JPH0524411B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 電気、ガス、石油等を熱源とする温風暖房器に
関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来、この種温風暖房器は温風の吹出し口を有
するのみで、暖房の温度分布がかたより、たとえ
ば部屋の上部温度が下部温度より高くなつて居住
性が悪くなりやすい欠点があつた。

発明の目的 本発明は、かかる悪い居住性を改善した温風暖
房器の提供を目的とするものである。

発明の構成 この目的を達成するために、本発明は温風暖房
器のキヤビネツトの下方に温風吹出口、上方に常
温風の吹出口を設け、温風吹出し口より温風を吹
出すためのフアンと、その回転駆動モータと、常
温風吹出し口より常温の風を吹出すためのフアン
とその回転駆動モータを有し、両者のモータ電源
の間に遅延装置を設け、温風吹出しフアンのモー
タが回転して温風が吹出された後、ある設定時間
の遅れをもつて常温の風を吹出すフアンモータを
回転させるように構成したものである。この構成
によつて、従来例の如き温風吹出しのみでは室内
温度の分布が悪く居住性が悪かつたのを常温風を
若干時間遅れて吹出させることによつて、暖房初
期は使用者の体感温度に大きく影響する床面に近
い部屋の下部温度をすばやく上げることができ、
温度の下部吹出しによる暖房効果が損なわれるこ
とがなく、その後、常温風を上方より混合させる
ことによつて室内温度の不均一分布を低減し、居
住性を良好にすることができる。

実施例の説明 以下に本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。図面において、本発明に直接関係しない部
分、たとえば電気ヒータとか、ガスや石油の燃焼
部、熱交換部などは省略してある。２点鎖線で囲
んであるのは温風暖房器のキヤビネツト１の概要
を示す。キヤビネツト１の下方にあるスリツト２
は温風の吹出し口、キヤビネツト１の上部にある
スリツト３は常温風の吹出口である。温風は、モ
ータ４で回転させられるフアン５（本例ではシロ
ツコフアン）によつて、スリツト２から吹出さ
れ、常温風はモータ６で回転させられるフアン７
（本例ではシロツコフアン）によつてスリツト３
から吹出される。電源（図示せず）に接続された
電線８は、電源スイツチ９の一つの接点１０に接
続されており、電源スイツチ９を閉じると電線１
１を介してモータ４に電力が供給され、その回転
と共に、温風がフアン５によつてスリツト２から
器外へ破線で囲んだ矢印１２のように吹出され室
内を暖房する。適度の室温に達する数分後に電線
１３に接続されている遅延装置１４は電力を電線
１５を介してモータ６に供給する。したがつてそ
の回転と共に常温の風がフアン７によつてスリツ
ト３から器外へ破線で囲んだ矢印１６のように吹
出され、室内の高くなりすぎた上方の温度を下
げ、温風と適当に混合し、室内の温度分布を均一
にする。遅延装置１４での遅れ時間は摘み１７を
回して調節することによつて、適当な時間にする
ことができる。

以上のような構成によつて従来例の温風吹出し
暖房器では良い居住空間が作れなかつたが、本発
明では室内温度の均一な分布が得られ、居住性を
良好にすることができる。しかも、暖房初期は使
用者の体感温度に大きく影響する床面に近い部屋
の下部温度をすばやく上げることができ、初期の
暖房効果も良好となる。

発明の効果 上記したように、本発明の温風暖房器によれ
ば、頭部のみが暖かく、脚部が寒いというような
悪い暖房効果は全くなくなり、均一な良い暖房居
住空間が作られる上に、暖房初期は床面に近い部
屋の下部温度をすばやく上げることができるの
で、初期の暖房効果も良好となる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本発明の一実施例を示す温風暖房器の
構成略図である。 １……キヤビネツト、２……温風吹出し口、３
……常温風吹出し口、４，６……モータ、５，７
……フアン、９……電源スイツチ、１４……遅延
装置、１７……遅れ時間調節用摘み。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ キヤビネツト下部の温風吹出口、キヤビネツ
   ト上部の常温風吹出口、前記温風を吹出すための
   第１のフアン、このフアンを回転させる第１のモ
   ータ、前記常温風を吹き出すための第２のフア
   ン、このフアンを回転させる第２のモータ、前記
   第１のモータに回転駆動電力を与えるための電源
   スイツチ、前記電源スイツチを閉じた後、設定し
   た遅れ時間後、前記第２のモータに回転駆動電力
   を与えるように動作する遅延装置とを備えた温風
   暖房器。 ２ 遅延装置による遅れ時間は任意に設定できる
   特許請求の範囲第１項記載の温風暖房器。