JP2003025528A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JP2003025528A JP2001217448A JP2001217448A JP2003025528A JP 2003025528 A JP2003025528 A JP 2003025528A JP 2001217448 A JP2001217448 A JP 2001217448A JP 2001217448 A JP2001217448 A JP 2001217448A JP 2003025528 A JP2003025528 A JP 2003025528A
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博幸 西田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】可撓性モルタルや、骨材着色を含有する仕上塗
材のような比重の大きな材料を用いることなく、容易に
製造することができ、比較的軽量で、コンクリート打放
し調の意匠性を表出することができる化粧シートを提供
する。 【解決手段】基材層及び化粧層を有する化粧シートにお
いて、化粧層を、半透明水系分散媒に単色または複数色
の着色粒子が分散した塗料組成物により形成させる。半
透明水系分散媒は、JIS K5660「つや有合成樹
脂エマルションペイント」4.8隠ぺい率において0.
05〜0.90となる被膜を形成するものであることが
望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の内外装等
に適用可能な化粧シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の内外装等に適用可能な化
粧シートにおいて、その表面に様々な意匠性を付与する
方法が提案されている。このうち、コンクリート打放し
調の意匠性を有する化粧シートが、例えば、特開平8−
291615号公報、登録実用新案第3026319号
公報等において提案されている。これら公報に記載され
た化粧シートは、打放し調の意匠性を表出するために、
いずれもコンクリート色にある可撓性モルタル、あるい
は骨材着色による仕上塗材を化粧部に用いたものであ
る。
【0003】しかしながら、可撓性モルタルや、骨材着
色を含有する仕上塗材は、比重が大きく、意匠性を付与
するためにある程度の厚みも必要となるため、これらの
材料を用いた化粧シートは、必然的にその重量が大きく
なってしまう。化粧シートの重量が大きくなると、建築
物に対し化粧シートを施工する際の取扱いが不便とな
り、作業に手間がかかりやすくなる。また、重量が大き
くなる分、脱落の危険性も高まる。このような脱落を防
止するため、化粧シートが支持可能な特別な方法が要求
される場合もある。また、化粧シートが施工できる対象
面は、シートによる荷重に十分に耐え得る基材に限定さ
れてしまう。さらに、可撓性モルタルや、骨材着色を含
有する仕上塗材を用いた化粧シートでは、コンクリート
打放し調の意匠性を表出するために、異なる色の複数の
材料が必要となったり、製造過程において多くの工程が
必要となる等、シートの製造が繁雑になるという問題も
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
点に鑑みなされたものであり、可撓性モルタルや、骨材
着色を含有する仕上塗材のような比重の大きな材料を用
いることなく、容易に製造することができ、比較的軽量
で、コンクリート打放し調の意匠性を表出することがで
きる化粧シートを得ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ため、本発明者は鋭意検討を行い、化粧層を特定の塗料
組成物によって形成させることを見出し、本発明を完成
した。
【0006】すなわち、本発明は下記の特徴を有するも
のである。 1.基材層及び化粧層を有する化粧シートであって、該
化粧層が、半透明水系分散媒に単色または複数色の着色
粒子が分散した塗料組成物により形成されたものである
ことを特徴とする化粧シート。 2.基材層、下地層、及び化粧層を有する化粧シートで
あって、該化粧層が、半透明水系分散媒に単色または複
数色の着色粒子が分散した塗料組成物により形成された
ものであることを特徴とする化粧シート。 3.半透明水系分散媒が、顔料を含有し、かつJIS
K5660「つや有合成樹脂エマルションペイント」
4.8隠ぺい率において0.05〜0.90となる被膜
を形成するものであることを特徴とする1.または2.
に記載の化粧シート。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態と
ともに詳細に説明する。
【0008】本発明における化粧層は、半透明水系分散
媒に単色または複数色の着色粒子が分散した塗料組成物
により形成されるものである。
【0009】着色粒子としては、結合材、顔料、溶媒を
主成分とする着色塗料が粒子状に分散されたものが好適
である。着色粒子には、さらに必要に応じて、顔料分散
剤、消泡剤、増粘剤、レベリング剤、造膜助剤、防腐
剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、凍結防止剤、乾燥調整
剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の一般に
塗料に使用する添加剤を適宜配合することもできる。
【0010】着色粒子に使用する結合材としては、顔料
および溶媒と混合して着色粒子を形成できるものであれ
ば溶剤系、水系に特に限定されるものではなく、通常塗
料に使用する公知の水溶性樹脂、合成樹脂エマルショ
ン、溶剤可溶型樹脂、溶剤分散型樹脂等が使用できる。
樹脂の種類としては、例えば、酢酸ビニル系樹脂、セル
ロース系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルシリコン系樹
脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹
脂、フッ素系樹脂等があげられる。このような結合材
は、架橋剤や硬化触媒によって反応可能な官能基を含有
するものであってもよい。
【0011】着色粒子における溶媒としては、水または
溶剤のいずれであってもよく、例えば水;メチルアルコ
ール、エチルアルコール、n−プロパノール、iso−プ
ロパノール、n−ブタノール等のアルコール類;メチル
セロソルブ、セロソルブソルベント、ブチルセロソル
ブ、イソブチルセロソルブ等のエーテルアルコール類;
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソ
プロピル、酢酸イソブチル等のエステル類;アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン類;石油ベンゼン、n−ヘプタ
ン、n−ヘキサン、ミネラルスピリット、ターペン、ケ
ロシン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素類;シクロヘキサン等の脂環
族炭化水素類;ジクロルエタン、トリクレン、パークレ
ン等の塩素化炭化水素類等が使用可能である。
【0012】水系分散媒としては、前述の着色塗料を粒
子状に分散可能なものであれば特に限定されるものでは
ないが、少なくとも乾燥後に着色粒子を被覆して、被膜
を形成可能なものでなければならない。このような点か
ら水系分散媒は、合成樹脂エマルション及び/又は水溶
性樹脂を含有することが望ましい。
【0013】合成樹脂エマルションとしては、例えば、
酢酸ビニル系樹脂エマルション、塩化ビニル系樹脂エマ
ルション、アクリル系樹脂エマルション、エポキシ系樹
脂エマルション、ウレタン系樹脂エマルション、アクリ
ルシリコン系樹脂エマルション、シリコーン系樹脂エマ
ルション、フッ素系樹脂エマルション等があげられる。
水溶性樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、
ポリ(メタ)アクリル酸、ポリアルキレンオキサイド、
バイオガム、ガラクトマンナン誘導体、アルギン酸もし
くはその誘導体、セルロース誘導体、ゼラチン、カゼイ
ン、アルブメン等、あるいはこれらを酸化、メチル化、
カルボキシメチル化、ヒドロキシエチル化、ヒドロキシ
プロピル化、硫酸化、リン酸化、カチオン化等によって
化学変性したもの等があげられる。
【0014】水系分散媒には、さらに分散粒子の凝集を
防止するために、分散安定剤を適宜配合することができ
る。また、増粘剤、レベリング剤、防腐剤、防黴剤、防
藻剤、抗菌剤、造膜助剤、凍結防止剤、乾燥調整剤、分
散剤、消泡剤、pH調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤
等の公知の添加剤を配合することもできる。
【0015】本発明における水系分散媒は半透明である
ことが必要であり、これにより連続的かつ微妙な色相変
化を表出することができる。具体的に、水系分散媒は、
JIS K 5660「つや有合成樹脂エマルションペ
イント」4.8隠ぺい率において0.05〜0.90、
好ましくは0.10〜0.60となる被膜を形成するも
のであることが望ましい。このため、水系分散媒中には
顔料が配合されるが、その配合量は、水系分散媒によっ
て形成される被膜が上記隠ぺい率の範囲となるように適
宜決定される。顔料としては、特にその粒子径が1μm
以下のものが好適であり、このような顔料を使用すれ
ば、より深みのある色相を表出することが可能となる。
水系分散媒の隠ぺい率が0.05より小さい場合には、
分散媒色相と着色粒子色相との複合効果が得られず、着
色粒子の斑点模様のみが形成されてしまい、0.90よ
り大きい場合には、着色粒子の色相が不明瞭となり、分
散媒色相による単一色の被膜が形成されてしまう。いず
れの場合も連続的かつ微妙な色相変化を表出することが
できない。
【0016】水系分散媒及び着色粒子に使用する顔料
は、特に限定されず、白色顔料、黒色顔料、赤・橙色顔
料、黄色顔料、緑色顔料、青色顔料、紫顔料等を使用す
ることができる。白色顔料としては、例えば、酸化チタ
ン、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、炭酸
カルシウム、アルミナ、シリカ、カオリン等を使用する
ことができる。黒色顔料としては、例えば、カーボンブ
ラック、ランプブラック、ボーンブラック、黒鉛、鉄
黒、銅クロムブラック、コバルトブラック、銅マンガン
鉄ブラック等を使用することができる。この他、例え
ば、べんがら、モリブデートオレンジ、パーマネントレ
ッド、パーマネントカーミン、アントラキノンレッド、
ペリレンレッド、キナクリドンレッド等の赤・橙色顔
料;黄色酸化鉄、チタンイエロー、ファーストイエロ
ー、ベンツイミダゾロンイエロー等の黄色顔料;クロム
グリーン、コバルトグリーン、フタロシアニングリーン
等の緑色顔料;群青、紺青、コバルトブルー、フタロシ
アニンブルー等の青色顔料;キナクリドンバイオレッ
ト、ジオキサジンバイオレット等の紫色顔料等があげら
れる。また、一般的に塗料に配合する体質顔料、着色骨
材等を使用することもできる。
【0017】化粧層を形成する塗料組成物では、コンク
リート基材の色調を考慮すると、白色顔料及び黒色顔料
を含むことが望ましい。これらの顔料を配合する際に
は、例えば、水系分散媒に白色顔料及び/または黒色顔
料、着色粒子に白色顔料及び/または黒色顔料が含ま
れ、かつ、水系分散媒と着色粒子が同色でない形態が可
能である。このような形態や顔料の配合量は、所望の色
相に応じ、適宜選択、調整すればよい。
【0018】前述の着色塗料を水系分散媒に分散する際
は、例えば、攪拌槽内で水系分散媒をインペラー等の混
合分散装置にて攪拌しながら、予め製造しておいた着色
塗料を徐々に加える方法にて行うことができる。この際
に、攪拌槽の大きさやインペラーの形状および大きさ、
周速を適宜調整して、着色粒子の粒子径が0.01〜1
0.0mmとなるようにすることが好適である。粒子径
が0.01mmより小さい場合には、形成される被膜の
連続かつ微妙に変化する打放し感があまり表現されず、
逆に着色粒子径が10.0mmより大きいと、粒の模様
が明瞭になりすぎる傾向となる。また、水性分散媒と着
色塗料の混合比は、(水系分散媒/着色塗料)の重量比
が1/0.5〜1/2であることが望ましい。
【0019】着色粒子中の結合材が、架橋剤や硬化触媒
によって反応可能な官能基を含有するものである場合
は、水系分散媒にエナメル組成物を分散させる際、もし
くは分散させた後に、架橋剤ないしは硬化触媒を配合す
ることができる。このような架橋剤としては、各官能基
に対して反応可能な公知の架橋剤や硬化触媒を配合すれ
ば良い。例えば、水酸基の場合には各種イソシアネート
類やこの多量体のポリイソシアネート化合物、各種金属
塩類、もしくはその乳化物等、カルボキシル基の場合は
エポキシ化合物、金属塩等、グリシジル基の場合にはア
ミン類等があげられる。また、アルコキシシリル基の場
合には、自己架橋するため、錫系、アミン系、リン酸系
等の硬化触媒を配合することができる。
【0020】以上のような化粧層用の塗料組成物は、一
般に多彩模様塗料と呼ばれる塗料とは異なるものであ
る。即ち、一般に用いられる多彩模様塗料は、2色以上
の液状またはゲル状の粒が潰れて模様を形成し、各色粒
間の色相の違いによって明瞭なコントラストを表出する
ものであるのに対し、本発明に用いる塗料組成物は、こ
のような各色粒の色相が単色でも複数色でもよく、また
複数色であっても色相の違いがあまり明瞭ではなく、色
相が連続的かつ微妙に変化する意匠性を表出できるた
め、コンクリート基材の打ち放し感を容易に表出するこ
とができるものである。これは、本発明に用いる塗料組
成物の水系分散媒が、半透明であることに起因してお
り、各着色粒子と該水系分散媒との複合化によってはじ
めて達せられるものである。
【0021】本発明では、上述のような塗料組成物によ
って形成される化粧層を、基材層に直接塗装することも
できるし、あるいは基材層に下地層を介して塗装するこ
ともできる。この際の塗付量は、通常0.2〜0.8k
g/m程度である。塗装においては、1回塗装を行う
ことにより目的の層を形成できるが、同一塗料を複数回
塗装しても何ら差し支えない。また、化粧層の塗装は、
スプレー塗装、ローラー塗装等公知の方法により実施す
ることができる。乾燥は常温で行うことができるが、加
熱することも可能である。
【0022】基材層は、本発明化粧シートにおいて支持
体となるものである。基材層に使用することができる材
料は、硬質のものでもよいし、軟質のものでもよい。こ
のうち、軟質の材料を使用すれば、建築物に化粧シート
を施工する際、様々な表面形状の面に適用することが可
能となる。基材層の厚みは、特に限定されるものではな
いが、厚みが大きくなればシートの重量も大きくなるた
め、厚みはできるだけ小さくしておくことが望ましい。
【0023】具体的に、基材層に使用することができる
材料としては、例えば、木材単板、木材合板、パーティ
クルボード、紙、合成紙、セラミックペーパー、不織
布、織布、金属板、合成樹脂板、石膏ボード、珪酸カル
シウム板、セメント系板、硬質フォーム板、ガラスクロ
ス、メッシュ等、あるいは、JIS A6909「建築
用仕上塗材」に規定されている薄付け仕上塗材や厚付け
仕上塗材等を乾燥硬化させたもの、JIS A6916
「建築用下地調整塗材」に規定されているセメント系下
地調整塗材や合成樹脂エマルション系下地調整塗材等を
乾燥硬化させたもの等が挙げられる。基材層は、これら
材料の1種からなる単層でもよいし、2種以上を組み合
わせた複層であってもよい。例えば、基材層に、ガラス
クロス、メッシュ等を埋め込むことも可能である。
【0024】基材層の表面には凹凸模様を形成させても
よい。このような凹凸模様によって、立体的な意匠性を
表出することが可能となる。基材層の色相は、特に限定
されないが、その表面の色相が化粧層と同系色であるこ
とが、意匠性の点において好適である。
【0025】本発明では、基材層に化粧層を塗付した際
の吸込みを防止する目的や、基材層と化粧層との密着性
を向上させる目的、あるいは化粧シートの防水性を高め
る目的等のために、基材層と化粧層の中間に下地層を設
けることができる。下地層を形成するための材料として
は、例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキ
シ系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、
塩素化ポリオレフィン系樹脂等を主成分とするシーラー
や、これらの樹脂と各種粉体を混合したサーフェーサー
やフィラー等を使用することができる。下地層を形成す
る際の塗付量は、通常0.1〜2kg/m程度であ
る。塗装器としては、スプレー、フローコーター、ロー
ルコーター等公知のものを使用することができる。乾燥
は常温で行うことができるが、加熱することも可能であ
る。下地層の色相は、特に限定されないが、化粧層と同
系色にしておくことが意匠性の点において好適である。
【0026】本発明では、化粧層の上にさらに透明保護
層を設けることもできる。特に耐候性が要求される建築
物外装に施工する際には、保護の目的で透明保護層を設
けておくことが望ましい。このような透明保護層は、例
えば、クリヤー塗料を塗装することにより形成すること
ができる。クリヤー塗料は、特に限定されず公知のもの
が使用できる。例えば、アクリル系樹脂、ウレタン系樹
脂、アクリルシリコン系樹脂、フッ素系樹脂等があげら
れ、水系または溶剤系のいずれであってもよい。また、
クリヤー塗料は非汚染タイプの方が好ましい。さらに、
艶消しタイプでも艶有りタイプでもいずれであっても良
い。本発明の効果を阻害しない限り、着色することも可
能である。クリヤー塗料による塗装は、公知の塗装方法
によればよく、例えばスプレー塗装、ローラー塗装等の
各種の塗装方法により実施することができる。クリヤー
塗料の塗付量は、適用する部位等に応じて適宜設定すれ
ばよいが、通常0.1〜0.4kg/m程度である。
【0027】本発明の化粧シートは、建築物内外装用等
に適用できるものであり、内外壁面、柱、天井面、床面
等に接着層や粘着層を介して貼着することができる。
釘、鋲、その他の各種固定具を使用することもできる。
接着層や粘着層としては、特に限定されず、公知の接着
剤、粘着剤を使用することができる。
【0028】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴をより明確にする。
【0029】(化粧層用塗料組成物の製造)まず、表1
に示した原料を使用して、表2に示した各配合例により
着色粒子を形成するための着色塗料を製造した(配合例
1〜4)。但し、着色塗料における架橋剤および硬化触
媒は、この時点では混合せず、水系分散媒中で着色粒子
を形成させる際に配合した。次に、表1に示した原料を
使用して、表3に示した各配合例により水系分散媒を製
造した(配合例5〜10)。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】続いて、表4に記載した組み合わせにて、
着色塗料を水系分散媒に分散し、化粧層用の塗料組成物
を得た。分散手順は、攪拌槽中に水系分散媒を仕込んだ
後、インペラーにて攪拌しながら、着色塗料を混合する
ことで行った。この際、先に着色塗料に混合していなか
った架橋剤、硬化触媒を同時に混合した。
【0034】
【表4】
【0035】(実施例1)30×30cmのアルミニウ
ム板に、エポキシ系樹脂プライマー(エスケー化研
(株)社製「SK#1000プライマー」)を塗付量
0.15kg/mでスプレー塗装し、室温にて24時
間乾燥後、化粧層用塗料組成物1を塗付量0.3kg/
でスプレー塗装し、室温にて乾燥・養生した。化粧
層用塗料組成物1は、白色顔料を含む粒子径3〜5mm
の白色エナメル粒子が、黒色顔料を含む水系分散媒に分
散した状態の塗料組成物であり、この水系分散媒により
形成される被膜の隠ぺい率は0.50であった。化粧層
用塗料組成物1を塗装することにより、グレー系の色調
が連続的かつ微妙に変化する打ち放し調の外観の化粧シ
ートを得ることができた。
【0036】(実施例2)化粧層用塗料組成物1に代え
て化粧層用塗料組成物2を使用した以外は実施例1と同
様にして化粧シートを作製した。化粧層用塗料組成物2
は、白色顔料及び黒色顔料を含む粒子径1〜3mmのグ
レー色エナメル粒子が、黒色顔料を含む水系分散媒に分
散した状態の塗料組成物であり、この水系分散媒により
形成される被膜の隠ぺい率は0.16であった。化粧層
用塗料組成物2を塗装することにより、グレー系の色調
が連続的かつ微妙に変化する打ち放し調の外観の化粧シ
ートを得ることができた。
【0037】(実施例3)化粧層用塗料組成物1に代え
て化粧層用塗料組成物3を使用した以外は実施例1と同
様にして化粧シートを作製した。化粧層用塗料組成物3
は、黒色顔料を含む粒子径0.5〜2mmの黒エナメル
粒子が、白色顔料を含む水系分散媒に分散した状態の塗
料組成物であり、この水系分散媒により形成される被膜
の隠ぺい率は0.22であった。化粧層用塗料組成物3
を塗装することにより、グレー系の色調が連続的かつ微
妙に変化する打ち放し調の外観の化粧シートを得ること
ができた。
【0038】(実施例4)化粧層用塗料組成物1に代え
て化粧層用塗料組成物4を使用した以外は実施例1と同
様にして化粧シートを作製した。化粧層用塗料組成物4
は、黒色顔料を含む粒子径2〜4mmの黒エナメル粒子
が、白色顔料を含む水系分散媒に分散した状態の塗料組
成物であり、この水系分散媒により形成される被膜の隠
ぺい率は0.28であった。化粧層用塗料組成物4を塗
装することにより、グレー系の色調が連続的かつ微妙に
変化する打ち放し調の外観の化粧シートを得ることがで
きた。
【0039】(比較例1)化粧層用塗料組成物1に代え
て化粧層用塗料組成物5を使用した以外は実施例1と同
様にして化粧シートを作製した。化粧層用塗料組成物5
は、水系分散媒に顔料を含まない塗料組成物であり、得
られた化粧シートの外観は、各着色粒子間の色相の違い
が明瞭となり、連続的かつ微妙に変化する色相を表出す
ることができなかった。
【0040】(比較例2)化粧層用塗料組成物1に代え
て化粧層用塗料組成物6を使用した以外は実施例1と同
様にして化粧シートを作製した。化粧層用塗料組成物6
は、水系分散媒の隠ぺい率が高いものであり、得られた
化粧シートは単一色の外観に仕上がってしまい、連続的
かつ微妙に変化する色相を表出することができなかっ
た。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、容易に製造することが
でき、比較的軽量で、コンクリート打放し調の意匠性を
表出することができる化粧シートが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB10 AK53 AT00A AT00C BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B CA13B CC00B DE01B EH46 EH61 EJ65 EJ85 EJ98 GB07 GB08 HB00 HB00B JL02 JL03 JN01B JN02B YY00B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材層及び化粧層を有する化粧シートであ
    って、該化粧層が、半透明水系分散媒に単色または複数
    色の着色粒子が分散した塗料組成物により形成されたも
    のであることを特徴とする化粧シート。
  2. 【請求項2】基材層、下地層、及び化粧層を有する化粧
    シートであって、該化粧層が、半透明水系分散媒に単色
    または複数色の着色粒子が分散した塗料組成物により形
    成されたものであることを特徴とする化粧シート。
  3. 【請求項3】半透明水系分散媒が、顔料を含有し、かつ
    JIS K5660「つや有合成樹脂エマルションペイ
    ント」4.8隠ぺい率において0.05〜0.90とな
    る被膜を形成するものであることを特徴とする請求項1
    または2に記載の化粧シート。
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