JPH09262903A - ポリアミド樹脂被覆アルミニウム管材およびその製造方法 - Google Patents

ポリアミド樹脂被覆アルミニウム管材およびその製造方法

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JPH09262903A
JPH09262903A JP9778196A JP9778196A JPH09262903A JP H09262903 A JPH09262903 A JP H09262903A JP 9778196 A JP9778196 A JP 9778196A JP 9778196 A JP9778196 A JP 9778196A JP H09262903 A JPH09262903 A JP H09262903A
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polyamide resin
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silane coupling
resin
primer layer
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JP9778196A
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Takahiro Koyama
高弘 小山
Yoshiaki Watanabe
吉章 渡辺
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Sumitomo Light Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルミニウムとポリアミドとの接着性が良好
であるとともに耐食性にも優れ、とくに自動車用配管な
どとして好適に使用されるポリアミド樹脂被覆アルミニ
ウム管材、および前処理において廃液処理の問題のない
当該管材の製造方法を提供する。 【解決手段】 アルミニウム管の表面に溶融したポリア
ミドを供給することにより製造されるポリアミド樹脂被
覆アルミニウム管材において、前処理層として、有機官
能基としてエポキシ基を有するシランカップリング剤を
含むエポキシ樹脂・フェノール樹脂混合プライマー層を
形成し、または前記シランカップリング剤の被膜を設
け、該被膜上に前記プライマー層を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミド樹脂被
覆アルミニウム管材およびその製造方法、詳しくは、密
着性、耐食性に優れたポリアミド樹脂被覆アルミニウム
管材、およびポリアミド樹脂被覆に際してのアルミニウ
ム管の前処理において、廃液処理に問題が生じることが
ないポリアミド樹脂被覆アルミニウム管材の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用配管、例えば燃料用配管、空調
用配管、パワーステアリング配管などの軽量化、および
断熱性、耐食性の向上、さらに路面からの石の飛び跳ね
(チッピング)による配管の損傷防止対策として、ポリ
アミド11またはポリアミド12(ナイロンと呼ばれる
もので、以下ポリアミド樹脂という)を被覆したアルミ
ニウム合金管が、最近欧米の一部で使用されるようにな
っている。
【0003】ポリアミド樹脂は、機械的性質その他の特
性が優れていることから、エンジニアリングプラスチッ
クスとして広く使用されているが、接着性に乏しいた
め、異材料と組合わせて使用される例は少ない。アルミ
ニウムやアルミニウム合金との組合わせにおいても満足
すべき接着性を得ることは容易ではない。ポリアミド被
覆アルミニウム管の製造は、共押出により行われること
が一部の文献に記載されており、この場合、ポリアミド
樹脂とアルミニウム管の接着性を確保するためのアルミ
ニウム管の前処理として、塗装などの場合と同様、クロ
メート処理が試みられている。
【0004】クロメート処理には、処理タイプとして、
クロム酸クロメート処理、リン酸クロメート処理、ある
いは有機高分子を含有する塗布型クロメート処理などが
あり、クロム酸クロメート処理にも、処理液中にフェリ
シアン化物(K2Fe(CN)6 など) を含む促進型のクロメー
ト処理と処理液中にフェリシアン化物を含まない非促進
型のクロメート処理とがあるが、接着性について満足す
べき結果が得られないことが少なくない。
【0005】発明者らは、自動車用配管などとして使用
されるポリアミド被覆アルミニウム材の製造において、
優れた接着性を与えるアルミニウム材の前処理方法を見
出すために、耐食性などにおいて優れた点をそなえてい
るクロメート処理について再検討すべく、上記のクロメ
ート処理のタイプとその処理条件、およびポリアミド樹
脂被覆前のアルミニウム材の予熱条件の組合わせと接着
性との関係について多角的な実験、検討を行った結果、
とくに非促進型のクロム酸クロメート処理による特定量
のクロメート皮膜と特定の予熱温度との組合わせにより
優れた接着性が得られることを見出し先に特許出願し
た。
【0006】しかしながら、非促進型のクロム酸クロメ
ート処理は、高い接着性が得られる反面、反応時間が長
いため生産性が劣り、また、クロム酸クロメート処理
は、廃液処理に問題があり、廃液処理のための設備投資
が必要となる。さらに、条例によってクロム廃液処理設
備の新設が禁止されている地区もあるという立地上の制
約などもあるため、環境上の問題がないクロメート処理
以外の前処理が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリアミド
樹脂被覆アルミニウム材の製造に関連する上記の問題点
を解消するためになされたものであり、その目的は、ア
ルミニウム管(アルミニウム合金管を含む、以下同じ)
の外周面に溶融したポリアミド樹脂を供給し共押出を行
って製造するポリアミド樹脂被覆アルミニウム管および
その製造方法であって、特定の前処理による被膜を介在
させることにより、アルミニウム管とポリアミドとの接
着性、および耐食性について、前記非促進型のクロム酸
クロメート処理による前処理皮膜を形成した場合と同等
またはそれ以上の特性をそなえるポリアミド樹脂被覆ア
ルミニウム管を提供するとともに、廃液処理上の問題が
ないポリアミド樹脂被覆アルミニウム管材の製造方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明によるポリアミド樹脂被覆アルミニウム管
は、アルミニウム管の外周面に、有機官能基としてエポ
キシ基を有するシランカップリング剤を含むエポキシ樹
脂・フェノール樹脂混合プライマー層を設け、該プライ
マー層を介してポリアミド樹脂を被覆してなることを構
成上の第1の特徴とする。
【0009】また、アルミニウム管の外周面に、有機官
能基としてエポキシ基を含むシランカップリング剤の被
膜を設け、該被膜上にエポキシ樹脂・フェノール樹脂混
合プライマー層を形成し、該プライマー層を介してポリ
アミド樹脂を被覆してなることを構成上の第2の特徴と
する。
【0010】本発明によるポリアミド樹脂被覆アルミニ
ウム管材の製造方法は、アルミニウム管の外周面に、有
機官能基としてエポキシ基を有するシランカップリング
剤を0.5 〜10%含有するエポキシ樹脂・フェノール樹脂
混合プライマーを塗布して、1 〜10μm 厚さのプライマ
ー層を形成し、該プライマー層を形成したアルミニウム
管を180 ℃以上の温度に予熱したのち、アルミニウム管
の外周面に溶融したポリアミド樹脂を供給して共押出を
行うことを第1の特徴とする。
【0011】また第2の特徴は、アルミニウム管の外周
面を、有機官能基としてエポキシ基を有するシランカッ
プリング剤で処理して1 〜100mg/m2のシランカップリン
グ剤の被膜を設け、該被膜上にエポキシ樹脂・フェノー
ル樹脂混合プライマーを塗布して、1 〜10μm 厚さのプ
ライマー層を形成し、該プライマー層を形成したアルミ
ニウム管を180 ℃以上の温度に予熱したのち、アルミニ
ウム管の外周面に、溶融したポリアミド樹脂を供給して
共押出を行うことにある。
【0012】本発明において、第1の実施態様は、アル
ミニウム管またはアルミニウム合金管の外周面に、前処
理層として、有機官能基としてエポキシ基を有するシラ
ンカップリング剤を含むエポキシ樹脂・フェノール樹脂
混合プライマー層を設けるものである。エポキシ基以外
の有機官能基、例えばアミノ基、ビニル基などを有する
シランカップリング剤を含有させた場合には接着性向上
の効果を得ることができない。シランカップリング剤
は、エポキシ樹脂・フェノール樹脂混合プライマー中に
0.5 〜10%含有させるのが好ましく、0.5 %未満ではが
十分でなく、10%を越えて含有させると接着性が低下す
る傾向があり、プライマーの粘度も増加して取扱が困難
となる。
【0013】形成するプライマー層の厚さは、1 〜10μ
m の範囲が好ましく、1 μm 未満では接着性向上の効果
が十分でなく、10μm を越えても接着性が低下する傾向
がある。さらに好ましいプライマー層厚さは3 〜7 μm
の範囲である。プライマー層を形成したアルミニウム管
は、180 ℃以上の温度に予熱したのち、アルミニウム管
の外周面に溶融したポリアミド樹脂、ポリアミド11ま
たはポリアミド12を供給して共押出を行う。アルミニ
ウム管の予熱温度が180 ℃未満では十分な接着性が得ら
れない。
【0014】本発明における第2の実施態様は、アルミ
ニウム管の外周面に、まず有機官能基としてエポキシ基
を有するシランカップリング剤の被膜を設け、該被膜上
にエポキシ樹脂・フェノール樹脂混合プライマー層を形
成し、これらを前処理層としてポリアミド樹脂を被覆す
るものである。被膜形成のためのシランカップリング剤
の塗布量は1 〜100mg/m2の範囲が好ましく、1mg/m2未満
の被膜量では接着性向上の効果が小さく、被膜量が100m
g/m2を越えると、シランカップリング剤の被膜に凝集破
壊が生じ易くなり接着性が低下する。
【0015】シランカップリング剤による処理被膜の乾
燥は、160 ℃以下の温度で行うのが好ましい。160 ℃を
越える温度で乾燥した場合には、シランカップリング剤
が変質してポリアミド樹脂被覆の下地としての効果が失
われ易い。シランカップリング剤の被膜を介して形成す
るエポキシ樹脂・フェノール樹脂混合プライマー層の厚
さは、前記第1の実施態様と同様、1 〜10μm の範囲が
好ましく、プライマー層を形成したアルミニウム管を、
同じく180 ℃以上の温度に予熱したのち、アルミニウム
管の外周面に溶融したポリアミド樹脂を供給して共押出
を行う。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施に当たっては、アル
ミニウムまたはアルミニウム合金の管材を、脱脂処理、
エッチング処理またはブラスティング処理して表面を清
浄にしたのち、清浄にした管材の表面に所定量の前記シ
ランカップリング剤を含有させたエポキシ樹脂・フェノ
ール樹脂混合プライマーを塗布して、プライマー層を形
成し、または清浄にした管材の表面を前記シランカップ
リング剤で処理して所定量の被膜を形成したのち、この
被膜の上に、エポキシ樹脂・フェノール樹脂混合プライ
マーを塗布して、所定暑さのプライマー層を形成する。
【0017】ついで、プライマー層を形成したアルミニ
ウム管を、加熱装置により予熱し、共押出装置に導入す
る。共押出装置の押出ダイスを通すことにより、管の表
面に流入する溶融ポリアミド樹脂を急冷固化することな
く管表面に十分に浸透、被着させ、冷却装置を通してア
ルミニウム管に対するポリアミド樹脂の密着性を高め
る。シランカップリング剤の使用によって、ポリアミド
樹脂とアルミニウム管との密着性が向上するとともに、
湿潤環境下での耐水性が付与され、従って、得られたポ
リアミド樹脂被覆アルミニウム管の防食性が高められ、
長期間の使用が可能となる。
【0018】
【実施例】
実施例1 アルミニウム材として、JIS 3003合金管( 外径:16.6mm
、肉厚:0.8mm) を準備し、このアルミニウム合金管の
外周面を、40℃の10%NaOH溶液中に30秒浸漬したのち、
15%HNO3溶液に室温で30秒間浸漬することにより脱脂処
理したのち、有機官能基としてエポキシ基を有するシラ
ンカップリング剤(γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン) の含有濃度を変えたエポキシ樹脂・フェノ
ール樹脂混合プライマーを、5 μm 厚さに塗布し、240
℃の温度で3 分間加熱する予熱処理を行ったのち、共押
出装置により、シリンダ温度を210 〜220 ℃、押出ダイ
ス温度を210 〜220 ℃とし、アルミニウム管の外周面に
溶融ポリアミド樹脂を供給して、押出速度3m/ 分の条件
で共押出を行い、ポリアミド樹脂被覆層の厚さが200μm
のポリアミド樹脂被覆アルミニウム管を作製した。
【0019】得られたポリアミド樹脂被覆アルミニウム
管について、以下に示す接着性評価試験および耐食性評
価試験を行った。 (1)接着性評価試験 ポリアミド樹脂被覆アルミニウム管の直径を160 %に拡
大し、管端でのポリアミド樹脂被覆層の剥離状況を目視
により観察した。 (2)耐食性評価試験 アルミニウム管の素地に達するナイフカットを施し、下
記の耐食性試験を行った。 人口酢酸酸性海水噴霧サイクル試験(SWAAT 、ASTM G
85-85) 塩水噴霧試験(SST、ASTM B117) 銅塩含有酢酸酸性塩水噴霧試験(CASS 、ASTM B368)
【0020】前処理として非促進型のクロム酸クロメー
ト処理( 日本パーカライジング(株)アロジン1000の1
%溶液使用、クロメート皮膜量は総クロム換算で50mg/m
2)を行い、200 ℃に予熱してポリアミド樹脂を共押出に
より被覆したポリアミド樹脂被覆アルミニウム管( アル
ミニウム管材質:JIS 3003 、外径:16.6mm 、肉厚:0.8m
m、ポリアミド樹脂層厚:200μm)についても、同様の接
着性評価試験および耐食性評価試験を行い、当該ポリア
ミド樹脂被覆アルミニウム管の接着性および耐食性を基
準として、接着性および耐食性を相対的に評価した。
【0021】別に、アルミニウム合金板(材質:JIS 30
04、厚さ:0.3mm) を、前記JIS 3003管と同様に脱脂処理
したのち、シランカップリング剤3 %含有するエポキシ
樹脂・フェノール樹脂混合プライマーを5 μm 厚さに塗
布し、240 ℃の温度に3 分間加熱する予熱処理を行い、
2枚のアルミニウム合金板の間にポリアミド樹脂シート
を挟んで、ホットプレスにより240 ℃の温度で90秒間加
熱し、ポリアミド樹脂を溶融、圧着させたサンドイッチ
パネルを作製し、T型剥離試験(剥離速度:200mm/ 分)
を行って接着強さを測定し、プライマー塗布に代えて、
上記非促進型のクロム酸クロメート処理を行い、他は同
様にして作製したサンドイッチパネルのT型剥離接着強
さと相対比較した。ポリアミド樹脂被覆アルミニウム合
金管材での目視観察による接着性評価結果および耐食性
評価試験の結果、およびポリアミド樹脂を圧着させたア
ルミニウム合金板材でのT型剥離試験の結果を表1に示
す。表1に示すように、本発明に従う試験材はいずれも
優れた接着性および耐食性を示している。
【0022】
【表1】 《表注》○:下地層が非促進型のクロム酸クロメート処理による皮膜の場合より 優れている。接着性については25kgf/25mm以上、耐食性については 最大腐食長さ0.5mm 未満、腐食数が2個以下。 △:下地層が非促進型のクロム酸クロメート処理による皮膜の場合と同 等。接着性については20〜25kgf/25mm、耐食性については最大腐食 深さ1.0mm 未満、腐食数が10個以下。
【0023】比較例1 実施例1において、プライマー中にシランカップリング
剤を添加しないもの、シランカップリング剤の濃度を0.
3 %、12%としたものについて、実施例1と同じ評価を
行った結果を表2に示す。表2に示すように、接着性お
よび耐食性は、下地層として非促進型のクロム酸クロメ
ート処理による皮膜を形成した場合と同等以下であっ
た。
【0024】
【表2】 《表注》×: 下地層が非促進型のクロム酸クロメート処理による皮膜の場合より 劣る。接着性については20kgf/25mm未満。耐食性については最大腐 食長さ1.0mm 以上、腐食数11個以上。
【0025】実施例2 実施例1と同じ材質、寸法のアルミニウム合金管を、実
施例1と同様に脱脂処理したのち、実施例1で使用した
ものと同じシランカップリング剤を、塗布量を代えて塗
布し、ついで、エポキシ樹脂・フェノール樹脂混合プラ
イマーを5 μmの厚さで塗布し、160 ℃の温度で乾燥処
理した。この下地層を有するアルミニウム合金管を、実
施例1と同一の条件で、予熱、共押出を行い、実施例1
と同様に、接着性および耐食性の評価を行った。別に2
枚のアルミニウム合金板(JIS 3004、厚さ:0.3mm)を準
備し、同様の脱脂処理を行ったのち、実施例1と同じ方
法でサンドイッチパネルを作製し、T型剥離試験を行っ
た。接着性評価および耐食性評価の相対比較を表3に示
す。表3にみられるように、本発明に従う試験材はいず
れも優れた接着性および耐食性を示している。
【0026】
【表3】
【0027】比較例2 実施例2において、シランカップリング剤を塗布しない
もの、シランカップリング剤の塗布量を0.5mg/m2、150m
g/m2としたものについて、実施例2と同じ評価を行った
結果を表4に示す。表4にみられるように、接着性およ
び耐食性は、下地層として、非促進型のクロム酸クロメ
ート処理による皮膜を形成した場合と同等以下であっ
た。
【0028】
【表4】
【0029】実施例3 JIS 3004合金板( 厚さ:0.3mm)を準備し、このアルミニ
ウム合金板を、40℃の10%NaOH溶液中に30秒間浸漬した
のち、15%HNO3溶液に室温で30秒間浸漬することにより
脱脂処理し、ついで有機官能基としてエポキシ基を有す
るシランカップリング剤( 信越化学( 株) 製KBM403) を
1 %含むエポキシ樹脂・フェノール樹脂混合プライマー
を層厚を変えて塗布した。ついで、プライマー層を形成
した2枚のアルミニウム合金板を220 ℃の温度に予熱
し、アルミニウム合金板の間にポリアミド樹脂シートを
挟んで、ホットプレスで240 ℃の温度に90秒加熱するこ
とにより、ポリアミド樹脂を溶融、圧着させてポリアミ
ド樹脂被覆厚さが200 μm のサンドイッチパネルを作製
した。
【0030】また、上記脱脂処理したアルミニウム合金
板の表面に、同じシランカップリング剤を塗布量50mg/m
2 で塗布し、この上にエポキシ樹脂・フェノール樹脂混
合プライマーを層厚を変えて塗布した。ついで、上記と
同じ方法でサンドイッチパネルを作製した。別に、上記
脱脂処理したアルミニウム合金板を、非促進型のクロム
酸クロメート処理液( 日本パーカライジング( 株) 製ア
ロジン1000の1 %溶液)で処理してクロメート皮膜(皮
膜量:総クロム量換算50mg/m2)を形成し、ついで、上記
と同じ方法でサンドイッチパネルを作製した。
【0031】得られたサンドイッチパネルについて、T
型剥離試験(剥離速度:200mm/分)を行い、下地処理と
してクロム酸クロメート処理を行い、クロメート皮膜を
形成したものと相対的比較した。なお、試験片のチャッ
クのつかみ代の部分にはポリアミド樹脂を被覆しないよ
うにした。試験結果を表5、表6に示す。表3、表4に
おいて、本発明の条件を外れたものには下線を付した。
表5、表6にみられるように、本発明の条件に従う試験
材は、いずれも優れた接着性を示したが、本発明の条件
を外れるものは接着性が劣っている。
【0032】
【表5】 《表注》○: 下地層が非促進型のクロム酸クロメート処
理による皮膜の場合より優れている。25kgf/25mm以上。 △: 下地層が非促進型のクロム酸クロメート処理による
皮膜の場合と同等または多少優れている。20〜25kgf/25
mm。 ×: 下地層が非促進型のクロム酸クロメート処理による
皮膜の場合より劣る。20kgf/25mm未満。
【0033】
【表6】
【0034】比較例3 実施例1において、シランカップリング剤として、有機
官能基としてアミノ基を有するシランカップリング剤
(プライマー中に3 %添加)を使用したものについて、
また実施例2において、有機官能基としてアミノ基を有
するシランカップリング剤を50mg/m2 塗布することによ
り被膜を形成し、160 ℃の温度で乾燥したものについ
て、それぞれ実施例1および実施例2と同様の評価を行
った。その結果は表7に示すように、接着性および耐食
性はいずれも、下地層として非促進型のクロム酸クロメ
ート処理による皮膜を形成したものと同等またはそれ以
下であった。
【0035】
【表7】
【0036】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、良好な
接着性を有するとともに、耐食性にも優れたポリアミド
樹脂被覆アルミニウム管材、および前処理において廃液
処理の問題のないポリアミド樹脂被覆アルミニウム管材
の製造方法が提供される。本発明によるポリアミド樹脂
被覆アルミニウム管材は、自動車用配管などに使用して
有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22F 1/04 C22F 1/04 Z F16L 58/10 F16L 58/10 // B29K 77:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム管の外周面に、有機官能基
    としてエポキシ基を有するシランカップリング剤を含む
    エポキシ樹脂・フェノール樹脂混合プライマー層を設
    け、該プライマー層を介してポリアミド樹脂を被覆して
    なることを特徴とするポリアミド樹脂被覆アルミニウム
    管材。
  2. 【請求項2】 アルミニウム管の外周面に、有機官能基
    としてエポキシ基を有するシランカップリング剤の被膜
    を設け、該被膜上にエポキシ樹脂・フェノール樹脂混合
    プライマー層を形成し、該プライマー層を介してポリア
    ミド樹脂を被覆してなることを特徴とするポリアミド樹
    脂被覆アルミニウム管材。
  3. 【請求項3】 アルミニウム管の外周面に、有機官能基
    としてエポキシ基を有するシランカップリング剤を0.5
    〜10%(重量部%、以下同じ)含有するエポキシ樹脂・
    フェノール樹脂混合プライマーを塗布して、1 〜10μm
    厚さのプライマー層を形成し、該プライマー層を形成し
    たアルミニウム管を180 ℃以上の温度に予熱したのち、
    アルミニウム管の外周面に、溶融したポリアミド樹脂を
    供給して共押出を行うことを特徴とするポリアミド樹脂
    被覆アルミニウム管材の製造方法。
  4. 【請求項4】 アルミニウム管の外周面を、有機官能基
    としてエポキシ基を有するシランカップリング剤で処理
    して1 〜100mg/m2のシランカップリング剤の被膜を設
    け、該被膜上にエポキシ樹脂・フェノール樹脂混合プラ
    イマーを塗布して1 〜10μm 厚さのプライマー層を形成
    し、プライマー層を形成したアルミニウム管を180 ℃以
    上の温度に予熱したのち、アルミニウム管の外周面に溶
    融したポリアミド樹脂を供給して共押出を行うことを特
    徴とするポリアミド樹脂被覆アルミニウム管材の製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030037521A (ko) * 2001-11-06 2003-05-14 엘지전선 주식회사 자동차 배관용 알루미늄 튜브 및 그 제조방법
KR100887710B1 (ko) * 2008-10-30 2009-03-11 남궁영 알루미늄튜브 및 그 제조방법
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