JPH05163664A - ストーンウォッシュ調の表面変化を有する布帛の製造方法 - Google Patents

ストーンウォッシュ調の表面変化を有する布帛の製造方法

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JPH05163664A
JPH05163664A JP3351711A JP35171191A JPH05163664A JP H05163664 A JPH05163664 A JP H05163664A JP 3351711 A JP3351711 A JP 3351711A JP 35171191 A JP35171191 A JP 35171191A JP H05163664 A JPH05163664 A JP H05163664A
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JP
Japan
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cloth
stonewash
fibrillated
tone
machine
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Pending
Application number
JP3351711A
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English (en)
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Setsuo Kihara
節雄 木原
Masahide Kaneko
正秀 金子
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィブリル化型複合繊維からなる布帛に独特
のストーンウォッシュ調(チンチラ調)の表面変化を持
たせるとともに、加工工程の増大、複雑化により生ずる
納期の遅れやコストの増大を防止する。 【構成】 フィブリル化型複合繊維からなる布帛をフィ
ブリル化した後、110〜130℃での低温セット、起
毛機による起毛、110〜140℃での液流染色機によ
る染色を実施して、ストーンウォッシュ調の表面変化を
有する布帛を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄起毛品の立毛がスト
ーンウォッシュ調(チンチラ調)の染面を有する織物の
製造方法に関する。本発明でいうストーンウォッシュ調
(チンチラ調)の染面とは、起毛面にチンチラ(チンチ
ラ科の小動物)が備える濃淡を基調とする霜降りで、か
つその大きさが様々である模様を現出せしめたものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、布帛表面に天然の毛皮が備えてい
るようなイレギュラー感を与える方法として、樹脂プリ
ント等により糊付を実施後、サンディングを施すことに
よって、糊付けされている部分とされていない部分のサ
ンディングの強弱によりイレギュラー感を得る方法があ
った。しかし、加工工程が増大、複雑化するために、加
工時間の延長による納期の遅れや、コストの増大という
問題点が生じていた。また、風合いが損なわれる。
【0003】また、特開平2−277872号公報には
熱可塑性合成繊維よりなる布帛に起毛機による起毛を施
し、次いでこれを直ちに、又は通常のプレセット未満の
低温セットを付与した後、液流式染色機等により積極的
に皺加工を施し、続いて、顔料をコーティングしてチン
チラ調の布帛を製造する方法が記載されている。しか
し、該方法では、チンチラ感は得られるものの、皺等の
欠点も生じる。
【0004】
【発明が解決すべき課題】本発明はこのような問題点に
鑑みてなされたものであって、独特のストーンウォッシ
ュ調(チンチラ調)の表面変化を有し、かつボリューム
感がある布帛の製造方法を提供するものである。また、
加工工程が単純であり、通常の工程の変更ですむ方法を
提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意、研究を重ねた結果、フィブリル化型
複合繊維からなる布帛をフィブリル化し、110〜13
0℃での低温セットを実施後、起毛機による起毛を施
し、続いて、液流染色機を用いて110〜140℃にて
染色を実施することを特徴とするストーンウォッシュ調
の表面変化を有する布帛の製造方法からなる本発明を完
成した。
【0006】本発明の方法でいうフィブリル化型複合繊
維とは、織編立てた後にフィブリル化できる繊維をい
う。第一の例としては、ポリアミド及びポリエステル
が、単一フィラメントの横断面において一方の成分が他
方の成分を完全に包囲しない形状で、単一フィラメント
の長手方向に沿って接合されている複合繊維があげられ
る。第二の例は、難溶性のポリマーと易溶性のポリマー
から成る複合繊維であり、例えばポリアミドと易溶解性
ポリアミドの組み合わせ又はポリエステルと易溶解性ポ
リエステルの組み合わせである。これら二つの例は公知
である。尚、これらフィブリル化型複合繊維からなる布
帛には該繊維の交織による織物及び編物があげられる。
【0007】第一の例について述べれば、ポリアミドと
しては、例えばナイロン4、ナイロン6、ナイロン7、
ナイロン11、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン
6,10、ポリメタキシレンアジバミド、ポリパラキシ
リレンデカンアミド、ポリビスシクロヘキシルメタンデ
カンアミド及びそれらを成分とするコポリアミド等があ
げられる。
【0008】また、ポリエステルとしては、例えばポリ
エチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタ
レート、ポリエチレンオキシベンゾエート、ポリ1,4
‐ジメチルシクロヘキサンテレフタレート、ポリピバロ
ラクトン及びこれらを成分とするコポリエステル等があ
げられる。
【0009】また、該複合繊維からなる布帛においては
ポリアミド/ポリエステル両成分の比率は通常、0.0
5〜0.95の範囲である。
【0010】ここで、フィブリル化とは、フィブリル化
型複合繊維が各成分の接合部に分割され、一方の成分の
セグメント糸と他方の成分のセグメント糸からなるフィ
ブリルになることをいい、例えばポリアミドとポリエス
テルからなるフィブリル化型複合繊維からなる布帛を、
ポリアミド膨潤処理のためのポリアミドを膨潤せしめる
薬剤(以下、フィブリル化剤という。)により処理して
収縮緻密化させることにより行う。
【0011】フィブリル化剤としては、具体的には、ベ
ンジルアルコール、β‐フェニルエチルアルコール、フ
ェノール、m‐クレゾール、蟻酸、酢酸等があげられ
る。また、その水溶液又は水性エマルジョンとして用い
るのが適している。特に、以上の中でもベンジルアルコ
ールの水性エマルジョンを用いる方法が織物の収縮性や
フィブリル化効果の点で、また取扱いが比較的容易な点
で本発明の方法に最適である。
【0012】上記フィブリル化剤の水性エマルジョンを
作るには、フィブリル化剤に界面活性剤を添加して乳化
分散させればよく、該界面活性剤としては、ノニオン系
活性剤、カチオン系活性剤、アニオン系活性剤、両性活
性剤またはそれらの混合型等いずれでもよい。
【0013】フィブリル化剤の濃度は、十分な収縮とフ
ィブリル化効果を得るためには1.5重量%以上とする
必要があり、50重量%を越えると水性エマルジョンの
場合は不安定となり、後のフィブリル化剤の除去が非常
に困難になる。更に50重量%を越えるとポリアミド成
分以外の成分に影響を与える恐れがある。かかる観点か
ら該濃度は3〜30重量%であるのが好ましい。
【0014】本発明の方法では、上記のようなフィブリ
ル化剤を含む処理液中に非処理物を浸漬放置するか、浸
漬後マングル等により絞液するのが好適である。
【0015】該処理液の温度は、5〜80℃、特に10
〜50℃が望ましく、浸漬絞液する場合、該布帛が保持
するフィブリル化剤の量は、1〜50重量%(対布帛重
量)が好ましい。
【0016】第二の例については、特公昭63−114
66号公報、特公昭63−20939号公報等に記載さ
れているが、具体的には、易溶性のポリマーとしてポリ
エチレンテレフタレートとポリエチレンオキシドグリコ
ールの共重合体、難溶性のポリマーとしてポリエチレン
テレフタレートの組み合わせ、あるいは易溶性のポリマ
ーとしてエチレン5−ソジュームスルホイソフタレート
を共重合したポリエチレンテレフタレート、難溶性のポ
リマーとしてポリエチレンテレフタレート又はポリアミ
ドの組み合わせ等があげられる。
【0017】該繊維のフィブリル化とは、易溶性のポリ
マーの一部又は全部が溶解して残存するセグメント糸か
らなるフィブリルになることをいう。具体的には、上記
のフィブリル化型複合繊維を水酸化ナトリウムのような
アルカリで処理して易溶解成分を溶解して分割すること
をいう。
【0018】尚、フィブリル化に使用される溶剤は溶解
する繊維種により異なるが、アルカリ、酸、有機溶剤等
が公知である。
【0019】フィブリル化後のフィブリル化型複合繊維
は、極細である必要があり、1.0デニール以下、好ま
しくは0.5デニール以下である。このように極細であ
るために、本発明の目的とするストーンウォッシュ調
(チンチラ調)の染面を容易に得ることができる。
【0020】低温セットの実施温度は、液流染色時の温
度より低い110〜130℃であり、特に好ましくは、
120℃程度である。該温度でセットすれば皺の発生は
なく、ストーンウォッシュ調のみが強調され、また非常
にボリューム感のある染面を得ることができる。
【0021】セット温度が130℃より高いと、セット
が強すぎてストーンウォッシュ調が得られない。
【0022】一方、110℃より低いとストーンウォッ
シュ調の毛並みが染色工程で消される。また、製品に大
きな皺が残る。
【0023】本発明の起毛で使用する起毛機は、特に限
定されないが、サンディング起毛機が特に好ましく用い
られる。尚、針金起毛機では切断された繊維が立ち過ぎ
てしまう欠点がある。
【0024】上述のような工程を経て起毛された布帛
は、一般に広く使用されている液流染色機を使用して染
色される。その条件は、温度110〜140℃、好まし
くは圧力約2〜4kg/cm2 、時間10分〜3時間で
ある。液流染色機のノズル部からの熱水のジェット噴射
及びロープ状での揉み効果により、該布帛に耐久性のあ
る、独特のイレギュラー感を有するストーンウォッシュ
調の表面変化を持たせることができる。
【0025】以上述べたように、本発明の方法では、
1.0デニール以下の極細のフィブリルした複合繊維を
使用しているので、低温セット温度(110〜130
℃)に近い温度(110〜140℃)での液流染色機で
の処理でも毛を乱すことができ、容易にストーンウォッ
シュ調の表面変化を得ることができる。しかし、低温セ
ットでも皺の発生も防止することができる。一方、通常
のセット温度(170〜195℃)より、はるかに低い
温度での低温セットなので、液流染色機で揉まれる間に
緯糸が浮いてくる。その結果、ボリューム感の良好な布
帛を製造することができるのである。
【0026】以下、実施例により本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではな
い。
【0027】
【実施例】経糸(ポリエチレンテレフタレートフィラメ
ント75デニール/フィラメント本数36/撚回数20
0)及び緯糸(ポリアミドとポリエステルからなるフィ
ブリル化型複合繊維50デニール/フィラメント本数2
5/3 撚回数110)を用いた綾織生機(密度;11
5×77)にベンジルアルコール18%のエマルジョン
(乳化剤:日華化学サンモールBK20Conc.1.
8%使用)をピックアップ50%でパッドし、マングル
で絞液した後、巻き取って10分間空回転させながら放
置する。
【0028】このようにしてフィブリル化を完了してか
ら、ベンジルアルコールを除去するために湯洗を行っ
た。
【0029】その後、120℃で30秒間低温セットを
実施後、サンディング起毛機による起毛を施し、続い
て、液流染色機を用い以下の染色処方にて温度130℃
(圧力3.5kg/cm2 )、浴比1:10で60分間
染色を行った。
【0030】 <染色処方> カヤロンポリエステルイエロー4GE(分散染料): 3重量%(対布帛重量) カヤロンポリエステル NブルーTKSF(分散染料): 0.1重量%(対布帛重量) ニッカサンソルトRM300(非イオン、アニオン活性剤):1cc/l リンカット(無リン系有機酸): 0.2cc/l 結果として、ストーンウォッシュ調の表面変化を有し、
かつボリューム感がある布帛が製造された。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明の方法を使用するこ
とにより、フィブリル化型複合繊維からなる布帛に表面
変化に耐久性のある、独特のイレギュラー感を有するス
トーンウォッシュ調(チンチラ調)のボリューム感のあ
る表面変化を持たせることができると共に、納期の遅れ
やコストの増大を防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06P 5/00 122 9160−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィブリル化型複合繊維からなる布帛を
    フィブリル化し、110〜130℃での低温セットを実
    施後、起毛機による起毛を施し、続いて、液流染色機を
    用いて110〜140℃にて染色を実施することを特徴
    とするストーンウォッシュ調の表面変化を有する布帛の
    製造方法。
JP3351711A 1991-12-16 1991-12-16 ストーンウォッシュ調の表面変化を有する布帛の製造方法 Pending JPH05163664A (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5735032A (en) * 1980-08-04 1982-02-25 Toray Industries Leather like artificial sheet

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5735032A (en) * 1980-08-04 1982-02-25 Toray Industries Leather like artificial sheet

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