JPH05267009A - 電圧非直線抵抗体の製造方法 - Google Patents
電圧非直線抵抗体の製造方法Info
- Publication number
- JPH05267009A JPH05267009A JP4065248A JP6524892A JPH05267009A JP H05267009 A JPH05267009 A JP H05267009A JP 4065248 A JP4065248 A JP 4065248A JP 6524892 A JP6524892 A JP 6524892A JP H05267009 A JPH05267009 A JP H05267009A
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- powder
- silicon oxide
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 酸化亜鉛を主成分として含有し、酸化珪素及
び他の金属酸化物を添加成分として含有する電圧非直線
抵抗体を製造する。少なくとも酸化珪素粉末及び前記他
の金属酸化物の粉末を50torr以下の減圧雰囲気下で混合
し、この混合粉末を成形し、この成形体を焼成する。 【効果】 粉砕・混合工程において、酸化珪素粉末等に
対する空気抵抗が低減され、粉砕・混合効率が向上し
た。この結果、焼成体密度が向上し、バリスタ電圧のバ
ラツキが少なくなり、制限電圧比特性が向上した。
び他の金属酸化物を添加成分として含有する電圧非直線
抵抗体を製造する。少なくとも酸化珪素粉末及び前記他
の金属酸化物の粉末を50torr以下の減圧雰囲気下で混合
し、この混合粉末を成形し、この成形体を焼成する。 【効果】 粉砕・混合工程において、酸化珪素粉末等に
対する空気抵抗が低減され、粉砕・混合効率が向上し
た。この結果、焼成体密度が向上し、バリスタ電圧のバ
ラツキが少なくなり、制限電圧比特性が向上した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化亜鉛を主成分と
し、電圧非直線性を発現させるための添加剤を含む電圧
非直線抵抗体の製造方法に関するものである。
し、電圧非直線性を発現させるための添加剤を含む電圧
非直線抵抗体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗
体は、非直線電圧−電流特性が優れていることから、電
圧安定化あるいはサージ吸収を目的として、避雷器やサ
ージアブソーバに広く利用されている。こうした電圧非
直線抵抗体を製造するには、例えば、酸化亜鉛粉末に対
し、必要に応じて酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化
コバルト、酸化ケイ素等を添加し、ボールミル中で微粉
砕し、乾式混合する。そして、この混合粉末に更にポリ
ビニルアルコール等の有機バインダーを添加し、湿式混
合してスラリーを得る。そしてこのスラリーをスプレー
ドライヤーに送って噴霧乾燥し、造粒し、この造粒粉末
を成形し、この成形体を焼成して電圧非直線抵抗体を得
ていた。
体は、非直線電圧−電流特性が優れていることから、電
圧安定化あるいはサージ吸収を目的として、避雷器やサ
ージアブソーバに広く利用されている。こうした電圧非
直線抵抗体を製造するには、例えば、酸化亜鉛粉末に対
し、必要に応じて酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化
コバルト、酸化ケイ素等を添加し、ボールミル中で微粉
砕し、乾式混合する。そして、この混合粉末に更にポリ
ビニルアルコール等の有機バインダーを添加し、湿式混
合してスラリーを得る。そしてこのスラリーをスプレー
ドライヤーに送って噴霧乾燥し、造粒し、この造粒粉末
を成形し、この成形体を焼成して電圧非直線抵抗体を得
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記の粉砕・
混合は、ポットミル等の密閉容器内において、回転力等
の力を外部から加えることで実施していた。しかし、こ
の乾式混合工程で、粉砕・混合効率が低下して、バリス
タ電圧等にバラツキが発生したり、焼成体密度が低下す
る場合があることが解った。
混合は、ポットミル等の密閉容器内において、回転力等
の力を外部から加えることで実施していた。しかし、こ
の乾式混合工程で、粉砕・混合効率が低下して、バリス
タ電圧等にバラツキが発生したり、焼成体密度が低下す
る場合があることが解った。
【0004】本発明の課題は、粉砕・混合工程を改良す
ることにより、焼成体密度を向上させ、バリスタ電圧の
バラツキを小さくし、制限電圧比特性等を向上させるこ
とである。
ることにより、焼成体密度を向上させ、バリスタ電圧の
バラツキを小さくし、制限電圧比特性等を向上させるこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化亜鉛を主
成分として含有し、酸化珪素及び他の金属酸化物を添加
成分として含有する電圧非直線抵抗体を製造する方法で
あって、少なくとも酸化珪素粉末及び前記他の金属酸化
物の粉末を50torr以下の減圧雰囲気下で混合し、この混
合粉末を成形し、この成形体を焼成することを特徴とす
る、電圧非直線抵抗体の製造方法に係るものである。
成分として含有し、酸化珪素及び他の金属酸化物を添加
成分として含有する電圧非直線抵抗体を製造する方法で
あって、少なくとも酸化珪素粉末及び前記他の金属酸化
物の粉末を50torr以下の減圧雰囲気下で混合し、この混
合粉末を成形し、この成形体を焼成することを特徴とす
る、電圧非直線抵抗体の製造方法に係るものである。
【0006】
【作用】本発明者は、上記の粉砕・混合工程について種
々検討した結果、酸化珪素粉末が粉砕・混合効率に影響
していることを突き止めた。即ち、酸化珪素粉末は比重
が小さく、比表面積が比較的大きく、混合時に空気抵抗
が大きく影響する。これが混合粉末全体の粉砕・混合効
率に大きく影響していたのである。
々検討した結果、酸化珪素粉末が粉砕・混合効率に影響
していることを突き止めた。即ち、酸化珪素粉末は比重
が小さく、比表面積が比較的大きく、混合時に空気抵抗
が大きく影響する。これが混合粉末全体の粉砕・混合効
率に大きく影響していたのである。
【0007】本発明者は、こうした知見に基づき、混合
時の雰囲気を特に50torr以下の減圧雰囲気にした。そし
て、これにより酸化珪素粉末等に対する空気抵抗が低減
され、粉砕・混合効率が実際に向上することを確認し、
本発明を完成した。このように混合時の粉砕・混合効率
が向上した結果、焼成体密度が向上し、バリスタ電圧の
バラツキが少なくなり、かつ制限電圧比特性等の電気的
特性が顕著に向上した。湿式混合の場合にも、こうした
効果が得られた。
時の雰囲気を特に50torr以下の減圧雰囲気にした。そし
て、これにより酸化珪素粉末等に対する空気抵抗が低減
され、粉砕・混合効率が実際に向上することを確認し、
本発明を完成した。このように混合時の粉砕・混合効率
が向上した結果、焼成体密度が向上し、バリスタ電圧の
バラツキが少なくなり、かつ制限電圧比特性等の電気的
特性が顕著に向上した。湿式混合の場合にも、こうした
効果が得られた。
【0008】
【実施例】以下、具体的な実験結果について述べる。 (製作工程)まず、Bi2O3 0.5 mol %、 Sb2O3 1.0 mol
%、 Cr2O3 0.5 mol%、 MnO2 0.5mol %、Co2O3 0.5
mol%、NiO 1.0 mol %、 SiO2 4.0 mol %の各粉末を
配合し、後述するような方法で各粉末を乾式粉砕・混合
した。この混合粉末に対し、0.005 mol %のAl3+と、Zn
O 粉末と、有機バインダーとを加え、ディスパーミルに
より湿式混合した。こうして得たスラリーをスプレード
ライヤーで造粒し、この造粒粉末を成形し、成形体を 5
00℃で2時間脱脂し、900 ℃で2時間仮焼し、この仮焼
体を1100℃で5時間焼成して、直径30mm、厚さ15mmの円
盤状焼結体を得た。この円盤状焼結体の端面を厚さ10mm
に研摩加工し、研摩面に直径28mmのAlメタリコン電極を
設けた。
%、 Cr2O3 0.5 mol%、 MnO2 0.5mol %、Co2O3 0.5
mol%、NiO 1.0 mol %、 SiO2 4.0 mol %の各粉末を
配合し、後述するような方法で各粉末を乾式粉砕・混合
した。この混合粉末に対し、0.005 mol %のAl3+と、Zn
O 粉末と、有機バインダーとを加え、ディスパーミルに
より湿式混合した。こうして得たスラリーをスプレード
ライヤーで造粒し、この造粒粉末を成形し、成形体を 5
00℃で2時間脱脂し、900 ℃で2時間仮焼し、この仮焼
体を1100℃で5時間焼成して、直径30mm、厚さ15mmの円
盤状焼結体を得た。この円盤状焼結体の端面を厚さ10mm
に研摩加工し、研摩面に直径28mmのAlメタリコン電極を
設けた。
【0009】上記の乾式粉砕・混合工程は、ボールミル
中で8時間行った。また、粉末と玉石との重量比は、粉
末:玉石=1:2とした。ボールミル内は密閉系であ
る。ボールミル内の圧力は、後記の各表に示すように、
種々変更した。
中で8時間行った。また、粉末と玉石との重量比は、粉
末:玉石=1:2とした。ボールミル内は密閉系であ
る。ボールミル内の圧力は、後記の各表に示すように、
種々変更した。
【0010】(焼成体密度の評価)ボールミル内の圧力
を、表1に示すように変更し、各例について焼成体密度
を測定した。各例毎にn=5作製し、n=5の平均値を
表1に示した。この結果から解るように、ボールミル内
の圧力を大気圧よりも低くするほど、焼成体密度が向上
する。そして、ボールミル内の圧力を50torr以下にする
と、焼成体密度が顕著に高くなっている。焼成体密度の
向上は、単位体積あたりの処理エネルギーの向上や破壊
強度の向上を意味し、その結果、限界サージ耐量やバリ
スタ電圧変化率等の特性の向上した非直線抵抗体が得ら
れる。
を、表1に示すように変更し、各例について焼成体密度
を測定した。各例毎にn=5作製し、n=5の平均値を
表1に示した。この結果から解るように、ボールミル内
の圧力を大気圧よりも低くするほど、焼成体密度が向上
する。そして、ボールミル内の圧力を50torr以下にする
と、焼成体密度が顕著に高くなっている。焼成体密度の
向上は、単位体積あたりの処理エネルギーの向上や破壊
強度の向上を意味し、その結果、限界サージ耐量やバリ
スタ電圧変化率等の特性の向上した非直線抵抗体が得ら
れる。
【0011】
【表1】
【0012】(バリスタ電圧の評価)ボールミル内の圧
力を、表2に示すように変更し、各例についてバリスタ
電圧V1mA /mm を測定した。各例毎にn=10作製し、
n=10の平均値、最大値、最小値、最大値と最小値の幅
を表2に示した。表2に示す結果から、ボールミル内の
圧力を 50torr 以下の減圧状態にすると、非直線抵抗体
のバリスタ電圧が上がり、バリスタ電圧のバラツキが小
さくなることが解る。特に、バリスタ電圧のバラツキを
減少させることは、安定した電圧非直線抵抗体を作製す
るうえで重要である。
力を、表2に示すように変更し、各例についてバリスタ
電圧V1mA /mm を測定した。各例毎にn=10作製し、
n=10の平均値、最大値、最小値、最大値と最小値の幅
を表2に示した。表2に示す結果から、ボールミル内の
圧力を 50torr 以下の減圧状態にすると、非直線抵抗体
のバリスタ電圧が上がり、バリスタ電圧のバラツキが小
さくなることが解る。特に、バリスタ電圧のバラツキを
減少させることは、安定した電圧非直線抵抗体を作製す
るうえで重要である。
【0013】
【表2】
【0014】(制限電圧比の評価)ボールミル内の圧力
を、表3に示すように変更し、各例について制限電圧比
V40KA/V1mA を測定した。各例毎にn=10作製し、n
=10の平均値を表3に示した。表3に示す結果から、ボ
ールミル内圧力を大気圧よりも低くするほど、電圧非直
線抵抗体の制限電圧比特性が向上することが解る。特に
50torr以下では、制限電圧比の向上が顕著である。こう
した制限電圧比特性の向上は、電圧非直線抵抗体の主要
な特徴である電圧非直線特性の向上を意味している。
を、表3に示すように変更し、各例について制限電圧比
V40KA/V1mA を測定した。各例毎にn=10作製し、n
=10の平均値を表3に示した。表3に示す結果から、ボ
ールミル内圧力を大気圧よりも低くするほど、電圧非直
線抵抗体の制限電圧比特性が向上することが解る。特に
50torr以下では、制限電圧比の向上が顕著である。こう
した制限電圧比特性の向上は、電圧非直線抵抗体の主要
な特徴である電圧非直線特性の向上を意味している。
【0015】
【表3】
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、本発明に従い、混合
工程を50torr以下の減圧雰囲気下で行うことにより、バ
リスタ電圧のバラツキが小さくなり、制限電圧比特性が
良くなり、焼成体の密度が高くなる。これは、粉砕・混
合工程における容器内部気圧を50torr以下の減圧雰囲気
にすることにより、粉体に対する空気の抵抗が小さくな
り、その結果、粉砕・混合効率が向上したことによると
考えられる。
工程を50torr以下の減圧雰囲気下で行うことにより、バ
リスタ電圧のバラツキが小さくなり、制限電圧比特性が
良くなり、焼成体の密度が高くなる。これは、粉砕・混
合工程における容器内部気圧を50torr以下の減圧雰囲気
にすることにより、粉体に対する空気の抵抗が小さくな
り、その結果、粉砕・混合効率が向上したことによると
考えられる。
Claims (1)
- 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分として含有し、酸化珪
素及び他の金属酸化物を添加成分として含有する電圧非
直線抵抗体を製造する方法であって、少なくとも酸化珪
素粉末及び前記他の金属酸化物の粉末を50torr以下の減
圧雰囲気下で混合し、この混合粉末を成形し、この成形
体を焼成することを特徴とする、電圧非直線抵抗体の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4065248A JPH05267009A (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4065248A JPH05267009A (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05267009A true JPH05267009A (ja) | 1993-10-15 |
Family
ID=13281422
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4065248A Withdrawn JPH05267009A (ja) | 1992-03-23 | 1992-03-23 | 電圧非直線抵抗体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05267009A (ja) |
-
1992
- 1992-03-23 JP JP4065248A patent/JPH05267009A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990608 |