JPH05278159A - 積層体の製造方法 - Google Patents

積層体の製造方法

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JPH05278159A
JPH05278159A JP4079987A JP7998792A JPH05278159A JP H05278159 A JPH05278159 A JP H05278159A JP 4079987 A JP4079987 A JP 4079987A JP 7998792 A JP7998792 A JP 7998792A JP H05278159 A JPH05278159 A JP H05278159A
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JP
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resin
adhesive
coating layer
pipe
metal body
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JP4079987A
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Inventor
Yasushi Goto
靖志 五藤
Seiichi Enomoto
聖一 榎本
Hisao Ikeda
尚夫 池田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】金属体面に接着剤層を介して密着状態で強固に
接合した樹脂被覆層を設けることができる、金属体面と
樹脂被覆層間の初期接着性及び接着耐久性に優れ、耐蝕
性に優れた積層体を製造する方法を提供する。 【構成】ポリ塩化ビニル樹脂管11の外表面に、嫌気性
接着剤を塗布して鋼管12に挿入し、120℃の雰囲気
中に入れて全体を加熱して樹脂管11の外表面を溶融状
態となした。樹脂管11をその内部に圧縮空気を送って
拡径し、鋼管12の内面に押しつけ、樹脂管11の溶融
樹脂及び嫌気性接着剤を硬化し、鋼管12の内面に接着
剤層を介して樹脂被覆層が積層した積層管を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属体面に接着剤層を
介して密着状態で強固に接合した樹脂被覆層を設けるこ
とができる、金属体面と樹脂被覆層間の初期接着性及び
接着耐久性に優れ、耐蝕性に優れた積層体を製造する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属体の耐蝕性を改善するため、
金属体面に接着剤層を介して耐蝕性の樹脂被覆層を設け
た積層体がよく知られている。このような積層体におい
て、金属体面に樹脂被覆層を接合する接着剤としては、
例えば、特公平2─37378号公報の如く、スチレン
─ブタジエン─スチレントリブロックコポリマー(SB
S)等の合成ゴムに粘着付与樹脂を添加したゴム系のホ
ットメルト接着剤が使用されている。
【0003】しかし、このようなゴム系のホットメルト
接着剤層を介して、金属体面に樹脂被覆層を設けた積層
体は、加熱・冷却が繰り返し作用するような用途に供し
た場合に、接着剤層の耐熱性が悪く、接着耐久性が劣る
ために、金属体面と樹脂被覆層との間が剥離し易く、そ
の隙間に水分が浸入して金属体を腐食させてしまうとい
う問題点があった。
【0004】しかして、例えば、特開昭58─9654
8号に記載の如く、耐熱性に優れたエポキシ樹脂を接着
剤として用いて、この接着剤層を介して、金属板もしく
は金属管上に、シラン架橋ポリオレフィンからなる樹脂
被覆層を設けることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなエポキシ樹脂からなる接着剤としては、液熱硬化型
と、液混合硬化型とがあるが、液熱硬化型の接着剤を使
用する場合には、金属体面に塗布した後に、接着剤の加
熱硬化工程が余分に必要となるとともに、熱エネルギー
もその分だけ余分に要するので、この点に介しては上記
の如きゴム系のホットメルト接着を使用する場合のよう
な利点はなく、又、液混合硬化型の接着剤を使用する場
合にも、接着剤の主剤及び硬化剤の計量混合工程が余分
に必要である上に、接着剤層の硬化が一般に遅く、いず
れの場合にも生産性が悪く且つコスト高になるという問
題点があった。
【0006】又、このようなエポキシ樹脂からなる接着
剤は、通常硬化型の接着剤であるために、製品形状に賦
形した後では接着剤を塗布しにくいような金属体面に、
接着剤を塗布し硬化させて接着剤層を形成した後に、金
属体を製品形状に賦形すると、接着剤層の割れやはがれ
が発生し易い。そして、その上に樹脂被覆層を設けた積
層体は、金属体と樹脂被覆層との間が剥離し易い。又、
半硬化の状態で製品形状に賦形しようとすると、ちょう
どよい程度に硬化させるための加熱の程度、硬化剤の添
加量、硬化剤混合のタイミング等の条件設定が極めて難
しいというような問題点があった。
【0007】本発明は、上記の如き従来の問題点を解消
し、金属体面に接着剤を塗布した後の接着剤の加熱硬化
工程や熱エネルギーを要することなく、金属体面に接着
剤層を介して密着状態で強固に接合した樹脂被覆層を設
けることができる、金属体面と樹脂被覆層間の初期接着
性及び接着耐久性に優れ、耐蝕性に優れた積層体の製造
方法を提供することを目的とする。
【0008】更に、本発明は、金属体面に接着剤を塗布
した後に、金属体を製品形状に賦形する場合にも、金属
体面に、割れやはがれを発生させることない接着剤層を
介して樹脂被覆層を密着した状態で強固に接合させて設
けることができ、耐蝕性、初期接着性及び接着耐久性に
優れた積層体を製造することができる積層体の製造方法
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、金属体面に、嫌気性接着剤を塗布し、その上に溶融
樹脂を被覆した後、嫌気性接着剤と溶融樹脂とを硬化せ
しめる積層体の製造方法である。
【0010】本願の請求項2の発明は、金属体面に、嫌
気性接着剤を塗布し、金属体を製品形状に賦形し、上記
の接着剤を塗布した面上に溶融樹脂を被覆した後、嫌気
性接着剤と溶融樹脂とを硬化せしめる積層体の製造方法
である。
【0011】本発明において、金属体としては、鉄、
鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、亜鉛等、一般に
金属と呼ばれるものからなり、その形状が板状、管状、
管継手状、棒状等のものが挙げられるが、その形状はこ
れに限定されるものではない。本発明において、樹脂被
覆層が設けられる金属体面は、金属体の形状が板状の場
合には、片面でも両面でもよく、又端面や側縁面であっ
てもよい。又、金属体の形状が、管状や管継手状の場合
には、内面でも外面でもよく、内外両面であってもよい
し、又、端面であってもよい。
【0012】金属体面は、サンドブラスト、塩酸、硫
酸、硝酸等による錆等の酸化膜除去処理、アルカリ等に
よる脱脂処理等を施すことにより、樹脂被覆層との接着
性に適した状態にして使用するのが好ましい。また、プ
ライマー等の公知の接着促進剤を金属体面に塗布しても
よい。
【0013】本発明において、樹脂としては、後述する
接着剤との接着性が高い熱可塑性樹脂が好適に使用さ
れ、その具体例としては、例えば、ポリ塩化ビニル、ポ
リエステル、アクリル樹脂、エチレン─酢酸ビニル共重
合体、シラン変性ポリエチレン、カルボン酸変性ポリエ
チレン、ポリビニルアセタール、ポリアミド等が挙げら
れる。
【0014】なお、樹脂には、本発明の効果を阻害しな
いような無機充填剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色
剤等を添加してもよい。又、樹脂には、線膨張係数の低
減、成形収縮抑制のために、ガラス短繊維、タルク、マ
イカ、ウォラストナイト、チタン酸カリウムウィスカー
等の無機充填剤等を添加してもよい。
【0015】樹脂被覆層の厚さは、耐蝕層としての機
能、強度等の点から、0.1〜10mm、好ましくは1
〜5mmの範囲が好適である。
【0016】本発明において、嫌気性接着剤は、空気又
は酸素の存在下では硬化せず、空気又は酸素を遮断する
と速やかに硬化するタイプの接着剤であり、例えば、分
子構造の一部にアクリル酸基やメタクリル酸基を有する
アクリル系の接着剤が好適に使用されるが、これに限定
されない。
【0017】アクリル系の嫌気性接着剤には、エーテル
型とエステル型とがあり、エーテル型の接着剤として
は、例えば、テトラエチレングリコールジメタクリレー
トに過酸化物を添加したもの等が挙げられ、エステル型
としては、例えば、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、ブタンジオール1,4─ジメタクリレート、
2,2,4─トリメチル1,3─ペンタンジオールジメ
タクリレート、末端にメタクリレート基を含むポリエス
テルアクリレート、エポキシオリゴマーをベースにして
アクリレート基やメタクリレート基を末端に導入した構
造のエポキシアクリート等の、多価アルコールのアクリ
ル酸エステル又はメタクリル酸エステルに過酸化物を添
加したもの等が挙げられる。
【0018】接着剤層は硬化後の厚さが、0.1μm〜
2mm、好ましくは50〜500μmの範囲であるのが
好適である。厚さが0.1μm未満の場合には、初期接
着力を十分期待することができず、逆に、2mmを越え
る場合には、その上に溶融樹脂を被覆した後に硬化する
際の硬化速度が遅くなり、又、得られた積層体は接着剤
層内での破壊が起こり易くなる傾向がある。
【0019】金属体面に、嫌気性接着剤を塗布する方法
としては、金属体面にスプレーにより吹き付けたり、刷
毛やロールによるコーティング等により塗布する方法が
採用される。
【0020】金属体面に、溶融樹脂を被覆する樹脂被覆
層を設ける方法としては、予め押出成形、射出成形、カ
レンダー成形、圧縮成形等で成形した樹脂成形体を加熱
溶融する方法、金属体面に溶融樹脂を押出し被覆する方
法、粉体状の樹脂を静電付着させ加熱溶融して付着する
方法、粉体状樹脂の流動層中に加熱した金属体を浸漬し
て樹脂を溶融させ付着する方法、液状あるいは溶剤に溶
解した樹脂を塗布して加熱硬化させて被覆する方法、金
属体面に樹脂板を積層プレスする方法等が挙げられる。
【0021】金属管の内面に溶融樹脂を被覆して樹脂被
覆層を設ける方法としては、例えば、金属の帯板材を連
続的に溶接製管しながら、金属管の内面に溶融樹脂を押
出し被覆する方法、金属管の内面に予め押出成形で成形
された樹脂管を加熱膨張させつつ接着する方法、金属管
を加熱しておいて、内部に微粉体状の樹脂を噴射してそ
の内周面上に溶融被覆する粉体塗装方法等が挙げられ
る。
【0022】又、遮音性、断熱性等の向上を目的とし
て、樹脂被覆層を発泡ポリウレタン、発泡シラン変性ポ
リエチレン等の発泡体被覆層としてもよい。
【0023】
【作用】本願の請求項1の発明は、金属体面に、嫌気性
接着剤を塗布し、その上に溶融樹脂を被覆した後、嫌気
性接着剤と溶融樹脂とを硬化せしめることにより、金属
体面の樹脂被覆層を設けるべき部分に、嫌気性接着剤を
介して溶融樹脂が確実に密着し、その状態で嫌気性接着
剤のまわりの空気を完全に遮断して嫌気性接着剤が硬化
するとともに、溶融樹脂も硬化するので、金属体面に接
着剤層を介して密着状態で強固に接合した樹脂被覆層を
設けることができる。これにより、得られた積層体は、
金属体面と樹脂被覆層間の初期接着性に優れており、
又、高温状態、特に熱水に接触するような用途に供した
場合における、耐熱性や耐水性等の耐久性の接着耐久性
が優れており、耐蝕性に優れている。
【0024】本願の請求項2の発明は、金属体面に、嫌
気性接着剤を塗布し、金属体を製品形状に賦形し、上記
の接着剤を塗布した面上に溶融樹脂を被覆した後、嫌気
性接着剤と溶融樹脂とを硬化せしめることにより、金属
体面に接着剤を塗布した後に、金属体を製品形状に賦形
する場合にも、接着剤の塗膜は割れたり剥れたりするこ
とがなく、金属体面の樹脂被覆層を設けるべき部分に、
嫌気性接着剤を介して溶融樹脂が確実に密着し、その状
態で嫌気性接着剤のまわりの空気を完全に遮断して嫌気
性接着剤が硬化するとともに、溶融樹脂も硬化するの
で、金属体面に接着剤層を介して密着状態で強固に接合
した樹脂被覆層を設けることができる。これにより、得
られた積層体は、金属体面と樹脂被覆層間の初期接着性
に優れており、又、高温状態、特に熱水に接触するよう
な用途に供した場合における、耐熱性や耐水性等の耐久
性の接着耐久性が優れており、耐蝕性に優れている。
【0025】
【実施例】以下、本発明を、実施例により図面を参照し
て説明する。実施例1 図1は、本発明を積層管の製造方法に応用した例の製造
工程の一例を説明する正面図、図2は得られた積層管の
一例を示す一部切欠正面図である。図1(a)に示す、
肉厚2mm、外径83mmのポリ塩化ビニル樹脂管11
の外表面に、図1(b)に示す如く、嫌気性接着剤(ス
リーボンド社製:商品名「スリーボンド3062」)1
6を周方向に刷毛が設けられた塗布装置21にて硬化後
の厚さが10μmになるように塗布し、図1(c)に示
す如く、肉厚2.8mm、内径84.5mmの鋼管12
に挿入し、120℃の雰囲気中に入れて全体を加熱して
樹脂管11の外表面を溶融状態となした。図示しない
が、樹脂管11をその内部に圧縮空気を送って拡径さ
せ、鋼管12の内面に押しつけ、樹脂管11の溶融樹脂
及び嫌気性接着剤を硬化させ、図2に示す如く、鋼管1
2の内面に接着剤層13を介して厚さ1.6mmのポリ
塩化ビニル樹脂からなる樹脂被覆層14が積層された積
層管1を得た。
【0026】この積層管1を円周を12等分するように
長手方向に沿って切断して試験片を作成し、この試験片
について、JIS K6854「接着剤の剥離接着強さ
試験方法」に準じてT型剥離法(但し、巾10mmの
「T型剥離試験片」で実施)にて、鋼管12とポリ塩化
ビニル樹脂からなる樹脂被覆層14間の初期剥離接着強
度を測定した結果、15kgf/10mmであった。
【0027】又、この積層管1の長さ1mに85℃の熱
水を3分間、その後20℃の冷水を3分間通す操作を3
000サイクル繰り返す加熱─冷却テストを行った。テ
スト終了後の積層管1の端部を観察した結果、鋼管12
と樹脂被覆層14との間の剥離や隙間の発生等の異常は
認められなかった。
【0028】実施例2 図3は、本発明を積層管の製造方法に応用した別の例の
製造工程を説明する正面図、図4は得られた積層管を示
す一部切欠正面図である。図3に示す如く、厚さ0.2
mm、幅50mmのアルミニウムフープ材31を巻出し
機41より連続的にほどき、アルカリ処理装置42にて
その片面にリン酸ソーダ系配合脱脂剤により脱脂処理し
た後、酸処理装置43にて硝酸溶液に浸漬し酸化膜除去
処理を施し、アルミニウム板を作製した。
【0029】次いで、このアルミニウム板の表面に嫌気
性接着剤(スリーボンド社製:商品名「スリーボンド3
064」)を塗布ロール44にて硬化後の厚さが10μ
mになるように塗布し、塗布面を内側にして、ロールフ
ォーミング装置46にて円筒状に形成して突き合わせ部
を超音波溶接装置47により連続的に溶接して、内径1
5mm、肉厚0.2mmのアルミニウム管32を製管し
た。
【0030】一方、シラン変性LLDポリエチレン〔線
状低密度(LLD)ポリエチレン(190℃におけるM
I:5g/10分、密度:0.935g/cm3 のLL
Dポリエチレン)100重量部を、ビニルトリメトキシ
シラン1重量部と、ジ─t─ブチルパーオキサイド0.
01重量部とを用いて、シラン変性させたもの(190
℃おにけるMI:2g/10分、曲げ弾性率:5500
kg/cm2 )〕を押出機48により加熱溶融し、内層
被覆金型49にて鋼管内面上に押出し融着させて、図4
に示す如く、アルミニウム管32の内面に、接着剤層3
3を介して、厚さ1mmのシラン変性LLDポリエチレ
ンからなる樹脂被覆層34が積層された積層管3を得
た。
【0031】この積層管3について、実施例1と同様に
T型剥離法による初期剥離接着強度を測定した結果、1
3kgf/10mmであった。又、得られた積層管3の
1mについて、実施例1と同様にして加熱─冷却テスト
を行った。テスト終了後の積層管3の端部を観察した結
果、アルミニウム管32と樹脂被覆層34との間の剥離
や隙間の発生等の異常は認められなかった。
【0032】実施例3 特に図示しないが、厚さ0.5mm、巾400mmのク
ロメート処理を施した亜鉛メッキ鋼板の表面に嫌気性接
着剤(東亜合成化学社製:商品名「アロンタイトBU−
230U」)を塗布用ロールにて硬化後の厚さが10μ
mになるように塗布し、塗布面に内側になるようにロー
ルフォーミング装置にて横断面略U字状に賦形し、鋼板
樋52を得た。
【0033】この鋼板樋52に、クロスヘッドダイに
て、硬質ポリ塩化ビニル樹脂(徳山積水社製:商品名
「TS−800E」)を被覆した後、嫌気性接着剤及び
樹脂を硬化させて、図3に示す如き、鋼板樋52の内面
に嫌気性接着剤が硬化した接着剤層53を介して厚さ2
mmの硬質ポリ塩化ビニル樹脂の硬化した樹脂被覆層5
4が設けられた積層樋5を得た。
【0034】この積層樋5より長手方向に沿って試験片
を切り出し、実施例1と同様にT型剥離法にて、鋼板樋
52と樹脂被覆層54間の初期剥離接着強度を測定した
結果、18kgf/10mmであった。
【0035】又、この積層樋5の長さ1mmを85℃の
熱水に3分間、その後20℃の冷水に3分間浸漬する操
作を3000サイクル繰り返す加熱─冷却テストを行っ
た。テスト終了後の積層管1の端部を観察した結果、鋼
板樋52と樹脂被覆層54との間の剥離や隙間の発生等
の異常は認められなかった。
【0036】比較例1 嫌気性接着剤の代わりに、液混合硬化型のエポキシ系の
接着剤(スリーボンド社製:商品名「スリーボンド20
82」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして積
層管を得た。
【0037】この積層管の長さ1mについて、実施例1
と同様に、T型剥離法にてよる初期剥離接着強度の測定
した。その結果、初期剥離接着強度は、10kgf/1
0mmであった。又、実施例1と同様に加熱─冷却テス
トを行った。その結果、樹脂被覆層に直径2mmの膨れ
が12箇所発生していた。
【0038】比較例2 嫌気性接着剤の代わりに、ゴム系の接着剤(スリーボン
ド社製:商品名「1521」)を用いたこと以外は、実
施例1と同様にして積層管を得た。
【0039】この積層管の長さ1mについて、実施例1
と同様に、T型剥離法にてよる初期剥離接着強度の測定
した。その結果、初期剥離接着強度は、9kgf/10
mmであった。又、実施例1と同様に加熱─冷却テスト
を行った。その結果、樹脂被覆層に直径3mmの膨れが
13箇所発生していた。比較例3 嫌気性接着剤の代わりに、液混合硬化型のエポキシ系の
接着剤(コニシボンド社製:商品名「E40」)を用い
たこと以外は、実施例2と同様にして積層樋を得た。
【0040】この積層樋の長さ1mについて、実施例3
と同様に、T型剥離法にてよる初期剥離接着強度の測定
した。その結果、初期剥離接着強度は、11kgf/1
0mmであった。又、実施例3と同様に加熱─冷却テス
トを行った。その結果、ロールフォーミング装置により
賦形したコーナー部分に長手方向に沿って、樹脂被覆層
が剥離し、その金属面上に錆が発生していた。
【0041】
【効果】本願の請求項1の発明の積層体の製造方法は、
上記の如き構成とされているので、金属体面に接着剤層
を介して密着状態で強固に接合した樹脂被覆層を設ける
ことができる。これにより、得られた積層体は、金属体
面と樹脂被覆層間の初期接着性に優れており、又、高温
状態、特に熱水に接触するような用途に供した場合にお
ける、耐熱性や耐水性等の耐久性の接着耐久性が優れて
おり、耐蝕性に優れている。
【0042】本願の請求項2の発明の積層体の製造方法
は、上記の如き構成とされているので、金属体面に接着
剤を塗布した後に、金属体を製品形状に賦形する場合に
も、接着剤の塗膜は割れたり剥れたりすることがなく、
金属体面に接着剤層を介して密着状態で強固に接合した
樹脂被覆層を設けることができる。これにより、得られ
た積層体は、金属体面と樹脂被覆層間の初期接着性に優
れており、又、高温状態、特に熱水に接触するような用
途に供した場合における、耐熱性や耐水性等の耐久性の
接着耐久性が優れており、耐蝕性に優れている。
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を積層管の製造方法に応用した例の製造
工程を順次示す説明図であり、(a)は樹脂被覆層を形
成する樹脂管を示す一部切欠き正面図、(b)は樹脂管
の外表面に嫌気性接着剤を塗布する工程を示す一部切欠
き正面図、(c)外表面に嫌気性接着剤を塗布した樹脂
管を、鋼管中に挿入した状態を示す一部切欠き正面図で
ある。
【図2】図1に示す製造工程により得られた積層管を示
す一部切欠き正面図である。
【図3】本発明を積層管の製造方法に応用した別の例の
製造工程を説明する正面図である。
【図4】図3に示す製造工程により得られた積層管を示
す一部切欠き正面図である。
【図5】本発明の別の実施例により得られた鋼板樋を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1,3 積層管 5 鋼板樋 11 樹脂管 12 鋼管 13,33,53 接着剤層 14,34,54 樹脂被覆層 31 フープ材 32 アルミニウム管 41 巻き出し機 43 酸処理装置 46 ロールフォーミング装置 47 溶接装置 48 押出機 49 内面被覆金型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 27:06 B29L 9:00 4F 23:22 4F

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属体面に、嫌気性接着剤を塗布し、そ
    の上に溶融樹脂を被覆した後、嫌気性接着剤と溶融樹脂
    とを硬化せしめることを特徴とする積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】 金属体面に、嫌気性接着剤を塗布し、金
    属体を製品形状に賦形し、上記の接着剤を塗布した面上
    に溶融樹脂を被覆した後、嫌気性接着剤と溶融樹脂とを
    硬化せしめることを特徴とする積層体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020188865A1 (ja) * 2019-03-15 2020-09-24 ビブリロォス株式会社 マイクロヘッド及びこれを用いたステージ機構

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