JPH05287050A - 高屈折率光学材料およびその製造法 - Google Patents

高屈折率光学材料およびその製造法

Info

Publication number
JPH05287050A
JPH05287050A JP4092993A JP9299392A JPH05287050A JP H05287050 A JPH05287050 A JP H05287050A JP 4092993 A JP4092993 A JP 4092993A JP 9299392 A JP9299392 A JP 9299392A JP H05287050 A JPH05287050 A JP H05287050A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
formula
integer
groups
represent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4092993A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3028009B2 (ja
Inventor
Yukito Zanka
華 幸 仁 残
Tsutomu Isaka
坂 勉 井
Yutaka Tamura
村 豊 田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Petrochemical Co Ltd filed Critical Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Priority to JP04092993A priority Critical patent/JP3028009B2/ja
Publication of JPH05287050A publication Critical patent/JPH05287050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3028009B2 publication Critical patent/JP3028009B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 軽量性、高屈折率、透明性および耐衝撃性の
点で改善されたレンズ材料の提供。 【構成】 下記式〔I〕の含イオウ(メタ)アクリル単
量体とメルカプト化合物と複数個の−NCO基を有する
イソシアネート化合物からなる組成物を、ラジカル重合
開始剤およびウレタン化反応触媒の存在下に紫外線照射
に付して、ラジカル重合またはラジカル重合とウレタン
化反応とを同時に行なった後、加熱により重合を完結さ
せることにより得られる樹脂からなる高屈折率光学材
料、およびその製造法。 〔式中、Rは水素原子またはメチル基、RおよびR
はそれぞれ炭素数1〜12の炭化水素基、Xはフッ素
を除くハロゲン原子、を表わし、nは0または1〜4の
整数を示す。複数個存在する基は、同一でも異なっても
よい〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチックレンズ用
樹脂、特に高屈折率でかつ耐衝撃性に優れたレンズ用樹
脂、に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチックレンズ用樹脂として
はジエチレングリコールビスアリールカーボネート樹脂
が広く用いられている。この樹脂は、耐衝撃性、透明性
に優れ、かつ光分散特性が良好であるなどの長所を有し
ているが、屈折率が1.50と低く、ガラスと同等の屈
折を得るにはレンズが肉厚になる欠点があった。
【0003】一方、種々のジアクリレートまたはジメタ
アクリレートは、容易にラジカル重合して透明性に優れ
たレンズを与えることが知られている。たとえば、臭素
含有ビスフェノールA骨格を有するジ(メタ)アクリレ
ート(特開昭59−184210号、特開昭59−19
3915号各公報)、イオウ含有芳香族骨格を有するジ
(メタ)アクリレート(特開昭60−26010号、特
開昭62−195357号各公報)などから得られるレ
ンズ用樹脂は、高屈折率でかつ高アツベ数のバランスに
優れた光学特性を示すことが知られている。
【0004】しかしながら、これらの化合物は、ラジカ
ル重合することにより高度の架橋構造体を形成して、耐
熱性、研磨性に優れた特性を示す反面、硬化物が脆くな
る傾向がある。これらの欠点を改良する手法として、臭
素含有ビスフェノールA誘導体をウレタン(メタ)アク
リレート化する方法が特開昭60−51706号公報に
示されているが、臭素原子を含有するため、比重が大き
くなり、耐候性が悪化することが避けられない。
【0005】一方、本発明者らは、これらの問題点を解
決するため、本発明で対象とする一般式〔II〕に示すメ
ルカプト化合物が、同じく一般式(I〕に示す特定のビ
ス(メタ)アクリレート化合物(いずれも詳細後記)と
は特異的に反応して良好な硬化物を与えることを見出し
て、改良された高屈折率光学材料を特願平2−3211
05号として提案した。しかしながら、これらの化合物
からなる高屈折率光学材料は、耐衝撃性に優れるもの
の、メルカプト化合物の含有量がある程度以上になる
と、室温での弾性率が低下する傾向があることが判っ
た。
【0006】また、本発明で対象とする一般式〔I〕に
示すビス(メタ)アクリレート化合物と多官能イソシア
ネートとからなる組成物を硬化させた材料が特開昭60
−199016号公報に開示されているが、本発明者ら
の知る限りでは、この組成物では重合が不均一となって
脈理を発生し易く、均一に硬化するのには長時間を要す
る。
【0007】〔発明の概要〕
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の問題
点を解決し、軽量で高屈折かつ透明性および耐衝撃性に
優れたレンズ用樹脂を提供することを目的とするもので
ある。
【0008】<要旨>
【課題を解決するための手段】本発明による高屈折率光
学材料は、下記の成分A、BおよびCを含んでなる組成
物を熱および(または)活性エネルギー線および(また
は)エチレン性不飽和結合に対するラジカル発生剤およ
び(または)ウレタン化反応触媒の作用に付すことによ
って重合硬化させてなる樹脂からなること、を特徴とす
るものである。 成分(A):下式〔I〕で表される含イオウ(メタ)ア
クリル単量体
【0009】
【化7】
【0010】〔各式中、それぞれ、Rは水素原子また
はメチル基、RおよびRはそれぞれ炭素数1〜12
の炭化水素基、Xはフッ素を除くハロゲン原子、を表わ
し、nは0または1〜4の整数を示す。複数個存在する
基は、同一でも異なってもよい。〕 成分(B):下式〔II〕、〔III 〕および〔IV〕でそれ
ぞれ表される化合物からなる群から選ばれるメルカプト
化合物 〔式中、Rは−CH−または−CHCH−を示
し、Rはエーテル酸素を含んでもよい炭素数2〜15
の炭化水素残基を示し、aは2〜6の整数を示す。複数
個存在する基は、同一でも異なってもよい。〕
【0011】
【化8】
【0012】 −(式中、bおよびcはそれぞれ1〜8の整数を示
し、dは0〜2の整数を示す。複数個存在する基は、同
一でも異なってもよい。〕
【0013】
【化9】
【0014】〔式中、Zはフッ素を除くハロゲン原子、
e、f、e′およびf′はそれぞれ1〜3の整数、gお
よびg′はそれぞれ0〜2の整数、を示す。複数個存在
する基は、同一でも異なってもよい。〕ただし、成分
(B)/成分(A)の重量比は、5/95〜50/50
である。 成分(C):複数個の−NCO基を有するイソシアネー
ト化合物。 ただし、成分(C)の−NCO基と成分(A)および
(B)の化合物の−SH基の合計との比−SH/−NC
Oは、1/3〜3/1である。
【0015】また、本発明による高屈折率光学材料の製
造法は、下記の成分(A)、(B)および(C)を含ん
でなる組成物を、ラジカル重合開始剤およびウレタン化
反応触媒存在下に、紫外線照射に付して、ラジカル重合
またはラジカル重合とウレタン化反応とを同時に行なっ
た後、加熱することにより重合を完結させること、を特
徴とするものである。 成分(A):下式〔I〕で表される含イオウ(メタ)ア
クリル単量体
【0016】
【化10】
【0017】〔各式中、それぞれ、Rは水素原子また
はメチル基、RおよびRはそれぞれ炭素数1〜12
の炭化水素基、Xはフッ素を除くハロゲン原子、を表わ
し、nは0または1〜4の整数を示す。複数個存在する
基は、同一でも異なってもよい。〕 成分(B):下式〔II〕、〔III 〕および〔IV〕でそれ
ぞれ表される化合物からなる群から選ばれるメルカプト
化合物 〔式中、Rは−CH−または−CHCH−を示
し、Rはエーテル酸素を含んでもよい炭素数2〜15
の炭化水素残基を示し、aは2〜6の整数を示す。複数
個存在する基は、同一でも異なってもよい。〕
【0018】
【化11】
【0019】 −(式中、bおよびcはそれぞれ1〜8の整数を示
し、dは0〜2の整数を示す。複数個存在する基は、同
一でも異なってもよい。〕
【0020】
【化12】
【0021】〔式中、Zはフッ素を除くハロゲン原子、
e、f、e′およびf′はそれぞれ1〜3の整数、gお
よびg′はそれぞれ0〜2の整数、を示す。複数個存在
する基は、同一でも異なってもよい。〕ただし、成分
(B)/成分(A)の重量比は、5/95〜50/50
である。 成分(C):複数個の−NCO基を有するイソシアネー
ト化合物。 ただし、成分(C)の−NCO基と成分(A)および
(B)の化合物の−SH基の合計との比−SH/−NC
Oは、1/3〜3/1である。
【0022】<効果>軽量で高屈折率かつ透明性および
耐衝撃性に優れたレンズ用樹脂が得られる。
【0023】〔発明の具体的な説明〕 〔高屈折率光学材料〕本発明による高屈折率光学材料
は、成分(A)、(B)および(C)を含んでなる組成
物を重合硬化させてなるものである。ここで、「含んで
なる」ということは、挙示の成分、すなわち、成分
(A)〜(C)の外に、本発明の趣旨を損なわない限
り、少量の補助成分(詳細後記)を含んでもよいことを
意味するものである。
【0024】<成分(A):含イオウ(メタ)アクリル
単量体>成分(A)は、式〔I〕で示される含イオウビ
ス(メタ)アクリレートである。
【0025】
【化13】
【0026】〔各式中、それぞれ、Rは水素原子また
はメチル基、RおよびRはそれぞれ炭素数1〜12
の炭化水素基、Xはフッ素を除くハロゲン原子、を表わ
し、nは0または1〜4の整数を示す。複数個存在する
基は、同一でも異なってもよい。〕なお、「(メタ)ア
クリル」および「(メタ)アクリレート」は、アクリル
ないしメタアクリルおよびアクリレートないしメタクリ
レートを総称するものである。
【0027】式〔I〕に示される含イオウビス(メタ)
アクリレート化合物の具体例としては、たとえば、p‐
ビス(β‐メタクリロイルオキシエチルチオ)キシリレ
ン、p‐ビス(β‐アクリロイルオキシエチルチオ)キ
シリレン、m‐ビス(β‐メタクリロイルオキシエチル
チオ)キシリレン、m‐ビス(β‐アクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン、p‐ビス(β‐メタクリロイ
ルオキシエチルチオ)テトラブロムキシリレンなどが挙
げられる。
【0028】これらの化合物は、たとえば、特開昭62
−195357号公報に示されている手法で合成するこ
とができる。
【0029】<成分(B):メルカプト化合物>成分
(B)のメルカプト化合物は、下式〔II〕〜〔IV〕のそ
れぞれで表される化合物である。成分(B)としてのメ
ルカプト化合物は、各群内および(または)各群間で併
用することができる。 〔式中、Rは−CH−または−CHCH−を示
し、Rはエーテル酸素を含んでもよい炭素数2〜15
の炭化水素残基を示し、aは2〜6の整数を示す。複数
個存在する基は、同一でも異なってもよい。〕
【0030】
【化14】
【0031】 −(式中、bおよびcはそれぞれ1〜8の整数を示
し、dは0〜2の整数を示す。複数個存在する基は、同
一でも異なってもよい。〕
【0032】
【化15】
【0033】〔式中、Zはフッ素を除くハロゲン原子、
e、f、e′およびf′はそれぞれ1〜3の整数、gお
よびg′はそれぞれ0〜2の整数、を示す。複数個存在
する基は、同一でも異なってもよい。〕式〔II〕で示さ
れるメルカプト化合物は、2〜6価のチオグリコール酸
またはチオプロピオン酸エステルである。
【0034】式〔II〕の化合物の具体例としては、たと
えば、ペンタエリスリトールテトラキス(β‐チオプロ
ピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオ
グリコレート)、トリメチロールプロパントリス(β‐
チオプロピオネート)、トリメチロールプロパントリス
(チオグリコレート)、ジエチレングリコールビス(β
‐チオプロピオネート)、ジエチレングリコールビス
(チオグリコレート)、トリエチレングリコールビス
(β‐チオプロピオネート)、トリエチレングリコール
ビス(チオグリコレート)、ジペンタエリスリトールヘ
キサキス(β‐チオプロピオネート)、ジペンタエリス
リトールヘキサキス(チオグリコレート)などが挙げら
れる。
【0035】式〔III 〕の化合物は、ω−SH基含有ト
リイソシアヌレートである。式〔II〕の化合物の具体例
としては、たとえば、トリス〔2‐(β‐チオプロピオ
ニルオキシ)エチル〕トリイソシアヌレート、トリス
(2‐チオグリコニルオキシエチル)イソシアヌレー
ト、トリス〔2‐(β‐チオプロピオニルオキシエトキ
シ)エチル〕トリイソシアヌレート、トリス(2‐チオ
グリコニルオキシエトキシエチル)トリイソシアヌレー
ト、トリス〔3‐(β‐チオプロピオニルオキシ)プロ
ピル〕トリイソシアヌレート、トリス(3‐チオグリコ
ニルオキシプロピル)トリイソシアヌレートなどが挙げ
られる。
【0036】式〔IV〕で表される化合物はα,ω−SH
基含有エーテルである。式〔IV〕の化合物の具体例とし
ては、たとえば、2,2‐ビス〔4‐(β‐ヒドロキシ
エトキシ)フェニル〕プロパン=ジ‐β‐チオプロピオ
ネート、2,2,‐ビス〔4‐(β‐ヒドロキシエトキ
シ)フェニル〕プロパン=ジ‐β‐チオグリコレート、
2,2‐ビス〔4‐(β‐ヒドロキシエトキシエトキ
シ)フェニル〕プロパン=ジ‐β‐チオプロピオネー
ト、2,2‐ビス〔4‐(β‐ヒドロキシエトキシエト
キシ)フェニル〕プロパン=ジ‐β‐チオグリコレー
ト、2,2‐ビス〔3,5‐ジブロモ‐4‐(β‐ヒド
ロキシエトキシ)フェニル〕=プロパン‐ジ‐β‐チオ
プロピオネート、2,2‐ビス〔3,5‐ジブロモ‐4
‐(β‐ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン=ジ
‐β‐チオグリコレートなどが挙げられる。
【0037】<成分(C)>上記化合物をウレタン化す
る多官能イソシアネート、すなわち複数個の−NCO基
を有するイソシアネート、としては、o‐キシリレンジ
イソシアネート、m‐キシリレンジイソシアネート、p
‐キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、トリイソシアヌレート、トリレンジイソシアネ
ートおよびその核水添物、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート等が挙げられる。これらのイソシアネート化合物の
うちで特に好ましいのは、m‐キシリレンジイソシアネ
ート等である。
【0038】<組成>成分(A)と成分(B)の割合は
下記の通りである。 B/A=5重量部/95重量部〜50重量部/50重量
部 好ましくは 15重量部/85重量部〜40重量部/60重量部
【0039】成分(B)が成分(A)に対して重量比5
/95未満であると硬化物の耐衝撃性等の物性の改良効
果がほとんどなく、逆に重量比1/1超過であると硬化
物の耐熱性が低くなるという欠点を生じる。一方、上記
成分(A)および成分(B)の混合物をウレタン化する
際に加える多官能イソシアネート(成分(C))の量
は、混合物中の−SH基の数と多官能イソシアネート中
の−NCO基の数の比として下記の通りである。 −NCO /−SH=1/3〜3/1 好ましくは 1/2〜2/1
【0040】−NCO基の数が−SHに対して重量比3
超過であると耐熱性が低下し、1/3未満であると曲げ
特性が低下する。耐熱性が低下するとレンズに施したコ
ート膜にクラックが生じ易くなり、曲げ特性が低下する
とレンズの中心厚を薄くすることができないので好まし
くない。
【0041】<補助成分>本発明による高屈折率光学材
料は成分(A)〜(C)を含んでなる組成物を重合硬化
させてなるものであり、この組成物が少量の補助成分を
含んでもよいことは前記したところである。従って、本
発明のレンズ用樹脂は、その硬化前の組成物に比較的少
量のラジカル重合可能な他の単量体を混合して共重合さ
せて製作することも可能である。その際に用いる他の単
量体としては、たとえばスチレン、クロルスチレン、ジ
クロルスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、
ジビニルベンゼン、α‐メチルスチレン等の核および
(または)側鎖置換および非置換スチレン、フェニル
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート、およびそれらのフッ素以外のハロゲンのハロ
ゲン置換体、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、2,2‐ビス〔4(β‐メタクロイルオキシ
エトキシ)フェニル〕プロパン、2,2‐ビス〔4(β
‐アクリロイルオキシエトキシ)フェニル〕プロパン、
トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。これらの
他の単量体の中でも、スチレン、クロルスチレン、ジブ
ロモスチレン、ジビニルベンゼン、4,4′‐ビス(メ
タクロイルオキシエトキシ)ジフェニルプロパン、およ
びこれらの混合物が特に好ましい。補助成分としては、
その他にも、酸化防止剤、紫外線吸収剤、染顔料、充填
剤、などがありうる。
【0042】<重合硬化>本発明による高屈折率光学材
料は、成分A、BおよびCを含んでなる組成物を熱およ
び(または)活性エネルギー線および(または)エチレ
ン性不飽和結合に対するラジカル発生剤および(また
は)ウレタン化反応触媒の作用に付すことによって重合
硬化させてなる樹脂からなるものである。
【0043】所定の重合硬化物が得られる限り、印加す
べきこれらの励起手段の種類および強度には任意である
が、操作性および生成硬化物の生産性向上の観点から
は、成分(A)〜(C)を含んでなる組成物にラジカル
重合開始剤およびウレタン化反応触媒の存在下にて紫外
線を照射して、ラジカル重合またはそれとウレタン化反
応とを行なったのち、加熱して重合を完結させることか
らなる方式が好ましい。
【0044】照射する紫外線の量は、光重合開始剤がラ
ジカルを発生する範囲であれば任意であるが、極端に少
ない場合は光重合の効果が得られず、逆に極端に過剰な
場合には光によるポリマーの劣化を生じるので、320
nm〜390nmの紫外線のトータルエネルギーが0.01
J〜300J、好ましくは0.1J〜200J、の範囲
である紫外線をモノマーの組成および光重合開始剤の種
類等の添加剤種に合わせて、適宜選択することが好まし
い。使用するランプの具体例としては、メタルハライド
ランプ、高圧水銀灯ランプ等を挙げることができる。
【0045】紫外線照射後の加熱重合の温度および時間
は、添加する熱重合開始剤およびウレタン化反応触媒の
種類ないし量によって異なり、目的とするレンズの物性
に合わせて選択する。一般に、過剰な加熱はレンズが黄
変し易く、低温で活性がありすぎる触媒を用いると組成
物が取扱い中不安定になるので、通常40℃〜150℃
の温度で0.05時間〜10時間重合を行なう。ここで
意味する加熱重合とは、レンズ成形物の後処理工程、た
とえばコーティン時にかかる熱による重合、をも包含す
るものとする。
【0046】この方法を用いることにより、加熱重合の
みの場合に比べて重合時間が大幅に短縮できるうえに、
予めウレタン化を行なった化合物を式〔I〕に示す化合
物に混合した場合に生じる増粘、あるいは場合により分
離といった問題点が解決されて、生産性および操作性が
向上する。一般に、物性を向上させるべくウレタンアク
リレートと共重合する場合、混合時に増粘することは不
可避であり、特にレンズのように注液を伴う場合は、上
記の方法を用いることが望ましい。
【0047】ここで用いる光重合開始剤としては、2,
6‐ジメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシ
ド、2,4,6‐トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキシド、2,4,6‐トリメチルベンゾイル
フェニルフォスフィン酸メチルエステル、2,6‐ジク
ロルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2,
6‐ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキ
シド等のアシルフォスフィンオキシドおよびアシルフォ
スフィン酸エステル類、1‐フェニル‐2‐ヒドロキシ
‐2‐メチルプロパン‐1‐オン、1‐ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン、4‐ジフェノキシジクロロ
アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1‐(4
‐イソプロピルフェニル)‐2‐ヒドロキシ‐2‐メチ
ルプロパン‐1‐オン等のアセトフェノン系化合物、お
よびベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸メチル、4‐
フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、
3,3′‐ジメチル‐4‐メトキシベンゾフェノン、ジ
フェノキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物
等がある。
【0048】好ましい光重合開始剤は、2,4,6‐ト
リメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、
トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィン酸メチルエ
ステル、1‐ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、ベンゾフェノンおよびジフェノキシベンゾフェノン
である。
【0049】これらの光重合開始剤の割合は、ジエチレ
ン性不飽和単量体100重量部に対し、0.01〜0.
3重量部程度、好ましくは、0.02〜0.2重量部程
度、である。光重合開始剤の配合割合が多すぎると、硬
化樹脂の内部均質性が劣るだけでなく、色相も悪化す
る、また、光重合開始剤が少なすぎると、組成物を充分
に硬化させることができなくなる。熱重合開始剤は、必
ずしも必須ではないが、重合をよりよく完結させるため
には添加することが望ましい。使用量は、組成物100
重量部に対して5重量部以下が好ましい。過剰な使用は
硬化物の色相悪化等の悪影響を及ぼすので好ましくな
い。熱重合開始剤の具体例としては、ベンゾイルパーオ
キサイド、ジイソプロピルパーオキカーボネート、ラル
ロイルパーオキサイド、t‐ブチルパーオキシ(2‐エ
チルヘキサノエート)、アゾビスイソブチロニトリル、
等が挙げられる。一般に(メタ)アクリレート類の熱重
合に用いるものであればいずれも使用できる。これら
は、一般に、エチレン性不飽和結合に対するラジカル発
生剤の範疇に属するものである。
【0050】一方、ウレタン化反応の触媒としては、公
知の触媒を用いることができる。具体例としては、ジブ
チルチンジラウレート、アルミニウムトリイソプロポキ
シドのような金属化合物、3級アミンや3級ホスフィン
等のルイス塩基、が挙げられる。使用量は、成分(A)
〜(C)からなる組成物に対して10〜10000ppm
程度、好ましくは100〜1000ppm 程度、である。
ウレタン化反応触媒の添加量が10000ppm 超過であ
ると、成分(A)〜(C)の組成物がウレタン化反応に
より増粘するので注液が困難となる。逆に、10ppm 未
満であると重合の完結が困難となり、諸物性が低下す
る。
【0051】本発明においては、硬化前の組成物に補助
成分として酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤等を添加
して硬化させることができることは前記した通りであ
り、また硬化樹脂、特にレンズ状に成形した硬化樹脂に
ハードコート、反射防止コート等の表面処理を行なうこ
とも可能である。
【0052】
【実施例】以下の実施例は、本発明をより具体的に説明
するためのものである。なお、例中の部は重量部を示
す。また、実施例に記載の硬化物の諸特性は、下記の試
験法により測定した。 (1) 外観 目視による (2) 屈折率 アッベ屈折計(アタゴ社製)を用
いて25℃にて測定した。 (3) 光学歪 レンズ型を用いて得られた硬化物
について歪検査機(東芝硝子社製)にて検査して、光学
歪の無いものを○、有るものを×とした。 (4) 耐衝撃性 厚さ2mmの平板にFDA規格に基
き、剛球(重さ16.3g、直径15.9mm)を127
cmの高さより落下させ、破損の発生が無かったものを
○、破損した場合を×とした。測定温度25℃ (5) 曲げ弾性率 幅1cm、厚さ2mmの板について、
支点間距離3cmにてオートグラフで測定した。測定温度
25℃
【0053】実施例1 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン(TEMA)87.4部、成分
(B)としてペンタエリスリトールテトラキス(β‐チ
オプロピオネート)(PETP)7.1部、成分(C)
として、m‐キシリレンジイソシアネート(m−XD
I)5.5部、そして重合開始剤および重合触媒とし
て、2,4,6‐トリメチルベンゾイルジフェニルフォ
スフィンオキサイド(BASF社製「ルシリン T.
P.O」)0.05部、t‐ブチルパーオキシ‐2‐エ
チルヘキサノエート(日本油脂社製「パーブチルO」)
0.3部およびジブチルチンジラウレレート0.05部
を均一に攪拌混合した後、脱泡して組成物を得た。
【0054】この組成物を鏡面仕上げしたガラス板とエ
チレン‐酢酸ビニル共重合体からなるガスケットからな
る深さ2mmの型内に注液して、ガラス面より距離40cm
で上下に在る出力80W/cmのメタルハライドランプの
間にコンベアーにのせて通しながら10分間紫外線を照
射した。更に、この後オーブン内で80℃で2時間、1
00℃で2時間加熱重合した後、脱型して、無色透明の
硬化物を得た。硬化物の物性測定結果は、表−1に示す
とおりであった。
【0055】また、脱泡後の組成物を、ガラスモールド
とエチレン‐酢酸ビニル共重合体からなるガスケットで
構成される直径80mm、中心厚1.3mmのマイナスレン
ズ用レンズ型に同様に注液して、上記と同様に紫外線を
照射した後、加熱重合し、脱型して、無色透明のレンズ
を得た。このレンズの光学歪は、表−1に示す通りであ
った。
【0056】実施例2 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン56.8部、成分(B)として
ペンタエリスリトールテトラキス(β‐チオプロピオネ
ート)24.4部および成分(C)として、m‐キシリ
レンジイソシアネート18.8部を用いた以外は実施例
1と全く同様にして硬化物を得た。物性測定結果および
レンズの光学歪は、表−1に示す通りであった。
【0057】実施例3 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン76.2部、成分(B)として
ペンタエリスリトールテトラキス(β‐チオプロピオネ
ート)13.5部および成分(C)として、m‐キシリ
レンジイソシアネート10.3部を用いた以外は実施例
1と全く同様にして硬化物を得た。物性測定結果および
レンズの光学歪は、表−1に示す通りであった。
【0058】実施例4 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン62.3部、成分(B)として
ペンタエリスリトールテトラキス(β‐チオプロピオネ
ート)11.0部、成分(C)として、m‐キシリレン
ジイソシアネート8.4部および補助成分(成分
(D))としてスチレン18.3部を用いて紫外線を3
0分照射した以外は実施例1と全く同様にして硬化部を
得た。物性測定結果およびレンズの光学歪は、表−1に
示す通りであった。
【0059】実施例5 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン69.1部、成分(B)として
ペンタエリスリトールテトラキス(β‐チオプロピオネ
ート)12.2部および成分(C)として、m‐キシリ
レンジイソシアネート18.7部を用いた以外は実施例
1と全く同様にして硬化物を得た。物性測定結果および
レンズの光学歪は、表−1に示す通りであった。
【0060】比較例1 p‐ビス(β‐メタクリロイルオキシエチルチオキシリ
レン) 100部 重合開始剤として「ルシリン T.P.O」0.05部
および「パーブチルO」)0.3部を用いて実施例1と
同様にして硬化物を得た。物性測定結果およびレンズの
光学歪は、表−1に示す通りであった。
【0061】比較例2 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン60部および成分(B)として
ペンタエリスリトールテトラキス(β‐チオプロピオネ
ート)40部を用いた以外は実施例1と全く同様にして
硬化物を得た。硬化物は非常に柔く、レンズ用素材とし
て使用できるものではなかった。
【0062】実施例6 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン(TEMA)88.9部、成分
(B)としてトリス〔2‐(β‐チオプロピオニルオキ
シ)エチル〕トリイソシアヌレート(THEIC)7.
2部、成分(C)として、m‐キシリレンジイソシアネ
ート(m−XDI)3.9部、そして重合開始剤および
重合触媒として、2,4,6‐トリメチルベンゾイルジ
フェニルフォスフィンオキサイド(BASF社製「ルシ
リン T.P.O」)0.05部、t‐ブチルパーオキ
シ‐2‐エチルヘキサノエート(日本油脂社製「パーブ
チルO」)0.3部およびジブチルチンジラウレート
0.05部を均一に攪拌混合した後、脱泡して、組成物
を得た。
【0063】この組成物を、鏡面仕上げしたガラス板と
エチレン‐酢酸ビニル共重合体からなるガスケットから
なる深さ2mmの型内に注液して、ガラス面より距離40
cmで上下に在る出力80W/cmのメタルハライドランプ
の間にコンベアーにのせて通しながら10分間紫外線を
照射した。更に、この後オーブン内で80℃で2時間、
100℃で2時間加熱重合した後、脱型して、無色透明
の硬化物を得た。硬化物の物性測定結果は、表−2に示
すとおりであった。
【0064】また、脱泡後の組成物を、ガラスモールド
とエチレン‐酢酸ビニル共重合体からなるガスケットで
構成される直径80mm、中心厚1.3mmのマイナスレン
ズ用レンズ型に同様に注液して、上記と同様に紫外線を
照射した後、加熱重合し、脱型して、無色透明のレンズ
を得た。このレンズの光学歪は、表−2に示す通りであ
った。
【0065】実施例7 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン78.6部、成分(B)として
トリス〔2‐(β‐チオプロピオニルオキシ)エチル〕
トリイソシアヌレート13.9部および成分(C)とし
て、m‐キシリレンジイソシアネート7.5部を用いた
以外は実施例6と全く同様にして硬化物を得た。物性測
定結果およびレンズの光学歪は、表−2に示す通りであ
った。
【0066】実施例8 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン60.3部、成分(B)として
トリス〔2‐(β‐チオプロピオニルオキシ)エチル〕
トリイソシアヌレート25.8部、成分(C)として、
m‐キシリレンジイソシアネート13.9部を用いた以
外は実施例6と全く同様にして硬化物を得た。物性測定
結果およびレンズの光学歪は、表−2に示す通りであっ
た。
【0067】実施例9 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン73.1部、成分(B)として
トリス〔2‐(β‐チオプロピオニルオキシ)エチル〕
トリイソシアヌレート12.9部および成分(C)とし
て、m‐キシリレンジイソシアネート14部を用いた以
外は実施例6と全く同様にして硬化物を得た。物性測定
結果およびレンズの光学歪は、表−2に示す通りであっ
た。
【0068】実施例10 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン62.9部、成分(B)として
トリス〔2‐(β‐チオプロピオニルオキシ)エチル〕
トリイソシアヌレート11.1部、成分(C)として、
m‐キシリレンジイソシアネート6部および補助成分
(成分(D))としてスチレン20部を用いて紫外線を
30分照射した以外は実施例6と全く同様にして硬化物
を得た。物性測定結果およびレンズの光学歪は、表−1
に示す通りであった。
【0069】実施例11 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン(TEMA)90.0部、成分
(B)として2,2‐ビス〔4‐(β‐ヒドロキシエト
キシ)フェニル〕プロパンジ‐β‐チオプロピオネート
(BDESH)7.2部、成分(C)として、m‐キシ
リレンジイソシアネート(m−XDI)2.8部、そし
て重合開始剤および重合触媒として、2,4,6‐トリ
メチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド
(BASF社製「ルシリン T.P.O」)0.05
部、t‐ブチルパーオキシ‐2‐エチルヘキサノエート
(日本油脂社製「パーブチルO」)0.3部およびジブ
チルチンジラウレート0.05部を均一に攪拌混合した
後、脱泡して、組成物を得た。
【0070】この組成物を、鏡面仕上げしたガラス板と
エチレン‐酢酸ビニル共重合体からなるガスケットから
なる深さ2mmの型内に注液して、ガラス面より距離40
cmで上下に在る出力80W/cmのメタルハライドランプ
の間にコンベアーにのせて通しながら10分間紫外線を
照射した。更に、この後オーブン内で80℃で2時間、
100℃で2時間加熱重合した後、脱型して、無色透明
の硬化物を得た。硬化物の物性測定結果は、表−3に示
すとおりであった。
【0071】また、脱泡後の組成物を、ガラスモールド
とエチレン‐酢酸ビニル共重合体からなるガスケットで
構成される直径80mm、中心厚1.3mmのマイナスレン
ズ用レンズ型に同様に注液して、上記と同様に紫外線を
照射した後、加熱重合し、脱型して、無色透明のレンズ
を得た。このレンズの光学歪は、表−3に示す通りであ
った。
【0072】実施例12 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン80.4部、成分(B)として
2,2‐ビス〔4‐(β‐ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル〕プロパンジ‐β‐チオプロピオネート14.2部お
よび成分(C)として、m‐キシリレンジイソシアネー
ト5.4部を用いた以外は実施例11と全く同様にして
硬化物を得た。物性測定結果およびレンズの光学歪は、
表−3に示す通りであった。
【0073】実施例13 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン62.8部、成分(B)として
2,2‐ビス〔4‐(β‐ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル〕プロパンジ‐β‐チオプロピオネート26.9部お
よび成分(C)として、m‐キシリレンジイソシアネー
ト10.3部を用いた以外は実施例11と全く同様にし
て硬化物を得た。物性測定結果およびレンズの光学歪
は、表−3に示す通りであった。
【0074】実施例14 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン76.3部、成分(B)として
2,2‐ビス〔4‐(β‐ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル〕プロパンジ‐β‐チオプロピオネート13.5部お
よび成分(C)として、m‐キシリレンジイソシアネー
ト10.2部を用いた以外は実施例11と全く同様にし
て硬化物を得た。物性測定結果およびレンズの光学歪
は、表−3に示す通りであった。
【0075】実施例15 成分(A)としてp‐ビス(β‐メタクリロイルオキシ
エチルチオ)キシリレン64.3部、成分(B)として
2,2‐ビス〔4‐(β‐ヒドロキシエトキシ)フェニ
ル〕プロパンジ‐β‐チオプロピオネート11.4部、
成分(C)として、m‐キシリレンジイソシアネート
4.3部、補助成分(成分(D))としてスチレン20
部を用いて紫外線を30分照射した以外は実施例11と
全く同様にして硬化物を得た。物性測定結果およびレン
ズの光学歪は、表−3に示す通りであった。
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
【表3】
【0079】
【発明の効果】本発明によれば軽量で高屈折率かつ透明
性および耐衝撃性に優れたレンズ用樹脂が得られること
は、「発明の概要」の項において前記したところであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分A、BおよびCを含んでなる組
    成物を熱および(または)活性エネルギー線および(ま
    たは)エチレン性不飽和結合に対するラジカル発生剤お
    よび(または)ウレタン化反応触媒の作用に付すことに
    よって重合硬化させてなる樹脂からなることを特徴とす
    る、高屈折率光学材料。 成分(A):下式〔I〕で表される含イオウ(メタ)ア
    クリル単量体 【化1】 〔各式中、それぞれ、Rは水素原子またはメチル基、
    およびRはそれぞれ炭素数1〜12の炭化水素
    基、Xはフッ素を除くハロゲン原子、を表わし、nは0
    または1〜4の整数を示す。複数個存在する基は、同一
    でも異なってもよい。〕 成分(B):下式〔II〕、〔III 〕および〔IV〕でそれ
    ぞれ表される化合物からなる群から選ばれるメルカプト
    化合物 〔式中、Rは−CH−または−CHCH−を示
    し、Rはエーテル酸素を含んでもよい炭素数2〜15
    の炭化水素残基を示し、aは2〜6の整数を示す。複数
    個存在する基は、同一でも異なってもよい。〕 【化2】 −(式中、bおよびcはそれぞれ1〜8の整数を示
    し、dは0〜2の整数を示す。複数個存在する基は、同
    一でも異なってもよい。〕 【化3】 〔式中、Zはフッ素を除くハロゲン原子、e、f、e′
    およびf′はそれぞれ1〜3の整数、gおよびg′はそ
    れぞれ0〜2の整数、を示す。複数個存在する基は、同
    一でも異なってもよい。〕ただし、成分(B)/成分
    (A)の重量比は、5/95〜50/50である。 成分(C):複数個の−NCO基を有するイソシアネー
    ト化合物。 ただし、成分(C)の−NCO基と成分(A)および
    (B)の化合物の−SH基の合計との比−SH/−NC
    Oは、1/3〜3/1である。
  2. 【請求項2】下記の成分(A)、(B)および(C)を
    含んでなる組成物を、ラジカル重合開始剤およびウレタ
    ン化反応触媒存在下に、紫外線照射に付して、ラジカル
    重合またはラジカル重合とウレタン化反応とを同時に行
    なった後、加熱することにより重合を完結させることを
    特徴とする、高屈折率光学材料の製造法。 成分(A):下式〔I〕で表される含イオウ(メタ)ア
    クリル単量体 【化4】 〔各式中、それぞれ、Rは水素原子またはメチル基、
    およびRはそれぞれ炭素数1〜12の炭化水素
    基、Xはフッ素を除くハロゲン原子、を表わし、nは0
    または1〜4の整数を示す。複数個存在する基は、同一
    でも異なってもよい。〕 成分(B):下式〔II〕、〔III 〕および〔IV〕でそれ
    ぞれ表される化合物からなる群から選ばれるメルカプト
    化合物 〔式中、Rは−CH−または−CHCH−を示
    し、Rはエーテル酸素を含んでもよい炭素数2〜15
    の炭化水素残基を示し、aは2〜6の整数を示す。複数
    個存在する基は、同一でも異なってもよい。〕 【化5】 −(式中、bおよびcはそれぞれ1〜8の整数を示
    し、dは0〜2の整数を示す。複数個存在する基は、同
    一でも異なってもよい。〕 【化6】 〔式中、Zはフッ素を除くハロゲン原子、e、f、e′
    およびf′はそれぞれ1〜3の整数、gおよびg′はそ
    れぞれ0〜2の整数、を示す。複数個存在する基は、同
    一でも異なってもよい。〕ただし、成分(B)/成分
    (A)の重量比は、5/95〜50/50である。 成分(C):複数個の−NCO基を有するイソシアネー
    ト化合物。 ただし、成分(C)の−NCO基と成分(A)および
    (B)の化合物の−SH基の合計との比−SH/−NC
    Oは、1/3〜3/1である。
JP04092993A 1992-04-13 1992-04-13 高屈折率光学材料用組成物および製造法 Expired - Lifetime JP3028009B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04092993A JP3028009B2 (ja) 1992-04-13 1992-04-13 高屈折率光学材料用組成物および製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04092993A JP3028009B2 (ja) 1992-04-13 1992-04-13 高屈折率光学材料用組成物および製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05287050A true JPH05287050A (ja) 1993-11-02
JP3028009B2 JP3028009B2 (ja) 2000-04-04

Family

ID=14069898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04092993A Expired - Lifetime JP3028009B2 (ja) 1992-04-13 1992-04-13 高屈折率光学材料用組成物および製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3028009B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09152510A (ja) * 1995-09-25 1997-06-10 Mitsubishi Chem Corp 低複屈折光学部材及びその製造方法
JPH10144469A (ja) * 1996-09-12 1998-05-29 Mitsubishi Chem Corp 有機電界発光素子及びその製造方法
JPH11223702A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Mitsubishi Chemical Corp 低複屈折光学部材、その成形用樹脂組成物及び光学部材の製造方法
JPH11223703A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Mitsubishi Chemical Corp 低複屈折光学部材、その成形用樹脂組成物及び光学部材の製造方法
WO2000073365A1 (fr) * 1999-05-27 2000-12-07 Nof Corporation Composition monomere pour matiere plastique optique, matiere plastique optique et lentille
JP2003026753A (ja) * 2001-07-18 2003-01-29 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 樹脂の製造方法
JP2006151958A (ja) * 2004-10-26 2006-06-15 Showa Denko Kk チオール化合物およびその化合物を用いた感光性組成物
JP2006151959A (ja) * 2004-10-26 2006-06-15 Showa Denko Kk チオール化合物およびそれを用いた感光性組成物
JP2008218421A (ja) * 1996-09-12 2008-09-18 Mitsubishi Chemicals Corp 有機電界発光素子及びその製造方法
KR101225527B1 (ko) * 2004-10-26 2013-01-23 쇼와 덴코 가부시키가이샤 티올 화합물 및 이를 사용한 감광성 조성물과 블랙매트릭스 레지스트 조성물
WO2014188914A1 (ja) * 2013-05-24 2014-11-27 株式会社ブリヂストン 組成物、接着剤、接着シート及び積層体
WO2020004533A1 (ja) * 2018-06-29 2020-01-02 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 光学部材用ポリチオウレタン樹脂および光学部材
WO2020004531A1 (ja) * 2018-06-29 2020-01-02 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 光学部材用重合性組成物、光学部材および光学部材の製造方法
WO2020004534A1 (ja) * 2018-06-29 2020-01-02 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 光学部材用硬化物および光学部材

Cited By (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09152510A (ja) * 1995-09-25 1997-06-10 Mitsubishi Chem Corp 低複屈折光学部材及びその製造方法
JP2008218421A (ja) * 1996-09-12 2008-09-18 Mitsubishi Chemicals Corp 有機電界発光素子及びその製造方法
JPH10144469A (ja) * 1996-09-12 1998-05-29 Mitsubishi Chem Corp 有機電界発光素子及びその製造方法
JPH11223702A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Mitsubishi Chemical Corp 低複屈折光学部材、その成形用樹脂組成物及び光学部材の製造方法
JPH11223703A (ja) * 1998-02-06 1999-08-17 Mitsubishi Chemical Corp 低複屈折光学部材、その成形用樹脂組成物及び光学部材の製造方法
WO2000073365A1 (fr) * 1999-05-27 2000-12-07 Nof Corporation Composition monomere pour matiere plastique optique, matiere plastique optique et lentille
US6417273B1 (en) 1999-05-27 2002-07-09 Nof Corporation Monomer composition for optical plastic optical material, optical plastic material, and lens
JP4702508B2 (ja) * 2001-07-18 2011-06-15 三菱瓦斯化学株式会社 樹脂の製造方法
JP2003026753A (ja) * 2001-07-18 2003-01-29 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 樹脂の製造方法
JP2006151959A (ja) * 2004-10-26 2006-06-15 Showa Denko Kk チオール化合物およびそれを用いた感光性組成物
JP2006151958A (ja) * 2004-10-26 2006-06-15 Showa Denko Kk チオール化合物およびその化合物を用いた感光性組成物
KR101225527B1 (ko) * 2004-10-26 2013-01-23 쇼와 덴코 가부시키가이샤 티올 화합물 및 이를 사용한 감광성 조성물과 블랙매트릭스 레지스트 조성물
US9975986B2 (en) 2013-05-24 2018-05-22 Bridgestone Corporation Composition, adhesive agent, adhesive sheet, and laminate
JPWO2014188914A1 (ja) * 2013-05-24 2017-02-23 株式会社ブリヂストン 組成物、接着剤、接着シート及び積層体
WO2014188914A1 (ja) * 2013-05-24 2014-11-27 株式会社ブリヂストン 組成物、接着剤、接着シート及び積層体
WO2020004533A1 (ja) * 2018-06-29 2020-01-02 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 光学部材用ポリチオウレタン樹脂および光学部材
WO2020004531A1 (ja) * 2018-06-29 2020-01-02 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 光学部材用重合性組成物、光学部材および光学部材の製造方法
WO2020004534A1 (ja) * 2018-06-29 2020-01-02 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 光学部材用硬化物および光学部材
JPWO2020004534A1 (ja) * 2018-06-29 2021-06-24 ホヤ レンズ タイランド リミテッドHOYA Lens Thailand Ltd 光学部材用硬化物および光学部材
JPWO2020004533A1 (ja) * 2018-06-29 2021-06-24 ホヤ レンズ タイランド リミテッドHOYA Lens Thailand Ltd 光学部材用ポリチオウレタン樹脂および光学部材
JPWO2020004531A1 (ja) * 2018-06-29 2021-07-08 ホヤ レンズ タイランド リミテッドHOYA Lens Thailand Ltd 光学部材用重合性組成物、光学部材および光学部材の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3028009B2 (ja) 2000-04-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3155327B2 (ja) 高屈折率光学材料およびその製造法
JP3028009B2 (ja) 高屈折率光学材料用組成物および製造法
JPH05194672A (ja) 高屈折率光学材料
JPH09152510A (ja) 低複屈折光学部材及びその製造方法
JP3556332B2 (ja) プラスチックレンズ成形用組成物及びそれを用いたプラスチックレンズ
JP3901822B2 (ja) 低複屈折光学部材、その成形用樹脂組成物及び光学部材の製造方法
JPH05303003A (ja) 光学材料用組成物及び光学材料
JP4228780B2 (ja) 注型重合用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
EP0482572B1 (en) Resin for high-refraction lens
JPH07206944A (ja) プラスチックレンズ成形用組成物及びそれを用いたプラスチックレンズ
JPH0632843A (ja) 高屈折率レンズ用樹脂の製造法
JP3524739B2 (ja) 眼鏡レンズ用組成物および眼鏡レンズ
JP3260461B2 (ja) 高屈折率光学材料およびその製造法
JP3901821B2 (ja) 低複屈折光学部材、その成形用樹脂組成物及び光学部材の製造方法
JP2004346125A (ja) 光学用硬化型樹脂組成物および耐光性光学部品
JP3149028B2 (ja) 高屈折率レンズ用樹脂
JP2800265B2 (ja) 高屈折率プラスチックレンズ用組成物
JP3363990B2 (ja) プラスチックレンズ成形用組成物及びそれを用いたプラスチックレンズ
JP2950877B2 (ja) 光学用樹脂製造用単量体組成物および光学用樹脂
JPH11174201A (ja) プラスチックレンズ用組成物およびプラスチックレンズ
JP3104068B2 (ja) 高屈折率レンズ用モノマー組成物
JP2591012B2 (ja) 高屈折率レンズ用の組成物
JP3121913B2 (ja) 高屈折率光学材料
JPH0222601A (ja) プラスチックレンズ
JPH0931143A (ja) プラスチックレンズ成形用組成物及びそれを用いたプラスチックレンズ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080204

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090204

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100204

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110204

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120204

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130204

Year of fee payment: 13