JP2692210B2 - 酸化亜鉛形バリスタ - Google Patents

酸化亜鉛形バリスタ

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はサージ耐量特性の優れた酸化亜鉛形バリスタ
に関するものである。
従来の技術 酸化亜鉛形バリスタは、大きなサージ電流耐量と優れ
た電圧非直線性を持ち、低圧タイプの素子はサージアブ
ソーバとして、高圧タイプの素子はギャップレスアレス
タ素子として広く利用されている。
従来、酸化亜鉛形バリスタ素子は主成分の酸化亜鉛
(ZnO)に酸化ビスマス(Bi2O3)、酸化アンチモン(Sb
2O3)、酸化コバルト(Co2O3)、酸化マンガン(Mn
O2)、酸化珪素(SiO2)などを添加し、適当なバインダ
ーを加え、ボールミルなどで湿式粉砕の後、造粒,成
形,焼結工程を経て製造されている。アレスタ用の酸化
亜鉛形バリスタを製造する場合、一般に単位厚み当りの
バリスタ電圧(V1mA/mm)が200V以上の材料が、素子の
小形化、低価格化のために必要である。上記添加物の中
で特に酸化珪素(SiO2)は、酸化亜鉛の粒成長を抑制
し、合わせて温度特性,課電寿命特性を向上させる物質
として知られ、高圧タイプのアレスタ素子用の材料には
不可欠の成分となっている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、酸化亜鉛形バリスタの単位厚み当りの
バリスタ電圧(V1mA/mm)を上げるための添加物として
酸化珪素(SiO2)を用いた場合、他の添加物に比べ嵩比
重が著しく軽く、沈降性の材料を用いても充分に粉砕さ
れず、この結果、焼結体中にボイドが発生し、酸化亜鉛
形バリスタの最も重要な特性の一つであるサージ耐量
(2msの矩形波電流印加試験)が低いという課題を有し
ていた。また、材料の高圧化を図るため酸化珪素(Si
O2)を1モル%以上添加すると、粉砕した原料スラリー
の粘度が著しく増加し、造粒が困難になる課題も同時に
有していた。
本発明は、このような従来の課題を解決するためのも
ので、酸化亜鉛形バリスタのサージ耐量の大巾な向上を
主目的とし、合わせて製造上の課題であるスラリーのゲ
ル化を防止することを目的とするものである。
課題を解決するための手段 本発明では、上記従来の課題を解決するため、主成分
の酸化亜鉛と副成分の酸化ビスマス、酸化アンチモン、
酸化コバルト、酸化マンガン、酸化クロムなどに少なく
ともボロンシリサイトをSiB6の形に換算して0.05〜5.0
モル%添加することを特徴としている。
作用 本発明によれば、ボロンシリサイトが従来の酸化珪素
(SiO2)と同様、酸化亜鉛粒子の成長を抑制する効果が
あり、さらに嵩比重が高く粉砕が均一に進行し、分散性
も良いため、焼結体中にボイドが発生しにくく、極めて
高いサージ耐量特性を有する酸化亜鉛形バリスタを得る
ことができる。
実施例 以下、本発明による酸化亜鉛形バリスタについて実施
例に基づき詳細に説明する。
まず、酸化亜鉛の粉末に、合計量に対し酸化ビスマス
0.5モル%,酸化アンチモン1.0モル%,酸化コバルト0.
5モル%,酸化マンガン0.5モル%,酸化クロム0.5モル
%に、ボロンシリサイトをSiB6の形でそれぞれ0,0.01,
0.05,0.1,1.0,5.0,10.0モル%加えた7種類の原料粉末
に、固形分比率が約60重量%となるよう純水を加え、バ
インダーとしてPVA(ポリビニルアルコール)を固形分
に対し0.5重量%添加し、全体をジルコニア玉石ととも
にボールミルに入れ、30時間粉砕し、スラリーを得た。
なお、使用したボロンシリサイトの平均粒径は3.0μm
である。この6種類のスラリーをスプレードライヤーに
て乾燥、造粒して原料粉を作成した。次いで、この原料
粉を直径40mm,厚さ30mmの大きさに圧縮成形し、空気中
において1200℃で焼結させた。この焼結体の側面にガラ
スペーストを塗布し、500℃で焼付処理を行った。この
ようにして得られた焼結体の両端面を研磨し、アルミニ
ウムの溶射電極を形成した。第1図は以上のようにして
得られた酸化亜鉛形バリスタで、1は焼結体、2はアル
ミニウムの溶射電極、3は焼結体1の側面のオーバーコ
ート層で、ガラスの焼付処理、アルミナのプラズマ溶射
などにより形成されている。
第2図に原料スラリーの粘度の経時変化を示す。ここ
で、粘度は回転粘度計にて測定した。また、比較のた
め、添加物として酸化珪素(SiO2)を用いた場合につい
ても同様の製造工程条件でスラリーを作成し、粘度を比
較のため測定した。さて、スラリーの乾燥,造粒方法と
して量産の際には一般にスプレードライヤーが用いられ
ている。そして、スプレードライヤーで乾燥,造粒を行
うためには、スラリーの粘度は300〜500cps以下である
ことが必要である。第2図に示したように1モル%の酸
化珪素を用いた場合、3〜5時間で粘度が急上昇し、ス
プレードライヤーで乾燥,造粒を行うのは不可能とな
る。さらに、5モル%の酸化珪素を用いる場合、初期粘
度が既に500cpsを越えていることを確認した。一方、出
発原料として1モル%,5モル%のボロンシリサイトを用
いた場合、いずれもスラリーの増粘現象はほとんど見ら
れないことがわかる。従って、ボロンシリサイトを添加
物として用いた場合、長時間にわたりスプレードライヤ
ーによる造粒が可能となり、大量の原料処理に極めて好
都合であることがわかる。
次に、焼結体の初期特性を下記の第1表に示す。ここ
で、V1mA,V10μAは直流定電流電源を用いて測定した。
また、制限電圧特性は波形8/20μs,電流波高値5000Aの
インパルスを用いて測定した。そしてV1mA/mmはボロン
シリサイトの添加量が0.05モル%以上で200V/mm以上と
なり、アレスタ素子の材料として適した値となり、5モ
ル%の添加で約300V/mmに高圧化する。そして、5モル
%を超えるボロンシリサイトを添加すると、制限電圧比
が急激に悪化することがわかる。一方、添加物として酸
化珪素を用いた場合、同様に高圧化するもののスラリー
粘度が上昇するため、1モル%の添加が限度で、V1mA/m
mは225V/mmとなった。
次に、上記の試料についてサージ耐量試験を実施し
た。試験条件は2mS,300Aの矩形波電流を2分間隔で素子
が破壊に至るまで繰返し印加した。この結果を下記の第
2表に示す。表中の値は、素子が破壊せずに耐えた矩形
波電流の印加回数の平均値(試料数各5個)、および分
布範囲(最高値−最小値)である。
第2表より、ボロンシリサイトの添加量が0.05〜5モ
ル%の範囲で、サージ耐量特性が従来の酸化珪素系に比
べ約2〜2.5倍になり、著しく高性能化していることが
わかる。また、サージ耐量特性のばらつき(分布範囲)
も狭くなり、素子の信頼性も向上していることがわか
る。これはボロンシリサイトの分散性が良く粉砕も均一
に進むため、焼結体内部にボイドなどの欠陥の発生が減
少したためと考えられる。しかし、5.0モル%を超える
ボロンシリサイトを添加した系ではサージ耐量が低下す
る。これは単位厚み当りのバリスタ電圧(V1mA/mm)が
上昇したため、単位体積当りにかかるエネルギーが上昇
し、熱ストレスにより破壊し易くなるものと考えられ
る。従って、ボロンシリサイトの最も好ましい添加量
は、初期特性およびサージ耐量特性試験の結果から、0.
05〜5.0モル%であることがわかる。
なお、本発明において基本材料組成をZnO,Bi2O3,Sb2
O3,Co2O3,MnO2,Cr2O3の系で実施したが、焼結体特性
をさらに向上させるNiO,SnO2,MgO,TiO2,Al2O3,Ag2Oな
どを添加しても本発明の効果に変わりはない。
発明の効果 以上のように本発明によれば、酸化亜鉛を主成分と
し、酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化コバルト、酸
化マンガン、酸化クロムなどを副成分とし、さらに少な
くともボロンシリサイトをSiB6の形に換算して0.05〜5.
0モル%を含む混合物を焼結することにより、サージ耐
量が大きく、単位厚み当りのバリスタ電圧の高い酸化亜
鉛形バリスタを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による酸化亜鉛形バリスタの断面図、第
2図は本発明の実施例および従来例による酸化亜鉛形バ
リスタの原料スラリーの粘度の経時変化を示す図であ
る。 1……焼結体、2……電極、3……オーバーコート層。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化亜鉛を主成分とし、酸化ビスマス、酸
    化アンチモン、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化クロ
    ムなどの金属酸化物を副成分とし、さらに少なくとも、
    ボロンシリサイトをSiB6の形に換算して0.05〜5.00モル
    %を含む原料粉末を焼結してなる酸化亜鉛形バリスタ。
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