JP2572944B2 - 立体多彩模様塗板の製造方法 - Google Patents

立体多彩模様塗板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色が徐々に変化した深
みや自然感のある外観を有する立体多彩模様塗板の製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
らインテリア材料や建材等において美観をもたせるため
多彩模様を施した塗板が広く採用されている。このよう
な多彩模様を施す方法として、(イ)グラビア印刷ある
いはオフセット印刷法、(ロ)スクリーン印刷法、
(ハ)塗装による方法、等が代表的なものとして知られ
ている。
【0003】しかし、前記(イ)の方法は、深みや自然
感のある多彩模様が得られるという特徴を有するもの
の、立体模様が形成出来ないという問題点を有してい
た。また前記(ロ)の方法は、立体模様を形成すること
が可能であるという特徴を有するものの、模様表現は切
り紙を貼付けたような切り絵外観となり、深みや自然感
が欠如した外観になるという問題点を有していた。また
前記(ハ)の方法は、立体模様が形成出来ないという問
題点を有していた。
【0004】このように従来の多彩模様を施す方法は一
長一短があり、そこで多彩模様を立体的に、かつ深みや
自然感のある外観に仕上げる方法が強く要望されてい
た。
【0005】本発明は、前記従来技術の問題点を解決
し、立体多彩模様でかつ深みや自然感のある外観に仕上
げる立体多彩模様塗板の製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段及びその作用】本発明によ
れば、前記目的を達成するものとして、基板表面に、そ
れぞれ異なる色の複数の着色塗料を適宜選択しながら順
次塗装ガンに供給し、連続的にスプレー塗装して、色が
徐々に変化した多彩模様塗膜を形成し、次いで該多彩模
様塗膜上に、該多彩模様塗膜が視認出来る程度の隠蔽力
を有する着色塗料を部分的にスクリーン印刷機にてスク
リーン印刷して、スクリーン印刷塗膜を形成することを
特徴とする、立体多彩模様塗板の製造方法、が提供され
る。
【0007】本発明の一態様においては、前記スクリー
ン印刷塗膜を形成する着色塗料が、平均粒径10〜60
μmの透明なガラス粉末を塗料固形分中に20〜70重
量%含有せる紫外線硬化型塗料である。
【0008】本発明の方法により得られた塗板の外観
は、各色が徐々に変化し、各色の境界が不鮮明で、自然
感のある多彩模様となり、さらに該多彩模様塗膜上に形
成されたスクリーン印刷塗膜は、従来のモノカラー素地
上に形成されたスクリーン印刷塗膜に比較し、深みや自
然感があり、全体として、従来にない立体的で、高級感
のある外観が得られる。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明で使用される基板としては、木毛セ
メント板、珪酸カルシウム板、コンクリート板、石膏ボ
ード板、スレート板等の多孔質無機質基板やステンレス
板、アルミニウム板等の金属基板やその他プラスチック
板や木質基板等の各種基板が特に制限なく適用可能であ
り、これら基板は必要に応じて目止め処理、研磨処理、
着色処理等の下地処理を施したものでもよい。
【0011】次に本発明の立体多彩模様塗板の製造方法
について説明する。
【0012】図1及び図2に本発明方法の代表的工程の
概略フローシートを示す。全工程は第1ゾーンから第1
2ゾーンまでの12個のゾーンにおいて行われる。図1
には第1ゾーン〜第6ゾーンが示されており、図2には
第7ゾーン〜第12ゾーンが示されている。
【0013】先ず基板1をチェンコンベア2によって連
続的に第1ゾーンの予熱炉4中に送り込み、例えば40
〜100℃に予熱し、その後、表裏塗装ゾーン(第2ゾ
ーン)に送り込み、例えばロールコーター5にて基板の
表裏に下塗着色塗料を塗装し、数秒後に同様の塗料をフ
ローコーター7もしくはスプレーコーターで表面塗装す
る。第2ゾーンにおいて、6は塗料タンクであり、第3
ゾーンにおいて、6’は塗料タンクである。その後、第
3ゾーンの中間乾燥炉8にて下塗着色塗膜を乾燥させ
る。
【0014】尚、ここまでの段階は、基板1の種類や下
地処理の有無や用途等に応じて全てもしくは一部省略し
てもよい。
【0015】次いで第4ゾーンにおいて色の異なる複数
の塗料を適宜選択しながら順次塗装ガン14に供給し、
塗布量が例えば約60〜180g/m2 になるよう連続
的に塗装し、色が徐々に変化した多彩模様塗膜を形成す
る。尚、多彩模様塗膜を形成する代表的塗装装置につい
ては図4乃至図6を参照して後述する。
【0016】次いで、第5ゾーンの中間乾燥炉9にて多
彩模様塗膜を、基板温度約50〜70℃で数分間〜20
分間乾燥させる。
【0017】次いで、第6ゾーンの温度調整装置10に
て例えば基板温度を約30〜60℃にする。尚、この温
度調整工程は、省略してもよい。
【0018】次いで、第7ゾーンにおいて、多彩模様塗
膜上に、後述する紫外線硬化型着色塗料をスクリーン印
刷機11にて部分的にスクリーン印刷する。スクリーン
印刷法は、適当なメッシュ数たとえば30〜300メッ
シュの紗に必要な模様部分以外を樹脂等にて隠蔽したス
クリーン版11A上をスキージー11Bを用いて塗料を
移動させ隠蔽されていない模様部分の紗の網の目に塗料
をすり込んだ後、スクリーン版11Aを上げることによ
り盛り上げ模様のスクリーン印刷塗膜を形成する方法で
ある。
【0019】次いで、第8ゾーンの紫外線照射炉12に
て紫外線を照射し、スクリーン印刷塗膜を硬化させる。
紫外線を照射するのに用いられる光源としては低圧水銀
灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアー
ク灯、キセノンランプ、ケミカルランプ等が使用され
る。また紫外線照射条件は、出力約80〜160W/c
mの光源で、約10〜30cmの距離から2〜60秒間
照射するのが適当である。
【0020】次いで、以上の様にして形成された第1ス
クリーン印刷塗膜上に、さらにスクリーン印刷塗膜を積
層させたい場合は、同様にして第9ゾーン、第10ゾー
ンにて第2スクリーン印刷塗膜を形成させる。第9ゾー
ンにおいて、11’は前記11と同様なスクリーン印刷
機であり、11A’は前記11Aと同様なスクリーン版
であり、11B’は前記11Bと同様なスキージーであ
り、また、第10ゾーンにおいて、12’は前記12と
同様な紫外線照射炉である。第2スクリーン印刷塗膜は
第1スクリーン印刷塗膜上の一部に形成させてもよい
し、あるいは、第1スクリーン印刷塗膜を覆うように形
成させてもよい。
【0021】次いで、必要に応じて第11ゾーンにてク
リヤー塗料をロールコーター13、スプレーコーター等
の手段により塗布量が例えば約30〜100g/m2
なるよう全面塗装し、第12ゾーンにて紫外線照射し硬
化させる。第12ゾーンにおいて、12”は前記12と
同様な紫外線照射炉である。
【0022】なお、図1及び図2の代表的工程は、クリ
ヤー塗料として紫外線硬化型塗料を使用した場合である
が、通常の焼付型もしくは自然乾燥型のクリヤー塗料を
使用した場合は、第12ゾーンでは第3ゾーン及び第5
ゾーンと同様の乾燥炉を使用すればよい。
【0023】以上のようにして立体多彩模様塗板が形成
される。図3は、図1及び図2の工程に基づいて製造さ
れた塗板の断面を示すものである。すなわち、図3は、
基板1の表面に下塗着色塗膜Bを形成し、その上に多彩
模様塗膜Cを形成し、その上に部分的に第1スクリーン
印刷塗膜Dを形成し、その上に部分的に第2スクリーン
印刷塗膜Eを形成し、最後に全面にクリヤー塗膜Fを形
成させてなる塗板の断面である。なお、本発明において
は、下塗着色塗膜B、第2スクリーン印刷塗膜Eあるい
はクリヤー塗膜Fは、場合により省略してもよい。
【0024】次に、前述の多彩模様塗膜形成用の塗装装
置の代表例を説明する。図4は該塗装装置の概略構成図
であり、図5はその部分斜視図である。但し、この例示
装置は4種類の異なる色の塗料を使用した例であるが、
該塗料の色数はこれに限定されることはない。
【0025】これらの図において、26〜29は互いに
異なる色の塗料が収容されている塗料タンクである。こ
れら塗料タンクには、それぞれポンプ25a〜25dが
接続されており、これらポンプにより各タンク中の塗料
がホース33〜36へと供給される。尚、32はこれら
ホースの集合体である。以上の要素により塗料供給系が
構成されている。
【0026】ホース33〜36の先端は、それぞれ連通
切替えのためのミニオートバルブ22a〜22dの入口
に接続されている。これらのホースとミニオートバルブ
との接続部にはそれぞれチェックバルブ23が介在して
おり、塗料の逆流を防止している。
【0027】ミニオートバルブ22a〜22dの出口は
マニホールド37に接続されており、該マニホールド3
7は4つのミニオートバルブの少なくとも1つから供給
される塗料を保持もしくは保持しながら混合して1つの
出口から継手38を経由して塗装ガン14へと供給す
る。24は制御用圧縮空気を供給するためのエアーホー
スである。30はミニオートバルブ22a〜22dを制
御するための制御盤であり、各ミニオートバルブと制御
ケーブル31a〜31dにより接続されている。尚、3
1はこれらケーブルの集合体である。
【0028】尚、ポンプ25a〜25dや塗装ガン14
への圧縮空気の供給は、塗装装置の動作開始と同時に作
動するようになっている。
【0029】制御盤30には、各ミニオートバルブにつ
いて、それぞれその開(ON)及び閉(OFF)を制御
するためのタイマーが内蔵されている。塗料供給系の連
通切替えの際に、連通OFFとすべき塗料供給系を連通
OFFとなすと同時に、もしくはOFFとなす又はなし
た適宜の時間前後(例えば±3秒程度)に、新たに連通
ONとすべき塗料供給系を連通ONとする様に上記タイ
マーが設定されている。図6は、その一例を示すタイム
チャートである。T1 〜T4 はそれぞれミニオートバル
ブ22a〜22dの制御のためのタイマーの動作を示
す。ここでは、塗料ホース33〜36の塗料供給系が順
次連通される場合が示されている。先ず、タイマーT1
は時刻t0 においてONされ、所定時間後に時刻t1
おいてOFFされる。該時刻t1 から所定時間tだけ後
(または前)の時刻t2 においてタイマーT2 がONさ
れ、該タイマーT2 は所定時間後に時刻t3 においてO
FFされる。以上の状態において、t0 〜t2 では、塗
料タンク26の塗料がスプレーされ、t2 〜t3 では塗
料タンク26の塗料(マニホールド37内に残存してい
る塗料)から徐々に塗料タンク27の塗料が混入されつ
つスプレーされ更には塗料タンク27の塗料のみがスプ
レーされることにより、得られる塗膜の色は、塗料タン
ク26の塗料の色のみから徐々に塗料タンク26の塗料
の色と塗料タンク27の塗料の色との混合色に変化し、
更には塗料タンク27の塗料の色のみとなり、色が徐々
に変化した多彩模様となる。以下、同様にして、タイマ
ーT3 ,T4 がON,OFFされる。
【0030】この様な塗装装置を用いることにより、各
色の境界が不鮮明な自然感のある多彩模様が形成される
が、例えば幅の広い基板に対し適用する場合には、複数
の塗装ガン14を用いて、必要に応じて各塗装ガンの向
きや相互間隔を適宜設定することにより膜厚の均一性の
良好な塗膜を形成することができる。尚、複数の塗装ガ
ン14を用いる場合は前記マニホールド37を個々の塗
装ガン14ごとに付設するのが望ましい。
【0031】また、塗装方法として、(イ)基板1を移
動させながら、塗装ガン14を固定し、塗装する方法、
(ロ)基板1を移動させながら、該移動方向に対し略直
角の方向にレシプロ方式等により塗装ガン14を平行往
復移動し、塗装する方法などがある。
【0032】本発明において使用される多彩模様塗膜を
形成する塗料としては、従来から公知の各種有機溶剤型
塗料、エマルジョン塗料などの水系塗料、無溶剤型塗料
で自然乾燥タイプのもの、焼付乾燥タイプのもの、紫外
線等の活性エネルギー線硬化タイプのもの等、特に制限
なく適用可能である。
【0033】またスクリーン印刷塗膜を形成する塗料と
しては、多彩模様塗膜の色とスクリーン印刷塗膜の色と
の深みのある複合色の外観を得るため、多彩模様塗膜を
視認出来る程度の隠蔽力のものであれば、従来からスク
リーン印刷に使用されている粘度約30〜400ポイズ
の塗料が使用可能である。すなわち不飽和ポリエステル
系、アクリル系、エポキシ系の無溶剤型塗料;アクリル
ウレタン系、アミノアルキド系、ウレタン系、エポキシ
系の溶剤型塗料等が使用出来るが、固形分の低すぎる塗
料は乾燥すると希釈剤が揮発しスクリーン印刷塗膜表面
が凹凸になりやすく、また水系塗料はレベリングが悪い
ので好適とは言えない。
【0034】特に本発明においては、スクリーン印刷
後、次工程への素早いハンドリングが可能で、高固形分
である活性エネルギー線硬化型塗料が望ましく、特に設
備的に比較的適用し易い紫外線硬化型塗料が好適であ
る。
【0035】紫外線硬化型塗料は紫外線重合性化合物、
光重合開始剤、着色顔料を必須成分とし、必要に応じ体
質顔料、溶剤、添加剤等を配合せしめたものである。
【0036】さらに詳しく説明すると、前記「紫外線重
合性化合物」としては、分子内にラジカル重合可能な不
飽和二重結合を有する化合物が用いられる。具体的に
は、比較的低分子量のポリエステル樹脂、アルキド樹
脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、
ウレタン樹脂、シリコン樹脂、ポリブタジエン樹脂、ア
クリル系オリゴマー又はプレポリマー及び2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メ
タ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、N−ビニ
ルピロリドン、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート等の反応性モノマーの単独又は混合物が代表的な
ものとして挙げられる。
【0037】また紫外線重合性化合物としてカチオン開
環重合型のビニル−2−エチルヘキシルエーテル、ビニ
ルデシルエーテル、1,2−エポキシシクロヘキサン、
ジシクロペンタジエンジオキサイド、ソルビトールポリ
グリシジルエーテル等も使用できる。
【0038】また、「光重合開始剤」としてはアシルフ
ォスフィンオキサイド化合物、ベンゾイン、ベンゾフェ
ノンあるいはそれらのエステルなどのカルボニル化合
物、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、
ジフェニルジサルファイド、N−メチルジエタノールア
ミン、2,5−ジエトキシ−4−(p−トリルチオ)ベ
ンゼンジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート等が代
表的なものとして挙げられる。
【0039】「着色顔料」としては、酸化チタン、カー
ボンブラック、亜鉛華、酸化鉄、弁柄、群青、フタロシ
アニンブルー等が代表的なものとして挙げられる。
【0040】「体質顔料」としては、珪砂、珪酸塩、タ
ルク、カオリン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、粉末
状あるいはファイバー状のガラス、ポリウレタン、ポリ
エステル、ポリエチレン、ポリスチレン等の樹脂粉末等
が代表的なものとして挙げられる。
【0041】さらに「溶剤」としては、トルオール、キ
シロール、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル
等が代表的なものとして挙げられる。
【0042】また、特に本発明においてはスクリーン印
刷塗膜を形成する塗料中に平均粒径10〜60μmの透
明ガラス粉末を20〜70重量%(塗料固形分中)含有
せしめるのが好ましい。すなわち、ガラス粉末を含有せ
しめることにより、光エネルギーの塗膜内部への伝播が
スムーズに行なわれ、硬化が速く、さらにスクリーン印
刷塗膜の耐摩耗性等が向上する効果が得られる。尚、ガ
ラス粉末の粒径が前記範囲より小さいと光透過率が低下
する傾向にあり、一方大きいと塗膜強度が低下する傾向
にある。また、ガラス粉末の配合量が前記範囲より少な
いと前記効果が十分発揮されない傾向にあり、一方多い
と塗膜強度が低下する傾向にある。
【0043】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。尚、本実施例中、「部」及び「%」はいずれも
重量基準で示す。
【0044】使用した塗料は以下の通りである: 〈多彩模様塗膜形成用塗料〉 (1)サビ色エマルジョン塗料(A塗料); 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄サビ 5部 酸化鉄黄 0.5部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 1.3部 炭酸カルシウム 7部 クレー 3部 添加剤(消泡剤、分散剤、粘度調整剤の混合物) 8部 水 15部 (2)黄褐色エマルジョン塗料(B塗料); 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄サビ 0.5部 酸化鉄黄 5.0部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 1.3部 炭酸カルシウム 7部 クレー 3部 添加剤(消泡剤、分散剤、粘度調整剤の混合物) 8部 水 15部 (3)グリーン色エマルジョン塗料(C塗料); 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄黄 3.5部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 0.3部 フタロシアニンブルー 3部 炭酸カルシウム 7部 クレー 3部 添加剤(消泡剤、分散剤、粘度調整剤の混合物) 8部 水 15部 (4)チョコレート色エマルジョン塗料(D塗料); 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂 (MFT5℃、平均分子量15万 〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄サビ 4部 酸化鉄黄 3.5部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 1.3部 炭酸カルシウム 5部 クレー 3部 添加剤(消泡剤、分散剤、粘度調整剤の混合物) 8部 水 15部 〈白色スクリーン印刷用塗料〉 アクリルウレタンオリゴマー 15部 トリメチロールプロパントリアクリレート 2部 N−ビニルピロリドン 7部 アセトフェノン系光重合開始剤 1部 透明ソーダガラスビーズ(平均粒径30μm) 50部 硫化亜鉛顔料 5部 炭酸カルシウム 20部 〈黄色スクリーン印刷用塗料〉 アクリルウレタンオリゴマー 15部 トリメチロールプロパントリアクリレート 4部 N−ビニルピロリドン 8部 アセトフェノン系光重合開始剤 1部 透明ソーダガラスビーズ(平均粒径30μm) 50部 酸化鉄黄 2部 炭酸カルシウム 20部。
【0045】[実施例1]スレート板をチェンコンベア
で第1ゾーンの予熱炉中に送り込み60℃に予熱し、次
いで第2ゾーンにてスレート板の表裏に二液性アクリル
ウレタン系有機溶剤型下塗着色塗料を塗布し、第3ゾー
ンの中間乾燥炉で乾燥させた後、第4ゾーンにて図4及
び図5に示す塗装装置にてA塗料、B塗料、C塗料及び
D塗料を100g/m2 になるよう順次塗装し、多彩模
様塗膜を形成した。尚、塗装条件は、タンク26〜29
に、それぞれA塗料、B塗料、C塗料、D塗料を入れ、
ミニオートバルブ22aを開き、ポンプ25aを作動さ
せ、ホース33からチェックバルブ23及びミニオート
バルブ22aを介して、マニホールド37へとA塗料を
供給し、塗装ガン14によりスプレー塗装した。
【0046】1秒後ミニオートバルブ22aを閉じると
同時にミニオートバルブ22bを開き、ポンプ25bを
作動させ、ホース34からチェックバルブ23及びミニ
オートバルブ22bを介してマニホールド37へとB塗
料を供給し、塗装ガン14によりスプレー塗装した。
【0047】このようにミニオートバルブの開閉を1秒
毎に行ない、A塗料、B塗料、C塗料、D塗料を順次塗
装すると、得られた多彩模様塗膜は、(サビ色)→(サ
ビ色の濃いサビ色と黄褐色との混色)→(黄褐色の濃い
黄褐色とサビ色との混色)→(黄褐色)→(黄褐色の濃
い黄褐色とグリーン色との混色)→(グリーン色の濃い
グリーン色と黄褐色との混色)→(グリーン色)→(グ
リーン色の濃いグリーン色とチョコレート色との混色)
→(チョコレート色の濃いチョコレート色とグリーン色
との混色)→(チョコレート色)→(チョコレート色の
濃いチョコレート色とサビ色との混色)…と徐々に色が
変化した多彩模様となった。
【0048】得られた多彩模様塗膜を第5ゾーンの中間
乾燥炉で60℃で15分間乾燥させた。次いで第6ゾー
ンの温度調整装置にて基板を40℃に冷却させた後、第
7ゾーンにて、花柄模様に製版された紗(厚さ150μ
m,60メッシュ)で白色スクリーン印刷用塗料を用い
て硬度55度のウレタンゴムスキージーにてかき取り、
第1スクリーン印刷塗膜を形成させた。次いで第8ゾー
ンにおいて120W/cmメタルハライドランプを用い
て、10cmの距離から2秒間紫外線を照射し、白色花
柄模様の第1スクリーン印刷塗膜を硬化させた。
【0049】次いで第9ゾーンにて、おしべとめしべの
模様に製版された紗(厚さ50μm,150メッシュ)
で黄色スクリーン印刷用塗料を用いて硬度82度のウレ
タンゴムスキージーにてかき取り、第1スクリーン印刷
塗膜上に、第2スクリーン印刷塗膜を形成させた。次い
で第10ゾーンにて、120W/cmメタルハライドラ
ンプを用いて10cmの距離から4秒間紫外線を照射
し、黄色のおしべとめしべ模様の第2スクリーン印刷塗
膜を硬化させた。
【0050】次いで第11ゾーンにてロールコーターに
てクリヤー塗料(白色スクリーン印刷用塗料から硫化亜
鉛顔料を除いた塗料)を全面に80g/m2 塗装し、第
12ゾーンにて紫外線照射し、立体多彩模様塗板を製造
した。
【0051】得られた塗板は、前記各色が徐々に変化し
た自然感のある多彩模様に、深みのある花模様が立体的
に形成され、従来にない高級感のあるデザインを有して
いた。
【0052】
【発明の効果】本発明の方法により製造された塗板は、
各色が徐々に変化し、各色の境界が不鮮明な自然感のあ
る多彩模様上に部分的に立体的な着色スクリーン印刷塗
膜が形成され、該スクリーン印刷塗膜は、従来のモノカ
ラー素地上に形成された、切り絵を貼付けたような自然
感が欠如した外観と全く異なり、色彩的にはスクリーン
印刷塗膜の色と、下層の徐々に変化している色との複合
色となり、従来にない深みや自然感のあるものとなり、
立体的で高級感のある外観が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗板の代表的製造工程の一部を示す概
略フローシートである。
【図2】本発明の塗板の代表的製造工程の一部を示す概
略フローシートである。
【図3】本発明の塗板の一例を示す側断面図である。
【図4】多彩模様塗膜形成用塗装装置の一例を示す概略
構成図である。
【図5】多彩模様塗膜形成用塗装装置の一例を示す概略
構成図である。
【図6】タイマーの動作の一例を示すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 チェンコンベア 3 ロールコンベア 4 予熱炉 5 表裏塗装用ロールコーター 6,6’ 塗料タンク 7 フローコーター 8,9 中間乾燥炉 10 温度調整装置 11,11’ スクリーン印刷機 11A,11A’ スクリーン版 11B,11B’ スキージー 12,12’,12” 紫外線照射炉 13 表面塗装用ロールコーター 14 塗装ガン 14A レシプロケーター 14B 塗装ブース 14C チェン洗浄槽 22a,22b,22c,22d ミニオートバルブ 23 チェックバルブ 24 エアホース 25a,25b,25c,25d 塗装ポンプ 26,27,28,29 塗料タンク 30 制御盤 31,31a,31b,31c,31d 制御ケーブ
ル 32,33,34,35,36 塗料ホース 37 マニホールド 38 継手 40 塗料切替えバルブ B 下塗着色塗膜 C 多彩模様塗膜 D 第1スクリーン印刷塗膜 E 第2スクリーン印刷塗膜 F クリヤー塗膜

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板表面に、それぞれ異なる色の複数の
    着色塗料を適宜選択しながら順次塗装ガンに供給し、連
    続的にスプレー塗装して、色が徐々に変化した多彩模様
    塗膜を形成し、次いで該多彩模様塗膜上に、該多彩模様
    塗膜が視認出来る程度の隠蔽力を有する着色塗料を部分
    的にスクリーン印刷機にてスクリーン印刷して、スクリ
    ーン印刷塗膜を形成することを特徴とする、立体多彩模
    様塗板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記スクリーン印刷塗膜を形成する着色
    塗料が、平均粒径10〜60μmの透明なガラス粉末を
    塗料固形分中に20〜70重量%含有せる紫外線硬化型
    塗料であることを特徴とする、請求項1に記載の立体多
    彩模様塗板の製造方法。
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