JPH05271254A - 新規フォスフォリレート化反応生成物 - Google Patents

新規フォスフォリレート化反応生成物

Info

Publication number
JPH05271254A
JPH05271254A JP4018396A JP1839692A JPH05271254A JP H05271254 A JPH05271254 A JP H05271254A JP 4018396 A JP4018396 A JP 4018396A JP 1839692 A JP1839692 A JP 1839692A JP H05271254 A JPH05271254 A JP H05271254A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
reaction product
lactone
phosphorylated
alkyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4018396A
Other languages
English (en)
Inventor
Ismael Colon
イスマエル、コロン
Charles B Mallon
チャールス、バーナード、マロン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Union Carbide Corp
Original Assignee
Union Carbide Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Union Carbide Corp filed Critical Union Carbide Corp
Publication of JPH05271254A publication Critical patent/JPH05271254A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/40Introducing phosphorus atoms or phosphorus-containing groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Polyethers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規フォスフォリレート化反応生成物を提供
する。 【構成】 磁気記録媒体のような用途に使用するのに適
した改良された分散特性を有するヒドロキシアルキルア
クリレート又はメタクリレート−ラクトン付加物のフォ
スフォリレート化された反応生成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、新規フォスフォリレート化し
た反応生成物に関し、そして更に詳しくは、磁気記録の
ような組成物において分散及び媒体の磁気特性の増大に
使用するための新規生成物に関する。
【0002】
【先行技術】多年にわたり磁気記録は多種の産業界にお
いて活気のある場所を占めて来た。したがって磁気テー
プはオーディオ、ビデオ、コンピューター、計器及びそ
の他の記録に使用されている。磁気記録媒体は、例えば
磁気カード及び磁気ディスク、リール、ビデオテープ、
高性オーディオテープ、コンピューターテープ、フロッ
ピーディスクなどを包含する種々の形態で使用されてい
る。
【0003】数種の異なった種類の磁気記録媒体が存在
するけれど、すべての種類がプラスチック、紙又は金属
製の基板上に被覆された磁気粒子(場合により「ピグメ
ント(pigment) と呼ばれる)の層より成る。記録すべき
情報は基板上に塗布された磁性ピグメント中に、記録ヘ
ッドにより磁化された一連の小領域として貯えられる。
磁性ピグメントの被覆層には磁性ピグメント粒子間に凝
集マトリックスを提供し、上記のような粒子を基板に接
着させる結合剤系が包含される。
【0004】磁性塗料を例えばグラビアロール コータ
ーのようなコーティング装置により基板に塗布し、次い
で該塗布された基板を典型的には直ちに磁気配向(magne
ticorientation)工程に進め、そこで未乾燥層上におい
てピグメント粒子の配向を行う。この工程において、典
型的には針状結晶である顔料粒子の長軸を磁化方向に一
致させる。
【0005】良好な記録性能を達成するため、該磁性塗
料は広範囲にわたる特性を有しなければならない。望ま
しくは比較的に均一の粒度を有するピグメント粒子はで
きるだけ大きな割合の塗料層を形成すべきである。更
に、該塗料中における、屡々光沢度として評価されるピ
グメント粒子の分散度を、できるだけ高くすべきであ
る。更に該高度に分散されたピグメント粒子は前述した
ように適度に配向し得るものでなければならない(配向
の程度は屡々「直角度(squareness)」として測定され
る)。
【0006】更にその上、該磁性塗料又は磁性塗膜の接
着性及び耐摩耗性は高くあるべきである。また磁性表面
の摩擦係数はヘッド材料に対し低くあるべきであり、し
かもピッチローラー及びキャプスタン(capstan) ローラ
ーのような駆動手段に対し適度な値を有すべきである。
【0007】これら及びその他の異なる規準を満足させ
ることは基本的に相反し、又は反対の性質の微妙な均衡
を必要とすることが立証されている。多年にわたる、か
なりの量の努力が磁気記録媒体の種々の特性の改良に向
けられて来た。
【0008】性能基準を満足させるためには結合剤系は
適度なモジュラスを有しなければならず、しかも十分な
引張強さ及びレジリエンスをも有しなければならない。
一般的に結合剤系において1種よりも多い材料を使用す
ることにより、これらの基準を満足させることが更に望
ましいことがわかった。典型的には架橋又は硬化するこ
とのできる比較的に高分子量の重合体を使用して所望の
モジュラスを与える。種々のエラストマーをも組み入れ
て所望のレジリエンス及び引張強さを達成する。
【0009】慣用の結合剤系は、例えばポリアクリレー
ト、ポリエステル、ポリエステルアミド、ポリヒドロキ
シエーテル、ならびにビニルクロリド、ビニルアセテー
ト、アクリロニトリル、ビニルアルコール、ビニルブチ
ラール及びビニリデンクロリドのような単量体からの共
重合体のような種々の高Tg(すなわち高ガラス転移温
度)硬化性の重合体又は樹脂を、ニトリルゴム、ポリエ
ステル、アルキド樹脂及びポリエステルポリウレタンを
包含する低Tgエラストマー系重合体と組み合わせて包
含する。後者のエラストマーは高性能用に選択される材
料であることを屡々表わす。このような樹脂は優れた強
さと耐摩耗性とを有する。
【0010】典型的には該硬化性重合体は、モジュラ
ス、耐久性及び耐摩耗性の各特性を更に増大させるため
の架橋を、多官能性イソシアネートを使用することによ
り達成することができるのでヒドロキシル官能性を有す
る。多官能性イソシアネートにより十分な架橋を行うこ
とができるけれど、このような物質は問題を生ずること
のある周知の感湿性物質である。また架橋は磁気記録媒
体が貯蔵されている時間を含めて時間一ぱいにわたって
生ずる。早期熟成架橋は記録媒体の圧延を困難又は不可
能にすることもある。
【0011】したがって電子線放射技術により硬化又は
架橋することのできる結合剤樹脂を提供することが望ま
しい。種々の電子線硬化性の、多官能性アクリレート及
びメタクリレートが知られている。このような物質を使
用する方法はこれらの物質が磁性塗料用に不適当と一般
的に思われている機械的特性及び耐表面摩耗特性を有す
るので難かしい。
【0012】多くの結合剤系において配向すべきピグメ
ント粒子の分散度及び能力は分散助剤の不存在下におい
ては不適当であると考えられることが多い。これらの特
性を改良するために広範囲の種々の技術が提案されて来
た。すなわち、この目的のために多くの界面活性剤が使
用されて来た。これらには高級脂肪族アミン、高級脂肪
酸、ポリオキシエチレンホスフェートアルキルエーテル
のような高級アルコールのリン酸エステル、高級脂肪酸
とソルビトールとのエステル、ナトリウムアルキルベン
ゼンスルホネート、ベタイン型非イオン界面活性剤など
が包含される。
【0013】上記のような界面活性剤を使用することに
より得られる磁性塗料は一般的に磁性粉末の均一な分散
と共に、該粉末又はピグメントが針状粒子である場合に
良好な配向を示す。他方においてこのような界面活性剤
の使用は耐摩耗性に悪影響を及ぼし、又は使用中の品質
に困難性を生じさせる。これらの問題は上記界面活性剤
の磁性塗料表面への移動もしくはブルーミング(しみ出
し)、又は硬化性樹脂もしくは該磁性塗料中の他の成分
の不必要な可塑化に起因することが多い。
【0014】移動の問題を回避する一つの試みが英国特
許第2,097,415A号明細書に提案されている。
この特許明細書は架橋性又は重合性結合剤と共に少なく
とも1個の重合性不飽和二重結合を有するリン酸エステ
ルを使用することを提案している。好ましくは該リン酸
エステルは水酸基2個又はそれ以上を有する化合物のリ
ン酸エステルと、イソシアネート基に対して反応性であ
る官能基を有するアクリル化合物又はメタクリル化合物
及びポリイソシアネート化合物とを反応させることによ
り得られる生成物である。この開示されるリン酸エステ
ルは、2種の主要なタイプ:(1)長鎖アルキルエーテ
ル又はポリエステルと、イソシアネート基に対して反応
性である官能基と有するアクリル又はメタクリル化合物
と、ポリイソシアネート化合物との反応生成物、及び
(2)ヒドロキシアルキルアクリレートのリン酸エステ
ル、を包含する。
【0015】開示されるその他の結合剤系は、サルフェ
ート、スルホネート、ホスホネートなどのような種々の
親水基を包含する化合物を使用する。日本特許出願第1
16,474号明細書はポリウレタンと随意的に、スル
ホネート基含有のポリエステルと、スルホネート、サル
フェート、カルボキシレート又はホスホネート基を含有
するビニルクロリド重合体との磁気層結合剤組成物を開
示している。該結合剤は磁性粉末及び記録媒体に対する
良好な分散機能を有し、優れた耐久性及び良好な表面光
沢を有すると述べられている。
【0016】特開昭57−92421号公報は(1)少
なくとも1種の、−SO3 M、−OSO3 H、−COO
M、−P(O)(OM′)2 、−NH2 、−NHR、N
12 、+NR1 2 3 (上記各式中、MはH、L
i、Na又はKであることができ、M′はH、Li、N
a、K又は炭化水素基であることができ、そしてR基は
炭化水素基であることができる)のような親水基、及び
(2)少なくとも2個のアルキル型二重結合、を有する
ポリエステルウレタンを包含する磁気記録媒体を開示し
ている。
【0017】特開昭57−92422号公報は(1)−
OSO3 H、−COOM、−P(O)(OM′)2 (各
式中、MはH、Li、Na、Kであることができ、そし
てM′はH、Li、Na、K又は炭化水素基であること
ができる)から選択される少なくとも1種の親水基、及
び(2)親水基1個当りの分子量200ないし500
0、を有するポリウレタン又はポリエステル樹脂を含有
する磁性層を開示している。
【0018】国際特許出願公告第WO 8400240
−A号公報はポリビニルクロリド・ビニルアセテート・
ビニルアルコールと、−SO3 M、−OSO3 M′、−
COOM又は
【0019】
【化3】
【0020】(各式中、MはH、Li、Na又はKであ
ることができ、そしてM1 及びM2 はLi、Na、K又
はアルキル基であることができ、好ましくは炭素原子2
3個までを有するアルキル基である)のような極性基を
有するポリウレタン樹脂とを開示している。
【0021】特開昭55−117734号公報はアルキ
レングリコールアクリレート又はアルキレングリコール
メタクリレートのリン酸エステルと共重合性単量体との
共重合体とを含有する磁気記録媒体に対する結合剤を開
示している。強磁性材料に対する湿潤性は非常に良好で
あるので結合剤中における分散性が改良されてると述べ
られている。
【0022】磁性塗料媒体に使用される結合剤重合体の
中で、部分的に加水分解された(すなわち部分的にけん
化された)ビニルクロリド・ビニルアセテート共重合体
及びターポリマーならびにフェノキシ樹脂が市販されて
いる。コンピューター用テープ、フロッピーディスクな
どのような最高性能用に対してはフェノキシ樹脂が、与
えられるすぐれた耐久性、強靱性及び熱安定性の故に選
択される樹脂となることが多い。
【0023】不都合なことには上記のような結合剤用重
合体を使用する塗料の分散特性及び配向特性は典型的に
は所望以下である。
【0024】種々の分散助剤を使用することにより、こ
れらの特性を改良するかなりの努力がなされて来た。
【0025】ハヤマ(Hayama)らの米国特許第4,42
0,537号明細書は市販のビニルクロリド・ビニルア
セテート・ビニルアルコール共重合体及びホスホリック
エステル型アニオン界面活性剤(例えば「GAFACRE 610
」)を包含する磁気記録媒体を開示している。界面活
性剤の含量が塗料の5重量%以上である場合には界面活
性が磁性層からしみ出すことが記載されている。
【0026】フイスマン(Huisman) の米国特許第4,1
53,754号明細書は従来の分散剤による困難性を記
載している。レシチンのような低分子量の分散剤は分散
されるべき粒子を十分に覆うためには過剰量を必要とす
る不利益を有する。例えばオランダ特許出願第65.1
1015号明細書に記載のような高分子量の分散剤は、
それらの乏しい湿潤性の故に、粒子の集塊もまた分散剤
により覆われる不利益を有する。上記のような集塊を崩
して個々の粒子とすることは容易にできることではない
か、あるいは大量のエネルギーの使用によってのみでき
ることである。フイスマンは結合剤と共に、分散剤とし
てN−アシルサルコシンを使用することを提案してい
る。実施例はこのような分散剤を市販のフェノキシ樹脂
及びビニルクロリド・ビニルアセテート・ビニルアルコ
ールターポリマーと共に使用することを示している。
【0027】ホリゴメ(Horigome) らの米国特許第4,
291,100号明細書はポリオキシエチレンソルビタ
ン高級脂肪酸エステル界面活性剤を使用する磁気記録媒
体を開示している。実施例はビニルクロリド・ビニルア
セテート共重合体及びビニルクロリド・ビニルアセテー
ト・ビニルアルコールターポリマーと共に上記のような
界面活性剤の使用を包含する。
【0028】オータ(Ota) らの米国特許第4,305,
995号明細書はソルビタンのモノ、ジ及びトリ高級脂
肪酸エステル界面活性剤の混合物を包含する磁気記録媒
体を示している。実施例はビニルクロリド・ビニルアセ
テート共重合体と共に上記のような界面活性剤の使用を
示している。
【0029】カワスミ(Kawasumi)らの米国特許第4,3
30,600号明細書は磁性化し得る粒子の分散特性が
改良され、それが改良された飽和磁束密度及び矩形比(s
quareness ratio)を生ずる結果となる磁気記録媒体を開
示している。これらは該磁性化し得る粒子を、容易に加
水分解される少なくとも1種の基と、有機溶媒中におい
て加水分解が困難な少なくとも1種の親油性基とを有す
るチタンアルコレート化合物により磁性化し得る粒子を
処理することにより達成した、実施例は上記のようなチ
タンアルコレートと市販のビニルクロリド・ビニルアセ
テート共重合体結合剤との使用を示している。
【0030】ヨダ(Yoda)らの米国特許第4,400,4
35号明細書は結合剤としてビニルクロリド・ビニルア
セテート共重合体を使用したこと、しかしそのような共
重合体は磁性層中の磁性粉末の分散性を改良することを
容易にする官能基を有しないことを記載している。該明
細書は更に熱硬化反応を行うのが容易でないことを述べ
ている。代りにビニルクロリド・ビニルアセテート・ビ
ニルアルコール共重合体の使用を提案しており;水酸基
が存在するので磁性粉末の分散性が改良され、かつ熱硬
化反応を行うことができる。しかしながら、ビニルアル
コール成分の故に該共重合体のガラス転移温度は不都合
に高く、圧延操作によって表面の性質を改良することを
困難にする。少なくとも1.5%のマレイン酸成分の含
量を有するビニルクロリド・ビニルアセテート・マレイ
ン酸共重合体を使用することにより、改良された配向と
最大残留磁束密度とを有する磁気記録媒体が得られる。
【0031】顔料粒子が高度に分散して磁性塗料を形成
することができ、この場合上記粒子が次いで容易に配向
することのできる結合剤系をまず第一に提供する問題の
ほかに、使用方法が更にその上の問題を生じさせる場合
がある。すなわち適度な分散を行うためには比較的に高
エネルギーの混合装置を必要とする。一つの例として溶
媒中における結合剤系の混合物が提供され、次いで該混
合物を3ロール又は高速かくはんミキサー又はニーダー
上において十分に混練し、かつかきまぜる。得られたス
ラリーは次いで屡々ボールミル、研摩ミル又はその他の
分散装置に移して塗料中の磁性粒子の均一な高度の分散
を行う。
【0032】もしも塗料を形成後、かなり速やかに使用
すれば問題は生じない。しかしながら使用の必要性から
塗料混合物を貯蔵しなければならないことが時々ある。
このような貯蔵により、最初に達成された有益な分散特
性の実質的な減退をもたらす。このような「衰えた(sta
le) 」塗料混合物を使用することは、このような塗料混
合物が使用され、かつ処理される場合にピグメント粒子
を所望の配向に到達させるのに要する処理についての問
題を提起する。最初の高エネルギー混合の連続反復を強
行することは明らかに経済的に望ましくない。
【0033】したがって、この分野における従来からの
かなりの努力にも拘らず、使用についての広汎な要求に
対する所望の分散特性及び配向特性を達成するために、
他に望ましい結合剤の使用を可能とする率直な解答に対
する要望がそのまま存続している。
【0034】
【発明の目的】本発明の主要な目的は、磁気被覆体のよ
うな用途に、所望の分散及び配向特性を付与するのに使
用するための新規なフォスフォリレート化した反応生成
物を提供するにある。
【0035】本発明の更に目的とするところは、磁気記
録媒体用として、主にプラグ−イン(plug-in) 置換のよ
うな配合物(処方物)における慣用のバインダーに対し
て置き換えることが出来る新規なバインダー系を提供す
ることにある。
【0036】更に他の目的は、直接的な、容易な合成法
を使用することによって得られる新規なフォスフォリレ
ート化した反応生成物を提供するにある。
【0037】本発明の他の目的は、磁気記録媒体用のバ
インダー系を提供するものであって、この系は使用時に
ブルーミング(blooming)を起すことのある分散剤を使用
する必要性を最小に、或は排除するものである。
【0038】更に他の目的は、慣用的に使用する磁気被
覆装置において処置することが可能な磁気被覆体を提供
することである。
【0039】更に他の目的は、長時間に亘って貯蔵する
ことができ、しかも使用時に、所望の磁気特性を提供す
るように容易に処置することができる磁気被覆体を提供
するにある。
【0040】他の目的は、電子ビーム照射によって交差
結合または硬化することの出来るバインダー系を提供す
ることである。関連目的は電子ビーム照射によって硬化
することが出来、そして更に所望の分散特性を提供する
硬化性樹脂を提供することである。
【0041】本発明の更に目的とするところは、バイン
ダー系内に化学的に結合して、硬化した被覆体における
原子移動またはブルーミングを回避することができる分
散剤を提供するにある。
【0042】本発明のこれらの目的及びその他の目的
は、下記の記載から明らかとなるであろう。
【0043】
【発明の総括】本発明は、ある種のラクトンをフォスフ
ォリレート化すると、所望の分散及び磁気特性を有する
磁気記録媒体を提供し得ることの発見に基づくものであ
る。このようにフォスフォリレート化した反応生成物
は、直接的な容易な方法によって合成することが出来、
そして慣用の磁気被覆装置に使用し得る粘度及びその他
の特性を有する磁気被覆体を提供することができる。慣
用の磁気被覆配合物に包含させるのに、重大な変更を必
要としない。合成反応に適当な選択をすることによっ
て、得られるバインダー系は電子ビーム照射によって硬
化し得るようにすべきである。こうして得られる系は、
また使用に先立って長時間に亘って貯蔵することも出
来、そして該系は、その後で、本発明の比較的低分子量
のフォスフォリレート化された物質で容易に処理して、
必要な磁気特性を達成させることが出来る。この比較的
低分子量のフォスフォリレート化した物質は、同様な目
的に対して慣用なバインダー系に、付加物として同様に
使用することが出来る。使用すべき特定の硬化技術に対
して、低分子量のフォスフォリレート化した物質を適当
に選択することによって、このような物質は硬化した被
覆物中に化学的に結合され、そしてブルーム(bloom) ま
たは原子移動(migrate) しない。
【0044】本発明の一つの様相によれば、必須モジュ
ラス及びその他の強度特性を提供するのに使用した硬化
用樹脂は適当にフォスフォリレート化して、必須の顔料
分散液及び磁性を達成するのに適当な特性を提供させ
る。本発明の他の様相によれば、採用するバインダーと
直接的に、或は間接的に反応し得るフォスフォリレート
化した分散性物質を使用する。
【0045】本明細書において使用する字句「フォスフ
ォリレート化」(phosphorylation)は、ヒドロキシル基
のフォスフェートへの転換を意味する。したがって、本
発明のフォスフォリレート化した反応生成物は、同様
に、フォスフェートエステルとも考えることができる。
【0046】
【発明の詳述】磁気録媒体における分散剤として使用す
るのに適当である本発明のラクトン−アクリレート付加
物はラクトンとヒドロキシアルキルアクリレート又はヒ
ドロキシアルキルメタクリレートとの反応生成物であ
る。このラクトーンアクリレート付加物は下記式:
【0047】
【化4】
【0048】(式中、R3 は水素又はメチルであり、
【0049】R4 は炭素原子2ないし約10個を有する
アルキル基であり、
【0050】R5 は独立的に水素か、又は炭素原子1な
いし約12個を有するアルキル基かであり、
【0051】xは4から7までの整数であり、
【0052】yは1から10までの整数である)
【0053】により表わすことができる。
【0054】ラクトン−アクリレート付加物を製するに
当って使用するのに好適なラクトンは下記式:
【0055】
【化5】
【0056】(式中、R5 は独立的に水素か、又は炭素
原子1ないし12個を有するアルキル基かであり、xは
4ないし7である)により特徴づけられる。
【0057】使用することのできるヒドロキシアルキル
アクリレート及びメタクリレートには2−ヒドロキシエ
チルアクリレート及びメタクリレート、ヒドロキシプロ
ピルアクリレート及びメタクリレート、ヒドロキシブチ
ルアクリレート及びメタクリレート、2−ヒドロキシ−
3−クロロ−ブロピルアクリレート及びメタクリレー
ト、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート及びメ
タクリレートなど、又はそれらの混合物が包含される。
公知のように電子ビーム放射線に対するアクリレートの
反応性はメタクリレートのそれよりも優っている。した
がって一般的にアクリレートが好ましい。ヒドロキシエ
チルアクリレートが特に好ましい。また所望により前記
の式において末端メチル基はメチル基によって置換され
た1個の水素を有することができる。得られた付加物は
電子ビーム放射線に対しアクリレート又はメタクリレー
トよりも反応性が劣るようである。
【0058】採用するホスホリル化技術はホスホリル化
したビニル樹脂及びフェノキシ樹脂の製造に関して記載
された技術でよい。
【0059】得られるホスホリル化ラクトン付加物は磁
性塗料中の顔料粒子にすぐれた分散性を与え、十分に配
向して所望の磁気特性を示すことのできる磁性塗料を生
成する。その上、上記分散剤は使用前に貯蔵した磁性塗
料の衰微した性質の回復に特に価値がある。
【0060】〔反応生成物の計画についての考慮事項〕
所望のホスホリル化の程度は採用する個々のプロセス条
件について達成される転化の程度を考慮に入れなければ
ならないことは勿論である。
【0061】ラクトン付加物の場合には反応温度は得ら
れる転化率における主要なファクターである。周囲条件
下においては不完全な転化が得られるけれど高められた
温度における反応においては実質的に完全な転化が行わ
れる。いずれにせよ、不完全な転化が得られた場合は、
所望により公知技術によってホスホリル化物質を容易に
分離することができる。
【0062】〔ホスホリル化生成物についての記載〕上
記のホスホリル化剤についての記載から、リンは本発明
のホスホリル化したラクトン付加物中において式:
【0063】
【化6】
【0064】(式中、R6 は水素か、炭素原子1ないし
20個を有するアルキル基又はアルケニル基、アルキル
セグメント中に炭素原子2ないし10個を有するアルキ
ルアクリレート又はメタクリレート、置換又は非置換フ
ェニル、ラクトン付加物又はそれらの混合物である)に
より特徴づけられる、広く変動するリンエステル部分の
形態で含まれることができることがわかる。
【0065】リン部分に対する式は理想化された式を表
わす。得られる反応生成物は、採用される反応条件及び
個々のホスホリル化剤によって、モノ−、ジ−及びトリ
−リン酸エステルの分配物から成る。したがって理想化
された式においてR6 は水素のみ(ホスフェートモノエ
ステルを供給する)、水素と誘導体の出発物質である炭
化水素の炭化水素残基(ジエステルを供給する)、又は
炭化水素残基のみ(トリエステルを供給する)であるこ
とができる。本発明の目的に対し、リン部分を示された
式によって記載する。この場合該式は組成物の複合混合
物又は分配物が得られるそれらの情況を含めて反応生成
物を表わすために使用する。
【0066】〔磁気記録媒体〕
【0067】〔ベース〕任意のベース又は基板を使用す
ることができ、特に選択される基板は大ていは特定の用
途によって示される。ポリエチレンテレフタレート及び
ポリプロピレンの各フィルムは磁気記録媒体に対するベ
ース材料として広く使用されている。耐熱性が重要な考
慮事項である場合はポリイミドフィルム、ポリアミドフ
ィルム、ポリアリールエーテルフィルムなどを使用する
ことができる。薄いベースとしてのポリエステルフィル
ムの場合は一軸延伸又は二軸延伸後にそれが屡々使用さ
れる。フィルムの予備処理が湿潤性又は接着性を促進す
るために有益であることは周知である。
【0068】〔磁気コーティング層の組成〕磁気粒子は
慣用の磁気記録媒体において公知かつ有用な任意のもの
でよい。代表例には針状又は小粒状のγ−Fe2 3
Fe3 4 、Coドープしたγ−Fe2 3 、Coドー
プしたγ−Fe2 3 、Coドープしたγ−Fe2 3
−Fe3 4 固溶体、Co−ベース−化合物−吸着γ−
Fe2 3 、Co−ベース−化合物−吸着Fe3
4 (それ自身とγ−Fe2 3 との間の中間状態に酸化
されたものを包含する)及び針状CrO2 が包含され
る。(ここに使用される「Co−ベース化合物」とは磁
気粒子がコバルトの保磁力を改良するに当ってコバルト
の磁気異方性を利用することのできるようにする酸化コ
バルト、水酸化コバルト、コバルトフェライト、コバル
トイオン吸着剤などを意味する。)。また磁気粒子はC
o、Fe−Co又はFe−Co−Niなどのような強磁
性の金属元素又は合金であることもできる。このような
微細磁気粒子はNaBH4 のような還元剤による出発物
質の湿式還元、酸化鉄表面をSi化合物により処理し、
次いでH2 ガス又はその類似物により乾式還元するこ
と、及び低圧アルゴン気流中における減圧蒸発などを包
含する多数の方法において製造される。単結晶バリウム
フェライトの微粒もまた使用することができる。該微細
磁気粉末は得られる磁気記録媒体の用途によって針状又
は小粒子状の粒子の形態に使用される。
【0069】被覆層において比較的に大量の磁気粒子を
使用することが一般的に望ましい。したがって被覆層の
典型的な組成は被覆層の全重量を基準にして約65又は
70%から約85又は90%までの磁気粒子を含む。公
知のように、比較的に均一の大きさの顔料粒子を使用す
ることが望ましく、典型的には約0.4ミクロンの長軸
を有する粒子が使用され、それ以下のものさえも使用さ
れる。
【0070】被覆層の残りは、硬化性樹脂、及び典型的
にはエラストマー重合体、分散剤、架橋剤及び任意の補
助剤を包含する結合剤系より成る。使用される本発明の
新規なホスホリル化物により、上記のような分散剤は最
小化し、又は除外さえもすることができる。更に、十分
な電子ビーム放射線硬化性物を使用する場合は架橋を使
用する必要はない。
【0071】したがって、かつ概念的に、顔料粒子のほ
かに、本発明による唯一の追加の必須成分は硬化性樹脂
自体である。しかしながら典型的な被覆層は個々の最終
用途によって確認される追加の成分を含む。顔料粒子の
典型的な処方物に使用される量から明らかであるよう
に、被覆層の残分は一般的に該被覆層の約10又は15
%から30又は35%を示す。
【0072】さきに論じたように、一般的に結合剤系は
所望の弾力性などを有する被覆層を得るのに十分な量の
ゴム状重合体を包含することが好ましい。この目的に適
する多くのゴム状重合体が公知であり、利用可能であ
る。ポリエステルウレタンは高機能用に屡々選ばれる。
適当な物質が市販されている。これらの物質は一般的に
ポリエステルポリオール、短鎖ジオール及びイソシアネ
ートの反応物として記載される。これらの樹脂はすぐれ
た靱性と耐摩耗性特性とを有する。
【0073】広範囲にわたる種々のポリイソシアネート
架橋剤が公知であり、かつ使用することができる。一つ
の例としてトルエンジイソシアネート(TDI)を使用
することが好適である。使用される架橋剤の量は典型的
には化学量論的に必要とされる量の約20ないし30%
である。
【0074】公知のように、磁気被覆層には種々の補助
成分が時々使用される。このような添加剤は公知であ
り、かつ特定の用途に対して所望されるならば使用する
こともできる。このような補助成分の例には帯電防止
剤、潤滑剤、増感剤、均展剤、耐摩耗剤及びフィルム強
化剤が包含される。
【0075】本発明によれば、磁気被覆層は本発明のホ
スホリル化物質を使用して被覆の必要な分散特性及び配
向特性を与え、しかも或る場合には硬化性樹脂としても
機能する。もしホスホリル化物質が、磁気被覆層に対し
て必要なモジュラス等を与える特性を有するならば、そ
の他の硬化性樹脂を使用する必要はない。しかしながら
所望により、本発明のホスホリル化物質は相容性の硬化
性樹脂と共に使用して所望の磁気被覆層を得ることがで
きる。本発明によれば、本発明のホスホリル化物質の使
用により、改良された分散特性と配向特性とが得られ
る。しかしながら所望により、その他の慣用の分散剤を
使用することができる。
【0076】〔被覆体の製造〕記録媒体は一般的には、
バインダー系を充分に揮発性のビヒクル(展色剤)に溶
解させて微細な磁性粒子の塗布可能な分散液を提供する
ようにして製造する。次に、この分散液を基材の上に塗
布して、被覆物を得る。磁気記録媒体は例えば、S.ト
チハラ著「日本における磁気塗料及びその応用」有機塗
料における進歩第10巻(1982年)第195〜20
4頁におけるような文献に記載の方法によって製造する
ことができる。
【0077】〔後−添加剤処理〕本発明の更に他の様相
によれば、本発明のフォスフォリレート化した物質は、
使用に先立って或る期間貯蔵した磁気塗料の衰退した性
質を実際上活気づけるのに使用することができる。貯蔵
後屡々、製造の間に満足な分散を発揮する磁気塗料が、
貯蔵の間に塗料中の変化により、テープなどを形成する
ように加工する場合、望ましくない配合特性を有するこ
とがある。本発明の適当なフォスフォリレート化した物
質を添加すると、最初の場合に磁気塗料を製造するのに
使用した高エネルギー混合技術を繰り返すことなしに、
その塗料に、配向に対して適当な磁気の性質を与えるこ
とになる。
【0078】このように使用する場合には、本発明の低
分子量のフォスフォリレート化した物質を使用すること
が好ましい。適当な物質は一般的に約4000以下の分
子量を有するものである。一般には、より一層低分子量
の物質が一層効果的である。かくして、4000以下の
数平均分子量を有するフォスフォリレート化したラクト
ン−付加物及びフォスフォリレート化したビニル樹脂を
使用することが好ましい。
【0079】これらの物質を使用すると、諸性質を実質
的に回復することができ、しかも直角度によって証明さ
れるように、配向を一層適切に達成することが出来る。
後−添加剤としてこれらの物質を選択使用すると、添加
剤のブルーミング(表面浸出)或は移行がない利点が更
に得られる。この目的に対して、ラクトン−付加物は電
子ビーム照射によって硬化すべきバインダー系に使用す
るのに特に望ましい。何故ならば、アクリレートまたは
メタクリレート残基の不飽和炭素−炭素結合が存在する
からである。上記それぞれのバインダー系に使用する場
合、これらの物質は、硬化した塗料に化学的に結合し
て、移行またはブルーム(表面浸出)を起こさない。
【0080】〔その他の応用〕本発明のフォスフォリレ
ート化した物質を使用すると、磁気記録媒体に非常に有
利な特性を示し、本発明はこの応用に関して詳述したけ
れども、このような物質はかかるフォスフォリレート化
した物質の特性を包含することが望ましい任意その他の
応用において分散剤及び/又は硬化用樹脂としても同様
に使用することが出来るものと認められる。例えば、慣
用のジンク−リッチ塗料は、耐蝕性などを必要とする多
くの用途に対して有用である。このような組成物は代表
的には、亜鉛粒子の高い百分率(組成物の85〜90重
量%)と、樹脂とを、公知の抗沈降剤、濃厚化剤及び水
捕集剤のような随意成分と共に成るものである。ジンク
−リッチを保持する塗料及び他の綺麗な且つ顔料を含む
塗料に対して、本発明のフォスフォリレート化した物質
のうちの任意のものが、改良された分散性を示し、かく
て、基材に対し改良された接着を発揮する。したがっ
て、本発明のフォスフォリレート化した物質は、このよ
うな塗料に関して容易に使用することができる。
【0081】実際のところ、本発明のフォスフォリレー
ト化したラクトン−付加物は、乳化重合における表面活
性材として望ましくは使用することが出来る。
【0082】更に、本発明の一層高度にフォスフォリレ
ート化した物質は、水分散性であり、したがって、この
性質が例えば水保持塗料(water-borne coatings)におけ
るような所望される用途に有用である。
【0083】
【実施例】下記実施例は本発明を代表するものであっ
て、それを限定するものではない。使用する出発物質、
磁気媒体処方物の調製、下記実施例において使用される
技術の評価は次のとおりである:
【0084】〔出発物質〕
【0085】〔ラクトン付加物〕ヒドロキシエチルアク
リレートとε−カプロラクトンとから製造し、アクリレ
ート1個当り平均2個のカプロラクトン単位を有するラ
クトン付加物。
【0086】〔エラストマーA〕比重1.21、Tg−
25℃、及びテトラヒドロフラン中、全固形分15%の
溶液に対するブルックフィールド粘度300cpsを有
するB.F.グッドリッチ社製「エスタン(Estane)(商
標)5701、F−1」
【0087】〔磁気媒体処方物の調製〕樹脂の15%シ
クロヘキサノン溶液134gとシクロヘキサノン160
gとを予め混合し、次いでコバルト改質した酸化鉄磁性
顔料200gを長軸約0.4ミクロンを有する粒子の状
態〔ファイザー(Pfizer)社製「PFERICO 2566」磁性
顔料〕において添加することにより処方物を調製した。
該混合物を空気かくはん機により15〜30分間、十分
に混合した後、得られたスラリーを、1.3mmのガラ
スビーズを満たしたプレマイヤーミルに添加し、約1時
間粉砕した。
【0088】〔磁気媒体の評価〕
【0089】光 沢 これはガラス上に1ミルのドローダウン(垂れ下り)を
つくり、処方物を風乾し、次いで60°グロスメーター
により光沢を測定した。
【0090】直角度 これはマイラー基板上に3ミルと湿潤ドローダウンをつ
くり、次いで棒磁石を越えてマイラーを引っ張って磁性
粒子の方向を定めることにより測定した。次いでLDJ
モデル7000A B−Hメーターを使用して、この方
向を定めた2×2インチの部片について直角度(squaren
ess)を測定した。顔料製造者によれば、磁性顔料につい
て達成できる最大直角度は0.84である。
【0091】〔実施例1〜2〕これらの実施例は、磁気
塗料中における分散体としての、本発明のフォスフォリ
レート化したラクトン−付加物の有用性を説明するもの
である。
【0092】ビニルレジンDとフェノキシ樹脂とから塗
料を製造し、これらの塗料の光沢及び直角度の特性を、
本発明のラクトン−付加物フォスフエートを添加した塗
料と比較した。これらの結果を表Iに説明する。
【0093】 表 I ラクトン−付加物 番 号 レ ジ ン 光 沢 直角度 対照例 ビニルレジンD 0 59 0.78 実施例1 ビニルレジンD 2 61 0.85 対照例 フェノキシレジン 0 ── ─── 実施例2 フェノキシレジン 3 54 0.81
【0094】表Iから理解し得るように、本発明のラク
トン−付加物を使用すると、光沢及び直角度の双方が高
められる結果となった。
【0095】〔実施例3〜6〕これらの実施例は、従来
製造した処方物の直角度を改良するために、後−添加剤
分散液としての、本発明のラクトン−付加物フォスフェ
ートの機能を説明するものである。
【0096】弾性ポリマー(エラストマーA)と、ビニ
ルレンジFとを使用して磁気塗料を製造した。処方物の
直角度は、この処方物に本発明のラクトン−付加物フォ
スフェートの種々の量を、後−添加剤 (post−additiv
e) として添加したものと比較して評価した。先行技術
による表面活性剤によって達成され得る結果を比較の目
的のために説明する。これらの結果を表IIに説明す
る。
【0097】 表 II 直 角 度 実施例番号 バインダーの組成 (Squareness) 対照例 10%ビニルレンジF。 10%エラストマーA 0.69 3 対照例 +5% ラクトン−付加物 ホスフェート 0.83 4 対照例 +2.5% ラクトン−付加物 ホスフェート 0.80 5 対照例 +1.2% ラクトン−付加物 フォスフェート 0.73 6 対照例 +0.6% ラクトン−付加物 ホスフェート 0.71 先行技術 対照例 +5%“GAFAC RE−610 界面活性剤” 0.84
【0098】理解されるように、本発明のラクトン−付
加物フォスフェートの後一添加は、磁気塗料の直角度を
高める。先行技術の表面活性剤も同様に改良をもたらす
けれども、本発明のラクトン−付加物フォスフェートを
使用すると、電子ビーム硬化性バインダー系における先
行技術の表面活性剤の公知の移行問題を解決することに
なる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チャールス、バーナード、マロン アメリカ合衆国、ニュー・ジャージー州、 08502、ベル・ミード、シェルバーン・プ レイス、290番

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式: 【化1】 (式中、yは1〜10の整数である)を有するヒドロキ
    シエチルアクリレート又はメタクリレートのラクトン付
    加物のフォスフォリレート化された反応生成物。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシアルキルアクリレートまたは
    メタクリレートのラクトン付加物がヒドロキシエチルア
    クリレート付加物である請求項1に記載の反応生成物。
  3. 【請求項3】 yが1〜4の平均値を有するものである
    請求項1の反応生成物。
  4. 【請求項4】 yが2の平均値を有するものである請求
    項3の反応生成物。
  5. 【請求項5】 フォスフォリレート化されたヒドロキシ
    ル基の燐部分が一般式 【化2】 (式中R6 は水素、1〜20個の炭素原子を有するアル
    キルまたはアルケニル基、アルキルセグメントに2〜1
    0個の炭素原子を有するアルキルアクリレートまたはメ
    タクリレート、置換及び未置換のフェニル、該ラクトン
    付加物またはそれらの混合物よりなる)によって特徴づ
    けられるものである請求項1の反応生成物。
  6. 【請求項6】 R6 が水素より成るものである請求項5
    の反応生成物。
  7. 【請求項7】 R6 がヒドロキシアルキルアクリレート
    またはメタクリレート−ラクトン付加物の残基より成る
    ものである請求項5の反応生成物。
  8. 【請求項8】 R6 がフェニルより成る請求項5の反応
    生成物。
  9. 【請求項9】 R6 が1〜20個の炭素原子を有するア
    ルキルより成る請求項5の反応生成物。
  10. 【請求項10】 アルキルがエチルである請求項9の反
    応生成物。
  11. 【請求項11】 アルキルがn−ブチルである請求項9
    の反応生成物。
JP4018396A 1984-08-02 1992-01-08 新規フォスフォリレート化反応生成物 Pending JPH05271254A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US63689584A 1984-08-02 1984-08-02
US636,895 1984-08-02

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05271254A true JPH05271254A (ja) 1993-10-19

Family

ID=24553789

Family Applications (4)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60170992A Granted JPS6157640A (ja) 1984-08-02 1985-08-02 新規なフォスフォリレート化した反応生成物
JP2058258A Expired - Lifetime JPH0656654B2 (ja) 1984-08-02 1990-03-12 磁気記録媒体
JP4018392A Expired - Lifetime JPH0689059B2 (ja) 1984-08-02 1992-01-08 新規フォスフォリレート化した反応生成物
JP4018396A Pending JPH05271254A (ja) 1984-08-02 1992-01-08 新規フォスフォリレート化反応生成物

Family Applications Before (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60170992A Granted JPS6157640A (ja) 1984-08-02 1985-08-02 新規なフォスフォリレート化した反応生成物
JP2058258A Expired - Lifetime JPH0656654B2 (ja) 1984-08-02 1990-03-12 磁気記録媒体
JP4018392A Expired - Lifetime JPH0689059B2 (ja) 1984-08-02 1992-01-08 新規フォスフォリレート化した反応生成物

Country Status (5)

Country Link
EP (1) EP0172472B1 (ja)
JP (4) JPS6157640A (ja)
AT (1) ATE71957T1 (ja)
CA (1) CA1267987A (ja)
DE (1) DE3585246D1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5171784A (en) * 1984-08-02 1992-12-15 Union Carbide Chemicals & Plastics Technology Corporation Phosphorylated reaction products and compositions incorporating such products
CA1288881C (en) * 1985-10-04 1991-09-10 Ismael Colon Phosphorylated reaction products and compositions incorporating such products
JP2672783B2 (ja) * 1994-05-05 1997-11-05 モートン インターナショナル,インコーポレイティド アミノアルキルホスホネートを含む磁気記録用バインダー
JP6363049B2 (ja) * 2015-08-05 2018-07-25 横浜ゴム株式会社 ゴム組成物及びタイヤ
CN108997848A (zh) * 2018-07-20 2018-12-14 浙江巨科新材料股份有限公司 一种喷墨打印用铝板表面涂层配方
CN114134338B (zh) * 2021-12-15 2023-07-14 南开大学 双萃取载体的乳状液膜在回收废线路板中的金和银双金属元素的应用

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1005754B (de) * 1953-09-29 1957-04-04 Philips Nv Magnetischer Schalltraeger
FR1444620A (fr) * 1964-08-24 1966-07-01 Agfa Gevaert Procédé de fabrication de bandes d'enregistrement magnétique
DE2234822C3 (de) * 1972-07-15 1978-11-23 Agfa-Gevaert Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur Herstellung von magnetischen Speichermedien
US3911196A (en) * 1974-09-30 1975-10-07 Ampex Magnetic tape binder system
JPS595423A (ja) * 1982-07-01 1984-01-12 Sony Corp 磁気記録媒体
JPS595424A (ja) * 1982-07-01 1984-01-12 Sony Corp 磁気記録媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6157640A (ja) 1986-03-24
DE3585246D1 (de) 1992-03-05
CA1267987A (en) 1990-04-17
EP0172472A2 (en) 1986-02-26
JPH05255430A (ja) 1993-10-05
EP0172472A3 (en) 1987-12-02
ATE71957T1 (de) 1992-02-15
EP0172472B1 (en) 1992-01-22
JPH0689059B2 (ja) 1994-11-09
JPH0656654B2 (ja) 1994-07-27
JPH0551014B2 (ja) 1993-07-30
JPH02263318A (ja) 1990-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920003082B1 (ko) 비닐 클로라이드 수지 및 이를 함유하는 자기 기록 매질
US6099895A (en) Surface modification of magnetic particle pigments
US5868959A (en) Surface modification of magnetic particle pigments
JPH05271254A (ja) 新規フォスフォリレート化反応生成物
KR100232244B1 (ko) 자기 기록 매체
US4970127A (en) Novel vinyl chloride resins and compositions incorporating such resins
KR930004762B1 (ko) 비닐 클로라이드 공중합체 및 이를 함유하는 자기 기록매체
EP0217410B1 (en) Phosphorylated reaction products and compositions incorporating such products
KR100225018B1 (ko) 자성 피복조성물 및 자기기록매체
JP2825594B2 (ja) 磁気記録媒体に使用する結合剤組成物
US5171784A (en) Phosphorylated reaction products and compositions incorporating such products
KR100225020B1 (ko) 자기 기록 매체
JP2799205B2 (ja) 磁気記録媒体
JPH0363123B2 (ja)
US5357036A (en) Organic surface-treating agent
JPS626430A (ja) 磁気記録媒体
JPS61162818A (ja) 磁気記録媒体
JPH06111277A (ja) 磁気記録媒体
JPH0620261A (ja) 磁気記録媒体
JPS62132226A (ja) 磁気記録媒体
JPS62140229A (ja) 磁気記録媒体
JPS61162819A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040316

A521 Written amendment

Effective date: 20040512

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20040517

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20040803

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040804

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070813

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080813

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080813

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090813

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090813

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100813

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110813

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110813

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120813

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120813

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130813

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees