JPH0525660Y2

JPH0525660Y2 -

Info

Publication number: JPH0525660Y2
Application number: JP18718187U
Authority: JP
Priority date: 1987-12-10
Filing date: 1987-12-10
Publication date: 1993-06-29
Anticipated expiration: 2002-12-10
Also published as: JPH0190592U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉この考案は、球受部材が外力により回動して不
正に開口部を開放しないようにした変動入賞装置
におけるロツク機構に関するものである。

〈従来の技術〉周知のように、駆動源の駆動により回動する球
受部材を開口部に臨ませ、この球受部材により打
球の飛入を阻止して入賞困難な第１状態と、駆動
源により球受部材を回動させて、該球受部材によ
り開口部に打球を誘導して容易に入賞する第２状
態とに変換可能な変動入賞装置は数多く提案され
ている。そして、従来の球受部材は、該球受部材
に設けたクランク部材や連絡杆等からなるリンク
機構によりソレノイド等の駆動源と連繋されてい
る。

〈考案が解決しようとする問題点〉しかし、従来の変動入賞装置においては、クラ
ンク部材や連絡杆等でリンク機構を構成している
ので、打球が球受部材に衝突するなど外力が作用
すると、球受部材が回動して開口部を開放してし
まい、この開放状態のときに打球が開口部に飛入
して入賞してしまい、正規の入賞でないのに賞球
を排出してしまうことがある。尚、近年の変動入
賞装置は開口部内に、短時間に多量の賞球を獲得
できる特別入賞口を設けている場合が多いので、
正規の入賞でないのに球受部材が開成するとパチ
ンコ店にとつて大きな不利益となる。そこで、打
球が球受部材に衝突しても容易に球受部材が回動
しないように、ソレノイドのプランジヤの重量を
増加させたり、バネの反発力を増強したりして球
受部材の閉成状態を保持するようになつている。

しかし、プランジヤの重量を増加したり、バネ
の力を強くすると、ソレノイドの吸引力を増大し
なければならず、吸引力の強いソレノイドを用い
る程、長時間励磁した場合に高熱を発生して周囲
に悪影響を及ぼす。また、ソレノイドの制御回路
の容量も大きくなるので、店内にパチンコ機を列
設する場合にトランス１台当りの設置台数が少な
くなつて不経済である。

〈問題点を解決するための手段〉本考案は上記に鑑み提案されたもので、基板に
開口部を設け、該開口部に臨ませた球受部材を駆
動源の駆動により回動させて、打球が開口部に飛
入し難い第１状態と、打球が開口部に飛入し易い
第２状態とに変換可能な変動入賞装置において、
球受部材の回動軸の後端に設けたクランク部材と
駆動源とを連絡杆で連絡し、クランク部材には連
絡杆に当接可能な係止片を設けて、上記球受部材
が第１状態のときには係止片を連絡杆に当接させ
て、外力によつて球受部材が回動しないようにし
たものである。

〈作用〉球受部材の回動軸に設けたクランク部材の係止
片と、駆動源に連絡した連絡杆とが当接するの
で、球受部材に外力が作用しても球受部材は回動
することができない。

〈実施例〉以下、本考案を図面の実施例について説明す
る。

変動入賞装置１はどのよう構造でもよいが、例
えば第２図に示すように、取付基板２に開口部３
を開設し、この開口部３の左右に例えばソレノイ
ド４′を駆動源４とする回動自在な球受部材５を
臨ませる。

球受部材５は取付基板２を貫通する回動軸６の
後端に一体的に設けてあり、第１図ないし第５図
の実施例によれば、左右対称に、先端が互いに対
向可能なように屈曲させてある。

また、取付基板２に開設した開口部３は、図示
の実施例によれば、ほぼ扇形の開口が左右に連通
した形状になつており、上記球受部材５の回動軸
６が扇形のほぼ中心に位置している。

そして、通常は、左右の球受部材５，５が起立
して、屈曲部７を側方に突出させると共に先端部
８が互いに当接した状態を維持して、開口部３の
中央部分３′を球受部材５，５で囲むことにより、
打球が開口部３に飛入し難い第１状態を創出して
いる。

一方、取付基板２の裏面側には、駆動源４とし
てのソレノイド４′を設ける。該ソレノイド４′の
プランジヤ９には駆動ピン１０を挿通し、この駆
動ピン１０を連絡杆１１の一端に設けた長孔状の
駆動孔１２に遊合する。連絡杆１１は、長手方向
のほぼ中央部をセツト板１３に設けた支持軸１４
を支点に揺動自在に支持してある。また、連絡杆
１１の他端には長孔状の遊嵌孔１５を設け、この
遊嵌孔１５にクランク部材１６の一端に設けた連
絡ピン１７を遊嵌する。クランク部材１６の他端
には嵌着孔１８を設け、この嵌着孔１８に球受部
材５の回動軸６の後端を嵌着する。尚、図示の実
施例によれば、回動軸６の後端部分の側縁の一部
を欠除してＤ軸１９となし、クランク部材１６に
開設する嵌着孔１８を、上記Ｄ軸１９に対応する
ようにＤ字状に形成し、クランク部材１６と回動
軸６との位置決めを行なつている。また、Ｄ軸１
９の後端部に嵌着溝２０を設け、この嵌着溝２０
にＥリング２１を嵌着して嵌着孔１８に嵌着した
回動軸６の抜け防止を行なつている。

また、クランク部材１６には係止片２２を設け
る。この係止片２２は、クランク部材１６と一体
状の基部２３の上縁に係止端２４を延設したもの
で、断面形状はほぼＬ字状をなしている。この係
止片２２はクランク部材１６から突出している連
絡ピン１７と同じ方向に突出しており、基部２３
の一部がクランク部材１６と一体になつている。
尚、図示の実施例では、回動軸６にＥリング２１
を嵌着した場合に、Ｅリング２１の開放部分２５
が基部２３に臨んで、Ｅリング２１の回転を防止
するようになつている。

上記のような変動入賞装置１において、ソレノ
イド４′が消磁してプランジヤ９が突出した状態
では、クランク部材１６に設けた係止片２２の係
止端２４が、連絡杆１１の側端部２６に係止す
る。この状態では取付基板２の表面に設けた球受
部材５は起立して打球を受け入れない第１状態を
維持している。そして、この第１状態において、
打球が球受部材５に衝突して、球受部材５が回動
しようとしても、クランク部材１６に設けた係止
片２２の係止端２４が連絡杆１１の側端部２６に
当接しているので回動できない。従つて、球受部
材５に外力が作用しても、球受部材５を回動する
ことができず、開口部３に打球が飛入することが
ない。

一方、打球が予め設定した所定の始動口（図示
せず）に飛入するなどしてソレノイド４′が励磁
されると、プランジヤ９が内側に摺動するので、
連絡杆１１が支持軸１４を支点にして揺動し、プ
ランジヤ９側が上昇すると共に、クランク部材１
６が下降する。従つて、係止片２２と連絡杆１１
の側端部２６との係止が解除されると共に、連絡
ピン１７が遊嵌孔１５内を移動してクランク部材
１６を回動軸６と共に第３図の矢印方向に回動さ
せる。回動軸６が回動すると該回動軸６と一体状
の球受部材５が外向きに回動し、この球受部材５
が開口部３の斜め横方向に突出して開口部３が開
放されて打球を受け入れ易い第２状態に変換す
る。尚、連絡杆１１の側端部分を欠切して傾斜状
の逃げ部２７を設けてあるので、係止片２２が側
端部２６に係止したままとなつて、球受部材５が
回動不能に陥ることがない。

第６図ないし第８図は本考案の他の実施例を示
し、この実施例は、取付基板２の前面に開口部３
の上方を覆う庇状の鎧部２８を突設し、起立する
球受部材５と共に開口部３の周囲を閉止して打球
が飛入しない第１状態とする変動入賞装置１に適
用したものである。また、この実施例では１本の
連絡杆１１に駆動源４として２個のソレノイド
４′を設けて、矩形な開口部３に臨ませた直線状
の球受部材５を左右同時に回動するようにしてい
る。尚、この変動入賞装置１では上記鎧部２８の
上方に天入賞口２９を設け、開口部３の下縁には
特別入賞口３０と一般入賞口３１とを並設して、
特別入賞口３０には継続スイツチ３２を臨ませて
ある。

取付基板２の裏面に並設した両ソレノイド４′
のプランジヤ９の下端には一連に連絡杆１１を設
け、該連絡杆１１の両端部分には遊嵌孔１５を
夫々開設する。各遊嵌孔１５にはクランク部材１
６に設けた連絡ピン１７を遊嵌し、クランク部材
１６の一端には、取付基板２に対して回動自在に
設けた球受部材５の回動軸６の後端を止着する。
また、クランク部材１６には基部２３と係止端２
４とを有する断面形状がほぼＬ字状の係止片２２
を設ける。両クランク部材１６に設けた係止片２
２は互いに係止端２４が対向するように位置し、
両係止端２４は連絡杆１１の両側端部２６に夫々
臨んでいる。

上記のような変動入賞装置１において、ソレノ
イド４′が消磁した状態では、プランジヤ９が下
方に突出して連絡杆１１が下方に位置し、クラン
ク部材１６が内向きに回動した状態を維持する。
この状態にあつて球受部材５は、起立して打球を
受け入れない第１状態にある。そして、この第１
状態状態では、係止片２２の係止端２４が連絡杆
１１の側端部２６に当接しているので、球受部材
５に打球が衝突するなど外部から球受部材５を回
動させるような外力が作用しても、クランク部材
１６は回動することができない。従つて、球受部
材５が不正に回動することがなく、不正な入賞も
ない。

次に、ソレノイド４′を励磁すると、プランジ
ヤ９が上昇して連絡杆１１が上昇する。連絡杆１
１が上昇すると、係止片２２と連絡杆１１との当
接が外れて係止端２４が連絡杆１１に設けた逃げ
部２７に臨むと共に、クランク部材１６が連絡ピ
ン１７により回動軸６を支点に外向きに回動し
て、球受部材５を横方向に突出させて打球を受け
入れ易い第２状態に変換する。

尚、上記した第６図ないし第８図で示す実施例
において説明していない符号は、前記した第１図
ないし第５図における実施例の同一符号と同一構
成なので説明を省略する。

以上、本考案を図面の実施例について説明した
が、本考案は上記した両実施例に限定されるもの
ではなく、実用新案登録請求の範囲に記載の構成
を変更しない限り適宜に実施できる。例えば、球
受部材は開口部を閉止したり、打球を誘導できれ
ばどのような構成でもよく、また駆動源はソレノ
イドに限らずモータなどを使用することもでき
る。

〈考案の効果〉本発明は、球受部材の回動軸の後端に設けたク
ランク部材と駆動源とを連絡杆で連絡し、クラン
ク部材には連絡杆に当接可能な係止片を設けて、
球受部材が第１状態のときには係止片を連絡杆に
当接させて、外力によつて球受部材が回動しない
ようにしたので、打球が球受部材に衝突して不正
に球受部材が回動することがない。従つて、球受
部材が不正に回動した間に打球が開口部に飛入し
て入賞球となつて賞球を排出することがない。ま
た、外部から故意に球受部材を回動させて不正遊
技を行なおうとしても、係止片が連絡杆に当接し
ているので球受部材が回動せず、打球を入賞させ
られないので不正な賞球獲得ができない。従つ
て、本考案は不正遊技の防止にも極めて有効であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は分解斜
視図、第２図は変動入賞装置の正面図、第３図は
球受部材が起立した第１状態における背面図、第
４図は球受部材が回動した第２状態における背面
図、第５図は第３図のＡ部拡大図、第６図は他の
実施例を示す変動入賞装置の正面図、第７図は球
受部材が起立した第１状態の背面図、第８図は球
受部材が回動した第２状態の背面図である。１……変動入賞装置、２……取付基板、３……
開口部、４……駆動源、５……球受部材、６……
回動軸、１１……連絡杆、１６……クランク部
材、２２……係止片。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

基板に開口部を設け、該開口部に臨ませた球受
部材を駆動源の駆動により回動させて、打球が開
口部に飛入し難い第１状態と、打球が開口部に飛
入し易い第２状態とに変換可能な変動入賞装置に
おいて、球受部材の回動軸の後端に設けたクラン
ク部材と駆動源とを連絡杆で連絡し、クランク部
材には連絡杆に当接可能な係止片を設けて、上記
球受部材が第１状態のときには係止片を連絡杆に
当接させて、外力によつて球受部材が回動しない
ようにしたことを特徴とする変動入賞装置におけ
るロツク機構。