JPH08291615A - 打放し調仕上り感のある表装材 - Google Patents

打放し調仕上り感のある表装材

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JPH08291615A
JPH08291615A JP35189295A JP35189295A JPH08291615A JP H08291615 A JPH08291615 A JP H08291615A JP 35189295 A JP35189295 A JP 35189295A JP 35189295 A JP35189295 A JP 35189295A JP H08291615 A JPH08291615 A JP H08291615A
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秀樹 山内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築物,構築物において表装材により打放し
調仕上り面を得る。 【構成】 表面に木目に似た微小凹凸と気泡孔を有し、
コンクリート色にある可撓性モルタルあるいは骨材着色
による仕上塗材を化粧材部とするもの。木コン跡に似た
凹部を設けることもある。製造方法の例では、ロール巻
となった基材上へ化粧材を塗布し、直後に木目に似た微
小凹凸を有する離型紙により覆い、乾燥工程を経て、所
望の大きさに裁断するもの。 【効果】 RC構造以外のALC構造,木造の建築物に
対して、あるいは、改修工事において打放し調仕上り面
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物の内外壁表
面、床面等あるいは構造物の表面に適用できる新規な表
装材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、屋外にも適用できる可撓性のある
表装材についての発明が特開平4−85447号公報他
に開示されていた。従来における表装材ではその表面の
化粧材には、天然石あるいは着色骨材と合成樹脂等によ
る成形物,ないしはこれらの組成物から成る塗料から成
る塗膜が利用されていた。また、別の従来技術では化粧
材に当る部分に、水性弾性塗料の塗膜を利用するもの、
特開平4−47064号公報の発明も存在した。更に、
別の発明である特開平2−210147号公報の発明で
は、化粧材は防水層とスクリーン印刷による化粧模様層
であったりした。特開平2−210147号における化
粧模様は岩石調多彩模様であったり、ブリック調,タイ
ル調等の目地模様であったりした。先の特開平4−85
447号あるいは特開平4−76151号に開示される
化粧材の例では、天然石,着色骨材,セラミックを骨材
とし、樹脂を結合材にし、これらを吹き付けて天然石に
似た外観を得る例がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、従
来から存在する発明では開示のなかった、表面がコンク
リートの打放し面に似た外観を有する表装材を得ること
にある。これは、建築物あるいは構造物の表面の仕上げ
に、天然石あるいは天然石風の仕上り感を得るものと別
に、コンクリート打放し面に似た外観が新築,改修を問
わず要求としてあることによる。
【0004】
【目的を達成するための手段】この発明の表装材では、
打放し調の外観を得るために、表装材の化粧材に可撓モ
ルタルあるいは骨材着色による仕上塗材を用いている。
また、仕上面が単調となるのを防ぐために、化粧材が気
泡を含んでいたり、表面に木目に似た微小凹凸を有して
いたり、木コン跡に似た凹部を持つようにしている。
【0005】そして、このような表装材を製作する方法
の例としては、表装材の裏面補強あるいは裏面の接着を
良くするための基材にロール巻となったのを利用し、こ
れをコンベア上にて移送しながら化粧材である可撓性モ
ルタルあるいは骨材着色による仕上塗材をナイフコータ
により塗布し、直後に木目に似た微小凹凸を有する離型
紙により覆い、乾燥工程を経ることにより化粧材を乾燥
させ、乾燥後に所望の大きさに裁断すると同時にルータ
ー等により、木コン跡を付けるものである。
【0006】以下、この発明の構成要素のそれぞれにつ
いて説明する。まず最初に、表装材の化粧材となる組成
物を説明する。化粧材となる組成物の一つに可撓性モル
タルがある。可撓性モルタルには一般にポリマーセメン
トモルタルと呼ばれる、セメント成分とポリマー成分お
よび骨材成分である砂を混合したものが適している。可
撓性が得られるように配合した組成の例としては、特公
昭63−56185号公報,特公平1−53228号公
報,特公平1−53229号公報,特公平1−5429
5号公報に開示される組成物がある。
【0007】特公昭63−56185号公報に開示され
る技術では、ポルトランドセメント、ポルトランド
セメントに対して1.5〜7重量倍のアルミナセメン
ト、ポルトランドセメントに対して0.3〜3重量倍
の半水石膏及びポルトランドセメント、アルミナセメ
ント、及び半水石膏の和に対してポリマー成分として、
0.15〜1.5重量倍のポリマーデイスパージョンと
適宜の骨材を配合してなる組成物がある。
【0008】特公平1−53228号公報に開示される
技術では、ポルトランドセメント、ポルトランドセ
メントに対して1.5〜7重量倍のアルミナセメント、
及びポルトランドセメント及びアルミナセメントの和
に対してポリマー成分として、0.15〜1.5重量倍
のポリマーデイスパージョンと適宜の骨材を配合して
なる組成物がある。
【0009】特公平1−53229号公報に開示される
技術では、ポルトランドセメント、ポルトランドセ
メントに対し、0.1〜1重量倍の石膏、ポルトラン
ドセメント、石膏の和に対してポリマー成分として0.
1〜0.8重量倍のポリマーデイスパージョンと適宜
の骨材及びポルトランドセメント、石膏の和に対して
ポリマーデイスパージョン中の水を含めて、0.35〜
1重量倍の水を配合する組成物がある。
【0010】特公平1−54295号公報に開示される
技術では、ポルトランドセメント、ポルトランドセ
メントに対して0.05〜1.2重量倍のアルミナセメ
ント、ポルトランドセメントに対して0.05〜1.
2重量倍の石膏及びポルトランドセメント、アルミナ
セメント、及び石膏の和に対してポリマー成分として、
0.1〜0.8重量倍のポリマーデイスパージョンと
適宜の骨材、適当量の水を配合してなる組成物があ
る。
【0011】化粧材となる組成物の別の一つに、骨材着
色による仕上塗材がある。骨材着色による仕上塗材で
は、塗材全体の色表現は骨材自身が有する固有の色によ
ってなされることになる。主成分は骨材と結合材であ
り、骨材には天然石粒あるいは珪砂,寒水砂,ガラスビ
ーズに対して着色した骨材,着色ガラス粒,着色プラス
チック粒があり、結合材には合成樹脂溶液あるいは合成
樹脂エマルションがある。骨材の粒度としては0.02
〜5.0mmの間に90重量%以上が入っているのが良
い。ここで100重量%としなかったのは、0.02m
m未満の微粉が入ることがあるからである。
【0012】利用される骨材の色調は、勿論セメント色
であり、(社)日本塗料工業会の塗料用標準色見本帳か
ら選択したとすれば1993年発行S版では、S1−1
032,S1−1002,S1−1003,S1−10
04,S1−1005,S2−1006,S4−38
3,S5−462,S6−851などの色があり、これ
らの色の中間色,混合色も骨材の色の候補となる。この
天然あるいは着色された骨材は、単色で利用するもので
なく、複数色混合されて使用するのが良い。これは、本
物のモルタル自体が珪砂あるいはセメントが持つ、複数
の色の集合体であるからである。
【0013】この発明の化粧材部では、化粧材の表面に
木目に似た微小凹凸模様を有している。これは実際に木
製のコンクリートパネルを利用してコンクリートの打設
を行った時に、コンクリート表面には木製パネルの木目
が転写されて、木目の模様を有していることによる。化
粧材への木目の形成は、木目に似た微小凹凸を有した型
へ化粧材のスラリーの流し込み、あるいは製造方法の発
明に挙げるような木目に似た微小凹凸を有した離型紙を
基材上に塗布された化粧材が未硬化のうちに覆ってやる
ことにより可能となる。微小凹凸を有する紙の例には、
檀紙あるいは皺檀紙と称する縮緬のような皺のある紙が
あり、これらに離型剤処理を施したものが利用される。
木目模様の印刷には、木目模様を版にしたスクリーン印
刷,凸版印刷,グラビア印刷が利用される。特にスクリ
ーン印刷は、凹凸模様をつくる点、印刷に供することに
なる塗材中の粒子の許容巾がある点から好ましい。
【0014】化粧材部表面には、木目に似た微小凹凸と
もう一つは、気泡孔9を有することが必要である。これ
も実際にコンクリートの打設を行った時に、締固めを行
ってもある程度はコンクリート内部および表面に気泡孔
が存在することによるものである。この気泡孔は、化粧
材となる可撓性モルタルあるいは仕上塗材が5〜20v
ol%程度の気泡を含み、その粘度が80ps〜200
psのものをナイフコータで均一の厚みに塗り付けた直
後に、離型紙で表面を覆い、加熱乾燥させることにより
塗材内部の気泡が集合,浮上して乾燥硬化した化粧材は
自然と気泡孔を有するようになる。また、加熱乾燥しな
い場合は、乾燥硬化する前に微振動を与えることによ
り、同様な気泡孔をつくることができる。気泡の含有割
合が5vol%より小さい場合は、気泡孔はほとんど発
生せず、20vol%より大きな時は、大きすぎる気泡
となり良好な打放し面とはならない。また、粘度が80
psより低い場合は、気泡孔が大きくなりすぎたり、多
くなりすぎたりする。200psより高い場合には、気
泡がほとんど発生しなくなる。
【0015】また、化粧材部表面には、木コン跡10を
表現する凹部を作ることもある。実際の鉄筋コンクリー
ト造では、型枠の位置を固定し、変形を防ぐために緊結
材が用いられるが、その緊結材の一つが木コンであり、
コンクリート表面側にあって、コンクリート厚みを規制
するセパレーターの両端にてコンクリートパネルを支持
する部材の一つである。この木コンは型枠を外す時に、
同時に除去されるが、その利用跡が凹みとなってコンク
リート表面に残るものである。実際の木コン跡は5mm
程度の凹みとなって表われるが、表装材の化粧材部では
凹みを大きくすると化粧材部の厚みも大きくする必要が
生じるため1〜2mmの深さの凹みとする。また、その
円錐台形状の木コン跡の表面側の径は通常およそ25m
mであり、化粧材部に設ける木コン跡似の凹部径は同様
におよそ25mmとする。化粧材部における木コン跡に
似た凹部の形成は、型への流し込みであれば型に反転型
の凸部を設ければ良いし、基材上への塗布であれば木目
および木コンに似た凸部を有する型により押えたり、化
粧材部を構成する可撓性モルタル等の硬化後に、ルータ
ー等の手段により凹部を設けることにより達成できる。
【0016】表装材では、上記した化粧材による表面の
意匠を形成する部分と、これを補強する部分、基材部が
ある。その例として、公知技術である特開平4−854
47号の発明では、化粧材の裏面側にベースシートとな
る基材部を用いている。ここでは、基材部は織布,不織
布,ガラスクロス,合成樹脂などから選択されるものあ
るいはこれらに目止め加工を施したものを利用してい
る。この基材部は、化粧材部を補強する為以外にも、表
装材を製造するうえにおいても存在することが好都合で
あり、他に、表装材を壁面等の表面に貼り付ける時に、
より接着強度が得られることにも役立つことになる。ま
た、基材部に利用される織布,不織布あるいは編み物の
素材には、天然繊維,合成繊維,鉱物繊維,金属繊維な
どの中から適宜選択される。
【0017】また、特開平4−76151号にある発明
では、化粧材の中間に合成繊維製の織物による芯材を挟
み込むようにしたり、更に表面の片面に合成樹脂製織物
を固着する構造の例がある。更に、特開平4−6466
0号にある発明では、裏面側には繊維強化合成樹脂層を
形成した例もある。
【0018】図面によりこの発明の表装材を例示する
と、図1あるいは図2,図4がある。図1では木コン跡
を持たない表装材であり、図2では木コン跡10を形成
したものであり、図4では化粧材部の表面に松板のうづ
くりに似た木目模様14を形したものとなっている。ま
た、図1および図2に示す表装材では、基材部11と化
粧材部12により構成されている。図4に示す表装材で
は、基材部,化粧材部に加えて重ね代部13を有してい
る。
【0019】次に、上記の構成を有する表装材の製造方
法についての発明を説明する。図面によりその製造手段
を模式的に示す。図3では右方より左方へ製造の流れを
示している。図では、予め作成した基材部となるロール
巻のベースシート1を供給し、この上へナイフコータ2
により化粧材部となるモルタルあるいは塗材を塗布して
いる。化粧材3の塗布直後には、木目に似た微小凹凸を
有する離型紙4をあまり負荷をかけない状態にて化粧材
の上より覆うようにしている。続けて、化粧材が仕上塗
材の場合は、化粧材を基材ごと乾燥炉5の中を通し、化
粧材を乾燥硬化させる。化粧材がモルタルの場合は、乾
燥ラインでは硬化しないので、養生期間をとることにな
る。乾燥工程後には、離型紙のみを剥し、必要に応じて
ヒートロール6により更に乾燥させ、搬送速度を調整
し、表装材を冷やした後に、所望定形長において裁断機
7により裁断している。この図では、化粧材の上から離
型紙を覆せて押える時、押えロール8には突起のあるロ
ールを用いて全面均一な力で押さえないようにしてい
る。
【0020】図3では示されていないが、ナイフコータ
に供給される可撓性モルタルまたは骨材着色による仕上
塗材を複数色とし、これらを複数の縦縞としたり、ナイ
フコータへ何色かを交互に供給し、色調が徐々に変化す
る化粧材部を得ることもできる。
【0021】
【実際例】実際例では、図3の製造工程の模式図を参考
にして、製造方法および得られる製品について説明す
る。
【0022】まず、基材部となるベースシートは、ポリ
エステル製不織布(目付量100g)に対して、その両
面に濃灰色の合成樹脂エマルションペイントをナイフコ
ータにより塗り付け、目止め処理したものを用いた。ベ
ースシートの巾は1mのものを用いた。
【0023】化粧材となる仕上塗材は下記配合1および
配合2に示す組成物を利用し、ナイフコータの両サイド
には配合1の塗材を供給し、ナイフコータの中央には配
合2の塗材を供給するようにした。ベースシート上への
塗布量は湿潤時において仕上塗材Aおよび同B合計量に
て3Kg/mとした。仕上塗材Aおよび同Bは、気泡
を15vol%および18vol%含むものであった。
【0024】 配合1(仕上塗材A) 着色骨材a(S1−1003色,粒径0.1〜0.5mm) 40.0重量部 着色骨材b(S1−1005色,粒径0.1〜0.5mm) 20.0重量部 着色骨材c(S1−1006色,粒径0.5〜0.8mm) 10.0重量部 合成樹脂エマルション 20.0重量部 造膜助剤 1.0重量部 消泡剤 0.5重量部 増粘剤 1.0重量部 その他添加剤(防腐剤,防黴剤,他) 0.5重量部
【0025】 配合2(仕上塗材B) 着色骨材d(S1−1005色,粒径0.1〜0.5mm) 40.0重量部 着色骨材e(S1−1006色,粒径0.1〜0.5mm) 20.0重量部 着色骨材f(S1−1032色,粒径0.5〜0.8mm) 10.0重量部 合成樹脂エマルション 20.0重量部 造膜助剤 1.0重量部 消泡剤 0.5重量部 増粘剤 1.0重量部 その他添加剤(防腐剤,防黴剤,他) 0.5重量部
【0026】化粧材の塗布直後には、木目に似た縮緬の
ような皺のある皺檀紙、凹凸の大きさが0.2mm以下
にある微小凹凸を有する離型紙を化粧材の上より軽く押
えるようにロール押えした。軽さの程度としては、ロー
ルの重さが離型紙および化粧材には掛からないように
し、厚み規制の程度としては、ナイフコータと搬送コン
ベア間のクリアランスを3mmとしたのに対し、ロール
の凸部と搬送コンベア間のクリアランスを2.5mmと
した。この時用いたロール表面は平担でなく1.5cm
おきに、直径1cm,高さ1mmの鏡餅に似た形状の凸
部のあるロールとした。また、この凸部は発泡ゴムに凹
凸を設けたものであり、押さえた力がそのまま微小凹凸
に転写されないようにした。
【0027】乾燥工程では、ガススチームを熱源とする
炉の中を30分間通すようにした。尚、炉内の温度は入
口60℃、炉の中間部分より終点までを80℃に設定し
た。乾燥炉を出たところでは、離型紙のみを剥し取り、
基材および化粧材に対しては更にヒートロール表面(表
面温度150℃)を通過させるようにし、乾燥の補助を
行った。その後、表装材を冷却し、搬送速度を調整する
ようにしてから、表装材を所望の大きさごとに裁断す
る。実施例1では、60cm×30cmに裁断し、この
表装材に重ね代部を形成する巾6cmの略L字形の基材
部と同質のテープを裏面に貼り付け、重ね代部を3cm
にして製品とした。
【0028】図3の工程では、木コン跡に似た凹部の形
成が工程中に入っていないが、例えば、裁断後の表装材
に対して図2に示す木コン跡9の形成を、ルーターを利
用して深さ2mmの凹部を形成することもできる。ま
た、木コン跡の形成では、化粧材塗布後に所定間隔ごと
に離型性のある木コンに似た形状の型を押し込むように
並べ、続けて離型紙を覆せるという方法によっても可能
である。
【0029】上記の方法によって得られた表装材は、製
造ラインの流れ方向に対して、中央が仕上塗材B,その
両側を仕上塗材Aが塗布されたものとなった。そして、
表面には離型紙から転写された木目に似た微小凹凸が形
成されたものであり、また、所々には塗材中に含まれて
いた気泡跡がそのまま孔となったものであった。
【0030】実施例2では、実施例1において仕上塗材
Aおよび仕上塗材Bを縞模様となるように塗布したもの
を、仕上塗材Bのみにより化粧材部の第1層を作成し
た。この第1層を塗布,乾燥させてから松板の木目模様
を版にしたスクリーンを用いて、仕上塗材Aを約300
g/mの塗布量により印刷した。この印刷加工により
雛檀紙により形成される凹凸よりも、深みのある木目模
様が形成できた。
【0031】比較例1として、石綿スレート板に木コン
跡をつくったもの、比較例2として、仕上塗材A及び同
Bをナイフコータにより塗装した後、離型紙を用いない
で乾燥させて化粧シートを作成した。比較例2について
も、乾燥後ルーターにより木コン跡を形成させた。
【0032】実施例および比較例1,同2における表装
材の化粧材部または相当部分の主な構成を下記表1によ
り示す。
【0033】
【表1】
【0034】本実施例により製造したシートと比較例
1,比較例2を実物の打放し仕上げ建築物の外壁表面
に、おのおの10m程度づつ貼り付け、その仕上がり
感を比較した結果、本実施例は実物の打放しに近い風合
いがあった。一方、比較例1の石綿スレート板は色が均
一で気泡孔もなく、打放し風には見られない。また比較
例2は、打放し風に近い色ムラはあるが、打放し独特の
気泡孔がなく、また木目に似た微小凹凸もないため風合
いとしては十分でなかった。
【0035】
【発明の効果】この発明の表装材では、可撓性を有し、
表面が打放しコンクリート仕上りとよく似た外観を有す
るものが得られる。得られた表装材は、RC構造は勿論
のことALC構造あるいは木造の建築物に対しても、な
いしは改修工事においてコンクリート打放し面に似た仕
上りを得ることができる。得られた表装材は外観におい
て本物と似ているだけでなく、防水性,躯体劣化保護,
耐汚染性の面において長期に亘って建築物を保護するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例による表装材の外観斜視図である。
【図2】 木コン跡に似た凹部を有する表装材の外観斜
視図である。
【図3】 この発明の表装材を製造する工程を模式的に
示した図である。
【図4】 松板のうづくりに似た木目模様を有する表装
材の外観斜視図である。
【符号の説明】
1 ベースシート 2 ナイフコータ 3 化粧材 4 離型紙 5 乾燥炉 6 ヒートロール 7 裁断機 8 押さえロール 9 気泡孔 10 木コン跡 11 基材部 12 化粧材部 13 重ね代部 14 木目模様
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04F 15/08 8702−2E E04F 15/08 B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に木目に似た微小凹凸と気泡孔を有
    し、コンクリート色にある可撓性モルタルあるいは骨材
    着色による仕上塗材を化粧材部とし、裏面に補強あるい
    は下地との接着の為の基材部を有することを特徴とする
    打放し調仕上り感のある表装材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の表装材が表面に木コン跡
    に似た凹部を有することを特徴とする打放し調仕上り感
    のある表装材。
  3. 【請求項3】 ロール巻となった基材上へ、化粧材とな
    るモルタルまたは骨材着色による仕上塗材をナイフコー
    タにより塗布し、直後に木目に似た微小凹凸を有する離
    型紙により覆い、乾燥工程を経て、これを所望の大きさ
    に裁断することを特徴とする表装材の製造方法。
  4. 【請求項4】 ナイフコータに供給される可撓性モルタ
    ルまたは骨材着色による仕上塗材が複数色であり、これ
    を複数本並ぶようにないしは連続的に色が変化するよう
    に供給し、基材上への塗布が行なわれことを特徴とする
    特許請求項3記載の表装材の製造方法。
  5. 【請求項5】 ロール巻となった基材上へ、化粧材とな
    るモルタルまたは骨材着色による仕上塗材をナイフコー
    タにより塗布し、乾燥させた後、所望の大きさに裁断す
    る前あるいは後に、木製型枠材の木目模様を有するスク
    リーンを利用して前記モルタルまたは仕上塗材を印刷
    し、乾燥させることを特徴とする表装材の製造方法。
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