JPH05237444A - 多彩模様塗膜の形成方法 - Google Patents

多彩模様塗膜の形成方法

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JPH05237444A
JPH05237444A JP7575892A JP7575892A JPH05237444A JP H05237444 A JPH05237444 A JP H05237444A JP 7575892 A JP7575892 A JP 7575892A JP 7575892 A JP7575892 A JP 7575892A JP H05237444 A JPH05237444 A JP H05237444A
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JP
Japan
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paint
coating
film
emulsion
zone
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JP7575892A
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English (en)
Inventor
Hiromi Maeda
博身 前田
Katsumi Nakajima
克己 中島
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Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各色を徐々に変化させ境界を不鮮明とした多
彩な自然感のあるデザインの実現を可能とし、且つ均一
な膜厚の多彩模様塗膜の形成を可能とした、多彩模様塗
膜の形成方法を提供する。 【構成】 多孔質無機質基材表面に着色下塗エマルジョ
ン塗料を過剰に塗装し、該表面に気体流を吹付けて余剰
の前記塗料を除去して平滑な下塗塗膜を形成し、次い
で、該下塗塗膜上に、それぞれ異なる色の複数の塗料を
適宜選択しながら順次塗装ガンに供給し、連続的にスプ
レー塗装して、色が徐々に変化した上塗塗膜を形成す
る。ここで、下塗塗膜が未乾燥の間に前記上塗エマルジ
ョン塗料を塗装することにより、前記下塗エマルジョン
塗料を前記上塗塗膜表面ににじみ出させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多彩模様塗膜の形成方
法に関し、特に色が徐々に変化した自然感のある多彩模
様塗膜の形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、建築用の内装板材や屋根材等の外
装板材等としては、一般に塗装板が用いられており、最
近では多彩模様塗装を施したものが用いられる様になっ
てきている。
【0003】ところで、量産工場では、被塗物をコンベ
アで搬送しながら連続的に塗装がなされているが、その
多彩模様塗装方法としては、例えば平板状の被塗物に施
す場合には、着色塗料を全面に塗装した後に、該塗料と
は異なる色の着色塗料を部分的に塗装する方法や、順次
塗り継ぐ方法等があり、また凹凸状の被塗物に施す場合
には、着色塗料を全面に塗装した後に、該塗料とは異な
る色の着色塗料を用いて凸部をロールコーター塗装する
方法や、着色塗料を全面に塗装した後に、該塗料とは異
なる色の着色塗料を全面に塗り重ね、凸部を拭き取る方
法等が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様な従来の多彩模様塗膜の形成方法は、得られる塗膜の
各色の境界が鮮明であり、自然感がなく、デザイン上の
特徴が限定されてしまうという問題点があり、更に異な
る色の塗料を部分的に塗り重ねる方法や全面に塗り重ね
た塗料の一部を拭き取る方法は全面に均一な厚さの塗膜
が形成できないため、特に外装材に適用した場合、塗膜
劣化の差異により見苦しい外観になったり、また塗装作
業性も悪いといった問題点があった。
【0005】本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑
み、各色を徐々に変化させ境界を不鮮明とした多彩な自
然感のあるデザインの実現を可能とし、且つ均一な膜厚
の多彩模様塗膜の形成を可能とした、多彩模様塗膜の形
成方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するものとして、(a)被塗物表面に着色下塗
エマルジョン塗料を塗装して下塗塗膜を形成し、(b)
次いで、該下塗塗膜上に、それぞれ異なる色の複数の各
上塗エマルジョン塗料を適宜選択しながら順次塗装ガン
に供給し、連続的にスプレー塗装して、色が徐々に変化
した上塗塗膜を形成する、ことを特徴とする、多彩模様
塗膜の形成方法、が提供される。
【0007】更に、本発明によれば、上記目的を達成す
るものとして、(a)多孔質無機質基材表面に着色下塗
エマルジョン塗料を過剰に塗装し、該表面に気体流を吹
付けて余剰の前記塗料を除去して平滑な下塗塗膜を形成
し、(b)次いで、該下塗塗膜上に、それぞれ異なる色
の複数の塗料を適宜選択しながら順次塗装ガンに供給
し、連続的にスプレー塗装して、色が徐々に変化した上
塗塗膜を形成する、ことを特徴とする、多彩模様塗膜の
形成方法、が提供される。
【0008】本発明においては、前記下塗塗膜が未乾燥
の間に前記上塗エマルジョン塗料を塗装することによ
り、前記下塗エマルジョン塗料を前記上塗塗膜表面にに
じみ出させることができる。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明で使用される被塗物としては特に制
限がなく、珪酸カルシウム板、木毛セメント板、コンク
リート板、石膏ボード板、ガラス繊維板及びスレート板
等の多孔質無機質基材や、ステンレス板、アルミニウム
板等の金属基材や、その他プラスチック基材や木工基材
等の各種のものが適用可能である。
【0011】次に、本発明の多彩模様塗膜の形成方法に
ついて説明する。
【0012】図1及び図2に本発明方法の代表的な工程
の一部分のフローシートを示す。全工程はゾーンIから
ゾーンVIIまでの7個のゾーンにおいて行われる。図
1ではゾーンIからゾーンIVまでが示されており、図
2ではゾーンIVからゾーンVIIまでが示されてい
る。
【0013】先ず、被塗物1をベルトコンベアによって
連続的にゾーンIの予熱炉2中に送り込み、例えば40
〜100℃に予熱後、裏面塗装ゾーン(ゾーンII)に
送り、例えばロールコーター11にて裏面塗装する。
尚、ここまでの段階は、被塗物の種類やその用途等に応
じて省略してもよい。
【0014】次に工程(a)として、ゾーンIIIにお
いて、被塗物表面に着色下塗エマルジョン塗料をスプレ
ー塗装、シャワー塗装、フローコーター塗装、浸漬塗装
等により塗装する。
【0015】尚、被塗物1が多孔質無機質基材である場
合には、該基材の表面に多数の空孔が存在しており、単
に塗装するだけでは空孔内に塗料が侵入しにくいため、
塗膜にピンホール等の欠陥が生じやすく、それ故、次の
様な方法が好適である。即ち、着色下塗エマルジョン塗
料をシャワー塗装やフローコーター塗装により過剰量
(例えば100〜400g/m2 程度)塗装し、次いで
気体流(例えば900〜1500mmAq程度の空気流
等)を吹付け、その圧力で塗料を空孔内に進入させて、
十分に含浸させるとともに余剰の塗料を被塗物面から除
去し、塗膜表面を平滑化する。尚、余剰塗料除去後の塗
料残存量は、45〜150g/m2 程度に調整するのが
適当であるが、これに限定されるものではない。図1に
おいて、12はシャワー塗装装置のノズルを示し、13
はエアーノズルを示す。
【0016】次いで、ゾーンIVにおいて、セッティン
グもしくは必要に応じて40〜100℃に加熱する。
尚、ゾーンIVは着色下塗エマルジョン塗料を後述する
多彩模様塗膜面ににじみ出させない場合に設けるもので
あり、にじみ出させる場合には、ゾーンIVは単にセッ
ティングするだけとするか又は省略する。
【0017】次いで、工程(b)として、ゾーンVにお
いて、色の異なる複数の塗料を適宜選択しながら、順次
塗装ガン14に供給し、連続的に約20〜150g/m
2 程度にスプレー塗装し、色が徐々に変化した多彩模様
塗膜を形成する。尚、多彩模様塗膜を形成する代表的な
塗装装置については、図3及び図4を参照して後述す
る。
【0018】最後に、ゾーンVIにてセッティングし、
更に必要に応じてゾーンVIIにて50〜150℃で3
0〜300秒間の加熱を行い、塗膜を完全に硬化させ
る。
【0019】以上の様にして、多彩模様塗膜が形成され
る。
【0020】次に、前述の多彩模様塗膜形成用の塗装装
置の代表例を説明する。図3は該塗装装置の概略構成図
であり、図4はその部分斜視図である。但し、この例示
装置は4種類の異なる色の上塗エマルジョン塗料を使用
した例であるが、該塗料の色数はこれに限定されること
はない。
【0021】これらの図において、26〜29は互いに
異なる色の塗料が収容されている塗料タンクである。こ
れら塗料タンクには、それぞれポンプ25a〜25dが
接続されており、これらポンプにより各タンク中の塗料
がホース33〜36へと供給される。尚、32はこれら
ホースの集合体である。以上の要素により塗料供給系が
構成されている。
【0022】ホース33〜36の先端は、それぞれ連通
切替えのためのミニオートバルブ22a〜22dの入口
に接続されている。これらのホースとミニオートバルブ
との接続部にはそれぞれチェックバルブ23が介在して
おり、塗料の逆流を防止している。
【0023】ミニオートバルブ22a〜22dの出口
は、マニホールド37に接続されており、4つのミニオ
ートバルブの少なくとも1つから供給される塗料を保持
もしくは保持しながら混合して1つの出口から継手38
を経由して塗装ガン14へと供給する。24は制御用圧
縮空気を供給するためのエアーホースである。30はミ
ニオートバルブ22a〜22dを制御するための制御盤
であり、各ミニオートバルブと制御ケーブル31a〜3
1dにより接続されている。尚、31はこれらケーブル
の集合体である。
【0024】尚、ポンプ25a〜25dや塗装ガン14
への圧縮空気の供給は、塗装装置の動作開始と同時に作
動する様になっている。
【0025】制御盤30には、各ミニオートバルブにつ
いて、それぞれその開(ON)及び閉(OFF)を制御
するためのタイマーが内蔵されている。塗料供給系の連
通切替えの際に、連通OFFとすべき塗料供給系を連通
OFFとなすと同時に、もしくはOFFとなす又はなし
た適宜の時間前後(例えば±3秒程度)に、新たに連通
ONとすべき塗料供給系を連通ONとする様に上記タイ
マーが設定されている。図5は、その一例を示すタイム
チャートである。T1 〜T4 はそれぞれミニオートバル
ブ22a〜22dの制御のためのタイマーの動作を示
す。ここでは、塗料ホース33〜36の塗料供給系が順
次連通される場合が示されている。先ず、タイマーT1
は時刻t0 においてONされ、所定時間後に時刻t1
おいてOFFされる。該時刻t1 から所定時間tだけ後
(または前)の時刻t2 においてタイマーT2 がONさ
れ、該タイマーT2 は所定時間後に時刻t3 においてO
FFされる。以上の状態において、t0 〜t2 では、塗
料タンク26の塗料がスプレーされ、t2 〜t3 では塗
料タンク26の塗料(マニホールド内に残存している塗
料)から徐々に塗料タンク27の塗料が混入されつつス
プレーされ、更には塗料タンク27の塗料のみがスプレ
ーされることにより、得られる塗膜の色は、塗料タンク
26塗料の色のみから徐々に塗料タンク26の塗料の色
と塗料タンク27の塗料の色との混合色に変化し、更に
は塗料タンク27の塗料の色のみとなり、色が徐々に変
化した多彩模様となる。
【0026】以下、同様にして、タイマーT3 ,T4
ON,OFFされる。
【0027】この様な塗装装置を用いることにより、各
色の境界が不鮮明な自然感のある多彩模様が形成される
が、例えば幅の広い被塗物や凹凸状被塗物に対し適用す
る場合には、複数の塗装ガン14を用いて、必要に応じ
て各塗装ガンの向きや相互間隔を適宜設定することによ
り、膜厚の均一性の良好な塗膜を形成することができ
る。
【0028】尚、塗装方法として、(イ)被塗物1を移
動させながら、塗装ガン14を固定し、塗装する方法、
(ロ)被塗物1を移動させながら、該移動方向に対し、
略直角方向にレシプロ方式等により塗装ガン14を平行
往復移動し、塗装する方法などがある。
【0029】また、本発明において、着色下塗エマルジ
ョン塗料を多彩模様形成させた上塗塗膜表面ににじみ出
させ、徐々に色が変化した多彩模様に更に釉薬調の模様
を付加させたい場合は、前述の通りゾーンIII及びゾ
ーンVでそれぞれ着色下塗エマルジョン塗料及び着色上
塗エマルジョン塗料を塗装することも可能であるが、1
つのゾーンにおいて双方の塗料を塗装することも可能で
ある。
【0030】即ち、たとえば図6に示す様に、レシプロ
ケーター50に、着色下塗エマルジョン塗料を塗装する
ための塗装ガン14’(図では2丁であるが、1丁また
は3丁以上であってもよい)と、上塗エマルジョン塗料
を塗装するための塗装ガン14とを取付け、被塗物1を
矢印の向きに搬送することにより、先ず着色下塗エマル
ジョン塗料を塗装した後に直ちに上塗エマルジョン塗料
を塗装することも可能である。
【0031】尚、図6において、33’は塗料ホース、
24’はエアーホースである。また、多彩模様形成用塗
装装置は、原則的には図3及び図4に示すものと同様で
あるが、図6では、ミニオートバルブ22a〜22d、
チェックバルブ23等を一体化させた塗料切替えバルブ
40とマニホールド37とを塗料ホース33〜36で接
続し、塗料切替えバルブ40をレシプロケーター50の
アームに固定したものである。本発明では、この様にし
て多彩模様塗膜を形成した後、更に必要に応じて(カラ
ー)クリヤー塗料を塗り重ねてもよい。
【0032】次に、本発明の方法において使用される塗
料につき説明する。
【0033】本発明において、上塗塗膜のみで多彩模様
を形成する場合(即ち、下塗塗料を上塗塗膜表面ににじ
み出させない場合)には、着色下塗エマルジョン塗料、
上塗エマルジョン塗料とも通常のエマルジョン塗料を特
に制限なく使用できる。なかでも、好ましくは平均分子
量5万〜50万、最低造膜温度(MFT)0〜50℃の
熱可塑性アクリル樹脂約20〜50重量%、顔料約2〜
40重量%、その他成膜助剤や分散剤等の各種添加剤約
0.1〜8重量%、及び残部が水(場合により少量の有
機溶剤も併用可能)からなる、固形分約30〜50重量
%の塗料が挙げられる。
【0034】一方、着色下塗エマルジョン塗料を上塗塗
膜の表面ににじみ出させる場合においては、前記エマル
ジョン塗料とほぼ同様の塗料を用いることができるが、
にじみ出しやすくするためには、例えば着色下塗エマル
ジョン塗料と上塗エマルジョン塗料とで、表面張力を後
者に比べて前者が約10ダイン/cm以上高くなる様に
したり、粘度を後者に比べて前者が約5秒/フォードカ
ップNo.4(20℃)高くする方法が望ましい。尚、
表面張力や粘度に差を出す方法としては、有機溶剤や増
粘剤の添加の有無、固形分や樹脂の分子量等を調整する
方法などがある。また、当然ではあるが、にじみ出しに
よる釉薬調を出すためには、双方の塗料の色は異なるも
のが望ましい。
【0035】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。尚、本実施例中、「部」及び「%」はいずれも
重量基準で示す。
【0036】(実施例1)先ず、工程(a)で用いた着
色下塗エマルジョン塗料A、及び工程(b)で用いた着
色上塗エマルジョン塗料B,Cの組成を以下に示す。
【0037】<着色下塗エマルジョン塗料A> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 カーボンブラック 2部 タルク 8部 添加剤 7部 水 23部 <着色上塗エマルジョン塗料B(サビ色)> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄サビ 5部 酸化鉄黄 0.5部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 1.3部 炭酸カルシウム 7部 クレー 3部 添加剤 8部 水 15部 <着色上塗エマルジョン塗料C(グリーン色)> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄黄 3.5部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 0.3部 フタロシアニンブルー 3部 炭酸カルシウム 7部 クレー 3部 添加剤 8部 水 15部。
【0038】60℃に予熱したスレート板をベルトコン
ベアにて移送しながら、エマルジョン塗料Aを200g
/m2 になる様にシャワー塗装し、次いでエアー(エア
ー圧1300mmAq)を吹付けて過剰の塗料を除去
し、平滑な下塗塗膜(55g/m2 )を形成した。
【0039】次いで、25秒間セッティング後、図3及
び図4に示す塗装装置(但し、タンク26,27のみ使
用)にて、エマルジョン塗料B,Cを65g/m2 にな
る様に塗り重ね、多彩模様塗膜を形成した。尚、塗装条
件は、タンク26にエマルジョン塗料Bを、またタンク
27にエマルジョン塗料Cを入れ、ミニオートバルブ2
2aを開き、ポンプ25aを作動させ、ホース33から
チェックバルブ23及びミニオートバルブ22aを介し
て、マニホールド37へとエマルジョン塗料Bを供給
し、塗装ガン14によりスプレー塗装した。1秒後、ミ
ニオートバルブ22aを閉じると同時にミニオートバル
ブ22bを開き、ポンプ25bを作動させ、ホース34
からチェックバルブ23及びミニオートバルブ22bを
介してマニホールド37へとエマルジョン塗料Cを供給
し、塗装ガン14によりスプレー塗装した。この様に、
ミニオートバルブ22aと22bとの開閉を1秒ごとに
繰り返しつつ塗装すると、多彩模様塗膜は、(サビ色)
→(サビ色の濃いサビ色とグリーン色との混色)→(グ
リーン色の濃いグリーン色とサビ色との混色)→(グリ
ーン色)→(グリーン色の濃いグリーン色とサビ色との
混色)→(サビ色の濃いサビ色とグリーン色との混色)
→(サビ色)→・・・・・・と徐々に色が変化した多彩
模様が得られた。
【0040】次いで、30秒間セッティングした後、8
0℃に加熱し、塗膜を乾燥させた。
【0041】得られた多彩模様形成スレート板につき、
促進耐候性試験(サンシャインウェザオメーター300
0時間)及び水中浸漬試験(20℃、1か月)を行った
ところ、全く異常がなく、塗膜性能が優れていることが
確認できた。
【0042】(実施例2)先ず、工程(a)で用いた着
色下塗エマルジョン塗料D(表面張力40ダイン/c
m、粘度30秒[フォードカップNo.4(20
℃)]、固形分43%)、及び工程(b)で用いた着色
上塗エマルジョン塗料E,F,G,H(いずれも、表面
張力28±2ダイン/cm、粘度18秒[フォードカッ
プNo.4(20℃)]、固形分38〜42%)の組成
を以下に示す。
【0043】<着色下塗エマルジョン塗料D> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 10部 炭酸カルシウム 5部 クレー 1.8部 添加剤 8部 水 15部 <着色上塗エマルジョン塗料E(チョコレート色)> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄サビ 2.5部 酸化鉄黄 2.5部 カーボンブラック 0.5部 酸化チタン 1.5部 炭酸カルシウム 7部 クレー 3部 添加剤 8部 水 15部 <着色上塗エマルジョン塗料F(黄褐色)> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄サビ 0.5部 酸化鉄黄 5部 カーボンブラック 0.5部 酸化チタン 1部 炭酸カルシウム 7部 クレー 3部 添加剤 8部 水 15部 <着色上塗エマルジョン塗料G(サビ色)> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄サビ 5部 酸化鉄黄 0.5部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 1.3部 炭酸カルシウム 7部 クレー 3部 添加剤 8部 水 15部 <着色上塗エマルジョン塗料H(グリーン色)> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄黄 3.5部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 0.3部 フタロシアニンブルー 3部 炭酸カルシウム 7部 クレー 3部 添加剤 8部 水 15部。
【0044】表面に約3mmの深みのあるエンボス柄を
有するスレート板(幅1200mm×長さ2400mm
×厚み16mm)をベルトコンベアにて速度5.5m/
分で移送しながら、図6に示す塗装装置にて次の条件で
塗装した。即ち、ベルトコンベアの進行方向に対し直角
に移動幅1.9mで往復運動するレシプロケーターに搭
載した塗装ガン14’を運行速度65m/分に運行させ
ながら、エマルジョン塗料Dを120g/m2 になる様
にスプレー塗装した。次いで、移送されてきたエマルジ
ョン塗料D塗装済のスレート板に、塗装ガン14にてエ
マルジョン塗料E,F,G,Hを50g/m2 になる様
に塗り重ね、多彩模様塗膜を形成した。尚、塗装条件
は、タンク26〜29にそれぞれエマルジョン塗料E,
F,G,Hを入れ、ミニオートバルブ22aを開き、ポ
ンプ25aを作動させ、エマルジョン塗料Eをマニホー
ルド37へと供給し、塗装ガン14によりスプレー塗装
した。0.4秒後、ミニオートバルブ22aを閉じると
同時にミニオートバルブ22bを開き、ポンプ25bを
作動させ、エマルジョン塗料Fをマニホールド37へと
供給し、塗装ガン14によりスプレー塗装した。以下、
同様にして、エマルジョン塗料G,H,E,F,G,・
・・・・と繰り返しつつ塗装すると、多彩模様塗膜は、
(チョコレート色)→(チョコレート色の濃いチョコレ
ート色と黄褐色との混色)→(黄褐色の濃い黄褐色とチ
ョコレート色との混色)→(黄褐色)→(黄褐色の濃い
黄褐色とサビ色との混色)→(サビ色の濃いサビ色と黄
褐色との混色)→(サビ色)→(サビ色の濃いサビ色と
グリーン色との混色)→(グリーン色の濃いグリーン色
とサビ色との混色)→(グリーン色)→(グリーン色の
濃いグリーン色とチョコレート色との混色)→(チョコ
レート色の濃いチョコレート色とグリーン色との混色)
→(チョコレート色)→・・・・・・と徐々に色が変化
した多彩模様が得られた。
【0045】次いで、2分間セッティングしている間に
下層のエマルジョン塗料Dのグレー色が釉薬調ににじみ
出て、前記多彩模様と釉薬調との組合わせにより独特の
模様が現出した。
【0046】次いで、80℃に加熱し、塗膜を乾燥させ
た。
【0047】得られた多彩模様形成スレート板につき、
実施例1におけると同様の促進耐候性試験及び水中浸漬
試験を行ったところ、全く異常がなく、塗膜性能が優れ
ていることが確認できた。
【0048】
【発明の効果】以上の様な本発明の方法によれば、色彩
が徐々に変化し境界が不鮮明な自然感のある多彩模様を
形成でき、また着色下塗エマルジョン塗料を上塗塗膜に
にじみ出させたものは、前記多彩模様に更に釉薬調の模
様が付加され、従来にない独特の高級感のある模様が得
られる。更に、これら模様を均一膜厚の状態で形成でき
るという特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の代表的な工程の一部分のフローシ
ートである。
【図2】本発明方法の代表的な工程の一部分のフローシ
ートである。
【図3】多彩模様形成用塗装装置の一例を示す概略構成
図である。
【図4】図3の装置の部分斜視図である。
【図5】タイマーの動作の一例を示すタイムチャートで
ある。
【図6】多彩模様形成用塗装装置の一例を示す概略構成
図である。
【符号の説明】
1 被塗物 14,14’ 塗装ガン 22a,22b,22c,22d ミニオートバルブ 23 チェックバルブ 25a,25b,25c,25d 塗料ポンプ 26,27,28,29 塗料タンク 30 制御盤 31a,31b,31c,31d 制御ケーブル 33,34,35,36 塗料ホース 37 マニホールド 38 継手 40 塗料切替えバルブ 50 レシプロケーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B05D 7/24 301 F 8720−4D

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)被塗物表面に着色下塗エマルジョ
    ン塗料を塗装して下塗塗膜を形成し、 (b)次いで、該下塗塗膜上に、それぞれ異なる色の複
    数の各上塗エマルジョン塗料を適宜選択しながら順次塗
    装ガンに供給し、連続的にスプレー塗装して、色が徐々
    に変化した上塗塗膜を形成する、ことを特徴とする、多
    彩模様塗膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 (a)多孔質無機質基材表面に着色下塗
    エマルジョン塗料を過剰に塗装し、該表面に気体流を吹
    付けて余剰の前記塗料を除去して平滑な下塗塗膜を形成
    し、 (b)次いで、該下塗塗膜上に、それぞれ異なる色の複
    数の塗料を適宜選択しながら順次塗装ガンに供給し、連
    続的にスプレー塗装して、色が徐々に変化した上塗塗膜
    を形成する、ことを特徴とする、多彩模様塗膜の形成方
    法。
  3. 【請求項3】 前記下塗塗膜が未乾燥の間に前記上塗エ
    マルジョン塗料を塗装することにより、前記下塗エマル
    ジョン塗料を前記上塗塗膜表面ににじみ出させることを
    特徴とする、請求項1または請求項2に記載の多彩模様
    塗膜の形成方法。
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