JP3983322B2 - コア/クラッド構造の屈折率分布型光学素子のガラス組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半径方向に屈折率分布を持つ屈折率分布型光学素子を、2重るつぼを用いた熱相互拡散法によって製造するに適したガラス組成物、およびそれらを用いた屈折率分布型光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
断面内でその中心から半径方向に向けて、その屈折率がパラボリック状に変化している(2乗分布)屈折率分布型光学素子は、その端面が平面であっても、球面レンズと同様の結像作用を有し、微小径,短焦点のレンズも容易に作製できる等の利点を持っているため、複写機,光プリンタ,ファクシミリ装置の光学ヘッド等に広く用いられている。
【0003】
従来、紡糸の後工程で溶融塩へ浸漬することによって行うイオン交換を施すことで製造される屈折率分布型光学素子(例えばロッドレンズ)用ガラスとしては、主に(i)タリウム系,(ii)セシウム系,(iii) リチウム系の3種類がある。
【0004】
タリウム系では、その電子分極率の大きいことから、非常に高開口角の屈折率分布型ロッドレンズができるが、その反面色収差が大きくなり、特にカラー対応の光学系としては使えない。
【0005】
セシウム系では、タリウム系とは逆に、色収差は小さいものの、ガラス中に多量に含ませることができないため、小さな屈折率差のものしか得られない。さらに、ガラスの溶融温度がきわめて高くなる。また、セシウム系ガラスはセシウム原料が高価であるために非常に高価になるという経済上の欠点も持つ。
【0006】
これらに対して、リチウム系では、適度な屈折率差を得ることができ、しかも色収差も極めて小さいので、光学性能の面で高性能な屈折率分布型ロッドレンズ用ガラスとして有望であり、実用化されている。また、ガラスの溶融温度も適当である。
【0007】
しかしリチウム系ガラスは非常に失透を起こしやすいので、その紡糸においては注意が必要である。
【0008】
リチウム系ガラスの失透の発生を抑制して、屈折率分布型ロッドレンズの母線を紡糸する方法としては、失透性の高いリチウム系ガラスの外側を失透性の低いガラスで覆って紡糸する方法(特公平5−72337号公報)がある。なお、ここで示された屈折率分布型レンズの母線は、紡糸の後イオン交換によって屈折率分布が付与される。
【0009】
以下に、リチウム系ガラス組成物について述べる。
【0010】
特開昭63−64941号公報には、イオン交換法によって屈折率分布を付与するに適した光集束性レンズ用ガラス組成物として、SiO2 ,TiO2 ,MgOを主要成分とし、Li2 OとNa2 Oのアルカリ成分を混合しそのモル比を規定したガラス組成物が示されている。最大のLi2 O濃度は、15mol%である。
【0011】
同じくイオン交換法に適したガラス組成物として、特公昭59−41934号公報には、SiO2 ,TiO2 ,MgO+PbO,Li2 O,Na2 Oを主要成分とするガラス組成物が示されている。最大のLi2 O濃度は、18mol%である。
【0012】
Soviet J. Glass Phy & Chem,1979,vol.5,p207には、大きな屈折率差に寄与するアルカリイオンの組み合わせが議論されており、リチウムとナトリウムの組み合わせがよいとされている。さらには、リチウムシリケートガラスの失透性や化学的安定性(耐久性)も言及されている。それらの検討の結果、mol%で、SiO2 40%,B2 O3 20%,Al2 O3 6.5%,Li2 O 25%,Na2 O 5%,ZrO2 3.5%のガラス組成物が示されている。
【0013】
またその他、リチウム含有量の多いガラス組成物としては、以下のものがある。
【0014】
J. Am. Ceram. Soc.,1969,vol.52,p169 には、mol%で、SiO2 75.0%,Li2 O 25.0%のガラス組成物、さらにLi2 Oの一部をNa2 O,K2 O,Cs2 Oに置き換えたガラス組成物が示されている。
【0015】
J. Am. Ceram. Soc.,1972,vol.55,p254 には、mol%で、SiO2 50.0%,Al2 O3 25.0%,Li2 O 25.0%のガラス組成物が示されている。
【0016】
J. Non-Crystalline Solids,1980,vol.38,p705には、SiO2 74%,Li2 O 25%,P2 O 5 1%のガラス組成物が示されている。
【0017】
ICG,1980,vol.12,p385には、mol%で、SiO2 65.0%,B2 O3 4.5%,Al2 O3 12.5%,Li2 O 18.0%と、SiO2 60.0%,Al2 O3 10.0%,Li2 O 30.0%のガラス組成物が示されている。
【0018】
J. Material Science,1983,vol.18,p1049 には、mol%で、SiO2 66.75%,Li2 O 23.45%,K2 O 1.00%,ZnO 8.00%,P2 O5 0.80%のガラス組成物が示されている。
【0019】
J. Am. Ceram. Soc.,1984,vol.67,p270 には、mol%で、SiO2 76.9%,Li2 O 23.1%のガラス組成物、SiO2 71.4%,Li2 O28.6%のガラス組成物、さらにSiO2 50%,Al2 O3 20%,Li2 O 20%のガラス組成物、SiO2 50%,Al2 O3 25%,Li2 O 25%のガラス組成物、SiO2 72.5%,Al2 O3 7.25%,Li2 O 20.25%のガラス組成物、SiO2 69.4%,Al2 O3 6.95%,Li2 O 23.65%のガラス組成物、SiO2 66.7%,Al2 O3 6.65%,Li2 O 26.65%のガラス組成物、SiO2 64.1%,Al2 O3 6.4%,Li2 O 29.5%のガラス組成物が示されている。
【0020】
一方、屈折率分布型ロッドレンズを製造する方法としては、上述したイオン交換処理を施す方法の他に、2重るつぼを使用したコア/クラッド間の熱相互拡散により屈折率分布を付与する方法が数多く知られている(例えば、特公昭47−824号公報、特公昭47−26983号公報、特公昭49−48774号公報、特公昭62−21737号公報)。
【0021】
この2重るつぼを使用したコア/クラッド間の熱相互拡散法では、屈折率の異なる2種類のガラスを同軸ノズルを持った2重るつぼに入れ、加熱し軟化させ両ガラスを同時にノズルから流出させる。その際、内側のるつぼから出てくるコア用ガラス組成物と、外側のるつぼから出てくるクラッド用ガラス組成物とを高温で接触させることによって、コア用ガラス組成物中の修飾酸化物を構成し得る第1の陽イオンと、クラッド用ガラス組成物中の修飾酸化物を構成し得る第2の陽イオンとを置換させ、その中心から半径方向に向けて連続的に変化する屈折率分布を形成させ、屈折率分布型ロッドレンズを製造する。
【0022】
上記熱相互拡散法による屈折率分布型ロッドレンズにおいては、ガラスの紡糸中に、屈折率分布に寄与する陽イオン同士の熱相互拡散が行われるために、紡糸したガラスロッドがそのまま屈折率分布型ロッドレンズとなり、短時間かつ連続的に製造できるメリットがある。
【0023】
この屈折率分布型ロッドレンズの屈折率分布曲線を図1に示す。1はコアガラスで、2はクラッドガラスである。分布曲線3は、屈折率が半径r方向に従って変化していき、コアガラス1の中心で最高の屈折率nを有していることを示している。この屈折率分布は、拡散の原理より、コアガラス内では2乗分布しているが、クラッドガラス内では2乗分布より外れた分布を示す。
【0024】
なお本明細書では、高粘性流体間で起こる各イオンの熱的相互拡散によって屈折率分布を形成することを熱相互拡散法と呼び、固体と液体(溶融塩)間で起こる各イオンの交換によって屈折率分布を形成することをイオン交換法と呼ぶ。さらには、コア/クラッド構造のロッドを溶融塩に浸漬して屈折率分布を形成することも、イオン交換法と呼ぶことにする。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特公平5−72337号公報に示された方法では、イオン交換処理を施す必要があるため、失透性の低いガラスで覆う厚みは極力薄くする必要がある。失透を抑えるために失透性の低いガラスで覆う厚みを厚くしすぎると、イオン交換がうまく進まず、屈折率分布型ロッドレンズとして良好な光学特性を得ることはできない。
【0026】
また、イオン交換をうまく進めるために失透性の低いガラスで覆う厚みを薄くしすぎると、失透の発生を抑制できなくなる。よって、上記の失透性の高いリチウム系ガラスの外側を失透性の低いガラスで覆って紡糸する方法で紡糸できる最大のガラス中のLi2 O濃度は15mol%までであり、開口角は最大でも15.3度までである(特開昭63−64941号公報)。なお、開口角とは、図2に示す様に、屈折率分布型ロッドレンズ4の中心軸線5に対する入射光線6の許容される最大入射角θMAX であり、√Aを屈折率分布定数、n0 を軸上屈折率、r0 をレンズとして利用できる部分の半径とすると、sinθMAX =√A・n0 ・r0 で表される。
【0027】
また、イオン交換法により、屈折率分布型ロッドレンズを製造する方法では、いったん屈折率分布型ロッドレンズ用母材ガラスを紡糸し母線とした後に、溶融塩に浸漬してイオン交換処理しなければならず、その製造に長時間を要するという問題があった。さらに、イオン交換法は基本的にバッチ処理であるため、製造できるロッドレンズの長さにはおのずから制限があった。
【0028】
これに対して熱相互拡散法では、2重るつぼを使用して製造するので、コアおよびクラッドの原料を連続的に供給しさえすれば連続的な紡糸が可能であり、製造できるガラスロッドの長さには原理的に制限はない。したがって、屈折率分布型ロッドレンズのみならず、紡糸の時にその線径を細くすれば、長い屈折率分布型ファイバを製造することが可能である。
【0029】
2重るつぼを用いた熱相互拡散法は、アイデア自体は古くから知られている技術であるが、ほとんどはタリウム系ガラスで行われており、この方法でリチウム系ガラスを実際に紡糸した例は非常に少ない。本発明者が知り得たところでは、特開昭52−121333号公報,特開昭52−124013号公報に記載された屈折率分布型ロッドレンズがあるが、共にガラス中のLi2 O濃度は11.3mol%以下であり、したがって、その開口角は小さい。
【0030】
本発明の第1の目的は、色収差が小さく、開口角が大きい屈折率分布型光学素子用のコア/クラッド構造に適したガラス組成物を提供することにある。
【0031】
本発明の第2の目的は、上記ガラス組成物を母組成物として用いた屈折率分布型光学素子を提供することにある。
【0032】
本発明の第3の目的は、上記ガラス組成物を母組成物として用いた屈折率分布型光学素子の製造方法を提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】
本発明は、2重るつぼを用いた熱相互拡散法により作製されるコア/クラッド構造の屈折率分布型光学素子用のガラス組成物であり、
コア用のガラス組成物が、
18<Li2 O≦30 mol%、
0≦Na2 O≦12 mol%、
0≦PbO ≦ 5 mol%、
8≦MgO ≦18 mol%、
0.5≦BaO ≦ 5 mol%、
1≦TiO2 ≦10 mol%、
40≦SiO2 ≦65 mol%、
ただし、
18<(Li2 O+Na2 O)≦30 mol%、
50≦(SiO2 + TiO2 ) ≦66 mol%、
8≦ (MgO+PbO) ≦22 mol%、
を主要成分として含み、
クラッド用のガラス組成物が、
18<R2 O ≦30 mol%、(R2 O=Na2 O+K2 O)
0≦PbO ≦ 5 mol%、
8≦MgO ≦18 mol%、
0.5≦BaO ≦ 5 mol%、
1≦TiO2 ≦10 mol%、
40≦SiO2 ≦65 mol%、
ただし、
50≦(SiO2 + TiO2 ) ≦66 mol%、
8≦ (MgO+PbO) ≦22 mol%、
を主要成分として含む。
【0034】
さらに、コアおよび前記クラッドのガラス組成物が、前記主要成分の合計を100mol%としたときに、付加的に、
0≦ ZrO2 ≦3 mol%、
0≦Sb2 O3 ≦1 mol%、
0≦ BPO4 ≦4 mol%、
0≦ ZnO ≦3 mol%、
0≦La2 O3 ≦3 mol%、
0≦ Y2 O3 ≦3 mol%、
0≦Al2 O3 ≦3 mol%、
0≦As2 O3 ≦1 mol%、
の少なくとも1種類を安定剤として含むことができる。
【0035】
その際、コア用ガラス組成物の全アルカリ金属濃度(R2 Oコア=Li2 O+Na2 O)とクラッド用ガラス組成物の全アルカリ金属濃度(R2 Oクラッド=Na2 O+K2 O)との比が、
R2 Oコア/R2 Oクラッド=0.8〜1.2
であることが望ましい。
【0036】
本発明では、コア用ガラスのLi2 O濃度を18<Li2 O≦30mol%と高濃度にすることができるので、そのコア用ガラスを用いることによって、最大25.3度という大きな開口角を持つ屈折率分布型ロッドレンズを得ることが可能となる。2重るつぼを用いた熱相互拡散法では、コア用ガラスの外側をクラッド用ガラスが覆っている。これは前述の特公平5−72337号公報に記載された失透を抑制する方法と同じ作用を有していることになる。2重るつぼを用いた熱相互拡散法では、イオン交換法とは異なり、覆っているクラッド用ガラスの厚みに製法上の制限がない。そこでコア用ガラスの失透性に即してクラッド用ガラスの厚みを制御することによって、失透を起こしやすいLi2 O濃度が18<Li2 O≦30mol%であるガラス組成物をコア用ガラスとする屈折率分布型ロッドレンズの紡糸が可能となった。
【0037】
さらに、イオン交換法では、ガラス中のLi2 O濃度とNa2 O濃度の比が特定の値(特開昭63−64941号公報によれば1.2〜1.6)をとらなければ屈折率分布型ロッドレンズの光学特性が低下する。
【0038】
しかし、2重るつぼを用いた熱相互拡散法による本発明では、コア用ガラス中のLi2 O濃度とNa2 O濃度との比が上記数値範囲に入らなくても、光学特性の良い屈折率分布型ロッドレンズが得られることがわかった。また、結像した像を見た限りでは、コア用ガラス中にNa2 Oを含んだ方が良いが、Na2 Oが無くてもある程度の性能は出ることがわかった。
【0039】
ガラス中の全アルカリ金属濃度(=Li2 O+Na2 O+K2 O)は、ガラスの化学的耐久性に大きく影響する。本発明によれば、コア用ガラス中のLi2 O濃度をNa2 O濃度と関係なく制御可能となったため、全アルカリ金属をリチウムに振り分けることも可能となり、Li2 O濃度が18<Li2 O≦30mol%であるガラス組成物をコア用ガラスとする、屈折率分布型ロッドレンズの紡糸が可能となった。
【0040】
コア用ガラスのLi2 O濃度が18mol%以下では開口角を大きくすることができず、また30mol%を超えるとガラスの失透性が高くなりすぎて、2重るつぼを用いた熱相互拡散法においても紡糸不可能となる。よってコア用ガラスのLi2 O濃度は18<Li2 O≦30mol%であることが望ましく、より望ましいのは18<Li2 O≦25mol%であり、さらに望ましいのは20≦Li2 O≦25mol%である。
【0041】
全アルカリ金属濃度は、コア用ガラスの化学的耐久性の関係から30mol%以下であることが望ましい。よって、Na2 O濃度は12mol%以下であることが望ましく、より望ましくは10mol%以下であり、さらに望ましくは3≦Na2 O≦7mol%である。
【0042】
以上により、Na2 O濃度およびLi2 O濃度の比は、特公昭59−41934号公報に記載のように、1.2〜1.6と限定する必要がない。
【0043】
SiO2 はガラスの網目構造を形成する主要成分であり、40mol%未満では失透性、化学的耐久性が著しく低下する。また、SiO2 濃度が65mol%を超えると屈折率分布形成酸化物および他の酸化物の含有量が制限され、得ることができる屈折率差が小さくなり、実用に充分な開口角を持つ屈折率分布型ロッドレンズが得られなくなる。また、ときにはガラスの溶融温度の上昇をもたらし、ガラスの成形を困難にする。よってSiO2 濃度は40≦SiO2 ≦65mol%であることが望ましく、より望ましくは50≦SiO2 ≦60mol%である。
【0044】
TiO2 は適正な屈折率分布を形成する上で重要な成分であり、本発明のガラス組成物において必須成分である。その含有量は、Li2 Oやその他の成分の含有量によって最適に調整されることが望ましい。しかし、TiO2 濃度が1mol%未満であると屈折率分布形成に対する効果が充分でなく、10mol%を超えると失透性が高くなり、ガラスの成形が困難となる。特に、本発明のガラス組成物は、Li2 Oを多く含有しているため、失透を起こしやすい。
【0045】
したがって、上述したようにTiO2 は必須成分ではあるが、失透を考慮して、適正な屈折率分布が形成される範囲内でできるだけ、含有量を抑えることが望ましい。よって、TiO2 濃度は1≦TiO2 ≦10mol%であることが望ましく、より望ましいのは2≦TiO2 ≦7mol%であり、さらに望ましいのは3≦TiO2 ≦6mol%である。
【0046】
なお、特公昭59−41934号公報に記載のガラス組成物では、イオン交換法による屈折率分布を付与しているため、TiO2 を2mol%以上を含有することを必須としている。また、最高16mol%まで含有しうることも記載されている。
【0047】
しかし、本発明では熱相互拡散によって屈折率分布を付与しているため、TiO2 の下限値としては1mol%以上であればよく、上限値は10mol%であればよい。
【0048】
SiO2 +TiO2 はガラスの網目を形成する成分であり、上記のSiO2 の含有上下限の理由と同じで、50≦(SiO2 +TiO2 ) ≦66mol%であることが望ましい。
【0049】
MgO,PbOはガラスの修飾酸化物として含有させるが、中心と周辺の屈折率差を最も大きくする点において、他のRO酸化物より優れている。
【0050】
特にMgOは適正な屈折率分布を形成する上で重要な成分であり、本発明のガラス組成物において必須成分である。MgO濃度8mol%未満では屈折率差が小さくなり、18mol%を超えると良好な屈折率分布が得られなくなる。
【0051】
PbOは必須成分ではないが、屈折率差を小さくすることなく、失透性を改善できる点で最も優れており、0≦PbO≦5mol%の範囲で含みうる。PbO濃度が5mol%を超えると化学的耐久性が低下する。
【0052】
従って、MgO+PbOは8≦(MgO+PbO)≦22mol%が望ましく、より望ましいのは10≦(MgO+PbO)≦20mol%である。
【0053】
本発明では、その他安定剤として屈折率分布型ロッドレンズとしての特性を失わせない範囲で、上記主要成分100mol%に対して、0≦ZrO2 ≦3mol%,0≦Sb2 O3 ≦1mol%,0≦BPO4 ≦4mol%,0≦ZnO≦3mol%,0≦La2 O3 ≦3mol%,0≦Y2 O3 ≦3mol%,0≦Al2 O3 ≦3mol%,0≦As2 O3 ≦1mol%を加えることができる。
【0054】
上記コア用ガラスと共に使用するクラッド用ガラスとしては、アルカリ金属以外の組成がコア用ガラスと同じであることが望ましい。クラッド用のガラス組成物では、Li2 Oの全量がR2 O(Na2 O+K2 O)に置換されているため、コア用ガラスに比べて耐失透性が高い。しかもコア用ガラスと同じ網目構造を有しているので、熱相互拡散が起こりやすく、理想的分布であるパラボリックな分布(2乗分布)に近い屈折率分布が得られやすい。
【0055】
さらに、ガラスの構成成分がほとんど同じであるため、コア用ガラスと密度がほぼ同じである。2重るつぼを用いた熱相互拡散法において、コア用ガラスとクラッド用ガラスの密度が近いことは重要である。これは、2つのガラスの密度が大きく異なると、2重るつぼからの各ガラスの流出速度および流出量が異なってしまい、紡糸の制御が難しくなってしまうからである。また、熱相互拡散に適した流量比が得られなくなるため、熱相互拡散がうまくゆかず、パラボリックな分布に近い屈折率分布が得られなくなる。
【0056】
2重るつぼを用いた熱相互拡散法では、コア用ガラスとクラッド用ガラス間でイオンが相互拡散する。そのため、コア用ガラス中のアルカリ金属イオンと、クラッド用ガラス中のアルカリ金属イオンの個数(濃度)は近いことが望ましい。
【0057】
もし、コア用ガラス中のアルカリ金属イオンとクラッド用ガラス中のアルカリ金属イオンの個数が著しく異なれば、相互拡散する相手のイオンが存在していないイオンが数多くできることになり、熱相互拡散がうまく進まない。
【0058】
よって、コア用ガラス中の全アルカリ金属を含んでいる(Li2 O+Na2 O)の濃度と、クラッド用ガラス中の全アルカリ金属を含んでいる(Na2 O+K2 O)の濃度との比が0.8〜1.2であることが望ましい。
【0059】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0060】
まず、2重るつぼを用いた熱相互拡散法について説明する。図3に2重るつぼを用いた熱拡散紡糸炉の概略断面図を示す。
【0061】
ポット部分は、中心に配置された内ポット11と、この内ポット11の外側を環状に取り囲む外ポット12の2重構造になっている。そして、内ポット11の下底部分からはコアノズル13が、外ポット12の下底部分からはコアノズル13と2重構造をなすクラッドノズル14とそれに続き熱相互拡散を行う紡糸ノズル15とが、それぞれ延出している。
【0062】
このような2重構造を持つ白金製の2重るつぼの内ポット11にコア用ガラスのカレットを、外ポット12にクラッド用ガラスのカレットを、カレット投入機20からそれぞれ投入し溶融する。溶融されたガラスは、それぞれコアノズル13とクラッドノズル14の2重るつぼ内を流下し合流部16で合流し、コア/クラッド構造となる。なお、ポット内のガラスは、スターラ22で攪拌されて均質化されていることが望ましい。
【0063】
また、別に設けられたそれぞれの溶融ポットでいったん原料から溶融されたコア用ガラス、およびクラッド用ガラスが溶融状態のまま各ポットに供給されてもよい。さらに、コア/クラッドの比率を一定にするために、各ポットのガラス液面のレベルは一定に保たれていることが望ましい。
【0064】
合流部分以降は、外ポットが延長された1重の紡糸ノズル15となっており、この紡糸ノズル15内を通過する間に、コア/クラッド間でそれぞれに含まれる1価のアルカリイオンの熱相互拡散が行われて、結果として屈折率分布が形成される。
【0065】
2重るつぼ,合流部,紡糸ノズルの部分は、いくつかのヒータゾーン17に分割されている。このヒータゾーン17の温度をそれぞれ制御することによって、それぞれのイオンの相互拡散状態を制御することになる。図3の場合では、6ゾーンに分割されている。
【0066】
このヒータゾーン17の温度条件としては、用いられるガラスの組成によって異なるが、例えば2重ノズルの部分では液相温度である温度域(約1000度前後)から、紡糸ノズル先端部分では作業温度である温度域(約600度前後)にまで制御される。
【0067】
ヒータゾーン17を通過して、紡糸ノズルの先端から流下したガラスは、引き出しローラ(図示せず)で一定速度で引き出され、巻き取りローラに巻き取られる。その途中には、線径測定装置(図示せず)が設置され、随時紡糸されたガラスの線径を測定し、その線径が一定になるように、ガラス原料の投入量や巻き取りローラが制御される。
【0068】
このようにして巻き取られたコア/クラッド構造を所定長に切断することにより、屈折率分布型ロッドレンズが作製される。
【0069】
上述の2重るつぼを用いて屈折率分布型ロッドレンズ(試料)を作製した場合における、ガラス組成物,ガラス組成物の諸特性,安定化剤の添加量,開口角の測定結果などを、表1〜表9に示す。
【0070】
表1は、試料(1)〜(4)の作製に用いられたコア/クラッド用ガラスの主要成分を示したものである。主要成分の合計を100mol%として、各主要成分のうち特にLi2 OとNa2 Oの含有量を変化させた。
【0071】
【表1】
【0072】
なお、表1の各試料の作製に用いられたコア/クラッド用ガラスに添加する安定剤の添加量を表2に示す。添加量は、前述の主要成分の合計を100mol%とし、これに対する量(mol%)で表した。
【0073】
【表2】
【0074】
試料(1)〜(4)の作製に用いられたコア/クラッド用ガラスの諸特性を表3に示す。ここで、Ndは屈折率,Dは密度,Tgはガラス転移温度,Atはガラス軟化温度,αは熱膨張係数である。
【0075】
【表3】
【0076】
以上の各試料(1)〜(4)のそれぞれ複数個について、紡糸条件を変えて、線径,コア比,開口角(θ)を測定した結果を、表4,表5に示す。なお、ここで測定された開口角は、クラッド部分も光の集束に寄与し、ガラス全体がレンズであると仮定している。一方、コア比は、レンズ全体の半径に対するコア部分の半径の比(%)を示している。表4,表5より、最大25.3度の開口角が得られることがわかる。
【0077】
【表4】
【0078】
【表5】
【0079】
さらに、上述した開口角の測定結果に対する比較を行うために作製した、比較試料(5)〜(8)としての屈折率分布型ロッドレンズに用いられたコア/クラッド用ガラスの主要成分を表6に示す。
【0080】
【表6】
【0081】
各比較試料(5)〜(8)の作製に用いられたコア/クラッド用ガラスに添加する安定剤の添加量を、表7に示す。
【0082】
【表7】
【0083】
表6,表7の比較試料(5)〜(8)のそれぞれ複数個について、線径,コア比,開口角(θ)を測定した結果を、表8,表9に示す。
【0084】
【表8】
【0085】
【表9】
【0086】
表9において、コア用ガラス組成物にLi2 Oを31mol%含む比較試料(8)が失透を起こしたことがわかる。また、コア用ガラス組成物に含まれるLi2 Oが18mol%以下であると、開口角を大きくできないことがわかる。
【0087】
以上の表4,表5に示した試料(1)〜(4)、および表8,表9に示した比較試料(5)〜(7)について、Li2 Oの含有量(mol%)と開口角との関係を、図4のバーグラフに示す。横軸はLi2 Oの含有量(mol%)を、縦軸は開口角(θ)を示す。バー▲1▼〜▲4▼は、試料(1)〜(4)について、開口角の分布を示し、バー▲5▼〜▲7▼は、比較試料(5)〜(7)について、開口角の分布を示している。
【0088】
図4のバーグラフから明らかなように、開口角(θ)はLi2 Oの含有量にほぼ比例して増大することがわかる。また、特公昭59−41934号公報では、Li2 Oの含有量(濃度)が増加しても屈折率差は必ずしも直線的に増大しない旨記載されている。しかし、熱相互拡散によって屈折率分布を付与している本発明では、そのような傾向は見られなかった。
【0089】
また、図5に、本発明による屈折率分布型ロッドレンズによって、グリッドパターンを結像したときの図を示す。(A)は写真,(B)はレンズ部分のトレース図である。レンズのクラッド部を除いたコア部でグリッドパターンが鮮明に結像しており、良好な品質のロッドレンズが得られていることがわかる。
【0090】
なお、以上の実施例では、屈折率分布型ロッドレンズを例に説明したが、本発明は屈折率分布型ファイバにも適用できることは明らかである。
【0091】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によると、2重るつぼを用いた熱相互拡散法により作製されるコア/クラッド構造の屈折率分布型光学素子の作製に適したLi2 Oを含むコア用ガラス組成物と、それに対応したクラッド用ガラス組成物を得ることができる。さらにこれらガラス組成物を用いることによって、色収差が小さいうえに開口角が大きく、耐久性が高い屈折率分布型ロッドレンズまたはファイバを得ることができる。
【0092】
また、上述した特公昭59−41934号公報のように、多量のTiO2 を含有することは必要でなく、ガラス組成物の失透を避ける上でも有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】屈折率分布型レンズの屈折率分布曲線を示す図である。
【図2】屈折率分布型レンズの開口角を示す図である。
【図3】本発明による屈折率分布型ロッドレンズに用いられる2重るつぼを示す図である。
【図4】Li2 Oの含有量と開口角との関係を示すバーグラフである。
【図5】本発明による屈折率分布型ロッドレンズによって、グリッドパターンを結像したときの写真およびレンズ部分のトレース図である。
【符号の説明】
1 コア
2 クラッド
3 屈折率分布曲線
4 レンズ
5 中心軸線
6 入射光線
10 2重るつぼ
11 内ポット
12 外ポット
13 コアノズル
14 クラッドノズル
15 紡糸ノズル
16 合流部
17 ヒータゾーン
18 紡糸カバー
20 カレット投入機
21 ガラス投入ポット
22 スターラー
Claims (7)
- 2重るつぼを用いた熱相互拡散法により作製されるコア/クラッド構造の屈折率分布型光学素子用のガラス組成物において、
前記コア用のガラス組成物が、
18<Li2 O≦30 mol%、
0≦Na2 O≦12 mol%、
0≦PbO ≦ 5 mol%、
8≦MgO ≦18 mol%、
0.5≦BaO ≦ 5 mol%、
1≦TiO2 ≦10 mol%、
40≦SiO2 ≦65 mol%、
ただし、
18<(Li2 O+Na2 O)≦30 mol%、
50≦(SiO2 + TiO2 ) ≦66 mol%、
8≦ (MgO+PbO) ≦22 mol%、
を主要成分として含み、
前記クラッド用のガラス組成物が、
18<R2 O ≦30 mol%、(R2 O=Na2 O+K2 O)
0≦PbO ≦ 5 mol%、
8≦MgO ≦18 mol%、
0.5≦BaO ≦ 5 mol%、
1≦TiO2 ≦10 mol%、
40≦SiO2 ≦65 mol%、
ただし、
50≦(SiO2 + TiO2 ) ≦66 mol%、
8≦ (MgO+PbO) ≦22 mol%、
を主要成分として含むことを特徴とするガラス組成物。 - 前記コア用および前記クラッド用の各ガラス組成物が、前記主要成分の合計を100mol%としたときに、付加的に、
0≦ ZrO2 ≦3 mol%、
0≦Sb2 O3 ≦1 mol%、
0≦ BPO4 ≦4 mol%、
0≦ ZnO ≦3 mol%、
0≦La2 O3 ≦3 mol%、
0≦ Y2 O3 ≦3 mol%、
0≦Al2 O3 ≦3 mol%、
0≦As2 O3 ≦1 mol%、
のうち少なくとも1種類を安定剤として含む、請求項1に記載のガラス組成物。 - 前記コア用ガラス組成物の(Li2 O+Na2 O)の濃度と、前記クラッド用ガラス組成物の(Na2 O+K2 O)の濃度との比が0.8〜1.2である、請求項1または2に記載のガラス組成物。
- コア用の母ガラス組成物とクラッド用の母ガラス組成物とを材料とし、2重るつぼを用いた熱相互拡散法により作製されたコア/クラッド構造の屈折率分布型光学素子において、
前記コア用の母ガラス組成物が、
18<Li2 O≦30 mol%、
0≦Na2 O≦12 mol%、
0≦PbO ≦ 5 mol%、
8≦MgO ≦18 mol%、
0.5≦BaO ≦ 5 mol%、
1≦TiO2 ≦10 mol%、
40≦SiO2 ≦65 mol%、
ただし、
18<(Li2 O+Na2 O)≦30 mol%、
50≦(SiO2 + TiO2 ) ≦66 mol%、
8≦ (MgO+PbO) ≦22 mol%、
を主要成分として含み、
前記クラッド用の母ガラス組成物が、
18<R2 O ≦30 mol%、(R2 O=Na2 O+K2 O)
0≦PbO ≦ 5 mol%、
8≦MgO ≦18 mol%、
0.5≦BaO ≦ 5 mol%、
1≦TiO2 ≦10 mol%、
40≦SiO2 ≦65 mol%、
ただし、
50≦(SiO2 + TiO2 ) ≦66 mol%、
8≦ (MgO+PbO) ≦22 mol%、
を主要成分として含むことを特徴とする屈折率分布型光学素子。 - 前記コア用および前記クラッド用の各母ガラス組成物が、前記主要成分の合計を100mol%としたときに、付加的に、
0≦ ZrO2 ≦3 mol%、
0≦Sb2 O3 ≦1 mol%、
0≦ BPO4 ≦4 mol%、
0≦ ZnO ≦3 mol%、
0≦La2 O3 ≦3 mol%、
0≦ Y2 O3 ≦3 mol%、
0≦Al2 O3 ≦3 mol%、
0≦As2 O3 ≦1 mol%、
のうち少なくとも1種類を安定剤として含む、請求項4に記載の屈折率分布型光学素子。 - 前記コア用母ガラス組成物の(Li2 O+Na2 O)の濃度と、前記クラッド用母ガラス組成物の(Na2 O+K2 O)の濃度との比が0.8〜1.2である、請求項4または5に記載の屈折率分布型光学素子。
- 2重るつぼを用いた熱相互拡散法によりコア/クラッド構造の屈折率分布型光学素子を製造するに際し、前記コア用のガラス組成物を前記2重るつぼの内ポットに、前記クラッド用のガラス組成物を前記2重るつぼの外ポットに投入し、前記内ポットと外ポットとの合流部において前記コア/クラッド構造を形成する、屈折率分布型光学素子の製造方法において、
前記コア用のガラス組成物が、
18<Li2 O≦30 mol%、
0≦Na2 O≦12 mol%、
0≦PbO ≦ 5 mol%、
8≦MgO ≦18 mol%、
0.5≦BaO ≦ 5 mol%、
1≦TiO2 ≦10 mol%、
40≦SiO2 ≦65 mol%、
ただし、
18<(Li2 O+Na2 O)≦30 mol%、
50≦(SiO2 + TiO2 ) ≦66 mol%、
8≦ (MgO+PbO) ≦22 mol%、
を主要成分として含み、
前記クラッド用のガラス組成物が、
18<R2 O ≦30 mol%、(R2 O=Na2 O+K2 O)
0≦PbO ≦ 5 mol%、
8≦MgO ≦18 mol%、
0.5≦BaO ≦ 5 mol%、
1≦TiO2 ≦10 mol%、
40≦SiO2 ≦65 mol%、
ただし、
50≦(SiO2 + TiO2 ) ≦66 mol%、
8≦ (MgO+PbO) ≦22 mol%、
を主要成分として含むことを特徴とする屈折率分布型光学素子の製造方法。
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