JPH0620261A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH0620261A JPH0620261A JP19632092A JP19632092A JPH0620261A JP H0620261 A JPH0620261 A JP H0620261A JP 19632092 A JP19632092 A JP 19632092A JP 19632092 A JP19632092 A JP 19632092A JP H0620261 A JPH0620261 A JP H0620261A
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- magnetic
- acrylic resin
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- phosphoric acid
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁性塗料中における分散性を向上させ、優れ
た電磁変換特性を有する塗布型磁気記録媒体を提供す
る。 【構成】 磁性粉末とその結合剤を含む磁性塗料を非磁
性基体に塗布し、乾燥させることにより磁性層を形成す
る際、該磁性塗料中に、片末端にリン酸基またはリン酸
塩基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポ
リマーを配合する。
た電磁変換特性を有する塗布型磁気記録媒体を提供す
る。 【構成】 磁性粉末とその結合剤を含む磁性塗料を非磁
性基体に塗布し、乾燥させることにより磁性層を形成す
る際、該磁性塗料中に、片末端にリン酸基またはリン酸
塩基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポ
リマーを配合する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気テープ、磁気ディス
クなどの磁気記録媒体に関する。更に詳細には、本発明
は電磁変換特性の改良された塗布型磁気記録媒体に関す
る。
クなどの磁気記録媒体に関する。更に詳細には、本発明
は電磁変換特性の改良された塗布型磁気記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気記録媒体は塗布型と薄膜型に大別さ
れる。薄膜型は高密度記録に適するが、耐久性および耐
食性に問題がある。塗布型媒体は薄膜型媒体に比べて耐
久性および耐食性に優れているので、現在でも磁気記録
媒体の主流をなしている。
れる。薄膜型は高密度記録に適するが、耐久性および耐
食性に問題がある。塗布型媒体は薄膜型媒体に比べて耐
久性および耐食性に優れているので、現在でも磁気記録
媒体の主流をなしている。
【0003】塗布型磁気記録媒体は、一般的に、ポリエ
ステルフィルムなどの非磁性基体上に、磁性粉末とその
結合剤とを含む磁性塗料を塗布、乾燥して、所定厚さの
磁性層を形成することにより製造されている。
ステルフィルムなどの非磁性基体上に、磁性粉末とその
結合剤とを含む磁性塗料を塗布、乾燥して、所定厚さの
磁性層を形成することにより製造されている。
【0004】近年、塗布型磁気記録媒体に対する高記録
密度化の要請に伴い、極めて微細な粒径を有する磁性粉
末を使用して、出力やS/N比などの電磁変換特性を向
上させることが行われている。
密度化の要請に伴い、極めて微細な粒径を有する磁性粉
末を使用して、出力やS/N比などの電磁変換特性を向
上させることが行われている。
【0005】しかし、磁性粉末の粒子表面は親水性のた
め、そのままでは結合剤や有機溶剤を含む磁性塗料中に
均一に分散させることが困難である。ここで使用される
結合剤成分自体には、磁性粉末の分散性を改善し、磁気
記録媒体に優れた磁気特性を付与する能力はない。
め、そのままでは結合剤や有機溶剤を含む磁性塗料中に
均一に分散させることが困難である。ここで使用される
結合剤成分自体には、磁性粉末の分散性を改善し、磁気
記録媒体に優れた磁気特性を付与する能力はない。
【0006】そこで、このような磁性粉末の分散性を改
善するため、例えば、特開昭58−102504号公報
に開示されているように、この磁性粉末を脂肪酸や種々
の界面活性剤で表面処理したり、あるいは、特開昭55
−125539号公報や特開昭56−58135号公報
に開示されているように、シランカップリング剤やチタ
ンカップリング剤で表面処理することが行われている。
善するため、例えば、特開昭58−102504号公報
に開示されているように、この磁性粉末を脂肪酸や種々
の界面活性剤で表面処理したり、あるいは、特開昭55
−125539号公報や特開昭56−58135号公報
に開示されているように、シランカップリング剤やチタ
ンカップリング剤で表面処理することが行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、脂肪酸や種々
の界面活性剤で処理した磁性粉を用いたり、磁性塗料中
にこれらを添加しても、十分な分散効果は得られにく
く、また、多量の処理剤を用いると、塗膜強度が著しく
低下する欠点があった。
の界面活性剤で処理した磁性粉を用いたり、磁性塗料中
にこれらを添加しても、十分な分散効果は得られにく
く、また、多量の処理剤を用いると、塗膜強度が著しく
低下する欠点があった。
【0008】また、シランカップリング剤やチタンカッ
プリング剤を用いて表面処理した磁性粉では、粉末表面
が疎水化されるため、磁性塗料中における分散性は向上
しても、低分子量であるために分散安定性が悪いという
問題があり、磁性層中での磁性粉末の分散性が十分に改
善されたとは言えなかった。
プリング剤を用いて表面処理した磁性粉では、粉末表面
が疎水化されるため、磁性塗料中における分散性は向上
しても、低分子量であるために分散安定性が悪いという
問題があり、磁性層中での磁性粉末の分散性が十分に改
善されたとは言えなかった。
【0009】従って、本発明の目的は、極微細磁性粉末
の磁性塗料中における分散性を向上させ、優れた電磁変
換特性を有する塗布型磁気記録媒体を提供することであ
る。
の磁性塗料中における分散性を向上させ、優れた電磁変
換特性を有する塗布型磁気記録媒体を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】分子片末端にリン酸基ま
たはリン酸塩基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル系ポリマー(以下「アクリル樹脂」という)を用
いたときに、磁性粉末の分散性が改善され、優れた電磁
変換特性を有する磁気記録媒体が得られる。
たはリン酸塩基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステル系ポリマー(以下「アクリル樹脂」という)を用
いたときに、磁性粉末の分散性が改善され、優れた電磁
変換特性を有する磁気記録媒体が得られる。
【0011】片末端にリン酸基またはリン酸塩基を有す
るアクリル樹脂により磁性粉末の分散性が改善される正
確なメカニズムは未だ解明されていないので、推測の域
を出ないが、リン酸基またはリン酸塩基が磁性粉末の粒
子表面に吸着し、この吸着したアクリル樹脂が従来の分
散剤に比較して非常に大きな分子量を有するため、立体
反発効果が生じて、磁性粉末の分散性と分散安定性を著
しく向上させるものと思われる。
るアクリル樹脂により磁性粉末の分散性が改善される正
確なメカニズムは未だ解明されていないので、推測の域
を出ないが、リン酸基またはリン酸塩基が磁性粉末の粒
子表面に吸着し、この吸着したアクリル樹脂が従来の分
散剤に比較して非常に大きな分子量を有するため、立体
反発効果が生じて、磁性粉末の分散性と分散安定性を著
しく向上させるものと思われる。
【0012】このような片末端にリン酸基またはリン酸
塩基を有するアクリル樹脂の製造方法は特に限定され
ず、いかなる方法で製造されたものであっても本発明で
使用することができる。例えば、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルを主成分とする単量体を、分子内に水酸
基を含有する連鎖移動剤の存在下で、常法によりラジカ
ル重合させることにより、片末端に水酸基を有するアク
リル樹脂が得られる。これをピロリン酸と反応させる
か、または、この反応後、中和することにより製造され
るものが用いられる。
塩基を有するアクリル樹脂の製造方法は特に限定され
ず、いかなる方法で製造されたものであっても本発明で
使用することができる。例えば、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルを主成分とする単量体を、分子内に水酸
基を含有する連鎖移動剤の存在下で、常法によりラジカ
ル重合させることにより、片末端に水酸基を有するアク
リル樹脂が得られる。これをピロリン酸と反応させる
か、または、この反応後、中和することにより製造され
るものが用いられる。
【0013】(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、
アクリル酸またはメタクリル酸アルキルエステルで、例
えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキ
シルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステア
リルメタクリレートなどが挙げられる。これは単独で使
用することもできるし、または2種類以上を併用するこ
ともできる。
アクリル酸またはメタクリル酸アルキルエステルで、例
えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、
プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキ
シルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ステア
リルメタクリレートなどが挙げられる。これは単独で使
用することもできるし、または2種類以上を併用するこ
ともできる。
【0014】この(メタ)アクリル酸アルキルエステル
は、これと共重合可能な他の単量体を、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルとの合計重量を基準にして、50
wt%以下の割合で併用することもできる。
は、これと共重合可能な他の単量体を、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルとの合計重量を基準にして、50
wt%以下の割合で併用することもできる。
【0015】このように(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルと併用可能な他の単量体は、分子内に活性水素基
を含有する単量体のほか、ジメチルアミノエチルメタク
リレート、グリシジルメタクリレート、スチレン、イソ
ブチルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニルなどの
種々の単量体が含まれる。
ステルと併用可能な他の単量体は、分子内に活性水素基
を含有する単量体のほか、ジメチルアミノエチルメタク
リレート、グリシジルメタクリレート、スチレン、イソ
ブチルビニルエーテル、塩化ビニル、酢酸ビニルなどの
種々の単量体が含まれる。
【0016】開始剤としては、例えば、α,α´−アゾ
ビスイソブチロニトリルなどのアゾ系化合物や過酸化ベ
ンゾイルなどの過酸化物が用いられる。連鎖移動剤とし
ては、水酸基を含有する化合物、例えば、メルカプトエ
タノール、メルカプトプロパノール、1−チオグリセリ
ンなどが好適に使用される。
ビスイソブチロニトリルなどのアゾ系化合物や過酸化ベ
ンゾイルなどの過酸化物が用いられる。連鎖移動剤とし
ては、水酸基を含有する化合物、例えば、メルカプトエ
タノール、メルカプトプロパノール、1−チオグリセリ
ンなどが好適に使用される。
【0017】このような方法で得られる片末端にリン酸
基またはリン酸塩基を有するアクリル樹脂は、その数平
均分子量が500〜20000の範囲内のものが好まし
い。数平均分子量が500より小さいものではアクリル
樹脂の性質が発現できず、20000より大きくなると
アクリル樹脂の自由度が低下し、磁性塗料化した場合の
磁性粉末の分散性が低下する。数平均分子量が2000
〜10000の範囲内のものが一層好ましく使用され
る。
基またはリン酸塩基を有するアクリル樹脂は、その数平
均分子量が500〜20000の範囲内のものが好まし
い。数平均分子量が500より小さいものではアクリル
樹脂の性質が発現できず、20000より大きくなると
アクリル樹脂の自由度が低下し、磁性塗料化した場合の
磁性粉末の分散性が低下する。数平均分子量が2000
〜10000の範囲内のものが一層好ましく使用され
る。
【0018】本発明の磁気記録媒体は、例えば、上記の
片末端にリン酸基またはリン酸塩基を有するアクリル樹
脂を、磁性粉末、結合剤、有機溶剤およびその他の添加
剤とともに混合分散して磁性塗料を調製し、これを非磁
性基体上に吹付け、もしくは、ロール塗りなどの任意の
手段で塗布し、乾燥して、通常、0.1〜20μm程度
の厚さの磁性層を形成することにより製造される。
片末端にリン酸基またはリン酸塩基を有するアクリル樹
脂を、磁性粉末、結合剤、有機溶剤およびその他の添加
剤とともに混合分散して磁性塗料を調製し、これを非磁
性基体上に吹付け、もしくは、ロール塗りなどの任意の
手段で塗布し、乾燥して、通常、0.1〜20μm程度
の厚さの磁性層を形成することにより製造される。
【0019】また、磁性粉末を上記の片末端にリン酸基
またはリン酸塩基を有するアクリル樹脂で表面処理し、
この表面処理した磁性粉末を用いて上記と同様に磁性塗
料を調製した後、この塗料を用いて上記と同様に磁性層
を形成することによっても、本発明の磁気記録媒体を得
ることができる。なお、上記磁性粉末の表面処理には、
テトラヒドロフラン、トルエンなどの有機溶剤に上記ア
クリル樹脂を溶解し、この溶液中に磁性粉末を浸漬させ
るといった手段が適宜採用される。
またはリン酸塩基を有するアクリル樹脂で表面処理し、
この表面処理した磁性粉末を用いて上記と同様に磁性塗
料を調製した後、この塗料を用いて上記と同様に磁性層
を形成することによっても、本発明の磁気記録媒体を得
ることができる。なお、上記磁性粉末の表面処理には、
テトラヒドロフラン、トルエンなどの有機溶剤に上記ア
クリル樹脂を溶解し、この溶液中に磁性粉末を浸漬させ
るといった手段が適宜採用される。
【0020】このような磁気記録媒体の製造において、
片末端にリン酸基またはリン酸塩基を有するアクリル樹
脂の使用量としては、磁性粉末の分散性を十分に向上さ
せるため、磁性粉末に対して0.1〜20wt%が好まし
く、0.5〜5wt%がより好ましい。
片末端にリン酸基またはリン酸塩基を有するアクリル樹
脂の使用量としては、磁性粉末の分散性を十分に向上さ
せるため、磁性粉末に対して0.1〜20wt%が好まし
く、0.5〜5wt%がより好ましい。
【0021】磁性粉末としては、例えば、γ−Fe2 O
3 粉末、Fe3 O4 粉末、γ−Fe2 O3 とFe3 O4
との中間酸化状態の酸化鉄粉末、Co含有γ−Fe2 O
3 粉末、Co含有Fe3 O4 粉末、CrO2 粉末の他、
Fe粉末、Co粉末、Fe−Ni−Cr合金粉末などの
金属粉末およびバリウムフェライト粉末、窒化鉄のよう
な窒化物系磁性粉末など、従来公知の各種磁性粉末が広
く包含される。これらの磁性粉末は、針状の磁性粉末の
場合、その平均粒径(長軸)が通常、0.2〜1.0μ
m程度で、その平均軸比(平均長軸径/平均短軸径)が
通常5〜10程度であるのが好ましく、板状の場合は、
その平均長軸径が通常0.07〜0.3μm程度である
のが好ましい。
3 粉末、Fe3 O4 粉末、γ−Fe2 O3 とFe3 O4
との中間酸化状態の酸化鉄粉末、Co含有γ−Fe2 O
3 粉末、Co含有Fe3 O4 粉末、CrO2 粉末の他、
Fe粉末、Co粉末、Fe−Ni−Cr合金粉末などの
金属粉末およびバリウムフェライト粉末、窒化鉄のよう
な窒化物系磁性粉末など、従来公知の各種磁性粉末が広
く包含される。これらの磁性粉末は、針状の磁性粉末の
場合、その平均粒径(長軸)が通常、0.2〜1.0μ
m程度で、その平均軸比(平均長軸径/平均短軸径)が
通常5〜10程度であるのが好ましく、板状の場合は、
その平均長軸径が通常0.07〜0.3μm程度である
のが好ましい。
【0022】結合剤としては、従来公知の熱可塑性樹脂
や熱硬化性樹脂などを広く使用できる。熱可塑性樹脂と
しては、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
系共重合体、セルロース系樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル系樹脂などが挙
げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、フ
ェノール系樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる。これ
らの樹脂成分と共にポリイソシアネートなども使用でき
る。
や熱硬化性樹脂などを広く使用できる。熱可塑性樹脂と
しては、ポリウレタン系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
系共重合体、セルロース系樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリル系樹脂などが挙
げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ系樹脂、フ
ェノール系樹脂、アルキド樹脂などが挙げられる。これ
らの樹脂成分と共にポリイソシアネートなども使用でき
る。
【0023】また、有機溶剤としては、メチルイソブチ
ルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢
酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチル
ホルムアミドなど、一般に塗布型磁気記録媒体の製造に
使用されるものが単独または二種類以上混合して使用さ
れる。必要に応じて、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、分
散剤などのような他の添加剤も使用することができる。
ルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢
酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチル
ホルムアミドなど、一般に塗布型磁気記録媒体の製造に
使用されるものが単独または二種類以上混合して使用さ
れる。必要に応じて、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、分
散剤などのような他の添加剤も使用することができる。
【0024】更に、非磁性基体としては、ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、
ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイ
ミド、ポリイミドなどの各種合成樹脂フィルムのほか、
アルミ箔、スレンレス箔などの金属箔も使用できる。
テレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、
ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイ
ミド、ポリイミドなどの各種合成樹脂フィルムのほか、
アルミ箔、スレンレス箔などの金属箔も使用できる。
【0025】本発明の磁気記録媒体において、磁性層は
非磁性基体の両面に設けてもよいし、片面に設けてもよ
い。また、片面の場合は、その反対面にバックコート層
を設けてもよい。
非磁性基体の両面に設けてもよいし、片面に設けてもよ
い。また、片面の場合は、その反対面にバックコート層
を設けてもよい。
【0026】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。なお、以下の記載において「部」とあるのは全て
「重量部」を意味する。また、実施例で用いたアクリル
樹脂AおよびBは、それぞれ下記の合成例1および2の
方法により合成したものである。
する。なお、以下の記載において「部」とあるのは全て
「重量部」を意味する。また、実施例で用いたアクリル
樹脂AおよびBは、それぞれ下記の合成例1および2の
方法により合成したものである。
【0027】合成例1 メチルメタクリレート 40 部 α,α´−アゾビスイソブチロニトリル 0.8 部 メルカプトエタノール 0.65部 テトラヒドロフラン 60 部 この組成物を、冷却器を取り付けたフラスコに入れ、十
分に窒素置換した後、攪拌しながら60℃で3時間反応
させた。次いで、得られた反応物を石油エーテルおよび
水に再沈殿させて精製し、80℃で減圧乾燥させて片末
端水酸基アクリル樹脂を得た。これをピロリン酸と反応
させて片末端リン酸基含有アクリル樹脂Aを得た。得ら
れた片末端リン酸基含有アクリル樹脂Aは、分子量が蒸
気圧浸透法で6.3×103 であり、リン酸基の含有量
は0.15ミリモル/gであった。
分に窒素置換した後、攪拌しながら60℃で3時間反応
させた。次いで、得られた反応物を石油エーテルおよび
水に再沈殿させて精製し、80℃で減圧乾燥させて片末
端水酸基アクリル樹脂を得た。これをピロリン酸と反応
させて片末端リン酸基含有アクリル樹脂Aを得た。得ら
れた片末端リン酸基含有アクリル樹脂Aは、分子量が蒸
気圧浸透法で6.3×103 であり、リン酸基の含有量
は0.15ミリモル/gであった。
【0028】合成例2 合成例1における片末端リン酸基含有アクリル樹脂Aの
合成において、メルカプトエタノール0.65部を0.
46部に変更した以外は合成例1と同様にして、片末端
リン酸基含有アクリル樹脂を得た。その後、このアクリ
ル樹脂を水酸化ナトリウムで中和し、分子量が蒸気圧浸
透法で9.2×103 であり、リン酸基の含有量が0.
10ミリモル/gの片末端リン酸ナトリウム基含有アク
リル樹脂Bを得た。
合成において、メルカプトエタノール0.65部を0.
46部に変更した以外は合成例1と同様にして、片末端
リン酸基含有アクリル樹脂を得た。その後、このアクリ
ル樹脂を水酸化ナトリウムで中和し、分子量が蒸気圧浸
透法で9.2×103 であり、リン酸基の含有量が0.
10ミリモル/gの片末端リン酸ナトリウム基含有アク
リル樹脂Bを得た。
【0029】実施例1 α−Fe磁性粉末(保磁力1500Oe) 100 部 片末端リン酸基含有アクリル樹脂A(合成例1) 3 部 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 (UCC社製VAGH) 12 部 ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン社製M−5033) 8 部 多官能イソシアネート 2 部 カーボンブラック 3 部 α−Al2 O3 粉末 3 部 ミリスチン酸 2 部 ステアリン酸n−ブチル 2.5部 シクロヘキサノン 130 部 トルエン 130 部 この組成物をボールミル中で72時間混合分散して磁性
塗料を調製した。この磁性塗料を20μmのポリエステ
ルフィルム上に、乾燥後の厚さが5μmとなるように塗
布、乾燥して磁性層を形成し、カレンダー処理後、8m
m幅に裁断して磁気テープを作製した。
塗料を調製した。この磁性塗料を20μmのポリエステ
ルフィルム上に、乾燥後の厚さが5μmとなるように塗
布、乾燥して磁性層を形成し、カレンダー処理後、8m
m幅に裁断して磁気テープを作製した。
【0030】実施例2 実施例1における磁性塗料の組成において使用した片末
端リン酸基含有アクリル樹脂A(合成例1)に代えて、
片末端リン酸ナトリウム基含有アクリル樹脂B(合成例
2)を同量使用した以外は、実施例1と同様にして磁気
テープを作製した。
端リン酸基含有アクリル樹脂A(合成例1)に代えて、
片末端リン酸ナトリウム基含有アクリル樹脂B(合成例
2)を同量使用した以外は、実施例1と同様にして磁気
テープを作製した。
【0031】実施例3 実施例1における磁性塗料の組成において使用した片末
端リン酸基含有アクリル樹脂A(合成例1)の配合量を
3部から0.5部に変更した以外は、実施例1と同様に
して磁気テープを作製した。
端リン酸基含有アクリル樹脂A(合成例1)の配合量を
3部から0.5部に変更した以外は、実施例1と同様に
して磁気テープを作製した。
【0032】比較例1 実施例1における磁性塗料の組成から片末端リン酸基含
有アクリル樹脂A(合成例1)を除いた以外は、実施例
1と同様にして磁気テープを作製した。
有アクリル樹脂A(合成例1)を除いた以外は、実施例
1と同様にして磁気テープを作製した。
【0033】各実施例および比較例で得られた磁気テー
プについて、C/N比、RF出力および耐久性試験を下
記の方法で測定した。
プについて、C/N比、RF出力および耐久性試験を下
記の方法で測定した。
【0034】C/N比 8mm方式のVTRを用いて、得られた各磁気テープに
7MHz の信号を記録し、この信号を再生したときの7
±1MHz の範囲内に発生するノイズを測定し、このノ
イズに対する再生信号の比をSONY社製のED−V9
00型出力レベル測定器を用いて測定した。なお、C/
N比は比較例1の磁気テープを基準(0dB)として相
対値で示した。
7MHz の信号を記録し、この信号を再生したときの7
±1MHz の範囲内に発生するノイズを測定し、このノ
イズに対する再生信号の比をSONY社製のED−V9
00型出力レベル測定器を用いて測定した。なお、C/
N比は比較例1の磁気テープを基準(0dB)として相
対値で示した。
【0035】RF出力 RF出力測定用VTRを用い、得られた各磁気テープに
7MHz の信号を一定レベルで記録した後、再生したと
きの出力を測定し、比較例1の磁気テープを基準(0d
B)として相対値で示した。それぞれの結果を下記の表
1に示す。
7MHz の信号を一定レベルで記録した後、再生したと
きの出力を測定し、比較例1の磁気テープを基準(0d
B)として相対値で示した。それぞれの結果を下記の表
1に示す。
【0036】
【表1】 表1 C/N比(dB) RF出力(dB) 実施例1 1.8 1.9 実施例2 1.2 1.2 実施例3 1.4 1.8 比較例1 0.0 0.0
【0037】前記の表1に示された結果から明らかなよ
うに、実施例1〜実施例3で得られた磁気テープは、比
較例1で得られた磁気テープに比べて、C/N比および
RF出力が高い。このことから、本発明によって得られ
た磁気記録媒体は、磁性粉末の分散性が良好で、電磁変
換特性が一段と向上していることが理解できる。
うに、実施例1〜実施例3で得られた磁気テープは、比
較例1で得られた磁気テープに比べて、C/N比および
RF出力が高い。このことから、本発明によって得られ
た磁気記録媒体は、磁性粉末の分散性が良好で、電磁変
換特性が一段と向上していることが理解できる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したしように、片末端にリン酸
基またはリン酸塩基を有する(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル系ポリマーを磁性塗料中に配合することによ
り極微細磁性粉末の分散性が向上され、電磁変換特性に
優れた塗布型磁気記録媒体が得られる。
基またはリン酸塩基を有する(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル系ポリマーを磁性塗料中に配合することによ
り極微細磁性粉末の分散性が向上され、電磁変換特性に
優れた塗布型磁気記録媒体が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 磁性粉末とその結合剤を含む磁性塗料を
非磁性基体に塗布し、乾燥させることにより形成された
磁性層を有する磁気記録媒体において、前記磁性層中
に、分子片末端にリン酸基またはリン酸塩基を有する
(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーが含ま
れていることを特徴とする磁気記録媒体。 - 【請求項2】 分子片末端にリン酸基またはリン酸塩基
を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマ
ーの数平均分子量が500〜20000である請求項1
の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19632092A JPH0620261A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19632092A JPH0620261A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0620261A true JPH0620261A (ja) | 1994-01-28 |
Family
ID=16355860
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19632092A Withdrawn JPH0620261A (ja) | 1992-06-30 | 1992-06-30 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0620261A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120037223A1 (en) * | 2009-07-01 | 2012-02-16 | Isao Yamanaka | Binder resin for conductive paste, conductive paste, and solar cell element |
-
1992
- 1992-06-30 JP JP19632092A patent/JPH0620261A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20120037223A1 (en) * | 2009-07-01 | 2012-02-16 | Isao Yamanaka | Binder resin for conductive paste, conductive paste, and solar cell element |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990831 |