JPH0524405U - タイヤ滑止具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 非金属製タイヤ滑止具本体の幅方向両側部に
掛止される連結具の掛止部分の補強効果を得ると共に、
安全性向上を企図したタイヤ滑止具を提供する。 【構成】 非金属材料から形成されてタイヤ外周に巻付
けられる滑止具本体2の幅方向両側部に、長手方向に所
定間隔をおいて連結具3 を掛止し、これら連結具3 に、
タイヤの幅方向両側方に環状とされて配置された緊締索
4,5 を係合して滑止具本体2 をタイヤに装着するように
したタイヤ滑止具において、前記滑止具本体2 の幅方向
側部に第１及び第２の掛止部9,11を幅方向に並設し、連
結具3 にこれら第１及び第２の掛止部9,11に掛止される
被掛止部13を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、雪路、氷結路等を走行する際に、タイヤ外周に巻付装着される非 金属製のタイヤ滑止具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

例えば、タイヤ滑止具として、タイヤ外周に周方向に亘って巻付けられる滑止 具本体をゴム等の非金属弾性材料から網目状に形成し、この滑止具本体の幅方向 両側縁に、長手方向に所定間隔をおいて連結具を掛合してカシメ固定し、これら 連結具に、タイヤの幅方向両側方に環状とされて配置される緊締索を係合するこ とで、滑止具本体をタイヤに装着するようにしたものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来のものにあっては、連結具は滑止具本体の左右の側縁部にカシメ固定 されていることから、走行中の滑止具本体の動きによって、滑止具本体の連結具 掛合部分が該連結具で切断されることがある。 そこで本考案は、このような問題点に鑑みて、補強及び安全性の確保を企図し たタイヤ滑止具を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案が前記目的を達成するために講じた技術的手段は、非金属材料から形成 されてタイヤ外周に巻付けられる滑止具本体2 の幅方向両側部に、長手方向に所 定間隔をおいて連結具3 を掛止し、これら連結具3 に、タイヤの幅方向両側方に 環状とされて配置された緊締索4,5 を係合して滑止具本体2 をタイヤに装着する ようにしたタイヤ滑止具において、 前記滑止具本体2 の幅方向側部に第１及び第２の掛止部9,11を幅方向に並設し 、連結具3 にこれら第１及び第２の掛止部9,11に掛止される被掛止部13を形成し た点にある。

【０００５】

【作用】

タイヤの外周に滑止具本体2 を巻付け、該滑止具本体2 の幅方向両側部に掛止 した連結具3 に係合する緊締索4,5 によって滑止具本体2 がタイヤに装着される 。この際、滑止具本体2 の幅方向側部の連結具3 を掛止する部分は、幅方向に並 設された第１及び第２の掛止部9,11で構成され、これら第１及び第２の掛止部9, 11に連結具3 の被掛止部13が掛止されていることから、連結具3 を介して滑止具 本体2 に作用する緊締索4,5 による引張力は、第１及び第２の掛止部9,11に分散 されると共に、走行中、第１及び第２の掛止部9,11の内、どちらか一方が切断さ れたとしても、他方の掛止部によりカバーされる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。図３において、1 は自動車 等のタイヤに装着されるタイヤ滑止具を示し、該タイヤ滑止具1 は、タイヤの外 周に巻付けられる帯状の滑止具本体2 と、該滑止具本体2 の幅方向両側部に掛止 された多数個の連結具3 と、タイヤの幅方向両側方に配置され且つ各連結具3 に 亘って係合されて滑止具本体2 をタイヤ外周面上に押圧固定する一対の緊締索4, 5 とから成る。

【０００７】 滑止具本体2 は、ゴム、合成樹脂等の非金属弾性材料から網目状に構成される と共に、帯長手方向の長さがタイヤの一周の長さに形成され、内部に高張力性合 成繊維等から成る補強芯材6 が埋設されている。また、滑止具本体2 の帯長手方 向両端部には、タイヤに巻付けられた状態で対向する連結帯7a,7b が形成され、 これら連結帯7a,7b は、図示省略の連結金具で連結される。

【０００８】 滑止具本体2 の左右側縁部8 は波形状に形成され、図１及び図２にも示すよう に、該波形状側縁部8 の山部8aの頂部は第１の掛止部9 とされ、タイヤの外側に 位置する側縁部8 の山部8a同志は補強部10により連結されている。また、第１の 掛止部9 の滑止具本体2 の幅方向の内側には、滑止具本体2 長手方向の第２の掛 止部11が設けられ、該第２の掛止部11の両端は側縁部8 に一体的に接続されてい る。

【０００９】 また、一般に、タイヤの内側に配置される緊締索5 は、ロープによって構成さ れ、両端部が金具によって着脱自在に連結されるようになっており、タイヤの外 側に配置される緊締索4 は環状のゴムバンドから構成されている。 連結具3 は、図３に示すように、長方形状の鉄板により形成され、該鉄板の長 手方向の一側を長手方向に直交する方向に３分割するように切込み12を入れるこ とで、被係止部13が形成され、中央の被係止部13の端部側は切除されている。そ して、図１及び図２に示すように、中央の被係止部13は第１の掛止部9 に、両側 の被係止部13は第２の掛止部11に、夫々第１及び第２の係止部9,11を巻き込むよ うに曲げ加工されてカシメ固定され、掛止されている。また、タイヤの内側に位 置される連結具3 を構成する鉄板の長手方向の他側は、緊締索5 を巻き込むよう に曲げ加工されてカシメ固定された係合部14とされ、タイヤの外側に位置される 連結具3 を構成する鉄板の長手方向の他側は、緊締索4 を掛脱自在に引掛け得る ようにフック状に曲げ加工されて、フック部15とされている。

【００１０】 なお、本考案は前記実施例に限定されることなく、例えば、図５に示すように 、連結具3 を構成する鉄板の長手方向一側を長手方向に直交する方向に５分割（ 或いは、２分割、４分割、６分割以上）して、被掛止部13を形成しても良く、ま た、図６に示すように、連結具3 の両側の被掛止部13は連結されていても良く、 さらに、図７に示すように、連結具3 の被掛止部13を、滑止具本体2 の幅方向に 並ぶように設けて良く、この場合一方の被掛止部13は溶接等により本体側に固着 される。また、滑止具本体2 の網目形状は前記実施例のものに限られることなく 種々のものが採用される。

【００１１】

【考案の効果】

本考案によれば、非金属材料から形成されてタイヤ外周に巻付けられる滑止具 本体2 の幅方向両側部に、長手方向に所定間隔をおいて連結具3 を掛止し、これ ら連結具3 に、タイヤの幅方向両側方に環状とされて配置された緊締索4,5 を係 合して滑止具本体(2) をタイヤに装着するようにしたタイヤ滑止具において、 前記滑止具本体2 の幅方向側部に第１及び第２の掛止部9,11を幅方向に並設し 、連結具3 にこれら第１及び第２の掛止部9,11に掛止される被掛止部13を形成し たことから、連結具3 を介して滑止具本体2 に作用する、緊締索4,5 による引張 力は、第１及び第２の掛止部9,11に分散されると共に、走行中、第１及び第２の 掛止部9,11の内、どちらか一方が切断されたとしても、他方の掛止部によりカバ ーされ、補強効果を奏すると共に、安全性の向上が図られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】要部の拡大平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線矢視断面図である。

【図３】タイヤ滑止具の平面図である。

【図４】連結具の滑止具本体への取付前の状態を示す正
面図である。

【図５】連結具の変形例を示す平面図である。

【図６】連結具の変形例を示す正面図である。

【図７】連結具の変形例を示す平面図である。

【符号の説明】

1 タイヤ滑止具 2 滑止具本体 3 連結具 4 緊締索 5 緊締索 9 第１の掛止部 11 第２の掛止部 13 被掛止部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 非金属材料から形成されてタイヤ外周に
   巻付けられる滑止具本体(2) の幅方向両側部に、長手方
   向に所定間隔をおいて連結具(3) を掛止し、これら連結
   具(3) に、タイヤの幅方向両側方に環状とされて配置さ
   れた緊締索(4)(5)を係合して滑止具本体(2) をタイヤに
   装着するようにしたタイヤ滑止具において、 前記滑止具本体(2) の幅方向側部に第１及び第２の掛止
   部(9)(11) を幅方向に並設し、連結具(3) にこれら第１
   及び第２の掛止部(9)(11) に掛止される被掛止部(13)を
   形成したことを特徴とするタイヤ滑止具。