JPH05286596A - 最上部シートの給送装置 - Google Patents

最上部シートの給送装置

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JPH05286596A
JPH05286596A JP4086935A JP8693592A JPH05286596A JP H05286596 A JPH05286596 A JP H05286596A JP 4086935 A JP4086935 A JP 4086935A JP 8693592 A JP8693592 A JP 8693592A JP H05286596 A JPH05286596 A JP H05286596A
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JP
Japan
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recording paper
feeding
pressing member
uppermost
sheet
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JP4086935A
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English (en)
Inventor
Osamu Wakuta
治 涌田
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Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 最上部の記録紙から1枚ずつ記録紙をベルト
に真空吸着して搬送する給送装置において、最上部の記
録紙を残余の記録紙から確実に分離し、記録紙の重送を
防止する。 【構成】 給送用張架ベルト157と最上部の記録紙P
1との間に押さえ部材52を配置する。押さえ部材52
は枠体148に取付けられた軸51まわりに角変位可能
に支持され、ソレノイド59によって角変位駆動され
る。ノズル部材168から空気が噴射されると、最上部
の記録紙P1と2枚目の記録紙P2との間の空気流は押
さえ部材52下部で阻止されて膨張し、両記録紙を確実
に分離する。分離された記録紙P1は、前記給送用張架
ベルト157に真空吸着され、搬送される。その際に前
記押さえ部材52は角変位駆動されて、記録紙P1の搬
送の障害とならないように記録紙P1から離間する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば複写機などに
おいて単票の原稿や記録紙などの積み重ねられたシート
を、最上部シートまたは最下部シートから1枚ずつ分離
して給送するためのシートの給送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】単票の原稿を複数枚積み重ね、積み重ね
られた方向の上方側または下方側から原稿を1枚ずつ分
離して給送し、原稿読み取り後に積み重ねた位置に下方
側または上方側から戻す循環式自動原稿供給装置(RD
H)を備えた複写機では、上記原稿の供給装置や、予め
積み重ねられた記録紙を1枚ずつ分離して供給する給紙
装置などのシートの給送装置が用いられている。また、
各種印字装置や印画装置などにおいても同様に予め積み
重ねられた記録紙を一枚ずつ分離して給送する装置が用
いられている。
【0003】このような給送装置では、積み重ねられた
状態のシートを1枚ずつ分離する必要があるため、空気
流による分離方式や、分離爪を用いる分離方式、また、
シートの給送方向に関して逆回転するローラを用いてシ
ートを分離する方式などが知られている。
【0004】このうち空気流を用いてシートを分離する
方式の先行技術の第1の例として、特開昭62−111
844「高速上側シート分離給送装置」およびアメリカ
合衆国特許4,627,605が挙げられる。その構成
は、図26に側面図、図27に平面図を示す。この構成
は、たとえば前記RDH方式の複写機において、積み重
ねられた記録紙を1枚ずつ上側から分離して給送する給
紙装置1である。給紙装置1は、記録紙2が積み重ねら
れる支持トレイ3を備える。
【0005】支持トレイ3の上方には一対の回転ローラ
5が配置され、この一対の回転ローラ5に張架され、多
数の透孔が形成された給送ベルト7が記録紙2に上方か
ら臨む。各回転ローラ5の間では、前記記録紙2に給送
ベルト7を介して臨む吸引ダクト8が配置され、支持ト
レイ3上の記録紙2を給送ベルト7に真空吸着して、給
送ベルト7の走行駆動により前記給送方向C1に沿って
給送する。
【0006】一方、支持トレイ3上の記録紙2は、複数
枚が給送ベルト7に同時に吸着されて給送される可能性
があるため、支持トレイ3より給送方向A1下流側上方
に空気注入ダクト9を設け、給送方向A1上流側になる
に従い幅方向中央寄りに空気流が収束するノズル10a
〜10gと、給送方向A1と平行な複数のノズル10
h,10iとが連通して設けられている。
【0007】この従来例の空気注入ダクト9および支持
トレイ3は図26図示のように配置され、ノズル10a
〜10gからの空気流で、積み重ねられた記録紙2の最
上部側付近を浮遊させる。またノズル10h,10iで
平面上の空気流支持トレイ3の幅方向中央位置付近に集
中し、前記最上部側付近の各記録紙2を1枚毎に分離し
て給送するようにしている。
【0008】また、空気流を用いてシートを分離する方
式の先行技術の第2の例としては、特開昭58−950
46が挙げられる。その構成は、図28に横断面図を示
す。この構成は、たとえば前記RDH方式の複写機にお
いて、積み重ねられた記録紙を1枚ずつ上側から分離し
て給送する給紙装置11である。給紙装置11はシート
Sが積層されたシートスタック13を支持する支持トレ
イ14を備えており、該シートスタック支持トレイ14
は、電動スクリュ15,16によって上昇されて、最上
部シートS1をシート給送に適するレベルへ移動させ
る。真空ポンプ17が作動されて、導管18,19から
連続して空気を吸引する。さらにエア噴射装置21が連
続して作動されて、空気をシートスタック13の最上部
シートS1および残りのシートの間に噴射し、最上部シ
ートS1を残りのシートから引き離す。引き離しが行わ
れると、最上部シートS1の後部は後部真空プレナム6
により捕捉され、最上部シートS1の前部は前部真空プ
レナム4に捕捉される。ベルト移送装置12が作動さ
れ、両真空プレナム4,6により捕捉された最上部シー
トS1はシートスタック13から送り出されるように給
送方向C2へ駆動される。
【0009】これらの従来例は、使用される記録紙が比
較的小サイズの場合や秤量が比較的大きい場合には、記
録紙の分離を良好に行う。しかしながら、比較的大サイ
ズの記録紙や秤量が小さく、いわゆる紙の腰が弱い記録
紙に対しては、良好な分離を行うことができない場合が
ある。すなわち、これらの従来例では空気流を記録紙の
幅方向中央位置付近に集中させることによって、空気流
が上下方向に膨張して、記録紙を分離する作用を実現し
ている。しかしながら大サイズの記録紙や前記秤量が小
さい記録紙では、記録紙との間に空気流が入るべき間隙
が構成されにくく、したがって記録紙の分離が良好に行
われず、いわゆる重送が発生する場合がある。
【0010】またこのような場合、記録紙間に空気が入
って相互に分離されている分離領域の面積が、記録紙が
相互に密着している非分離領域の面積と比較して相対的
に小さくなり、したがって最上部の記録紙が搬送ベルト
を真空吸着されて搬送されるとき、前記非分離領域にお
ける摩擦力によっていわゆる重送が発生する場合もあ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】したがって上述した従
来例では、用いられる記録紙が所定の限定された種類で
ある場合には、比較的良好な分離能力を有するものの、
可及的に広い種類のサイズの記録紙やいわゆる腰の弱い
記録紙を有効に分離する汎用性の点では、前述したよう
に分離不良による重送や給紙不能を生じる場合が想定さ
れ、汎用性の点で不充分な点を有しており、広範なサイ
ズおよび秤量の記録紙の対応して良好な分離能力を有す
る汎用性を有する最上部シートの給送装置が希望されて
いる。
【0012】さらに、第2の従来例においては、その構
造が複雑であるため実施に困難が伴い、簡単な構成によ
って低コストで良好な分離を実現する最上部シートの給
送装置が希望されている。
【0013】本発明の目的は、上述の技術的課題を簡単
な構造を用いて解消し、積み重ねられたシートをその最
上部シートから1枚ずつ分離して給送する装置におい
て、重送を防止することによって、広範な種類のサイズ
に対応して確実な分離給送能力を有する最上部シートの
給送装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のシート
が積み重ねられて載置される載置板と、シートの上方に
配置され、積み重ねられたシートのうち、最も上のシー
トを真空吸着して給送する可撓性を有する給送帯体と、
載置板の給送方向下流側に配置され、載置板の幅方向に
複数の各位置から空気流を、給送手段に向けてかつ積み
重ねられたシートの端部付近に向けてそれぞれ噴射して
シート間に吹き込む空気流形成手段と、前記給送帯体と
最上部シートとの間に配置され、前記給送方向上流側に
向けて凸に湾曲した押さえ部材とを含むことを特徴とす
る最上部シートの給送装置である。
【0015】また本発明は、前記押さえ部材は、最上部
シートが給送帯体に真空吸着して給送される際に、最上
部シートから離間されることを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明に従えば、載置板上に積み重ねられて載
置されたシートよりも上方に給送帯体が設けられ、空気
流形成手段より、給送すべき積み重ねられたシートのう
ち、最も上のシート、すなわち最上部シートの少なくと
も給送方向下流側の端部、すなわち前端部を浮遊させ、
給送帯体に真空吸着させて前記最上部シートを給送し、
空気流形成手段からは、給送方向下流側から前記浮遊し
た各部分付近に向かって空気流を噴射する。最上部シー
トを含む数枚のシートは、上述のように上方に変位して
おり、それ以外の残余のシートは、浮遊されず、たとえ
ばほぼ平坦な状態となっている。したがって最上部シー
トと、第2枚目以降の残余のシートとの間に隙間が生
じ、この隙間に空気流が吹き込まれる。
【0017】このとき、前記給送帯体と最上部シートと
の間には押さえ部材が設けられる。したがって、最上部
シートの押さえ部材との接触部分付近は前記押さえ部材
によって浮揚が阻止され、前記接触部分付近の下面は2
枚目のシート上面と近接する。当該近接部分は、最上部
シート上の押さえ部材の形状に従うので、前記給送方向
上流側、すなわち空気噴射方向下流側に凸の形状とな
る。最上部シートと残余のシートとの間に吹き込まれた
空気流は、前記近接部分付近でせき止められ、膨張して
空気溜まりを形成する。これにより、シートの分離を容
易に行うことができる。また、前記近接部分にわずかな
隙間が生じている場合には、その隙間を空気流の一部が
通過するが、その際に空気流が圧力を増加して隙間の下
流側で膨張し、2枚目以下のシートをさらに強く下方に
押圧することによって、さらに確実にシートの分離を行
う。
【0018】また、本発明に従えば、前記押さえ部材は
最上部シートが給送帯体に真空吸着されて給送される際
に、最上部シートから離間されるように構成されるの
で、給送される際に最上部シートと接触して摩擦を生
じ、円滑な給送を妨げることが防がれる。さらに、押さ
え部材と最上部シートとが接触することによって最上部
シートに折れ線や傷などの破損を生じることが防がれ
る。
【0019】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例における給紙装
置38の側面図であり、図2はその平面図であり、図3
は給紙装置38が用いられる複写機22の断面図であ
る。複写機22は、循環式自動原稿供給装置(RDH装
置と略す)23と本体24とを備える。RDH装置23
は、いわゆる下取り上戻し方式の原稿供給装置25を備
え、取り出された原稿は搬送路26を搬送されつつ、光
源27による露光領域28で露光されて、原稿供給装置
25に戻される。原稿供給装置25は、原稿の載置板2
9と給送装置30と空気注入装置31とを備える。
【0020】本体24は、内部に前記光源27を備え、
光源27によるRDH装置23の露光領域28と、本体
24の露光領域32とが設定される。各露光領域28,
32からの原稿反射光は光学系33を経て感光ドラム3
4上で結像する。感光ドラム34の周囲には、帯電装置
35、現像装置36および転写装置37などが配置さ
れ、各種寸法の記録紙がたとえば3種の給紙装置38,
39,40から、転写装置37と感光ドラム34との間
の転写領域41に供給されて、前記原稿反射光による原
稿像が記録される。転写後の記録紙は、定着装置42で
定着され、締結装置43で所定枚数毎に綴じられ、排紙
トレイ44に収納される。
【0021】給送装置20には、複写された記録紙が矢
符A1方向に沿って搬入され、矢符A2方向に沿って給
送される。ここで給送装置20の後述する載置板45
は、水平方向に関して前記給送方向A2上流側が下流側
よりも低い位置となるように水平方向とたとえば角度1
0.4°傾斜して設けられる。
【0022】図4は給紙装置38の分解斜視図であり、
図5は給紙装置38の簡略化した平面図であり、図6は
押さえ部材52の斜視図である。これらの図面を参照し
て、給紙装置38の構成について説明する。残余の給紙
装置39,40もほぼ同様な構成である。
【0023】給紙装置38は、記録紙が積み重ねられて
収納される枠体148と、枠体148内に積み重ねられ
て収納されている記録紙を1枚ずつ分離して給送する給
送装置220とを備え、枠体148の内部には記録紙P
を積み重ねられた状態で載置し、後述するような昇降機
構によって昇降駆動される載置板149が配置される。
載置板149には給送方向A2に沿って延びる長孔15
0が形成され、また載置板149の下方には給送方向A
2に沿って延びる案内レールが設けられる。この案内レ
ールには、記録紙Pの給送方向A2上流側端部を規制
し、載置板149上の記録紙を揃置く後端規制部材の取
付部153が、当該取付部153に設けられる複数箇所
の挿通孔を挿通して、長手方向に摺動自在に設けられ
る。
【0024】前記後端規制部材には、前記取付部153
に立設され載置板149の前記長孔150を挿通して載
置板149の上方に延びる規制部155が設けられる。
前記規制部155の予め定められる位置には、たとえば
後述するリミットスイッチなどの上限センサ156が設
けられ、載置板149上に過剰な記録紙Pが載置される
ときあるいは載置板149の適度な上昇の際には、これ
を検出する。複写機22の機体の前記載置板149に関
して予め定められる位置に、後述するようにたとえばリ
ミットスイッチなどにより実現される上限センサ185
が設けられ、載置板149上に積み重ねられた記録紙P
のうちの最上部記録紙P1が、給送用張架ベルト157
に関して予め定められる間隔H4であることを検知す
る。すなわち最上部の記録紙P1が給送用張架ベルト1
57に前記距離H4を超えて異常に接近すると、後述す
る上限センサ185が作動し、記録紙の上昇を停止す
る。
【0025】給送用張架ベルト157は、枠体148に
関して予め定められた位置に、たとえば4つの給送用張
架ベルト157a〜157dを備えている。これらの給
送用張架ベルト157a〜157dは、回転軸158,
159にそれぞれ固定されたローラ160a〜160
d;161a〜161d(総称するときは符号160,
161で示す)の間にそれぞれ張架される。各ローラ1
60,161間には真空吸着箱162が収納され、各給
送用張架ベルト157a〜157dにそれぞれ臨む吸引
口163a〜163dが形成された本体164と、本体
164を被覆するカバー体165とを含む。この真空吸
引箱162内には図示しないダンパが収納され、真空吸
引箱162が接続された図示しない真空源と真空吸引箱
162とを連通/遮断する。前記吸引箱162は、枠体
148に固定された支持部材260によって支持されて
いる。
【0026】前記給送用張架ベルト157と最上部の記
録紙P1との間には、押さえ部材52が設けられる。押
さえ部材52は大略的に細長い板状であり、その長手方
向両端部55,56は空気流噴射方向(矢符A3方向)
上流側に向けてほぼ垂直に屈曲される。前記両端部5
5,56の遊端部側の下部には、それぞれ切欠き55
a,56aが設けられる。両端部55,56の遊端部側
上部には、上方に突出する突部55b,56bが各々形
成される。前記両端部55,56には挿通孔53,54
が形成され、該挿通孔53,54の各内周面付近には摩
擦力を生じにくいポリテトラフルオラエチレンなどで形
成される軸受53a,54aが装着される。一方の端部
56の突部56bには、係止孔56cが形成される。
【0027】前記枠体148の記録紙給送方向(矢符A
2方向)に平行な両側部に両端部を固定される軸51
は、前記挿通孔53,54に挿通される。前記押さえ部
材50には、給送用張架ベルト157による記録紙Pの
搬送を妨げないために、最上部の記録紙P1上の矢符A
3方向下流側端部付近に配置され、軸51によって回動
自在に支持される。また、最上部の記録紙P1と押さえ
部材52の下部との間には、後述する搬送障害および記
録紙の損傷などを防止するために、約0.5mm〜1m
m程度の隙間があくように設けられることが好ましい。
【0028】また、前記係止孔56cには、連結部材5
8の一端部が係合される。連結部材58は、たとえば針
金の両端部を相互に近接する方向に屈曲して形成され
る。連結部材58の他端部は、ソレノイド59の一端部
に形成される係止孔59aに係合する。前記ソレノイド
59は、前記枠体148に連接される連結部148aに
固定される。
【0029】したがって、前記ソレノイド59が駆動さ
れると、連結部材58を介して押さえ部材58の一端部
56がソレノイド59側に引き付けられる。このとき押
さえ部材52は、軸51を中心として角変位し、押さえ
部材52の下部は最上部の記録紙P1から離間する。
【0030】なお、本実施例における押さえ部材52の
引き上げ方法は、上述の方法に限られるものではなく、
たとえば押さえ部材の両端部にソレノイドなどを装着
し、上方に平行移動させるように形成されてもよい。
【0031】また、本発明における押さえ部材に関して
は、必ずしも上述のように記録紙上で引き上げまたは降
下させるような移動を行う必要はなく、記録紙P上に固
定されてもよい。その場合には、搬送時に最上部の記録
紙P1に接触して摩擦による搬送障害を生じたり、記録
紙P1を破損することを防止するために、最上部の記録
紙P1からわずかな距離、たとえば0.5mm〜1mm
をおいて設置されることが好ましい。
【0032】前記枠体148の給送方向A2下流側であ
って、給送用張架ベルト157の下方には、ノズル部材
168が設けられる。ノズル部材168は、本体169
とカバー体170とを含み、内部の空気の通路216に
はダンパ171が装着され、図示しない送風機とノズル
部材168とを連通/遮断する。
【0033】前記枠体148内の載置板149には幅方
向に沿う長孔209,210が設けられており、側端規
制板195,196が載置板149の上面から裏面にわ
たって挿通する。側端規制板195,196の載置板1
49の裏面側端部付近は前記幅方向に沿ってそれぞれ延
びる駆動部材197,198の長手方向一端部がそれぞ
れ固定される。これらの駆動部材197,198の給送
方向A2に沿う相互に対向する端部にはラック199,
200が形成され、各ラック199,200は駆動部材
197,198の間に配置される載置板149に回転自
在に取付けられたピニオン201に相互に反対側から嵌
み合う。また側端規制板195に関して幅方向の変位位
置を検出する、たとえば3つの位置センサs1,s2,
s3が前記幅方向外方から内方へかけて配置される。側
端規制板195,196は前記ラック199,200お
よびピニオン201によって相互に連動しており、収納
される記録紙Pの幅方向長さに側端規制板195,19
6の距離を揃えることにより、前記位置センサs1〜s
3の出力に基づいて、収納された記録紙の幅方向長さの
検知が可能である。
【0034】図7は本体169の正面図であり、図8は
本体169の平面図であり、図9は本体169の背面図
であり、図10〜図13は、図9の切断面線A−A,B
−B,C−C,D−Dから見た断面図であり、図14は
カバー体170の正面図である。これらの図面を併せて
参照して、ノズル部材168の構成について詳述する。
本体169は、前記幅方向に延びる平板部172と、そ
の上下方向に連なり、前記枠体148側に角度θ3(例
として20°)傾斜した傾斜部173,174とを含
む。傾斜部173,174の給送方向A2下流側には、
複数の案内片175が形成され、本体169にカバー体
170が装着されることにより、噴射流D1〜D3を形
成するノズル孔176a〜176fが形成され、各ノズ
ル孔176a〜176fと、隣接する案内片175とで
ノズルが構成される。
【0035】ノズル孔176a〜176fは前記給送方
向A2と平行な垂直面内であって、給送用張架ベルト1
57に向かう矢符D1の噴射流を形成する。ノズル孔1
76b,176fは平面視において前記給送方向A2と
角度α11(例として30°)をなし、やはり給送用張
架ベルト157に向かう矢符D2で表される噴射流を形
成する。ノズル孔176c,176dは前記矢符D2と
平行で、矢符D3で示す噴射流かつ空気流を形成する。
噴射流D1,D2は中心線L1に収束して合成され空気
流D11を形成する。給送用張架ベルト157の下張架
部分において、真空吸引箱162によって規定される吸
引領域の給送方向A2下流側に超えた範囲にわたって被
覆するように吸着される記録紙の給送方向下流側端部よ
りも予め定める距離だけ前記下流側に隔てた位置に噴射
される。給送用張架ベルト157からの反射空気流が、
最上部の記録紙P1と2枚目の記録紙P2との間に吹き
込まれて注入される。注入された空気流は上下方向に膨
張し、記録紙P1,P2を分離する。
【0036】前記本体169のノズル孔176a,17
6fのさらに外方には、図11および図12に断面形状
を示すノズル孔177a,177bが形成される。この
ノズル孔177a,177bは幅方向外方に向けて図9
に示すように、前記幅方向に関して角度α12(例とし
て40°)給送方向A2上流側になるに従い幅方向外方
に向けて傾斜して構成され、かつ図11に示すように、
上下方向から角度α13(例として65.7°)だけ下
方から上方に向かうように従い給送方向A2上流側に傾
斜して構成される。
【0037】すなわち、前記ノズル孔176a〜176
fによる噴射流よりも前記給送方向A2上流側に向けて
矢符D4で示す噴射流かつ空気流を噴射する。また本体
169の前記ノズル孔177a,177bより幅方向さ
らに外方には、給送方向A2に平行な内溝178a,1
78bが形成される。前記内溝178a,178bは、
カバー体170に被覆されて前記給送方向A2と平行な
噴射量かつ空気流(矢符D5で示す)を形成する。
【0038】以上のような構成を有する本体169に
は、図14に示されるカバー体170が装着される。こ
のカバー体170の前記幅方向両側には、上下一対のノ
ズル孔252a,252bを有する嵌合凸部251a,
251bが形成される。各一対の各凸部251a,25
1bは、前記給送方向A2に突出して形成されており、
前記本体169の内溝178a,178bに嵌合した状
態で各内孔250a,178a;250b,178bに
よってそれぞれノズル孔252a,252bを構成す
る。これらのノズル孔252a,252bから、前記図
13で述べたように矢符D5方向に噴射流を形成するこ
とができる。このようなカバー体170の端板253に
は、上下一対のリブ254,255が一体的に形成され
ており、これらのリブ254,255によって前記ノズ
ル孔176a〜176eが各噴射流D1〜D3方向に連
通した状態で規定されている。
【0039】図15は、給紙装置38における載置板1
49を昇降駆動する構成を示す斜視図である。枠体14
8内には枠体148の底部から予め定める高さH5に複
数のプーリ180a〜180fが図示のように配置さ
れ、前記底部から予め定める高さH6の位置にプーリ1
80a〜180jが配置される。これらのプーリ180
a〜180jにワイヤ181が張り渡され、ワイヤ18
1の両端は、パルスモータ182が回転駆動される駆動
ローラ183に巻き掛けられる。また前記ワイヤ181
のうち、枠体148の4偶で上下方向に延びるように前
記載置板149の4偶が乗載される支持片184a〜1
84dが固定される。
【0040】すなわち、パルスモータ182による駆動
ローラ183が矢符E1方向に回転すると、載置板14
9が上昇する。このようにして図1に示されるように載
置板149上に載置された記録紙Pの上下方向の最上部
の記録紙P1は前記給送用張架ベルト157a〜157
dと予め定める適正な距離H4を隔てた位置に維持され
る。これにより給送用張架ベルト157a〜157dに
よる前記最上端の記録紙Pの好適な真空吸着動作を実現
することができる。
【0041】また前述のように、リミットスイッチなど
の上限センサ156が設けられ、載置板149上に過剰
な記録紙Pが載置されたときには、これを検出する。ま
た、載置板149に関して予め定められる位置にはリミ
ットスイッチなどによる実現される上限センサ185が
設けられ、載置板149上に積み重ねられた記録紙Pの
最上部の記録紙P1が給送用張架ベルト157に関して
予め定める間隔H4であることを検知する。すなわち最
上部の記録紙P1が給送用張架ベルト157に前記間隔
H4を超えて異常に接近すると、前記上限センサ185
が作動し、記録紙の上昇を停止する。
【0042】図16は複写機22の電気的構成を示すブ
ロック図であり、説明の簡便のために要部を示す。複写
機22は、たとえばマイクロプロセッサを含んで構成さ
れる中央処理装置(CPUと略す)132を備えてお
り、CPU132はたとえばROM(リードオンリメモ
リ)133に記憶された動作プログラムに基づいて複写
機22の各種動作を制御する。またCPU132には、
複写枚数や各種動作モードなどの入力データを記憶する
ためのRAM(ランダムアクセスメモリ)134や前記
各給紙装置38〜40に設けられている記録紙の幅方向
の寸法を検出する用紙幅検知装置135が接続される。
【0043】この用紙幅検知装置135の構成例は前述
のように図5に示されているが、たとえば日本工業規格
B列4番、B列5番あるいはA列4番などのサイズや、
米国で使用されている記録紙のサイズとしてレターサイ
ズLT(=縦11インチ×横8.5インチ)やリーガル
サイズRG(=縦14インチ×横8.5インチ)、ある
いはダブルレターサイズWLT(=縦17インチ×横1
1インチ)などに対応する後述する側端規制板195,
196の移動位置毎に、たとえばリミットスイッチなど
の位置センサs1〜s3を設けて構成される。
【0044】前記CPU132には前述したパルスモー
タ182が接続され、用紙幅検知装置135で検知され
た使用される記録紙の幅方向の寸法に基づいて、後端規
制部材155を前記給送方向Aに上流側または下流側へ
移動する。また電磁ソレノイド136,137が接続さ
れ、前記ダンパを開閉動作させる。さらに電磁ソレノイ
ド59が接続され、後述するタイミングに従って押さえ
部材52を駆動する。さらにまた、各給紙装置38〜4
0の記録紙の載置板45を給紙装置38〜40内で昇降
するパルスモータ182を制御する。
【0045】図17は、給紙装置38における各部のタ
イミングの一例を示すタイミングチャートである。ノズ
ル部材168からの空気の噴射が開始されると同時に、
真空吸引箱162が負圧を発生する。したがって、積層
されている記録紙Pのうちの上部付近の数枚の記録紙は
空気流によって浮遊状態とされ、押さえ部材52によっ
て空気流が阻止されることによって空気は前記空気溜ま
りに滞留して膨張し、浮遊状態の各記録紙の給送方向上
流側端部付近をさらに大きく分離する。同時に、そのう
ちの最上部の記録紙P1が負圧状態の真空吸引箱162
によってベルト157に吸着される。この時点で、ソレ
ノイド59が駆動されて、押さえ部材52を角変位さ
せ、その下端部を記録紙P1から離間させる。その後、
ベルト157が駆動されて、吸着された記録紙P1を搬
送する。したがって、ベルト157による記録紙P1の
搬送状態では、押さえ部材52は記録紙P1からより大
きく離間しており、記録紙P1に接触して摩擦などによ
る搬送障害を生じることが防がれる。搬送が開始される
と、空気噴射が終了する。搬送の終了と同時に真空吸引
箱162の負圧発生およびソレノイド59の駆動も終了
し、押さえ部材52は自重によって落下して、原位置に
復帰する。
【0046】また、前述のようにノズル部材168によ
る空気噴射が1枚の記録紙の搬送毎に一定のタイミング
でオン/オフされる構成は、主として1枚毎の複写動作
状態に用いられる。単一原稿を複数回連続して複数枚の
記録紙に複写する場合および複数枚原稿の連続複写の場
合などのように、複数枚の記録紙に連続複写作業を行う
動作状態では、空気噴射は複写工程の間オン状態が保持
される。このような場合でも、ノズル部材168以外の
部材のタイミングは前述のタイミングチャートを用いて
上述の動作が実現できる。
【0047】なお、本実施例における各部材の動作タイ
ミングは上述の例に限られない。たとえば、ノズル部材
168、給送ベルト157、真空吸引箱162の各部材
相互の動作タイミングが上述の例に従うものである場合
に、押さえ部材52の降下を行うためにソレノイドをオ
フにするタイミングはノズル部材168からの空気噴射
開始前に限られず、空気噴射開始と同時であってもよ
く、また空気噴射開始後であってもよい。さらに、押さ
え部材52を引き上げるために前記ソレノイドをオンに
するタイミングも、給送ベルト157の動作開始前に限
られず、動作開始と同時または開始後であってもよい。
該タイミングが給送ベルト157の動作開始後の場合に
は、記録紙搬送の障害とならない程度のタイミング、す
なわち動作開始直後が望ましい。
【0048】図18は、前記ノズル孔176a〜176
f;177a,177b;178a,178bによる前
述した矢符D1〜D5,D11で示される各空気流の基
本的機能を示す図である。矢符D1,D2の各噴射流が
空気流D11として記録紙Pの幅方向に集中され、最上
端の記録紙P1と2番目の記録紙P2との間に吹き込ま
れて注入され、上下方向に膨張して記録紙P1,P2を
分離させる機能を実現する。矢符D3で示される空気流
も後述するように記録紙P1,P2の分離動作を行う。
【0049】ノズル孔178a,178bからの空気流
D5は、積層されている記録紙Pの比較的上方の部分に
給送方向A2と平行に噴射される空気流であり、前記上
方付近の複数枚の記録紙Pを常時浮揚した状態に維持す
る。一方、ノズル孔177a,177bからの矢符D4
で示す空気流は、矢符D5の空気流による浮揚した複数
枚の記録紙Pのうち最上部の記録紙P1を給送用張架ベ
ルト157側へ押し上げ、真空吸引箱162による負圧
により前記記録紙P1を給送用張架ベルト157に真空
吸着させる。このとき複数枚で記録紙Pが同時に吸着さ
れないように前記矢符D11,D3に示す空気流で記録
紙Pの分離を行う。
【0050】図19は給紙装置38における記録紙Pの
分離動作を説明する断面図であり、説明の簡略化のため
に構成を簡略化して示す。以下、ノズル孔176a〜1
76fとこれを規定する案内片175とをさばきノズル
と称し、同一の参照符で示す。載置板149に積み重ね
られた記録紙Pにノズル部材168の浮揚ノズル179
から矢符D5に示す空気流が噴射されると、積み重ねら
れた記録紙Pの比較的上方の記録紙は枠体148内で浮
揚される。
【0051】このとき真空吸引箱162に負圧を発生さ
せると、浮揚している記録紙のうち最上部の記録紙P1
は給送用張架ベルト157に真空吸着される。このとき
記録紙P1が給送用張架ベルト157に吸着された時点
で、記録紙P2などの残余の記録紙のうちの上部の数枚
も比較的弱い吸着力で吸着されることがあり得る。しか
し、記録紙P1の空気噴射下流方向(矢符A3方向)端
部付近は前述のように押さえ部材52によって押さえら
れているので、浮揚している各記録紙の押さえ部材52
下部は互いに近接しさばきノズル176a〜176fか
らの空気流Dの通過を妨げる。したがって、最上部の記
録紙P1と2枚目の記録紙P2との間に吹き込まれた空
気流Dは、前記近接部分で膨張して最上部の記録紙P1
と2枚目の記録紙P2とさらに大きく分離する。
【0052】また、前記近接部分に残されたわずかな隙
間を通過する空気流Dの一部分が、当該隙間部分で圧力
を増加して通過後に膨張して2枚目の記録紙P2を下方
に押圧する。これにより、最上部の記録紙P1と残余の
記録紙とを確実に分離するので、記録紙の重送が防止さ
れる。
【0053】このようにして本実施例においても、記録
紙の幅方向中央位置CNTに関して線対称の位置におい
て前記上下方向に膨張する空気流D11,D3を形成す
ることができ、用いられる記録紙Pが比較的小サイズま
たは大サイズのいずれであっても、良好な分離動作を実
現することができる。しかもノズル部材168からの空
気流は記録紙Pに対して前記幅方向の複数位置に集中さ
れるため、比較的小サイズや秤量の小さな記録紙を用い
る場合であっても、当該記録紙Pがさばきノズル176
a〜176fからの空気流により、給送用張架ベルト1
57に吸着することなく飛散されてしまう事態を回避で
きる。またさばきノズル176eからの空気流は、前記
幅方向内方から外方側へ向いているけれども、この空気
流は、さばきノズル176a〜176fの空気流により
阻止され、記録紙Pの幅方向両端から漏れる事態を防ぐ
ことができる。これにより、記録紙Pの幅方向両端部が
ばたついて積層状態を擾乱したり、ノイズを発生する事
態が防がれる。
【0054】図20は、本発明の第2の実施例における
押さえ部材60の斜視図である。前述の実施例に対応す
る部分には、同じ参照符号を付す。押さえ部材60は細
長い板状であり、その側面が大略的にU字状であるよう
に、長手方向中央部分が湾曲した形状である。該押さえ
部材60は、第1の実施例と同様に、給送ベルトと最上
部の記録紙P1との間に配置される。ノズル部材168
による空気噴射方向矢符B方向とすると、前記押さえ部
材60は、最上部の記録紙P1の矢符B方向下流側端部
付近に配置され、かつB方向下流側に凸の形状になるよ
うに配置される。矢符B方向に空気流が噴射されると、
最上部の数枚の記録紙Pの主として矢符B方向上流側端
部付近が浮揚する。そのうちの最上部の記録紙P1と2
枚目の記録紙P2との間に吹き込まれた空気流は、第1
実施例に述べた同様の作用によって、最上部の記録紙P
1と残余の記録紙とを確実に分離する。
【0055】図21は、本発明の第3の実施例における
押さえ部材61の斜視図である。前述の実施例に対応す
る部分に同じ参照符号を付す。押さえ部材61は細長い
板状であり、その側面が大略的にV字状であるように長
手方向中央部付近が屈曲した形状である。押さえ部材6
1は、前述の第2の実施例と同様に配置され、同様の作
用によって最上部の記録紙P1と残余の記録紙Pとを確
実に分離する。
【0056】図22は、本発明の第4の実施例における
押さえ部材62の斜視図である。前述の実施例に対応す
る部分には同じ参照符号を付す。押さえ部材62は大略
的に細長い板状であり、その両端部が中央部から同一方
向にほぼ垂直に屈曲した形状である。押さえ部材62
は、前述の第2および第3の実施例と同様に配置され、
同様の作用によって最上部の記録紙P1と残余の記録紙
とを確実に分離する。
【0057】図23は、本発明の第5の実施例における
押さえ部材65の斜視図である。前述の実施例に対応す
る部分には同じ参照符号を付す。押さえ部材65は大略
的に細長い板状であり、その両端部66a,66cを屈
曲して、全体的にアーチ状となるように形成される。前
記一端部66aとそれに連なる中央部66bとの接合付
近下部には、切欠き67aが設けられる。また同様に、
他端部66cとそれに連なる中央部66bとの接合部付
近下部には、切欠き67bが設けられる。押さえ部材6
5は前述の実施例と同様に配置され、同様の作用によっ
て最上部の記録紙P1と残余の記録紙とを確実に分離す
る。さらに押さえ部材65は、切欠き67a,67bを
有するので、最上部の記録紙P1上を通過する空気流が
該押さえ部材65によってせき止められるので、押さえ
部材65付近で乱流を形成し、最上部の記録紙P1をば
たつかせて前述の分離効果を減ずることが防止される。
【0058】図24は、本発明の第6の実施例における
押さえ部材68の斜視図である。前述の実施例に対応す
る部分には同じ参照符号を付す。押さえ部材68は大略
的に細長い板状であり、その両端部69a,69cを屈
曲して、全体的にアーチ状となるように形成される。前
記一端部69aとそれに連なる中央部69b側端部付近
から中央部69bの長手方向全長にわたりさらにそれに
連なる他端部69cの中央部69b側端部付近にわたっ
ては、下部に切欠き70が形成される。押さえ部材68
は、前述の実施例と同様に配置され、同様の作用によっ
て最上部の記録紙P1と残余の記録紙とを確実に分離す
る。さらに押さえ部材68は、切欠き70によって前述
の第5の実施例と同様の効果を有し、分離効果を確実に
する。
【0059】図25は、本発明の第7の実施例における
押さえ部材71の斜視図である。前述の実施例に対応す
る部分には同じ参照符号を付す。押さえ部材71は大略
的に細長い板状であり、その両端部72a,72cが中
央部72bから同一方向にほぼ垂直に屈曲する。前記一
端部72aの中央部72b端部近から中央部72bの長
手方向全長にわたり、さらに他端部72cの中央部72
b側端部付近にわたっては、下部に切欠き73が形成さ
れる。押さえ部材71は、前述の実施例と同様に配置さ
れ、同様の作用によって最上部の記録紙P1と残余の記
録紙とを確実に分離する。さらに押さえ部材71は、切
欠き73によって前述の第5第6の実施例と同様の効果
を有し、分離効果を確実にする。
【0060】なお、第2〜第7の実施例にかかる各押さ
え部材に関しても、第1の実施例と同様に、必要に応じ
てソレノイドなどによって最上部の記録紙P1から離間
するように構成されてもよい。
【0061】また、本発明における押さえ部材の形状
は、前述のものに限られず、最上部の記録紙と2枚目の
記録紙との間で空気流の少なくとも一部分をせき止めら
れるような形状であればよい。たとえば、細い針金状の
金属を屈曲させて空気噴射方向下流側に凸のアーチ形に
形成したものを用いても同様の効果が達成される。
【0062】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、載置板上
に積み重ねられて載置されたシートよりも上方に給送帯
体が設けられ、この給送帯体は、給送すべき積み重ねら
れたシートのうち、最も上のシート、すなわち最上部シ
ートの少なくとも給送方向下流側の端部、すなわち前端
部を浮遊させ、給送帯体に真空吸着させて前記最上部の
シートを給送し、空気流形成手段からは、給送方向下流
側から前記浮遊した各部分付近に向かって空気流を噴射
する。最上部シートを含む数枚のシートは、上述のよう
に上方に変形しており、それ以外の残余のシートは、浮
遊されず、たとえばほぼ平坦な状態となっている。した
がって最上部シートと、第2枚目以降の残余のシートと
の間に隙間が生じ、この隙間に空気流が吹込まれる。
【0063】このとき、前記給送帯体と最上部シートと
の間には、空気噴射方向下流側に凸の形状の押さえ部材
が設けられる。したがって、最上部シートの押さえ部材
との接触部分付近は押さえ部材に押圧されることによっ
て浮遊が阻止され、前記接触部分付近の下面は2枚目の
シート上面と近接する。最上部シートと2枚目のシート
との間に吹き込まれた空気流は前記近接部分付近でせき
止められ、膨張して空気溜まりを形成する。さらに、前
記近接部分のわずかな隙間を空気流の一部が通過する場
合には、空気流は圧力を増加して2枚目以下のシートを
下方に押圧する。
【0064】このようにして、最上部シートと2枚目以
下のシートとの分離を確実に行うことができる。したが
って、最上部シートの給送においてこのような簡単な構
造を用いて重送などの発生を防止し、給送装置の信頼性
を向上する。
【0065】また、さらに本発明によれば、前記押さえ
部材の最上部シートが給送帯体に真空吸着されて給送さ
れる際に、最上部シートから離間されるように構成され
るので、給送される際に最上部シートと接触して摩擦を
生じ、円滑な給送を妨げることを防ぐ。さらに、押さえ
部材と最上部シートとが接触することによって最上部シ
ートに折れ線や傷などの破損を生じることが防がれる。
【0066】したがって、円滑にかつシートの破損のお
それもなく、給送を行うことができるので、シート給送
の品質を確実に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における給紙装置38の
側面図である。
【図2】前記給紙装置38の平面図である。
【図3】前記給紙装置38の用いられる複写機22の断
面図である。
【図4】前記給紙装置38の分解斜視図である。
【図5】前記給紙装置38の簡略化した平面図である。
【図6】押さえ部材52の斜視図である。
【図7】本体169の正面図である。
【図8】本体169の平面図である。
【図9】本体169の背面図である。
【図10】図8の切断面線A−Aから見た断面図であ
る。
【図11】図8の切断面線B−Bから見た断面図であ
る。
【図12】図8の切断面線C−Cから見た断面図であ
る。
【図13】図8の切断面線D−Dから見た断面図であ
る。
【図14】カバー体170の正面図である。
【図15】給紙装置38における載置板149の昇降機
構を説明する系統図である。
【図16】複写機22の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図17】給紙装置38における各部のタイミングの一
例を示すタイミングチャートである。
【図18】本実施例における空気流の作用を説明する斜
視図である。
【図19】給紙装置38における記録紙Pの分離動作を
説明する断面図である。
【図20】本発明の第2の実施例における押さえ部材6
0の斜視図である。
【図21】本発明の第3の実施例における押さえ部材6
1の斜視図である。
【図22】本発明の第4の実施例における押さえ部材6
2の斜視図である。
【図23】本発明の第5の実施例における押さえ部材6
5の斜視図である。
【図24】本発明の第6の実施例における押さえ部材6
8の斜視図である。
【図25】本発明の第7の実施例における押さえ部材7
1の斜視図である。
【図26】典型的な従来例の給送装置1の側面図であ
る。
【図27】給送装置1に用いられる空気注入ダクト9お
よびノズル10の配置状態を説明する断面図である。
【図28】さらに他の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
22 複写機 25 原稿供給装置 38〜49 給紙装置 52,60,61,62,65,68,71 押さえ部
材 59 ソレノイド 148 枠体 149 載置板 157 給送用張架ベルト 162 真空吸引箱 168 ノズル部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のシートが積み重ねられて載置され
    る載置板と、 シートの上方に配置され、積み重ねられたシートのう
    ち、最も上のシートを真空吸着して給送する可撓性を有
    する給送帯体と、 載置板の給送方向下流側に配置され、載置板の幅方向の
    複数の各位置から空気流を、給送手段に向けてかつ積み
    重ねられたシートの端部付近に向けてそれぞれ噴射して
    シート間に吹き込む空気流形成手段と、 前記給送帯体と最上部シートとの間に配置され、前記給
    送方向上流側に向けて凸に湾曲した押さえ部材とを含む
    ことを特徴とする最上部シートの給送装置。
  2. 【請求項2】 前記押さえ部材は、最上部シートが給送
    帯体に真空吸着して給送される際に、最上部シートから
    離間されることを特徴とする請求項1記載の最上部シー
    トの給送装置。
JP4086935A 1992-04-08 1992-04-08 最上部シートの給送装置 Pending JPH05286596A (ja)

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Cited By (3)

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