JPH0525772A - 極細繊維を含む布帛の製造方法 - Google Patents

極細繊維を含む布帛の製造方法

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JPH0525772A
JPH0525772A JP3202360A JP20236091A JPH0525772A JP H0525772 A JPH0525772 A JP H0525772A JP 3202360 A JP3202360 A JP 3202360A JP 20236091 A JP20236091 A JP 20236091A JP H0525772 A JPH0525772 A JP H0525772A
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JP
Japan
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polyester
weight
fabric
polyamide
cloth
Prior art date
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Application number
JP3202360A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Shibaoka
浩 柴岡
Masato Maeda
真人 前田
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Multicomponent Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリエステルとポリアミドの2成分からなる
分割型複合フィラメントを用いて形成した布帛を連続的
にアルカリ処理し、ポリエステルを溶解除去し得る経
筋,斑のない極細繊維を含む布帛の製造方法の提供を目
的とする。 【構成】 ポリアミドとポリエステルとが単一フィラメ
ントの横断面において、一方の成分が他方の成分を完全
に包含しない形状で長手方向に沿って接合され、しかも
分割後のポリアミドの繊度が0.5デニール以下となる
分割型複合フィラメントを用いて布帛を形成した後、ア
ルカリ水溶液によりポリエステルの50〜90重量%を
連続的に溶解除去し、次いでアルカリ水溶液によりポリ
エステルの95重量%以上を連続的に溶解除去すること
を特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアミドとポリエステ
ルからなる分割型複合フィラメントを用いて形成した布
帛よりポリエステルを連続的に溶解除去することによっ
て容易に極細繊維を含む布帛を得ることのできる極細繊
維を含む布帛の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、極細繊維を製造する方法としての
直接紡糸方法は、紡糸延伸時の操業性や極細糸の糸質及
び高次加工段階までへの取扱い易さの面で非常に難し
く、現在の技術段階では困難とされている。このため異
種繊維の分割型複合フィラメント(断面形状が分割型)
から一方を除去し極細繊維を作る方法が知られている。
【0003】例えば特公昭63−11466号公報には
ポリエステルとポリアミドの2成分からなる分割型複合
フィラメントを編織物とし、次いでアルカリ水溶液処理
によりポリエステル成分の少なくとも一部を溶解除去し
分割する旨記載がある。しかしながら、アルカリ処理と
してはジッカー,ウィンス,ビーム,吊り槽等のバッチ
式の記載しかなく、ポリエステルを効率よく溶解除去で
きるように配慮した連続法の具体的な例はない。
【0004】これは、分割型複合フィラメントを連続的
にアルカリ処理し、ポリエステルを溶解除去せしめる
と、表面減量となるためフィラメントの分割性が悪く、
分割不良に起因する経筋,斑が多発し、品位良好なもの
が得られないという問題があるからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バッチ
方式によるポリエステルの溶解除去は生産性が向上しな
いという問題と、更にロット間に溶解除去の程度にばら
つきが発生するという問題があり、問題の解決が望まれ
ていた。
【0006】本発明は、かかる問題点を解決するもので
あり、ポリエステルとポリアミドの2成分からなる分割
型複合フィラメントを用いて形成した布帛を連続的にア
ルカリ処理し、ポリエステルを溶解除去し得る経筋,斑
のない極細繊維を含む布帛の製造方法の提供をその目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の目的は、ポリアミ
ドとポリエステルとが単一フィラメントの横断面におい
て、一方の成分が他方の成分を完全に包含しない形状で
長手方向に沿って接合され、しかも分割後のポリアミド
の繊度が0.5デニール以下となる分割型複合フィラメ
ントを用いて布帛を形成した後、アルカリ水溶液により
ポリエステルの50〜90重量%を連続的に溶解除去
し、次いでアルカリ水溶液によりポリエステルの95重
量%以上を連続的に溶解除去することを特徴とする極細
繊維を含む布帛の製造方法により達成される。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明における布帛とは、織物が最も一般
的であるが、編物や不織布でもよい。
【0010】本発明における分割型複合フィラメント
は、ポリアミドとポリエステルとからなるもので、ポリ
アミドとしては、例えば、ナイロン4,ナイロン6,ナ
イロン7,ナイロン11,ナイロン12,ナイロン6
6,ナイロン610,ポリメタキシレンアジパミド,ポ
リパラキシリレンデカンアミド,ポリビスシクロヘキシ
ルメタンデカンアミド及びそれらを成分とするコポリア
ミドが挙げられるが、ナイロン6,ナイロン66が好ま
しい。
【0011】一方、ポリエステルとしては、例えばポリ
エチレンテレフタレート,ポリテトラメチレンテレフタ
レート,ポリエチレンオキシベンゾエート,ポリ1,4
−ジメチルシクロヘキサンテレフタレート,ポリピバロ
ラクトン及びこれらを成分とするコポリエステル等が挙
げられるが、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0012】又、複合フィラメントの両成分は、一方の
成分が他方の成分を完全に包含しない形状で長手方向に
接合されていることが分割のため必要であり、具体的に
は、図1の如く、サイドバイサイド型(A),サイドバ
イサイド繰返し型(B),放射状に接合された型(C)
〜(E)等や、これら形状に中空部を設けたり異形とな
したものがあり、特に8個以上の放射状部を有する型
(E)が好ましい。更に分割後のポリアミドの繊度は
0.5デニール以下となることが必要で、0.5デニー
ル以上では、緻密で嵩高な構造が得られず好ましくな
い。
【0013】かかる布帛は、先ず公知の方法で精練,熱
処理等を施す。精練は苛性ソーダ,ソーダ灰等を用いて
浸漬法,連続法等により行なう。又、熱処理の最適条件
はセッターの性能,布帛の糸使い,組織・密度,厚さ,
その他多くの要因によって左右されるものであるが、通
常の場合150〜180℃で且つ処理時間は20〜90
秒である。
【0014】次に、該布帛を連続的にアルカリ溶解処理
(予備減量)し、ポリエステルの50〜90重量%を溶
解除去する。連続的にアルカリ溶解処理する方法として
はパッド−スチーム法が挙げられる。アルカリとしては
アルカリ金属の水酸化物を用いることができるが、コス
トが安く、溶解する能力が大きい点で水酸化ナトリウム
を用いるのが好ましい。この場合、水酸化ナトリウムを
布帛に含まれるポリエステル重量に対して5〜100重
量%付与し、100〜120℃で2〜15分スチーミン
グ処理する。即ち、上記の条件より選択して処理する事
により布帛を形成した時に含まれているポリエステルの
50〜90重量%を溶解除去する事が可能となる。予備
減量においてポリエステルの溶解除去が50重量%未
満、あるいは90重量%を超えると、次の本減量におい
て分割型複合フィラメントの分割性が悪くなり、本発明
の目的を達成できない。
【0015】次に、予備減量を終えた布帛を連続的にア
ルカリ溶解処理(本減量)し、ポリエステルの95重量
%以上を溶解除去する。この場合、水酸化ナトリウムを
予備減量後の布帛に含まれるポリエステル重量に対して
10〜1000重量%付与し、100〜120℃で2〜
15分スチーミング処理する。即ち上記の条件より選択
して処理する事により、布帛を形成した時に含まれてい
るポリエステルの95重量%以上を溶解除去する事が可
能となる。本減量においてポリエステルの溶解除去が9
5重量%未満の場合、分割型複合フィラメントの分割性
が悪くなり、本発明の目的を達成できない。
【0016】かかる工程を経た布帛は一般的な染色機、
例えば液流染色機,ウィンス染色機,ビーム染色機等を
用いて常法により染色され、更に制電仕上剤,撥水仕上
剤,撥油仕上剤等を用いて仕上等を行なう。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
る。
【0018】実施例1 6ナイロン70d/36fを経糸に、6ナイロンとポリ
エチレンテレフタレートよりなり、繊維断面の中心から
75重量部の8つの扇形部分の6ナイロン(フィブリル
化後0.19デニール)と、これを補完する25重量部
のポリエチレンテレフタレートが接合した分割型複合フ
ィラメント(図1(E))100d/50fを緯糸に用
いて、機上密度経115本/インチ,緯86本/インチ
の平織生機を得た。
【0019】該平織物を、水酸化ナトリウム3g/ l,
サンモールBR−22(精練剤,日華化学(株)社製)
5g/ lを含む水溶液に浸漬し、搾液してピックアップ
率40重量%で処理液を布に付与した。直ちに90℃で
30秒スチーミング処理を行なった。次いで湯洗,水
洗,乾燥を行ない、更に180℃で30秒間乾熱セット
を行なった。
【0020】このように準備された該平織物を、水酸化
ナトリウム105g/l,ネオレートNA30(浸透
剤,日華化学(株)社製)10g/ lを含む水溶液に浸
漬し、搾液してピックアップ率40重量%で処理液を布
に付与した。直ちに107℃で15分スチーミング処理
を行なった。この時のポリエステルの溶出は布帛を形成
した時に含まれているポリエステルの65重量%であっ
た。
【0021】このように予備減量された該平織物を、水
酸化ナトリウム105g/ l,ネオレートNA30 1
0g/ lを含む水溶液に浸漬し、搾液してピックアップ
率50重量%で処理液を布に付与した。直ちに107℃
で15分スチーミング処理を行なった。この時のポリエ
ステルの溶出は布帛を形成した時に含まれているポリエ
ステルの100重量%であった。
【0022】このように本減量された該平織物を、サン
モールRC−700(ソーピング剤,日華化学(株)社
製)2g/ l,ネオクリスタル110(キレート剤,日
華化学(株)社製)1g/ lからなる処理液にて90℃
で3分ソーピングを行ない、水洗して実施例1の製品を
得た。実施例1で得られた布帛の緯糸の繊維は分割性に
優れたものであり、分割不良に起因する経筋,斑のない
布帛であった。
【0023】実施例2 実施例1で使用した平織物を用い、予備減量及び本減量
の時の水酸化ナトリウムの量を327g/ lとし、スチ
ーミング処理を107℃で2分に変更した他は実施例1
と同様の処理を施し、実施例2の製品を得た。実施例2
で得られた布帛の緯糸の繊維は分割性に優れたものであ
り、分割不良に起因する経筋,斑のない布帛であった。
尚、予備減量時のポリエステルの溶出は布帛を形成した
時に含まれているポリエステルの92重量%であり、
又、本減量時のポリエステルの溶出は布帛を形成した時
に含まれているポリエステルの100重量%であった。
【0024】比較例1 実施例1で使用した平織物を用い、予備減量を行わず、
本減量の時の水酸化ナトリムウムの量を254g/ lと
し、スチーミング処理を107℃で10分に変更した他
は実施例1と同様の処理を施し、比較例1の製品を得
た。比較例1で得られた布帛の緯糸の繊維は分割性に劣
るものであり、分割不良に起因する経筋,斑のある布帛
であった。尚、本減量時のポリエステルの溶出は布帛を
形成した時に含まれているポリエステルの100重量%
であった。
【0025】比較例2 実施例1で使用した平織物を用い、予備減量を行わず、
本減量の時の水酸化ナトリウムの量を327g/ lと
し、スチーミング処理を107℃で5分に変更した他は
実施例1と同様の処理を施し、比較例2の製品を得た。
比較例1,2で得られた布帛の緯糸の繊維は分割性に劣
るものであり、分割不良に起因する経筋,斑のある布帛
であった。尚、本減量時のポリエステルの溶出は布帛を
形成した時に含まれるポリエステルの100重量%であ
った。
【0026】
【発明の効果】以上、詳述した様に本発明によればポリ
エステルとポリアミドの2成分からなる分割型複合フィ
ラメントより形成した布帛を連続的にアルカリ処理しポ
リエステルを溶解除去し、極細繊維を含む布帛を得るこ
とができるので、工業的安価にかつ安定して生産できる
ものであり、頗る有用である。そして得られた布帛の表
面は極細繊維のポリアミドが緊密に絡み合った緻密な構
造となり、防水性,透湿性,通気性を有し、カジュアル
用途等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いる複合フィラメントの横断面を示
す説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D06M 101:32

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ポリアミドとポリエステルとが単一フィ
    ラメントの横断面において、一方の成分が他方の成分を
    完全に包含しない形状で長手方向に沿って接合され、し
    かも分割後のポリアミドの繊度が0.5デニール以下と
    なる分割型複合フィラメントを用いて布帛を形成した
    後、アルカリ水溶液によりポリエステルの50〜90重
    量%を連続的に溶解除去し、次いでアルカリ水溶液によ
    りポリエステルの95重量%以上を連続的に溶解除去す
    ることを特徴とする極細繊維を含む布帛の製造方法。
JP3202360A 1991-07-16 1991-07-16 極細繊維を含む布帛の製造方法 Pending JPH0525772A (ja)

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