JP3470514B2 - 高密度嵩高布帛の製造方法 - Google Patents

高密度嵩高布帛の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膨らみ感と柔軟性
をあわせもつ、特にピーチ調風合を有する高密度嵩高布
帛の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、極細繊維を製造する方法としての
直接紡糸・延伸では製糸が難しいだけでなく製織不良な
ど技術的に困難を伴うものである。異なるポリマーから
なる繊維、たとえば断面形状が海島型繊維、ブレンド型
繊維および分割性多層型繊維などは一体化した繊維形状
で製糸した後、一成分を溶解除去または膨潤分割する手
段で製造されることが知られている。しかしながら、前
述の溶解除去または膨潤分割するには、化学薬品を用い
る方法であり、たとえばポリアミドを溶解除去するには
ギ酸が用いられ、ポリエステルを溶解除去するには、高
温で脆化処理した後、水酸化ナトリウムなどのアルカリ
で処理し、また、ポリスチレンを溶解除去するにはトリ
クロルエチレンで処理する方法が使用されているが、か
かる化学薬品を使用する方法は溶解除去すべき成分だけ
でなく、残すべき成分にも少なからず好ましくない影響
を与えるものである。
【0003】一方、水溶性ポリアミドに関しては、たと
えば特開昭61−296120号公報には、熱水可溶性
共重合ポリエステルからなる複合繊維が提案されている
にすぎず、その応用については、全く言及されてはいな
い。また、特公平8−6207号公報には、強度 0.8g/
d 以上の水可溶性ポリエステル繊維が提案されていて、
靴下やセータなどのニット製品に部分的に使って、後に
これを抜き取ってレース調模様を付与する手段が提案さ
れているにすぎなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術に鑑み、膨らみ感と柔軟性をあわせもつ、特にピー
チ調風合を有する嵩高性高密度布帛、さらには蓮の葉の
如き優れた撥水効果を有する嵩高性高密度布帛の製造方
法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用するものであ
る。すなわち、本発明の高密度嵩高布帛の製造方法は、
少なくとも3成分からなる複合繊維であって、該複合繊
維の1成分が8〜15 mol%の5−ナトリウムスルホイ
ソフタル酸および5〜40 mol%のイソフタル酸を含
み、主たる酸成分がイソフタル酸である熱水可溶性共重
合ポリエステルと収縮率の異なる2成分以上の非水溶性
ポリマーとから構成されている海島型複合繊維からなる
布帛を、熱水またはアルカリにより該熱水可溶性共重合
ポリエステルを溶解または分解除去処理した後、加熱収
縮処理することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明は、極細繊維でありなが
ら、優れた膨らみ感と柔軟性をあわせもつ布帛を提供す
ることができないか、鋭意検討したところ、該極細繊維
の根幹の複合繊維の形で製編織した後、該極細繊維に製
糸後の熱履歴をできるだけ与えないように脱海して、収
縮させたところ、上述課題を一挙に解決する布帛を提供
することでできることを究明したものである。
【0007】本発明の複合繊維を構成するポリマーは、
少なくとも3成分からなり、そのうち一成分は8〜15
mol%の5ナトリウムスルホイソフタル酸および5〜4
0 mol%のイソフタル酸を含み、主たる酸成分がテレフ
タル酸である共重合ポリエステルで構成されている。
【0008】ここでいう複合繊維とは、一成分を除去し
て極細繊維を得るような極細繊維発現型複合繊維、より
具体的には海島型複合繊維、混合紡糸複合繊維、剥離分
割型複合繊維など多成分系複合繊維や、一成分の除去に
より変形断面を得るような複合繊維などである。ここ
で、熱水で溶解し除去しようとする成分は冷水には溶解
しないことが重要である。つまり60℃未満の温度の水
ではほとんど溶解しないが、それ以上の温度の水で溶解
する性質を有するものである。
【0009】本発明においては、かかる熱水で溶解し除
去しようとする成分として熱水可溶性共重合ポリエステ
ル、すなわち、8〜15 mol%の5ナトリウムスルホイ
ソフタル酸および5〜40 mol%のイソフタル酸の共重
合ポリエステルを使用する。かかる共重合ポリエステル
は、冷水に不溶で60℃以上の熱水に可溶となり、かつ
溶融紡糸における複合繊維の一成分となし得る性質を有
するポリマである。つまり、本発明の複合繊維の一成分
である共重合ポリエステルは共重合成分に5ナトリウム
スルホイソフタル酸とイソフタル酸を共用したことに特
徴がある。共重合成分の5ナトリウムスルホイソフタル
酸は、8〜15 mol%、好ましくは10〜14 mol%が
よい。8 mol%未満では狙いとする熱水で可溶性のある
ポリマーは得られない。また15 mol%を越えると熱水
可溶であっても、冷水にも溶けやすくなり、本発明の目
的を達成しなくなる。さらにかかる共重合ポリエステル
では、5−ナトリウムスルホイソフタル酸と共にイソフ
タル酸の共重合を必要とする。すなわち、イソフタル酸
が5 mol%未満では熱水溶解時にフレーク状の不溶物が
残存するポリマとなり、また、イソフタル酸が40 mol
%を越えると縮重合反応が遅くなったり、用いられるポ
リマーの軟化点が100℃以下に低下してしまい、溶融
紡糸前の乾燥が十分にできなくなったり、高温時の溶融
粘度が高いものが得られなくなるなど実用上の弊害がで
てくる傾向がある。
【0010】本発明の複合繊維は、前述の熱水可溶性ポ
リエステルと非水溶性成分を構成するポリマとで構成さ
れる。ここでいう非水溶性成分としては、ナイロン6・
ナイロン66などのポリアミド、およびポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリ
エステルなど、さらにこれらの両方が好ましく使用され
るが、これらに限定されるものではないが、この非水溶
性成分は、高収縮性成分と低収縮成分の2成分を含有す
るものであり、かかる成分は、それぞれ1成分以上、複
数ずつ存在してもよい。かかる複合繊維において、すな
わち海島型複合繊維では、該海成分として5〜30重量
%含むものが好ましく使用される。
【0011】かかる複合繊維において、該高収縮性成分
と該低収縮成分の収縮率の差異により、熱水で収縮差に
起因して糸長差が惹起し、これにより嵩高性が発現す
る。すなわち、本発明においては熱水可溶性共重合ポリ
エステルと非水溶性成分の糸長差は沸騰水下で、好まし
くは少なくとも5%以上、さらに好ましくは12〜30
%とすることにより、優れた嵩高性を付与することがで
きる。該糸長差が5%未満では目標とする嵩高性が得ら
れない。
【0012】ここでいう糸長差は、糸の収縮率の差を測
定して計算することにより求められるが、一定長の布帛
を裁断し、構成する糸を分解し長い糸に対する短い糸の
糸長差を百分率で表したものでもよい。
【0013】該非水溶性成分からなる極細糸は、好まし
くは0.0001〜0.7デニール、さらに好ましくは
0.01〜0.5デニールの単繊維からなるマルチフィ
ラメントで、しかも異なる収縮特性を有するフィラメン
トが混在するものものを提供する。かかるマルチフィラ
メントによって、その収縮差による糸長差から膨らみ感
のある嵩高性が顕在化することができるものである。
【0014】かかる非水溶性成分は、少なくとも繊維表
面の一部を占める断面形態を持った複合繊維であるのが
好ましく、たとえば、海島型複合繊維の海成分に熱水可
溶性共重合ポリエステルを使用した場合には熱水処理に
より極めて容易に極細繊維を得ることができ、また熱水
可溶性共重合ポリエステルの配置により、その配置に対
応した形状の変形断面糸を得ることができるものであ
る。
【0015】つぎに本発明でいう布帛は、該複合繊維を
製編織して製造されるが、さらに該複合糸を撚糸または
仮ヨリ加工、さらには交絡加工などを施したものを使用
してもよい。本発明のかかる布帛から熱水可溶性ポリマ
ー成分を除去することは、本発明の重要な構成要素であ
る。すなわち、該複合繊維の非水溶性成分の収縮は、熱
水可溶性ポリマー成分の溶解・除去と同時進行するが、
本発明の特徴は、この段階での収縮をできるだけ抑制す
ることである。そのために低温条件下、好ましくは60
〜140℃、さらに好ましくは70〜120℃、特に好
ましくは80〜100℃の温度の加熱水で液流染色機ま
たは精練を目的とした洗浄機等が使用され、熱水可溶性
ポリマー成分を溶解・除去する。
【0016】かかる溶解・除去において、溶解速度を速
めるため、または完全溶解させるために、水酸化ナトリ
ウムなどのアルカリ加水分解剤および界面活性剤などを
適宜使用しても何ら差支えない。この場合、該アルカリ
の量は非水溶性成分を原則的には減量させない低濃度で
なければならない。水酸化ナトリウムを使用する場合で
は、好ましくは1%以下の濃度のものを使用するのがよ
い。ただし、非水溶性成分の収縮性を阻害しない程度
に、該非水溶性成分を減量処理して風合を和らげること
は制約を受けない。
【0017】かかる熱水可溶性成分を除去した後、収縮
のための加熱処理を施す。この加熱処理は、好ましくは
120〜140℃、さらに好ましくは125〜135℃
の条件で処理することにより収縮発現と寸法安定化を達
成する。かかる加熱収縮処理を含む前半処理工程の温度
条件としては、好ましくは140℃以下の範囲に制御し
て処理するのが、膨らみ感と柔軟性をあわせもつ、特に
ピーチ調風合を有する布帛を提供する上から好ましい。
【0018】かかる収縮加熱処理の後、染色処理、撥水
・撥油処理および仕上げセットの少なくとも1工程を含
む処理を施す。かかる収縮のための加熱処理より後の後
半の処理工程の温度条件としてては、180℃以下の温
度条件に抑えられて実施されるのが好ましい。
【0019】かかる後半の処理工程のたとえば染色・仕
上加工を施すことにより、柔軟性および嵩高性を同時に
有する高密度嵩高布帛が得られる。
【0020】かかる高密度嵩高布帛に撥水加工を施す
と、極細糸の糸長差に起因する嵩高性を有する高密度布
帛表面が撥水化されるので、極めて優れた、あたかも蓮
の葉のような優れた水切れ性を有する撥水布帛を提供す
ることができる。
【0021】かかる撥水加工は、好ましくは140〜1
60℃の乾熱による温度条件に制御して実施されるのが
よい。
【0022】
【実施例】次に実施例および比較例によって本発明をさ
らに具体的に説明する。
【0023】実施例1、比較例1 5ナトリウムスルホイソフタル酸 12.5 mol%とイソフタ
ル酸 26.0 mol%とテレフタル酸 61.5 mol%からなる共重
合ポリエステルを熱水溶解性の海成分として、非水溶性
成分ポリマであるポリエチレンテレフタレート T301
(東レ株式会社製)と T143 (東レ株式会社製)のポリ
エステルポリマーをそれぞれ島成分として、100 デニー
ル20フィラメントの海島型繊維を口金を用いて紡糸し
た。海島の割合は10対90に設定した。島の数は1フィラ
メント当たり70島で、島成分である T301 と T143 の島
数は同数の35づつにした。得られた海島型極細複合繊維
をウオータージェットルーム製織し、目付 120 g/m2
平織物を製造した。
【0024】次にこの生機を液流染色機で脱海加工し
た。すなわち、80℃で30分間熱水処理し、海成分である
熱水溶解性共重合ポリエステルを完全に除去した。さら
に130℃に昇温し、20分間処理することにより収縮を発
現した。特に、高収縮特性を有する T143 は脱海が進行
するに連れ大きく収縮し、通常の衣料用途向けの T301
は布帛の内部に入り、収縮差による膨らみ感のある嵩高
性布帛になった。単繊維の繊度は0.06デニールになり、
しかも収縮による織密度の高い柔軟なものが得られた。
続いて、通常の染色処方で染色した。すなわち分散染料
を用いて、130 ℃で30分間染色した。次にフッ素系撥水
剤処理した。
【0025】得られた布帛は糸長差が18.2%のピーチ状
表面タッチで柔らかく、撥水性の高い、嵩高性を有する
布帛になり、スポーツ衣料や、カジュアル衣料として最
適であった。
【0026】比較例として、熱水だけでは溶解しない成
分である5ナトリウムスルホイソフタル酸 5.0 mol%と
テレフタル酸 95.0 mol%からなる共重合ポリエステルを
海成分とする従来の海島型3成分ポリマーからなる複合
繊維で複合割合は実施例1と同様に海島型極細複合繊維
をウオータージェットルーム製織し、目付 120 g/m2
平織物を製造した。
【0027】次にこの生機を液流染色機で脱海加工し
た。すなわち、80℃で30分間の熱水処理だけでは海成分
であるポリマーが溶解しないので、PH 2に調整したマレ
イン酸を含む 130℃の高温水で 30 分間処理後、水酸化
ナトリウム 1%を含むアルカリ液で 80 ℃で 40 分間の
処理をし海成分である共重合ポリエステルを完全に除去
した。続いて、通常の染色処方で染色した。すなわち分
散染料を用いて、130 ℃で30分間染色した。次にフッ素
系撥水剤処理した。
【0028】得られた布帛は表面タッチの柔らかいもの
であったが、膨らみ感がなくタフタ形態に近い布帛にな
った。つまり高温の脆化処理で繊維が十分な収縮発現も
なく熱固定され、アルカリによる次工程の脱海時には高
収縮成分ポリマーの収縮効果が十分に発揮されず糸長差
が4.6%である膨らみ感のない布帛になった。
【0029】実施例2、比較例2 5ナトリウムスルホイソフタル酸 12.5 mol%とイソフタ
ル酸 26.0 mol%とテレフタル酸 61.5 mol%からなる共重
合ポリエステルを熱水溶解性の海成分として、非水溶性
成分ポリマ−であるポリエチレンテレフタレート T900F
(東レ株式会社製)とポリアミド T150G(東レ株式会社
製)のポリエステルポリマーとポリアミドポリマーをそ
れぞれ島成分として、75デニール10フィラメントの海島
型繊維を口金を用いて紡糸した。海島の割合は20対80に
設定した。島の数は1フィラメント当たり70島で、島成
分である T900Fと T150Gの島数は 28/42にした。得られ
た海島型極細複合繊維をウオータージェットルーム製織
し、目付 110 g/m2 の平織物を製造した。
【0030】次にこの生機を液流染色機で脱海加工し
た。すなわち、80℃で30分間熱水処理し、海成分である
熱水溶解性共重合ポリエステルを完全に除去した。さら
に100℃に昇温し、20分間処理することにより収縮を発
現した。特に、ポリアミド成分は脱海の水分の存在下で
伸張し、ポリエステル成分が布帛の内部に入り、収縮差
による膨らみ感のある嵩高性布帛になった。単繊維の繊
度は0.06デニールになり、しかも収縮による織密度の高
い柔軟なものが得られた。続いて、布帛の表面に浮き出
たポリアミドを染色するため、通常の染色処方で染色し
た。すなわち酸性染料を用いて、100 ℃で40分間染色し
た。次にフッ素系撥水剤処理した。
【0031】得られた布帛は糸長差 12.7%でポリアミド
特有の柔らかな風合いを有し、かつ撥水性の高い、嵩高
性を有する布帛になり、スポーツ衣料や、カジュアル衣
料として最適であった。
【0032】比較例として、熱水だけでは溶解しない成
分である5ナトリウムスルホイソフタル酸 5.0 mol%と
テレフタル酸 95.0 mol%からなる共重合ポリエステルを
海成分とする従来の海島型3成分ポリマーからなる複合
繊維で複合割合は実施例1と同様に海島型極細複合繊維
をウオータージェットルーム製織し、目付 120 g/m2
平織物を製造した。
【0033】次にこの生機を液流染色機で脱海加工し
た。すなわち、80℃で30分間の熱水処理だけでは海成分
であるポリマーが溶解しないので、PH 2に調整したマレ
イン酸を含む 120℃の高温水で 30 分間処理後、水酸化
ナトリウム 1%を含むアルカリ液で 80 ℃で 40 分間の
処理をし、海成分である共重合ポリエステルを完全に除
去した。続いて、実施例2と同様に染色・撥水剤処理し
た。
【0034】得られた布帛は表面タッチの柔らかいもの
であったが、膨らみ感がなくタフタ形態に近い布帛にな
った。つまり高温の脆化処理で繊維が十分な収縮発現も
なく熱固定され、アルカリによる次工程の脱海時には高
収縮成分ポリマーの収縮効果が十分に発揮されず糸長差
が 3.8%である膨らみ感のない布帛になった。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、柔軟で、膨らみ感を有
する、特にピーチ調風合を有する高密度嵩高布帛を提供
することができる。
【0036】かかる高密度嵩高布帛は、撥水加工により
蓮の葉のような優れた撥水効果が得られるため、スポー
ツ衣料・ゴルフウエアなどに好適に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // D06M 15/00 D06M 15/00 (56)参考文献 特開 平5−222668(JP,A) 特開 平7−70827(JP,A) 特開 平7−70826(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 11/05 D01F 8/14 D03D 15/00 D03D 15/04 D06M 15/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも3成分からなる複合繊維であっ
    て、該複合繊維の1成分が8〜15 mol%の5−ナトリ
    ウムスルホイソフタル酸および5〜40 mol%のイソフ
    タル酸を含み、主たる酸成分がイソフタル酸である熱水
    可溶性共重合ポリエステルと収縮率の異なる2成分以上
    の非水溶性ポリマーとから構成されている海島型複合繊
    維からなる布帛を、熱水またはアルカリにより該熱水可
    溶性共重合ポリエステルを溶解または分解除去処理した
    後、加熱収縮処理することを特徴とする高密度嵩高布帛
    の製造方法。
  2. 【請求項2】該海島型複合繊維が、その少なくとも一成
    分に極細繊維を含むものである請求項1記載の高密度嵩
    高布帛の製造方法。
  3. 【請求項3】該極細繊維が、単糸繊度0.0001〜
    0.5デニールの範囲のものである請求項2記載の高密
    度嵩高布帛の製造方法。
  4. 【請求項4】該海島型複合繊維が、5〜30重量%の海
    成分を含むものである請求項1記載の高密度嵩高布帛の
    製造方法。
  5. 【請求項5】該海島型複合繊維を構成する高収縮成分
    が、非水溶性ポリマーの20〜50重量%の範囲である
    請求項1記載の高密度嵩高布帛の製造方法。
  6. 【請求項6】該熱水による除去処理が、60℃以上の加
    熱水である請求項1記載の高密度嵩高布帛の製造方法。
  7. 【請求項7】該アルカリによる除去処理が、1%以下の
    アルカリ濃度を有する水溶液による処理である請求項1
    記載の高密度嵩高布帛の製造方法。
  8. 【請求項8】該海島型複合繊維を構成する収縮率の異な
    る2成分以上の非水溶性ポリマーからなる繊維が、それ
    らの繊維の糸長差が沸騰水下で5%以上であるものであ
    る請求項1記載の高密度嵩高布帛の製造方法。
  9. 【請求項9】該加熱収縮処理の後、染色処理、撥水・撥
    油処理および仕上げセットの少なくとも1工程を含むも
    のである請求項1記載の高密度嵩高布帛の製造方法。
  10. 【請求項10】該製造方法において、加熱収縮処理を含
    む前半処理工程の温度条件が、140℃以下の温度条件
    に抑えられて実施され、該加熱処理より後の後半の処理
    工程の温度条件が、180℃以下の温度条件に抑えられ
    て実施されるものである請求項1〜10のいずれかに記
    載の高密度嵩高布帛の製造方法。
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