JPH05262536A - ガラス組成物 - Google Patents

ガラス組成物

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JPH05262536A
JPH05262536A JP4153488A JP15348892A JPH05262536A JP H05262536 A JPH05262536 A JP H05262536A JP 4153488 A JP4153488 A JP 4153488A JP 15348892 A JP15348892 A JP 15348892A JP H05262536 A JPH05262536 A JP H05262536A
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glass
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sio
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JP4153488A
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John F Clifford
クリフオード・ジヨン・フランシス
Ivan Wozniak
ウオズニアク・アイバン
Peter J Smith
スミス・ピーター・ジヨン
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Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】鉛及びカドミウムを本質的に含有せず且つＳｉ
Ｏ２：35〜75モル％と、Ｂｉ２Ｏ３：0.1 〜15モル％
と、Ａｌ２Ｏ３：0.1 〜10モル％と、Ｂ２Ｏ３： 1〜30
モル％と、Ｌｉ２Ｏ、Ｎａ２Ｏ、Ｋ２Ｏのうちの少なく
とも１種： 5〜30モル％と、ＺｒＯ２： 0.1〜10モル％
と、ある種の他の任意成分とを含有してなる（但し、Ｂ
ａＯ及びＺｎＯはそれぞれ２モル％よりも多い量で含有
しないことを条件とする）ことを特徴とするガラス組成
物。 【効果】該ガラス組成物は、顔料と混合してセラミック
材料及び／又はガラスの彩飾用組成物を提供するための
無毒融剤として使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ガラス組成物、特に毒
性が最小限であり且つ鉛及びカドミウムを実質的に含有
しておらず、しかも顔料と混合するための融剤(flux)と
して使用してセラミック材料及び／又はガラスの彩飾(d
ecoration)用組成物を提供できるガラス組成物に関す
る。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】不適当
に配合され且つ焼成された鉛含有ガラス及び／又は融剤
をセラミック製品に使用することにより、鉛中毒が時折
発生している。安全であり且つ鉛含有ガラス及び融剤と
接触する食品に許容される鉛放出量に関する最近の必要
条件を満たす鉛含有ガラス及び融剤を調製できるが、上
記の鉛中毒の問題は鉛それ自体を使用しない場合には回
避することができる。さらにまた、鉛の使用に関する種
々の汚染の規制(control) 及び排水中の鉛の濃度に対す
る制限は、鉛を含有しない（すなわち無鉛）ガラス及び
融剤を使用することによって回避できる。
【０００３】顔料と混合するための無鉛融剤を製造して
セラミック材料及びガラスの彩飾用組成物を提供するた
めに、種々の試みがなされてきている。米国特許第4282
035号及び米国特許第4446241 号各明細書には、エナメ
ル(enamel)に使用されるPb及びCdを含有しないガラスフ
リット(frit)であって、Ｒ２Ｏ−ＲＯ−Ａｌ２Ｏ３−Ｚ
ｒＯ２系（式中、Ｒ２Ｏはアルカリ金属酸化物であり、
ROはアルカリ土類金属酸化物である）及びＬｉ２Ｏ−Ｂ
２Ｏ３−ＳｉＯ２系それぞれの範囲内に基礎を置くガラ
スフリットが記載されている。米国特許第4590171 号明
細書には、食品と接触するエナメルに使用するのに適し
たPb及びCdを含有しないガラスフリットであって基本成
分としてＬｉ２Ｏ、Ｎａ２Ｏ、ＢａＯ、Ｂ２Ｏ３、Ａｌ
２Ｏ３、ＳｉＯ２、ＺｒＯ２及びＦを含有するガラスフ
リットが記載されている。
【０００４】米国特許第4554258 号明細書には、彩飾用
の卓上食器エナメルに使用される鉛、ヒ素及びカドミウ
ムを含有しないガラスフリット組成物であって、次の成
分（部は重量部を示す）： Ｂｉ２Ｏ３ 48〜57部 ＳｉＯ２ 29〜38部 Ｂ２Ｏ３ 3〜 8部 Ｒ２Ｏ 2〜 8部 ＴｉＯ２ 0〜 2部 ＺｒＯ２ 0〜 8部 Ａｌ２Ｏ３ 0〜 2部 ＢａＯ 0〜 4部 ＺｎＯ 0〜 3部 ＣａＯ 0〜 9部 からなるガラスフリット組成物が記載されている。
【０００５】米国特許第4892847 号明細書には、ガラス
製品及びチャイナ(chinaware) の彩飾エナメルに使用す
るのに適したPbを含有しないガラスフリットであって、
次の成分（部は重量部を示す）： ＳｉＯ２ 25〜35部 Ｂｉ２Ｏ３ 25〜43部 Ｂ２Ｏ３ 12〜25部 アルカリ金属酸化物 4〜19部 ＺｒＯ２ 0〜 3部 ＴｉＯ２ 0〜 5部 ＺｎＯ 0〜 6部 ＣａＯ 0〜 4部 ＳｒＯ 0〜15部 ＢａＯ 0〜19部 Ａｌ２Ｏ３ 0〜 4部 ＮＯ２ 0〜10部 ＷＯ３ 0〜 1部 Ｃｅ２Ｏ３ 0〜 1.5部 ＣｒＯ３ 0〜 7部 ＣｏＯ 0〜15部 ＭｎＯ 0〜 8部 Ｐ２Ｏ５ 0〜10部 を含有するガラスフリット組成物が記載されている。
【０００６】また、欧州特許出願公開第267154号明細書
には、エナメル彩飾用のPb及びCdを含有しないガラスフ
リット組成物であって、次の成分： Ｎａ２Ｏ 3.9〜18.5モル％ ＺｎＯ 4.0〜30.0モル％ Ｂ２Ｏ３ 3.9〜17.5モル％ ＳｉＯ２ 40.0〜74.0モル％ Ｋ２Ｏ 0〜 8.0モル％ Ｌｉ２Ｏ 0〜 5.0モル％ ＣａＯ 0〜 8.0モル％ ＳｒＯ 0〜 8.0モル％ ＢａＯ 0〜 9.0モル％ Ｂｉ２Ｏ３ 0〜10.0モル％ Ａｌ２Ｏ３ 0〜 4.0モル％ ＺｒＯ２ 0〜 6.0モル％ ＴｉＯ２ 0〜 7.0モル％ ＷＯ３ 0〜 1.0モル％ からなるガラスフリット組成物が記載されている。
【０００７】前記ガラス類の全ては望ましい特性を多数
もつと主張されているが、それらをガラス質融剤(glass
y flux) として広範に使用することは、ある種の重要な
領域(key area)においては種々の欠点により制限され
る。
【０００８】上絵付(on-glaze enamel) 彩飾に使用され
るべきガラス質融剤は、同時に多くの基本的(key）必要
条件を満たさなければならない。第１には、該融剤の軟
化点は、750 ℃〜900 ℃の温度範囲内での熟成(maturat
ion)を可能にするようなものであるべきである。該温度
範囲は、ボーンチャイナ(bone china)、陶器又はホテル
用食器(hotelware pieces)に対する彩飾用の典型的な上
絵付け加工(on-glazeenamelling) 温度である。
【０００９】第２には、ガラス質融剤は種々様々な着色
剤と相溶性であるべきである。
【００１０】第３には、ガラス質融剤は、光沢仕上げに
より良好な色の発現を促進することを目的とした慣用の
絵付焼成時間(enamel firing schedule)中に良好な耐失
透(devitrification) 性及び著しい乳濁度(oacity)に対
する良好な耐性を示すべきである。
【００１１】最後に、ガラス質融剤の耐久性は、焼き付
けられた絵具(the fired colours)が酸性食品やアルカ
リ性洗剤による侵蝕に耐えることを可能にするようなも
のであるべきである。酸性及びアルカリ性溶液中への許
容される金属放出量に関する規制(control) が厳重にな
ってきているゆえに、彩飾食器の耐久性必要条件に対し
てさらに厳しい要求が提起されている。
【００１２】本発明に照して、重要であるのは、使用中
に変化し得るガラス質フリット(glassy frit) の耐久性
ではなく、最終製品すなわち焼き付けられた絵具(the f
iredcolours)の耐久性であることを強調することは重要
である。
【００１３】米国特許第4554258 号及び米国特許第4002
043 号各明細書に記載の核心の(core)ガラス系はＲ２Ｏ
−Ｂｉ２Ｏ３−Ｂ２Ｏ３−ＳｉＯ２であり、また欧州特
許出願公開第267154号明細書に記載の核心のガラス系は
Ｎａ２Ｏ−ＺｎＯ−Ｂ２Ｏ３−ＳｉＯ２である。
【００１４】本発明の塩基性ガラス系はＲ２Ｏ−ＺｒＯ
２−Ｂｉ２Ｏ３−Ｂ２Ｏ３−Ａｌ２Ｏ３−ＳｉＯ２であ
り、核心のガラス形成系の点及びまさにその組成物それ
自体の点から前記の両方の従来技術の範囲外である。
【００１５】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本発明者
らは今般、前述の重要な必要条件を同時に満たすかある
いは少なくとも実質的に満たす、融剤として使用できる
ガラス組成物を知見した。
【００１６】従って、本発明によれば、鉛及びカドミウ
ムを本質的に含有せず且つ次の成分： ＳｉＯ２ 35〜75モル％ Ｂｉ２Ｏ３ 0.1 〜15モル％ Ａｌ２Ｏ３ 0.1 〜10モル％ Ｂ２Ｏ３ 1〜30モル％ 希土類元素の酸化物 0〜 5モル％ Ｌｉ２Ｏ、Ｎａ２Ｏ、Ｋ２Ｏのうちの 少なくとも１種 5〜30モル％（全体で） 任意成分としてＺｎＯ、ＭｇＯ、ＣａＯ、 ＳｒＯ、ＢａＯのうちの１種又はそれ以上 0〜10モル％（全体で） ＺｒＯ２ 0.1〜10モル％ ＴｉＯ２ 0〜 5モル％ ＷＯ３ 0〜 5モル％ ＭｏＯ３ 0〜 5モル％ 任意成分としてＹ２Ｏ３、ＨｆＯ２、Ｎｂ２Ｏ５、 ＳｎＯ２のうちの１種又はそれ以上 0〜10モル％（全体で） を含有してなる（但し、ＺｎＯ及びＢａＯをそれぞれ２
モル％よりも多い量で含有しないことを条件とする）こ
とを特徴とするガラス組成物が提供される。
【００１７】本発明のガラス組成物はＢｉ２Ｏ３を0.1
〜12モル％、好ましくはＢｉ２Ｏ３を0.1 〜10モル％、
さらに好ましくはBi２Ｏ３を0.5 〜4.0 モル％；ＳｉＯ
２を45〜70モル％、好ましくはＳｉＯ２を50〜70モル
％、さらに好ましくはＳｉＯ２を50〜65モル％；Ａｌ２
Ｏ３を0.5 〜５モル％、好ましくはＡｌ２Ｏ３を１〜５
モル％、さらに好ましくはＡｌ２Ｏ３を１〜３モル％；
Ｒ２Ｏを８〜25モル％、好ましくはＲ２Ｏを８〜22モル
％、さらに好ましくはＲ２Ｏを12〜22モル％含有してな
るのが好ましい。本発明のガラス組成物のＺｎＯ及びＢ
ａＯの含有量は、それぞれ1.0 モル％未満であるのが好
ましく、それぞれ0.5 モル％未満であるのがさらに好ま
しい。
【００１８】希土類元素の酸化物を含有する好ましい組
成物は、次の成分： ＳｉＯ２ 40〜70モル％ Ｂｉ２Ｏ３ 0.1〜15モル％ Ａｌ２Ｏ３ 0.1〜10モル％ Ｂ２Ｏ３ 1〜25モル％ 希土類元素の酸化物 0.1〜 5モル％ Ｌｉ２Ｏ、Ｎａ２Ｏ、Ｋ２Ｏのうちの 少なくとも１種 5〜30モル％ 任意成分としてＺｎＯ、ＭｇＯ、ＣａＯ、ＳｒＯ、 ＢａＯのうちの１種又はそれ以上 0〜10モル％ ＺｒＯ２ 最大で 5モル％ ＴｉＯ２ 0〜 5モル％ ＷＯ３ 0〜 5モル％ ＭｏＯ３ 0〜 3モル％ 任意成分としてＹ２Ｏ３、ＨｆＯ２、Ｎｂ２Ｏ５、 ＳｎＯ２のうちの１種又はそれ以上 0〜 5モル％ を含有してなる（但し、ＺｎＯ及びＢａＯをそれぞれ２
モル％よりも多い量で含有しないことを条件とする）。
【００１９】希土類元素の酸化物を含有する本発明の好
ましい組成物は、Ｂｉ２Ｏ３を0.1〜12モル％、好まし
くはＢｉ２Ｏ３を0.1 〜10モル％、さらに好ましくはＢ
ｉ２Ｏ３を0.5 〜4.0 モル％；ＳｉＯ２を45〜70モル
％、好ましくはＳｉＯ２を50〜65モル％；Ａｌ２Ｏ３を
0.5 〜５モル％、好ましくはＡｌ２Ｏ３を１〜５モル
％、さらに好ましくはＡｌ２Ｏ３を１〜３モル％；Ｒ２
Ｏを８〜25モル％、好ましくはＲ２Ｏを８〜22モル％、
さらに好ましくはＲ２Ｏを12〜22モル％含有してなるも
のであるのが好ましい。
【００２０】希土類元素の酸化物を本発明のガラス組成
物に使用する場合には、希土類元素はランタンであるの
が好ましく、ランタンは0.5 〜３モル％の量で使用する
のが好ましい。
【００２１】アルカリ溶液及び洗剤溶液による侵蝕に対
する本発明の組成物の耐性を向上させるためには、該組
成物は ZrO2 を含有し、また酸による侵蝕に対する該組
成物の耐性を向上させるためには TiO2 を含有するのが
好ましい。本発明のガラス組成物に使用する ZrO2 及び
TiO2 の好ましい量は、 TiO2 については好ましくは0.
1 〜3.0 モル％であり、 ZrO2 については0.1 〜6.0 モ
ル％であり、希土類元素の酸化物を含む場合には0.1 〜
3.0 モル％であるのが好ましい。
【００２２】本発明のガラスは、天然（選鉱した）岩石
及び鉱物例えば石灰岩、珪砂等並びに“精密化学品(fin
e chemicals)”から調製できる。
【００２３】本発明の組成物の調製に使用される種々の
鉱物及び／又は酸化物は、通常は微粉末の形態である。
それらの酸化物の先駆物質もまた有効であり、該先駆物
質はガラスの溶融温度以下の温度で分解して必要な酸化
物を形成する。適当な“精密化学品”先駆物質は亜硝酸
塩、硝酸塩、炭酸塩、金属有機塩、例えばクエン酸塩、
酢酸塩等である。
【００２４】本発明のガラスは、諸原料を一緒に混合
し、得られた原料混合物を十分に高い温度でガラス溶解
炉(melting furnace) に装填して溶融(fluxed)ガラスを
生成させ、次いで該溶融ガラスを水に注加するか、又は
該溶融ガラスを水冷ロール中を通すことにより該ガラス
をフリット化する(fritting)ことにより調製し得る。
【００２５】上記の溶解操作及びフリット化(fritting)
操作は酸化性雰囲気中で実施することが好ましいもので
あり得、また溶解及び溶融される上記混合物中に酸素含
有量の多い成分を包含させることが好ましいものであり
得る。得られたフリットは慣用の粉砕方法により粉末に
粉砕し得る。
【００２６】本発明のガラスは融剤であるのが好まし
く、該融剤は１種又はそれ以上の顔料と組み合わせてセ
ラミック材料又はガラスに対する絵具(colour)として使
用される。
【００２７】融剤として使用する場合には、本発明のガ
ラス組成物は、熟成(mature)しなければならないか、又
は該ガラス組成物が使用されるべきセラミック製品上に
釉薬(glaze) の溶融温度以下の温度で平滑な連続表面を
生じさせなければならないことは、当業者には理解され
るであろう。一般的に、本発明のガラス組成物は1150℃
以下の温度で、好ましくは900 〜1100℃の範囲内の温度
で溶融する。
【００２８】従って、本発明はその範囲内に、セラミッ
ク材料及び／又はガラスの彩飾用組成物であって前記の
ガラスフリットを１種又はそれ以上の顔料、あるいは他
の着色剤例えば金属微結晶との混合物として含有してな
る彩飾用組成物を包含する。上記のセラミック材料及び
／又はガラスの彩飾用組成物は、さらにその中にプラス
チック結合剤を含有していてもよい。
【００２９】本発明の融剤は、セラミック材料に対する
慣用の釉薬及び本出願人の出願に係る欧州特許出願第91
303072.2号明細書に記載のビスマスを基材とする釉薬の
両方に相溶性である。
【００３０】本発明の融剤は良好な色の発現を与える。
すなわち、顔料の色が鮮やかで且つ“鮮明(sharp) ”で
あり、しかも顔料の色が該融剤により悪影響を受けな
い。
【００３１】前述したように、本発明のガラスフリット
は、ランタンを含有するのが好ましく、該ランタンは融
剤の色の発現及びアルカリ耐久性を向上させ得る。
【００３２】
【実施例】本発明を以下の実施例を参照して詳しく説明
するが、実施例に限定されるものではない。
【００３３】実施例１ 下記の成分の混合物を1300℃で溶融し、そのようにして
製造したガラスを水中に注加してフリット化することに
より、ガラスフリットを調製した。成分 モル％ ＳｉＯ２ 48.54 Ｂｉ２Ｏ３ 9.69 Ｂ２Ｏ３ 17.40 Ａｌ２Ｏ３ 3.75 ＺｒＯ２ 2.81 ＴｉＯ２ 2.60 Ｎａ２Ｏ 11.77 Ｌｉ２Ｏ 3.44
【００３４】得られた粗大フッリトを粉砕して粒子径16
マイクロメーター未満の粒子が90％の粒子径分布を得
た。顔料とガラスとを重量比１：４で使用して、緑色
（酸化クロム）と褐色〔ドープされた(doped) 酸化鉄〕
の絵具(colour)を調製し、慣用の無鉛釉薬を用いて施釉
した(glazed)ボーンチャイナと、本出願人の出願に係る
欧州特許出願第91303072.2号明細書に記載の釉薬を用い
て施釉したボーンチャイナとにスクリーン印刷し、次い
で１分間につき13℃の昇温速度で820 ℃まで加熱して、
20分の滞留時間(dwell time)で焼成した。得られた上記
両方の色(colour)は光沢があり、しかも許容できる耐久
性を有していた。
【００３５】実施例２ 実施例１の方法を反復して、下記の成分からガラスフリ
ットを調製した。成分 モル％ ＳｉＯ２ 61.17 Ｂｉ２Ｏ３ 3.15 Ｂ２Ｏ３ 12.68 Ａｌ２Ｏ３ 2.15 ＺｒＯ２ 1.79 ＴｉＯ２ 1.84 Ｌｉ２Ｏ 7.38 Ｎａ２Ｏ 8.30 Ｋ２Ｏ 1.54 実施例１に記載のようにして、焼成された両方の色は光
沢があり、許容できる耐久性を示した。
【００３６】実施例３ 実施例１の方法に従って、下記の成分からガラスフリッ
トを調製した。成分 モル％ ＳｉＯ２ 51.10 Ｂｉ２Ｏ３ 0.70 Ｂ２Ｏ３ 23.45 Ａｌ２Ｏ３ 1.27 ＺｒＯ２ 2.12 ＴｉＯ２ 1.63 ＣａＯ 1.18 Ｌｉ２Ｏ 8.75 Ｎａ２Ｏ 8.43 Ｋ２Ｏ 1.37
【００３７】得られた粗大フッリトを粉砕し、同じ重量
の褐色顔料（ドープされた酸化鉄）を配合し、800 ℃で
10分間溶融した。得られた溶融塊を粉砕して粒子径16マ
イクロメーター未満の粒子が50％の粒子径分布を得た。
褐色の色(colour)を平板印刷法(lithographic method)
で印刷し、慣用の無鉛釉薬を用いて施釉したボーンチャ
イナを１分間につき13℃の昇温速度で820 ℃まで加熱
し、また本出願人の出願に係る欧州特許出願第9130307
2.2号明細書に記載の釉薬を用いて施釉したボーンチャ
イナを１分間につき16℃の昇温速度で820 ℃まで加熱
し、両方を20分の滞留時間で焼成した。得られた上記両
方のボーンチャイナについて、得られた色は光沢があ
り、しかも許容できる耐久性を有していた。
【００３８】実施例４〜６ 下記の成分の混合物を1300℃で溶融し、そのようにして
製造したガラスを水中に注加してフリット化することに
よりガラスフリットを調製した。各成分の量はモル％で
示した。
【００３９】フリット化した後に、粗大フリットを粉砕
して粒子径16マイクロメーター未満の粒子が90％の粒子
径分布を得た。次いで、得られた粉末融剤を“フロー試
験(flow trial)”により試験した。これは融剤の溶解(m
elting) 特性及びフロー特性（粘性）を測定するのに使
用される標準的試験であり、また融剤の安定性すなわち
耐失透性及び相不混和性についての情報も与える。
【００４０】フロー試験については、融剤粉末1.5gを円
盤(disc)中に乾式プレス成形し、フロー試験スラブ(sla
b)の流路の入り口の環状スロット中においた。このスラ
ブを33度の角度に固定し、１分間につき４℃の昇温速度
(ramp rate) で750 ℃まで、１時間の滞留時間で焼成
し、次いで１分間につき４℃の冷却速度で冷却した。フ
ローの程度は、同一のフロー試験条件下において“標
準”融剤が示したフロー値に対する％として測定した。
“標準”融剤は、上記フロー試験において24mmの長さま
で流れた。
【００４１】実施例１の方法に従って、焼成した緑色及
び褐色の絵具(colours) を調製した。焼成された両方の
色(fired colours) のアルカリ及び酸耐久性の両方を評
価した。アルカリ試験については、試験条件は、pH13を
与える、77℃に保持した燐酸ナトリウムを基材とした市
販の洗剤の濃厚溶液中に７時間浸漬した。酸試験は、pH
４を与える４％酢酸溶液中に25℃で100 時間浸漬するこ
とを伴う。試験完了の後に、酸耐久性及びアルカリ耐久
性を次の評点に従って数値を選定することにより評価し
た。耐久性の評点 １＝色又は光沢の低下が認められない ２＝光沢の低下が若干認められ且つ色の退色が認められ
る ３＝光沢が失われた ４＝光沢が失われ且つ色の低下が若干認められる ５＝色の消失を生じるかなりの侵蝕が認められる実施例７〜25 実施例１の一般的方法に従って、以下の表１に示した組
成物をもつガラスフリットを調製した。各成分の量はモ
ル％で示した。フロー値並びにアルカリ耐久性及び酸耐
久性は前記実施例４〜６に詳述した方法により評価し
た。
【００４２】
【００４３】
【００４４】実施例26〜29 実施例１の一般的方法に従って、以下の表２に示した組
成物をもつガラスフリットを調製した。各成分の量はモ
ル％で示した。フロー値並びにアルカリ耐久性及び酸耐
久性は、前記実施例４〜６に詳述した方法により評価し
た。
【００４５】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウオズニアク・アイバン イギリス国．ストーク−オン−トレント. エステイ３・５テイイー．ロングトン．ア ダレー・グリーン．チエツクレー・グロー ブ．７ (72)発明者 スミス・ピーター・ジヨン イギリス国．オツクスフオードシヤー・オ ーエツクス５・２ジエイワイ．キデイング トン．ブレンハイム・ロード．フアーナ ム・コート．３

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 鉛及びカドミウムを本質的に含有せず且
    つ次の成分： ＳｉＯ２ 35〜75モル％ Ｂｉ２Ｏ３ 0.1〜15モル％ Ａｌ２Ｏ３ 0.1〜10モル％ Ｂ２Ｏ３ 1〜30モル％ 希土類元素の酸化物 0〜20モル％ Ｌｉ２Ｏ、Ｎａ２Ｏ、Ｋ２Ｏのうちの 少なくとも１種 5〜30モル％（全体で） 任意成分としてＺｎＯ、ＭｇＯ、ＣａＯ、 ＳｒＯ、ＢａＯのうちの１種又はそれ以上 0〜10モル％（全体で） ＺｒＯ２ 0.1〜10モル％ ＴｉＯ２ 0〜 5モル％ ＷＯ３ 0〜 5モル％ ＭｏＯ３ 0〜 5モル％ 任意成分としてＹ２Ｏ３、ＨｆＯ２、Ｎｂ２Ｏ５、 ＳｎＯ２のうちの１種又はそれ以上 0〜10モル％（全体で） を含有してなる（但し、ＺｎＯ及びＢａＯをそれぞれ２
    モル％よりも多い量で含有しないことを条件とする）こ
    とを特徴とするガラス組成物。
  2. 【請求項２】 Ｂｉ２Ｏ３を0.1 〜12モル％、好ましく
    はＢｉ２Ｏ３を0.1 〜10モル％、さらに好ましくはＢｉ
    ２Ｏ３を0.5 〜４モル％含有してなる請求項１に記載の
    ガラス組成物。
  3. 【請求項３】 ＳｉＯ２を45〜70モル％、好ましくは
    ＳｉＯ２を50〜70モル％、さらに好ましくはＳｉＯ２を
    50〜65モル％含有してなる請求項１又は請求項２に記載
    のガラス組成物。
  4. 【請求項４】 Ａｌ２Ｏ３を0.5 〜５モル％、好ましく
    はＡｌ２Ｏ３を１〜５モル％、さらに好ましくはＡｌ２
    Ｏ３を１〜３モル％含有してなる前記請求項のいずれか
    １項に記載のガラス組成物。
  5. 【請求項５】 Ｌｉ２Ｏ、Ｎａ２Ｏ又はＫ２Ｏのうち
    の少なくとも１種あるいはそれらの混合物（Ｒ２Ｏ）を
    ８〜25モル％、好ましくはＲ２Ｏを８〜22モル％、さら
    に好ましくはＲ２Ｏを10〜22モル％含有してなる前記請
    求項のいずれか１項に記載のガラス組成物。
  6. 【請求項６】 ＺｒＯ２を0.1 〜6.0 モル％含む前記請
    求項のいずれか１項に記載のガラス組成物。
  7. 【請求項７】 次の成分： ＳｉＯ２ 40〜70モル％ Ｂｉ２Ｏ３ 0.1〜15モル％ Ａｌ２Ｏ３ 1〜10モル％ Ｂ２Ｏ３ 1〜25モル％ 希土類元素の酸化物 0.1〜 5モル％ Ｌｉ２Ｏ、Ｎａ２Ｏ、Ｋ２Ｏのうちの 少なくとも１種 5〜30モル％ 任意成分としてＺｎＯ、ＭｇＯ、ＣａＯ、ＳｒＯ、 ＢａＯのうちの１種又はそれ以上 0〜10モル％ ＺｒＯ２ 最大で 5モル％ ＴｉＯ２ 0〜 5モル％ ＷＯ３ 0〜 5モル％ ＭｏＯ３ 0〜 3モル％ 任意成分としてＹ２Ｏ３、ＨｆＯ２、Ｎｂ２Ｏ５、 ＳｎＯ２のうちの１種又はそれ以上 0〜 5モル％ を含有してなる（但し、ＺｎＯ及びＢａＯをそれぞれ２
    モル％よりも多い量で含有しないことを条件とする）請
    求項１に記載のガラス組成物。
  8. 【請求項８】 Ｂｉ２Ｏ３を0.1 〜12モル％、好ましく
    はＢｉ２Ｏ３を0.1 〜10モル％、さらに好ましくはＢｉ
    ２Ｏ３を0.5 〜４モル％含有してなる請求項７に記載の
    ガラス組成物。
  9. 【請求項９】 ＳｉＯ２を45〜70モル％、好ましくはＳ
    ｉＯ２を50〜65モル％含有してなる請求項７又は請求項
    ８に記載のガラス組成物。
  10. 【請求項１０】 Ａｌ２Ｏ３を0.5 〜５モル％、好まし
    くはＡｌ２Ｏ３を１〜５モル％、さらに好ましくはＡｌ
    ２Ｏ３を１〜３モル％含有してなる請求項７〜９のいず
    れか１項に記載のガラス組成物。
  11. 【請求項１１】 Ｌｉ２Ｏ、Ｎａ２Ｏ又はＫ２Ｏのうち
    の少なくとも１種あるいはそれらの混合物（Ｒ２Ｏ）を
    ８〜25モル％、好ましくはＲ２Ｏを８〜22モル％、さら
    に好ましくはＲ２Ｏを10〜22モル％含有してなる請求項
    ７〜10のいずれか１項に記載のガラス組成物。
  12. 【請求項１２】 ＺｒＯ２を0.1 〜3.0 モル％含む請求
    項７〜11のいずれか１項に記載のガラス組成物。
  13. 【請求項１３】 希土類元素の酸化物がＬａ２Ｏ３であ
    る前記請求項のいずれか１項に記載のガラス組成物。
  14. 【請求項１４】 Ｌａ２Ｏ３を0.5 〜３モル％含有して
    なる請求項12に記載のガラス組成物。
  15. 【請求項１５】 ＴｉＯ２を1.0 〜3.0 モル％含む前記
    請求項のいずれか１項に記載のガラス組成物。
  16. 【請求項１６】 前記請求項のいずれか１項に記載のガ
    ラス融剤を、１種又はそれ以上の顔料あるいは他の着色
    剤との混合物として含有してなることを特徴とするセラ
    ミック材料及び／又はガラスの彩飾用組成物。
  17. 【請求項１７】 さらに追加成分としてプラスチック結
    合剤を含有する請求項16に記載の組成物。
  18. 【請求項１８】 請求項16又は請求項17に記載の組成物
    を使用して彩飾されているセラミック又はガラス製品。
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