JPH0527664Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はプレフアブ式トイレの内部を更に大便
所や掃除用流し場等の小区画に仕切る際、ブース
パネルを連設して形成されるトイレブースの出入
口構造に関し、特に、ドア枠で支持した心軸式の
スプリングピボツトによりブースドアを枢支して
成るトイレブースの出入口構造に関する。

（従来の技術） プレフアブ式トイレのブースドアに使用される
心軸式のスプリングピボツトは、フロアヒンジと
異なり、通常、ドア枠で支持される一対の釣金具
から成り、その一方にバネ力調整用の調整部材が
付設されている。

斯かるピボツトでブースドアを軸釣する場合、
従来は、調整部材付の釣金具をドアの上側、他方
の釣金具を下側に配設するようにしていた。

（考案が解決しようとする課題） この為、ブースドアの上方に調整部材の操作ス
ペースを用意しておかざるを得ず、その分、隙間
ができ、密室性の向上を図る上で好ましくなかつ
た。

本考案は斯かる従来のトイレブースの出入口構
造における問題点を有効に解決すべく為されたも
ので、その目的とする処は、ブースドア上方の隙
間を可及的に排除し得るトイレブースの出入口構
造を提供するにある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成すべく本考案は、調整部材付の
釣金具をブースドアの下側に、他方の釣金具を上
側に配設し、以つて、この上側釣金具の少なくな
くとも一部を被覆する欄間パネルを設けるように
した。

（作用） 上記手段によれば、ドア上方にバネ力調整用の
スペースを用意する必要がない。

（実施例） 以下、本考案をプレフアブ式トイレの掃除用流
し場を囲うブースに適用した実施例に付き、添付
図面に基づいて詳細に説明を行なう。

先ず、第４図を参照して、本実施例に係るトイ
レの概要を説明しておく。

第４図はトイレ全体の伏図である。

図中、Ｔはトイレの全体を表し、トイレＴは、
ビルジング躯体の壁で囲まれた所与の屋内空間Si
に片面壁装の壁パネルを建並べて周壁Wtを形成
することにより所要のトイレスペースStを得、こ
れをブースＢ１，Ｂ２で左右のサブスペースSt
１，St２に間仕切り、夫々防水下地タイル仕上床
Ft１，Ft２を張ると共に組天井Ct１，Ct２を吊
設し、更に、仕切ブースＢ３〜Ｂ７を立てゝ、大
便所コンパートメントＣ１〜Ｃ３や掃除用流し場
Sk等を囲う一方、配管ユニツトUt１〜Ut８を引
廻し、洗面化粧カウンターCnや、小便器Sb……、
大便器Db……それに掃除流し用水槽Tk等所要の
トイレ設備を施して構成した所謂プレフアイブタ
イプのもので、各スペースSt１，St２，Ｃ１〜Ｃ
３，Skの毎の換気量及び負圧を効果的に制御す
る上で、それらを仕切るブースＢ１〜Ｂ７の建付
高さを吊天井Ct１，Ct２と略同レベルに設定し
た構造になつている。

そして、掃除用流し場Sk前面のブースＢ１に
設けられた出入口Ekに本考案が適用されており、
その詳細を、以下、第１図乃至第３図に基き説明
する。

第１図は第４図の１−１線拡大断面図、第２図
及び第３図は夫々第１図の２−２線及び３−３線
拡大断面図である。

前記掃除用流し場SkとトイレスペースSt２と
の間の出入口Ekは、躯体床Fbに定着敷設した床
ランナーRf，Rf′上にブースパネルPb，Pb′を位
置決め固定して建並べ、所定距離ｗで相対向する
パネルPb，Pb′端縁の外向きチヤンネル状縦框１
０，１０′に略Ｌ型で肉厚でありドア側が湾曲し
た雄形ドア枠１１，１１′を嵌着固定し、これで
支持した上下の心軸式釣金具１２，１３により、
ドア枠１１，１１′の湾曲内面１１ａ，１１′ａ間
にブースドアDrを釣止め、ドアDr内蔵のトーシ
ヨンバー１４から得たバネ力で常時閉方向に付勢
しておくようにしたもので、調整ネジ１５により
トーシヨンバー１４の弾発力を調節できるように
なつている。図中、KnはドアDrのノブである。

尚、上下の釣金具１２，１３は、上側１２の場
合、固定アーム１２ａの基端スラスト部１２ｂ下
面凹所１２ｃに揺動アーム１２ｄの軸部１２ｅを
係合せしめた構造になつており、一方、下側１３
の場合、グラビテイピボツト１３ａの先端スラス
ト部にドア載せアーム１３ｂの基部を枢着した構
造になつていて、アーム１３ｂ基部とトーシヨン
バー１４の下端部とが連結されている。

本実施例では、以上において、トーシヨンバー
１４の調整ネジ１５を下側釣金具１３のピボツト
１３ａ先端部下面に縦設螺合せしめる一方、上側
釣金具１２の揺動アーム１２ｄをブースドアDr
の上框１６上面にビス止め固定し、更に、ドア
Dr上方に欄間パネル２０を設けて、その下縁部
２０ａに上側釣金具１２の固定アーム１２ａを収
設することにより、ドアDr上縁とパネル２０下
縁との間に出来る隙間ｄを可及的に排除するよう
にしている。

欄間パネル２０の納まりは、側縁部２０ｂ，２
０b′の場合、それ自身の縦框２１，２１′とブー
スパネルPb，Pb′の縦框１０，１０′を角パイプ
２２，２２′で雄雌に取合うことにより行ない、
上縁部２０ｃは、細長な幕板２３を嵌着起設し
て、天井Ct２下面との間の隙間d′を塞ぎ上げ、幕
板２３の側面沿い天井廻縁２４を延設する。

尚、角パイプ２２，２２′は天井Ct２より上方
に突出させ、上端部２２ａ、２２′ａを頭つなぎ
材２５で連結する。

また、欄間パネル下縁部２０ａに対する上側釣
金具１２の固定アーム１２ａの収設は、同アーム
１２ａをパネル下框２６に嵌合係止して行なうよ
うにする。

本実施例によれば、ブースドアDr上方にトー
シヨンバー１４のバネ力調整作業用スペースを確
保しておく必要が無く、従つて、ドアDr上方を
欄間パネル２０で一杯に被覆することができ、外
観性及び換気上極めて好ましい。

尚、上記実施例では、ドアDrの閉方向への付
勢をトーシヨンバー１４のバネ力により行なつて
いるが、ドアDr下部又は下側釣金具１３のピボ
ツト１３ａ中にコイルスプリングを配設して同様
の効果を得ることは差支えない。

それに、上側釣金具１２の揺動アーム１２ｄを
ドアDrの上框１６に面一に嵌め込んで、ドアDr
上縁とパネル２０下縁間の隙間ｄを更に小さくす
るようにしても良い。

（考案の効果） 以上の説明により明らかな如く、本考案によれ
ば、心軸式のスプリングピボツトで釣止めたブー
スドアを備えるトイレブースの出入口を構成する
に当り、バネ力調整部材付の釣金具をドアの下側
に、他方の釣金具を上側に配設し、以つて、この
上側釣金具の少なくなくとも一部を被覆する欄間
パネルを設けるようにしているので、ドア上方の
隙間を、天井から上側釣金具の位置まで、随意に
被覆することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案をプレフアブ式トイレの掃除用流
し場を囲うブースに適用した実施例に付き示した
もので、第１図はブース出入口の正面図、第２図
及び第３図は夫々第１図の２−２線及び３−３線
拡大断面図、第４図はトイレの伏図である。 尚、図中、１０，１０′はブースパネルの縦框、
１１，１１′はドア枠、１２は上側釣金具、１２
ａは固定アーム、１２ｄは揺動アーム、１３は下
側釣金具、１４はトーシヨンバー、１５は調整ネ
ジ、２０は欄間パネル、２２，２２′は角パイプ、
２３は幕板、２５は頭つなぎ材、Ｂ１はブース、
Ct２は釣天井、Drはブースドア、Ekは出入口、
Skは掃除用流し場、Ｔはプレフアブ式トイレを
表している。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 相対向するブースパネルの端縁に取付けたド
   ア枠と、該ドア枠で支持した一対の心軸式釣金
   具により枢支されるブースドアと、該ドアを所
   定回動方向に付勢するバネ力の調整部材とを備
   えて成り、該調整部材は上記一対の心軸式釣金
   具の下側に付設されているトイレブースの出入
   口構造において、 前記一方の釣金具を前記ドアの下側に、他方
   の釣金具を上側に配設し、該上側の釣金具を少
   なくとも一部被覆する欄間パネルを設けて成る
   トイレブースの出入口構造。 ２ 前記上側の釣金具を上下のピボツトアームで
   構成し、該上側のアームを前記欄間パネルの下
   縁部に収設して成る請求項１に記載のトイレブ
   ースの出入口構造。 ３ 前記ドア枠と前記ブースパネルの端縁とを角
   材で雌雄嵌合し、該角材の上端を吊天井より上
   方で連結して成る請求項１に記載のトイレブー
   スの出入口構造。 ４ 前記欄間パネルの上縁と前記吊天井との間を
   被覆する幕板部材を設けて成る請求項３に記載
   のトイレブースの出入口構造。