JPH08138911A - 電圧非直線抵抗体の製造方法 - Google Patents

電圧非直線抵抗体の製造方法

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JPH08138911A
JPH08138911A JP6276873A JP27687394A JPH08138911A JP H08138911 A JPH08138911 A JP H08138911A JP 6276873 A JP6276873 A JP 6276873A JP 27687394 A JP27687394 A JP 27687394A JP H08138911 A JPH08138911 A JP H08138911A
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JP
Japan
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voltage
mol
resistor
reaction product
zno
Prior art date
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Pending
Application number
JP6276873A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriaki Nakada
憲明 中田
Kiyobumi Ogita
清文 荻田
Ken Iida
憲 飯田
Masanobu Hikosaka
正信 彦坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 寿命特性に優れ、かつ非直線特性に優れた電
圧非直線抵抗体を製造することを目的とする。 【構成】 酸化亜鉛を主成分とする原料粉体とガラス質
が含有される添加成分との混合物を焼成して電圧非直線
抵抗体を製造する。この際、上記添加成分として、40
〜80(mol%)のZnOと、10〜40(mol%)のB23
と、5〜25(mol%)のSiO2と、0.003〜0.00
6(mol%)のAl(NO3)3・9H2O(ただしAl換算値)
と、の混合物を仮焼成して得られる反応生成物を用い
る。このように得られた添加成分と原料粉体とを湿式混
合、成形、焼成して電圧非直線抵抗体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸化亜鉛を主成分とする
電圧非直線抵抗体に関し、特に酸化亜鉛形避雷器に組み
込まれる電圧非直線抵抗体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に電圧非直線抵抗体はオームの法則
に従わず、電圧が高くなると抵抗が減少し、電流が著し
く増加するという電圧非直線的な電圧−電流特性を有す
るため、避雷器やサージアブソーバのような異常電圧の
吸収などの用途において大きな効果を発揮する。
【0003】このような電圧非直線抵抗体として例えば
酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛素子が挙げられる。一
般に、この酸化亜鉛を主成分とする電圧非直線抵抗体は
副添加物として酸化ビスマス、酸化珪素、酸化アンチモ
ン、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化クロム、酸化ニ
ッケル等を含有し、電圧非直線性が高く熱損失の小さい
組成配合となっている。
【0004】通常、上記のような酸化亜鉛を主成分とす
る電圧非直線抵抗体は以下のように製造される。
【0005】まず、上記副添加成分をボールミル等で予
備粉砕した後に有機バインダ及び酸化亜鉛と混合し、ス
プレードライヤーで乾燥を行って流動性の良い造粒粉を
得る。次に、この造粒粉を金型成形プレスにより円板等
の形状に成形し、脱脂を行った後に1000(℃)〜1300(℃)
で数時間焼成を行い、更に側面に絶縁コーティングを施
した後に両平面を研磨し、アルミニウムの電極を溶射し
て電圧非直線抵抗体素子を完成する。
【0006】以上のようにして得られた素子は、例えば
避雷器の限流要素ユニット等に用いられる。
【0007】特に、避雷器用の電圧非直線抵抗体は、一
般の弱電用サージ・アブソーバに比べると、吸収しうる
エネルギーが大きいため、大きな体積、または大口径サ
イズの素子が必要になる。上記工程で用いる有機バイン
ダーとして、通常は水系の有機バインダー、例えばポリ
ビニルアルコール(PVA)が用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】避雷器用電圧非直線抵
抗体は、10年以上の長期課電寿命が必要とされてお
り、現在は常期課電に対する安定化対策として、ガラス
質(ホウケイ酸,ガラス等)を微量添加して寿命特性を
向上させている。
【0009】しかし、ガラス質を添加する場合、非直線
抵抗体を焼成後、再び550℃以上で熱処理してBi2
3をγ相に変化させることで寿命特性を改善させる必要
があり、この際、非直線性の低下、及び制限電圧の悪化
等が発生してしまう。
【0010】本発明は上記背景の下になされたものであ
り、寿命特性に優れ、かつ非直線特性に優れた電圧非直
線抵抗体を製造することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用】上記課題を解決
するために、本発明は、酸化亜鉛を主成分とする原料粉
体とガラス質が含有される添加成分との混合物を焼成す
る工程を有する電圧非直線抵抗体の製造方法において、
前記添加成分は、40〜80(mol%)のZnOと、10〜
40(mol%)のB23と、5〜25(mol%)のSiO2と、
0.003〜0.006(mol%)のAl(NO3)3・9H2
(ただしAl換算値)と、の混合物を仮焼成して得られ
る反応生成物であることを特徴とする。
【0012】この範囲内であれば、仮焼成による各成分
の反応が十分に進行し、過焼結となることもない。した
がって、十分な非直線特性や寿命特性が得られる。
【0013】好ましくは、前記添加成分を850(℃)以
上で仮焼成する。
【0014】さらに好ましくは、前記添加成分の配合比
を主原料である酸化亜鉛に対して0.05〜0.5(wt%)
とする。
【0015】この範囲内であれば、特に良好な非直線特
性や寿命特性が得らる。
【0016】
【実施例】まず、ZnO(40〜80モル%),B23
(10〜40モル%),SiO2(5〜25モル%)の割
合で混合して第2副添加物成分を得て、これにAl(NO
3)3・9H2O(Alに換算して0.003〜0.006モル
%)を加えた。この混合物をボールミルで湿式粉砕した
後に乾燥し、850〜950℃で仮焼成した後に更に微
粉砕して反応生成物を得た。
【0017】従来はアルミは硝酸アルミの形で添加して
いたが、これによりアルミの添加時の形態をZnO中に
より多く固溶した反応生成物とすることができた。
【0018】次に、第一副添加物成分である酸化ビスマ
ス、酸化アンチモン、酸化コバルト、酸化マンガン、酸
化クロム、酸化ニッケル、酸化珪素を11.3(wt%)秤
量し、更に上記反応生成物を0.05〜0.5(wt%)添加
してボールミルで湿式粉砕した後、ZnO、有機バイン
ダーと共に混練してスプレードライヤに造粒粉を得た。
その後、金型プレスでこの造粒粉を直径40(mm)高さ4
0(mm)の円筒形(φ40、t40)に成形して800〜
1000℃で仮焼成し、この仮焼成体側面に絶縁層を形
成させるために無機物の反応生成物を塗布した後、11
00〜1300℃で焼成した。
【0019】さらに、放電耐量を向上させるためにガラ
ス粉末を側面に塗布し、課電寿命の向上も兼ねて、約5
50〜700℃にて熱処理を行った後、両平面を研磨
し、アルミニウムの電極を溶射して電圧非直線抵抗体を
得た。
【0020】上記製造方法において、ZnO、B23
SiO2の配合比をかえて抵抗体試料を製造した。また、
従来法においてもZnOに対するAlの添加量をかえて抵
抗体試料を製造した。各試料の組成を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1に示されるように、試料1〜5は従来
法に係る抵抗体試料であり、試料6〜21は上記製造方
法により得られる抵抗体試料である。
【0023】これら各試料における制限電圧比、170
(℃)−85%における損失(W)等の特性を測定した。
その結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】この表に示されるように、上記反応生成物
の形でAlを添加することによって、非直線指数αは全
般的に高くなっており、また熱損失も低くなっている。
【0026】特に、反応生成物を得る際の配合割合は、
Al(NO3)3・9H2OをAlに換算して0.003〜
0.006モル%、ZnOを40〜80モル%,B23
10〜40モル%、SiO2を10〜20モル%とするこ
とで、優れた特性が得られている。
【0027】この範囲を外れた場合、反応が不充分、又
は過焼結となる場合があり、前者の場合は十分な非直線
特性や寿命特性が得られないことがある。後者の場合は
固結してしまい、微粉砕が極めて困難になることがあ
る。
【0028】また、反応生成物を得るためには850℃
以上で仮焼成することが必要となる。反応生成物の添加
量は、ZnOに対して0.05〜0.5(wt%)とする。こ
の下限以下だと十分な非直線特性や寿命特性が得られ
ず、その他の場合は非直線性低下、劣化大、寿命特性の
低下など、特性が低下してしまう傾向がでてくる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明においては
ZnO,B23,SiO2,Al(NO3)3・9H2Oの混合及
び仮焼により得られる反応生成物を添加して電圧非直線
抵抗体を製造することによって、制限電圧が低減されて
避雷器としての保護レベルを低減できる。
【0030】また、非直線性が向上して常時の熱損失が
低減するうえ、インパルスによる抵抗体電圧(V1m
A)の劣化も小さくなる。更に、負荷寿命も向上する。
フロントページの続き (72)発明者 彦坂 正信 東京都品川区大崎2丁目1番17号 株式会 社明電舎内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とする原料粉体とガラ
    ス質が含有される添加成分との混合物を焼成する工程を
    有する電圧非直線抵抗体の製造方法において、前記添加
    成分は、40〜80(mol%)のZnOと、10〜40(mol
    %)のB23と、5〜25(mol%)のSiO2と、0.00
    3〜0.006(mol%)のAl(NO3)3・9H2O(ただし
    Al換算値)と、の混合物を仮焼成して得られる反応生
    成物であることを特徴とする電圧非直線抵抗体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 前記添加成分を850(℃)以上で仮焼成
    することを特徴とする請求項1記載の電圧非直線抵抗体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記添加成分の配合比は主原料である酸
    化亜鉛に対して0.05〜0.5(wt%)であることを特徴
    とする請求項1または2記載の電圧非直線抵抗体の製造
    方法。
JP6276873A 1994-11-11 1994-11-11 電圧非直線抵抗体の製造方法 Pending JPH08138911A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009081137A1 (en) * 2007-12-20 2009-07-02 U.S. Borax, Inc. Boron-containing compositions
US7892997B2 (en) 2006-06-21 2011-02-22 U.S. Borax Inc. Glaze compositions

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7892997B2 (en) 2006-06-21 2011-02-22 U.S. Borax Inc. Glaze compositions
WO2009081137A1 (en) * 2007-12-20 2009-07-02 U.S. Borax, Inc. Boron-containing compositions
US8623423B2 (en) 2007-12-20 2014-01-07 U.S. Borax, Inc. Boron-containing compositions

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