JPH05247760A - 複合加工糸の製造方法 - Google Patents

複合加工糸の製造方法

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JPH05247760A
JPH05247760A JP4079339A JP7933992A JPH05247760A JP H05247760 A JPH05247760 A JP H05247760A JP 4079339 A JP4079339 A JP 4079339A JP 7933992 A JP7933992 A JP 7933992A JP H05247760 A JPH05247760 A JP H05247760A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スパン調の風合いを有する複合加工糸の製造
方法を提供する。 【構成】 2本の未延伸糸Y1 及びY2 を互いに隣接す
る錘により、異なる熱収差と捲縮差で延伸仮撚加工し、
一旦巻き取ることなく直接混繊する。この場合におい
て、2本の未延伸糸Y1 とY2 の仮撚数を変える際に
は、一方の未延伸糸を2段階で延伸して、両未延伸糸の
延伸倍率を変えたり、両未延伸糸における仮撚加工され
る直前の温度をそれぞれ変えたり、未延伸糸の撚方向
(s縒り、z縒り)を互いに変えたりすれば良く、これ
らの組み合せにより、スパン調の風合いを種々変化させ
ることが可能である。 【効果】 異収縮混繊等により熱収差の制御を自在にす
ることができ、毛羽の発生がなく、糸切れのないスパン
調の複合加工糸が得られる。又、撚方向を互いに異なら
せて混繊を行った場合には、ノントルク糸が製造でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スパン調の風合いを有
する複合加工糸の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、2以上の捲縮糸を混繊するこ
とにより嵩高加工糸を製造することが知られており、例
えば特公昭60−9138号公報には、高伸縮性捲縮糸と低伸
縮性捲縮糸を使用し、伸縮性が低い方の捲縮糸の給糸速
度を5〜30%大きくしてタスラン加工を行うことによ
って複合嵩高糸を製造する方法が開示されている。しか
しながら、この方法の場合には、予め異なる伸縮性を有
した2種類の捲縮糸を製造する必要があるために工程が
多くなり、又、工程が複雑である。
【0003】そこで、最近では、一つの工程により嵩高
加工糸を製造することが開発され、例えば、特開昭58−
13729号公報には、同一銘柄の2本の糸条を同一条件
で、2段ヒーター型仮撚機により隣合う錘で仮撚加工
し、引き揃え合糸した状態で第2ヒーターを通過させる
ことにより、引揃嵩高仮撚加工糸を製造する方法が記載
されている。しかし、ここに記載される方法は、同じ条
件で仮撚加工された2本の糸条を単に引き揃えて加熱す
ることで、集束性や抱合性を付与するものであって、こ
のような方法により得られる加工糸では、これを構成す
る各糸の捲縮性が等しいために、用途に応じて捲縮性の
程度を自在に調整することが難しい。
【0004】又、特開昭60− 59137号公報には、交差し
た構造を有するベルト式仮撚装置を使用し、複数本のマ
ルチフィラメント糸から、糸の太さに関係なく捲縮の細
かいテクスチャードヤーンを製造することが開示されて
いるが、上記公報に開示される方法は、各糸の捲縮性を
調整することが難しく、加工安定性に欠ける。
【0005】更に、特開昭62−117839号公報には、仮撚
加工を施した糸条と強撚を施した糸条を合糸することに
よって嵩高複合糸を製造する方法が開示されているが、
この方法では、2つの糸条を引き揃え合糸前に、予めど
ちらの糸条も所定の条件を満たすものに加工しなければ
ならないという制限がある。従って、熱収縮差等を設け
るためには特別な糸条を用意する必要がある。又、この
方法の場合には、スピナーの素通し等が行われることに
より、糸条の長手方向に撚の斑が生じるという問題もあ
った。
【0006】上述の如く、これらの方法はいずれも、簡
単に捲縮性を調整できるものではないために、スパン調
の風合いを有する複合加工糸を簡単に安定して製造する
のに適していない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術における問題点を解決し、スパン調の風合いを
有する複合加工糸を製造するための方法を提供すること
を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、2本の未
延伸糸を互いに隣接する錘において同時に延伸仮撚加工
する際、両方の糸を異なる熱収差と捲縮差とするため
(仮撚数を異なったものとするため)に、延伸倍率、ヒ
ーター温度、仮撚装置のディスク枚数、撚方向の条件を
適宜調整し、仮撚加工により得られた糸を直接混繊イン
ターレース加工することにより、仮撚操業性に優れ、ス
パン調の風合いを有した複合加工糸が製造できることを
見出した。即ち、本発明の複合加工糸の製造方法は、2
本の未延伸糸Y1 及びY2 を互いに隣接する錘により、
異なる熱収差と捲縮差で延伸仮撚加工し、一旦巻き取る
ことなく直接混繊することを特徴とする。
【0009】又、本発明の複合加工糸の製造方法は、2
本の未延伸糸Y1 及びY2 を異なった熱収差と捲縮差に
加工する際、一方の未延伸糸を2段階で延伸して、両未
延伸糸の延伸倍率を変えたり、両未延伸糸における仮撚
加工される直前の温度をそれぞれ変えたり、未延伸糸の
撚方向(s縒り、z縒り)を互いに変えたりすることを
特徴とするものでもあり、これらを組み合せて、両未延
伸糸の熱収率と捲縮率を異ならせても良く、スパン調の
風合いを種々変化させることが可能である。
【0010】まず、本発明の方法を用いて、スパン調の
複合加工糸を製造する際の加工工程の具体例を図1に示
す。図1に示される加工工程にあっては、未延伸糸Y1
が、第1フィードローラ1及び第2フィードローラ2を
経てヒーター3で加熱され、加熱された状態で仮撚装置
4において仮撚加工される。この場合において、未延伸
糸Y1 は、第1フィードローラ1と第2フィードローラ
2の間と、第2フィードローラ2とデリベリローラ5の
間において2段階で延伸可能であり、各ローラ間の延伸
倍率がそれぞれDR1 、DR2 で、未延伸糸Y1 全体の
延伸倍率がDRである。
【0011】これに対して、未延伸糸Y2 は、延伸され
ずに第2フィードローラ2に送られ、第2フィードロー
ラ2と第3フィードローラ5間において延伸倍率DR2
で延伸されるだけである。しかも、未延伸糸Y2 側には
第2フィードローラ2とデリベリローラ5の間にヒータ
ー3が存在せず、未延伸糸Y2 は仮撚装置4により室温
で仮撚される。その後、仮撚加工が施された未延伸糸Y
1 とY2 は共に、デリベリローラ5により引き取られた
後、インターレース装置6において流体交絡処理され、
巻取チーズ7として巻取られる。本発明では、未延伸糸
1 とY2 が共に捲縮糸に加工されることで抱合可能と
なる。
【0012】このような本発明の方法に適した未延伸糸
1 及びY2 は、ポリエステルフィラメント糸であっ
て、ポリエチレンテレフタレートを主要構成単位とする
ものであれば特に限定されるものではない。又、未延伸
糸Y1 及びY2 の配向度も通常の仮撚加工が可能な範囲
であれば良いが、操業性の点では、複屈折率が15×1
-3〜100×10-3の範囲の未延伸糸が好ましい。こ
の他、未延伸糸Y1 及びY2 の繊度に関しても通常の仮
撚加工に使用されるもので良い。特に、本発明では、2
段階で延伸される未延伸糸Y1 に、1段階で延伸される
未延伸糸Y2 よりも配向の低いものを使用することが好
ましく、このような組合せで図1に示される仮撚加工
(未延伸糸Y2 の仮撚温度が室温)を行った場合には、
未延伸糸Y2 の熱収値がそのまま残り、高い沸騰収縮率
を有したものとなる。尚、本発明では、同一の未延伸糸
を用いることも可能である。
【0013】本発明における延伸倍率(DR)は、伸度
の高い未延伸糸Y1 を基準としてDR1 ×DR2
〔(E+100)/100〕×0.55〜0.65(た
だし、Eは未延伸糸の破断伸度を示す)の式を満たす範
囲であり、好ましい延伸倍率の範囲は、約1.54〜
1.82倍である。
【0014】尚、本発明では、未延伸糸Y1 及びY2
仮撚する際の仮撚装置4として、スピンドル方式、フリ
クション方式、空気ノズル方式等の種々のものを用いる
ことができるが、高速加工が行えるという点ではフリク
ション方式が好ましい。このようなフリクション方式の
仮撚装置4の場合には、ディスクの枚数を変えることで
撚の状態を簡単に調整することができ、未延伸糸Y1
の仮撚装置4と未延伸糸Y2 側の仮撚装置4とは、それ
ぞれ異なった枚数のディスクで構成されるのが一般的で
ある。
【0015】更に本発明では、未延伸糸Y1 及びY2
撚方向を互いに異ならせ、一方がs縒りで、他方がz縒
りである複合糸としても良く、このような複合糸を製造
する場合には、未延伸糸Y1 及びY2 に対する各仮撚装
置4の撚方向を変えて、混繊を行う。このようにしてs
縒り−z縒りの複合加工を行うと、ノントルク糸が得ら
れる。
【0016】図2は、本発明の方法を用いてスパン調の
複合加工糸を製造する際の別の加工工程の具体例を示す
ものであり、図2に示される加工工程では、未延伸糸Y
1 とY2 の両方がそれぞれヒーター3により加熱され、
その後、各仮撚装置4で仮撚される。この際、未延伸糸
1 の仮撚時の温度をガラス転移点以上とし、未延伸糸
2 の仮撚時の温度をガラス転移点以下とすることが好
ましく、本発明では、それぞれの未延伸糸に対するヒー
ター温度が適宜調整される。しかしながら、本発明で
は、未延伸糸Y1 及びY2 の延伸倍率を適宜選ぶことに
よって、未延伸糸Y2 の仮撚時の温度をガラス転移点以
上とした場合でも、優れたスパン調の風合いを有した複
合加工糸を製造することができる。尚、本発明により得
られる複合加工糸は、一般に、図1に示されるようにし
て未延伸糸Y2 を室温で仮撚加工した場合にはシルキー
調に近い風合いのものとなり、図2に示されるようにし
てガラス転移点以上で仮撚加工した場合にはウール調に
近い風合いのものとなる。このように、熱収差を生かす
か捲縮差を生かすかによって風合いの異なった複合加工
糸が製造可能である。
【0017】本発明を用いることによって製造される複
合加工糸は、沸騰収縮率が30%以上で、しかも加工糸
を構成するそれぞれの糸の捲縮復元率の差が10%以上
であるものが好ましく、このような加工糸は特に優れた
スパン調の布帛風合いを有する。尚、本発明において、
沸騰収縮率を30%以上にするには、未延伸糸Y2 の仮
撚加工時の温度をガラス転移点以下とすれば良く、他方
の未延伸糸Y1 の仮撚加工条件は、一般的な条件(例え
ば、仮撚加工時の温度がダムサムヒーターの下限温度で
ある160℃以上)で良い。以下に、本発明のスパン調
複合加工糸を製造する際の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。尚、以下の実験は全て仮
撚機として帝人精機製SDS−8(改良型、スピンドル
方式)を行ったものである。
【0018】
【実施例】
実施例1:未延伸糸Y1 の延伸倍率DRを変化させた時
の影響 使用未延伸糸として、145 d/24f、伸度 180%、複屈
折率 45 ×10-3の未延伸ポリエステルマルチフィラメン
ト糸(Y1 )と、75d/36f、伸度 120%、複屈折率 5
5 ×10-3の未延伸ポリエステルマルチフィラメント糸
(Y2 )を用い、図1に示される仮撚工程(Y1 :コン
ビネーションドローで加熱仮撚、Y2 :常温仮撚)にて
加工を行い、未延伸糸Y2 の延伸倍率を1.25倍に固
定し、未延伸糸Y1 の延伸倍率を変化させて複合加工糸
(実験 No.1 〜 6)を得た。この時の仮撚条件は、表1
及び以下に示す通りである。 糸 速 : 350m/min. 速度比(D/Y): 2.012 インターレースオーバーフィード: 7.5% エアー圧力 : 2.5 kg/cm2
【0019】
【表1】
【0020】得られた複合加工糸の仮撚操作性と筒編地
風合いを評価し、その結果を表1に併記した。この実験
結果から、未延伸糸Y2 の延伸倍率が1.25倍である
時の、未延伸糸Y1 の好ましい延伸倍率は1.625〜
1.82倍である。尚、この表において、○は操作性良
好又は風合い良好を示し、×は操作性不良又は風合い不
良を示し、捲縮復元率CR(%)及び沸騰収縮率Sh
(%)の値は、以下の方法に従って測定されたものであ
る。
【0021】〔捲縮復元率CRの測定方法〕まず、デニ
ール数×0.1gの張力を加えながら10回捲の綛を作
り、この綛を沸騰水中に無荷重で10分間入れ、その
後、綛に総デニール数×0.1gの水中荷重と、総デニ
ール数×2mgの水中荷重を掛け、水中(水温20±2
℃)に吊り下げる。そして、2分後の綛の長さを測定
し、この長さをa(mm)とする。その後、重い方の荷重の
みを外し、2分後の綛の長さを測定し、この長さをb(m
m)とする。このようにして得られたa及びbから、以下
の式によって捲縮復元率を算出した。 捲縮復元率CR(%)=(a−b)/a × 100
【0022】〔沸騰収縮率Shの測定方法〕まず、デニ
ール数×0.1gの張力を加えながら10回捲の綛を作
り、この綛に総デニール数×0.1gの水中荷重を掛
け、水中(水温20±2℃)に吊り下げる。そして、3
分後の綛の長さを測定し、この長さをL0 (mm)とする。
次に、綛を水中から取り出して荷重を外し、沸騰水中に
無荷重で30分間入れ、再び総デニール数×0.1gの
荷重を掛けて水中に吊り下げ、3分後の綛の長さを測定
し、この長さをL1 (mm)とする。このようにして得られ
たL0 及びL1から、以下の式によって沸騰収縮率を算
出した。 沸騰収縮率Sh(%)=(L0 −L1 )/L0 × 1
00
【0023】又、表に記載されるディスク枚数の表示
(例えば1−10−1)は、ガイドディスク(硬質クロ
ムメッキ)が1枚で、ウレタンディスクが10枚で、ガ
イドディスクが1枚であることを示す。
【0024】実施例2:未延伸糸Y2 のヒーター温度を
変化させた時の影響 未延伸糸Y1 及びY2 として、それぞれ実施例1記載の
未延伸糸Y1 を使用(同一の供給未延伸糸を使用)し、
図1に示される仮撚工程にて加工を行い、未延伸糸Y2
のヒーター温度を変化(室温〜160℃)させて複合加
工糸(実験 No.7〜15)を得た。この際、糸速、速度
比、インターレースオーバーフィード、エアー圧力は実
施例1と同じであり、仮撚条件は、表2に示す通りであ
る。表2には、各実験における仮撚操作性と筒編地風合
いの評価結果を併記した。
【0025】
【表2】
【0026】この実験結果から、未延伸糸Y1 の延伸倍
率が 1.80 、未延伸糸Y2 の延伸倍率が 1.20 の条件に
おいては、未延伸糸Y2 のヒーター温度が80℃以上で
あると、編地の風合いが悪くなることがわかる。又、実
験 No.15より、それぞれの未延伸糸に対する仮撚装置の
ディスクの枚数も、仮撚操作性及び筒編地風合いに影響
することが示されている。
【0027】実施例3:未延伸糸Y1 とY2 の両方を加
熱した時の影響 未延伸糸Y1 及びY2 として、それぞれ実施例1記載の
未延伸糸Y1 を使用(同一の供給未延伸糸を使用)し、
図2に示される仮撚工程(Y1 、Y2 ともヒーター加
熱)にて加工を行い、未延伸糸Y2 のヒーター温度を未
延伸糸Y1 と同じ180℃にして複合加工糸(実験 No.
16〜20)を得た。この際、速度比、インターレースオー
バーフィード、エアー圧力は実施例1と同じであるが、
糸速を300m/min.とし、仮撚条件には表3に記載さ
れる条件を用いた。表3には、各実験における仮撚操作
性と筒編地風合いの評価結果を併記した。
【0028】
【表3】
【0029】この実験結果より、実験 No.20の場合に
は、未延伸糸Y1 の延伸倍率が高すぎることによって毛
羽糸となった。
【0030】実施例4:未延伸糸Y1 とY2 の延伸倍率
を同じにして変化させた時の影響 未延伸糸Y1 として、実施例1記載の未延伸糸Y1 を使
用し、未延伸糸Y2 として、115 d/36f、複屈折率 5
5 ×10-3の未延伸ポリエステルマルチフィラメント糸
(Y2 )を用い、図2に示される仮撚工程(Y1 、Y2
ともヒーター加熱)にて加工を行い、未延伸糸Y1 とY
2 の延伸倍率を同じにして複合加工糸(実験 No.21〜2
6)を得た。この際、糸速、速度比、インターレースオ
ーバーフィード、エアー圧力は実施例3と同じであり、
仮撚条件は、表4に示す通りである。表4には、各実験
における仮撚操作性と筒編地風合いの評価結果を併記し
た。
【0031】
【表4】
【0032】上記の表4において、実験 No.25の場合に
は毛羽が多発し、実験 No.26の場合には糸切れが生じ
た。
【0033】上記実施例1〜4の結果から、使用する未
延伸糸Y1 及びY2 の繊度D(デニール)と、ウレタン
ディスクの枚数との間には、ウレタンディスクの枚数>
(√D)/2の関係が成り立ち、ウレタンディスクの枚
数<(√D)/2であれば仮撚領域での張力変動が大き
くなり、捲縮斑の原因となる。
【0034】
【発明の効果】本発明の方法により、毛羽の発生がな
く、糸切れのないスパン調の複合加工糸を製造すること
ができ、本発明においては、異収縮混繊等により熱収差
の制御を自在にすることが可能である。又、撚方向を互
いに異ならせて、s・z撚の混繊を行うことも可能であ
り、この場合にはノントルク糸が製造できる。
【0035】更に、本発明の方法では、同一の未延伸糸
を使用した場合であっても、延伸倍率、ヒーター温度、
仮撚装置のディスク枚数、撚方向の条件を適宜調整する
ことによって、各糸の仮撚数を変えることができ、繊
度、伸度、熱収縮率、捲縮復元率の異なる複合糸を同時
仮撚加工することでスパン調の複合加工糸を製造するこ
とが可能である。尚、本発明では、供給銘柄の組合わせ
を変えたり、仮撚条件を変えたりすることにより、種々
の風合いを有した複合加工糸を製造することができ、種
々多様にわたる用途展開を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】未延伸糸Y2 側にヒーター3が設けられていな
い、外接式スピンドルタイプ摩擦仮撚機を用いて、本発
明のスパン調の複合加工糸を製造する加工工程の一態様
を示す図である。
【図2】未延伸糸Y1 及びY2 の両方にヒーター3が設
けられた、外接式スピンドルタイプ摩擦仮撚機を用い
て、本発明のスパン調の複合加工糸を製造する加工工程
の一態様を示す図である。
【符号の説明】
1 、Y2 未延伸糸 1 第1フィードローラ 2 第2フィードローラ 3 ヒーター 4 仮撚装置(ディスク) 5 デリベリローラ 6 インターレース装置 7 巻取チーズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04B 1/16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本の未延伸糸Y1 及びY2 を互いに隣
    接する錘により、異なる熱収差と捲縮差で延伸仮撚加工
    し、一旦巻き取ることなく直接混繊することを特徴とす
    る複合加工糸の製造方法。
  2. 【請求項2】 一方の未延伸糸Y1 が2段階で延伸さ
    れ、上記未延伸糸Y1 の延伸倍率と他方の未延伸糸Y2
    の延伸倍率とが異なることを特徴とする請求項1記載の
    複合加工糸の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記未延伸糸Y1 及びY2 の、仮撚加工
    される直前の温度が、それぞれ異なることを特徴とする
    請求項1記載の複合加工糸の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記未延伸糸Y1 及びY2 の撚方向がそ
    れぞれ異なることを特徴とする請求項1記載の複合加工
    糸の製造方法。
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