JP2023081039A - 化粧方法 - Google Patents

化粧方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023081039A
JP2023081039A JP2021194693A JP2021194693A JP2023081039A JP 2023081039 A JP2023081039 A JP 2023081039A JP 2021194693 A JP2021194693 A JP 2021194693A JP 2021194693 A JP2021194693 A JP 2021194693A JP 2023081039 A JP2023081039 A JP 2023081039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
color
grains
coating
topcoat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021194693A
Other languages
English (en)
Inventor
雅士 三森
Masashi Mimori
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Beck Co Ltd
Original Assignee
Beck Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Beck Co Ltd filed Critical Beck Co Ltd
Priority to JP2021194693A priority Critical patent/JP2023081039A/ja
Publication of JP2023081039A publication Critical patent/JP2023081039A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

【課題】壁面に対し、その意匠性を高めることができる化粧方法を提供する。【解決手段】本発明は、壁面の化粧方法であって、上記壁面に対し上塗材を塗付する工程を含み、上記上塗材は、液状またはゲル状の色粒が水性媒体に分散してなるものであり、上記色粒は、主色色粒からなるか、または、当該主色色粒及び当該主色色粒との明度差(△L*の絶対値)が10以下である副色色粒からなり、上記色粒のうち少なくとも1種は、透明性を有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、建築物等に適用可能な化粧方法に関するものである。
従来、建築物等の壁面には、コンクリート、モルタル、各種の板状壁材等が用いられている。このような壁面では、その美観性を高めるため、表面に凹凸模様を設けて造形的な立体感を付与する場合もある。
このような壁面は、長期間屋外に曝され、太陽光、降雨等の影響によって劣化が進行してしまう。そのため、塗装によって、その表面に塗膜を設け、経年劣化を抑制することが行われている。
例えば、特開平6-306305号公報には、建築物外壁の旧塗膜面に対し、シーラーを塗装し、次いで上塗材として水性厚膜型弾性塗料を塗装する方法が記載されている。
特開6-306305号公報
ただし、壁面に対し、上記特許文献の方法を用いて化粧を施すと、色彩的には均一な単色の仕上りとなり、壁面の種類によってはその意匠性が減殺されるおそれがある。
本発明は、上述のような点に鑑みなされたものであり、壁面に対し、その意匠性を高めることができる化粧方法を提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、壁面に対し、特定の上塗材を塗付する工程を含む化粧方法に想到し、本発明を完成させるに到った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.壁面の化粧方法であって、
上記壁面に対し上塗材を塗付する工程を含み、
上記上塗材は、液状またはゲル状の色粒が水性媒体に分散してなるものであり、
上記色粒は、主色色粒からなるか、または、当該主色色粒及び当該主色色粒との明度差(△Lの絶対値)が10以下である副色色粒からなり、
上記色粒のうち少なくとも1種は、透明性を有する
ことを特徴とする化粧方法。
2.上記副色色粒は、上記主色色粒との△aの絶対値、△bの絶対値が、いずれも1以下であることを特徴とする1.記載の化粧方法。
本発明によれば、壁面の意匠性を高めることができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
[壁面]
本発明は、建築物、土木構造物等の壁面に適用することができる。このような壁面を構成する基材としては、例えば、コンクリート、モルタル、金属、木材、ガラス等、あるいは各種板状壁材等が挙げられる。このうち板状壁材としては、例えばセメント、珪酸カルシウム、石灰、石膏等のいずれかを主成分する無機質硬化体が挙げられる。このような板状壁材の具体例としては、例えば、セメントボード、押出成形板、スレート板、PC板、ALC板、繊維強化セメント板、サイディングボード、セラミック板、珪酸カルシウム板、石膏ボード、硬質木片セメント板等が挙げられる。
本発明では、壁面として、その表面に凹凸模様を有するものを対象とすることができる。この場合、本発明では、特に優れた意匠性向上効果が得られる。壁面における凹凸模様としては、種々のものが挙げられ、例えばタイル調模様、レンガ調模様、幾何学的模様、縞模様、格子模様、水玉模様、砂壁模様、ゆず肌模様、さざ波模様等の他、動植物等をデザイン化した図形模様等が挙げられる。具体的に、凹凸模様を正面から見たときの凸部の形状としては、例えば正方形、長方形、円形、楕円形、三角形、菱形、多角形、不定形等の形状が挙げられる。また、凹凸模様における凸部の断面形状としては、例えば台形、正方形、長方形、半円形、波形、階段形、三角形、山形等が挙げられる。これら凸部の形状は、多段形状であってもよい。凹凸模様における凹部としては、例えば、平坦で目地を形成するもの等が挙げられる。凹部と凸部との高低差は、各々の部位で一定であっても相違していてもよいが、好ましくは20mm以下、より好ましくは1~15mm程度である。なお、本発明において、「α~β」は「α以上β以下」と同義である。
本発明における壁面は、基材の表面に既存被膜(旧塗膜)を有するものであってもよい。この既存被膜は、上記基材上に、現場塗装、あるいは工場塗装(ライン塗装)等により既に塗装されている種々の被膜である。このような既存被膜としては、着色被膜(エナメル系被膜、印刷被膜等)、クリヤー被膜、あるいはこれらの積層被膜等、各種コーティング材を基材に塗布・硬化させ、形成された被膜等が挙げられる。このようなコーティング材は、例えば、常温乾燥型、常温硬化型、焼付け硬化型、紫外線(UV)硬化型、電子線硬化型等のいずれのものであってもよい。
このようなコーティング材の結合材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂等の有機質結合材、あるいはシリコン樹脂、アルコキシシラン、コロイダルシリカ、ケイ酸塩等の無機質結合材、アクリルシリコン樹脂等の有機無機複合結合材等が挙げられる。
本発明は、上述のような壁面が経年劣化した際の改装方法として適用できる。経年劣化の程度は、特に限定されるものではないが、壁面として概ね5年以上(さらには8年以上)使用されたものは、本発明の対象とすることができる。
[上塗材]
本発明の化粧方法は、壁面に対し上塗材を塗付する工程を含む。本発明における上塗材は、液状またはゲル状の色粒が水性媒体に分散してなるものである。本発明では、このような上塗材を使用することにより、膜厚の薄い被膜によって意匠性を発現させることができ、壁面が凹凸模様を有する場合は、その凹凸模様を活かした仕上げを得ることが可能となる。このような上塗材は、上塗材を構成する色粒と水性媒体との組み合わせ(色粒/水性媒体)によって、水中油型(O/W型)、または水中水型(W/W型)に分類される。本発明では、水中水型(W/W型)の上塗材が好適である。色粒と水性媒体との重量比率(色粒:水性媒体)は、好ましくは1:99~80:20(より好ましくは10:90~75:25、さらに好ましくは30:70~70:30)である。
上塗材における色粒は、樹脂と着色顔料、及び必要に応じ各種添加剤等を含む着色材が、水性媒体中に、液状またはゲル状の状態にて粒状に分散されたものである。着色材中の樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリビニルアルコール、バイオガム、ガラクトマンナン誘導体、アルギン酸誘導体、セルロース誘導体等が挙げられる。このような樹脂が、水溶性樹脂及び/または水分散性樹脂(樹脂エマルション)の形態である場合、着色材を水性媒体に分散させると水中水型(W/W型)の上塗材となる。着色材中の樹脂固形分比率は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは3~40重量%、さらに好ましくは5~30重量%である。
着色材における着色顔料は、上塗材に色彩等を付与する成分である。着色顔料としては、例えば、酸化第二鉄(弁柄)、黄色酸化鉄、群青、コバルトグリーン等の無機有彩色顔料;アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機有彩色顔料;カーボンブラック、鉄‐マンガン複合酸化物、鉄‐銅‐マンガン複合酸化物、鉄‐クロム‐コバルト複合酸化物、銅‐クロム複合酸化物、銅‐マンガン‐クロム複合酸化物、黒色酸化鉄等の黒色顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ等の白色顔料;その他パール顔料、アルミニウム顔料、光輝性顔料、蓄光顔料、蛍光顔料等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。着色顔料の平均粒子径は、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.01~0.9μmである。なお、本発明において、顔料の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定される平均値である(測定温度は25℃)。
着色材中の着色顔料比率は、発色性、意匠性等の点から、好ましくは0.5~10重量%、より好ましくは0.55~9重量%、さらに好ましくは0.6~8重量%である。
着色材を水性媒体中に粒状に分散させる方法は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。例えばJIS K5667:2003「多彩模様塗料」に規定される材料の製造方法に準じた方法等が採用できる。具体的には、分散安定剤等を含む水性媒体に、着色材を分散させる方法等を採用することができる。分散安定剤は、着色材を粒状に安定化させる成分であり、樹脂や着色材の種類等に応じて選定することができる。分散安定剤の具体例としては、例えば、マグネシウム塩類、カルシウム塩類、バリウム塩類、アルミニウム塩類、ナトリウム塩類、カリウム塩類、ホウ酸塩類、リン酸塩類等が挙げられる。この他、分散安定剤として、例えば、水溶性高分子類、粘土類等を使用することもできる。水性媒体は、上述と同様の樹脂(水溶性樹脂、樹脂エマルション等)を含むこともできる。水性媒体中の樹脂固形分比率は、好ましくは50重量%以下、より好ましくは3~40重量%、さらに好ましくは5~30重量%である。
着色材、水性媒体は、それぞれ各種添加剤を含むことができる。このような添加剤としては、例えば、体質顔料、骨材、充填剤、艶消し剤、繊維類、ゲル形成剤、顔料分散剤、乳化剤、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、カップリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、乾燥調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、消泡剤、吸着剤、脱臭剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、触媒、架橋剤等が挙げられる。
着色材及び/または水性媒体が体質顔料等を含むことにより、上塗材被膜を艶消しにすることができ、本発明の効果向上の点で好適である。本発明では、特に着色材及び水性媒体が体質顔料を含むことが好ましい。体質顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、寒水石、軽微性炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、珪藻土、バライト粉、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウム、珪砂、珪石粉、石英粉、樹脂ビーズ等が挙げられ、これらは1種または2種以上で使用することができる。体質顔料の屈折率は、好ましくは1.4~1.7である。体質顔料の平均粒子径は、好ましくは50μm以下、より好ましくは0.1~30μm、さらに好ましくは0.5~20μmである。
着色材中の体質顔料比率は、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5~40重量%である。水性媒体中の体質顔料比率は、好ましくは3重量%以上、より好ましくは5~40重量%である。
色粒の粒径や形状は、適宜設定することができる。具体的には、製造時における攪拌羽根の形状、攪拌槽に対する攪拌羽根の大きさや位置、攪拌羽根の回転速度、着色材の粘性、分散安定剤の添加方法や濃度、水性媒体の粘性等を適宜選択・調整すればよい。色粒の粒径は、好ましくは0.01~10mm(より好ましくは0.1~8mm)である。
本発明における上塗材は、その色粒が、主色色粒からなるか、または、当該主色色粒及び当該主色色粒との明度差(△Lの絶対値。|△L|とも記載する。)が10以下である副色色粒からなるものである。本発明では、このような上塗材の使用により、質感、風合等に優れた美観性の高い仕上りを得ることができる。このような効果は、一般的な着色塗料による均一な単色の仕上りとは異なり、色彩がミリオーダーの粒の集合によって表出され、全体的(観察者が一定距離以上離れて色を見た場合)にはほぼ1色に視認される作用等によって奏されるものと考えられる。本発明において、主色色粒とは、上塗材に含まれる色粒の中で主たる色調を示すものであり、色粒のうち重量比率が最も大きな色粒を指す。
上塗材における色粒の態様としては、
(1)色粒が、主色色粒からなる態様、
(2)色粒が、主色色粒と、当該主色色粒との明度差(|△L|)が6以下である副色色粒とからなる態様、
が挙げられる。上記(1)の態様は、色粒が1色の主色色粒のみからなるものである。上記(2)の態様は、色粒が、主色色粒と、少なくとも1種以上(好ましくは1種~5種)の副色色粒からなるものである。主色色粒の色調は、所望の仕上り等に応じて、適宜設定することができる。
上記(2)の態様において、副色色粒は、主色色粒との明度差(|△L|)が10以下であり、好ましくは0.8超9.5以下、より好ましくは0.9以上9以下である。このように、一般的な多彩模様塗料とは異なり、わずかな明度差を有する色粒が混在することにより、本発明の効果を高めることができる。
上記(2)の態様において、主色色粒が淡色(L≧50)である場合、副色色粒は、主色色粒との明度差(|△L|)が6以下であることが好ましく、0.8超5以下であることがより好ましく、0.9以上4.5以下であることがさらに好ましく、1以上4以下であることが特に好ましい。
上記(2)の態様において、主色色粒が濃色(L<50)である場合、副色色粒は、主色色粒との明度差(|△L|)が10以下であることが好ましく、2以上9.5以下であることがより好ましく、4以上9以下であることがさらに好ましい。
上記(2)の態様において、副色色粒は、主色色粒との△aの絶対値(|△a|とも記載する。)、△bの絶対値(|△b|とも記載する。)が、いずれも1以下であることが好ましく、0.8以下であることがより好ましく、0.6以下であることがさらに好ましく、0.5以下であることが特に好ましい。このように、一般的な多彩模様塗料とは異なり、色相がほぼ同じで、わずかな明度差を有する色粒が混在することにより、本発明の効果を高めることができる。
なお、本発明における△L、△a、△bは、いずれも色彩色差計を用いて測定される値であり、L値、a値、b値(測定点3箇所以上の平均値)より下記式にて算出することができる。
△L=L -L
△a=a -a
△b=b -b
(式中、L 、a 、b はそれぞれ主色色粒のL、a、b。L 、a 、b はそれぞれ副色色粒のL、a、b
上記測定においては、それぞれの色粒を構成する着色材を標準白紙に500μmの厚みで塗付け、標準状態(気温23℃、相対湿度50%)にて48時間乾燥したときの被膜を用いることができる。
上塗材における、主色色粒と副色色粒との重量比率(主色色粒の重量:副色色粒の重量)は、好ましくは30:70~100:0、より好ましくは40:60~98:2、さらに好ましくは50:50~95:5、特に好ましくは55:45~90:10である。
本発明における上塗材では、色粒のうち少なくとも1種が、透明性を有する。このような透明性を有する色粒(透明性色粒)を有することにより、本発明では、上塗材被膜に深み感を付与することができ、意匠性向上の点で好適である。上塗材において、全色粒中に占める透明性色粒の重量比率{(透明性色粒の重量/色粒の総重量)×100}は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは40重量%以上、さらに好ましくは60~100重量%である。透明性色粒は、色粒を構成する着色材として透明性着色材を用いることによって得られる。
透明性着色材は、着色材が透明性を示すように、着色材中の着色顔料比率を調整することによって得ることができる。透明性着色材における着色顔料比率は、好ましくは0.5~5重量%、より好ましくは0.55~3重量%、さらに好ましくは0.6~2.5重量%である。
透明性着色材の隠ぺい率は、好ましくは90%未満、より好ましくは5%以上80%未満、さらに好ましくは15~78%、特に好ましくは25~75%である。着色材がこのような隠ぺい率を有することにより、透明性色粒を得ることができ、発色性、深み感等の点で好適である。なお、隠ぺい率は、JIS K5663:2003「合成樹脂エマルションペイント及びシーラー」の7.9「隠ぺい率」の方法によって測定することができる。
上塗材が透明性色粒を含む態様としては、例えば、主色色粒が透明性色粒である態様、少なくとも1種以上の副色色粒が透明性色粒である態様、または、主色色粒及び少なくとも1種以上の副色色粒が透明性色粒である態様等を挙げることができる。主色色粒及び副色色粒の全てが透明性色粒である態様も好適である。
本発明における上塗材は、透明性色粒以外の色粒として、不透明色粒を含むことができる。不透明色粒は、着色材中の着色顔料比率や、着色材の隠ぺい率を相対的に高く設定することにより得ることができる。不透明色粒を構成する着色材(不透明着色材)における着色顔料比率は、好ましくは1.5~10重量%、より好ましくは2~9重量%、さらに好ましくは2.6~8重量%である。不透明着色材の隠ぺい率は、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上である。
上塗材における、主色色粒、副色色粒の平均粒径は、好ましくは0.5~8mm、より好ましくは1~6mmである。また、副色色粒の平均粒径は、主色色粒の平均粒径に対し、好ましくは20~300%、より好ましくは40~250%、さらに好ましくは50~200%、特に好ましくは60~180%である。上塗材に含まれる各色粒がこのような条件を満たすことにより、上塗材被膜自体による凸部発生等を抑え、上塗材被膜の乾燥膜厚を均一化することが可能となり、意匠性向上等の点で好適である。凹凸模様を有する壁面に上塗材を塗装した場合には、壁面の凹凸模様を十分に活かすことも可能となり好適である。なお、色粒の平均粒径は、標準白紙上に上塗材をフィルムアプリケータ(すきま1.5mm)で塗付けて乾燥させた被膜において、無作為に抽出した50個の色粒について、それらの長径の平均値を算出することによって得られる値である。
本発明における上塗材は、艶消し被膜を形成するものとすることができる。このような上塗材は、質感、風合等の美観性を向上させる等、本発明の効果向上化の点で好適である。なお、上塗材被膜の「艶消し」の程度は、その鏡面光沢度によって規定することができる。上塗材被膜の鏡面光沢度(測定角度60度)は、好ましくは40以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは6以下である。このような艶消しの上塗材は、着色材及び/または水性媒体が体質顔料を含むことにより得ることができる。特に、上塗材が着色材及び水性媒体の両方に体質顔料を含む場合は、壁面をどの角度から見ても、部分的な光沢差等が視認され難く、十分かつ均質な艶消しの被膜を視認することができる。とりわけ、凹凸模様を有する壁面に上塗材を塗装した場合には、このような効果の発現が顕著となる。なお、上塗材の鏡面光沢度は、標準白紙上に上塗材をフィルムアプリケータ(すきま1.5mm)で塗付け、塗面を水平において標準状態で48時間乾燥させたときの鏡面光沢度(測定角度60度、測定点10箇所以上の平均値)を測定することによって得られる値である。
本発明における上塗材は、上記色粒、及び上記色粒以外の装飾粒が水性媒体に分散してなるものとすることができる。装飾粒としては、例えば、上記色粒以外の固体粒子が使用でき、透明ないし不透明、無着色ないし着色等の種々のタイプの固体粒子が挙げられる。装飾粒の粒径は、好ましくは0.01~10mm(より好ましくは0.1~8mm)である。このような装飾粒を含む上塗材は、装飾粒によるアクセント的作用等により、美観性が向上できる等、本発明の効果向上化の点で好適である。
装飾粒の一例として、鱗片状固体粒子が使用できる。このような鱗片状固体粒子としては、例えば、雲母、セリサイト、貝殻片、サンゴ片、木片、樹脂フレーク、ガラスフレーク、金属フレーク等が挙げられる。これらは、着色処理されたものや、焼成処理されたもの等であってもよい。
[化粧方法]
本発明では、壁面に対し上塗材を塗付する工程を含む。
上塗材の塗装前には、必要に応じ、壁面の表面処理を行うことができる。表面処理としては、例えば、洗浄処理、ケレン処理、フィラー処理、パテ処理、サーフェーサー処理、シーラー処理等が挙げられる。このような表面処理は、例えば、既存被膜の種類や状態等を考慮して適宜行うことができる。
上塗材の塗装前には、着色下塗材を塗付する工程を行うことができる。着色下塗材としては、例えば、樹脂、及び着色顔料を含み、その発色によって均一な単色被膜が形成できるものが使用できる。
着色下塗材における樹脂としては、例えば、水溶性樹脂、水分散性樹脂等の水性樹脂、溶剤可溶性樹脂、非水分散性樹脂等の非水系樹脂、あるいは無溶剤型樹脂等が使用できる。このうち、樹脂として水性樹脂を用いた場合には、水性着色下塗材を得ることができる。樹脂の種類としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル酢酸ビニル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。
着色下塗材における着色顔料としては、例えば、酸化第二鉄(弁柄)、黄色酸化鉄、群青、コバルトグリーン等の無機有彩色顔料;アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機有彩色顔料;カーボンブラック、鉄‐マンガン複合酸化物、鉄‐銅‐マンガン複合酸化物、鉄‐クロム‐コバルト複合酸化物、銅‐クロム複合酸化物、銅‐マンガン‐クロム複合酸化物、黒色酸化鉄等の黒色顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ等の白色顔料;その他パール顔料、アルミニウム顔料、光輝性顔料、蓄光顔料、蛍光顔料等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用できる。着色顔料の平均粒子径は、好ましくは1μm以下、より好ましくは0.01~0.9μmである。着色顔料の混合比率は、固形分換算で樹脂100重量部に対し、好ましくは1~500重量部、より好ましくは5~300重量部、さらに好ましくは10~200重量部である。
着色下塗材の色調は、上記上塗材の近似色に設定することができ、例えば、上塗材における主色色粒との色差(△E)を5以下とすることができる。着色下塗材の色調は、例えば、着色顔料の種類、混合比率等を適宜調整することによって設定できる。
また、着色下塗材は、艶消し被膜を形成するものとすることができ、着色下塗材被膜の鏡面光沢度(測定角度60度)は、好ましくは40以下、より好ましくは20以下、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは6以下である。このような艶消し着色下塗材は、本発明の効果向上化の点で好適である。なお、着色下塗材の鏡面光沢度は、ガラス板に、すきま150μmのフィルムアプリケータを用いて着色下塗材を塗り、塗面を水平に置いて標準状態で48時間乾燥したときの鏡面光沢度(測定角度60度、測定点10箇所以上の平均値)を測定することによって得られる値である。
このような艶消し着色下塗材は、体質顔料を含むことが望ましい。艶消し着色下塗材における体質顔料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、寒水石、軽微性炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、陶土、チャイナクレー、珪藻土、バライト粉、硫酸バリウム、沈降性硫酸バリウム、珪砂、珪石粉、石英粉、樹脂ビーズ等が挙げられ、これらは1種または2種以上で使用することができる。このような体質顔料の屈折率は、好ましくは1.4~1.7であり、その平均粒子径は、好ましくは0.5~100μm、より好ましくは1~50μmである。体質顔料の混合比率は、固形分換算で樹脂100重量部に対し、好ましくは20~400重量部、より好ましくは40~300重量部、さらに好ましくは60~200重量部である。
着色下塗材は、上述の成分の他に、各種添加剤等を含むものであってもよい。このような添加剤としては、例えば、顔料分散剤、乳化剤、粘性調整剤、造膜助剤、レベリング剤、カップリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、消泡剤、吸着剤、脱臭剤、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、触媒、架橋剤、溶剤、水等が挙げられる。着色下塗材は、このような各成分を常法で均一に混合することにより製造できる。
着色下塗材の塗装方法としては、例えば、スプレー塗り、ローラー塗り、こて塗り、刷毛塗り等を採用することができる。着色下塗材の塗付け量は、好ましくは0.05~1kg/m、より好ましくは0.1~0.8kg/mである。着色下塗材は、塗装対象となる壁面全体に均一に塗装することが望ましい。着色下塗材の塗装ないし乾燥は、好ましくは常温(0~40℃)で行えばよい。
本発明では、必要に応じ上記表面処理、着色下塗材の塗装等を行った後、上塗材を塗装する。着色下塗材の塗装を行った場合、上塗材は、着色下塗材の被膜が乾燥した後に塗付することが望ましい。上塗材は、着色下塗材によって形成された均一な単色被膜に対し、直接塗装することが望ましい。これにより、質感、風合、深み感等に優れ、全体的(観察者が一定距離以上離れて色を見た場合)にはほぼ1色に視認される美観性の高い仕上りを得ることができる。
上塗材の塗装方法としては、例えば、スプレー塗り、ローラー塗り、刷毛塗り等を採用することができる。上塗材の塗付け量は、好ましくは0.3~1.5kg/m、より好ましくは0.5~1.2kg/m、さらに好ましくは0.55~0.95kg/mである。上塗材の塗付け量の下限が上記値であることにより、発色性、意匠性等の点で好適である。上塗材の塗付け量の上限が上記値であることにより、十分な美観性向上効果を得ることができ、壁面が凹凸模様有する場合は、その凹凸模様を保持しつつ、意匠性を十分に高めることができる。上塗材の塗装ないし乾燥は、好ましくは常温で行えばよい。
上塗材の塗装時には水等の希釈剤を混合して粘性を適宜調製することもできる。希釈割合は、好ましくは0~10重量%である。塗装に供する上塗材の粘度は、好ましくは1~30Pa・s(より好ましくは2~20Pa・s)であり、チクソトロピーインデックスは、好ましくは2~9(さらに好ましくは3~8)である。
本発明では、上記上塗材の被膜を最表面とすることができ、必要に応じ、上記上塗材の被膜の表面に、クリアコート材を塗付することもできる。クリアコート材は、上塗材の被膜が乾燥した後に塗付することができる。
クリアコート材としては、例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂等、またはこれらの複合樹脂、あるいはコロイダルシリカ等を含むものが使用できる。これらは架橋反応性を有するものであってもよいし、目的に応じ、例えば、親水化剤、撥水剤等を含むものであってもよい。クリアコート材としては、水性の材料が好適である。クリアコート材は、例えば、艶消し被膜を形成するものとすることができる。
クリアコート材の塗装方法としては、例えば、スプレー塗り、ローラー塗り、刷毛塗り等を採用することができる。クリアコート材の塗付け量は、好ましくは0.03~0.5kg/m、より好ましくは0.05~0.4kg/mである。クリアコート材の塗装ないし乾燥は、好ましくは常温で行えばよい。
以下に実施例を示して、本発明の特徴をより明確にする。
上塗材として以下のものを用意した。
(上塗材1)
ゲル状透明性色粒1(灰色ゲル状粒子;アクリルシリコン樹脂エマルション、酸化チタン、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、体質顔料、ゲル形成剤、及び水を主成分とする着色材1の粒状化物。粒径0.5~3mm、平均粒径2.3mm)50重量部、
水性媒体1(アクリルシリコン樹脂エマルション、水、体質顔料、分散安定剤、及び造膜助剤を主成分とする水性媒体)50重量部を含む上塗材1を製造した。
・水性媒体1中の樹脂固形分比率は20重量%、体質顔料比率は12重量%である。
・着色材1中の樹脂固形分比率は18重量%、着色顔料比率は1.5重量%、体質顔料比率は13重量%である。
・着色材1の色調は、L=88.35、a=-0.21、b=7.32である。
・着色材1の隠ぺい率は、66%である。
・上塗材1の60度鏡面光沢度は4である。
(上塗材2)
ゲル状透明性色粒1(同上)40重量部、ゲル状透明性色粒2(灰色ゲル状粒子;アクリルシリコン樹脂エマルション、酸化チタン、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、体質顔料、ゲル形成剤、及び水を主成分とする着色材2の粒状化物。粒径0.5~3mm、平均粒径2.4mm)10重量部、
水性媒体1(同上)50重量部を含む上塗材2を製造した。
・着色材2中の樹脂固形分比率は18重量%、着色顔料比率は1.4重量%、体質顔料比率は13重量%である。
・着色材2の色調は、L=90.80、a=-0.16、b=7.46である。
・着色材2の隠ぺい率は62%である。
・着色材1(主色色粒を構成)に対する着色材2(副色色粒を構成)の|△L|は2.45、|△a|は0.05、|△b|は0.14である。
・上塗材2の60度鏡面光沢度は4である。
(上塗材3)
ゲル状透明性色粒1(同上)40重量部、ゲル状透明性色粒3(灰色ゲル状粒子;アクリルシリコン樹脂エマルション、酸化チタン、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、体質顔料、ゲル形成剤、及び水を主成分とする着色材3の粒状化物。粒径0.7~3.6mm、平均粒径2.5mm)10重量部、
水性媒体1(同上)50重量部を含む上塗材3を製造した。
・着色材3中の樹脂固形分比率は18重量%、着色顔料比率は1.8重量%、体質顔料比率は13重量%である。
・着色材3の色調は、L=90.42、a=-0.17、b=7.52である。
・着色材3の隠ぺい率は70%である。
・着色材1(主色色粒を構成)に対する着色材3(副色色粒を構成)の|△L|は2.07、|△a|は0.04、|△b|は0.20である。
・上塗材3の60度鏡面光沢度は4である。
(上塗材4)
ゲル状透明性色粒1(同上)40重量部、ゲル状色粒4(灰色透明性ゲル状粒子;アクリルシリコン樹脂エマルション、酸化チタン、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、体質顔料、ゲル形成剤、及び水を主成分とする着色材4の粒状化物。粒径0.8~3.8mm、平均粒径2.6mm)10重量部、
水性媒体1(同上)50重量部を含む上塗材4を製造した。
・着色材4中の樹脂固形分比率は18重量%、着色顔料比率は1.4重量%、体質顔料比率は13重量%である。
・着色材4の色調は、L=92.27、a=-0.12、b=7.31である。
・着色材4の隠ぺい率は58%である。
・着色材1(主色色粒を構成)に対する着色材4(副色色粒を構成)の|△L|は3.92、|△a|は0.09、|△b|は0.01である。
・上塗材4の60度鏡面光沢度は4である。
(上塗材5)
ゲル状透明性色粒5(灰色ゲル状粒子;アクリル樹脂エマルション、酸化チタン、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、弁柄、体質顔料、ゲル形成剤、及び水を主成分とする着色材5の粒状化物。粒径1.6~3.8mm、平均粒径3.0mm)30重量部、ゲル状透明性色粒6(灰色ゲル状粒子;アクリル樹脂エマルション、酸化チタン、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、弁柄、体質顔料、ゲル形成剤、及び水を主成分とする着色材6の粒状化物。粒径1.6~4.0mm、平均粒径3.1mm)20重量部、
水性媒体2(アクリル樹脂エマルション、水、体質顔料、分散安定剤、及び造膜助剤を主成分とする水性媒体)50重量部を含む上塗材5を製造した。
・水性媒体2中の樹脂固形分比率は22重量%、体質顔料比率は16重量%である。
・着色材5中の樹脂固形分比率は18重量%、着色顔料比率は0.6重量%、体質顔料比率は15重量%である。
・着色材5の色調は、L=67.20、a=1.38、b=8.19である。
・着色材5の隠ぺい率は38%である。
・着色材6中の樹脂固形分比率は18重量%、着色顔料比率は0.6重量%、体質顔料比率は15重量%である。
・着色材6の色調は、L=70.24、a=1.34、b=7.95である。
・着色材6の隠ぺい率は37%である。
・着色材5(主色色粒を構成)に対する着色材6(副色色粒を構成)の|△L|は3.04、|△a|は0.04、|△b|は0.24である。
上塗材5の60度鏡面光沢度は3である。
(上塗材6)
ゲル状透明性色粒7(濃灰色ゲル状粒子;アクリルシリコン樹脂エマルション、酸化チタン、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、体質顔料、ゲル形成剤、及び水を主成分とする着色材7の粒状化物。粒径1.8~4.3mm、平均粒径3.4mm)35重量部、ゲル状透明性色粒8(濃灰色ゲル状粒子;アクリルシリコン樹脂エマルション、酸化チタン、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、体質顔料、ゲル形成剤、及び水を主成分とする着色材8の粒状化物。粒径1.8~3.8mm、平均粒径3.2mm)15重量部、
水性媒体2(同上)50重量部を含む上塗材6を製造した。
・着色材7中の樹脂固形分比率は18重量%、着色顔料比率は1.1重量%、体質顔料比率は16重量%である。
・着色材7の色調は、L=39.46、a=-0.45、b=1.68である。
・着色材7の隠ぺい率は49%である。
・着色材8中の樹脂固形分比率は18重量%、着色顔料比率は1.0重量%、体質顔料比率は16重量%である。
・着色材8の色調は、L=45.55、a=-0.48、b=1.85である。
・着色材8の隠ぺい率は46%である。
・着色材7(主色色粒を構成)に対する着色材8(副色色粒を構成)の|△L|は6.09、|△a|は0.03、|△b|は0.17である。
上塗材6の60度鏡面光沢度は3である。
(上塗材7)
ゲル状透明性色粒1(同上)39重量部、ゲル状透明性色粒2(同上)9.5重量部、装飾粒(焼成雲母、粒子径1~3mm)1.5重量部、水性媒体1(同上)50重量部を含む上塗材7を製造した。上塗材7の60度鏡面光沢度は5である。
(実施例1)
レンガ調の凹凸模様を有するコンクリート板に対し、着色下塗材1(灰色、60度鏡面光沢度2、着色材1との色差1、アクリル樹脂・着色顔料・体質顔料を主成分とする合成樹脂エマルションペイント)を塗付け量0.3kg/mで全面にスプレー塗装し、24時間乾燥させた。次に、上塗材1を塗付け量0.7kg/mで全面にスプレー塗装し、48時間乾燥させた。なお、塗装及び乾燥は全て標準状態下(気温23℃、相対湿度50%)で行った。以上の方法で得られた試験体は、全体的には灰色の艶消し被膜であり、質感、風合、深み感が良好な美観性を呈する仕上りであった。
(実施例2)
実施例1と同様のコンクリート板に対し、着色下塗材1(同上)を塗付け量0.3kg/mで全面にスプレー塗装し、24時間乾燥させた。次に、上塗材2を塗付け量0.7kg/mで全面にスプレー塗装し、48時間乾燥させた。なお、塗装及び乾燥は全て標準状態下で行った。以上の方法で得られた試験体は、全体的には灰色の艶消し被膜であり、質感、風合、深み感に優れた美観性の高い仕上りであった。
(実施例3)
実施例1と同様のコンクリート板に対し、着色下塗材1(同上)を塗付け量0.3kg/mで全面にスプレー塗装し、24時間乾燥させた。次に、上塗材3を塗付け量0.7kg/mで全面にスプレー塗装し、48時間乾燥させた。なお、塗装及び乾燥は全て標準状態下で行った。以上の方法で得られた試験体は、全体的には灰色の艶消し被膜であり、質感、風合、深み感に優れた美観性の高い仕上りであった。
(実施例4)
実施例1と同様のコンクリート板に対し、着色下塗材1(同上)を塗付け量0.3kg/mで全面にスプレー塗装し、24時間乾燥させた。次に、上塗材4を塗付け量0.7kg/mで全面にスプレー塗装し、48時間乾燥させた。なお、塗装及び乾燥は全て標準状態下で行った。以上の方法で得られた試験体は、全体的には灰色の艶消し被膜であり、質感、風合、深み感に優れた美観性の高い仕上りであった。
(実施例5)
実施例1と同様のコンクリート板に対し、着色下塗材2(灰色、60度鏡面光沢度2、着色材5との色差1、アクリル樹脂・着色顔料・体質顔料を主成分とする合成樹脂エマルションペイント)を塗付け量0.3kg/mで全面にスプレー塗装し、24時間乾燥させた。次に、上塗材5を塗付け量0.7kg/mで全面にスプレー塗装し、48時間乾燥させた。なお、塗装及び乾燥は全て標準状態下で行った。以上の方法で得られた試験体は、全体的には灰色の艶消し被膜であり、質感、風合、深み感に優れた美観性の高い仕上りであった。
(実施例6)
実施例1と同様のコンクリート板に対し、着色下塗材3(濃灰色、60度鏡面光沢度2、着色材7との色差2、アクリル樹脂・着色顔料・体質顔料を主成分とする合成樹脂エマルションペイント)を塗付け量0.3kg/mで全面にスプレー塗装し、24時間乾燥させた。次に、上塗材6を塗付け量0.7kg/mで全面にスプレー塗装し、48時間乾燥させた。なお、塗装及び乾燥は全て標準状態下で行った。以上の方法で得られた試験体は、全体的には濃灰色の艶消し被膜であり、質感、風合、深み感に優れた美観性の高い仕上りであった。
(実施例7)
実施例1と同様のコンクリート板に対し、着色下塗材1(同上)を塗付け量0.3kg/mで全面にスプレー塗装し、24時間乾燥させた。次に、上塗材7を塗付け量0.7kg/mで全面にスプレー塗装し、48時間乾燥させた。なお、塗装及び乾燥は全て標準状態下で行った。以上の方法で得られた試験体は、全体的には灰色の艶消し被膜であり、質感、風合、深み感に優れた美観性の高い仕上りであった。


Claims (2)

  1. 壁面の化粧方法であって、
    上記壁面に対し上塗材を塗付する工程を含み、
    上記上塗材は、液状またはゲル状の色粒が水性媒体に分散してなるものであり、
    上記色粒は、主色色粒からなるか、または、当該主色色粒及び当該主色色粒との明度差(△Lの絶対値)が10以下である副色色粒からなり、
    上記色粒のうち少なくとも1種は、透明性を有する
    ことを特徴とする化粧方法。
  2. 上記副色色粒は、上記主色色粒との△aの絶対値、△bの絶対値が、いずれも1以下であることを特徴とする請求項1記載の化粧方法。
JP2021194693A 2021-11-30 2021-11-30 化粧方法 Pending JP2023081039A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021194693A JP2023081039A (ja) 2021-11-30 2021-11-30 化粧方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021194693A JP2023081039A (ja) 2021-11-30 2021-11-30 化粧方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023081039A true JP2023081039A (ja) 2023-06-09

Family

ID=86656414

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021194693A Pending JP2023081039A (ja) 2021-11-30 2021-11-30 化粧方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023081039A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5420520B2 (ja) 模様面の形成方法
JP5420522B2 (ja) 模様面の形成方法
JP5398402B2 (ja) 模様面の形成方法
JP5232734B2 (ja) 模様面の形成方法
JP2024020394A (ja) 被覆材、及び被膜形成方法
JP2022075558A (ja) 化粧方法
JP2023081039A (ja) 化粧方法
JP5420521B2 (ja) 模様面の形成方法
JP5215021B2 (ja) 塗装方法
JP5232834B2 (ja) 模様面の形成方法
JPH08151541A (ja) 御影石調模様形成塗料
JP4400822B2 (ja) コンクリート打放し面の塗装工法
JP5215023B2 (ja) 塗装方法
JP4895494B2 (ja) 模様面の形成方法
JP2001240807A (ja) ドット模様形成用塗料および塗膜形成方法
JP2024008190A (ja) 水性被覆材
JP7299376B2 (ja) 装飾被膜面の形成方法
JP2024063823A (ja) 水性被覆材
JP7161310B2 (ja) 装飾被膜面の形成方法
JP2022097160A (ja) 被膜形成方法
JP4914928B2 (ja) 模様面の形成方法
JP2023179356A (ja) 被膜形成方法
JP2022100294A (ja) 被膜形成方法
JP2021053634A (ja) 被膜形成方法、被覆材セット
JP2022131722A (ja) 被膜積層体及びその形成方法