JP2002008559A - 陰極線管装置 - Google Patents

陰極線管装置

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JP2002008559A
JP2002008559A JP2000191314A JP2000191314A JP2002008559A JP 2002008559 A JP2002008559 A JP 2002008559A JP 2000191314 A JP2000191314 A JP 2000191314A JP 2000191314 A JP2000191314 A JP 2000191314A JP 2002008559 A JP2002008559 A JP 2002008559A
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JP
Japan
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electron beam
lens
quadrupole
electron
phosphor screen
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JP2000191314A
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Inventor
Osamu Ono
修 小野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】品質及び信頼性の低下やコストの上昇を招くこ
となく、蛍光体スクリーン全域にわたってビームスポッ
ト径を小さくかつ均一にして、解像度を向上することが
可能な陰極線管装置を提供することを目的とする。 【解決手段】主レンズMLの前段に配置された第1の4
極子レンズQL2を構成する電極に、電子ビームの偏向
角度の増大に伴ってレンズ強度を増大するように変化す
るダイナミック電圧を印加し、第1の4極子レンズQL
2の前段に配置された第2の4極子レンズQL1を構成
する電極及び第2の4極子レンズQL1近傍に配置され
た円筒レンズを構成する電極に電子ビームの偏向角度の
増大に伴ってレンズ強度を減少するように変化するダイ
ナミック電圧を印加する。円筒レンズは、第2の4極子
レンズQL1の垂直方向に形成される発散作用をほぼ打
ち消すようなレンズ強度の集束作用を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、陰極線管装置に
係り、特に、電子ビームのフォーカス特性を向上させて
画面全域にわたって解像度を向上できる陰極線管装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】セルフコンバージェンス方式のインライ
ン型カラー陰極線管装置は、インライン型電子銃構体を
備えている。このような陰極線管装置では、電子ビーム
を偏向するための偏向磁界を非斉一とし、電子銃構体か
ら蛍光体スクリーンに至るまでの電子ビームの移動距離
が電子ビームの偏向量の増大に伴って大きくなることに
より、蛍光体スクリーン周辺部でのビームスポットは、
垂直方向では著しいオーバフォーカス状態となり、ま
た、水平方向ではほぼフォーカス状態となる。すなわ
ち、蛍光体スクリーンの周辺部に向けて偏向された電子
ビームは、垂直方向と水平方向とのフォーカス状態の差
異を原因とした非点収差を含む偏向収差を受ける。この
ため、図7に示したように、蛍光体スクリーン周辺部に
おけるビームスポット2は、高輝度のコア部3と、低輝
度のハロー部4とからなる非円形に歪む。これにより、
蛍光体スクリーン周辺部では、解像度が著しく劣化する
ことになる。
【0003】この電子ビームの受ける偏向収差は、一般
に、陰極線管装置が大型になるほど、また、広角偏向管
になるほど大きくなり、その場合、蛍光体スクリーン周
辺部における解像度は、益々劣化する。
【0004】したがって、高解像度用の陰極線管装置に
おいては、主レンズの前段に4極子レンズを設け、この
4極子レンズを構成する電極に、電子ビームの偏向量の
変化に伴ってパラボラ状に変化するダイナミック電圧を
印加することにより、偏向収差に含まれる非点収差を解
消しようとしている。
【0005】しかしながら、このような電子銃構体で
は、4極子レンズは、電子ビームを垂直方向に発散する
とともに水平方向に集束する。このため、電子銃構体に
おける総合的なレンズ倍率は、垂直方向が小さくなり、
水平方向が大きくなる。また、上述した非斉一な偏向磁
界により、このレンズ倍率の相違が助長される。したが
って、図8に示したように、蛍光体スクリーン周辺部で
のビームスポットは、垂直方向に縮小され、水平方向に
拡大され、モアレの発生と水平方向の解像度の劣化とい
った問題を生じる。
【0006】特開平3−95835号公報によれば、こ
のようなビームスポットの歪みを改良するための電子銃
構体が提案されている。この電子銃構体は、主レンズの
前段に設けた4極子レンズのさらに前段に、これとは逆
作用する4極子レンズを設けた構造となっている。すな
わち、カソード側に配置された第一4極子レンズは、垂
直方向に集束作用を有するとともに水平方向に発散作用
を有し、主レンズ側に設けられた第二4極子レンズは、
垂直方向に発散作用を有するとともに水平方向に集束作
用を有している。
【0007】上述した構造によれば、第一4極子レンズ
により、蛍光体スクリーン周辺部に偏向された電子ビー
ムは、垂直方向に集束されるとともに水平方向に発散さ
れる。このため、理論上、垂直方向と水平方向とのレン
ズ倍率の相違を補償し、ビームスポットの水平方向径及
び垂直方向径をほぼ同一にすることができる。
【0008】しかしながら、このような構造の電子銃構
体では、電子ビームは、第一4極子レンズにより水平方
向に発散されるため、主レンズのより周辺側を通過する
ことになる。したがって、実際には、電子ビームが受け
る主レンズの球面収差が大きくなり、レンズ倍率の低下
分と主レンズの球面収差の増大分とが相殺してしまうた
め、蛍光体スクリーン周辺部でのビームスポットの水平
方向径は、ほとんど改善されない。
【0009】さらに、主レンズに発生する球面収差は、
レンズ中心からの離軸距離の3乗の割合で増大するた
め、第一4極子レンズの作用を強めると、電子ビーム
は、水平方向にさらに発散され、非常に大きな球面収差
を受けることになる。このため、ビームスポットの水平
方向径は、さらに拡大してしまう。
【0010】これらの問題を解決するために、主レンズ
に入射する電子ビームの発散角を小さくするか、主レン
ズの口径を大きくすることが必要となる。しかし、前者
については、蛍光体スクリーン中央部での解像度が劣化
してしまう。また、後者については、陰極線管装置のネ
ック径に限りがあるため、困難である。すなわち、陰極
線管装置用の電子銃構体は、制限される主レンズを有効
に活用することが肝要となるが、上述したような構造の
電子銃構体の主レンズにおいて、蛍光体スクリーン周辺
部特にコーナ部に偏向された電子ビームの水平方向径
は、最大となり、その他の領域における電子ビーム径
は、それに比べ小さくなっている。つまり、上述した電
子銃構体の問題点は、主レンズを有効に活用できていな
いということに集約される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、陰極
線管装置の解像度を良好にするためには、蛍光体スクリ
ーン周辺部におけるビームスポットの、垂直方向の径小
化と、水平方向の径大化を改良することが必要とされ
る。さらに、解像度の劣化を伴わずにダイナミック電圧
を低く抑えることも必要とされる。
【0012】このようなビームスポット歪の改良を達成
する電子銃構体として、従来のダイナミック方式の電子
銃構体に設けられていた第1の4極子レンズの前段に、
この第1の4極子レンズとは逆に作用する別個の第2の
4極子レンズを設けた構造が提案されている。
【0013】しかしながら、単にこのような構造とした
だけでは、蛍光体スクリーン周辺部に偏向された電子ビ
ームは、水平方向について主レンズの球面収差の影響を
大きく受ける。このため、蛍光体スクリーン周辺部での
水平方向のビームスポット径は、ほとんど改良されな
い。また、この球面収差の増大を避けるために、第1の
4極子レンズ作用をあまり強めることができない。この
ため、蛍光体スクリーン周辺部での垂直方向のビームス
ポット径を大幅に拡大することができず、モアレの改善
も小さい。さらには、主レンズの球面収差により蛍光体
スクリーン周辺部で水平方向の電子ビームがオーバーフ
ォーカス状態となるため、ダイナミック電圧を大きくす
るか、主レンズの口径を小さくすることが必要となる
が、前者については、陰極線管装置のコストの増大や耐
電圧特性の劣化による品質低下の問題を招き、後者につ
いては、陰極線管装置の解像度の大幅な劣化を招く。
【0014】この発明は、上述した問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、品質及び信頼性の低下や
コストの上昇を招くことなく、蛍光体スクリーン全域に
わたってビームスポット径を小さくかつ均一にして、解
像度を向上することが可能な陰極線管装置を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の陰極線管装置は、電
子ビームを発生する電子ビーム発生部と、この電子ビー
ム発生部から発生された電子ビームを蛍光体スクリーン
上に集束する主レンズとを有する電子銃構体と、前記電
子銃構体から放出された電子ビームを水平方向及び垂直
方向に偏向する偏向磁界を発生する偏向ヨークと、を備
えた陰極線管装置において、前記電子銃構体は、前記主
レンズ内部もしくは前記主レンズの前記電子ビーム発生
部側に配置された第1の4極子レンズと、前記第1の4
極子レンズの前記電子ビーム発生部側に配置された少な
くとも1つ以上の第2の4極子レンズと、前記第2の4
極子レンズ近傍に配置された円筒レンズと、を備えてい
るとともに、前記第1の4極子レンズを構成する少なく
とも1個の電極に、電子ビームの偏向角度の変化に伴っ
てレンズ強度を変化するダイナミック電圧を印加すると
ともに、前記第2の4極子レンズ及び前記円筒レンズを
構成する少なくとも1個の電極に、電子ビームの偏向角
度の変化に伴ってレンズ強度を変化するダイナミック電
圧を印加する電圧印加手段を備え、前記第2の4極子レ
ンズ及び前記円筒レンズによって構成される複合レンズ
は、蛍光体スクリーン周辺部に電子ビームを偏向した場
合に、電子ビームに対してほとんど作用せず、蛍光体ス
クリーン中央部に電子ビームを集束した場合に、前記複
合レンズに入射する電子ビームの水平方向の発散角をα
hi、垂直方向の発散角をαvi、前記複合レンズから
出射する電子ビームの水平方向の発散角をαho、垂直
方向の発散角をαvoとしたときに、 |2−2αho/αhi|≦|1−αvo/αvi| または |2−2αvo/αvi|≦|1−αho/αhi| となるように電子ビームに対して作用することを特徴と
する。
【0016】請求項2に記載の陰極線管装置は、電子ビ
ームを発生する電子ビーム発生部と、この電子ビーム発
生部から発生された電子ビームを蛍光体スクリーン上に
集束する主レンズとを有する電子銃構体と、前記電子銃
構体から放出された電子ビームを水平方向及び垂直方向
に偏向する偏向磁界を発生する偏向ヨークと、を備えた
陰極線管装置において、前記電子銃構体は、前記主レン
ズ内部もしくは前記主レンズの前記電子ビーム発生部側
に配置された第1の4極子レンズと、前記第1の4極子
レンズの前記電子ビーム発生部側に配置された少なくと
も1つ以上の第2の4極子レンズと、前記第2の4極子
レンズ近傍に配置された円筒レンズと、を備えていると
ともに、前記第1の4極子レンズを構成する少なくとも
1個の電極に、電子ビームの偏向角度の変化に伴ってレ
ンズ強度を変化するダイナミック電圧を印加するととも
に、前記第2の4極子レンズ及び前記円筒レンズを構成
する少なくとも1個の電極に、電子ビームの偏向角度の
変化に伴ってレンズ強度を変化するダイナミック電圧を
印加する電圧印加手段を備え、前記第2の4極子レンズ
及び前記円筒レンズによって構成される複合レンズは、
蛍光体スクリーン周辺部に電子ビームを偏向した場合
に、電子ビームに対してほとんど作用せず、蛍光体スク
リーン中央部に電子ビームを集束した場合に、水平方向
に電子ビームを集束するとともに垂直方向において電子
ビームに対してほとんど作用しないことを特徴とする。
【0017】請求項3に記載の陰極線管装置は、電子ビ
ームを発生する電子ビーム発生部と、この電子ビーム発
生部から発生された電子ビームを蛍光体スクリーン上に
集束する主レンズとを有する電子銃構体と、前記電子銃
構体から放出された電子ビームを水平方向及び垂直方向
に偏向する偏向磁界を発生する偏向ヨークと、を備えた
陰極線管装置において、前記電子銃構体は、前記主レン
ズ内部もしくは前記主レンズの前記電子ビーム発生部側
に配置された第1の4極子レンズと、前記第1の4極子
レンズの前記電子ビーム発生部側に配置された少なくと
も1つ以上の第2の4極子レンズと、前記第2の4極子
レンズ近傍に配置された円筒レンズと、を備えていると
ともに、前記第1の4極子レンズを構成する少なくとも
1個の電極に、電子ビームの偏向角度の変化に伴ってレ
ンズ強度を変化するダイナミック電圧を印加するととも
に、前記第2の4極子レンズ及び前記円筒レンズを構成
する少なくとも1個の電極に、電子ビームの偏向角度の
変化に伴ってレンズ強度を変化するダイナミック電圧を
印加する電圧印加手段を備え、前記第2の4極子レンズ
及び前記円筒レンズによって構成される複合レンズは、
蛍光体スクリーン周辺部に電子ビームを偏向した場合
に、電子ビームに対してほとんど作用せず、蛍光体スク
リーン中央部に電子ビームを集束した場合に、垂直方向
に電子ビームを集束するとともに水平方向において電子
ビームに対してほとんど作用しないことを特徴とする。
【0018】請求項4に記載の陰極線管装置は、電子ビ
ームを発生する電子ビーム発生部と、この電子ビーム発
生部から発生された電子ビームを蛍光体スクリーン上に
集束する主レンズとを有する電子銃構体と、前記電子銃
構体から放出された電子ビームを水平方向及び垂直方向
に偏向する偏向磁界を発生する偏向ヨークと、を備えた
陰極線管装置において、前記電子銃構体は、前記主レン
ズ内部もしくは前記主レンズの前記電子ビーム発生部側
に配置された第1の4極子レンズと、前記第1の4極子
レンズの前記電子ビーム発生部側に配置された少なくと
も1つ以上の第2の4極子レンズと、前記第2の4極子
レンズ近傍に配置された円筒レンズと、を備えていると
ともに、前記第1の4極子レンズを構成する少なくとも
1個の電極に、電子ビームの偏向角度の増大に伴ってレ
ンズ強度を増大するように変化するダイナミック電圧を
印加するとともに、前記第2の4極子レンズ及び前記円
筒レンズを構成する少なくとも1個の電極に、電子ビー
ムの偏向角度の増大に伴ってレンズ強度を減少するよう
に変化するダイナミック電圧を印加する電圧印加手段を
備え、前記円筒レンズは、前記第2の4極子レンズの垂
直方向または水平方向に形成される発散作用をほぼ打ち
消すようなレンズ強度の集束作用を有することを特徴と
する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の陰極線管装置の
一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】図6に示すように、セルフコンバージェン
ス方式のインライン型カラー陰極線管装置は、パネル1
0、ネック14、及び漏斗状のファンネル11からなる
外囲器を有している。パネル10は、その内面に、青、
緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍光体スクリー
ン12を備えている。シャドウマスク13は、その内側
に多数の電子ビーム通過孔を有し、蛍光体スクリーン1
2に対向して配置されている。ネック14は、その内部
に配設された、インライン型電子銃構体16を備えてい
る。この電子銃構体16は、同一水平面上を通るセンタ
ービーム15Gおよび一対のサイドビーム15B,15
Rからなる一列配置の3電子ビーム15B,15G,1
5Rを放出する。偏向ヨーク17は、ファンネル11の
径大部からネック14にかけて装着されている。この偏
向ヨーク17は、電子銃構体16から放出された3電子
ビーム15B,15G,15Rを水平方向(H)及び垂
直方向(V)に偏向する非斉一な偏向磁界を発生する。
この非斉一磁界は、ピンクッション型の水平偏向磁界及
びバレル型の垂直偏向磁界によって形成される。
【0021】電子銃構体16から放出された3電子ビー
ム15B、15G、15Rは、偏向ヨーク17の発生す
る非斉一磁界により偏向され、シャドウマスク13を介
して蛍光体スクリーン12を水平方向及び垂直方向に走
査する。これにより、カラー画像が表示される。
【0022】図1に示すように、電子銃構体16は、水
平方向(H)に一列に配置された3個のカソードK、こ
れらカソードKを個別に加熱する3個のヒーター(図示
せず)、および6個のグリッドを有している。6個のグ
リッド、すなわち第1グリッドG1,第2グリッドG
2,第3グリッドG3,第4グリッドG4、第5グリッ
ドG5、及び第6グリッドG6は、カソードKから蛍光
体スクリーンに向かって順次配置されている。第4グリ
ッドG4は、カソードK側から順に配置された第1セグ
メントG41、第2セグメントG42、第3セグメント
G43、及び第4セグメントG44によって構成されて
いる。また、第5グリッドG5は、カソードK側から順
に配置された第1セグメントG51及び第2セグメント
G52によって構成されている。これらヒーター、カソ
ードK、及び6個のグリッドは、一対の絶縁支持体(図
示せず)によって一体に固定されている。
【0023】第1及び第2グリッドG1,G2は、それ
ぞれ一体構造の板状電極によって構成されている。これ
らの板状電極は、3個のカソードKに対応して水平方向
に一列に配置された3個の径小の円形電子ビーム通過孔
を有している。また、第2グリッドG2は、図2に示す
ように、第3グリッドG3との対向面側の板面に、電子
ビーム通過孔の周囲に、水平方向に長軸を有する横長の
矩形状のスリットG2−Sを有している。
【0024】第3グリッドG3、第5グリッドG5の第
1セグメントG51及び第2セグメントG52、及び、
第6グリッドG6は、複数のカップ状電極の開放端を突
き合わせることによって構成されている。第3グリッド
G3は、その第2グリッドG2との対向面に、3個のカ
ソードKに対応して水平方向に一列に配置された3個の
やや径大な円形電子ビーム通過孔を有している。また、
第3グリッドG3は、その第4グリッドG4との対向面
に、3個のカソードKに対応して水平方向に一列に配置
された3個の径大な円形電子ビーム通過孔を有してい
る。
【0025】第5グリッドG5の第1セグメントG51
は、その第4グリッドG4との対向面に、3個のカソー
ドKに対応して水平方向に一列に配置された3個の径大
な円形電子ビーム通過孔を有している。また、第5グリ
ッドG5の第1セグメントG51は、その第2セグメン
トG52との対向面に、3個のカソードKに対応して水
平方向に一列に配置された3個の電子ビーム通過孔を有
している。これらの電子ビーム通過孔は、水平方向径よ
りも垂直方向径が大きい縦長に形成されている。
【0026】第5グリッドG5の第2セグメントG52
は、その第1セグメントG51との対向面に、3個のカ
ソードKに対応して水平方向に一列に配置された3個の
電子ビーム通過孔を有している。これらの電子ビーム通
過孔は、垂直方向径よりも水平方向径が大きい横長に形
成されている。また、第5グリッドG5の第2セグメン
トG52は、その第6グリッドG6との対向面に、3個
のカソードKに対応して水平方向に一列に配置された3
個の径大な円形電子ビーム通過孔を有している。
【0027】第6グリッドG6は、その第5グリッドG
5との対向面及び蛍光体スクリーン側の端面に、3個の
カソードKに対応して水平方向に一列に配置された3個
の径大な円形電子ビーム通過孔を有している。
【0028】第4グリッドG4の第1〜第4セグメント
G41〜G44は、それぞれ一体構造の板状電極によっ
て構成されている。第1セグメントG41、第3セグメ
ントG43、及び、第4セグメントG44は、それぞれ
の板面に、3個のカソードKに対応して水平方向に一列
に配置された3個の径大な円形電子ビーム通過孔を有し
ている。第2セグメントG42は、図3に示すように、
その板面に、3個のカソードKに対応して水平方向に一
列に配置された3個の電子ビーム通過孔を有している。
これらの電子ビーム通過孔は、水平方向径よりも垂直方
向径が大きい縦長に形成されている。
【0029】このような構成の電子銃構体において、カ
ソードKには、約100〜200V程度の直流電圧に映
像信号に対応した変調信号を重畳した電圧が印加され
る。第1グリッドG1は、接地されている。第2グリッ
ドG2には、約500〜1000V程度の直流電圧(E
c2)が印加される。これらカソードK、第1グリッド
G1、及び第2グリッドG2は、電子ビームを発生する
電子ビーム発生部を形成する。
【0030】第3グリッドG3と第5グリッドG5の第
1セグメントG51とは、管内で接続され、約6kV〜
10kV程度の一定の集束電圧(Vf)が印加される。
第4グリッドG4の第1セグメントG41及び第3セグ
メントG43は、第2グリッドG2と管内で接続され、
約500〜1000V程度の直流電圧(Ec2)が印加
される。第4グリッドG4の第2セグメントG42及び
第44グリッドG44には、図4の(a)に示したよう
に、電子ビームの偏向に同期して変化するパラボラ状の
ダイナミック電圧を直流電圧Ec2に重畳した電圧41
が印加される。第3グリッドG3、第4グリッドG4、
及び第5グリッドG5は、電子ビーム発生部から発生さ
れた電子ビームを予備集束する補助レンズ部を形成す
る。
【0031】第52グリッドG52には、図4の(b)
に示したように、電子ビームの偏向に同期して変化する
パラボラ状のダイナミック電圧を集束電圧Vfに重畳し
た電圧42が印加される。第6グリッドG6には、約2
2kV〜35kV程度の最終加速電圧が印加される。第
52グリッドG52及び第6グリッドG6は、予備集束
された電子ビームを最終的に蛍光体スクリーン上に集束
する主レンズを形成する。
【0032】直流電圧Ec2に重畳したダイナミック電
圧と、集束電圧Vfに重畳したダイナミック電圧とで
は、図4の(a)及び(b)に示したように、固定電圧
との関係が異なる。すなわち、図4の(a)に示したよ
うに、直流電圧Ec2にダイナミック電圧を重畳した電
圧41は、電子ビームを蛍光体スクリーン中央部に集束
する無偏向時に最低となり直流電圧Ec2よりも低く、
電子ビームを蛍光体スクリーンの周辺部に偏向する時に
最高となり直流電圧Ec2とほぼ同じとなるように設定
されている。一方、図4の(b)に示したように、集束
電圧Vfにダイナミック電圧を重畳した電圧42は、無
偏向時に最低となり集束電圧Vfとほぼ同じとなり、電
子ビームを蛍光体スクリーンの周辺部に偏向するときに
最高となり集束電圧Vfより高くなるように設定されて
いる。
【0033】電子銃構体を上述したような構成とする
と、蛍光体スクリーン全域にわたってビームスポット径
を小さく、かつ均一にできる。以下に、その作用につい
て詳述する。
【0034】蛍光体スクリーンの中央部に電子ビームを
集束する無偏向時では、第4グリッドG4を構成してい
る各セグメントG41,G42,G43,G44間に電
位差が形成される。すなわち、第1セグメントG41及
び第3セグメントG43には、直流電圧Ec2が印加さ
れているのに対して、第2セグメントG42及び第4セ
グメントG44には、直流電圧Ec2より低い電圧が印
加されている。また、第2セグメントG42には、縦長
の電子ビーム通過孔が形成されている。
【0035】このため、第1セグメントG41〜第3セ
グメントG43間には、第1の4極子レンズQL1が形
成される。この第1の4極子レンズQL1は、電子ビー
ムを、水平方向に集束するとともに、垂直方向に発散す
る。また、第3セグメントG43と第4セグメントG4
4との間には、両電極に真円の電子ビーム通過孔が形成
されているため、両電極の電位差によって円筒レンズが
形成される。この円筒レンズは、電子ビームを水平方向
及び垂直方向共に集束する。
【0036】したがって、第4グリッドG4の第1セグ
メントG41から第4セグメントG44までの間に形成
された2つの複合レンズは、電子ビームを水平方向に集
束する。一方、垂直方向については、第1の4極子レン
ズQL1による発散作用と円筒レンズによる集束作用と
が互いにほぼ等しくなるように、第4グリッドG4を構
成している各セグメントG41,G42,G43,G4
4の孔径が適切に形成されている。さらに、この2つの
レンズ位置が近いため、2つの複合レンズは、電子ビー
ムを垂直方向にほとんど集束することもなく発散するこ
ともない。このため、電子ビームは、直進する。すなわ
ち、上述した複合レンズにより、電子ビームは、水平方
向については集束されるとともに、垂直方向については
集束も発散もせずに直進することとなる。
【0037】また、第5グリッドG5を構成する第1セ
グメントG51と第2セグメントG52との間には、電
位差は形成されず、また、第2セグメントG52と第6
グリッドG6との間の電位差が最大となる。このため、
第2セグメントG52と第6グリッドG6との間に、最
大のレンズ強度を有する主レンズMLが形成される。こ
の主レンズMLは、電子ビームを水平方向及び垂直方向
に集束する。
【0038】したがって、この電子銃構体によれば、無
偏向時での電子ビーム軌道は、図5の実線で示したよう
になる。すなわち、電子ビームは、総合的に水平方向に
強い集束作用を受けるため、電子ビームの蛍光体スクリ
ーンへの入射角θih1は、垂直方向の入射角θiv1
より小さくなる。このため、垂直方向のレンズ倍率Mv
1に比べ水平方向のレンズ倍率Mh1が大きくなる。つ
まり、電子ビーム発生部から発生された電子ビームの、
水平方向の発散角をθoh、垂直方向の発散角をθov
とすると、以下のような関係となる。
【0039】Mh1(=αoh/αih1)>Mv1
(=αov/αiv1) しかしながら、上述した電子銃構体では、図2に示した
ように、電子ビーム発生部を構成する第2グリッドG2
の電子ビーム通過孔周辺に横スリットを形成したことに
より、主レンズに対する物点径は、垂直方向径に比べて
水平方向径が小さくなっている。このため、蛍光体スク
リーン中央部に集束された電子ビームによって形成され
るビームスポットは、水平方向径と垂直方向径とを略同
等にすることができ、ほぼ円形のビームスポットを形成
することができる。
【0040】一方、蛍光体スクリーン周辺部に向けて電
子ビームを偏向する偏向時においては、第4グリッドG
4を構成している各セグメントG41,G42,G4
3,G44には、同じ電位が印加されるため、電子レン
ズは形成されない。このため、この間を通過する電子ビ
ームは、水平、垂直方向共に集束も発散もされずに直進
する。第5グリッドG5を構成している第1セグメント
G51と第2セグメントG52との間には、電位差が形
成されており、第1セグメントG51には、縦長の電子
ビーム通過孔が形成され、第2セグメントG52には、
横長の電子ビーム通過孔が形成されている。
【0041】このため、第51グリッドG51と第52
グリッドG52間には、第2の4極子レンズQL2が形
成される。この第2の4極子レンズQL2は、電子ビー
ムを、水平方向に集束するとともに、垂直方向に発散す
る。さらに、非斉一な偏向磁界に含まれる偏向収差DY
は、電子ビームを、水平方向に発散するとともに、垂直
方向に集束する。
【0042】また、第2セグメントG52と第6グリッ
ドG6との間の電位差が最小となる。このため、第2セ
グメントG52と第6グリッドG6との間に、最小のレ
ンズ強度を有する主レンズMLが形成される。この主レ
ンズMLは、電子ビームを水平方向及び垂直方向に集束
する。
【0043】したがって、この電子銃構体によれば、偏
向時での電子ビーム軌道は、図5の点線で示したように
なる。すなわち、偏向時では、無偏向時と比較して、第
2の4極子レンズQL2及び偏向収差DYの作用によ
り、垂直方向のレンズ倍率Mv2に比べ水平方向のレン
ズ倍率Mh2が大きくなる。つまり、 Mh2(=αoh/αih2)>Mv2(=αov/α
iv2) となる。
【0044】しかしながら、この電子銃構体では、偏向
時では、無偏向時と比較して、複合レンズが動作しなく
なる分、水平方向の倍率Mh2は改良されている。さら
に、この電子銃構体では、上述した無偏向時と同様に、
電子ビーム発生部を構成する第2グリッドG2に形成さ
れた横スリットにより、主レンズに対する物点は、垂直
方向径に比べて水平方向径が小さくなっている。このた
め、これらの作用が補償しあい、蛍光体スクリーン周辺
部に集束された電子ビームによって形成されるビームス
ポットは、水平方向径と垂直方向径とを略同等にするこ
とができ、ほぼ円形のビームスポットを形成することが
できる。
【0045】従って、この電子銃構体によれば、蛍光体
スクリーン全域にわたり、ビームスポット径を小さく、
かつ均一にできる。
【0046】つまり、従来の電子銃構体では、主レンズ
を有効に活用できていないという問題があったのに対
し、この電子銃構体によれば、主レンズを通過する電子
ビーム径をある一部分で小さくしているだけであるた
め、主レンズを十分有効に活用することができる。した
がって、蛍光体スクリーン全域にわたりビームスポット
径を小さく、かつ均一にすることが可能となる。
【0047】また、この電子銃構体によれば、解像度の
劣化を伴わずにダイナミック電圧を低く抑えることがで
きるという利点がある。すなわち、この電子銃構体によ
れば、電子ビームが偏向された場合、複合レンズによ
り、垂直方向では、電子ビームを集束・発散することは
ないが、水平方向では複合レンズから出射される電子ビ
ームの出射角度は、無偏向時より大きくなる。
【0048】したがって、主レンズの口径を小さくする
ことなく、第二4極子レンズQL2のレンズ強度を強め
ることが可能となる。すなわち、この第二4極子レンズ
QL2のレンズ強度の増大化は、4極子レンズの孔径を
小さくするなどにより、陰極線管装置のコスト増大等の
弊害がなく、容易に可能である。この結果、第二4極子
レンズによる垂直方向の発散作用が強まるため、陰極線
管装置のコスト増大や解像度の劣化を伴わずにダイナミ
ック電圧を低く抑えることが可能となる。
【0049】上述した実施の形態では、第一4極子レン
ズと円筒レンズとによって形成される複合レンズによ
り、複合レンズに入射する電子ビームの入射角と複合レ
ンズから出射される電子ビームの出射角とが、水平方向
については変化し、垂直方向についてはほとんど変化し
ない場合について説明したが、陰極線管装置全体のシス
テムや主レンズ口径等によっては、この実施の形態とは
逆に、垂直方向について複合レンズに入射する電子ビー
ムの入射角と複合レンズから出射される電子ビームの出
射角とを変化させ、水平方向についてはほとんど変化さ
せない構造としてもよい。
【0050】また、上述した実施の形態では、複合レン
ズに入射する電子ビームの入射角と複合レンズから出射
される電子ビームの出射角とが、垂直方向についてはほ
とんど変化しない場合について説明したが、陰極線管装
置全体のシステムや主レンズ口径等によっては、多少変
化させた方がよい場合もある。ただし、あまり変化が大
きいと、主レンズが有効に活用されなくなり、解像度が
劣化してしまう。
【0051】したがって、複合レンズへの入射角に対す
る出射角の変化は、ある程度の範囲内に設定する必要が
あり、さらには、水平方向の集束度合いとも関係してい
る。つまり、複合レンズへの入射角に対する出射角の変
化は、水平方向についての変化の割合に比べて垂直方向
の変化の割合が略半分以下であれば、良好な結果を得る
ことができる。または、垂直方向について複合レンズに
入射する電子ビームの入射角と複合レンズから出射され
る電子ビームの出射角とを変化させ、水平方向について
はほとんど変化させない構造の場合、複合レンズへの入
射角に対する出射角の変化は、垂直方向についての変化
の割合に比べて水平方向の変化の割合が略半分以下であ
れば、良好な結果を得ることができる。
【0052】すなわち、図5に示すように、複合レンズ
に入射する水平方向の発散角をαhi、垂直方向の発散
角をαvi、複合レンズから出射する水平方向の発散角
をαho、垂直方向の発散角をαvoとすると、 |2−2αvo/αvi|≦|1−αho/αhi| または、 |2−2αho/αhi|≦|1−αvo/αvi| とすることが望ましい。
【0053】また、上述した実施の形態では、第2グリ
ッドG2に横スリットを形成した電子銃構体について説
明したが、この発明は特に上記構造に限定されるもので
はない。例えば、第2グリッドG2に形成される電子ビ
ーム通過孔を真円とした構造としてもよい。なぜなら
ば、このような構成にすると、陰極線管装置単体では、
上述したように垂直方向よりも水平方向のビームスポッ
ト径が大きくなる。しかしながら、民生用テレビセット
では速度変調コイルが使用される場合が多く、この作用
により水平方向のビームスポット径を小さくでき、その
結果、水平方向と垂直方向のビームスポット径をほぼ同
一にできるからである。
【0054】さらに、上述した実施の形態では、第2グ
リッドG2に横スリットを形成した構造としたが、この
発明では、水平方向の物点径を小さくできるのであれ
ば、特に上記構造に限定されるものではない。例えば、
第2グリッドG2には横スリットを形成しない構造と
し、第1グリットG1の第2グリッドG2側に縦スリッ
トを形成したり、第1グリッドG1に形成される電子ビ
ーム通過孔を縦長に形成するなどしてもよい。
【0055】また、上述した実施の形態では、インライ
ン型のカラー陰極線管装置について説明したが、上述し
た電子銃構体は、3電子ビームに対応して3個独立の電
子レンズを形成する構成であるから、この発明は、デル
タ型の電子銃構体を備えるカラー陰極線管装置にも適用
可能であり、また白黒陰極線管装置など単電子ビームを
放出する他の陰極線管装置にも適用可能である。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、品質及び信頼性の低下やコストの上昇を招くことな
く、蛍光体スクリーン全域にわたってビームスポット径
を小さくかつ均一にして、解像度を向上することが可能
な陰極線管装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の陰極線管装置に適用される
電子銃構体の構造例を概略的に示す垂直断面図である。
【図2】図2は、図1に示した電子銃構体の第2グリッ
ドの構造を概略的に示す平面図である。
【図3】図3は、図1に示した電子銃構体の第4グリッ
ドを構成する電極の構造を概略的に示す平面図である。
【図4】図4の(a)は、偏向電流と、図1に示した電
子銃構体における第4グリッドに印加されるダイナミッ
ク電圧との関係を示す図であり、図4の(b)は、偏向
電流と、図1に示した電子銃構体における第5グリッド
に印加されるダイナミック電圧との関係を示す図であ
る。
【図5】図5は、図1に示した電子銃構体の偏向時及び
無偏向時における光学モデルを概略的に示す図である。
【図6】図6は、この発明の陰極線管装置の一例を示す
水平断面図である。
【図7】図7は、従来のインライン型カラー陰極線管装
置の偏向収差を説明するための図である。
【図8】図8は、従来のダイナミックフォーカス方式の
インライン型カラー陰極線管装置の偏向収差を説明する
ための図である。
【符号の説明】
K…カソード G1…第1グリッド G2…第2グリッド G3…第3グリッド G4…第4グリッド G41…第1セグメント G42…第2セグメント G43…第3セグメント G44…第4セグメント G5…第5グリッド G51…第1セグメント G52…第2セグメント G6…第6グリッド 10…パネル 11…ファンネル 12…蛍光体スクリーン 13…シャドウマスク 14…ネック 15G…センタービーム 15(R,B)…サイドビーム 16…電子銃構体 17…偏向ヨーク

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子ビームを発生する電子ビーム発生部
    と、この電子ビーム発生部から発生された電子ビームを
    蛍光体スクリーン上に集束する主レンズとを有する電子
    銃構体と、 前記電子銃構体から放出された電子ビームを水平方向及
    び垂直方向に偏向する偏向磁界を発生する偏向ヨーク
    と、を備えた陰極線管装置において、 前記電子銃構体は、前記主レンズ内部もしくは前記主レ
    ンズの前記電子ビーム発生部側に配置された第1の4極
    子レンズと、前記第1の4極子レンズの前記電子ビーム
    発生部側に配置された少なくとも1つ以上の第2の4極
    子レンズと、前記第2の4極子レンズ近傍に配置された
    円筒レンズと、を備えているとともに、 前記第1の4極子レンズを構成する少なくとも1個の電
    極に、電子ビームの偏向角度の変化に伴ってレンズ強度
    を変化するダイナミック電圧を印加するとともに、前記
    第2の4極子レンズ及び前記円筒レンズを構成する少な
    くとも1個の電極に、電子ビームの偏向角度の変化に伴
    ってレンズ強度を変化するダイナミック電圧を印加する
    電圧印加手段を備え、 前記第2の4極子レンズ及び前記円筒レンズによって構
    成される複合レンズは、蛍光体スクリーン周辺部に電子
    ビームを偏向した場合に、電子ビームに対してほとんど
    作用せず、蛍光体スクリーン中央部に電子ビームを集束
    した場合に、前記複合レンズに入射する電子ビームの水
    平方向の発散角をαhi、垂直方向の発散角をαvi、
    前記複合レンズから出射する電子ビームの水平方向の発
    散角をαho、垂直方向の発散角をαvoとしたとき
    に、 |2−2αho/αhi|≦|1−αvo/αvi| または |2−2αvo/αvi|≦|1−αho/αhi| となるように電子ビームに対して作用することを特徴と
    する陰極線管装置。
  2. 【請求項2】電子ビームを発生する電子ビーム発生部
    と、この電子ビーム発生部から発生された電子ビームを
    蛍光体スクリーン上に集束する主レンズとを有する電子
    銃構体と、 前記電子銃構体から放出された電子ビームを水平方向及
    び垂直方向に偏向する偏向磁界を発生する偏向ヨーク
    と、を備えた陰極線管装置において、 前記電子銃構体は、前記主レンズ内部もしくは前記主レ
    ンズの前記電子ビーム発生部側に配置された第1の4極
    子レンズと、前記第1の4極子レンズの前記電子ビーム
    発生部側に配置された少なくとも1つ以上の第2の4極
    子レンズと、前記第2の4極子レンズ近傍に配置された
    円筒レンズと、を備えているとともに、 前記第1の4極子レンズを構成する少なくとも1個の電
    極に、電子ビームの偏向角度の変化に伴ってレンズ強度
    を変化するダイナミック電圧を印加するとともに、前記
    第2の4極子レンズ及び前記円筒レンズを構成する少な
    くとも1個の電極に、電子ビームの偏向角度の変化に伴
    ってレンズ強度を変化するダイナミック電圧を印加する
    電圧印加手段を備え、 前記第2の4極子レンズ及び前記円筒レンズによって構
    成される複合レンズは、蛍光体スクリーン周辺部に電子
    ビームを偏向した場合に、電子ビームに対してほとんど
    作用せず、蛍光体スクリーン中央部に電子ビームを集束
    した場合に、水平方向に電子ビームを集束するとともに
    垂直方向において電子ビームに対してほとんど作用しな
    いことを特徴とする陰極線管装置。
  3. 【請求項3】電子ビームを発生する電子ビーム発生部
    と、この電子ビーム発生部から発生された電子ビームを
    蛍光体スクリーン上に集束する主レンズとを有する電子
    銃構体と、 前記電子銃構体から放出された電子ビームを水平方向及
    び垂直方向に偏向する偏向磁界を発生する偏向ヨーク
    と、を備えた陰極線管装置において、 前記電子銃構体は、前記主レンズ内部もしくは前記主レ
    ンズの前記電子ビーム発生部側に配置された第1の4極
    子レンズと、前記第1の4極子レンズの前記電子ビーム
    発生部側に配置された少なくとも1つ以上の第2の4極
    子レンズと、前記第2の4極子レンズ近傍に配置された
    円筒レンズと、を備えているとともに、 前記第1の4極子レンズを構成する少なくとも1個の電
    極に、電子ビームの偏向角度の変化に伴ってレンズ強度
    を変化するダイナミック電圧を印加するとともに、前記
    第2の4極子レンズ及び前記円筒レンズを構成する少な
    くとも1個の電極に、電子ビームの偏向角度の変化に伴
    ってレンズ強度を変化するダイナミック電圧を印加する
    電圧印加手段を備え、 前記第2の4極子レンズ及び前記円筒レンズによって構
    成される複合レンズは、蛍光体スクリーン周辺部に電子
    ビームを偏向した場合に、電子ビームに対してほとんど
    作用せず、蛍光体スクリーン中央部に電子ビームを集束
    した場合に、垂直方向に電子ビームを集束するとともに
    水平方向において電子ビームに対してほとんど作用しな
    いことを特徴とする陰極線管装置。
  4. 【請求項4】電子ビームを発生する電子ビーム発生部
    と、この電子ビーム発生部から発生された電子ビームを
    蛍光体スクリーン上に集束する主レンズとを有する電子
    銃構体と、 前記電子銃構体から放出された電子ビームを水平方向及
    び垂直方向に偏向する偏向磁界を発生する偏向ヨーク
    と、を備えた陰極線管装置において、 前記電子銃構体は、前記主レンズ内部もしくは前記主レ
    ンズの前記電子ビーム発生部側に配置された第1の4極
    子レンズと、前記第1の4極子レンズの前記電子ビーム
    発生部側に配置された少なくとも1つ以上の第2の4極
    子レンズと、前記第2の4極子レンズ近傍に配置された
    円筒レンズと、を備えているとともに、 前記第1の4極子レンズを構成する少なくとも1個の電
    極に、電子ビームの偏向角度の増大に伴ってレンズ強度
    を増大するように変化するダイナミック電圧を印加する
    とともに、前記第2の4極子レンズ及び前記円筒レンズ
    を構成する少なくとも1個の電極に、電子ビームの偏向
    角度の増大に伴ってレンズ強度を減少するように変化す
    るダイナミック電圧を印加する電圧印加手段を備え、 前記円筒レンズは、前記第2の4極子レンズの垂直方向
    または水平方向に形成される発散作用をほぼ打ち消すよ
    うなレンズ強度の集束作用を有することを特徴とする陰
    極線管装置。
  5. 【請求項5】前記電子ビーム発生部を構成する少なくと
    も1つ以上の電極は、前記主レンズに対する物点径を水
    平方向と垂直方向とで非対称な形状となるような構造を
    有することを特徴とする請求項1に記載の陰極線管装
    置。
  6. 【請求項6】前記電子ビーム発生部を構成する少なくと
    も1つ以上の電極は、前記主レンズに対する物点の水平
    方向径を垂直方向径より小さくするための構造を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の陰極線管装置。
  7. 【請求項7】前記電子ビーム発生部を構成する少なくと
    も1つ以上の電極は、電子ビーム通過孔の周囲に形成さ
    れたスリットを有するか、水平方向と垂直方向とで非対
    称に形成された電子ビーム通過孔を有することを特徴と
    する請求項1に記載の陰極線管装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10791910B2 (en) 2009-06-18 2020-10-06 Endochoice, Inc. Multiple viewing elements endoscope system with modular imaging units

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