JPH07305284A - 湿潤寸法安定性に優れるポリアミド系繊維構造物の製造方法 - Google Patents

湿潤寸法安定性に優れるポリアミド系繊維構造物の製造方法

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JPH07305284A
JPH07305284A JP6114215A JP11421594A JPH07305284A JP H07305284 A JPH07305284 A JP H07305284A JP 6114215 A JP6114215 A JP 6114215A JP 11421594 A JP11421594 A JP 11421594A JP H07305284 A JPH07305284 A JP H07305284A
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JP
Japan
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fiber structure
polyamide
dimensional stability
weight
acid
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JP6114215A
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Toshihiro Ikuro
敏裕 伊黒
Kenji Tsutsumi
健治 堤
Tadanao Yoshino
忠直 吉野
Mayumi Yasuda
眞由美 安田
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単かつ効率的に風合を損うことがなく寸法安
定性に優れポリアミド系繊維構造物を得うる方法を提供
する。 【構成】ポリアミド系繊維構造物を収縮せしめ、しかる
後染色する方法において、染色後繊維構造物中のポリア
ミドに対し20〜80重量%、且つ繊維構造物に対し1
6重量%以上のタンニン酸溶液で処理することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、収縮せしめたポリアミ
ド系繊維構造物に湿潤寸法安定性を付与する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド系繊維は、例えばベンジルア
ルコール等のポリアミド膨潤剤を付与することにより膨
潤したり、これと加熱処理とを組合せることにより収縮
を生じたりするため、これら作用を用いて、フィブリル
化(極細化)布帛や、高密度化布帛等を製造することが
種々提案されている(例えば特公昭53−35633号
公報や特公昭61−37383号公報)。
【0003】このように収縮せしめたポリアミド系繊維
構造物は、湿潤寸法安定性に欠ける点が問題であって、
従来は熱処理を行いセットする方法や、仕上げ加工の工
程で樹脂等の寸法安定剤を付与する方法や、0.5〜1
5重量%のタンニン酸溶液で処理する方法(特開昭62
−238887号公報)等が知られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱処理
を行いセットする方法は湿潤寸法安定性が十分でなく、
仕上げ加工の工程で樹脂等の寸法安定剤を付与する方法
は工程が複雑であり、風合を損うという問題があり、特
開昭62−238887号公報に記載された方法はポリ
アミド系繊維の含有量が多くなると効果に劣るという問
題点があった。
【0005】本発明はかかる問題点を解決するものであ
って、簡単かつ効率的に風合を損うことがなく寸法安定
性に優れるポリアミド系繊維構造物を得うる方法を提供
するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、ポリアミ
ド系繊維構造物を収縮せしめ、しかる後染色する方法に
おいて、染色後繊維構造物中のポリアミドに対し20〜
80重量%、且つ繊維構造物に対し16重量%以上のタ
ンニン酸溶液で処理することを特徴とする湿潤寸法安定
性に優れるポリアミド系繊維構造物の製造方法により達
成される。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。
【0008】本発明のポリアミドとしては、例えばナイ
ロン4,ナイロン6,ナイロン7,ナイロン11,ナイ
ロン12,ナイロン66,ナイロン6.10,ポリメタ
キシレンアジパミド,ポリパラキシレンデカンアミド,
ポリビスシクロヘキシルメタンデカンアミド及びこれら
成分とするコポリアミド等が挙げられるが、ナイロン
6,ナイロン66が好ましい。
【0009】これらポリアミドは、単独で紡糸して単糸
繊度0.5〜8デニール程度の糸条となしても、ポリエ
チレンテレフタレートやアルカリ易容解の共重合ポリエ
ステル等と複合紡糸してもよい。又、本発明に云う繊維
構造物とは、織物,編物,不織布等であり、その主要構
成素材が前記ポリアミドであれば、ポリエステル,綿,
絹,羊毛等の他繊維を混用してもよい。ただ、ポリアミ
ドが繊維構造物に対して、少なくとも50重量%以上あ
れば、特に本発明方法が有用になる。
【0010】本発明において、ポリアミド系繊維構造物
を収縮せしめる方法は特に限定されないが、例えばポリ
アミド膨潤剤を用いて収縮せしめる。ポリアミド膨潤剤
としては、ベンジルアルコール,フェノール,ギ酸,酢
酸,ジメチルホルムアミド,キシレン等のエマルジョン
が挙げられ、特にベンジルアルコールのエマルジョンが
好ましい。かかるポリアミド膨潤剤のエマルジョン化に
際しては、ノニオン系,カチオン系,アニオン系又はこ
れらを混合した界面活性剤を添加して乳化分散させれば
よい。
【0011】本発明において、ポリアミド系繊維構造物
を染色する方法は、特に限定されず、酸性染料,分散染
料等を用いて公知の方法で染色する。
【0012】本発明において、タンニン酸とは、従来、
ポリアミド繊維の酸性染料固着剤として用いられていた
もので、所謂没食子酸のグリコールエステル型をとって
いるガロータンニン酸からなるものが挙げられ、かかる
タンニン酸を出発原料として得られる種々の誘導体であ
って、例えばポリオキシエチレン系エーテル等を付加し
たエステル化合物或はフェノール,クレゾール,サルチ
ル酸などのフェノール類を付加した化合物又はクエン
酸,酒石酸,乳酸,リンゴ酸などのオキシカルボン酸を
付加した化合物、更にホルムアルデヒドとの初期縮合体
等も挙げる事が出来る。
【0013】本発明で云う湿潤寸法安定性とはポリアミ
ド系繊維構造物を水につけた時の伸びの安定性のことを
云う。
【0014】本発明の処理方法は、前記ポリアミド系繊
維構造物を先ず収縮せしめ、次いで染色する。ポリアミ
ド系繊維構造物は染色を行った後、繊維構造物中のポリ
アミドに対し20〜80重量%、且つ繊維構造物に対し
16重量%以上のタンニン酸を溶解した水溶液で処理す
る。タンニン酸の量が繊維構造物中のポリアミドに対し
20重量%未満、又は繊維構造物に対し16重量%未満
の場合は湿潤寸法安定性に優れず、一方繊維構造物中の
ポリアミドに対し80重量%より大きくなると効果は飽
和し、更に本処理後、ポリアミド系繊維構造物にタンニ
ン酸が付着し好ましくない。
【0015】タンニン酸による処理方法としては、水溶
液中に繊維構造物を浸漬する方法が好ましく、水溶液温
度としては常温〜100℃,特に50〜90℃が好まし
い。又、他の処理方法例えばプリント或いはスプレーす
る方法も有効である。斯くの如くして得られた繊維構造
物は高い湿潤安定性とを有する。
【0016】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
る。尚、湿潤寸法安定性とはJIS L−1042に準
じて測定し、湿潤時に膨潤した試験片の長さ(最大値)
と、湿潤後試験片を乾燥処理せしめた後の長さとの差に
よって示される収縮率を示す。
【0017】実施例1 ポリエチレングリコールを16重量%共重合したポリエ
チレンテレフタレートと6ナイロンとよりなり、繊維断
面の中心から75重量部の4つの扇形部分の6ナイロン
とこれを補完する25重量部の共重合ポリエステルとが
接合した単糸断面形状を有する100d/50fの複合
繊維をフロントし、40d/10fの6ナイロンをバッ
クとして編物を製編した。得られた編物にループを形成
する起毛を行った後液流染色機に仕掛け、ベンジルアル
コール7.0重量%、乳化剤(竹本油脂製KM−24
0)0.7重量%からなるエマルジョン溶液で収縮加工
を行った後、公知の方法で酸性染料にて染色した。次い
で、編物を繊維構造物中のポリアミドに対し57重量%
(繊維構造物に対し43重量%)のタンニン酸溶液中で
60分間で60℃で処理した後、乾燥を行い、実施例1
の製品を得た。実施例1で得られた編物の経方向の湿潤
寸法安定性は3%であった。
【0018】比較例1 実施例1において、タンニン酸処理を行れなかった他は
実施例1と同様の処理を行い、比較例1の製品を得た。
比較例1で得られた編物の経方向の湿潤寸法安定性は8
%であった。
【0019】比較例2 実施例1において、タンニン酸処理を繊維構造物中のポ
リアミドに対し5.7重量%(繊維構造物に対し4.3
重量%)を用いて行った他は実施例1と同様の処理を行
い、比較例2の製品を得た。比較例2で得られた編物の
経方向の湿潤寸法安定性は8%であった。
【0020】実施例2 実施例1と同様の編物にループを形成する起毛を行った
後、2重量%苛性ソーダを含む水溶液100℃中で60
分間処理して共重合ポリエステル部分を溶解した後に液
流染色機に仕掛け、ベンジンアルコール7.0重量%、
乳化剤(竹本油脂製KM−240)0.7重量%からな
るエマルジョン溶液で収縮加工を行った後、公知の方法
で酸性染料にて染色した。次いで、編物を繊維構造物中
のポリアミドに対し50重量%(繊維構造物に対しても
50重量%)のタンニン酸溶液中で60分間で60℃で
処理した後、乾燥を行い、実施例2の製品を得た。実施
例2で得られた編物の経方向の湿潤寸法安定性は0%で
あった。
【0021】比較例3 実施例2において、タンニン酸処理を行れなかった他は
実施例2と同様の処理を行い、比較例3の製品を得た。
比較例3で得られた編物の経方向の湿潤寸法安定性は1
0%であった。
【0022】比較例4 実施例2において、タンニン酸処理を繊維構造物中のポ
リアミドに対し10重量%を用いて行った他は実施例2
と同様の処理を行い、比較例4の製品を得た。比較例4
で得られた編物の経方向の湿潤寸法安定性は10%であ
った。
【0023】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明方法によれ
ば、ポリミアド系繊維構造物の収縮品に、簡単かつ効率
的に高い湿潤寸法安定性を与えることができ、洗濯後の
収縮も少なく、更に繊維構造物の風合を損うことがない
ため衣料用用途,産業資材用途に頗る有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド系繊維構造物を収縮せしめ、
    しかる後染色する方法において、染色後繊維構造物中の
    ポリアミドに対し20〜80重量%、且つ繊維構造物に
    対し16重量%以上のタンニン酸溶液で処理することを
    特徴とする湿潤寸法安定性に優れるポリアミド系繊維構
    造物の製造方法。
JP6114215A 1994-04-28 1994-04-28 湿潤寸法安定性に優れるポリアミド系繊維構造物の製造方法 Pending JPH07305284A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030013529A (ko) * 2001-08-08 2003-02-15 주식회사 효성 염색된 나일론/스판덱스 편직물의 견뢰도 향상방법
JP2004011074A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Toray Ind Inc 繊維構造物およびその製造方法
US7503941B2 (en) 2002-07-18 2009-03-17 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Elastic fabric and process for producing the same
WO2012140704A1 (ja) 2011-04-13 2012-10-18 小松精練株式会社 繊維布帛の製造方法及び繊維布帛

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