JPH10130544A - 砂岩調模様を形成する被覆組成物 - Google Patents

砂岩調模様を形成する被覆組成物

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JPH10130544A
JPH10130544A JP30413296A JP30413296A JPH10130544A JP H10130544 A JPH10130544 A JP H10130544A JP 30413296 A JP30413296 A JP 30413296A JP 30413296 A JP30413296 A JP 30413296A JP H10130544 A JPH10130544 A JP H10130544A
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JP
Japan
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sandstone
coating composition
coating
natural stone
pattern
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JP30413296A
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English (en)
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Naoki Chiba
尚樹 千葉
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Fujikura Kasei Co Ltd
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Fujikura Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 建築物や建材関連の素地面を、天然石である
砂岩の色調と外観を表現できる被覆組成物の提供。 【構成】 着色顔料を含有し、かつ、塗膜の隠ぺい率が
0.50〜0.97の合成樹脂着色塗料100重量部
と、有色骨材1〜20重量部および天然石粒20〜40
0重量部からなる砂岩調模様を形成する被覆組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物や建材関連の素
地面を、天然石である砂岩の持つ、特有の割り肌状の外
観を表現できる被覆組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、建築物外壁や建材の
表面化粧材として、透明感と深みのある風合いが好ま
れ、大理石、御影石などの天然石が用いられているが、
これら天然石は、高価で加工しにくい等の難点がある。
又、砂が膠着してできた砂岩は、コストの面では有利で
あるが、風化し易く、又、表面の凹凸や吸水率が大きい
ことなどから、コケや藻が発生しやすいなど、建築物や
建材の表面化粧材としての使用は限定されたものであっ
た。そのため、天然石に似た風合いを持つ被覆組成物に
ついて数多くの研究がなされ、種々の提案がなされてい
る。例えば、特公平2−40702号公報には、特定粒
子範囲の着色材15〜55重量%、無色透明皮膜形成結
合材(固形分)5〜20重量%及び特定粒径範囲の特定
光透過率を有する骨材5〜60重量%からなる天然石模
様を形成する被覆組成物が記載されている。又、特開平
6−65531号公報には、着色顔料を含んだ耐候性樹
脂で表面被覆した特定粒子径の着色ケイ砂を含有せしめ
た液状組成物を塗装する石材調着色仕上げ塗装法が記載
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これら上記公
報に開示された組成物から得られる被覆層は、天然石調
の大理石模様や御影石模様の外観についてはある程度満
足し得るが、天然石である砂岩の持つ特有の割肌状の外
観については表現出来ないものであった。天然石である
砂岩は、円形や角型や様々の形の砂粒が、硅酸や炭酸石
灰、酸化鉄、粘土質物質などの膠結物で膠着され、膠結
物の種類によって色調も淡色系、灰色系、褐色系、赤系
など様々なものがあるが、一般的に砂岩は吸水率が大き
く、冬季には凍結して崩壊や、湿ったところに藻やカビ
が発生し易い等の欠点があるため、建築物の外壁材等の
材料としては、適していると言えるものではなかった。
このようなことからも、砂岩のもつ特有の、割肌状の外
観を表現できる被覆組成物が望まれていた。
【0004】従来の天然石模様を形成する被覆組成物
は、合成樹脂バインダーと天然石や着色骨剤で色彩を構
成しており、透明性や深みがあるが、反対に隠ぺい性が
悪く、一般の仕上げ塗材に比べ塗布量を多く、例えば、
2〜12Kg/m2使用する必要があり、そのため塗装
塗膜のタレによる施工性の悪さと共にコスト面でも問題
があった。さらに塗布量を2Kg/m2 以上という厚付
が必要なことから、砂岩の持つ割肌の様な細かいテクス
チャーを下地に塗布しても、塗装膜厚が厚くなるため、
満足できる砂岩の意匠性は表現できない。また、前記被
覆組成物のバインダーとしては、一般的にアクリル系の
エマルションが使用されている。エマルションは分散相
中の水分が蒸発するにつれて、エマルション粒子が融着
して連続塗膜を形成する。このように塗膜の乾燥は、表
面から進んで行く。従って、従来の天然石模様を形成す
る被覆組成物に見られるような、塗布量を多く厚付する
必要があるような塗材の場合、表面に形成された乾燥塗
膜が内部の水分の蒸発を妨げ、塗膜の内部乾燥を遅ら
せ、白化の要因になったり、この表面の乾燥塗膜が施工
中に際して、いわゆる皮張りとなり、特に夏場において
発生しやすい塗り継ぎムラや模様ムラの要因となってい
た。
【0005】本発明者らは、かかる実状に鑑み、特に天
然石である砂岩の色調と外観を有する被覆組成物を開発
すべく鋭意研究を重ねた結果、特定粒子径を有する有色
骨材および天然石粒と、特定隠ぺい率の合成樹脂着色塗
料との組合せが極めて有効であることを見いだし、本発
明を完成した。従って、本発明の課題は、水分の凍結に
よる崩壊等が無く、しかも薄塗りが可能な、砂岩のもつ
特有の外観を表現出来る被覆組成物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記欠点を
改善すべく鋭意検討した結果、着色顔料を含有し、か
つ、塗膜の隠ぺい率が0.50〜0.97の物性を有す
る合成樹脂着色塗料100重量部と、有色骨材1〜20
重量部及び天然石粒20〜400重量部からなる被覆組
成物が前記課題を解決し得ることを見いだし本発明に到
ったものである。以下、本発明の砂岩調模様を形成する
被覆組成物について具体的に説明する。
【0007】本発明の被覆組成物を適用する基材は、特
に制限されないが、一般的には建築物の内外壁などに使
用されている、例えば、石材、コンクリート、セメント
モルタル、スレート、ALC、木材、プラスチックおよ
び金属などが挙げられる。本発明の砂岩調模様を形成す
る被覆組成物は、これらの基材に直接塗装しても差し支
えないが、下塗塗料をあらかじめ塗装しておくことが好
ましい。該下塗塗料としては、各基材に適したそれ自体
公知の塗料から選ばれたものが適用でき、例えば、溶剤
系又はエマルション系のアクリル系、スチレンアクリル
系、エチレン−酢酸ビニル系、ウレタン系、エポキシ系
あるいはアルキッド系の樹脂液や塗料などが挙げられ
る。
【0008】本発明において、砂岩調模様を形成する被
覆組成物は、JIS K 5400に規定される塗膜の
隠ぺい率が0.50〜0.97の範囲にある合成樹脂着
色塗料に有色骨材及び天然石粒を混合分散して成る。該
合成樹脂着色塗料としては水性エマルション樹脂系ある
いは有機溶剤樹脂系に着色顔料を混合分散せしめたもの
が適用出来るが、火気に対する危険性や有機溶剤の有害
性の理由から水性エマルション樹脂系を使用するのが好
ましい。水性エマルション系樹脂としては、例えば、酢
酸ビニル樹脂系、エチレン−酢酸ビニル樹脂系、アクリ
ル樹脂系、スチレン−アクリル樹脂系、アクリル−酢酸
ビニル樹脂系、アクリル−シリコン樹脂系およびフッソ
樹脂系などが挙げられる。
【0009】本発明で使用する着色顔料を含有した合成
樹脂着色塗料としては、その塗膜の隠ぺい率が0.50
〜0.97の範囲にあることが必要である。塗膜の隠ぺ
い率が0.5以下になると、砂岩の外観を表現するため
に厚塗りする必要があり、施工性、コスト面で好ましく
なく、塗膜隠ぺい率が0.97以上になると、有色骨材
に基づく色彩が、低減、又は失われてしまい天然石であ
る砂岩の割肌状の外観を表現できなくなるので、使用は
好ましくない。
【0010】本発明における有色骨材としては、例えば
蛇紋岩、蛍石、寒水石、大理石、ケイ砂などの天然砂ま
たは粉砕粒、あるいはこれらの表面を釉薬や合成樹脂着
色塗料で着色処理したものやカラーサンドが適宜選択し
て用いられる。さらに、本発明における天然石粒として
は、ケイ砂、寒水砂、大理石粉砕粉等があげられ、有色
骨材、天然石粒の粒径は0.05〜1mm、特に0.1
〜0.5mmが好ましい。有色骨材の粒径が0.05m
mより小さくなると目視で認識することが困難となり、
色彩感も一様なものとなり、堆積岩中に鉱物粒が点在し
ているような砂岩の意匠を出すのは困難となるので好ま
しくない。一方1mmより大きくなると下地基材色を隠
ぺいするために厚塗りする必要があり、そのため塗装作
業性が低下したり、表面の凹凸が大きく成りすぎ滑らか
な割肌状の外観を表現できなくなり、砂岩調の外観が得
られ難くなるので使用は好ましくない。
【0011】本発明の砂岩調模様を形成する被覆組成物
において、前記有色骨材と合成樹脂着色塗料の混合比率
は、目的とする砂岩の色調に応じて任意に選択できる
が、本発明においては、合成樹脂着色塗料の100重量
部当り、着色骨材は1〜20重量部、特に5〜15重量
部の範囲が好ましい。着色骨材が1重量部より少なくな
ると、自然石である砂岩調の意匠を表現するのが困難と
なり、一方20重量部より多くなると、塗装作業性が悪
くなったり、塗膜がもろくなる傾向にあるので好ましく
ない。
【0012】本発明の被覆組成物には、さらに、体質顔
料、沈降防止剤、消泡剤、レベリング剤等の塗料添加剤
として公知のものを必要に応じて適宜配合できる。この
うち体質顔料などは、該被覆組成物自体によって形成さ
れる塗膜が、前記有色骨材にもとづく色彩を低減させな
い程度に配合するのが重要である。
【0013】本発明の砂岩調模様を形成する被覆組成物
は、基材に直接塗装しても良いが、下塗塗料を塗装し、
該下塗塗膜が硬化乾燥してからまたは未硬化の状態で塗
装するのが好ましい。さらに、本発明の被覆組成物で形
成された塗膜表面の艶を出すために、クリヤー樹脂など
による上塗り塗装をしても良い。本発明の該被覆組成物
の塗装は、例えば、スプレー塗装、ローラー塗装、コテ
塗り、ハケ塗りするのが好ましく、塗布量は目的に応じ
て任意に選択できるが、0.1〜2.0Kg/m2、特
に0.2〜1.0Kg/m2の範囲が好ましいが、特に
本願発明の被覆組成物は、0.5Kg/m2 程度の少量
の塗布量であっても、天然石である砂岩の自然感のある
砂岩調模様を形成することができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例により具体
的に説明するが、以下は一例であって本発明はこれら実
施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例、
比較例における各成分の配合量は特に断わりのない限り
重量基準である。
【0015】実施例1 顔料体積濃度(PVC)が20の白800g、オーカー
160g、錆30g、およびPVCが10の黒10gを
混合分散し砂岩色のエナメル塗料を調製した。次いでこ
のエナメル塗料の5部、アクリル系エマルション樹脂
[旭化成(株)社製、ポリトロンE−800]33部、
水5部、2%HEC(ヒドロキシエチルセルロース)溶
液7部、増粘剤(旭電化(株)社製、アデカノールUH−
420)0.2部を混合して合成樹脂着色塗料を作成し
た。この塗料の塗膜の隠ぺい率は0.86であった。さ
らに無彩色骨剤としてケイ砂#8号を44部、有色骨剤
としてカラーサンド#7号黒を4部、カラーサンド#7
号黄を2部を加えた後、分散混合して本発明の砂岩調模
様を形成する被覆組成物を得た。得られた被覆組成物を
スレート板にスプレー塗装を行い、室温で48時間放置
乾燥したものを試験板とし、下記に示す試験方法で評価
した。評価結果は、自然感のある砂岩調の塗膜外観のも
のが得られ、又、この時の塗布量は0.6Kg/m2
あった。被覆組成物の配合成分および評価結果を表1に
示す。
【0016】実施例2〜5および比較例1〜4 実施例1と同様の手順で表1に示す配合成分で被覆組成
物を作成した。評価結果も併せて表1に示す。
【0017】試験方法 1.合成樹脂着色塗料の隠ぺい率:JIS−K−540
0 塗膜の隠ぺい率試験方法で測定した。 2.塗膜外観:得られた塗装試験板について、自然石で
ある砂岩と比較して、意匠感が近いかどうかを以下の基
準で目視にて判断した。 ○:自然石である砂岩の意匠に非常に近い。 △:自然石に類似しているが、多少人工的に見える。 ×:砂岩の持つ自然感に乏しい。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明の被覆組成物は、特定の塗膜隠ぺ
い率を有する合成樹脂着色塗料と、特定粒子径の有色骨
剤および天然石粒から構成されているので、自然石であ
る砂岩の持つ意匠と同様の塗膜を形成することができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色顔料を含有し、かつ、塗膜の隠ぺい率
    が0.50〜0.97の合成樹脂着色塗料100重量部
    と、有色骨材1〜20重量部及び天然石粒20〜400
    重量部からなることを特徴とする砂岩調模様を形成する
    被覆組成物。
JP30413296A 1996-10-31 1996-10-31 砂岩調模様を形成する被覆組成物 Pending JPH10130544A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003025528A (ja) * 2001-07-18 2003-01-29 Sk Kaken Co Ltd 化粧シート
JP2006312737A (ja) * 2005-04-08 2006-11-16 Aica Kogyo Co Ltd 水性塗料組成物及び壁面
CN114347244A (zh) * 2022-01-20 2022-04-15 河北久申防水建筑材料有限公司 一种煅烧圆润彩砂
CN115700265A (zh) * 2022-10-09 2023-02-07 广东花王涂料有限公司 一种自流平涂料及其制备方法和应用

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