JPH05278747A - スタンディングパウチとその製造方法 - Google Patents

スタンディングパウチとその製造方法

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JPH05278747A
JPH05278747A JP4129226A JP12922692A JPH05278747A JP H05278747 A JPH05278747 A JP H05278747A JP 4129226 A JP4129226 A JP 4129226A JP 12922692 A JP12922692 A JP 12922692A JP H05278747 A JPH05278747 A JP H05278747A
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density polyethylene
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standing pouch
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Yoshiaki Otsuka
義昭 大塚
Hiroshi Hasegawa
宏 長谷川
Shoji Ito
荘司 伊藤
Hideaki Masuo
英明 増尾
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Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐衝撃性と体環境ストレスクラックキング性
とシール安定性に優れた容易開封性の包装用スタンディ
ングパウチを提供する。 【構成】 (A)胴部を(a)最内層が線状低密度ポリ
エチレンを含むフイルムであり、(b)中間層が配向度
比MD/TDが2以上である二軸延伸ポリオレフィンフ
イルムであり、(c)最外層が配向度比MD/TDが
1.2〜2.5である二軸延伸したナイロンフイルムで
ある積層フイルムで形成し、 (B)底部を(d)最内層が線状低密度ポリエチレンを
主成分としたフイルムであり、(e)最外層が二軸延伸
したナイロンフイルムである積層フイルムで形成し線状
低密度ポリエチレンを包装物と接触する面としたスタン
ディングパウチおよび折り重ねた胴部形成フイルムの開
口部に折り重ねた底部形成フイルムを開口部を同一方向
として挾み込んで胴部と底部をヒートシールするスタン
ディングパウチの製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被包装物を内包したス
タンディングパウチとその製造方法に関する。更に詳し
くは耐衝撃性と、耐環境ストレスクラッキング性に優れ
保存、流通過程における底部と胴部のシール部の後退の
ない、易開封性の良好な、剛性を有する詰め替え用洗剤
スタンディングパウチに関する。
【0002】
【従来の技術】近年省資源化のため、容器を再利用する
試みが広く行なわれている。洗剤においてもこのような
容器再利用のため詰め替え用の洗剤をより簡単な包装に
より供給することが行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】スタンディングパウチ
は、種々の性能が要求されるが、その一つは容易開封性
である。通常スタンディングパウチはフイルムを折り流
れの方向に沿って合せて製造される。ところが二軸延伸
したフイルムを折り重ねて周辺をヒートシールしたパウ
チの開口部を引き裂くと引き裂き方向にズレが発生し、
良好な開口が得られず包装物がこぼれることが多い。こ
の原因は完全には解明されていない。つぎに保存中の環
境ストレスクラッキング発生の問題がある。特に洗剤の
詰め替え用スタンディングパウチにはいくつかの重要な
性能が要求される。
【0004】その1つは耐衝撃性である。流通過程等の
取扱中に落下等の衝撃で包装が破れることは内包された
洗剤が流出するので非常に大きな問題である。
【0005】また耐環境ストレスクラッキング性も重要
で、洗剤を内包するパウチは時間の経過特に夏期等の高
い気温にさらされると包装にストレスクラッキングが発
生し包装が破れる。
【0006】特にスタンディングパウチは保存、流通過
程で底部と胴部のシール部に荷重がかかるためシール部
の後退が発生する。このようなシール部の後退は洗剤を
内蔵した場合にのみ発生する特異な現象であって特に夏
期の高い気温で発生する。洗剤以外の物例えば水では絶
対に生じないが本発明者は最内層のフイルムのシール部
に洗剤が影響すると考えている。底部と胴部のシール部
が後退し、シール面積が減少すると耐衝撃強度が小さく
なり取扱中に包装が破れる危険が大きい。このような性
能は、詰め替え用の包装物が直接洗剤容器として使用す
るものではなく、詰め替え後の廃棄処理等の問題から洗
剤容器より簡略なものであるので特に問題となるのであ
る。この他容易開封性が強く要求される。本発明者はこ
のような問題を解決するために研究しさきに、これ等の
問題を解決した発明を出願したこれが特願平3−360
997号である。この発明を更に改良したのが本発明で
あって底部のシール後退をほぼ完全に防止するのに成功
した。さらに洗剤を充填する時の作業性と、流通時や詰
替時の取扱い性から袋には適度の剛性が要求されるの
で、この問題も解決した。底部のフイルムとして高密度
ポリエチレンフイルムを積層したので剛性は良好とな
り、更に線状低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレン
を共押ししたフイルム胴部に使用してスタンディング性
と剛性を更に良好にしたのが本発明の特徴の一つであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、 「1. (A)(a)線状低密度ポリエチレンを含む層
を被包装物と接触する面としたフイルムと、(b)赤外
2色法による流れ方向の配向度MDと流れ方向と交叉す
る方向の配向度TDの比MD/TDが2以上である延伸
ポリオレフィンフイルムと、(c)赤外2色法による流
れ方向の配向度MDと流れ方向と交叉する方向の配向度
TDの比MD/TDが1.2〜2.5である二軸延伸し
たナイロンフイルムとを、被包装物と接する最内層を
(a)フイルムとし、中間層に(b)フイルムを配置
し、最外層を(c)フイルムとして積層した積層フイル
ムで形成した胴部と、(B)胴部下端に融着して配設し
た、(d)線状低密度ポリエチレンと低密度ポリエチレ
ンのブレンド物フイルムを最内層とし、(e)二軸延伸
したナイロンフイルムを最外層をとして、積層した積層
フイルムで形成した底部、により形成された袋状包装容
器に被包装物を内包し開口部をヒートシールして成るス
タンディングパウチ。 2. 被包装物が詰め替え用の洗剤である請求項1に記
載されたスタンディングパウチ。 3. 胴部最内層の(a)フイルムが線状低密度ポリエ
チレンとエチレン−ブテン−1共重合体のブレンド物フ
イルムである、1項または2項に記載されたスタンディ
ングパウチ。 4. 胴部最内層の(a)フイルムが線状低密度ポリエ
チレンと低密度ポリエチレンとエチレン−ブテン−1共
重合体のブレンド物フイルムである、1項または2項に
記載されたスタンディングパウチ。 5. 胴部最内層の(a)フイルムが線状低密度ポリエ
チレンと高密度ポリエチレンを共押出しした線状低密度
ポリエチレン層を被包装物と接触する面としたフイルム
である、1項または2項に記載されたスタンディングパ
ウチ。 6. 胴部最内層の(a)フイルムが線状低密度ポリエ
チレンと高密度ポリエチレンの各一層からなる共押出し
フイルムである、1項、2項、5項のいずれか1項に記
載されたスタンディングパウチ。 7. 胴部最内層の(a)フイルムが線状低密度ポリエ
チレンの二層の間に高密度ポリエチレンの一層を配置し
た共押出しフイルムである、1項、2項、5項、6項の
いずれか1項に記載されたスタンディングパウチ。 8. 胴部最内層の(a)フイルムの線状低密度ポリエ
チレンを線状低密度ポリエチレンとポリエチレンとエチ
レン−ブテン−1−共重合体のブレンド物とした、1
項、2項、5項、7項のいずれか1項に記載されたスタ
ンディングパウチ。 9. 胴部中間層の(b)フイルムがエチレン含有量2
重量%以下のポリプロピレンと、密度が0.945以上
の高密度ポリエチレンとから選んだ1つで形成されたポ
リオレフィンフイルムである、1項ないし8項のいずれ
か1項に記載された詰め替え用洗剤スタンディングパウ
チ。 10. 胴部中間層の(b)フイルムがエチレン含有量
2重量%以下のポリプロピレンと、密度が0.945以
上の高密度ポリエチレンとを80:20以上の割合で混
合したブレンド物フイルムである、1項ないし9項のい
ずれか1項に記載されたスタンディングパウチ。 11. 胴部最外層の(c)フイルムが螢光配向法によ
る配向係数が、0.1≦l≦0.90、0≦m≦0.4
0、0≦n≦0.90のフイルムである、1項ないし1
0項のいずれか1項に記載されたスタンディングパウ
チ。 12. 底部最内層の(d)フイルムが線状低密度ポリ
エチレンと低密度ポリエチレンとエチレン−ブテン−1
共重合体のブレンド物である、1項ないし11項のいず
れか1項に記載されたスタンディングパウチ。 13. 底部最内層の(d)フイルムが線状低密度ポリ
エチレンと高密度ポリエチレンの共押出しフイルムであ
る、1項ないし11項のいずれか1項に記載されたスタ
ンディングパウチ。 14. 胴部形成用フイルムを(a)線状低密度ポリエ
チレンを含むフイルムを最内層として幅方向に折り重ね
幅方向の端部開口に、幅方向に折り重ねた底部形成用フ
イルムを開口方向を同一にして挾み込んで底部周縁と胴
部周縁を融着することを特徴とするスタンディングパウ
チの製造方法。」に関する。
【0008】
【作用】本発明の作用を説明するが最も厳しい性能を要
求される詰め替え用洗剤スタンディングパウチを代表と
して採りあげて説明する。詰め替え用洗剤スタンディン
グパウチに重要な性能は詰め替え易さ、保存安定性、取
扱い性等である。
【0009】まず詰め替え易さの問題について触れる。
フイルムをヒートシールして形成した袋状体は最も普通
の包装体であり、強度的な理由から二軸延伸フイルムが
使用される。ところが二軸延伸フイルムを折り重ねてヒ
ートシールした袋状体は開封のためフイルムを引き裂く
と重ねた二枚のフイルムの引き裂き方向にズレが発生
し、良好な開口が形成出来ない。この問題は理論的に解
明出来ないことである。つまり、二軸延伸したフイルム
は巾方向の端部と中心部では二軸方向延伸の度合いが異
なること等が原因となると考えられるが、フイルムの流
れ方向の延伸度が高いと重ねた場合でも上下フイルムの
引き裂き方向のズレが小さくなる場合がある。ところが
この場合でも反対側から引き裂くと引き裂き方向のズレ
が発生するなどまだその原因の学問的解明は充分ではな
い。
【0010】つぎに、保存安定性について説明する。包
装体は保存環境によりストレスクラッキングを発生し、
包装は破れ易くなる。耐環境ストレスクラッキング性を
大きくする必要がある。
【0011】つぎに、耐衝撃強度を大きくする必要があ
る。取扱い中に落としたりして包装が破れると周囲の汚
染をも発生するので大きな問題となる。また洗剤用とし
ては、洗剤と接する面が洗剤に対し不活性である必要が
ある。そのため本発明においては、次に説明する積層フ
イルムを使用して包装体とする。
【0012】胴部も底部も最内層の洗剤に接触する面は
線状低密度ポリエチレンでなければならない。胴部と底
部の最内層フイルムにおいてLLDPEは粘りがあり、
破断の伝搬が少なく耐衝撃性を向上させる。HDPEは
剛性を向上する。しかしながらHDPEは洗剤による環
境ストレスクラック性が大きい欠点があるので洗剤に接
触させないように配置するのである。またEt−Bu
は、耐環境ストレスクラッキング及び容器開封性付与の
効果があるが、耐熱性が劣るため、この量が多いと夏期
や熱帯地方等の等の気温の高い地域ではシールの安定性
が劣化する傾向がある。このEt−Buは底部に用いる
と特別の効果が奏される。底部フイルムの最内層と胴部
フイルムの最内面とが融着されるのであるが、その際底
部フイルムの最内面にEt−Buが存在するとシールの
後退が良好に防止出来る。胴部と底部の両方に存在させ
ることがシールの後退防止には最適である。
【0013】具体的に説明すると、胴部の最内層に、線
状低密度ポリエチレン(以下LLDPEという)エチレ
ン−ブテン−1−共重合体(以下Et−Buという)の
二成分からなるブレンド物または更に低密度ポリエチレ
ン(以下LDPEという)を加えた三成分からなるブレ
ンド物の一軸延伸フイルムを配置する。このブレンド物
の組成は、LLDPE 10〜80重量%好ましくは2
0〜60重量%、LDPE10〜50重量%、Et−B
u 10〜40重量%である。そしてメルトインデック
スはLLDPE 1.0〜7.0、LDPE0.5〜
0.7、Et−Bu 1.0〜7.0比重は、LLDP
E 0.900〜0.940、LDPE0.917〜
0.930、Et−Buのブテン−1含有量5.0〜3
0重量%である。そしてブレンド物のメルトインデック
スは1.0〜7.0である。
【0014】また、共押出しフイルムを用いる場合は最
内層に、線状低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレン
(以下HDPEという)を共押出ししたLLDPEを洗
剤と接触する面としたフイルムを配置する。最内層のフ
イルムは、LLDPEとHDPEの各一層からなる共押
出しフイルムでもよく、LLDPEの二層の間にHDP
Eを配置した共押出しフイルムでもよい。更に層の数を
増加してもよいが洗剤と接触する面はLLDPEでなけ
ればならない。HDPEは洗剤に接触すると耐環境スト
レスクラッキング性(以下ESCという)が劣化するか
らである。二層のLLDPEの間にHDPEを配置した
共押出しフイルムの場合は両層のLLDPEの厚みは同
一でもよく、洗剤と接する方の層の厚みを大きくしても
よい。洗剤と接触するLLDPE層は20μ以上の厚み
があるとESCが良好となる。
【0015】LLDPE層としてLLDPEにエチレン
−ブテン−1−共重合体(以下Et−Buという)をブ
レンドしたブレンド物も使用出来る。このブレンド物を
用いると耐衝撃強度が向上する。ブレンドはLLDPE
40〜90重量%、Et−Bu10〜60重量%であ
る。HDPEを共押出しフイルムの構成としたので剛性
が大きくなり姿勢維持性が良好となるので、消費者の詰
め替えが容易となりさらに店頭での取扱いが便利とな
る。また、詰め替えスタンディングパウチへの洗剤の充
填が容易となり作業性が良好となった。HDPE層は2
0μ以下では剛性が充分向上しないので20μ以上とす
ることが好ましい。ここで重要なことは、HDPEは共
押出しフイルムとして存在することである。共押出しす
ると、HDPEの性能とLLDPEの性能は夫々維持さ
れて特有の効果が奏される。そしてメルトインデックス
はLLDPE 1.0〜7.0、HDPE0.5〜7.
0、Et−Bu 1.0〜7.0比重は、LLDPE
0.900〜0.940、HDPE0.917〜0.9
30、Et−Buのブテン−1含有量5.0〜30重量
%である。
【0016】胴部中間層にはエチレン含有量2.0重量
%以下のポリプロピレンまたは密度が0.945以上の
高密度ポリエチレン若しくは、前記ポリピロピレンと高
密度ポリエチレンの100/0〜80/20のブレンド
物の強度にフイルムの流れ方向MDに強く延伸した延伸
フイルムであって、赤外2色法による配向度比MD/T
D≧2.0(MD:流れ方向、TD:巾方向、)破断強
度比MD/TD≧2.0であるフイルムを配置する。
【0017】胴部最外層には、螢光配向法による配向係
数が、0.1≦l≦0.90、0≦m≦0.40、0≦
n≦0.90であり、赤外2色法による配向度比MD/
TD=1.2〜2.5である、二軸延伸した配向の流れ
方向に近いナイロンフイルムを配置する。ナイロンフイ
ルムは耐衝撃強度が良好であるので、スタンディングパ
ウチの耐衝撃性を良好とする。
【0018】胴部中間層のポリオレフィンは一方向の延
伸が大きい特定の配向度比と破断強度比を有しているの
で、引き裂き方向のズレを防止する作用を有し、容易開
封性を与える。
【0019】胴部最外層のナイロンフイルムは、二軸延
伸した配向がフイルムの流れ方向に近いフイルムであ
り、特定の配向係数と配向度比を有するフイルムである
ので、重ね合わせたときも実験結果から引き裂きズレが
非常に小さい。もっとも引き裂きズレが何故小さくなる
のかその学問的理由はまだ必ずしも明らかではない。
【0020】底部最内層の線状低密度ポリエチレンと低
密度ポリエチレンとEt−Buのブレンド物フイルムは
線状低密度ポリエチレンが全層の20〜80%好ましく
は30〜70%であり低密度ポリエチレンが10〜30
%、Et−Buが10〜40%好ましくは20〜30%
であって、胴部のフイルムより線状低密度ポリエチレン
の量が多く、低密度ポリエチレンの量が少ないのが一つ
の特徴である。
【0021】またEt−Buを存在させると、耐環境ス
トレスクラッキングを良好にするほか、胴部フイルムと
底部フイルムのヒートシール部が安定し、後退すること
が防止される。洗剤を詰めたパウチは、輸送、保存、店
頭での展示配列は全て立った状態におかれる。底と胴の
シール部には洗剤の荷重が常にかけられている。この状
態で温度が上昇する夏期になるとシールの後退が著しく
発生するのである。底材として本発明のフイルムを用い
たパウチは自立性も良好でシールの後退がない。
【0022】底部最内層の(d)フイルムとして、線状
低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの共押出しフ
イルムも使用される。この共押出しフイルムは剛性が大
きい特徴があり底形状が良好である。底部最外層は二軸
延伸したナイロンフイルムであるが胴部と同じナイロン
フイルムを用いてもよい。
【0023】胴部を形成する積層フイルムは全ての層が
結合して効果を奏するが、(a)フイルム層が100〜
150μの厚さが好ましく、この層が50μ以下の薄い
層であるとESCが低下する。また(b)フイルム層は
15〜30μの厚さが良好な開封性を示す。(c)フイ
ルム層は15μ〜25μの厚さが優れた落下強度を示
す。底部を形成する積層フイルムは(d)フイルム層は
100〜150μの厚さが好ましく、この範囲が耐シー
ル後退性とESCを示す。(e)フイルム層は15〜2
5μの厚さが良好な落下強度を奏する。
【0024】本発明のスタンディングパウチの製造方法
について説明すると、胴部形成用フイルムを幅方向に折
り合わせ、幅方向端部の開口部に、幅方向に折り合わせ
た底部形成用フイルムを開口方向を一致させて挾み込
む。ついで、底部と胴部のフイルムをヒートシールす
る。同時に胴部周縁もヒートシールし、口部を切り開く
とパウチが形成される。この方法は袋の製法としてサイ
ドシール法と呼ばれ、よく知られている方法である。勿
論胴部形成フイルムは一枚を折ることなく、2枚のフイ
ルムを重ねて使用してもよい。底部のフイルムと胴部の
フイルムは底部フイルムのシール部が弧状となるように
ヒートシールすると開きが良好となる。被包装物として
詰め替え用洗剤を例として説明したが、食品等任意の物
を包装することが出来る。また詰め替え用のスタンディ
ングパウチでなく、通常の包装用スタンディングパウチ
としても使用することが出来る。
【0025】
【実施例】
例1 胴部を形成する積層フイルム (a)フイルム:LLDPE.30重量%、LDPE4
0重量%、Et−Bu(三井石化会社製 タフマーA#
4085)30重量%のブレンド物で製造した厚さ1
30μのフイルム (b)フイルム:一軸延伸した厚さ20μのホモポリプ
ロピレンフイルムであって、赤外2色法による配向度比
MD/TDが3.0であるフイルム (c)フイルム:二軸延伸した厚さ15μのナイロンフ
イルムであって蛍光配向法による配向係数が1=0.
3、m=0.1、n=0.6であり、赤外2色法による
配向度比MD/TDが1.6であるフイルム、を積層し
て胴部用フイルムとする。 底部を形成する積層フイルム (d)フイルム:LLDPE30重量%、LDPE40
重量%、Et−Bu(三井石化会社製 タフマーA#
4085)30重量%のブレンド物で製造した厚さ15
0μのフイルム (e)二軸延伸したナイロンフイルムを積層した積層フ
イルム 胴部形成用積層フイルムを(a)層を最内層として幅方
向に折り重ね幅方向の端部開口に、幅方向に折り重ねた
底部形成用積層フイルムを開口方向を同一にして挾み込
み底部周縁と胴部周縁をシートシールして縦260m
m、横120mm、底部折入33mmのスタンディング
パウチとした。このパウチに液体洗剤(花王株式会社製
モア)を500g充填し密封した。
【0026】例2〜8 胴部最内面層と底部最内面層のフイルムのブレンド組成
は表1に示す通りである。胴部を形成する積層フイルム
の構成は例1と同一である。底部を構成する積層フイル
ムの構成も例1と同じである。
【0027】例9 胴部最内層と底部最内屑のフイルムのブレンド組成は表
1に示した通りである。胴部を形成する積層フイルムの
構成は例1と同じである。底部を形成する積層フイルム
の構成は、 (d)最内層フイルム:厚さ130μのブレンド物フイ
ルムである。中間層フイルム:ポリプロピレン厚さ20
μのフイルムである。 (e)最外層フイルム:ナイロン厚さ15μのフイルム
である。
【0028】例10 胴部最内層と底部最内層のフイルムのブレンド組成は表
1に示した通りである。胴部を形成する積層フイルムの
構成は例1と同じである。底部を形成する積層フイルム
の構成は、 (d)最内層フイルム:厚さ130μのブレンド物フイ
ルムである。 中間層フイルム:ポリプロピレン厚さ20μのフイルム
である。 (e)最外層フイルム:ナイロン厚さ15μのフイルム
である。
【0029】例11 胴部最内層のブレンド組成は表1に示した通りである。
胴部を形成する積層フイルムの構成は例1と同じであ
る。底部最内層を形成するフイルムは、LLDPE3
0、HDPE40、LLDPE30の共押出しフイルム
である。底部を形成する積層フイルムは、 (d)最内層フイルム:例1と同じフイルムで厚さが1
50μである。 (e)最外層フイルム:例1と同じナイロンフイルムで
ある。
【0030】例12 胴部最内層と底部最内層のフイルムは例11の底部最内
層と同じ共押出しフイルムである。胴部を形成する積層
フイルムは、 (a)最内層フイルム:120μ共押出しフイルム (b)フイルム:例1と同じフイルム (c)最外層フイルム:例1と同じフイルムの積層フイ
ルムである。底部を形成する積層フイルムは例11と同
じ積層フイルムである。 比較試験
【0031】試験1 開封性試験 口部のシール部の端部に小さい切り目をいれて手で巾方
向に引き裂いて引き裂き易さと袋の表裏のズレを調べ
た。結果を表1に示す。表中○は引き裂きが容易で表裏
のズレがない、△は引き裂きは容易であるが多少のズレ
がみられた、×は引き裂きが困難であり、ズレがあるこ
とを示す。
【0032】試験2 シール後退試験 65℃に3日保存してシールの後退量を調べた。○は0
〜1mm後退を示し、△は2〜4mmの後退があった。
×は5mm以上後退があり漏れが発生した。
【0033】試験3 環境ストレスクラック性試験(E
SC) 温度65℃の状態に3日間保存してクラックの発生を調
べた。表中×は漏れがあった。
【0034】試験4 衝撃試験 各例50袋のパウチを1.2mの高さからコンクリート
面に垂直に落とさせた、10回行なった後の破れを調べ
た。試験結果を表1に示す。表中の数字は破れの発生し
たパウチの数である。
【0035】
【表1】
【0036】(註) 開封性:開封力が小さいことと、パウチの表裏のズレが
少ないこと。 シール後退性:シール後退量○:0〜1mm、△:2〜
4mm、×:5mm以上 落下強度:破れた袋の数 (評価)胴部および底部積層フイルムの最内層の(a)
フイルム中のLLDPEの量が20%以下となるとES
Cが劣化する。また(a)フイルムにEt−Buを存在
させないとシール後退が大きくなる。さらに落下強度も
悪化する。
【0037】
【発明の効果】本発明の詰め替え用洗剤パウチは耐衝撃
強度、耐環境ストレスクラッキング性が大きく、容易開
口性の優れた、しかもシール後退の少ない良好なパウチ
であり、詰め替え用に非常に優れている。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)(a)線状低密度ポリエチレンを含
    む層を被包装物と接触する面としたフイルムと、(b)
    赤外2色法による流れ方向の配向度MDと流れ方向と交
    叉する方向の配向度TDの比MD/TDが2以上である
    延伸ポリオレフィンフイルムと、(c)赤外2色法によ
    る流れ方向の配向度MDと流れ方向と交叉する方向の配
    向度TDの比MD/TDが1.2〜2.5である二軸延
    伸したナイロンフイルムとを、 被包装物と接する最内層を(a)フイルムとし、中間層
    に(b)フイルムを配置し、最外層を(c)フイルムと
    して積層した積層フイルムで形成した胴部と、 (B)胴部下端に融着して配設した、(d)線状低密度
    ポリエチレンと低密度ポリエチレンのブレンド物フイル
    ムを最内層とし、(e)二軸延伸したナイロンフイルム
    を最外層をとして、積層した積層フイルムで形成した底
    部、により形成された袋状包装容器に被包装物を内包し
    開口部をヒートシールして成るスタンディングパウチ。
  2. 【請求項2】 被包装物が詰め替え用の洗剤である請求
    項1に記載されたスタンディングパウチ。
  3. 【請求項3】 胴部最内層の(a)フイルムが線状低密
    度ポリエチレンとエチレン−ブテン−1共重合体のブレ
    ンド物フイルムである、請求項1または2に記載された
    スタンディングパウチ。
  4. 【請求項4】 胴部最内屑の(a)フイルムが線状低密
    度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとエチレン−ブテ
    ン−1共重合体のブレンド物フイルムである、請求項1
    または2に記載されたスタンディングパウチ。
  5. 【請求項5】 胴部最内層の(a)フイルムが線状低密
    度ポリエチレンと高密度ポリエチレンを共押出しした線
    状低密度ポリエチレン層を被包装物と接触する面とした
    フイルムである、請求項1または2に記載されたスタン
    ディングパウチ。
  6. 【請求項6】 胴部最内層の(a)フイルムが線状低密
    度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの各一屑からなる
    共押出しフイルムである、請求項1、2、5のいずれか
    1項に記載されたスタンディングパウチ。
  7. 【請求項7】 胴部最内層の(a)フイルムが線状低密
    度ポリエチレンの二層の間に高密度ポリエチレンの一層
    を配置した共押出しフイルムである、請求項1、2、
    5、6のいずれか1項に記載されたスタンディングパウ
    チ。
  8. 【請求項8】 胴部最内層の(a)フイルムの線状低密
    度ポリエチレンを線状低密度ポリエチレンとポリエチレ
    ンとエチレン−ブテン−1−共重合体のブレンド物とし
    た、請求項1、2、5、7のいずれか1項に記載された
    スタンディングパウチ。
  9. 【請求項9】 胴部中間層の(b)フイルムがエチレン
    含有量2重量%以下のポリプロピレンと、密度が0.9
    45以上の高密度ポリエチレンとから選んだ1つで形成
    されたポリオレフィンフイルムである、請求項1ないし
    8のいずれか1項に記載された詰め替え用洗剤スタンデ
    ィングパウチ。
  10. 【請求項10】 胴部中間層の(b)フイルムがエチレ
    ン含有量2重量%以下のポリプロピレンと、密度が0.
    945以上の高密度ポリエチレンとを80:20以上の
    割合で混合したブレンド物フイルムである、請求項1な
    いし9のいずれか1項に記載されたスタンディングパウ
    チ。
  11. 【請求項11】 胴部最外層の(c)フイルムが螢光配
    向法による配向係数が、0.1≦l≦0.90、0≦m
    ≦0.40、0≦n≦0.90のフイルムである、請求
    項1ないし10のいずれか1項に記載されたスタンディ
    ングパウチ。
  12. 【請求項12】 底部最内層の(d)フイルムが線状低
    密度ポリエチレンと低密度ポリエチレンとエチレン−ブ
    テン−1共重合体のブレンド物である、請求項1ないし
    11のいずれか1項に記載されたスタンディングパウ
    チ。
  13. 【請求項13】 底部最内屑の(d)フイルムが線状低
    密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンの共押出しフイ
    ルムである、請求項1ないし11のいずれか1項に記載
    されたスタンディングパウチ。
  14. 【請求項14】 胴部形成用フイルムを(a)線状低密
    度ポリエチレンを含むフイルムを最内層として幅方向に
    折り重ね幅方向の端部開口に、幅方向に折り重ねた底部
    形成用フイルムを開口方向を同一にして挾み込んで底部
    周縁と胴部周縁を融着することを特徴とするスタンディ
    ングパウチの製造方法。
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