JPH0524868B2 - - Google Patents

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JPH0524868B2
JPH0524868B2 JP61107457A JP10745786A JPH0524868B2 JP H0524868 B2 JPH0524868 B2 JP H0524868B2 JP 61107457 A JP61107457 A JP 61107457A JP 10745786 A JP10745786 A JP 10745786A JP H0524868 B2 JPH0524868 B2 JP H0524868B2
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plate
shaped
ferrite
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specific surface
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JP61107457A
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JPS62265121A (ja
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Norimichi Nagai
Akihiko Hirayama
Norio Sugita
Katsunori Fujimoto
Yasutaka Oota
Masao Kyama
Toshio Takada
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Seisan Kaihatsu Kagaku Kenkyusho
Toda Kogyo Corp
Original Assignee
Seisan Kaihatsu Kagaku Kenkyusho
Toda Kogyo Corp
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Publication date
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Priority to DE8787300779T priority patent/DE3773008D1/de
Priority to EP87300779A priority patent/EP0232131B1/en
Priority to DE8787300780T priority patent/DE3773403D1/de
Priority to US07/008,466 priority patent/US4806429A/en
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、平均径が0.03μm以上0.1μm未満で
あつて比表面積が65〜102m2/gであり、Fe()
に対し2〜13原子%のCoとモル比で0<Ti/Co
≦0.8の範囲内のTiとを含有している板状Baフエ
ライト微粒子からなる板状Baフエライト微粒子
粉末及びその製造法である。 〔従来の技術〕 近年、例えば、特開昭55−86103号公報にも述
べられている通り、大きな磁化値と適当な抗磁力
とを有し、且つ、適当な平均粒度を有する強磁性
の非針状粒子が記録用磁性材料、特に垂直磁気記
録用磁性材料として要望されつつある。 一般に、強磁性の非針状粒子としてはBaフエ
ライト粒子がよく知られている。 従来から板状Baフエライトの製造法の一つと
して、BaイオンとFe()とが含まれたアルカリ
性懸濁液を反応装置としてオートクレーブを用い
て水熱処理する方法(以下、これを単に水熱合成
法という。)が知られている。 先ず、磁気特性について言えば、磁気記録用板
状Baフエライト粒子粉末の磁化値は、出来るだ
け大きいことが必要であり、この事実は、例えば
特開昭56−149328号公報の「……磁気記録媒体材
料に使われるマグネトプランバイトフエライトに
ついては可能な限り大きな飽和磁化……が要求さ
れる。」と記載されている通りである。 また、抗磁力は、一般に300〜1000Oe程度のも
のが要求されており、上記水熱合成法において生
成Baフエライト微粒子粉末の抗磁力を低減させ
適当な抗磁力とする為にフエライト中のFe()
の一部をTi()及びCo()又はCo()並び
に、Mn、Zn、Ni等の2価の金属イオンM()
で置換することが提案されている。 次に、磁気記録媒体の低ノイズ化の為には、磁
性粒子粉末が、出来るだけ微細であり、且つ、比
表面積が大きいことが必要である。 この事実は、例えば、電子通信学会技術研究報
告MR81−11第27頁23−9の「Fig.3」等に示さ
れている通りである。即ち、「Fig.3」は、Co被
着針状晶マグヘマイト粒子粉末における粒子の粒
度並びに比表面積とノイズレベルとの関係を示す
図であり、粒子の粒度が小さくなる程、また、粒
子の比表面積が大きくなる程ノイズレベルは直線
的に低下している。 この関係は、板状Baフエライト粒子粉末につ
いても同様に言えることである。 〔発明が解決しようとする問題点〕 大きな磁化値と適当な抗磁力とを有し、且つ、
出来るだけ微細であり、しかも、比表面積の大き
い板状Baフエライト微粒子粉末は、現在最も要
求されているところであるが、板状Baフエライ
ト粒子粉末の比表面積と磁化値との関係について
言えば、一般に比表面積が大きくなる程磁化値は
小さくなる傾向にあり、比表面積及び磁化値がと
もに大きな板状Baフエライト粒子を得ることは
困難であつた。 板状Baフエライト粒子の比表面積と磁化値と
の関係については、例えば、第7回日本応用磁気
学会学術講演概要集(1983年)第199頁の「図2」
及び「図2には単磁区寸法以上のBaフエライト
……における飽和磁化と比表面積との関係を示
す。……飽和磁化は比表面積に対し直線的に減少
する。……」なる記載から明らかである。 事実、特開昭60−66321号公報には、特定の比
表面積値と特定の磁化値を有する種々の板状Ba
フエライト粒子粉末が開示されているが、比表面
積及び磁化値がともに大きい板状Baフエライト
粒子粉末、殊に、比表面積55m2/g以上であり、
且つ、磁化値60emu/g以上を有する板状Baフ
エライト粒子粉末は、未だ得られていない。 前出第7回日本応用磁気学会学術講演概要集及
び前出特開昭60−66321号公報に記載の板状Baフ
エライト粒子粉末はいずれも、Baフエライトの
成分原料とガラス形成物質とを混合、溶融した
後、該溶融物を急速冷却する所謂ガラス溶融法に
よりえられたものであるが、比表面積と磁化値と
の関係については前述した水熱合成法により生成
される板状Baフエライト粒子についても同様に
言えることである。 即ち、水熱合成法により生成する板状Baフエ
ライト粒子粉末の比表面積と磁化値の関係につい
て詳述すれば以下の通りである。 本発明者は、永年に亘り、水熱合成法による板
状Baフエライト粒子の研究及び開発に携わつて
いるものであるが、水熱合成法においては、反応
条件を選ぶことによつて各種のBaフエライト粒
子が沈澱してくる。この沈澱粒子は通常六角板状
を呈しており、生成条件によつてその粒度、比表
面積及び磁気的性質等が異なり、比表面積55m2
g以上を有する板状Baフエライト粒子を得よう
とすれば、磁化値を50emu/g以上に維持するこ
とが困難なものである。 そこで、従来、水熱合成法により水溶液中から
生成した板状Baフエライト微粒子を800℃以上の
温度で加熱焼成して磁化値を向上させる方法が知
られている(特公昭60−12973号公報)。 しかしながら、この方法による場合、磁化値
は、加熱焼成温度が高くなる程大きくなる傾向が
あり、大きな磁化値、殊に60emu/g程度以上を
得ようとすれば900℃以上の高温が必要であり、
この場合には、粒子及び粒子相互間における焼結
が顕著となつて粗大な塊状粒子となり、その結
果、比表面積は20m2/g程度以下になつてしまう
のである。 また、加熱焼成して得られた板状Baフエライ
ト微粒子の抗磁力を1000Oe以下に制御する為に
は、前述した抗磁力低減剤を多量に添加しなけれ
ばならず、このことは磁化値を低下させる原因と
なり、大きな磁化値、殊に、60emu/g以上を維
持することは困難であつた。 そこで、加熱焼成によつて比表面積及び磁化値
がともに大きい板状Baフエライト粒子得る為に
は、比表面積の大きい微粒子を水溶液中から生成
させることが強く要望されている。 〔問題点を解決する為の手段〕 本発明者は、上述したところに鑑み、水熱合成
法において、比表面積がともに大きい板状Baフ
エライト粒子を得るべく種々研究を重ねた結果、
本発明に到達したものである。 即ち、本発明は、平均径が0.03μm以上0.1μm
未満であつて比表面積が65〜102m2/gであり、
Fe()に対し2〜13原子%のCoとモル比で0<
Ti/Co≦0.8の範囲内のTiとを含有している板状
Baフエライト微粒子からなる板状Baフエライト
微粒子粉末及びBaイオンを含むアルカリ性水酸
化鉄()懸濁液を150〜330℃の温度範囲におい
て水熱処理することにより板状Baフエライト微
粒子粉末を製造させる方法において、上記アルカ
リ性水酸化鉄()懸濁液にあらかじめFe()
に対し2〜13原子%のCo化合物とモル比で0<
Ti/Co≦0.8の範囲内のTi化合物とを添加するこ
とによつて、平均径が0.03μm以上0.1μm未満で
あつて比表面積が65〜102m2/gであり、Fe()
に対し2〜13原子%のCoとモル比で0<Ti/Co
≦0.8の範囲内のTiとを含有している板状Baフエ
ライト微粒子を生成させることからなる板状Ba
フエライト微粒子粉末の製造法である。 〔作用〕 先ず、本発明において最も重要な点は、Baイ
オンを含むアルカリ性水酸化鉄()懸濁液を
150〜330℃の温度範囲において水熱処理すること
により板状Baフエライト微粒子粉末を製造する
方法において、上記アルカリ性水酸化鉄()懸
濁液にあらかじめFe()に対し2〜13原子%の
Co化合物とモル比で0<Ti/Co≦0.8の範囲内の
Ti化合物とを添加した場合には、平均径0.1μm未
満であつて比表面積65m2/g以上を有する微細粒
子からなる板状Baフエライト粒子を生成させる
ことができるという点である。本発明に係る比表
面積の大きい微細なCo及びTiを含有する板状Ba
フエライト粒子をPH4.0〜12.0の亜鉛を含む水溶
液中に懸濁させ、粒子表面に亜鉛の水酸化物が沈
着しているCo及びTiを含有する板状Baフエライ
ト微粒子を得、該粒子を別、乾燥し、次いで、
600〜900℃の温度範囲で加熱焼成した場合には、
前記水溶液中から生成したCo及びTiを含有する
板状Baフエライト微粒子表面に亜鉛を固溶させ
ることができ、その結果、Co及びTiを含有する
板状Baフエライト微粒子の大きな比表面積を保
持継承しながら磁化値を900℃以下の加熱焼成温
度で効果的に大きくすることができることに起因
して、比表面積が55m2/g以上であり、且つ、磁
化値が60emu/g以上のCo及びTiを含有する板
状Baフエライト微粒子を得ることができる。 本発明においては、前述した通り、水溶液中か
ら0.1μm未満であつて比表面積が65m2/g以上の
微細なCo及びTiを含有する板状Baフエライト粒
子を生成させることが出来ると同時に、Fe()
に対し2〜13原子%のCo化合物とモル比で0<
Ti/Co≦0.8の範囲内で選んだTi化合物とを添加
することによつて、平均径0.1μm未満であつて比
表面積65m2/g以上の所望の粒度及び比表面積を
有する板状Baフエライト微粒子を得ることがで
きる。 今、本発明者が行つた数多くの実験例から、そ
の一部を抽出して説明すれば、次の通りである。 図1及び図2は、それぞれFe()に対しCoを
7.86原子%添加した場合のCoに対するTiの添加
割合(モル比)と生成板状Baフエライト微粒子
の粒度及び比表面積との関係を示したものであ
る。 図1及び図2から明らかな通り、Coに対する
Tiの添加割合が0.8以下の場合に、生成板状Baフ
エライト微粒子は0.1μm未満であつて比表面積65
m2/g以上の微細粒子となり、また、Coに対す
るTiの添加割合が小さくなる程生成板状Baフエ
ライト微粒子は微細化する傾向にある。 従来、例えば、特開昭56−149328号公報に記載
されている通り、水熱処理法により板状Baフエ
ライト粒子を生成するにあたり、Co化合物及び
Ti化合物を添加する方法がある。 しかしながら、この方法による場合には、Fe
()イオンの価数と添加物の価数が等しくなる
ように価数を調整することによつて抗磁力を低減
させることを目的とするものであるから、Co
()化合物とTi()化合物の添加量は等モル
であることが必要であり、従つて、Co化合物と
Ti化合物の添加量が相違しており、生成板状Ba
フエライト微粒子の粒度及び比表面積を制御する
ことを目的とする本発明とはその技術手段及び目
的並びに効果が全く相違するものである。 本発明に係る比表面積の大きい微細なCo及び
Tiを含有する板状Baフエライト微粒子の加熱焼
成においては、前述した通り、水溶液中から生成
した板状Baフエライト微粒子表面に亜鉛を固溶
させることによつて該板状Baフエライト微粒子
の大きな比表面積を保持継承しながら磁化値を効
果的に大きくすることができると同時に抗磁力を
低下させる効果を有することに起困して、磁化値
を低下させる原因となる抗磁力低減剤の添加量を
少なくすることができる為、大きな磁化値を維持
しながら効果的に抗磁力を300〜1000Oeの範囲に
制御することができる。 本発明に係るCo及びTiを含有する板状Baフエ
ライト微粒子の粒度及び大きな比表面積を保持継
承しながら磁化値を効果的に大きくすることがで
き、しかも、大きな磁化値を維持しながら抗磁力
を制御することができる理由について、本発明者
は、後述する比較例に示される通り、水熱処理法
において板状Baフエライト微粒子の生成反応に
あたり亜鉛を添加する(例えば、特公昭46−3545
号公報、前出特公昭60−12973号公報)場合及び
板状Baフエライト微粒子の粒子表面を亜鉛の酸
化物及び/又は水酸化物で被覆する(特開昭58−
56232号公報)の場合のいずれの場合も本件発明
の効果が得られないことから、板状Baフエライ
ト微粒子の粒子表面に亜鉛が固溶していることに
よるものと考えている。 板状Baフエライト微粒子の粒子表面に固溶し
ている亜鉛の量が増加する程、効果的に磁化値を
大きくすることができ、且つ、抗磁力を制御する
ことができる。 粒子表面に固溶している亜鉛量の制御は、粒子
表面に亜鉛の水酸化物を沈着させる際のPHと亜鉛
添加量とを調整することによつて行われる。 粒子表面への亜鉛の水酸化物の沈着量は、PH8
〜10付近を最高値としてPHが高くなる程増加する
傾向にある。 次に、本発明実施にあたつての諸条件について
述べる。 本発明におけるFe()塩としては、硝酸鉄、
塩化鉄等を使用することができる。 本発明におけるBaイオンとしては、水酸化バ
リウム、塩化バリウム、硝酸バリウム等を使用す
ることができる。 本発明における反応温度は、150〜330℃であ
る。 150℃未満である場合は、板状Baフエライト粒
子の生成が困難である。 330℃を越える場合にも板状Baフエライト粒子
の生成は可能であるが、装置上の安全性を考慮し
た場合、温度の上限は330℃である。 本発明におけるCo化合物としては、塩化コバ
ルト、硝酸コバルト等を使用することができる。 Co化合物の添加量は、Fe()に対し2〜13原
子%である。 2原子%未満である場合には、0.1μm未満であ
つて比表面積65m2/g以上の板状Baフエライト
微粒子を生成することができない。 13原子%を越える場合にも、0.1μm未満であつ
て比表面積65m2/g以上の板状Baフエライト微
粒子を生成することができるが、必要以上に添加
する意味がない。 本発明におけるTi化合物としては、塩化チタ
ン、オキシ硫酸チタン、アルカリチタニウムを使
用することができる。 Ti化合物の添加量は、モル比で0<Ti/Co≦
0.8の範囲内である。 0<Ti/Co≦0.8の範囲内で、Ti添加量が少な
くなる程生成する板状Baフエライト微粒子の粒
度が小さく且つ、比表面積が大きくなる傾向にあ
り、Ti添加量を調節することによつて平均径
0.03μm以上0.1μm未満の範囲内及び比表面積65
〜100m2/gの範囲内で所望の粒度及び比表面積
に制御することができる。 本発明において添加したCo化合物及びTi化合
物は、全量が生成する板状Baフエライト微粒子
中に含有され、後出の実施例に示される通り、得
られた板状Baフエライト粒子はFeに対し、4.3〜
10.0原子%のCoとモル比で0.14<Ti/Co<0.67の
範囲内のTiとを含有している。 亜鉛の水酸化物の沈着は、板状Baフエライト
微粒子をPH4.0〜12.0の亜鉛を含む水溶液中に懸
濁させればよい。 亜鉛を含む水溶液としては、塩化亜鉛、臭化亜
鉛、ヨウ化亜鉛等のハロゲン化物、硝酸亜鉛、硫
酸亜鉛、酢酸亜鉛等を使用することができる。 PHが4未満又は12を越える場合には、亜鉛の沈
着が困難となる。 加熱焼成温度は、600〜900℃である。 600℃未満である場合には、板状Baフエライト
粒子の粒子表面への亜鉛の固溶が十分ではない。 900℃を越える場合には、粒子及び粒子相互間
の焼結が顕著となり、比表面積が55m2/g以上の
板状Baフエライト粒子を得ることができない。 加熱焼成後の板状Baフエライト微粒子は、比
表面積が55〜80m2/gであり、10KOeの磁場下
における磁化値が60emu/g以上である。 比表面積が55m2/g未満である場合には、磁気
記録媒体の低ノイズ化が困難であり、80m2/gを
越える場合には、ビヒクル中における分散性が困
難となる。 磁気記録媒体の低ノイズ化及びビヒクル中にお
ける分散性を考慮すれば、60〜70m2/gが好まし
い。 加熱焼成にあたつては、板状Baフエライト微
粒子の粒子表面を、あらかじめ、焼結防止効果を
有するSi化合物、Al化合物、P化合物等により
被覆しておいてもよい。 板状Baフエライト微粒子への亜鉛の固溶量は
0.2〜5.0重量%である。 0.2重量%未満である場合には、本発明の目的
を十分に達成することができない。 5.0重量%を越える場合にも本発明の目的を達
成することはできるが必要以上に添加することは
意味がない。 〔実施例〕 次に、実施例及び比較例並びに使用例により本
発明を説明する。 尚、前出実験例並びに以下の実施例、比較例及
び使用例における粒子の平均径は、電子顕微鏡写
真により比表面積はBET法により測定した値で
ある。 また、磁化値及び抗磁力は粉末状態で10KOe
の磁場において測定したものである。 〈水溶液中からの板状Baフエライト粒子粉末
の製造〉 実施例 1〜8 比較例 1〜3; 実施例 1 Fe(NO3314mol、Co(NO321.2mol(Fe()
に対し8.57原子%に該当する。)、TiCl40.2mol(モ
ル比でTi/Co=0.167に該当する。)及びBa
(OH)2・8H2O1.40molとNaOH164molとのアル
カリ性懸濁液をオートクレーブ中で280℃まで加
熱し、機械的に撹拌しつつこの温度に5時間保持
し、強磁性茶褐色沈澱を生成させた。 室温にまで冷却後、強磁性茶褐色沈澱を別
し、十分水洗した後乾燥した。 得られた強磁性茶褐色粒子粉末は、螢光X線分
析及びX線回折の結果、Fe()に対し8.6原子%
のCo及びモル比でTi/Co=0.17のTiを含有する
Baフエライト粒子であり、図3に示す電子顕微
鏡写真(×100000)から明らかな通り、平均径
0.04μmであつて比表面積90.7m2/gの板状粒子
であつた。 実施例2〜8、比較例1〜2 第二鉄塩水溶液の種類、Ba塩水溶液の種類並
びに量、Co化合物の種類並びに量、Ti化合物の
種類並びに量、反応温度及び時間を種々変更させ
た以外は、実施例1と同様にして板状Baフエラ
イト微粒子粉末を生成させた。 この時の主要製造条件及び諸条件を表1に示
す。 比較例1で得られた板状Baフエライト粒子の
電子顕微鏡写真(×100000)を図4に示す。 比較例 3 水熱合成反応においてCo及びTi以外に塩化亜
鉛0.98molを添加した以外は実施例8と同様にし
て強磁性茶褐色沈澱を生成し、次いで別し、充
分水洗した後乾燥した。 得られた強磁性茶褐色粒子粉末は、螢光X線分
析及びX線分析の結果、Fe()に対し8.6原子%
のCo、モル比でTi/Co=0.33のTi及び4.4重量%
のZnを含有するBaフエライト粒子であり、電子
顕微鏡観察の結果、平均径0.10μmであつて、比
表面積68.2m2/gの板状粒子であつた。 〈加熱処理が施された板状Baフエライト粒子
粉末の製造〉 使用例 1〜11 比較例 4〜9 参考例 1〜9; 使用例 1 実施例1で得られた強磁性茶褐色粒子粉末を出
発原料とし、該出発原料100gを0.07molの塩化
亜鉛水溶液中に分散混合し、PH6.0において粒子
表面に亜鉛の水酸化物を沈着させた後、別、乾
燥し、次いで800℃において2.0時間加熱焼成し
た。 加熱焼成して得られた微粒子は、図5に示す電
子顕微鏡写真(×100000)から明らかな通り、平
均径0.04μmであつて比表面積74.8m2/gであり、
磁性は抗磁力Hcが710Oe、磁化値が63.9emu/g
であつた。 また、螢光X線分析の結果、Feに対し8.6原子
%のCo及びモル比でTi/Co=0.17のTiと2.8重量
%のZnを含有していた。 この微粒子は、図6のX線回折図から明らかな
通り、マグネトプランバイト型構造を示すピーク
のみが認められ、且つ、化学分析の結果、アルカ
リ水溶液中で加熱抽出される亜鉛酸化物、亜鉛水
酸化物が検出されないことから亜鉛が固溶したも
のと認められた。 使用例2〜11、比較例4〜9 出発原料の種類、Znの種類並びに添加量及び
加熱処理温度並びに時間を種々変化させた以外
は、使用例1と同様にして板状Baフエライト粒
子粉末を得た。 尚、比較例8及び9における出発原料は、Zn
固溶処理をしなかつた以外は使用例11と同様にし
て得られた板状Baフエライト粒子を用いた。 この時の主要製造条件及び諸特性を表2に示
す。 比較例4で得られた板状Baフエライト粒子の
電子顕微鏡写真(×100000)を図7に示す。 使用例1〜11で得られた板状Baフエライト粒
子は、いずれもX線回折及び化学分析の結果、亜
鉛が固溶したものと認められた。 比較例8及び9で得られた板状Baフエライト
粒子は、化学分析の結果、アルカリ水溶液中で加
熱、抽出される亜鉛酸化物、亜鉛水酸化物が検出
されたことから、亜鉛が粒子表面に亜鉛酸化物と
して存在しており、固溶していないものであるこ
とが確認された。 参考例 1〜9 Znの水酸化物を沈着させなかつた以外は、使
用例1〜11のそれぞれと同様にして得られた板状
Baフエライト粒子の諸特性を表3に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
〔効果〕
本発明に係る板状Baフエライト微粒子粉末は、
前出実施例に示した通り、水溶液中から、比表面
積が大きい微粒子、殊に平均径0.03μm以上0.1μ
m未満であつて比表面積が65〜102m2/gである
Co及びTiを含有する板状Baフエライト微粒子を
得ることができる。このようにして得られたCo
及びTiを含有する板状Baフエライト微粒子を用
い、該粒子表面に亜鉛の水酸化物を沈着させた後
加熱焼成することにより得られた粒子表面に亜鉛
が固溶している板状Baフエライト粒子は比表面
積及び磁化値がともに大きいものであり、磁気記
録用磁性材料、特に、垂直磁気記録用材料として
最適である。
【図面の簡単な説明】
図1及び図2は、それぞれFe()に対しCoを
7.86原子%添加した場合のCoに対するTiの添加
割合(モル比)と生成板状Baフエライト微粒子
の粒度及び比表面積との関係を示したものであ
る。図3及び図4は、いずれも水溶液中から得ら
れた板状Baフエライト粒子の粒子構造を示す電
子顕微鏡写真(×100000)であり、それぞれ、実
施例1及び比較例1で得られた板状Baフエライ
ト粒子粉末である。図5及び図7は、いずれも加
熱焼成して得られた板状Baフエライト粒子の粒
子構造を示す電子顕微鏡写真(×100000)であ
り、それぞれ実施例9及び比較例4で得られた板
状Baフエライト粒子粉末である。図6は、使用
例1で得られた亜鉛が固溶している板状Baフエ
ライト微粒子のX線回折図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 平均径が0.03μm以上0.1μm未満であつて比
    表面積が65〜102m2/gであり、Fe()に対し
    2〜13原子%のCoとモル比で0<Ti/Co≦0.8の
    範囲内のTiとを含有している板状Baフエライト
    微粒子からなる板状Baフエライト微粒子粉末。 2 Baイオンを含むアルカリ性水酸化鉄()
    懸濁液を150〜330℃の温度範囲において水熱処理
    することにより板状Baフエライト微粒子粉末を
    製造する方法において、上記アルカリ性水酸化鉄
    ()懸濁液にあらかじめFe()に対し2〜13
    原子%のCo化合物とモル比で0<Ti/Co≦0.8の
    範囲内のTi化合物とを添加することによつて、
    平均径が0.03μm以上0.1μm未満であつて比表面
    積が65〜102m2/gであり、Fe()に対し2〜
    13原子%のCoとモル比で0<Ti/Co≦0.8の範囲
    内のTiとを含有している板状Baフエライト微粒
    子を生成させることを特徴とする板状Baフエラ
    イト微粒子粉末の製造法。
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