JPH0524912A - ムライトセラミツクスの製造方法 - Google Patents

ムライトセラミツクスの製造方法

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JPH0524912A
JPH0524912A JP3198300A JP19830091A JPH0524912A JP H0524912 A JPH0524912 A JP H0524912A JP 3198300 A JP3198300 A JP 3198300A JP 19830091 A JP19830091 A JP 19830091A JP H0524912 A JPH0524912 A JP H0524912A
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JP
Japan
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mullite
ceramics
phase
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powder
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Application number
JP3198300A
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English (en)
Inventor
Michiyuki Aimoto
道行 相本
Hajime Suzuki
一 鈴木
Hisao Nosaka
久生 野坂
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】Al含有量が80wt%以下であるムラ
イト質粉末を成形したのち、不活性ガス雰囲気下で焼結
することによるムライトセラミックスの製造方法。 【効果】ムライトセラミックス本来の高温特性、クリー
プ特性などを有するとともに、表面硬度すなわち耐摩耗
性や表面平滑性が従来のムライトセラミックスよりすぐ
れたムライトセラミックスをうることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ムライトセラミック
ス、すなわちムライトを主たる結晶相とするセラミック
スの製造方法に関するものである。ムライトは、3Al
・2SiOで表される、すなわちAl
1.8wt%のケイ酸アルミニウム化合物である。この
Alが71.8wt%をこえればアルミナが共存
し、71.8wt%に満たなければ非晶質シリカまたは
クリストバライト共存する。しかし、X線回折(XR
D)によれば、Al65〜73wt%のものは、
ムライト単相として観察され、そのセラミックスは実質
上ムライト単相としての性質を示す。
【0002】
【従来の技術】ムライトセラミックスは、優れた熱的特
性をもち、かつシリコンに熱膨脹係数が近く、誘電率も
アルミナより小さいので、高温用エンジニアリングセラ
ミックスとして、また電子基板材料として有望視されて
いる。しかしながら、ムライトセラミックスはこのよう
に優れた特性を持ちながら、硬度や破壊靱性がアルミナ
や他のセラミックスより劣るという弱点がある。
【0003】そこで、ムライトと他のセラミックス材料
との複合化によって機械的特性を改良する試みが盛んに
行われている。例えば、特開平1−188462号公
報のように、ムライト粉末と他のセラミックス粉末とを
均一に混合し、またはムライト粉末の合成段階で他のセ
ラミックス成分を均一に分散させることによって、ある
いは、特開昭64−56386のように、ムライト成
形体または予備焼結体の表面に他のセラミックス成分を
含浸しまたは塗布することによって、アルミナやジルコ
ニアと複合化させ、それによってムライトセラミックス
の硬度や破壊靱性を改善する方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、の方法で
は、セラミックス微粒子を均一に分散させることが必要
であるが、一般に均一に分散させること自体が難しく、
均一に分散させても複合化によってムライトの耐酸化性
がひいてはクリープ特性が低下したり、また高温強度の
低下を伴う場合が多い。の方法は、ムライトセラミッ
クスの表面の特性のみを改善する方法であって大幅な特
性向上が報告されている。しかしながら、工程が繁雑で
工業的に有利な方法とは言えない。
【0005】本発明の目的は、の方法のように表面の
特性のみを改善するするにあたり、それをより簡単な操
作によって可能とするムライトセラミックスの製造方法
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記した課題を解決する
ために本発明者らは鋭意研究を進めた結果、Al
80wt%以下のムライト質粉末を成形した後、不活性
ガス雰囲気下で焼結することにより、表面がアルミナ相
のみとなり、内部がムライト相であるムライトセラミッ
クスを製造することに成功した。
【0007】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明に用いるムライト質粉末は、一般的に用いられるも
の、すなわち従来公知の方法によって製造されたもので
よく、特に制限はない。ただし、Al含有量は、
80wt%以下でなければならない。Alが80
wt%を越える粉末を使用すると、えられるセラミック
スの表面にアルミナのほかムライトの結晶が残り、それ
らの熱膨脹の相違により表面クラックが発生するからで
ある。
【0008】Al含有量80wt%以下のうちA
含有量が73wt%より多いムライト質粉末は
微量のアルミナを含むムライトであり、65〜73wt
%のそれはムライト相のみからなるが、不活性雰囲気下
の焼結によって表面がアルミナ相のみからなり、かつガ
ラス相を含まないセラミックスがえられる。セラミック
スが1000℃以上で使用される場合は、このAl
含有量65〜80wt%のムライト質粉末を使用する
のがよい。えられたセラミックスの高温強度が高いから
である。それだけでなく表面がアルミナ相のみであるか
ら、表面硬度が高く、したがって耐摩耗性も高い。ただ
し、Al含有量65〜80wt%のムライト質粉
末は、1600℃以上でなければ焼結しない。
【0009】強度をそれほど要求されない用途には、A
含有量の低いムライト質粉末を使用するのがよ
い。Al含有量が低いほど焼結温度を低くするこ
とができるからである。Al含有量65wt%未
満の粉末はムライト相とクリストバライトまたは非晶質
シリカとからなり、これは1600℃以下で焼結するこ
とができ、さらにAl含有量が20〜30wt%
になると1000℃以下で焼結することができる。いず
れも不活性雰囲気下で焼結すると、内部がムライト相と
非晶質シリカのガラス相とからなり、このガラス相を含
まない上記のものよりも強度の低いものとなるが、表面
は、上記のAl含有量が高いものと同じくアルミ
ナ相のみであって表面特性は同様に向上する。また、ム
ライトセラミックスは、Al含有量が低いほど密
度が低くなるので、用途によっては、その点でもAl
含有量の低いものが有利になりうる。
【0010】成形方法としては、セラミックスの成形に
一般的に用いられるプレス法,押し出し法,スリップキ
ャスト法,射出成形法等のいずれでもよい。焼結におけ
る雰囲気は、窒素や希ガスの不活性ガスでなければなら
ないが、窒素で充分である。焼結温度は、上記のとおり
使用する粉末のAl含有量によって1000〜1
700℃の範囲から選ぶ。たとえば、Al含有量
65〜80wt%では1600〜1700℃、65wt
%以下では1000〜1600℃で焼結することによ
り、理論密度に近い緻密なセラミックスがえられる。
【0011】以上のように簡単な操作で表面のみがアル
ミナ相であり、内部がムライト相であるムライトセラミ
ックスを製造することができる。このようにして製造さ
れたムライトセラミックスは、表面から内部にかけてア
ルミナ相からムライト相へ連続的に変化しているため、
界面がなく厳しい温度条件下の使用でも熱歪みがたまる
ことがない。すなわち、表面と内部の間に界面をもつも
のではこの界面に熱歪みによる応力が集中し場合によっ
てはその界面でずれや剥離を起こすおそれがあるのに対
して、本発明によってえられたものは界面をもたないの
で、その応力が分散されてずれや剥離の起こる心配がな
い。また、表面結晶がムライトの針状晶よりも微細なア
ルミナ結晶であるので、表面平滑性に優れ、硬度もアル
ミナと同等であり耐磨耗性にも優れている。さらに、内
部がムライト相を含むので、高温強度やクリープ特性も
優れている。
【0012】
【作用】前記のとおり、Al含有量80wt%以
下の(したがって、SiO20wt%以上の)ムライ
ト質粉末を不活性ガス雰囲気下で焼結すると、表面がア
ルミナ相のみからなる(したがって、SiOを含まな
い)セラミックスがえられる。いっぽう、Al
有量80wt%をこえる(したがって、SiO20w
t%未満の)粉末を同様に焼結すると、ムライトが(し
たがって、SiOが)表面に残る。すなわち、本発明
は、ムライト質粉末を不活性ガス雰囲気下で焼結する
と、SiO20wt%を境にして、多い場合はそれが
表面から無くなり、逆に少ない場合は残るという、予想
外の結果に基づいてなされたものである。この現象のメ
カニズムは明らかでない。ただ、実施例に説明するよう
に、表層のSiOが雰囲気中へ飛散するのではなく、
成形体内部へ移行することだけは明らかである。
【0013】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ムライトセラミックス本来の高温特性、クリ
ープ特性などを有するとともに、表面硬度すなわち耐摩
耗性や表面平滑性が従来のムライトセラミックスよりす
ぐれたムライトセラミックスをうることができる。
【0014】
【実施例】表−1に示す各ムライト粉末15gを57×
34mmの金型を用いて一軸加圧成形法で1000Kg
/cmの成形圧力で成形した。次に、カーボンを発熱
体とする電気炉を用いてそれぞれを窒素雰囲気下で20
0℃/Hrの速度で昇温し、1650℃で2Hr焼結し
て試料1を得た。また、対照として雰囲気を大気とし、
発熱体を二珪化モリブデンとすること以外は試料1と同
様な方法で試料2を得た。
【0015】XRDにより得られた試料の表面の及び表
面を厚さ約1mm研削して内部の結晶相を同定した結果
を表−2に、また、その1000g負荷によるビッカー
ス硬度測定結果を表−3に示す。原料粉末Al
有量70wt%のものの、試料1および試料2の各表面
のX線回折図をそれぞれ図1および図2に示す。図1の
ピークの位置から試料1の表面の結晶相はアルミナ相の
みであり、そのピークの大きさからその表面に非晶質相
は微量であることがわかる。表から明らかなように、A
含有量80wt%以下のものを窒素雰囲気下で
焼結した試料の表面の結晶相はアルミナ相のみであっ
た。それらの試料の硬度は、アルミナセラミックス並み
であった。試料1のAl含有量が85wt%の試
料は表面にクラックが発生していた。
【0016】また、大気雰囲気で焼結した試料2は、表
面,内部共に粉末と同じムライト結晶相であり、硬度も
ムライト並みであった。試料1について、焼結の前後の
重量を測定したところ、灼熱減量に相当する重量の減少
しか認められなかった。したがって、表面におけるSi
の減少は、それの試料内部への移動によるものと認
められる。また、Al含有量50、60および7
0wt%の粉末を窒素雰囲気下で焼結した試料の内部の
結晶相は、いずれもムライト単相であるが、そのうちす
くなくともAl含有量50および60wt%の粉
末を焼結した試料の内部には非晶質シリカが含まれてい
るものと認められる。
【0017】 表−1 ムライト粉末のXRD結晶相 Al XRD結晶相 (wt%) 85 ムラ+アル 注)「ムラ」はムライトを、 80 ムラ+アル 「アル」はアルミナを、お 70 ムラ単相 よび「クリ」はクリストバ 60 ムラ+クリ ライトをそれぞれ意味する。
【0018】 50 ムラ+クリ 以下、同じ。 表−2 セラミックスの表面及び内部のXRD結晶相 Al 試料1 試料2 (wt%) 表面 内部 表面 内部 85 アル+ムラ ムラ+アル ムラ+アル ムラ+アル 80 アル単相 ムラ+アル ムラ+アル ムラ+アル 70 アル単相 ムラ単相 ムラ単相 ムラ単相 60 アル単相 ムラ単相 ムラ+クリ ムラ+クリ 50 アル単相 ムラ単相 ムラ+クリ ムラ+クリ 表−3 ビッカース硬度(Kg/mm) Al 試料1 試料2 (wt%) 80 1700 1200 70 1700 1100 60 1700 1000 50 1600 1000
【図面の簡単な説明】
【図1】Al含有量70wt%の原料粉末を焼結
した、実施例における試料1の表面のX線回折図であ
る。
【図2】Al含有量70wt%の原料粉末を焼結
した、実施例における試料2の表面のX線回折図であ
る。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】Al含有量が80wt%以下である
    ムライト質粉末を成形した後、不活性ガス雰囲気下で焼
    結することを特徴とするムライトセラミックスの製造方
    法。
JP3198300A 1991-07-15 1991-07-15 ムライトセラミツクスの製造方法 Pending JPH0524912A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101108799B1 (ko) * 2006-12-21 2012-01-31 현대중공업 주식회사 가상구획으로 구분되는 구멍 배열을 이용한 저주파수용소음기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101108799B1 (ko) * 2006-12-21 2012-01-31 현대중공업 주식회사 가상구획으로 구분되는 구멍 배열을 이용한 저주파수용소음기

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