JP2806619B2 - 針状バリウムフェライト磁性粉の製法 - Google Patents
針状バリウムフェライト磁性粉の製法Info
- Publication number
- JP2806619B2 JP2806619B2 JP2273050A JP27305090A JP2806619B2 JP 2806619 B2 JP2806619 B2 JP 2806619B2 JP 2273050 A JP2273050 A JP 2273050A JP 27305090 A JP27305090 A JP 27305090A JP 2806619 B2 JP2806619 B2 JP 2806619B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- barium
- ferrite magnetic
- magnetic powder
- barium ferrite
- carbonate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compounds Of Iron (AREA)
- Paints Or Removers (AREA)
- Magnetic Record Carriers (AREA)
- Hard Magnetic Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、高密度磁気記録方式用垂直磁気記録方式の
塗布型媒体に使用する針状バリウムフェライト磁性粉の
製法、詳しくは、針状で、焼結がきわめて少なく、且つ
飽和磁化の高いバリウムフェライト磁性粉の製法に関す
るものである。
塗布型媒体に使用する針状バリウムフェライト磁性粉の
製法、詳しくは、針状で、焼結がきわめて少なく、且つ
飽和磁化の高いバリウムフェライト磁性粉の製法に関す
るものである。
従来、バリウムフェライト磁性粉には板状のものと針
状のものが知られている。板状のものの製造法として
は、例えば、共沈法、ガラス結晶化法、水熱合成法等、
種々の方法が知られている。また、針状のものの製造法
としては、例えば、針状のオキシ水酸化鉄等を炭酸バリ
ウム等で被覆した後、焼成する方法(特開昭61−104602
号公報参照)が知られている。
状のものが知られている。板状のものの製造法として
は、例えば、共沈法、ガラス結晶化法、水熱合成法等、
種々の方法が知られている。また、針状のものの製造法
としては、例えば、針状のオキシ水酸化鉄等を炭酸バリ
ウム等で被覆した後、焼成する方法(特開昭61−104602
号公報参照)が知られている。
しかし、針状のものは、原料鉄化合物の針状形状を焼
成時に保持するのが難しく、焼成温度が低ければ、針状
を保持できるが、飽和磁化が低くなり、また焼成温度が
高ければ、飽和磁化を高くできるが、焼結してしまい針
状が保持できなくなるという問題があった。焼成温度を
低くして時間を長くする方法もあるが、やはり焼結も時
間と共に進行するし、生産効率からも好ましい方法とは
いえない。
成時に保持するのが難しく、焼成温度が低ければ、針状
を保持できるが、飽和磁化が低くなり、また焼成温度が
高ければ、飽和磁化を高くできるが、焼結してしまい針
状が保持できなくなるという問題があった。焼成温度を
低くして時間を長くする方法もあるが、やはり焼結も時
間と共に進行するし、生産効率からも好ましい方法とは
いえない。
また、特開昭61−104602号公報に記載されている製造
法においては、炭酸バリウムによるオキシ水酸化鉄の被
覆を、塩化バリウムに重炭酸ソータ又は炭酸ソーダを反
応させる方法により行っているが、この方法では、炭酸
バリウムを充分に微細なコロイド粒子としてオキシ水酸
化鉄に被覆することができず、得られるバリウムフェラ
イト磁性粉の磁気特性が不充分であっあ。これは、生成
する炭酸バリウムが充分に微細でないこと、及びバリウ
ムの一部が溶出してしまうためである。
法においては、炭酸バリウムによるオキシ水酸化鉄の被
覆を、塩化バリウムに重炭酸ソータ又は炭酸ソーダを反
応させる方法により行っているが、この方法では、炭酸
バリウムを充分に微細なコロイド粒子としてオキシ水酸
化鉄に被覆することができず、得られるバリウムフェラ
イト磁性粉の磁気特性が不充分であっあ。これは、生成
する炭酸バリウムが充分に微細でないこと、及びバリウ
ムの一部が溶出してしまうためである。
従って、本発明の目的は、前記問題点を解決し、針状
で、焼結しておらず、且つ飽和磁化が従来のものと比較
して飛躍的に向上したバリウムフェライト磁性粉の製法
を提供することにある。
で、焼結しておらず、且つ飽和磁化が従来のものと比較
して飛躍的に向上したバリウムフェライト磁性粉の製法
を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意検討した結
果、バリウム化合物で被覆した針状のオキシ水酸化鉄又
は酸化鉄を焼成して針状バリウムフェライト磁性粉を製
造する際に、予め、上記オキシ水酸化鉄又は酸化鉄の粒
子表面をSi及びAlの少なくとも1種の元素の酸化物及び
/又は水酸化物で被覆しておくことにより、焼結が少な
くなり、しかも、飽和磁化が向上した針状バリウムフェ
ライト磁性粉が得られることを知見した。
果、バリウム化合物で被覆した針状のオキシ水酸化鉄又
は酸化鉄を焼成して針状バリウムフェライト磁性粉を製
造する際に、予め、上記オキシ水酸化鉄又は酸化鉄の粒
子表面をSi及びAlの少なくとも1種の元素の酸化物及び
/又は水酸化物で被覆しておくことにより、焼結が少な
くなり、しかも、飽和磁化が向上した針状バリウムフェ
ライト磁性粉が得られることを知見した。
また、本発明者等は、針状のオキシ水酸化鉄又は酸化
鉄をバリウム化合物で被覆する際に、塩化バリウム等の
水溶性バリウム化合物を含む針状のオキシ水酸化鉄又は
酸化鉄のスラリーに、水酸化アルカリを添加してpHを8
以上にし、このスラリーに炭酸ガス又は炭酸塩の炭酸源
を添加し、pH8〜12の範囲で炭酸バリウムを析出させる
ことにより、微細な炭酸バリウムのコロイド粒子を生成
させることができ、上記オキシ水酸化鉄又は酸化鉄を炭
酸バリウムで均一に被覆でき、磁気特性の優れた針状バ
リウムフェライト磁性粉が得られることを知見した。
鉄をバリウム化合物で被覆する際に、塩化バリウム等の
水溶性バリウム化合物を含む針状のオキシ水酸化鉄又は
酸化鉄のスラリーに、水酸化アルカリを添加してpHを8
以上にし、このスラリーに炭酸ガス又は炭酸塩の炭酸源
を添加し、pH8〜12の範囲で炭酸バリウムを析出させる
ことにより、微細な炭酸バリウムのコロイド粒子を生成
させることができ、上記オキシ水酸化鉄又は酸化鉄を炭
酸バリウムで均一に被覆でき、磁気特性の優れた針状バ
リウムフェライト磁性粉が得られることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、針状
のオキシ水酸化鉄又は酸化鉄、水溶性バリウム化合物、
及び水酸化アルカリを含む、pHが8以上の水分散スラリ
ーに、炭酸ガス及び/又は炭酸塩を添加しpH8〜12とし
て上記オキシ水酸化鉄又は酸化鉄の表面を炭酸バリウム
で被覆し、次いで、炭酸バリウムで被覆されたオキシ水
酸化鉄又は酸化鉄を、Si及びAlの少なくとも一種の元素
の酸化物及び/又は水酸化物で更に被覆し、次いで、濾
過、水洗、乾燥した後、700〜1000℃で焼成することを
特徴とする針状バリウムフェライト磁性粉の製法を提供
するものである。
のオキシ水酸化鉄又は酸化鉄、水溶性バリウム化合物、
及び水酸化アルカリを含む、pHが8以上の水分散スラリ
ーに、炭酸ガス及び/又は炭酸塩を添加しpH8〜12とし
て上記オキシ水酸化鉄又は酸化鉄の表面を炭酸バリウム
で被覆し、次いで、炭酸バリウムで被覆されたオキシ水
酸化鉄又は酸化鉄を、Si及びAlの少なくとも一種の元素
の酸化物及び/又は水酸化物で更に被覆し、次いで、濾
過、水洗、乾燥した後、700〜1000℃で焼成することを
特徴とする針状バリウムフェライト磁性粉の製法を提供
するものである。
以下、本発明のバリウムフェライト磁性粉の製法につ
いて詳述する。
いて詳述する。
本発明で用いられる針状のオキシ水酸化鉄及び酸化鉄
としては、α−FeOOH、β−FeOOH、γ−FeOOH、α−Fe2
O3、及びγ−Fe2O3の何れであっても良いが、良好な針
状バリウムフェライトを得るためには、枝分かれのない
もの、粒度分布の揃ったものが好ましく、平均長軸長0.
1〜1.0μm及び平均短軸長0.01〜0.1μmの範囲のもの
を使用するのが好ましい。
としては、α−FeOOH、β−FeOOH、γ−FeOOH、α−Fe2
O3、及びγ−Fe2O3の何れであっても良いが、良好な針
状バリウムフェライトを得るためには、枝分かれのない
もの、粒度分布の揃ったものが好ましく、平均長軸長0.
1〜1.0μm及び平均短軸長0.01〜0.1μmの範囲のもの
を使用するのが好ましい。
而して、本発明のバリウムフェライト磁性粉の製法を
実施するには、先ず、上記オキシ水酸化鉄又は酸化鉄
(以下、原料鉄化合物という)を次のようにして炭酸バ
リウムで被覆する。
実施するには、先ず、上記オキシ水酸化鉄又は酸化鉄
(以下、原料鉄化合物という)を次のようにして炭酸バ
リウムで被覆する。
原料鉄化合物及び塩化バリウム等の水溶性バリウム化
合物を水に加えて、原料鉄化合物の水分散スラリーを調
製する。この際、スラリー濃度は、原料鉄化合物5〜7g
/程度とするのが好ましい。
合物を水に加えて、原料鉄化合物の水分散スラリーを調
製する。この際、スラリー濃度は、原料鉄化合物5〜7g
/程度とするのが好ましい。
次いで、上記スラリーに水酸化アルカリを添加して、
スラリーのpHを8以上にした後、炭酸ガス及び/又は炭
酸塩を添加し、pH8〜12の範囲で炭酸バリウムを析出さ
せて、炭酸バリウムで被覆された原料鉄化合物を得る。
即ち、例えば、水溶性バリウム化合物として塩化バリウ
ムを用いた場合、水酸化アルカリの添加によりスラリー
中の塩化バリウムは水酸化バリウムとなるが、pH8以上
では水酸化バリウムの水に対する溶解度はBaO換算で3.8
4g/100g(20℃)であるから、溶解度以下の濃度にして
おけば水酸化バリウムは溶解している。この状態で炭酸
源を添加すると、速やかに微細な炭酸バリウムが析出
し、原料鉄化合物に被着するのである。この際、スラリ
ーのpHを8〜12の範囲に保持するのは、pHを7以下にす
ると炭酸バリウムが溶解し始め、またpHを12超とすると
充分に微細な炭酸バリウムが得られないからである。
スラリーのpHを8以上にした後、炭酸ガス及び/又は炭
酸塩を添加し、pH8〜12の範囲で炭酸バリウムを析出さ
せて、炭酸バリウムで被覆された原料鉄化合物を得る。
即ち、例えば、水溶性バリウム化合物として塩化バリウ
ムを用いた場合、水酸化アルカリの添加によりスラリー
中の塩化バリウムは水酸化バリウムとなるが、pH8以上
では水酸化バリウムの水に対する溶解度はBaO換算で3.8
4g/100g(20℃)であるから、溶解度以下の濃度にして
おけば水酸化バリウムは溶解している。この状態で炭酸
源を添加すると、速やかに微細な炭酸バリウムが析出
し、原料鉄化合物に被着するのである。この際、スラリ
ーのpHを8〜12の範囲に保持するのは、pHを7以下にす
ると炭酸バリウムが溶解し始め、またpHを12超とすると
充分に微細な炭酸バリウムが得られないからである。
また、上記水酸化アルカリとしては、水酸化ナトリウ
ムが好ましく、また、上記炭酸塩としては、炭酸ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウム等が好ましい。
ムが好ましく、また、上記炭酸塩としては、炭酸ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウム等が好ましい。
次に、上記の如くして炭酸バリウムで被覆された原料
鉄化合物を、次のようにしてSi及びAlの少なくとも一種
の元素の酸化物及び/又は水酸化物で更に被覆する。
鉄化合物を、次のようにしてSi及びAlの少なくとも一種
の元素の酸化物及び/又は水酸化物で更に被覆する。
炭酸バリウムで被覆された原料鉄化合物に、水ガラ
ス、ケイ酸ソーダ等のSi化合物及び/又はアルミン酸ソ
ーダ、塩化アルミニウム等のAl化合物を添加し、Si,Al
の酸化物及び/又は水酸化物を付着させる。
ス、ケイ酸ソーダ等のSi化合物及び/又はアルミン酸ソ
ーダ、塩化アルミニウム等のAl化合物を添加し、Si,Al
の酸化物及び/又は水酸化物を付着させる。
この際、Siとして水ガラスやケイ酸ソーダ、Alとして
アルミン酸ソーダのようなアルカリ性のものを使用する
場合は、塩酸や炭酸ガス等を添加することにより、また
塩化アルミニウム等のような酸性のものを使用する場合
は、アルカリを添加することにより、それぞれpHを8〜
12に調整することが好ましい。
アルミン酸ソーダのようなアルカリ性のものを使用する
場合は、塩酸や炭酸ガス等を添加することにより、また
塩化アルミニウム等のような酸性のものを使用する場合
は、アルカリを添加することにより、それぞれpHを8〜
12に調整することが好ましい。
Si,Alの酸化物及び/又は水酸化物の被着量は、Feに
対して、Siは好ましくは0.1〜2.0モル%、より好ましく
は0.5〜1.0モル%、Alは好ましくは0.1〜4.0モル%、よ
り好ましくは0.5〜2.0モル%である。
対して、Siは好ましくは0.1〜2.0モル%、より好ましく
は0.5〜1.0モル%、Alは好ましくは0.1〜4.0モル%、よ
り好ましくは0.5〜2.0モル%である。
次いで、上記の如くしてSi,Alの酸化物及び/又は水
酸化物で更に被覆された原料鉄化合物のスラリーを濾
過、水洗、乾燥し、粉末を得る。
酸化物で更に被覆された原料鉄化合物のスラリーを濾
過、水洗、乾燥し、粉末を得る。
然る後、上記粉末を700〜1000℃で焼成し、本発明に
係る針状バリウムフェライト磁性粉を得る。
係る針状バリウムフェライト磁性粉を得る。
焼成温度が700℃のように低い場合は、100時間のよう
な長時間の焼成により充分な飽和磁化を得ることができ
る。また、焼成が1000℃のような高温の場合は、数分〜
数10分で充分な飽和磁化が得られる。更に好ましくは、
800℃で5時間、又は900℃で1時間のような焼成条件で
ある。即ち、焼成温度800〜900℃、焼成時間1〜5時間
が現実的な範囲として推奨できるが、本発明において
は、Si又はAlの酸化物及び/又は水酸化物の添加によ
り、900〜1000℃でも焼結の少ないバリウムフェライト
磁性粉を得ることができる。
な長時間の焼成により充分な飽和磁化を得ることができ
る。また、焼成が1000℃のような高温の場合は、数分〜
数10分で充分な飽和磁化が得られる。更に好ましくは、
800℃で5時間、又は900℃で1時間のような焼成条件で
ある。即ち、焼成温度800〜900℃、焼成時間1〜5時間
が現実的な範囲として推奨できるが、本発明において
は、Si又はAlの酸化物及び/又は水酸化物の添加によ
り、900〜1000℃でも焼結の少ないバリウムフェライト
磁性粉を得ることができる。
この様にして得られる本発明に係るバリウムフェライ
ト磁性粉は、長さ0.1〜1.0μm及び幅0.01〜0.1μmの
針状粉末であり、焼結がきわめて少なく且つ飽和磁化が
高いものである。
ト磁性粉は、長さ0.1〜1.0μm及び幅0.01〜0.1μmの
針状粉末であり、焼結がきわめて少なく且つ飽和磁化が
高いものである。
尚、本発明においては、焼成する前に酸化硼素(B
2O3)や酸化ビスマス(Bi2O3)等の融剤を加えても良
い。B2O3は750℃以上で飽和磁化を向上させる効果があ
るが、焼結も促進する。また、Bi2O3は850℃付近、即ち
Bi2O3の融点付近で飽和磁化を向上させる効果がある。
これらの融剤は、バリウムフェライトに対して1重量%
程度の添加では焼結はほとんど進まない。従って、融剤
を添加する場合、その好ましい添加量は1〜5重量%で
ある。
2O3)や酸化ビスマス(Bi2O3)等の融剤を加えても良
い。B2O3は750℃以上で飽和磁化を向上させる効果があ
るが、焼結も促進する。また、Bi2O3は850℃付近、即ち
Bi2O3の融点付近で飽和磁化を向上させる効果がある。
これらの融剤は、バリウムフェライトに対して1重量%
程度の添加では焼結はほとんど進まない。従って、融剤
を添加する場合、その好ましい添加量は1〜5重量%で
ある。
また、本発明においては、保磁力制御剤としてのCo及
びTiを添加することもでき、これらの添加は、バリウム
化合物被着と同時あるいはその前後に行えば良い。
びTiを添加することもでき、これらの添加は、バリウム
化合物被着と同時あるいはその前後に行えば良い。
以下に実施例を比較例と共に挙げ、本発明を更に具体
的に説明する。
的に説明する。
実施例1〜4 針状ゲーサイト(α−FeOOH)66.6g及び塩化バリウム
(BaCl2・2H2O)16.8gを脱イオン水に加えて10の分散
スラリーとし、これを撹拌しながら、水酸化ナトリウム
(NaOH)11gを脱イオン水に溶解して加え、スラリーのp
Hを12にする。これに炭酸ガスを3/分で8分間通
じ、スラリーのpHを10.5とする。これに水ガラスをSiと
して下記表1に示す割合で添加し、良く撹拌する。得ら
れたスラリーを濾過、水洗、乾燥して固型物を得る。得
られた固型物を空気雰囲気下で900℃で5時間焼成し
て、針状バリウムフェライト磁性粉をそれぞれ得た。
(BaCl2・2H2O)16.8gを脱イオン水に加えて10の分散
スラリーとし、これを撹拌しながら、水酸化ナトリウム
(NaOH)11gを脱イオン水に溶解して加え、スラリーのp
Hを12にする。これに炭酸ガスを3/分で8分間通
じ、スラリーのpHを10.5とする。これに水ガラスをSiと
して下記表1に示す割合で添加し、良く撹拌する。得ら
れたスラリーを濾過、水洗、乾燥して固型物を得る。得
られた固型物を空気雰囲気下で900℃で5時間焼成し
て、針状バリウムフェライト磁性粉をそれぞれ得た。
得られたバリウムフェライト磁性粉は、何れも、X線
回析スペクトルによりマグネトプランバイト型であるこ
とを確認した。また、これらのバリウムフェライト磁性
粉それぞれについて、振動試料型磁力計で磁気特性を、
透過型挙電子顕微鏡で焼結状態をそれぞれ測定した。そ
の結果を下記表1に示す。
回析スペクトルによりマグネトプランバイト型であるこ
とを確認した。また、これらのバリウムフェライト磁性
粉それぞれについて、振動試料型磁力計で磁気特性を、
透過型挙電子顕微鏡で焼結状態をそれぞれ測定した。そ
の結果を下記表1に示す。
実施例5〜8 実施例1〜4において、水ガラスを添加する代わり
に、塩化アルミニウム(AlCl3・6H2O)を水に溶解した
ものをAlとして下記表1に示す割合で添加する以外は、
実施例1〜4と同様にして針状バリウムフェライト磁性
粉をそれぞれ得た。
に、塩化アルミニウム(AlCl3・6H2O)を水に溶解した
ものをAlとして下記表1に示す割合で添加する以外は、
実施例1〜4と同様にして針状バリウムフェライト磁性
粉をそれぞれ得た。
得られたバリウムフェライト磁性粉は、何れも、X線
回析スペクトルによりマグネトプランバイト型であるこ
とを確認した。また、これらのバリウムフェライト磁性
粉それぞれの磁気特性及び焼結状態を実施例1〜4と同
様の方法で測定した。その結果を下記表1に示す。
回析スペクトルによりマグネトプランバイト型であるこ
とを確認した。また、これらのバリウムフェライト磁性
粉それぞれの磁気特性及び焼結状態を実施例1〜4と同
様の方法で測定した。その結果を下記表1に示す。
実施例9 実施例2において、水ガラスを添加した後、更に塩化
アルミニウム(AlCl3・6H2O)を水に溶解したものをAl
として下記表1に示す割合で添加する以外は、実施例2
と同様にして針状バリウムフェライト磁性粉を得た。
アルミニウム(AlCl3・6H2O)を水に溶解したものをAl
として下記表1に示す割合で添加する以外は、実施例2
と同様にして針状バリウムフェライト磁性粉を得た。
得られたバリウムフェライト磁性粉の磁気特性及び焼
結状態を実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結
果を下記表1に示す。
結状態を実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結
果を下記表1に示す。
実施例10 針状ゲーサイト(α−FeOOH)55.5g、塩化バリウム
(BaCl2・2H2O)16.8g、塩化コバルト(CoCl2・2H2O)1
0.4g及び塩化チタン(TiCl4)11.9gを脱イオン水に加え
て10の分散スラリーとし、これを撹拌しながら、水酸
化ナトリウム(NaOH)26gを脱イオン水に溶解して加
え、スラリーのpHを12にする。これに炭酸ナトリウム
(Na2Co3)14.57g脱イオン水に溶解したものを加え、ス
ラリーのpHを10.5とする。これに水ガラスをSiとして下
記表1に示す割合で添加し、良く撹拌する。得られたス
ラリーを濾過、水洗、乾燥して固型物を得る。得られた
固型物を空気雰囲気下で1000℃で1時間焼成して、針状
バリウムフェライト磁性粉を得た。
(BaCl2・2H2O)16.8g、塩化コバルト(CoCl2・2H2O)1
0.4g及び塩化チタン(TiCl4)11.9gを脱イオン水に加え
て10の分散スラリーとし、これを撹拌しながら、水酸
化ナトリウム(NaOH)26gを脱イオン水に溶解して加
え、スラリーのpHを12にする。これに炭酸ナトリウム
(Na2Co3)14.57g脱イオン水に溶解したものを加え、ス
ラリーのpHを10.5とする。これに水ガラスをSiとして下
記表1に示す割合で添加し、良く撹拌する。得られたス
ラリーを濾過、水洗、乾燥して固型物を得る。得られた
固型物を空気雰囲気下で1000℃で1時間焼成して、針状
バリウムフェライト磁性粉を得た。
得られたバリウムフェライト磁性粉の磁気特性及び焼
結状態を実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結
果を下記表1に示す。
結状態を実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結
果を下記表1に示す。
比較例1 実施例1〜4において、水ガラスを添加しない以外
は、実施例1〜4と同様にして針状バリウムフェライト
磁性粉を得た。
は、実施例1〜4と同様にして針状バリウムフェライト
磁性粉を得た。
得られたバリウムフェライト磁性粉の磁気特性及び焼
結状態を実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結
果を下記表1に示す。
結状態を実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結
果を下記表1に示す。
比較例2 針状ゲーサイト(α−FeOOH)66.6g及び塩化バリウム
(BaCl2・2H2O)16.8gを脱イオン水に加えて10の分散
スラリーとした。これに炭酸ナトリウム(Na2CO3)14.5
7gを脱イオン水に溶解して加える。これに水ガラスをSi
として下記表1に示す割合で添加し、良く撹拌する。得
られたスラリーを濾過、水洗、乾燥して固型物を得る。
得られた固型物を空気雰囲気下で900℃で5時間焼成し
て、針状バリウムフェライト磁性粉を得た。
(BaCl2・2H2O)16.8gを脱イオン水に加えて10の分散
スラリーとした。これに炭酸ナトリウム(Na2CO3)14.5
7gを脱イオン水に溶解して加える。これに水ガラスをSi
として下記表1に示す割合で添加し、良く撹拌する。得
られたスラリーを濾過、水洗、乾燥して固型物を得る。
得られた固型物を空気雰囲気下で900℃で5時間焼成し
て、針状バリウムフェライト磁性粉を得た。
得られたバリウムフェライト磁性粉の磁気特性及び焼
結状態を実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結
果を下記表1に示す。
結状態を実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結
果を下記表1に示す。
比較例3 比較例2において、炭酸ナトリウム(Na2CO3)を加え
る代わりに、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)11.55g加え
る以外は、比較例2と同様にして針状バリウムフェライ
ト磁性粉を得た。
る代わりに、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)11.55g加え
る以外は、比較例2と同様にして針状バリウムフェライ
ト磁性粉を得た。
得られたバリウムフェライト磁性粉の磁気特性及び焼
結状態を実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結
果を下記表1に示す。
結状態を実施例1〜4と同様の方法で測定した。その結
果を下記表1に示す。
〔発明の効果〕 本発明のバリウムフェライト磁性粉の製法によれば、
針状で、焼結がきわめて少なく、且つ飽和磁化が従来の
ものと比較して飛躍的に向上したバリウムフェライト磁
性粉を得ることができる。
針状で、焼結がきわめて少なく、且つ飽和磁化が従来の
ものと比較して飛躍的に向上したバリウムフェライト磁
性粉を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 明 群馬県渋川市金井425番地 関東電化工 業株式会社研究開発センター内 (72)発明者 杉本 光男 東京都練馬区氷川台4―56―5 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 49/00 - 49/08
Claims (1)
- 【請求項1】針状のオキシ水酸化鉄又は酸化鉄、水溶性
バリウム化合物、及び水酸化アルカリを含む、pHが8以
上の水分散スラリーに、炭酸ガス及び/又は炭酸塩を添
加しpH8〜12として上記オキシ水酸化鉄又は酸化鉄の表
面を炭酸バリウムで被覆し、次いで、炭酸バリウムで被
覆されたオキシ水酸化鉄又は酸化鉄を、Si及びAlの少な
くとも一種の元素の酸化物及び/又は水酸化物で更に被
覆し、次いで、濾過、水洗、乾燥した後、700〜1000℃
で焼成することを特徴とする針状バリウムフェライト磁
性粉の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2273050A JP2806619B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 針状バリウムフェライト磁性粉の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2273050A JP2806619B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 針状バリウムフェライト磁性粉の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04149031A JPH04149031A (ja) | 1992-05-22 |
JP2806619B2 true JP2806619B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=17522465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2273050A Expired - Fee Related JP2806619B2 (ja) | 1990-10-11 | 1990-10-11 | 針状バリウムフェライト磁性粉の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2806619B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3686167B2 (ja) * | 1996-06-10 | 2005-08-24 | 日鉄鉱業株式会社 | 多層膜被覆粉体 |
JP5917452B2 (ja) * | 2013-07-08 | 2016-05-18 | 富士フイルム株式会社 | 六方晶フェライト磁性粒子の製造方法、および磁気記録媒体の製造方法 |
-
1990
- 1990-10-11 JP JP2273050A patent/JP2806619B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04149031A (ja) | 1992-05-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4390361A (en) | Process for preparing ferromagnetic particles comprising metallic iron | |
JP2806619B2 (ja) | 針状バリウムフェライト磁性粉の製法 | |
US4456475A (en) | Process for preparing ferromagnetic particles comprising metallic iron | |
JP2889354B2 (ja) | 針状バリウムフェライト磁性粉及びその製造法 | |
JP2796189B2 (ja) | 針状バリウムフェライト磁性粉の製造法 | |
JPH02283622A (ja) | 磁気記録用板状複合フェライト微粒子粉末及びその製造法 | |
JPS60255628A (ja) | 磁気記録用板状Baフエライト微粒子粉末及びその製造法 | |
JP2806618B2 (ja) | 針状バリウムフェライト磁性粉の製造方法 | |
JP2547000B2 (ja) | 磁気記録用強磁性微粉末 | |
JP2607920B2 (ja) | 磁気記録用板状複合フェライト微粒子粉末及びその製造法 | |
JPS60255629A (ja) | 磁気記録用板状Baフェライト微粒子粉末及びその製造法 | |
JP2965606B2 (ja) | 金属磁性粉末の製造方法 | |
JP2651795B2 (ja) | 磁気記録用強磁性微粉末の製造方法 | |
JP2740922B2 (ja) | 磁気記録材料用金属磁性粉末の製造方法 | |
JP3011787B2 (ja) | 針状六方晶系フェライト磁性粉及びその製造方法 | |
JP2735885B2 (ja) | 磁気記録用金属磁性粉末の製造方法 | |
JPH0614486B2 (ja) | 磁気記録用板状複合フェライト微粒子粉末及びその製造法 | |
JPH06104575B2 (ja) | 板状Baフエライト微粒子粉末の製造法 | |
JP3087808B2 (ja) | 磁気記録用磁性粒子粉末の製造法 | |
JP2678480B2 (ja) | 金属磁性粉 | |
JPH0524868B2 (ja) | ||
JPH0553843B2 (ja) | ||
JPH0372014B2 (ja) | ||
JPS61295236A (ja) | 微粒子状マグネトプランバイト型フエライトの製造法 | |
JPS5893806A (ja) | 針状晶合金磁性粒子粉末の製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080724 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090724 Year of fee payment: 11 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |