JPH05262968A - ポリエーテルエステル系弾性体組成物 - Google Patents

ポリエーテルエステル系弾性体組成物

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JPH05262968A
JPH05262968A JP9165792A JP9165792A JPH05262968A JP H05262968 A JPH05262968 A JP H05262968A JP 9165792 A JP9165792 A JP 9165792A JP 9165792 A JP9165792 A JP 9165792A JP H05262968 A JPH05262968 A JP H05262968A
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JP
Japan
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polyether ester
molecular weight
average molecular
elastic material
based elastic
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JP9165792A
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Inventor
Bunpei Hosoi
文平 細井
Koji Kameyama
好治 亀山
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Nippon Ester Co Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、耐候(光)性、耐薬品性に優れた性
質を維持しつつ、摺動性と易滑性を兼ね備えたゴム弾性
を有するポリエーテルエステル系弾性体組成物を得る。 【構成】 ポリアルキレンテレフタレートを主体とする
ポリエステルをハードセグメント、平均分子量 500〜50
00のポリテトラメチレングリコールをソフトセグメント
とし、分岐剤として、3官能アルコールにアルキレンオ
キシドが付加した平均分子量が1000〜3000の化合物が
0.2〜2.0 モル%共重合されたポリエーテルエステル系
弾性体に、平均粒径が 0.1〜20μm のポリオルガノシル
セスキオキサン樹脂微粒子を 0.1〜20重量%含有させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は成形品や繊維などの産業
資材用として用いられる優れた弾性を有し、耐薬品性、
耐候性、耐熱性を維持しつつ、摺動性及び易滑性を有す
るポリエーテルエステル系弾性体組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、成形品用として用いられる弾性樹
脂としては、最も一般的なポリウレタン弾性体が主に用
いられているが、耐熱性、耐薬品性、耐候(光)性が劣
るという欠点があり、近年、ポリエチレンテレフタレー
トやポリブチレンテレフタレートのような高結晶性のポ
リエステルをハードセグメントとし、ポリテトラメチレ
ングリコールに代表されるポリアルキレングリコールを
ソフトセグメントとしたポリエーテルエステルが注目さ
れている(特公昭47−14054号公報、特公昭63−60127号
公報)。しかしながら、これらの弾性体はゴム弾性は十
分示すが、工業用途において、特にギヤ、カム、ローラ
などの機械部品においては、摺動性が劣るという欠点が
ある。従来、弾性体に摺動性を付与する方法として、シ
リコーンオイルを添加することが提案されている (特開
昭61−195154号) 。しかし、シリコーンオイルを添加し
た弾性体はシリコーンオイルがブリードアウトし、成形
品のべとつきや金型汚れが起こるなどの問題があり、好
ましくない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ゴム
弾性を有し、耐熱性、耐候(光)性、耐薬品性に優れた
性質を維持しつつ、摺動性と易滑性の改善されたポリエ
ーテルエステル系弾性体組成物を提供しようとするもの
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、ポリアルキレンテ
レフタレートを主体とするポリエステルをハードセグメ
ント、ポリテトラメチレングリコールをソフトセグメン
トとし、分岐剤として特定の3官能の化合物を共重合し
たポリエーテルエステル系弾性体に特定の粒子径のポリ
オルガノシルセスキオキサン樹脂(以下、シリコーン樹
脂という)の微粒子を特定量含有させると良いことを見
出し、本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明の要旨は次の通りであ
る。ポリアルキレンテレフタレートを主体とするポリエ
ステルをハードセグメント、平均分子量 500〜5000のポ
リテトラメチレングリコールをソフトセグメントとし、
分岐剤として3官能アルコールにアルキレンオキシドが
付加した平均分子量が1000〜3000の化合物が 0.2〜2.0
モル%共重合されたポリエーテルエステル系弾性体に、
平均粒径が 0.1〜20μm のシリコーン樹脂微粒子を 0.1
〜20重量%含有させたポリエーテルエステル系弾性体組
成物。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。ま
ず、ハードセグメントとしては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート及びこれらを主体
とする共重合物又は混合物が用いられる。これらのポリ
エステルは結晶性に優れており、生成した結晶部がハー
ドセグメントの役割をする。ポリエチレンテレフタレー
トとポリブチレンテレフタレートとは目的に応じて選択
して使用される。
【0007】次にソフトセグメントとしては、平均分子
量が 500〜5000、好ましくは1000〜3000のポリテトラメ
チレングリコールが用いられる。この平均分子量が 500
未満のものでは十分な弾性特性が得られず、逆に5000を
超えるとハードセグメント形成成分との相溶性が悪くな
り弾性特性が低下する。
【0008】ハードセグメントとソフトセグメントの割
合は、優れた弾性特性を保つためには、ハードセグメン
ト/ソフトセグメントの重量比を20/80〜80/20の範囲
にするのが好ましい。ソフトセグメントの量が20重量%
未満では弾性特性が低くなるので好ましくなく、ソフト
セグメントの量が80重量%を超えると高温時や熱処理後
の機械的特性が低下するので好ましくない。
【0009】また、分岐剤としては、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールブタンのような3官能のアルコールにエチレンオ
キシドやプロピレンオキシドのようなアルキレンオキシ
ドを付加した化合物が用いられる。(なお、分岐剤とし
て4〜5官能の化合物を用いることも可能であるが、こ
れらは高価であり、実用的でない。)
【0010】分岐剤は、平均分子量が1000〜3000の化合
物であることが必要があり、平均分子量が1000未満の低
分子量の化合物では、重合体の分子鎖を固定してしま
い、弾性特性が劣るため好ましくない。逆に、平均分子
量が3000を超える高分子量の化合物では、ソフトセグメ
ントのポリテトラメチレングリコールと同様の効果しか
奏しなくなり、架橋剤としての効果が現れない。分岐剤
の共重合量は、ポリエステルを構成するジカルボン酸成
分に対し、0.2〜2.0 モル%とすることが必要である。
この共重合量が 0.2モル%未満であると架橋剤としての
効果が不十分となり、逆に、 2.0モル%を超えると重合
体のゲル化が進行し、溶融成形が困難になったり、得ら
れる成形品が脆く、硬いものとなってしまうので好まし
くない。
【0011】本発明におけるシリコーン樹脂微粒子は、
3官能型のメチルシルセスキオキサンの重合体からなる
微粒子であり、例えば、東芝シリコーン社製トスパール
が挙げられる。本発明におけるシリコーン樹脂微粒子
は、平均粒径が 0.1〜20μm の範囲のものであることが
必要であり、とくに 0.3〜12μm のものが好ましい。平
均粒径が0.1 μm 未満のものでは摺動性及び易滑性付与
効果が不十分であり、20μm を超えるものでは成形物の
機械的特性が損なわれて好ましくない。また、シリコー
ン樹脂微粒子のポリエーテルエステル系弾性体への配合
量は、0.1 〜20重量%とすることが必要であり、好まし
くは 1.0〜10重量%、より好ましくは3〜8重量%とす
るのが適当である。この配合量が 0.1重量%未満では、
摺動性及び易滑性付与効果が不十分であり、20重量%を
超えると効果が飽和するばかりか、かえって弾性特性や
機械的特性が損なわれるようになる。
【0012】分岐剤の添加時期は、ポリエーテルエステ
ルの重縮合が完了する以前であればよいが、極限粘度
1.5以上の高重合度のポリエーテルエステルを製造する
場合には、重合度安定性が低下し、品質むらを生じ易い
ので、添加時期を極限粘度が1.0 以下の間に添加するの
が好ましい。
【0013】また、シリコーン樹脂微粒子の添加時期
は、成形以前の任意の段階でポリエーテルエステル系弾
性体に配合することが可能であるが、分散状態が最も良
好となる点で重縮合が完了する以前に配合することが好
ましい。
【0014】ポリエーテルエステルの製造は常法によっ
て行うことができる。すなわち、テレフタル酸又はその
エステル形成性誘導体、エチレングリコール又は1,4−
ブタンジオールとポリテトラメチレングリコール及び分
岐剤を反応させるか、あるいは、ポリエチレンテレフタ
レート又はポリブチレンテレフタレートを予め合成して
おき、これとポリテトラメチレングリコール及び分岐剤
を反応させる方法によって製造することができる。
【0015】ポリエーテルエステル製造の具体的な方法
の一例を次に示す。まず、エステル化反応缶にテレフタ
ル酸ジメチルと1,4−ブタンジオールとをモル比で1/
1.6 の割合で仕込み、常圧下、 160〜230 ℃の温度で2
〜5時間エステル交換反応を行い、エステル交換反応物
を得る。得られた反応物を重合反応缶に移送し、必要量
のポリテトラメチレングリコール、分岐剤及びシリコー
ン樹脂微粒子を添加し、 230〜260 ℃の温度で1〜5時
間、1トル以下の減圧下で、所定の極限粘度のポリマー
が得られるまで重縮合反応を行う。重縮合反応触媒とし
ては、従来公知のものを用いることができるが、好まし
い重縮合反応触媒はチタン化合物、アンチモン化合物、
スズ化合物、カルシウム化合物、マンガン化合物、ゲル
マニウム化合物であり、これらの中で特に好ましいもの
はチタン化合物及びアンチモン化合物である。また、そ
の他各種安定剤、顔料等を必要に応じ任意に使用でき
る。
【0016】ポリエーテルエステル弾性体組成物が、優
れた機械的特性(例えば強度、弾性回復率)を保持する
ようにするためには、高重合度のポリマーが好ましい。
すなわち、極限粘度が 1.0〜3.5 、特に 1.5〜3.0 のポ
リマーが好ましい。
【0017】本発明のポリエーテルエステル弾性体組成
物は、射出成形、押出成形、圧縮成形等で成形品とされ
る。得られる成形品は、摺動性及び易滑性などに優れて
いるため、機械部品や自動車部品等に使用され、特に、
ギヤ、カム、ローラなどの用途に好適である。
【0018】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、例中の測定及び評価法は、次のとおりであ
る。 極限粘度〔η〕 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て、温度20℃で測定した。 引張強度及び引張弾性率 ASTM D-638に準処して、1/8 インチの厚みで測定した。 弾性回復率 温度23℃で試験片を 100%伸長して、10分間緩和後測定
した。 テーパー摩耗量 ASTM D-1044-56に準処して、1/8 インチの厚みの円板に
て、荷重1000g、回転数5000rpm 、CS-17(砥石) での10
00回回転させたときの摩耗量を測定した。
【0019】実施例1 反応器にテレフタル酸ジメチル19.4kg、1,4−ブタンジ
オール14.4kgを仕込み、テトラブチルチタネート10gを
触媒として加え、常圧下、 210℃で 2.5時間エステル交
換反応を行った。次いで、得られた反応物を重合缶に移
送し、平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール
33kg、平均分子量1200の3-PEG(トリメチロールプロパン
にエチレンオキシドを付加した化合物)360g及び平均粒
径2μm のシリコーン樹脂微粒子(東芝シリコーン社製
トスパール) 55g (1重量%) を添加し、 250℃の温度
で3時間、1トル以下の減圧下で重縮合反応を行った。
得られたポリマーは〔η〕2.24、軟化温度 170℃であっ
た。このポリマーを用い、減圧乾燥後、ダンベル1号試
験片と厚さ1/8 インチの円板を成形温度 240℃、金型温
度40℃で射出成形した。得られた試験片を用いて引張強
度とテーパー摩耗量を測定した。結果を表1に示す。
【0020】実施例2〜7及び比較例1〜5 ポリエーテルエステルの種類とシリコーン樹脂の添加量
を変更し、実施例1と同様な試験を行った。結果を表1
に示す。
【0021】実施例8 テレフタル酸とエチレングリコールをモル比 1.6でエス
テル化反応器に仕込み、 250℃で5時間エステル化反応
を行った。次いで、得られた反応物にテトラブチルチタ
ネート10gを触媒として加えた他は、実施例1に準じて
重縮合反応を行った。得られたポリマーを用いて実施例
1と同様な試験を行った。結果を表1に示す。
【0022】比較例6 実施例1におけるシリコーン樹脂微粒子の代わりに、シ
リコーンオイル (ポリジメチルシロキサン) を用いてポ
エーテルエステル弾性体組成物を製造し、成形品を得
た。シリコーンオイルが成形表面にブリードアウトした
り、金型が汚れるといった問題があった。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性、耐候(光)
性、耐薬品性に優れた性質を維持しつつ、摺動性と易滑
性を兼ね備えたゴム弾性を有するポリエーテルエステル
系弾性体組成物が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアルキレンテレフタレートを主体と
    するポリエステルをハードセグメント、平均分子量 500
    〜5000のポリテトラメチレングリコールをソフトセグメ
    ントとし、分岐剤として3官能アルコールにアルキレン
    オキシドが付加した平均分子量が1000〜3000の化合物が
    0.2〜2.0 モル%共重合されたポリエーテルエステル系
    弾性体に、平均粒径が 0.1〜20μm のポリオルガノシル
    セスキオキサン樹脂微粒子を 0.1〜20重量%含有させた
    ポリエーテルエステル系弾性体組成物。
JP9165792A 1992-03-17 1992-03-17 ポリエーテルエステル系弾性体組成物 Pending JPH05262968A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR970042658A (ko) * 1995-12-21 1997-07-24 이웅열 폴리에테르에스테르계 탄성체
JP2002308968A (ja) * 2001-04-13 2002-10-23 Mitsubishi Rayon Co Ltd 熱可塑性ポリエステル樹脂およびこれを用いた押出成形品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR970042658A (ko) * 1995-12-21 1997-07-24 이웅열 폴리에테르에스테르계 탄성체
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