JP2004335565A - 電圧非直線抵抗体の製造方法 - Google Patents

電圧非直線抵抗体の製造方法 Download PDF

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Yukio Tagami
幸雄 田上
Kanehisa Iwami
金久 岩見
Takeshi Ogura
健 小掠
Kenichi Yamada
憲一 山田
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Abstract

【課題】ワットロス(熱損失)特性、および放電耐量特性に優れたZnO素子を提供する。
【解決手段】成形体の側面に、湿式混合工程11において絶縁材料の粉体原料を計量し混合する際に、Pr11とSiOとの含有量を一定の範囲に調整した絶縁材料をスプレー塗布した後、焼成し、さらに絶縁処理を施してから焼き付け、電極を取り付ける。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として避雷器に組み込まれ、酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、多くの避雷器には電圧非直線抵抗体が使用されている。その中でも、優れた電圧電流特性を示す酸化亜鉛(ZnO)を主成分とする酸化亜鉛型のものが多く使用されている。
【0003】
まず、図7および図8により従来構造の電圧非直線抵抗体の製造方法について述べる。電圧非直線抵抗体には、酸化亜鉛(ZnO)を主成分とするもの(以下、ZnO素子と称する)が多く、その副添加物成分(添加物スラリー)として、酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ケイ素等の複数個の金属酸化物を添加し、非直線性が高く熱損失の小さい組成配合から成っている。
【0004】
通常、前記添加物スラリーをボールミル等で湿式予備粉砕した後、有機バインダー(結合剤)および酸化亜鉛と十分混合して混合物(原料スラリー)を得、その原料スラリーをスプレードライヤーにより噴霧乾燥して流動性の良い造粒粉を得る(ステップS51:造粒工程)。なお、前記有機バインダーには水系の有機バインダー、例えばポリビニルアルコール(PVA)が用いられている。前記造粒粉を金型成形プレスにより例えば円盤等の形状に成形し(ステップS52:成形工程)、この成形体を脱脂した後、800〜1000℃の温度で仮焼して仮焼体を形成する(ステップS53:仮焼工程)。
【0005】
前記仮焼体の外周面には絶縁性セラミック材料(セラミック絶縁材:第1絶縁材)を塗布し(ステップS54:絶縁材塗布工程)、1000〜1300℃の温度で数時間焼成して、外周面にセラミック絶縁層62を有するZnO焼結体61を得る(ステップS55:焼成工程)。その後、セラミック絶縁層62の外周面には、さらに、低融点ガラス材(第2絶縁材)を塗布して(ステップS56:ガラス材塗布工程)焼き付けし(ステップS57:焼き付け工程)、低融点ガラス絶縁層63を形成した後、前記ZnO焼結体の両端面を平面研磨し(ステップS58:研磨工程)、その平面研磨した部位にアルミニウム溶射電極64を形成する電極材料を溶射して(ステップS59:電極付け工程)ZnO素子を完成させる。
【0006】
前記仮焼体の外周面に第1絶縁材として、本出願人は独自に調整して得た混合セラミック焙焼粉体(酸化亜鉛、酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化ケイ素)を用いていた。この焙焼粉体は、ZnO素子の外周面において絶縁耐力を持たせ、雷サージ、開閉サージ等の過大電流および過大電圧に対する放電耐量を付与するものである。また、印加電圧に対して、ZnO素子の外周面における漏れ電流を常に低減させる役割を果たしている。
【0007】
前記焙焼粉体においては、原料としてZnO,Bi,Sb,SiOの4種類の金属酸化物を用い、湿式混合粉砕工程、乾燥工程、焙焼工程、微粉砕工程を経て得られる。そして、有機溶剤(有機溶媒)を用いた酢酸セルロース系のバインダーと前記焙焼粉体とをボールミル等により混練し調整して絶縁材(ペースト状の絶縁材)を得る。
【0008】
前記ZnO素子は側面絶縁構造に特徴があり、前記のように内側第1層は絶縁性セラミック材料、外側第2層は低融点ガラス材料から構成される。この内側第1層の形成に関する技術が開示されている。下記にその技術について例示する。
【0009】
(1)酸化亜鉛を主成分とする円盤状の焼結体の側面に、酸化ビスマスおよび酸化リチウム、または酸化ビスマスおよび酸化ルビジウム、または酸化ビスマスおよび酸化硼素からなる共融混合物と酸化アンチモンとを含むペーストを塗布し、850〜1000℃という従来の製造方法よりも低い温度で焼成し、絶縁層を形成させる(例えば、特許文献1参照。)。
【0010】
(2)酸化亜鉛を主成分とする円盤状の焼結体の側面に、ビスマスを主成分とし、少なくとも亜鉛、硼素、アルミニウム、バリウムを酸化物換算でZnO=1.0〜25wt%、B=1.0〜10wt%、SiO=0.1〜5wt%、Al=0.05〜3wt%、BaO=0.05〜3wt%の範囲内で含有する絶縁層を形成させる(例えば、特許文献2参照。)。
【0011】
【特許文献1】
特開2002−305105号公報
【0012】
【特許文献2】
特開2002−151307号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
前記ZnO素子の開発および改良においては、電力機器を雷インパルスなどの異常電流から保護するという避雷器が担う本質的な性能を向上させるため、ZnO素子の制限電圧特性を改良すること、並びに過大な雷インパルス、若しくは開閉インパルスに対するZnO素子の放電耐量を増強すること等が重要である。
【0014】
特に、前記側面絶縁層はZnO素子のインパルス吸収時に、ZnO素子の側面閃絡を防止する機能を担っており、またこの絶縁性能は放電耐量特性に及ぼす影響が大きく、さらにギャップレス避雷器に常時印加される商用電圧下において、避雷器の熱損失特性にも影響を及ぼす。このため側面絶縁層を形成する材料の高性能化開発は、高性能なZnO素子を製造する上で重要な課題である。
【0015】
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、その目的は、側面絶縁層を改良することにより、熱損失特性、および放電耐量特性に優れた電圧非直線抵抗体の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
そこで、前記課題を解決するための、請求項1記載の電圧非直線抵抗体の製造方法は、ZnOを主成分とする焼結体の外周面に絶縁層を形成する工程と、その焼結体の両端面に電極を形成する工程とからなる電圧非直線抵抗体の製造方法において、前記絶縁層は少なくともZnO、SiO、Pr11を含むことを特徴とする。
【0017】
請求項2記載の電圧非直線抵抗体の製造方法は、前記請求項1において、前記絶縁層のPr11の含有量が、0wt%<Pr11≦25wt%であることを特徴とする。
【0018】
請求項3記載の電圧非直線抵抗体の製造方法は、前記請求項1において、前記絶縁層のSiOの含有量が、15wt%≦SiO≦50wt%であることを特徴とする。
【0019】
請求項4記載の電圧非直線抵抗体の製造方法は、前記請求項1において、前記絶縁層のPr11の含有量が、5wt%≦Pr11≦15wt%で、且つ、SiOの含有量が、15wt%≦SiO≦50wt%であることを特徴とする。
【0020】
なお、Pr11、およびSiOの含有量は、各々の粉体原料を計量し混合する際に計算し調整する。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
(第1実施の形態)
図1はZnO素子の第1製造工程を示すブロック図である。図1により本実施の形態におけるZnO素子の製造工程を説明する。
【0023】
添加物製造工程1において、Bi、Sb、Co、Cr、MnO、SiO、NiO等の添加物粉体原料を各々所定の配合量になるよう計量してから混合し、粉体総質量と同量の純水を加えバイブロ・ミルによって2時間粉砕を行い添加物スラリーを調製する。
【0024】
乳化混合工程2において、主原料であるZnOと、前記添加物スラリーとを有機バインダー(例えば、ポリビニルアルコール)溶液に各々加え、ディスパー・ミルで充分混合し原料スラリーを得る。
【0025】
造粒工程3において、前記原料スラリーを充分に脱泡した後、スプレードライヤーで噴霧乾燥して造粒粉を得る。
【0026】
成形工程4において、乾式金型プレスにより前記造粒粉をΦ40−t52の大きさに成形し成形体を得る。このとき、成形体は一定の成形密度になるように成形圧力を調整して成形を行う。
【0027】
一方、セラミック絶縁ペースト調製ラインにて絶縁材料ペーストを次の工程にて得、成形体にスプレー塗布する。まず、湿式混合工程11において、ZnO、Bi、Sb、SiO、Pr11の粉体原料を下記の表1の本発明例における配合となるように各々計量し、粉体総質量と同量の純水を加えバイブロ・ミルによって2時間粉砕を行い2種類の混合原料スラリーを調製する。なお、表1には比較のために、従来例と本発明例との配合比を示した。
【0028】
【表1】
Figure 2004335565
【0029】
得られた混合原料スラリーを乾燥・解砕工程12において乾燥、解砕して、微粒混合粉体を得る。
【0030】
その後、混合粉体を所定量のバインダー溶液と混練し、絶縁材料ペーストをペースト調製工程13において得る。
【0031】
得られた絶縁材料ペーストを前記成形体の側面に一次絶縁処理工程5においてスプレー塗布する。
【0032】
その後、前記絶縁材料ペーストが側面にスプレー塗布された成形体を1000〜1300℃で本焼成工程6において数時間焼成する。
【0033】
焼成後、二次絶縁処理工程7において、前記焼成体の側面に低融点ガラス材料を塗布し、焼付工程8において焼き付けを行う。
【0034】
その後、焼成体の上端面と下端面とを端面研削工程9において研削加工し平坦に加工する。
【0035】
加工した後、焼成体の上下両端面にアルミニウム等からなる電極材料を電極付け工程10において溶射して電圧非直線抵抗体を完成させる。なお、前記製造工程を経て完成した電圧非直線抵抗体の形状はΦ32−t40である。
【0036】
完成したZnO素子に対して電気特性試験である、DC小電流測定、制限電圧比測定、ACワットロス測定、および放電耐量試験を実施した。
【0037】
DC小電流測定はZnO素子に1mAの電流が流れる時の電圧(V1mA)を測定するものである。制限電圧比測定はZnO素子に8/20μs波形の電流5kAを印加した時の電圧と、ZnO素子に1mAの電流を流した時の電圧とを測定し、その比を求める。ワットロス(熱損失)試験は温度115℃、課電率85%の条件におけるZnO素子の熱損失を測定するものであるり、放電耐量試験はそれぞれの原料配合比条件で製造したZnO素子を、それぞれ20枚ずつ用意し、4/10μs波形の放電電流65kAを流した時にZnO素子が20枚中何%が破壊に至るかを測定するものである。
【0038】
下記の表2に従来例と本発明との電気特性試験の結果を示す。
【0039】
【表2】
Figure 2004335565
【0040】
従来のZnO−Bi−Sb−SiO系のセラミックス絶縁材料にPr11を添加して製造した本発明のZnO素子は、従来のZnO素子に比べ、ワットロス(熱損失)特性、および放電耐量特性が優れているという結果が得られた。また、制限電圧比は変化がなく、V1mAの測定ではV1mAが若干増大しているという結果が得られた。
【0041】
(第2実施の形態)
第2実施の形態は、第1実施の形態の一部に変更を加えたものである。図2はZnO素子の第2製造工程を示すブロック図である。図2により本実施の形態におけるZnO素子の製造工程を説明するにあたり、第1製造工程と同様の操作を行う工程には同じ符号を付し、第1製造工程と異なる工程についてのみ説明する。
【0042】
仮焼成工程21は、前段の成形工程4で得られる成形体を脱脂した後、800〜1000℃で仮焼成する工程で、この工程21は後段の本焼成工程6にて絶縁材料ペーストをスプレー塗布した成形体を焼成する際に、成形体と絶縁材料との膨張率が異なるため、成形体を仮焼成することで仮焼成体と絶縁材料との膨張率を等しくする効果がある。
【0043】
また、セラミックス絶縁ペースト調製ラインの焙焼・粉砕工程22は、前段の乾燥・解砕工程12において得られる微粒混合粉体を800〜1100℃で焙焼を行った後、粉砕を行い微粒焙焼粉体を得る工程で、この工程22で得られた微粒焙焼粉体を後段のペースト調製工程13に供する。
【0044】
なお、湿式混合工程11における、ZnO、Bi、Sb、SiO、Pr11の粉体原料の配合比は第1製造工程と同じものとする。
【0045】
第2製造工程により完成させたZnO素子について、電気特性試験である、DC小電流測定、制限電圧比測定、ACワットロス測定、および放電耐量試験を実施した。結果を下記の表3に示す。
【0046】
【表3】
Figure 2004335565
【0047】
表3に示すように、従来のZnO−Bi−Sb−SiO系のセラミックス絶縁材料にPr11を添加して製造した本発明のZnO素子は、従来のZnO素子に比べ、ワットロス(熱損失)特性、および放電耐量特性が優れているという結果が得られた。また、制限電圧比はほとんど変化が無く、V1mAの測定ではV1mAが若干減少しているという結果が得られた。
【0048】
第1製造工程と第2製造工程とのいずれの製造工程を経て製造した本発明のZnO素子においても、Pr11を添加することにより電気特性向上の効果があり、第2製造工程のほうが電気特性において若干優れているという結果が得られた。
【0049】
(第3実施の形態)
第3実施の形態は、第2製造工程により本発明のZnO素子を製造するにあたり、湿式混合工程11において下記の表4に示す配合比により各々の混合原料スラリーを作製し、各々の混合原料スラリーに対する本発明のZnO素子を製造するものである。
【0050】
【表4】
Figure 2004335565
【0051】
前記のようにして製造した本発明のZnO素子について、電気特性試験である、DC小電流測定、制限電圧比測定、ACワットロス測定、および放電耐量試験を実施した。結果を下記の表5に示す。
【0052】
【表5】
Figure 2004335565
【0053】
表5に示すように、制限電圧比については、Pr11の添加量の増加に対してほとんど変化が無かった。
【0054】
また、V1mAについては、Pr11の含有量を増大させるとV1mAが若干減少するという結果が得られた。
【0055】
また、ワットロス特性については、2wt%≦Pr11≦25wt%の本発明の素子が従来のZnO素子よりも優れた値を示し、特に10wt%≦Pr11≦15wt%の本発明の素子が優れているという結果が得られた。
【0056】
また、放電耐量特性については、2wt%≦Pr11≦25wt%の本発明の素子が従来のZnO素子よりも優れた値を示し、特に10wt%≦Pr11≦15wt%の本発明の素子が優れているという結果が得られた。
【0057】
ワットロスとPr11添加量との近似曲線特性図、および放電耐量破壊率とPr11添加量との近似曲線特性図をそれぞれ図3、および図4に示す。
【0058】
図3の近似曲線に示されるように、ワットロス特性においては、0wt%<Pr11≦25wt%の本発明の素子が従来のZnO素子よりも優れた値を示し、特に10wt%≦Pr11≦15wt%の本発明の素子が優れているという結果が得られた。
【0059】
また図4の近似曲線に示されるように、放電耐量特性においては、0wt%<Pr11≦25wt%の本発明の素子が従来のZnO素子よりも優れた値を示し、特に10wt%≦Pr11≦15wt%の本発明の素子が優れているという結果が得られた。
【0060】
(第4実施の形態)
第4実施の形態は、第2製造工程により本発明のZnO素子を製造するにあたり、湿式混合工程11において下記の表6に示す配合比により各々の混合原料スラリーを作製し、各々の混合原料スラリーに対する本発明のZnO素子を製造するものである。
【0061】
【表6】
Figure 2004335565
【0062】
前記のようにして製造したZnO素子について、電気特性試験である、DC小電流測定、制限電圧比測定、ACワットロス測定、および放電耐量試験を実施した。結果を下記の表7に示す。
【0063】
【表7】
Figure 2004335565
【0064】
制限電圧比についてはSiOの含有量の増加に対してほとんど変化が無かった。
【0065】
また、V1mAについては、SiOの含有量を増大させるとV1mAが若干増大するという結果が得られた。
【0066】
また、ワットロスについては、SiO≦15wt%の範囲でSiOの添加量を増加させるのに従い減少し、添加量が20wt%を超えるとSiOの添加量を増加させるのに従いワットロスは増加した。そして、5wt%≦SiO≦50wt%の本発明の素子が従来のZnO素子よりも優れた値を示し、特に10wt%≦SiO≦30wt%の本発明の素子が優れているという結果が得られた。
【0067】
また、放電耐量特性については、SiOの添加量を増加させるのに従い放電耐量特性が向上するという結果が得られた。
【0068】
ワットロスとSiO添加量との近似曲線特性図、および放電耐量破壊率とSiO添加量との近似曲線特性図をそれぞれ図5、および図6に示す。
【0069】
図5の近似曲線に示されるように、ワットロス特性においては、0wt%< SiO≦50wt%の本発明の素子が従来のZnO素子よりも優れた値を示し、特に10wt%≦SiO≦30wt%の本発明の素子が優れているという結果が得られた。
【0070】
また図6の近似曲線に示されるように、放電耐量特性においては、0wt%< SiOの本発明の素子が従来のZnO素子よりも優れた値を示し、SiOの添加量を増加させるほど良い結果が得られた。
【0071】
なお、本実施の形態で得られた前記の結果は、Pr11の含有量(5wt、10wt%、および15wt%)に関係なく、いずれのPr11の含有量においても同じ傾向を示している。
【0072】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0073】
成形体や焼成体の側面に絶縁層を成形させる絶縁材料にZnO、SiO、Pr11を含有させることで、ワットロス(熱損失)特性、および放電耐量特性に優れたZnO素子を製造することができる。
【0074】
また、Pr11の含有量を調整することで、ワットロス(熱損失)特性、および放電耐量特性に優れたZnO素子を製造することができる。
【0075】
さらに、Pr11の含有量とSiOの含有量とを調整することで、ワットロス(熱損失)特性、および放電耐量特性に優れたZnO素子を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ZnO素子の第1製造工程を示すブロック図。
【図2】ZnO素子の第2製造工程を示すブロック図。
【図3】ワットロスとPr11添加量との近似曲線特性図。
【図4】放電耐量破壊率とPr11添加量との近似曲線特性図。
【図5】ワットロスとSiO添加量との近似曲線特性図。
【図6】放電耐量破壊率とSiO添加量との近似曲線特性図。
【図7】従来方法における電圧非直線抵抗体の製造工程図。
【図8】従来方法における電圧非直線抵抗体の側断面図。
【符号の説明】
1…添加物製造工程
2…乳化混合工程
3…造粒工程
4…成形工程
5…一次絶縁処理工程
6…本焼成工程
7…二次絶縁処理工程
8…焼付工程
9…端面研削工程
10…電極付け工程
11…湿式混合工程
12…乾燥・解砕工程
13…ペースト調製工程
21…仮焼成工程
22…焙焼・粉砕工程
61…ZnO焼結体
62…セラミック絶縁層
63…低融点ガラス絶縁層
64…アルミ溶射電極

Claims (4)

  1. ZnOを主成分とする焼結体の外周面に絶縁層を形成する工程と、その焼結体の両端面に電極を形成する工程とからなる電圧非直線抵抗体の製造方法において、
    前記絶縁層は少なくともZnO、SiO、Pr11を含むことを特徴とする電圧非直線抵抗体の製造方法。
  2. 前記絶縁層のPr11の含有量が、0wt%<Pr11≦25wt%であることを特徴とする請求項1に記載の電圧非直線抵抗体の製造方法。
  3. 前記絶縁層のSiOの含有量が、15wt%≦SiO≦50wt%であることを特徴とする請求項1に記載の電圧非直線抵抗体の製造方法。
  4. 前記絶縁層のPr11の含有量が、5wt%≦Pr11≦15wt%で、且つ、SiOの含有量が、15wt%≦SiO≦50wt%であることを特徴とする請求項1に記載の電圧非直線抵抗体の製造方法。
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