JPH0491237A - シルクウール調混繊糸の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はシルクウール調、即ち仮撚加工糸に特有のスパ
ンライクな風合を有しながらしかもソフトなシルクウー
ル調風合も兼備した混線糸の製造方法に関する。

（従来の技術） 合成繊維フィラメント糸を用いて得られる風合としては
次の２種に大別される。その１つはシルキー調の風合で
あり、通常、紡糸されたフィラメントをそのままの状態
（フラットヤーン）で用いる。ただ、フラットヤーンは
ヌメリ感を有するため、そのままでは絹と同等の風合を
得ることは困難であるというのが実状である。いま１つ
の風合はスパンｔｌｉ（ウールＩＩ）の風合であり、一
般に仮撚加工法等によって捲縮を付与した加工糸を用い
ることが多い、又、仮撚加工法は、前記したヌメリ感を
も除去できるため、合成繊維フィラメントには多用され
る。ただ、前記したシルキーな風合とスパン調風合とは
相反する傾向にあるので、両者を両立することは困難で
あり、これを克服せんとして種々の提案がなされている
。

例えば、低仮撚加工糸とフラットヤーンとを交絡せしめ
る方法が特公昭６３−５６３３１号公報に記載されてい
る。

又、仮撚加工法において仮撚数を低下せしめたり、仮撚
ヒータ温度を低下せしめたりする方法等があり、特公昭
６２−１５６５４号公報、特開昭５３−１３９８２３号
公報や特開昭６３２８２３２６号公報等にその手法が記
載されている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、仮撚数を低減せしめた特公昭６３−５６
３３１号公報や特公昭６２−１５６５４号に記載のもの
は残留トルクが高く、編織後布帛の歪発生が大きくなる
問題点があった。

一方、ポリエステル糸の通常仮撚法で用いられる１８０
〜２３０℃程度の仮撚ヒータ温度よりも低い領域で仮撚
を行う特開昭５３−１３９８２３号公報に記載のもの（
１３０〜１６０℃）では未だ仮撚温度が高く、充分なシ
ルキー調の風合は得られない。

又、特開昭６３−２８２３２６号公報には８０〜１５０
℃と極めて低温域で仮撚加工を行うことが記載されてい
るけれども、該極低温域で加工を行う仮撚ヒータ構造に
ついては何ら開示がない。

即ち、一般に用いられている仮撚ヒータは液体熱媒（ダ
ムサム液）により加熱されており、かかるダムサム液は
１４０℃前後で気化しヒータ内を循環すると共に、温度
の低い部位に集合する特性を有することから、ヒータ内
の温度を均一に分布せしめることができる。ただ、前記
沸点との関係から１６０℃以下での極低温で同様の温度
制御を行うことは困難であり、ましてや１００℃以下の
ヒータ温度を得ることは不可能である。又、液体熱媒の
替わりに電熱ヒータを用いれば１００℃以下のヒータ温
度を得ることは可能であるが、を熱ヒータでは、液体熱
媒の如く均一な加熱を行うことは極めて困難である。而
して、仮燃加工を不均一な低温加熱により行うと、糸条
に染斑が発生し、品位が低下する。このため、前記従来
技術に開示された内容では、品位が高く顕著なシルクウ
ール調の風合を有した糸条を得ることはできなかった。

本発明は前記の如き問題点を解決するものであっで、シ
ルクウール調の風合を得るのに有効な低温仮撚法を改良
・進歩せしめ、仮撚法としては極低温域でしかも均一な
加熱を行ない該方法により得られた仮撚加工糸を用いこ
れを混繊糸となすことにより、従来にない高品位で顕著
なシルクウール調の風合を持った糸条の提供を行うこと
を目的とするものである。

（課題を解決するための手段） 本発明は、加熱域に設けられた液体熱媒式仮撚ヒータ直
上を走行せしめ、仮撚ヒータ直上域道遇直後の糸条温度
を６０〜１００℃となした後、下記式を満足する仮撚数
で仮撚施撚を施したポリエステル仮撚加工糸と、沸水収
縮率５％以下のポリエステルフラットヤーンとを引揃え
交絡処理を行うことを特徴とするものである。

Ｈ−（（２７５０００／　Ｄ＋６０）　　＋８００）　
Ｘ　１．１５１、０５　Ｈ＝≦Ｔ≦１．２Ｈ Ｔ：仮撚数（Ｔ／Ｍ） Ｄ：繊度（デニール） 本発明で用い得るポリエステル糸としては、ポリエチレ
ンテレフタレートを主要構成単位とするマルチフィラメ
ントならば特に限定されず、ポリエチレングリコール、
イソフタル酸その他低級アルキルエステル等の共重合成
分を含有してもよい。

又、その配向度も通常の仮撚加工が可能な範囲であれば
よいが、複屈折率（η）が８０〜１９ｏ×１０−３程度
の半延伸糸〜延伸糸を用いることが糸掛性や操業性の点
で好ましい、繊度も通常仮撚に供することの可能な２０
〜１５０デニ一ル程度のものが用い得る。

仮撚方式も特に限定されず、前記ボリュステルフィラメ
ントの配合度に関連して、ＩＮ−ＤＲＯＩＩ　（延伸同
時仮撚）方式や０ＵＴ−ＤＲＯＷ　（仮撚前後延伸）方
式等を用いてもよく、公知のシックアンドシンヤーン製
造技術と組み合わせれば大細糸を製造することも可能で
ある。又、施撚装置もスピンドル方式、フリクシラン方
式、空気ノズル方式等種々のものが用い得るが、安定し
たヒータ加熱を行なうために本発明ではフリクシラン方
式が好ましい。

以下、図面を用いて本発明を説明する。

第１図は本方法の一例を示す説明図である。同図におい
てバフケージ（図示しない）より解舒されたポリエステ
ルフィラメント糸条（Ｙ）は第１フイードローラ（１）
より仮撚域（Ｔ）　に供給される。

仮撚域（Ｔ）には仮撚ヒータ（２）が設けられ、糸条（
Ｙ）を熱セットした後、施撚装置（３）を経て解撚域（
Ｒ）へ供給され、第２フイードローラ（４）より捲縮糸
として送り出されボビン（５）に捲取られる。

以上の工程は通常の仮撚法において用いられるものであ
り、この場合、仮撚ヒータ（２）域での糸条（Ｙ）　　
は第１図の点線の如く仮撚ヒータ面に接触して走行する
。これに対し、本方法では、ガイド（６Ａ）　（６Ｂ）
を設けて糸条走行経路を屈曲せしめ仮撚ヒータ（２）直
上域を走行せしめる。

第２図はかかる仮撚ヒータ（２）近傍の拡大説明図であ
る。仮撚ヒータ（２）は前記の如く均一な加熱を行なえ
るものが必要であり、このため、ダムサム液等の液体熱
媒を内部に循環せしめる方式のものを用いる必要がある
。かかる方式の仮撚ヒータ（２）は１６０℃程度以下で
均一な加熱を行うことは不可能である。このため、従来
の糸条走行経路（イ）では糸条（Ｙ）が過加熱となって
、仮撚ヒータ直上域通過直後（第２図のＸ点付近）の糸
条温度も１４５℃程度となる。而して、ガイド（６Ａ）
　（６Ｂ）により糸条ｍ　を仮撚ヒータ（２）より離し
ていくと、仮撚ヒータ面が湾曲しているため次第に接糸
長も短くなりＸ点の糸条温度も低下する。かかる手法に
よりＸ点付近の糸条温度が６０〜１００℃となる如くガ
イド（６Ａ）　（６Ｂ）を設定する。ガイド（６Ａ）　
（６Ｂ）の位置は糸条（Ｙ）の走行速度、仮撚ヒータ（
２）の温度等により変化するが通常仮撚ヒータ中央部（
第２図の２点）において１５ｍｍ程度糸条を離した付近
となる。斯くの如く適正なガイド（６Ａ）　（６Ｂ）位
置を設定するためには、ガイド（６＾）（６Ｂ）を第２
図の如く複数設けたり、移動可能としたりすればよい、
又、ガイド（６Ａ）　（６Ｂ）は所定の位置に設定した
後、糸条走行速度を変化させてＸ点付近の糸条温度を６
０〜１００℃とすることも可能で、前記の如く２点にお
いて１５ｍｍ程度糸条（Ｙ）を離した際は、４０〜１２
０ｍ／ｍｉｎ程度の糸速で該温度範囲が得られる。

次に施撚方法について述べる。−船釣な仮撚数は公知の
如くヘパラインの公式Ｈ＝　（（２７５０００／Ｄ　十
６０）　　＋８００）　ｘ　１．１５　（Ｄは繊度デニ
ール）で示されるが、本発明では該仮撚数より５〜２０
％多い仮撚数で施撚を行う、かかる範囲の施撚により、
残留トルクは減少し布帛となした際の歪は低減する。

又、得られる捲縮糸の形状も通常の捲縮波形より細かい
捲縮から形成されるものとなり木目細かい風合が得られ
る。但し、ヘパラインの公式より１５％を超える施撚を
行うと仮撚操業性が著しく悪くなってしまう。

又、仮撚域（Ｔ）の張力は０．１５〜０．５　ｇ　／　
ｄとすることが好ましくこのため第１フイードローラ（
１）は−１０〜０％程度アンダーフィードすることが好
ましい、同様に、解撚域（Ｒ）　は前記張力Ｔに対し２
〜４倍の範囲とすることが好ましい。

以上の如く得られたポリエステル仮撚加工糸の捲縮復元
率は３０％未満であって低捲縮であるが、トルクはそれ
程高くはない。

本発明では前記の如きポリエステル仮撚加工糸とポリエ
ステルフラットヤーンとを引揃え交絡処理を施こす。

本発明に云うポリエステルフラットヤーンとは、仮撚法
等を始めとする各種捲縮加工や毛羽加工等を施こさない
ストレート且つフラットな外観を有するものを指す、し
かも該フラットヤーンは、導水収縮率が５％以下好まし
くは３％以下の低収縮な熱安定性に優れたものであるこ
とが必要である。

かかる糸条を用いることにより、後加工時に該糸条が収
縮して捲縮を発現し、シルキーな風合を損なうことがな
くなる。

第１図に於いては、パフケージ（図示しない）より解舒
された複屈折率（η）６０〜１２０×１０１程度のポリ
エステル延伸糸を１６０〜２２０℃程度のヒータ（７）
により熱セントして前記導水収縮率を有したフラットヤ
ーン（Ｆ）を得ている。

ポリエステル仮撚加工糸とフラットヤーン（Ｆ）とは第
２フイードローラ（４）上で引き揃えられ、流体交絡装
置（８）によって交絡が付与される。流体交絡装置（８
）は空気等を用いる公知のものでよく交絡数としては５
０〜７０コ／ｍ程度が適当である。又、第２フイードロ
ーラ（４）と流体交絡装置（８）との距離は抱合性を高
め、両者間に糸長差を付与しないようできるだけ少なく
することが好ましく、１００ｍｍ以下とするとよい。

（実施例） 実施例工 複屈折率（η）８０Ｘ１０−３のポリエチレンテレフタ
レートからなる１１５ｄ／３６ｆのマルチフィラメント
糸を第１図の仮撚装置を用いて仮撚加工した。仮撚条件
は次の通り。

第１フィードローラ延伸倍率　　１．６５糸条走行速度
　　　　５００ｍ／ｍｉｎ仮撚ヒータ温度　　　１６０
℃、１９０℃１９５℃ 仮撚域張力　　　　　４７　ｇ　／　ｄ解撚域張力　　
　　　３５ｇ／ｄ 又、第２図に示す如く梨地糸ガイドを用いて、糸条を仮
撚ヒータ（２点）より５〜１５ｍｍ１ｔした。

更に、複屈折率（η）１１５Ｘ１０−３のポリエチレン
テレフタレートからなる５０ｄ／３６ｆのマルチフィラ
メント糸を第１図に示す如く１６０〜２００℃のヒータ
により熱セントして清水収縮率３．５〜８．３％の低収
縮フラントヤーンとなし、前記仮撚糸と引揃え６５コ／
ｍの交絡を第２フイードローラから７０ｍｍ１ｆしたイ
ンターレース装置により付与して混繊糸を得た。結果を
第１表に示す。

実施例２ 実施例１において、Ｘ点糸条温度を８５℃、仮撚数３４
６５Ｔ／Ｍ、フラ７）ヤーン沸水収縮率を３％として、
第２フイードローラ、インターレース装置間の距離を５
０〜２００ｍｍで変化させ混繊糸の抱合性を評価した結
果を第２表に示す。

第２表 れる糸条はトルクが低いため編織時の歪も少なく、又、
糸条の製造も従来の仮撚機の若干の改造により効率よく
行なえるため、前記風合をもった製品を容易に供給でき
るものであって、婦人用素材やカジュアルウェアー等と
して新たな用途を開く極めて有用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明で用いる装置の一例を示す説明図、第２
図は同仮撚装置の仮撚ヒータ近傍の拡大説明図である。 （発明の効果） 本発明によれば仮撚糸に特有のスパンライクな（ウール
調）風合とシルキーな風合とを兼備した即ち、ふかつき
のないソフトなウールタッチの風合を得ることができる
。しかも本発明により得ら第 図 第 図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）加熱域に設けられた液体熱媒式仮撚ヒータ直上を
   走行せしめ、仮撚ヒータ直上域通過直後の糸条温度を６
   ０〜１００℃となした後、下記式を満足する仮撚数で仮
   撚施撚を施したポリエステル仮撚加工糸と、沸水収縮率
   ５％以下のポリエステルフラットヤーンとを引揃え交絡
   処理を行うことを特徴とするシルクウール調混繊糸の製
   造方法。 Ｈ＝（（２７５０００／Ｄ＋６０）＋８００）×１．１
   ５１．０５Ｈ＝≦Ｔ≦１．２Ｈ Ｔ：仮撚数（Ｔ／Ｍ） Ｄ：繊度（デニール）