ
らカソードK を各別に加熱するヒータH 、上記カソード
K 上に順次所定間隔離間して蛍光体スクリーン方向に配
置された第1ないし第5グリッドG1〜 G5 を有する。そ
の第4グリッドG4と第5グリッドG5とは、抵抗器22を介
して電気的に接続されている。
【0037】この電子銃21では、カソードK および第1
ないし第3グリッドG1〜 G3 により、カソードK からの
電子放出を制御しかつ放出された電子を加速集束して電
子ビームを形成する電子ビーム発生部GEが形成され、第
3ないし第5グリッドG3〜 G5 により、その電子ビーム
を蛍光体スクリーン上に集束する主電子レンズ部MLが形
成される。
【0038】その第1および第2グリッドG1, G2 は、
板状の電極からなり、その板面に3個のカソードK に対
応して、比較的小さな3個の円形電子ビーム通過孔が一
列配置に設けられている。第3および第4グリッドG3,
G4 は、筒状の電極からなり、その第3グリッドG3の第
2グリッド G2 との対向面には、3個のカソードK に対
応して、上記第2グリッド G2 の電子ビーム通過孔より
も大きな3個の円形電子ビーム通過孔が一列配置に設け
られている。また第3グリッドG3の第4グリッド G4 と
の対向面および第4グリッドG4の第3グリッドG3との対
向面には、それぞれ図1(b)に示すように、3個のカ
ソードK に対応して垂直方向を長径とする3個のほぼ楕
円形電子ビーム通過孔23a ,23b ,23c が設けられてい
る。また第4グリッドG4の第5グリッドG5との対向面に
は、図1(c)に示すように、3個のカソードK に対応
して水平方向を長径とする3個のほぼ矩形状電子ビーム
通過孔24a ,24b ,24c が設けられている。第5グリッ
ドG5は、段付きカップ状の電極からなり、その第4グリ
ッドG4との対向面には、図1(d)に示すように、3個
のカソードK に対応して垂直方向を長径とする3個のほ
ぼ矩形状電子ビーム通過孔25a ,25b ,25c が設けられ
ている。
【0039】このような電子銃21において、第5グリッ
ドG5には、ファンネルに設けられた陽極端子27から25
〜35kVの陽極高電圧Eb が印加され、第4グリッドG4
には、抵抗器22を介して第5グリッドG5に印加される陽
極高電圧Eb とほぼ同じ電圧が印加される。また第3グ
リッドG3には、ネック端部のステム28を気密に貫通する
ステムピン29(図1参照)を介して印加される陽極高電
圧Eb の20〜35%程度の電圧を基準電圧Vf (直流
電圧)として、この基準電圧Vf に電子ビームの偏向に
同期してパラボラ状に変化する電圧Vd を重畳したダイ
ナミックフォーカス電圧Ec3が印加される。さらに第2
グリッドG2には、500〜1000Vのカットオフ電圧
が、第1グリッドG1は接地電位とし、カソードには、1
00Vの電圧に映像信号電圧を重畳した電圧が印加され
る。
【0040】このような電圧を印加することにより、こ
の電子銃21では、第3グリッドG3と第4グリッドG4との
対向面間に静電容量C34が形成される。その結果、第4
グリッドG4は、この静電容量C34を介して第3グリッド
G3と電気的に結合し、この第4グリッドG4の電位は、第
3グリッドG3に印加されるダイナミックフォーカス電圧
に同期して変化するようになる。
【0041】この第3グリッドG3と第4グリッドG4との
対向面間に形成される静電容量C34を介して第4グリッ
ドG4に誘導される電圧ed は、第4グリッドG4と第5グ
リッドG4との対向面間に形成される静電容量C45とする
と、数6で表され、
【数6】 その静電容量C34,C45は、各グリッドG3,G4,G5の間
隔および対向面積により決定される。したがって上記第
4グリッドG4に誘導される電圧ed は、数6により各グ
リッドG3,G4,G5の間隔および対向面積を制御すること
により、適切に設定できる。
【0042】概して偏向収差の補正には、4極子レンズ
を働かせる方が効果的に補正できるため、第4グリッド
G4に誘導される電圧ed を高く重畳させる方がよく、 C34>C45 の関係にする場合が多い。
【0043】図3に横軸を水平偏向周期とし、縦軸に第
3、第4、第5グリッドの電位を示す。直線31および曲
線32がそれぞれ第3グリッドG3に印加される基準電圧V
f および電子ビームの偏向に同期してパラボラ状に変化
する電圧Vd 、直線33が第5グリッドG5に印加される陽
極高電圧Eb 、曲線34が第3グリッドG3に印加されるダ
イナミック電圧に同期して変化する第4グリッドG4の電
位である。
【0044】このように主電子レンズ部を形成する電極
の電位が変化すると、電子ビームが画面の中央に向かう
とき、第3、第4、第5グリッドは、図3に示した点A
上の電位となり、このとき、第3グリッドと第4グリッ
ドとの間には、等価光学レンズ36aで示したように水
平、垂直方向に集束作用をもつ最終集束レンズELが形成
される。この最終集束レンズELは、相対的に水平方向の
集束作用が垂直方向の集束作用よりも強いアスティグレ
ンズとなる。また第4グリッドと第5グリッドとの間に
は、等価光学レンズ37aで示したように水平方向に集
束、垂直方向に発散作用をもつ4極子レンズQLが形成さ
れる。
【0045】この時点から電子ビームが偏向されると、
その偏向にしたがい第3、第4、第5グリッドは、図3
に示した点B上の電位となり、各グリッド間の電位差が
小さくなる。その結果、第3グリッドと第4グリッドと
の間に形成される最終集束レンズEL、および第4グリッ
ドと第5グリッドとの間に形成される4極子レンズQLの
レンズ作用は弱くなる。
【0046】そして電子ビームの偏向量が増大するにと
もない、第3グリッドと第4グリッドとの間の最終集束
レンズELの水平、垂直方向の集束作用は、等価光学レン
ズ36c で示したように弱くなる。一方、第4グリッドと
第5グリッドとの間には、等価光学レンズ37c で示した
ように水平方向に発散、垂直方向に集束作用をもつ極性
の反転した4極子レンズQLが形成される。
【0047】上記電子銃の偏向周期による電子ビームの
集束状態の変化を示すと、図4に示すようになる。この
図では、偏向ヨーク8 の水平偏向磁界を等価的光学モデ
ルで4極子レンズqLとプリズムpLとで示してある。その
4極子レンズqLは、偏向ヨーク8 の偏向収差を、プリズ
ムpLは、偏向ヨーク8 の偏向を示している。
【0048】まず電子ビーム20(20B ,20G ,20R )が
蛍光体スクリーン3 の中央に向かうとき、すなわち図3
に示した点Aの状態のときは、実線で示したように、第
3グリッドと第4グリッドとの間の最終集束レンズEL
は、相対的に水平方向の集束作用が垂直方向の集束作用
よりも強いアスティグレンズをなり、第4グリッドと第
5グリッドとの間の4極子レンズQLは、水平方向に集
束、垂直方向に発散作用をもつため、カソードからの電
子ビーム20は、これら2つのレンズの合成からなる主電
子レンズ部MLに発散角αで入射し、蛍光体スクリーン3
の中央に、水平、垂直方向にほぼ同じ結像倍率 MH =Mv で結像し、ほぼ円形のビームスポット39a が得られる。
【0049】これに対し、電子ビーム20が偏向ヨークの
発生する偏向磁界により偏向され、蛍光体スクリーン3
の中央から周辺部に向かうとき、すなわち図3に示した
点Aから点Bの状態になるときは、破線で示したよう
に、第3グリッドと第4グリッドとの間の最終集束レン
ズELおよび第4グリッドと第5グリッドとの間の4極子
レンズQLのレンズ作用が弱まる。その結果、垂直方向の
集束が弱まり、4極子レンズqLで示した偏向ヨークの偏
向収差による過集束が補正される。
【0050】さらに偏向量が増大し、図3に示した点B
から点Cの状態になるときは、さらに第3グリッドと第
4グリッドとの間の最終集束レンズELの集束作用が弱ま
るとともに、第4グリッドと第5グリッドとの間の4極
子レンズQLの極性が反転し、水平方向に集束、垂直方向
に発散作用をもつ4極子レンズQLが形成される。その結
果、電子ビーム20は、相対的に垂直方向に非常に強く発
散され、水平方向に強く集束される。この場合、水平方
向の集束作用は、あまり変わらず、垂直方向に発散作用
を受ける。したがってこの点Bから点Cの状態になると
きは、極めて強い偏向収差による垂直方向の過集束が効
果的に補正される。
【0051】つまり、従来の電子銃では、画面周辺部で
の偏向収差を補正するために、第3グリッドに印加する
ダイナミックフォーカス電圧を部分的に高くする必要が
あったが、この例の電子銃のように4極子レンズQLを偏
向ヨーク8 の近くに形成し、かつ画面の周辺部に偏向す
るとき、4極子レンズQLの極性を反転させると、低いダ
イナミックフォーカス電圧により偏向収差を効果的に補
正することができる。
【0052】一方、電子ビームの集束角については、上
記のようにダイナミックフォーカス電圧が低いため、水
平、垂直方向の電子ビーム20の軌道は、蛍光体スクリー
ン3の中央と周辺部とで大きな差を生じないが、蛍光体
スクリーン3 の周辺部に向かう電子ビーム20は、垂直方
向には、電子銃の4極子レンズQLで発散されるため、蛍
光体スクリーン3 の中央に向かうときの軌道にくらべ
て、レンズの中心軸から離れた部分を通る。これに対
し、水平方向には、第3グリッドと第4グリッドとの間
の最終集束レンズELの集束作用が弱まり、一方、第4グ
リッドと第5グリッドとの間の4極子レンズQLの集束作
用が強くなるため、水平方向の電子ビーム20も、従来の
電子銃とは異なり、レンズの中心軸から離れた部分を通
る。そのため、電子ビーム20の集束角は、水平、垂直方
向ともに、蛍光体スクリーン3 の中央に向かうときより
も、集束角が若干大きくかつ水平、垂直方向ともにほぼ
同じになる。その結果、蛍光体スクリーン3 周辺部のビ
ームスポット39b もほぼ円形となる。この場合、結像倍
率も蛍光体スクリーン3 の中央よりも周辺部の方が若干
小さくなるが、パネル内面の曲率や電子銃から蛍光体ス
クリーン3 までの距離により、ほぼ同程度の大きさのビ
ームスポット39となる。
【0053】以上、この発明を一実施例について説明し
たが、この発明は、図1に示した電子銃に限定されるも
のではなく、BPF(Bi-potential Focus)型電子銃、
UPF(Uni-potential Focus )型電子銃およびその他
の複合型の電子銃にも適用できる。
【0054】
【発明の効果】電子ビームをターゲット上に集束する電
子銃の主電子レンズ部を、陽極高電圧が印加される電極
と、陽極高電圧よりも低い電圧を基準電圧としてこの基
準電圧に電子ビームの偏向に同期して変化する電圧が重
畳されたダイナミック電圧が印加される電極と、陽極高
電圧が印加される電極に抵抗器を介して接続され、陽極
高電圧にほぼ等しい電圧が印加され、かつダイナミック
電圧が印加される電極との間に静電容量が形成され、こ
の静電容量を介してダイナミック電圧が印加される電極
と電気的に結合し、ダイナミック電圧と同期して変動す
る電圧が印加される電極とから構成すると、この主電子
レンズ部に、電子ビームの進行方向に沿って、水平、垂
直方向に集束作用を有する集束レンズと、電子ビームの
偏向に同期して、水平方向の集束作用が相対的に強くな
り、垂直方向の集束作用が相対的に弱くなる4極子レン
ズとを形成することができ、このレンズ群の構成によ
り、偏向収差による電子ビームの過集束の補正が可能と
なり、しかも4極子レンズの発散作用を増大しても電子
ビームがレンズの中心軸から離れた部分を通過しないよ
うになり、偏向収差の限界を原理的になくすことができ
る。
【0055】また比較的偏向ヨークの近くに4極子レン
ズを形成することができるため、比較的小さな発散作用
により偏向収差を補正することができる。つまり低電位
で偏向収差を補正することが可能となり、テレビセット
の回路負担の増大、放電、耐圧などの安全、信頼性の問
題を解決することができる。
【0056】さらに偏向収差の補正を高感度でおこなう
ことができるため、電子ビームの軌道を大幅に変えるこ
となく、電子ビームを画面上に集束することができる。
そのため、電子ビームに対する水平、垂直方向の集束角
が画面の中央、周辺部ともにほぼ同じとなり、画面全域
にわたってビームスポットをほぼ等しい大きさの円形と
することができ、解像度が高くかつ信頼性の高いカラー
受像管装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明の一実施例にであるカラ
ー受像管装置の電子銃の構成を示す図、図1(b)はそ
の第3および第4グリッドの各対向面の電子ビーム通過
孔の形状を示す図、図1(c)は第4グリッドの第5グ
リッドとの対向面の電子ビーム通過孔の形状を示す図、
図1(d)は第5グリッドの第4グリッドとの対向面の
電子ビーム通過孔の形状を示す図である。
【図2】この発明の一実施例にであるカラー受像管装置
の構成を示す図である。
【図3】上記電子銃の主電子レンズ部を形成する電極に
印加する電圧および形成される電子レンズを説明するた
めの図である。
【図4】上記電子銃の主電子レンズ部のレンズ群の電子
ビームに対する作用を説明するための図である。
【図5】従来のカラー受像管装置の構成を示す図であ
る。
【図6】図6(a)は電子ビームに対するピンクッショ
ン形磁界が及ぼす作用を説明するための図、図6(b)
は その結果生ずる蛍光体スクリーン上のビームスポッ
トの形状を示す図である。
【図7】図7(a)は従来の改良された電子銃の構成を
示す図、図7(b)はその第3グリッドの第4グリッド
との対向面の電子ビーム通過孔の形状を示す図、図7
(c)は第4グリッドの第3グリッドとの対向面の電子
ビーム通過孔の形状を示す図である。
【図8】図8(a)は従来の改良された異なる電子銃の
構成を示す図、図8(b)はその第3グリッドの第4グ
リッドとの対向面の電子ビーム通過孔の形状を示す図、
図8(c)は第4グリッドの第3グリッドとの対向面の
電子ビーム通過孔の形状を示す図である。
【図9】図9(a)は従来の改良されたさらに異なる電
子銃の構成を示す図、図9(b)はその第3グリッドの
第4グリッドとの対向面の電子ビーム通過孔の形状を示
す図、図9(c)は第4グリッドの第3グリッドとの対
向面の電子ビーム通過孔の形状を示す図である。
【図10】上記改良された電子銃の主電子レンズ部のレ
ンズ群の電子ビームに対する作用を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
3 …蛍光体スクリーン 8 …偏向ヨーク 20B ,20G ,20R …3電子ビーム 21…電子銃 22…抵抗器 23B ,23G ,23R …電子ビーム通過孔 24B ,24G ,24R …電子ビーム通過孔 25B ,25G ,25R …電子ビーム通過孔 36a ,36c …最終集束レンズ 37a ,37c …4極子レンズ 39a ,39b ビームスポット C …静電容量 EL…最終集束レンズ G3…第3グリッド G4…第4グリッド G5…第5グリッド ML…主電子レンズ部 pL…プリズム qL…4極子レンズ QL…4極子レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 29/50 H01J 29/56 H01J 29/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビーム発生部から得られる少なくと
    も1本の電子ビームをターゲット上に集束する複数個の
    電極により形成される主電子レンズ部を有する電子銃
    と、この電子銃から放出される電子ビームを偏向する磁
    界を発生する偏向ヨークとを備え、この偏向ヨークの発
    生する磁界により上記電子銃から放出される電子ビーム
    を偏向して上記ターゲットを水平、垂直走査するカラー
    受像管装置において、 上記主電子レンズ部は、陽極高電圧が印加される電極
    と、上記陽極高電圧よりも低い電圧を基準電圧としてこ
    の基準電圧に上記電子ビームの偏向に同期して変化する
    電圧が重畳されたダイナミック電圧が印加される電極
    と、上記陽極高電圧が印加される電極に抵抗器を介して
    接続され、上記陽極高電圧にほぼ等しい電圧が印加さ
    れ、かつ上記ダイナミック電圧が印加される電極との間
    に静電容量が形成され、この静電容量を介して上記ダイ
    ナミック電圧が印加される電極と電気的に結合し、上記
    ダイナミック電圧と同期して変動する電圧が印加される
    電極とからなり、これら電極により上記主電子レンズ部
    の電子ビームの集束状態が上記偏向ヨークによる電子ビ
    ームの偏向に同期して変化する構造に形成されているこ
    とを特徴とするカラー受像管装置。
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