JPH11322436A - 窒化珪素質焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化珪素質焼結体の製造方法

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JPH11322436A
JPH11322436A JP10133141A JP13314198A JPH11322436A JP H11322436 A JPH11322436 A JP H11322436A JP 10133141 A JP10133141 A JP 10133141A JP 13314198 A JP13314198 A JP 13314198A JP H11322436 A JPH11322436 A JP H11322436A
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JP
Japan
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silicon nitride
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mol
material powder
powder
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JP10133141A
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English (en)
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Hideki Hirotsuru
秀樹 廣津留
Kazuyuki Hiruta
和幸 蛭田
Hideyuki Emoto
秀幸 江本
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】機械的特性に優れ、しかも高熱伝導率を持つ窒
化珪素質焼結体を安価に安定して提供する 【解決手段】Al、Be及びLiの含有量の合計が30
00ppm以下の窒化珪素粉末86〜98.8mol%
に、イットリウム(Y)及び/又はランタノイド族元素
の1種類以上を酸化物換算で1〜10mol%と、H
f、Ti、Zrの1種以上を酸化物換算で0.2〜4m
ol%とを添加した原料粉末を用い、0.2MPa以上
の窒素雰囲気中、温度1700〜2200℃で焼成する
前に、0.2MPa未満の非酸化性雰囲気下、1700
℃以下で加熱処理し、過剰酸素を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械的特性に優
れ、しかも高い熱伝導率を有し、半導体搭載用回路基板
等の電気絶縁材料や、自動車用エンジン部材、摺動部材
等の構造材料に用いるのに好適な窒化珪素質焼結体の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体搭載用の回路基板として、従来か
ら、アルミナ(Al23)セラミックスなどのように絶
縁性に優れたセラミックス基板の表面に、導電性を有す
る金属回路層をろう材で接合し、更に金属回路層の所定
位置に半導体素子を搭載した回路基板が広く普及してい
る。しかし、前記回路基板が安定して、従って信頼性高
く動作するためには、半導体素子が発生する熱を放散
し、半導体素子の温度が過大とならないようにすること
が肝要であり、前記回路基板の基板材料には、電気絶縁
性に加えて、優れた放熱特性を得ることができるよう
に、高い熱伝導率が要求されている。
【0003】近年、回路基板の小型化、半導体素子の高
集積化等が進むに従い、これらの回路基板材料の放熱特
性の一層の向上が望まれている。そして、前記アルミナ
セラミックスでは熱放散性が不足することがあり、ベリ
リア(BeO)を添加した炭化珪素(SiC)や窒化ア
ルミニウム(AlN)等が開発され、熱伝導率が100
W/(m・K)以上のものが得られている。しかし、S
iCやAlNは熱伝導率は高く、放熱特性には優れてい
るものの、強度や破壊靭性といった機械的特性が不十分
であり、回路基板等として用いる際には、実装工程にお
いて破損を生じたり、半導体素子の作動に伴う繰り返し
熱サイクルを受けて、金属回路層の接合部付近の回路基
板材料にクラックが発生し易く、耐熱サイクル特性及び
信頼性が低いという問題があった。
【0004】一方、窒化珪素質焼結体(窒化珪素セラミ
ックスともいう)は、常温及び高温で化学的に安定な材
料であり、優れた機械的特性を有することから、自動車
用エンジン部材、摺動部材等の構造材料として、また、
高い電気絶縁性を有することから、電気絶縁材料として
も使用されている材料であるが、従来の窒化珪素質焼結
体の熱伝導率がSiCやAlNに比べて低いため、高い
放熱特性が要求される前記回路基板等の電子材料用途に
は殆ど用いられない、或いは用途範囲が非常に狭く限定
されている問題がある。
【0005】窒化珪素は共有結合性の強い物質であり、
優れた高温特性を有する反面、難焼結性の物質である。
この為、従来の窒化珪素セラミックスは、窒化珪素粉末
に焼結性を高める目的でY23等の酸化物のような焼結
助剤を添加し、成形した後、1600℃〜2200℃の
高温で所定時間焼成し、緻密化して焼結体を得て、更
に、該焼結体を必要に応じて所望の形状に研削加工して
製造しているのが一般的である。しかし、前記焼結助剤
並びに原料の窒化珪素粉末中に含まれるSiO2が窒化
珪素セラミックス中の粒界相を形成し、機械的特性や熱
的特性に大きく影響を及ぼしている。このため、従来の
窒化珪素セラミックスについてその熱伝導率は、例え
ば、一般的な焼結助剤であるY23とAl23を添加し
た焼結体の場合では、熱伝導率は20W/(m・K)程
度であった。
【0006】窒化珪素セラミックスの熱伝導率が低い理
由は、窒化珪素を緻密化させる為に添加した焼結助剤成
分の一部が、窒化珪素粒内に固溶したり、粒界に偏在し
たりするため、フォノン(セラミックス中で熱を伝達す
る機構)が散乱されることが原因であると考えられてい
て、この考えに基づき、窒化珪素セラミックスの高熱伝
導率化が検討されている。
【0007】即ち、窒化珪素にAl及び酸素が固溶する
とサイアロンを形成し、このサイアロンの熱伝導率が非
常に低いため、Al系の焼結助剤を用いた窒化珪素焼結
体の熱伝導率は低くなってしまう。この問題解決とし
て、例えば、「日本セラミックス協会学術論文誌」19
89年1月号第56〜62頁には、Alを含有する焼結
助剤を用いず、Y23のみを添加してHIP(熱間等方
圧)焼結することが開示されている。この方法により、
熱伝導率が70W/(m・K)の窒化珪素質焼結体が得
られている。
【0008】また、特開平4−175268号公報や特
開平4−219371号公報には、焼結体中のAl、酸
素含有量を低下させ、Ti、Zr、Hf等の金属を添加
し、場合によってはY23を焼結助剤として添加するこ
とにより、熱伝導率40W/(m・K)以上の焼結体を
得る方法が開示されている。
【0009】更に、「日本セラミックス協会学術論文
誌」1996年1月号第49〜53頁には、焼結助剤と
して少量のY23及びNd23を添加し、2200℃と
非常に高い温度で4h、HIP焼結することにより、熱
伝導率が100W/(m・K)以上の窒化珪素質焼結体
が開示されている。
【0010】しかし、前記いずれの方法においても、A
l等の不純物が少ない高純度の原料粉末を用い、高温
で、HIP焼結等の特殊な焼結法を用いなければなら
ず、得られる焼結体が非常に高価になってしまい、コス
ト的に実用化できないという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みてなされたものであり、優れた強度、破壊靭性を
持ち、機械的特性に優れているいると共に、高熱伝導特
性を持つ窒化珪素質焼結体とそれを安価に安定して量産
することができる製造方法を提供することであり、ひい
ては、前記窒化珪素質焼結体の提供を通じ、例えば、半
導体用回路基板、或いはバルブ等の自動車部品の素材を
安価に、多量に提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために、原料窒化珪素粉末の粉体特性、焼結
助剤の組成、量、更には焼結条件等に関して鋭意検討し
た結果、窒化珪素粉末に所定量の焼結助剤を添加した原
料粉末を用いて焼結体を得るに際し、所定の焼結助剤配
合のもとで、原料窒化珪素粉に由来する過剰の酸素がな
い状況を満足することにより、強度、破壊靭性等の機械
的特性に優れ、しかも熱伝導率が大幅に向上した窒化珪
素質焼結体を得ることができること、また、HIP等の
特殊な焼結方法を採用することなく、安価に前記特徴を
有する窒化珪素質焼結体を得ることができるという知見
を得て、本発明を完成するに至ったものである。更に、
前述の原料窒化珪素粉に由来する過剰の酸素がない状況
を達成するには、焼結以前の工程において、原料窒化珪
素粉を特定条件下で加熱することでその中に含まれる過
剰酸素を除去することができるという知見にもとづいた
ものである。
【0013】即ち、本発明は、(1)Al、Be及びL
iの含有量の合計が3000ppm以下である窒化珪素
粉末86〜98.8mol%に、イットリウム(Y)及
び/又はランタノイド族元素の1種類以上を酸化物換算
で1〜10mol%と、Hf、Ti、Zrの1種以上を
酸化物換算で0.2〜4mol%とを添加し、混合し
て、原料粉末とする工程、(2)原料粉末を成形する工
程、(3)0.2MPa未満の非酸化性雰囲気下、17
00℃以下で加熱処理することで、前記原料粉末中に含
まれる過剰酸素を除去する工程、(4)0.2MPa以
上の窒素加圧雰囲気中で温度1700〜2200℃で焼
成する工程、を順次経ることを特徴とする窒化珪素質焼
結体の製造方法である。
【0014】また、本発明は、前記原料粉末から成形体
を得る工程が、原料粉末に成形用バインダーと水とを添
加して、押出方法により平板状成形体を得た後、該平板
状成形体の表面にBN粉を塗布して積層し、大気中で加
熱することで前記成形用バインダーを除去することを特
徴とする前記の窒化珪素質焼結体の製造方法である。
【0015】本発明は、(1)Al、Be及びLiの含
有量の合計が3000ppm以下である窒化珪素粉末8
6〜98.8mol%に、イットリウム(Y)及び/又
はランタノイド族元素の1種類以上を酸化物換算で1〜
10mol%と、Hf、Ti、Zrの1種以上を酸化物
換算で0.2〜4mol%とを添加し、混合して、原料
粉末とする工程、(2)原料粉末を0.2MPa未満の
非酸化性雰囲気下、1700℃以下で加熱処理すること
で、該原料粉末中に含まれる過剰酸素を除去する工程、
(3)原料粉末を成形する工程、(4)0.2MPa以
上の窒素加圧雰囲気中で温度1700〜2200℃で焼
成する工程、を順次経ることを特徴とする窒化珪素質焼
結体の製造方法である。
【0016】また、本発明は、(1)Al、Be及びL
iの含有量の合計が3000ppm以下である窒化珪素
粉末を、0.2MPa未満の非酸化性雰囲気下、170
0℃以下で加熱処理することで、前記原料粉末中に含ま
れる過剰酸素を除去する工程、(2)前記加熱処理した
窒化珪素粉末86〜98.8mol%に、イットリウム
(Y)及び/又はランタノイド族元素の1種類以上を酸
化物換算で1〜10mol%と、Hf、Ti、Zrの1
種以上を酸化物換算で0.2〜4mol%とを添加し、
混合して、原料粉末とする工程、(3)原料粉末を成形
する工程、(4)0.2MPa以上の窒素加圧雰囲気中
で温度1700〜2200℃で焼成する工程、を順次経
ることを特徴とする窒化珪素質焼結体の製造方法であ
る。
【0017】加えて、本発明の好ましい実施態様とし
て、過剰酸素を除去する工程が、減圧下、温度1450
℃未満の条件で加熱処理することを特徴とする前記窒化
珪素質焼結体の製造方法であり、また、(4)工程に続
いて、(4)工程における最高温度から1000℃まで
に至る温度範囲を10℃/分以下の降温速度で冷却する
ことを特徴とする前記の窒化珪素質焼結体の製造方法で
ある。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明者は、窒化珪素焼結体中の
粒内欠陥を低減させ、且つ粒界相を制御することによ
り、本発明が目的とする熱伝導特性に優れた焼結体を得
ることができるとの考えに立ち、鋭意検討を行った結
果、本発明に至ったのものである。
【0019】上述したとおりに、窒化珪素は電気絶縁材
料であり、フォノンにより熱が運ばれるが、その理論熱
伝導率は、組成、結晶構造等より200W/(m・K)
以上であると推測されている。しかし、実際に窒化珪素
の単結晶を合成するのは難しく、一般には焼結体として
製造されているので、その熱伝導率は前記理論熱伝導率
に比べ相当に低いものしか得られていない。
【0020】窒化珪素の焼結は、窒化珪素粒子が焼結助
剤と窒化珪素原料粉末中に含まれるSiO2成分からな
る液相に溶解・析出しながら進むので、得られる窒化珪
素セラミックス中の個々の窒化珪素粒子は、単結晶に近
く、比較的高い熱伝導率が期待される。一方、フォノン
は格子の乱れ、粒界相や気孔により散乱されるので、窒
化珪素質焼結体の熱伝導率は、窒化珪素の結晶構造、焼
結助剤の種類、結晶粒内への固溶などの影響を受ける。
実際の窒化珪素セラミックスにおいては、前述した粒界
相や窒化珪素粒内への不純物の固溶の影響が大きく、理
論熱伝導率の1〜2割程度の熱伝導率しか得られていな
い。
【0021】窒化珪素セラミックス中の2粒子界面の厚
さは1nm程度であり、これはフォノンの平均自由工程
の1/10以下である。このことは、窒化珪素セラミッ
クスの熱伝導率に対しては、粒界相の影響よりも窒化珪
素粒子内の欠陥によるフォノン散乱の影響が大きく、窒
化珪素セラミックスの熱伝導率を向上させるには、窒化
珪素粒子内の欠陥を制御することが重要であると推測さ
れる。
【0022】しかし、窒化珪素セラミックスの機械的特
性についてみると、窒化珪素セラミックスは、柱状のβ
型窒化珪素粒子が複雑に絡み合った焼結体組織を呈して
おり、この組織が強度、破壊靭性等の機械的特性に大き
く寄与している。また、焼結体中の気孔は、欠陥として
作用し強度特性に影響を及ぼす。窒化珪素セラミックス
においては、これらの欠陥をも含めた焼結体組織を適正
化することが、強度、破壊靭性等の機械的特性に優れた
焼結体を得るために重要である。
【0023】本発明者らは、窒化珪素セラミックス中の
粒内欠陥を低減させながら、しかも粒界相を制御するこ
とにより、本発明が目的とする熱伝導特性に優れ、しか
も機械的特性においても優れる窒化珪素セラミックスを
得ることができるという考えに立ち、鋭意検討を行った
結果、本発明に至ったものである。
【0024】本発明においては、Al、Be及びLiの
含有量の合計が3000ppm以下、好ましくは500
ppm以下である窒化珪素粉末を用いる。Al、Be及
びLiは酸素原子が存在する状況下で窒化珪素と固溶体
を作ることから、得られる窒化珪素質焼結体の熱伝導特
性を大幅に低下させる。Al、Be及びLiの含有量の
合計が3000ppmを超えると、本発明が目的とする
熱伝導率に優れた焼結体を得る事ができなくなる。
【0025】また、窒化珪素粉末に関して、前記条件を
満足し、相対密度95%程度以上の緻密な窒化珪素質焼
結体を得ることができれば、どの様なものでも構わない
が、平均粒子径が2μm以下の微粉末が好ましい。ま
た、窒化珪素粉末を構成する窒化珪素の結晶形に関して
は、焼結性の面よりβ型に富むものが好ましい。
【0026】窒化珪素の焼結助剤としては、各種の酸化
物等が知られているが、Al23の如くに窒化珪素と固
溶するものは、窒化珪素粒子内に欠陥として存在しフォ
ノンを散乱し熱伝導率を低下させる。この為、本発明の
窒化珪素質焼結体の製造方法においては、窒化珪素粉末
86〜98.8mol%に対し、窒化珪素と固溶しない
イットリウム(Y)及び/又はランタノイド族元素を選
択し、その1種以上を酸化物(Re23)換算で1〜1
0mol%、好ましくは2〜5mol%、更に、Hf、
Ti、Zrの1種以上を酸化物(MO2)換算で0.2
〜4mol%、好ましくは0.5〜2mol%を添加す
る。
【0027】イットリウム(Y)及び/又はランタノイ
ド族元素の添加量が1mol%未満では、焼結時に生成
する液相量が不足し、十分に緻密化した焼結体が得られ
なくなるし、10mol%を越えるときには、焼結体中
の粒界相の量が多くなり過ぎ熱伝導率が低下してしま
う。また、粒界相の量が多くなり過ぎると、強度、破壊
靭性等の機械的特性、特に高温強度が低下することがあ
る。
【0028】一方、前記イットリウム(Y)並びにラン
タノイド族元素の酸化物と、窒化珪素粉末中の窒化珪素
粒子に由来するSiO2とからなる液相の融点は、前記
イットリウム(Y)並びにランタノイド族元素の酸化物
の比率が高い組成では高くなり、緻密な焼結体を得るに
は高温での焼成が必要になる。ところが、これらの組成
にHf、Ti、Zrの1種以上の酸化物を介在させるこ
とにより、液相の融点を下げることができ、1750℃
以上の焼結温度においても、緻密な焼結体を得ることが
できる。
【0029】本発明におけるHf、Ti、Zrの1種以
上の添加量は、酸化物(MO2)換算で0.2〜4mo
l%であり、好ましくは0.5〜2mol%である。
0.2mol%未満では、上述した焼結性の改善が十分
ではなくなり、4mol%を越えると、得られる焼結体
中の粒界相の量が増えすぎ、熱伝導率や機械的特性が低
下してしまう。また、Hf、Ti、Zrの1種以上の添
加することは、焼結体中の粒界相の結晶化を促進し、そ
の結果、熱伝導率が向上し、又高温での機械的特性も改
善される。
【0030】上記焼結助剤を配合した窒化珪素の焼結
は、添加した焼結助剤と原料窒化珪素粉末中、或いは必
要に応じて更に添加されるSiO2からなる液相に窒化
珪素粒子が溶解−析出しながら粒成長してゆく過程を通
じて行われる。この場合、液相中のSiO2の量が増加
すると、その一部が液相から析出する窒化珪素粒子中に
固溶して、その結果、窒化珪素粒子中の欠陥として存在
し、フォノンを散乱して熱伝導率を低下させてしまう。
本発明者らの検討によれば、イットリウム及びランタノ
イド族元素の合計量(Re23)と前記SiO2合計量
とが所定の値をとるときに、機械的特性に優れ、しかも
高熱伝導率の窒化珪素質焼結体を得ることができる。即
ち、SiO2/(SiO2+Re23)なるモル比が適切
な範囲にあることが好ましく、その範囲外となるSiO
2量に相当する窒化珪素粉末中の酸素を過剰酸素とし
て、これを除去することが、前記機械的特性に優れ、し
かも高熱伝導率の窒化珪素質焼結体を得るに重要であ
る。尚、前記SiO2/(SiO2+Re23)なるモル
比については、0.05〜0.5が好適な範囲である。
【0031】原料窒化珪素粉末中の過剰酸素を除去する
方法として、本発明者らは実験的検討の結果、0.2M
Pa未満の非酸化性雰囲気下、1700℃以下で加熱処
理する方法を見出したものである。加熱処理時の雰囲気
圧力が0.2MPa以上では、SiO2成分の揮発量が
少なく、十分な過剰酸素の除去ができなくなる。又、処
理温度に関しては、1700℃を超えると、0.2MP
a以下の加圧雰囲気下では、窒化珪素の熱分解が起こり
緻密な焼結体が得られないという問題がある。前記加熱
条件範囲のうち、好ましくは、減圧下、温度1450℃
未満の範囲である。
【0032】本発明において、前記所定条件下で窒化珪
素粉末中の過剰酸素を除去する工程は、原料窒化珪素粉
末をそのままに用いても良いことは勿論のこと、焼結助
剤を添加した焼結用原料粉末、或いは、前記原料粉末を
成形した後の成形体について適用することができる。こ
のうち、成形体について本工程を適用する方法は、混
合、成形等の途中工程での酸素の混入があっても、これ
を取り除け、所望特性を有する窒化珪素質焼結体が安定
して得やすいこと、又、次に続く焼成工程と連続的に作
業でき、生産性が向上できることから、ことに好ましい
方法である。
【0033】本発明においては、窒化珪素粉末中に含ま
れる過剰酸素を除去した後、0.2MPa以上の窒素加
圧雰囲気中、温度1700〜2200℃で焼成すること
を特徴とする。焼成時の窒素圧が0.1MPa未満で
は、焼成時に窒化珪素の分解が起こり、緻密な焼結体を
得ることができない。窒素加圧の上限圧力に関しては、
得られる焼結体の物性面からは高い方が好ましい。しか
し、窒素加圧が1MPaを超えると、HIP等の特殊な
焼結装置を必要とし、得られる焼結体のコストが非常に
高価になってしまうという問題があり、本発明の目的を
達成できなくなる。焼結温度については、1700℃未
満では液相の生成が不十分となり、緻密化不足が発生
し、2200℃以上では、窒化珪素の異常粒成長が起こ
り、機械的特性の低下があるため好ましくない。又、焼
成時間に関しては、1時間未満では緻密化不足が発生し
やすく、48時間を越える長時間焼成はコスト的に問題
がある。
【0034】また、窒化珪素焼結体の熱伝導率を一層向
上させるには、粒界相を結晶化させることが効果があ
る。本発明においては、最高温度で焼成した後、最高温
度〜1000℃までの温度範囲を10℃/分以下の降温
速度で冷却することが好ましい。最高温度〜1000℃
までの温度範囲での降温速度が10℃/分を超えると、
粒界相の結晶化が不十分となり、得られる焼結体の熱伝
導率が低下してしまうことがある。
【0035】尚、原料組成物の混合に関しては、ボール
ミル等の従来公知の方法を適用して均一に混合すれば良
い。得られた原料粉末は、金型成形後、冷間静水圧成形
(CIP)して成形体とするのが一般的であるが、前記
手法以外の泥しょう鋳込成形法、押出成形法等を得よう
とする窒化珪素質焼結体の用途に所望される形状に応じ
て適宜選択することができる。そして、前記のいろいろ
な成形方法に応じて、原料粉末中に、前記焼結助剤の添
加時あるいは添加の後に、分散剤、バインダー等を添加
することができる。
【0036】前記成形方法に関して、本発明によれば、
窒化珪素原料が、一般的に水を分散媒に用いる泥しょう
鋳込成形法や押出成形法の場合、或いは多量の有機質バ
インダーを用いて成形した後前記有機質バインダーを酸
化性雰囲気下で加熱し燃焼する(いわゆる脱脂)工程を
有する射出成形法の場合等、成形工程或いはそれに付随
する工程で多量に酸素が混入する場合であっても、得ら
れた成型物を0.2MPa未満の非酸化性雰囲気下、1
700℃以下で加熱処理することにより、前記混入した
酸素の中で配合上不都合な量を除去し、精緻に配合を制
御することができるという格別の効果を有する。
【0037】特に、半導体搭載用回路基板向け等の比較
的小形状で多量生産を必要とする場合には押出成形法が
選択されるが、本方法によればバインダーとして水を多
量に用いることができる。例えば、成形用バインダーと
して、メチルセルロース、セランダー(ユケン工業社
製)等を焼結助剤を含有する原料粉末100重量部に対
し15〜25重量部を加え、押出し可能となるように水
を適宜添加混合し、押し出し成形機で、幅30〜150
mm、厚0.3〜2mmのシートを作製することができ
る。前記シートは適宜裁断し、量産性を確保する目的で
積層しながら、乾燥、脱脂、更に焼成工程を経ることに
なるが、シート同士が貼着しないように各シート表面に
BN粉を初めとする離型剤を塗布する。前記乾燥、脱脂
工程を経たとき、窒化珪素粉中に酸素が混入するが、焼
成前に0.2MPa未満の非酸化性雰囲気下、1700
℃以下で加熱処理することで、過剰酸素を除去し、更
に、所定条件で焼成することで、半導体搭載用回路基板
等の用途に適用可能な平板状の窒化珪素質焼結体を容易
に、多量に生産することができる。
【0038】本発明により相対密度がアルキメデス法で
98%以上の緻密な窒化珪素質焼結体が得られる。その
熱伝導率については、放熱基板等として用いる場合に十
分な放熱特性であると考えられている70W/(m・
K)以上を示し、代表的には90W/(m・K)〜13
0W/(m・K)である。
【0039】また、本発明で得られる窒化珪素質焼結体
の機械的特性は、3点曲げ強さが500MPa以上、代
表的には650〜750MPaであり、破壊靭性値が6
MPa・m1/2以上であり、放熱基板やエンジン部品と
して用いる場合の機械的特性として十分であり、従っ
て、高い信頼性を要求される前記用途にも用いることが
できる。
【0040】尚、イットリウム、ランタノイド族元素、
Hf、Ti、Zr、Al、Be、Liの化学成分の量に
ついては、従来公知の方法を適用して、定めることがで
きる。即ち、本発明においては、イットリウム、ランタ
ノイド族元素、Hf、Ti、Zr、Al、Be及びLi
の含有量は原子吸光法で、また、酸素量についてはLE
CO社製のO/N同時分析計(TC−436)を用いて
定量した。
【0041】
【実施例】[実施例1〜5、比較例1〜6]表1に示す
粉体特性の異なる窒化珪素粉末A〜Cに、表2に示す組
成の酸化物を添加し、メタノールを添加した湿式ボール
ミルで5時間湿式混合した後、濾過、乾燥して原料粉末
を得た後、20MPaの成形圧で金型成形し、200M
Paの成形圧でCIP成形して、5mm×30mm×5
0mmの成形体を得た。前記成形体を、窒化ホウ素(B
N)製の坩堝内に充填し、カーボンヒーターの電気炉で
表3に示す窒素ガス圧力、焼成温度、焼成時間、降温速
度の条件で焼結し、焼結体を作製した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】前記操作で得た各種焼結体の密度は、アル
キメデス法で測定し、その結果を表4に示した。次に、
これらの焼結体を所定条件で研削加工し、熱伝導率測定
用の10mmφ×3mmの円盤及びJIS−R1601
に準じた強度試験体を作製し、熱伝導率と室温の3点曲
げ強度を評価した。尚、熱伝導率測定はレーザフラッシ
ュ法により測定した。更に、強度試験体をダイヤモンド
砥粒で鏡面研磨し、JIS−R1607に準じてIF法
による破壊靱性の評価を行った。これらの評価結果を表
5に示す。尚、比較例5、6の焼結体は、相対密度が8
0%以下であり、十分に緻密化しておらず、特性評価は
行わなかった。
【0046】
【表4】
【0047】
【表5】
【0048】[実施例6、7]実施例6は、比較例3の
成形体を、窒化ホウ素(BN)製の坩堝内に充填し、カ
ーボンヒーターの電気炉で、0.01MPaの窒素加圧
雰囲気下で1700℃まで、2℃/分の昇温速度で加熱
した後、0.9MPaまで雰囲気加圧し、温度1900
℃で8時間焼成し、焼結体を作製した。また、実施例7
は、比較例3の成形体を、窒化ホウ素(BN)製の坩堝
に充填し、カーボンヒーターの電気炉で、0.09MP
aの減圧雰囲気下で1400℃まで、2℃/分の昇温速
度で加熱した後、0.9MPaまで雰囲気加圧し、温度
1900℃で8時間焼成し、焼結体を作製した。得られ
た焼結体は、実施例1と同じ方法により、焼結体密度、
3点曲げ強度、破壊靭性、熱伝導率の評価を行った。得
られた結果を表5に示す。
【0049】[実施例8]実施例1の助剤混合粉末に、
成形用バインダーとしてセランダー(ユケン工業社製)
を20重量部、純水20重量部を添加混合し、押し出し
成形機でシート幅100mm、シート厚0.8mmのシ
ートを作製した。得られたシートは45mm×90mm
のサイズに裁断し、表面にBN粉を塗布して10枚積層
し、大気中、温度550℃で2時間脱脂した。次に、得
られた脱脂体をBN容器に充填し、カーボンヒーターの
電気炉で、0.9MPaの窒素加圧雰囲気下、温度19
00℃で8時間焼成して焼結体を作製した。得られた焼
結体は、#400のアルミナ砥粒を用いて乾式ホーニン
グして表面のBN及び変質層等を除去した。
【0050】得られた窒化珪素質平板の相対密度は99
%であり、3点曲げ強度は680MPa、熱伝導率は1
15W/(m・K)であった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、強度、破壊靭性の機械
的特性に優れると共に、熱伝導率が高く、半導体用絶縁
基板をはじめとし、自動車、機械装置等の幅広い分野で
各種構造部品の素材として利用することができる窒化珪
素質焼結体を、HIP等の特殊な焼成装置を用いること
なく得ることができ、安価に多量に提供できるので、産
業上非常に有用である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)Al、Be及びLiの含有量の合計
    が3000ppm以下である窒化珪素粉末86〜98.
    8mol%に、イットリウム(Y)及び/又はランタノ
    イド族元素の1種類以上を酸化物換算で1〜10mol
    %と、Hf、Ti、Zrの1種以上を酸化物換算で0.
    2〜4mol%とを添加し、混合して、原料粉末とする
    工程、(2)原料粉末から成形体を得る工程、(3)
    0.2MPa未満の非酸化性雰囲気下、1700℃以下
    で加熱処理することで、前記原料粉末中に含まれる過剰
    酸素を除去する工程、(4)0.2MPa以上の窒素加
    圧雰囲気中で温度1700〜2200℃で焼成する工
    程、を順次経ることを特徴とする窒化珪素質焼結体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】前記原料粉末から成形体を得る工程が、原
    料粉末に成形用バインダーと水とを添加して、押出方法
    により平板状成形体を得た後、該平板状成形体の表面に
    BN粉を塗布して積層し、大気中で加熱することで前記
    成形用バインダーを除去することを特徴とする請求項1
    記載の窒化珪素質焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】(1)Al、Be及びLiの含有量の合計
    が3000ppm以下である窒化珪素粉末86〜98.
    8mol%に、イットリウム(Y)及び/又はランタノ
    イド族元素の1種類以上を酸化物換算で1〜10mol
    %と、Hf、Ti、Zrの1種以上を酸化物換算で0.
    2〜4mol%とを添加し、混合して、原料粉末とする
    工程、(2)原料粉末を0.2MPa未満の非酸化性雰
    囲気下、1700℃以下で加熱処理することで、該原料
    粉末中に含まれる過剰酸素を除去する工程、(3)原料
    粉末から成形体を得る工程、(4)0.2MPa以上の
    窒素加圧雰囲気中で温度1700〜2200℃で焼成す
    る工程、を順次経ることを特徴とする窒化珪素質焼結体
    の製造方法。
  4. 【請求項4】(1)Al、Be及びLiの含有量の合計
    が3000ppm以下である窒化珪素粉末を、0.2M
    Pa未満の非酸化性雰囲気下、1700℃以下で加熱処
    理することで、前記原料粉末中に含まれる過剰酸素を除
    去する工程、(2)前記加熱処理した窒化珪素粉末86
    〜98.8mol%に、イットリウム(Y)及び/又は
    ランタノイド族元素の1種類以上を酸化物換算で1〜1
    0mol%と、Hf、Ti、Zrの1種以上を酸化物換
    算で0.2〜4mol%とを添加し、混合して、原料粉
    末とする工程、(3)原料粉末から成形体を得る工程、
    (4)0.2MPa以上の窒素加圧雰囲気中で温度17
    00〜2200℃で焼成する工程、を順次経ることを特
    徴とする窒化珪素質焼結体の製造方法。
  5. 【請求項5】過剰酸素を除去する工程が、減圧下、温度
    1450℃未満の条件で加熱処理することを特徴とする
    請求項1、請求項2、請求項3又は請求項4記載の窒化
    珪素質焼結体の製造方法。
  6. 【請求項6】(4)工程に続いて、(4)工程における
    最高温度から1000℃までに至る温度範囲を10℃/
    分以下の降温速度で冷却することを特徴とする請求項
    1、請求項2、請求項3、請求項4又は請求項5記載の
    窒化珪素質焼結体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002029849A (ja) * 2000-07-14 2002-01-29 Denki Kagaku Kogyo Kk 窒化ケイ素質焼結体とその製造方法及びそれを用いた回路基板
JP2021130595A (ja) * 2020-02-21 2021-09-09 京セラ株式会社 窒化珪素基板及びパワーモジュール

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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