JPH08259860A - 石材調被覆組成物および石材調模様の形成方法 - Google Patents

石材調被覆組成物および石材調模様の形成方法

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JPH08259860A
JPH08259860A JP7090315A JP9031595A JPH08259860A JP H08259860 A JPH08259860 A JP H08259860A JP 7090315 A JP7090315 A JP 7090315A JP 9031595 A JP9031595 A JP 9031595A JP H08259860 A JPH08259860 A JP H08259860A
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stone
coating
color
average particle
aggregate
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JP7090315A
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Kenichi Ebara
健一 江原
Masashi Mishiro
正志 美代
Koji Tsuda
康次 津田
Hiroshi Kunichika
寛 国近
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Daiken Trade and Industry Co Ltd
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Daiken Trade and Industry Co Ltd
Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄膜で透明感と深み感のある天然石調の材質
感を発現することができる石材調被覆組成物と石材調模
様の形成方法を提供する。 【構成】 (1) 被塗ベースとの色差(ΔE)が3未満で
ある平均粒径 0.05 〜2.0mm の着色骨材(a) 0.5 〜20重
量部、被塗ベースとの色差(ΔE)が3以上である平均
粒径 0.05 〜2.0mm の着色骨材(b) 0.5 〜20重量部、平
均粒径 0.1〜0.5mm で隠蔽率20〜90%の光透過性骨材20
〜60重量部、および被覆形成性樹脂(固形分)25〜60重
量部を含有する石材調被覆組成物。(2) 窯業建材板1の
全面を目地色用塗料で塗装する工程、非目地部の目地塗
膜層2面に下塗り塗料を塗装する工程、非目地部の下塗
り塗膜層3面に上記の石材調被覆組成物を乾燥膜厚が10
〜100 μm になるように塗装する工程(塗膜層4)を順
次に施す石材調模様の形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明感と深みのある天
然石調の材質感を発現することができる石材調被覆組成
物とこの石材調被覆組成物を用いた石材調模様の形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、石材調の質感を現出する塗料とし
て、天然有色砂、陶磁器砕砂、あるいは無機質微粉末に
顔料を被着させた着色骨材をビヒクルに分散させた組成
物が知られている。例えば特開昭55−5965号公報
には、コンクリート、石材などの建築物壁面に吹付塗装
して砂壁状の壁面を形成する多彩色塗料の製造方法とし
て、平均粒径0.25〜2.5mmの粒状炭酸カルシウム
100重量部と粘度80〜140Ku(20℃)、比重
0.9〜1.3の常温乾燥型合成樹脂塗料1〜5重量部
に適当量の塗料用溶剤を添加混合し、常温乾燥して得た
着色骨材を、アクリル系合成樹脂エマルジョンを基材と
する塗膜形成材中に分散させる方法が開示されている。
しかしながら、この方法で得られる多彩色塗料で形成さ
れる砂壁状の壁面には透明感や深みのある天然石調の質
感を出すことができず、また塗装が吹付塗装に限られる
ため、目地および凸部の塗り分けができない欠点があ
る。
【0003】これに対し、特公平2−40702号公報
には、建造物や家具、置物などの素地面に大理石模様や
御影石模様のような透明感と深みのある天然石模様を形
成することができる被覆組成物として、粒径0.05〜
8.0mmの着色材15〜55重量%、乾燥時にほぼ無色
透明な被膜を形成する結合材(固形分)5〜20重量%
および光透過率が5〜50%の骨材5〜60重量%から
なるものが提案されている。ところが、この被覆組成物
は天然有色砂や人工着色砂を着色材とし、他の着色顔料
を使用しない関係で、被塗基材を完全に隠蔽しないと工
場生産の際に外観が変動し易くなる難点がある。このた
め、塗膜を2〜3mm程度まで厚くする必要があり、塗装
作業面にも問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、例えば
住宅などの建造物を施工する際に外壁用建材として用い
られる窯業建材板に対し、生地の質感を損ねずに透明感
と深みのある天然石調の材質感を発現する成分組成およ
び塗工手段について鋭意研究を重ねた結果、被塗ベース
との色差(ΔE)範囲が相違する2種類の着色骨材と光
透過性の骨材とを一定割合で配合して被膜形成用樹脂成
分に分散させ、この被覆組成物を下塗り塗装を施した窯
業建材板の非目地部面に塗装すると、ライン製造時に塗
膜厚の変動があっても常に外観変動のない優れた透明感
と深みのある石材調質感が得られることを解明し、本発
明を開発するに至った。
【0005】したがって、本発明の目的は、薄い塗膜層
でありながら、外観変動のない優れた透明感と深みのあ
る石材調質感を発現することができる石材調被覆組成物
とこの石材被覆組成物を用いた石材調模様の形成方法を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による石材調被覆組成物は、下記の成分 (1)
〜(4) を含有することを構成上の特徴とする。 (1)被塗ベースとの色差(ΔE)が3未満である平均粒
径0.05〜2.0mmの着色骨材(a) 0.5〜20重量
部 (2)被塗ベースとの色差(ΔE)が3以上である平均粒
径0.05〜2.0mmの着色骨材(b) 0.5〜20重量
部 (3)平均粒径0.1〜0.5mmで隠蔽率20〜90%の
光透過性骨材20〜60重量部 (4)被覆形成性樹脂(固形分)25〜75重量部。
【0007】本発明の石材調被覆組成物を構成する着色
骨材は、無機質粉粒の表面を反応硬化型樹脂塗料により
均一に被覆したものが用いられる。無機質粉粒として
は、例えば珪砂、炭酸カルシウム、陶磁器砕粒、雲母片
などを挙げることができ、着色被覆する反応硬化型樹脂
塗料には、前記無機質粉粒との密着性が良好で耐アルカ
リ性および耐候性に優れるアクリルシリコーン樹脂、ア
クリルウレタン樹脂またはフッ素樹脂系の着色塗料が用
いられる。該着色骨材の粒度は、平均粒径として0.0
5〜2.0mmの範囲を選択する必要がある。この平均粒
径が0.05mm未満では石材調の質感が付与されず、
2.0mmを越えると塗料とした際に均一な分散性が得ら
れなくなる。
【0008】本発明においては、前記着色骨材として被
塗ベースの色調との色差(ΔE)が異なる2種類を配合
することが重要な要件となる。すなわち、被塗ベースと
の色差(ΔE)が3未満、好ましくは2未満の着色骨材
(a) と被塗ベースとの色差(ΔE)が3以上、好ましく
は7以上の着色骨材(b) を併用する。このように被塗ベ
ースとの色差(ΔE)が3未満および3以上の2種類の
着色骨材(a) 、(b) を併用することにより、初めて透明
感と深みのある天然石調の材質感を付与することが可能
となる。被塗ベースは、例えば窯業建材板を基材とする
場合には目地色用塗料および下塗り塗料で塗装した積層
塗膜上面となる。また、この場合の色差(ΔE)は測色
計で測定される被塗ベース色と着色骨材色の色差であ
る。
【0009】本発明に使用される光透過性骨材は、隠蔽
率が20〜90%の無機質粉粒である。隠蔽率は骨材を
アクリルエマルジョン樹脂(固形分)と1:1の重量比
で混合し、これを隠蔽率試験紙上に塗布した乾燥膜厚2
00μm の塗膜につきJISK5400、7・2項の方
法により測定された隠蔽率値であり、この隠蔽率が20
〜90%の無機質粉粒としては珪石粉、炭酸カルシウム
粉、シリカ粉、タルク粉、クレー粉等が挙げられる。こ
の隠蔽率が20%未満では石材調模様が不鮮明となり、
90%を越えると透明感が損なわれる。なお、光透過性
骨材の粒度分布は、平均粒径0.1〜0.5mmの範囲と
する。
【0010】ビヒクルとなる被覆形成性樹脂には、無色
透明な乾燥膜を形成するアクリル樹脂、アクリルシリコ
ーン樹脂、アクリルウレタン樹脂、フッ素樹脂などが好
適に用いられる。
【0011】上記の4成分は、着色骨材(a) 0.5〜2
0重量部、着色骨材(b) 0.5〜20重量部、光透過性
骨材20〜60重量部、被覆形成性樹脂(固形分)25
〜75重量部の割合で配合し、均一に混合してエマルジ
ョン型の石材調被覆組成物を得る。成分配合割合が前記
の範囲を外れると、透明感と深みにある正常な石材調質
感を現出させることができなくなる。
【0012】上記の石材調被覆組成物を用いた本発明に
よる石材調模様の形成方法は、窯業建材板の全面を目地
色用塗料(A色)で塗装する工程、窯業建材板の非目地
部のみにロールコーターを用いて下塗り塗料(B色)を
塗装する工程、さらに窯業建材板の非目地部のみにロー
ルコーターを用いて下記成分 (1)〜(4) を含有する石材
調被覆組成物を乾燥膜厚が10〜100μm になるよう
に塗装する工程を順次に施すことを特徴とする。 (1)下塗り塗料(B色)との色差(ΔE)が3未満であ
る平均粒径0.05〜2.0mmの着色骨材(a) 0.5〜
20重量部 (2)下塗り塗料(B色)との色差(ΔE)が3以上であ
る平均粒径0.05〜2.0mmの着色骨材(b) 0.5〜
20重量部 (3)平均粒径0.1〜0.5mmで隠蔽率20〜90%の
光透過性骨材20〜60重量部 (4)被覆形成性樹脂(固形分)25〜75重量部。
【0013】なお、上記構成において、下塗り塗料(B
色)とは下塗り塗膜の色相(隠蔽力が高い場合)、また
は目地用塗膜(A色)と前記B色との合成色(隠蔽力が
低い場合)を意味する。
【0014】図1〜図4は、上記構成による石材調模様
の形成段階を各工程ごとに示した断面模式図であり、1
は窯業建材板、2は目地塗膜層、3は下塗り塗膜層、4
は石材調被覆組成物の塗膜層、5は目地部(凹部)、6
は非目地部(凸部)である。図1の窯業建材板1は、表
面に凹凸状の模様柄のある石材、レンガ、タイル等の素
地であり、材質や製造履歴には特に制約はない。しか
し、対象となる窯業建材板1の表面強度が弱く、また水
溶出物が多い場合には、予め補強処理および/または防
水シーラーを塗布して塗装工程に供する。
【0015】第1の塗装工程は、窯業建材板1の全面に
目地色用塗料(A色)を塗装する。目地色用塗料(A
色)としては、アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹
脂、アクリルウレタン樹脂あるいはフッ素樹脂系の塗料
が用いられ、好ましくはスプレー塗装法を適用して全面
に塗膜を形成する(図2)。ついで、第2の塗布工程と
して、目地塗膜層2を形成した窯業建材板1の非目地部
6の面のみにスポンジロールコーターを用いて下塗り塗
料(B色)を塗装し、下塗り塗膜層3を形成する(図
3)。下塗り塗料(B色)には、目地色用塗料と同様に
アクリル樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルウレ
タン樹脂あるいはフッ素樹脂系のエマルジョン型塗料が
用いられる。なお、第2の塗布工程までの塗装を施した
窯業建材板は、例えば大建工業(株)製の真打Tタイル
のような市販材料を用いてもよい。
【0016】第3の塗布工程は、上述した石材調被覆組
成物、すなわち下塗り塗料(B色)との色差(ΔE)が
3未満である平均粒径0.05〜2.0mmの着色骨材
(a) 0.5〜20重量部と、下塗り塗料(B色)との色
差(ΔE)が3以上である平均粒径0.05〜2.0mm
の着色骨材(b) 0.5〜20重量部と、平均粒径0.1
〜0.5mmで隠蔽率20〜90%の光透過性骨材20〜
60重量部と被覆形成性樹脂(固形分)25〜75重量
部を混合した塗料を、下塗り塗膜層3を形成した窯業建
材板1の非目地部6の面のみにスポンジロールコーター
を用いて塗装し、石材調被覆組成物の塗膜層4を形成す
る(図4)。この際、石材調被覆組成物には必要に応じ
て常用の増粘剤、消泡剤、防腐剤、艶消剤などの第三添
加成分を配合することができる。形成する石材調被覆組
成物の塗膜層4は、乾燥膜厚が10〜100μm 、好ま
しくは20〜50μm になるように塗装する。この乾燥
膜厚が10μm 未満では深みのある石材調感が不足し、
100μm を越えると透明感が損なわれる。
【0017】
【作用】本発明に係る石材調被覆組成物は、平均粒径
0.05〜2.0mmで被塗ベースとの色差(ΔE)が3
未満と3以上の2種類の着色骨材(a) 、(b) と隠蔽率2
0〜90%の光透過性骨材を透明ビヒクルに分散させて
構成されているから、これを下塗り塗膜面に塗装した場
合には下塗り塗膜と近似する色の着色骨材が色出しを行
い、ライン製造時等に膜厚が多少変動しても常に隠蔽ム
ラのない安定した外観となる。そのうえ、塗膜層内に混
在する各骨材による光の乱反射や屈折作用により、天然
石調の色彩感が現出する。さらに、拡散する隠蔽力の低
い着色骨材と光透過性骨材を照射光が透過して下塗り塗
膜面で反射するため、膜厚が薄いにも拘らず優れた透明
感と深みのある色調を呈する。
【0018】また、本発明による石材調模様の形成方法
に従えば、模様入り窯業建材板の非目地部のみを石材調
被覆組成物で薄膜層に塗装することができるから、簡易
な塗装工程により非目地面のみが石材調質感を呈する独
特の石材調模様を形成することが可能となる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と対比して具
体的に説明する。しかし、本発明の実施態様はこれら実
施例に限られるものではない。
【0020】実施例1 予め目地色用塗料で全面が塗布され、非目地部のみが下
塗り塗料で塗装されたダルローズ色の凹凸模様入り窯業
建材板〔大建工業(株)製、真打Tタイル調柄〕を塗装
対象とした。この窯業建材板の非目地部のみにスポンジ
ロールコーターで表1に示す組成の石材調被覆組成物を
塗布量50g/m2で塗布し、乾燥して塗膜層を形成した。
なお、光透過性骨材とした珪砂粉の隠蔽率は、65%で
あった。
【0021】
【表1】 〔表注〕*着色骨材のΔEは、窯業建材板の下塗り塗膜との色差。
【0022】形成した石材調被覆組成物の塗膜の乾燥膜
厚は、15〜25μm であった。この石材調被覆組成物
の塗膜につき、乾燥性、塗膜外観および外観類似性を評
価し、その結果を表2に示した。なお、各評価は次の基
準で行った。 (1)乾燥性;塗装後100℃で10分間乾燥した塗装板
を重ね、1.0kg/cm2の荷重を掛けて30分放置したの
ち取り外し、塗膜状態を観察した。 (2)塗膜外観;塗膜の色調、透明感、深み感が天然石の
外観に似ているが否かを20人が目視観察し、次の基準
で判定した。 評点5…天然石と同等 評点4…天然石に近似 評点3…天然石にやや近似 評点2…天然石にあまり似ていない 評点1…天然石に程遠く、仕上がり不良 (3)外観近似性;塗布量50g/m2の塗布板と比べ外観が
近似しているか否かを20人が目視観察し、次の基準で
判定した(ライン製造時等の塗膜厚変動による外観変
化)。 評点5…同等 評点4…近似 評点3…やや近似 評点2…やや相違 評点1…程遠く、全く異なる
【0023】実施例2 石材調被覆組成物を塗布量150g/m2に変えたほかは、
実施例1と同一条件で石材被覆組成物による乾燥膜厚5
0〜60μm の塗膜層を形成した。この石材調被覆組成
物の塗膜につき、乾燥性、塗膜外観および外観類似性を
評価し、その結果を表2に併載した。
【0024】実施例3 光透過性骨材を隠蔽率88%の炭酸カルシウムに代え、
その他は実施例1と同様にして石材調被覆組成物を調製
した。この石材調被覆組成物の塗膜につき、乾燥性、塗
膜外観および外観類似性を評価し、その結果を表2に併
載した。
【0025】比較例1 予め目地色用塗料で全面が塗布され、非目地部のみが下
塗り塗料で塗装されたグレイッシュホワイト色の凹凸模
様入り窯業建材板〔大建工業(株)製、真打Tタイル調
柄〕を塗装対象とし、この非目地部のみに実施例1と同
一の石材被覆組成物を同条件で塗装した。この場合の下
塗り塗料と着色骨材(a) の色差(ΔE)は 、着色骨
材(b) との色差(ΔE)は2であった。塗装量は50g/
m2とし、乾燥膜厚15〜25μm の塗膜層を形成した。
該石材調被覆組成物の塗膜につき、乾燥性、塗膜外観お
よび外観類似性を評価し、その結果を表2に併載した。
【0026】比較例2 比較例1と同一条件で塗布量150g/m2により、乾燥膜
厚50〜60μm の石材調被覆組成物の塗膜を形成し
た。この石材調被覆組成物の塗膜につき、乾燥性、塗膜
外観および外観類似性を評価し、その結果を表2に併載
した。
【0027】比較例3 比較例2と同一の石材調被覆組成物を用い、非目地部以
外は目地テープでマスキングした状態でスプレーガン
(口径:5.0mm)で塗布量が1000g/m2になるように塗
装した。目地テープを剥がして乾燥したのち、形成され
た石材調被覆組成物の塗膜につき、乾燥性、塗膜外観お
よび外観類似性を評価し、その結果を表2に併載した。
【0028】比較例4 珪砂に代えて粒径0.01〜0.1mm、隠蔽率95%の
重炭を光透過性骨材とし、その他は比較例2と同一条件
で乾燥膜厚50〜60μm の石材調被覆組成物の塗膜を
形成した。この石材調被覆組成物の塗膜につき、乾燥
性、塗膜外観および外観類似性を評価し、その結果を表
2に併載した。
【0029】
【表2】
【0030】表2の結果から、実施例により塗装された
窯業建材板は本発明の要件を外れる条件で塗装された窯
業建材板に比べ、乾燥性に優れ、かつ塗膜厚の変化があ
っても外観近似性に優れており、また透明感と深みのあ
る天然石調の塗膜層が得られることが確認された。
【0031】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る石材調被覆
組成物は、平均粒径0.05〜2.0mmで被塗ベースと
の色差(ΔE)が3未満と3以上の2種類の着色骨材
(a) 、(b) と隠蔽率20〜90%の光透過性骨材を透明
ビヒクルに分散させて構成されているから、これを下塗
り塗膜面に塗装した場合には下塗り塗膜と近似する色の
着色骨材が色出しを行い、ライン製造時等に膜厚が多少
変動しても常に隠蔽ムラのない安定した外観となる。そ
のうえ、塗膜層内に混在する各骨材による光の乱反射や
屈折作用により、天然石調の色彩感が現出する。さら
に、拡散する隠蔽力の低い着色骨材と光透過性骨材を照
射光が透過して下塗り塗膜面で反射するため、膜厚が薄
いにも拘らず優れた透明感と深みのある色調を呈する。
【0032】また、本発明による石材調模様の形成方法
に従えば、模様入り窯業建材板の非目地部のみを石材調
被覆組成物で薄膜層に塗装することができるから、簡易
な塗装工程により非目地面にみが石材調質感を呈する独
特の石材調模様を形成することが可能となる。したがっ
て、例えば凹凸模様が施されたタイル、レンガ等の窯業
建材板の表面を簡易な塗装工程により天然石調の意匠に
転化させる効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】凹凸模様柄のある窯業建材板を示した断面図で
ある。
【図2】図1の窯業建材板の全面に目地塗膜層を塗装し
た状態を示した断面図でる。
【図3】図2の窯業建材板の非目地部のみに下塗り塗膜
層を塗装した状態を示した断面図である。
【図4】図3の窯業建材板の非目地部のみに石材調被覆
組成物の塗膜層を塗装した状態を示した断面図である。
【符号の説明】
1 窯業建材板 2 目地塗膜層 3 下塗り塗膜層 4 石材調被覆組成物の塗膜層 5 目地部(凹部) 6 非目地部(凸部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 41/71 C04B 41/71 41/81 41/81 Z C09D 7/14 PSP C09D 7/14 PSP (72)発明者 津田 康次 富山県東礪波郡井波町井波1番地の1 大 建工業株式会社内 (72)発明者 国近 寛 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社東京事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の成分 (1)〜(4) を含有することを
    特徴とする石材調被覆組成物。 (1)被塗ベースとの色差(ΔE)が3未満である平均粒
    径0.05〜2.0mmの着色骨材(a) 0.5〜20重量
    部 (2)被塗ベースとの色差(ΔE)が3以上である平均粒
    径0.05〜2.0mmの着色骨材(b) 0.5〜20重量
    部 (3)平均粒径0.1〜0.5mmで隠蔽率20〜90%の
    光透過性骨材20〜60重量部 (4)被覆形成性樹脂(固形分)25〜75重量部。
  2. 【請求項2】 窯業建材板の全面を目地色用塗料(A
    色)で塗装する工程、窯業建材板の非目地部のみにロー
    ルコーターを用いて下塗り塗料(B色)を塗装する工
    程、さらに窯業建材板の非目地部のみにロールコーター
    を用いて下記成分(1)〜(4) を含有する石材調被覆組成
    物を乾燥膜厚が10〜100μm になるように塗装する
    工程を順次に施すことを特徴とする石材調模様の形成方
    法。 (1)下塗り塗料(B色)との色差(ΔE)が3未満であ
    る平均粒径0.05〜2.0mmの着色骨材(a) 0.5〜
    20重量部 (2)下塗り塗料(B色)との色差(ΔE)が3以上であ
    る平均粒径0.05〜2.0mmの着色骨材(b) 1〜5重
    量部 (3)平均粒径0.1〜0.5mmで隠蔽率20〜90%の
    光透過性骨材20〜60重量部 (4)被覆形成性樹脂(固形分)25〜75重量部。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002020182A (ja) * 2000-07-04 2002-01-23 Dainippon Ink & Chem Inc 塗料用組成物および塗装窯業系建材
JP2009039681A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Kikusui Chemical Industries Co Ltd 塗り分け模様のある仕上げ方法
CN109455985A (zh) * 2018-11-08 2019-03-12 薛舒洋 一种新型仿石涂料及制作方法及应用

Cited By (3)

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