JP3836633B2 - 多彩模様塗膜形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、色調などが異なる複数の着色塗料を、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧して、斑点状に塗着させて斑点状の多彩模様を形成せしめる多彩模様塗膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
被塗面に色調が異なる複数の着色塗料を単色ごとに、時間差を設けて順次噴霧塗装して、斑点状の多色模様を形成することはすでに公知である。例えば、白色塗料及び黒色塗料を使用する塗装系では、まず白色塗料を斑点状に塗装してから、その後、黒色塗料を噴霧して、白黒が斑点状に混在した模様を形成せしめている。しかしながら、これらの方法では、複数の着色塗料を単色ごとに時間差を設けて順番に塗装するために、塗装工程が繁雑となり、しかも形成される斑点状模様塗膜の平滑性や立体感が乏しく、また大柄模様(大粒子スパッタ)を形成することが不十分であるという欠陥を有している。さらに、溝や目地のような凹凸部を有する被塗物表面に適用すると、凹部内部の壁面や底面に均一な多彩模様を形成することは困難である。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、複数の着色塗料を単色ごとに、時間差を設けて噴霧塗装して多色模様を形成する方法における上記した欠陥を解消し、塗装工程が簡素化され、模様塗膜が被塗面となじみやすく、平滑性、立体感、大柄模様感がすぐれ、しかも凹部の内面にも均一に斑点状の多彩模様塗膜が形成できる方法を提供することである。その特徴は、色調などが異なる複数の着色塗料を、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧して、斑点状に塗着させて多彩模様を形成せしめるところにある。その結果、上記した欠陥をすべて解消できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0004】
かくして、本発明によれば、被塗物表面に液状塗料を塗装してなる未硬化の液状塗面に、色調などが異なる複数の着色塗料を、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧して斑点状に塗着させて斑点状多彩模様を形成せしめることを特徴とする多彩模様塗膜形成方法[本方法(1)]が提供される。
【0005】
本方法1は、色調などが異なる複数の着色塗料をそれぞれ別々の塗装ノズルからほぼ同時に粒状に噴霧するので塗装工程が簡素化される。また、これらの着色塗料は、未硬化塗面に塗装されるのでなじみやすく、凹部塗装性が良好で、しかも平滑性、大柄模様感(大粒子スパッタ)のすぐれた斑点状多彩模様を形成することができる。
【0006】
本方法1では、被塗物表面に液状塗料(A)を塗装してなる未硬化の液状塗面に、色調などが異なる複数の着色塗料(B)を粒状に噴霧塗装することが必要である。
【0007】
被塗物表面への未硬化の液状塗面の形成は、液状塗料(A)を塗装することによって行われる。
【0008】
被塗物としては、例えば、自動車用バンパ−、建築物の内外壁、プレコ−トメタル、電気製品の外板部などがあげられ、その素材は金属、プラスチック、無機質系素材、木質系素材などである。これらの被塗物は、液状塗料(A)の塗装に先立って、あらかじめそれ自体既知の下塗り塗料や中塗り塗料を塗装しておくことも可能である。
【0009】
液状塗料(A)としては、例えば、樹脂成分及び溶剤を含有し、さらに必要に応じて、架橋剤、ソリッドカラ−顔料、メタリック顔料、塗料用添加剤などを配合してなる有機溶剤系又は水系の塗料が使用できる。樹脂成分としてはアクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂など通常の塗料用樹脂が、また、架橋剤としてはメラミン樹脂や(ブロック)ポリイソシアネ−ト化合物などを使用することができる。溶剤として有機溶剤や水などが使用できる。これらは、常温乾燥型、常温硬化型、加熱硬化型のいずれでも差支えない。液状塗料(A)は、ソリッド色やメタリック調の塗膜を形成し、その塗膜は、無色透明、有色透明、着色不透明のいずれでもよい。
【0010】
被塗物表面への液状塗料(A)の塗装は、例えば、通常のエアレススプレ−、エアスプレ−、エア霧化静電、回転霧化静電などで行うことができ、その膜厚は硬化塗膜を基準に5〜40μm、特に20〜30μmが適している。「未硬化の液状塗面」は、液状塗料(A)の塗装によって形成され、後記の着色塗料(B)が塗装される直前における該塗膜中の溶剤含有率が5〜60重量%、特に20〜50重量%であることが好ましい。この「未硬化の液状塗面」は、単色で、かつ被塗面全面に形成されていることが好ましい。
【0011】
斑点模様を形成させるために使用する着色塗料(B)は、色調などが異なる2種以上の着色塗料から構成されている。本方法1によって形成される斑点状の多彩模様は、視覚的に異なる2種以上の斑点状塗膜が同一塗面に混在して形成されるものであり、ここで「色調などが異なる」とは、色そのものが異なる以外に、メタリック感が異なる、光干渉性が異なる、ツヤ感が異なる、平滑性(微小凹凸感)が異なるなども包含され、これらの組合わせも適用できる。したがって、着色塗料(B)としては、ソリッド色塗料のみに限らず、メタリック塗料、光沢が調整された塗料、光干渉性塗料、平滑感が調整された塗料などがあげられ、これらを目的とする模様に応じて適宜に組合わせて複数を使用することができる。これらから選ばれた2種以上の着色塗料(B)を組み合わせて、ソリッド調感、メタリック感、ツヤ感などを適宜変化せしめて視覚的に異なる斑点状塗膜を形成することができる。
【0012】
これらの着色塗料(B)は、樹脂成分、着色剤、溶剤を含有してなり、さらに必要に応じてツヤ消し剤や通常の塗料用添加剤などを配合してなる有機溶剤系や水系の塗料が使用できる。
【0013】
樹脂成分としては、常温乾燥型、常温硬化型、加熱硬化型の通常の塗料用樹脂が使用でき、例えば、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル樹脂などがあげられ、さらに、メラミン樹脂や(ブロック)ポリイソシアネ−ト化合物などの架橋剤を併用することもできる。
【0014】
着色剤としては、ソリッドカラ−顔料やメタリック顔料が使用できる。ソリッドカラ−顔料としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、カ−ボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムエロ−、酸化クロム、プルシアンブル−、コバルトブル−などの無機顔料;アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリン顔料、スレン系顔料、ペリレン顔料などの有機顔料などがあげられる。メタリック顔料は塗膜にキラキラとした光輝感や光干渉性を付与させる顔料であり、例えば、りん片状のアルミニウム、ブロンズ、ステンレススチ−ル、ニッケル粉、雲母状酸化鉄、雲母、金属酸化物で被覆された雲母などがあげられる。着色剤は、これらに示したもののみに限定されない。
【0015】
さらに、塗膜のツヤ感を調整するためのツヤ消し剤として、炭酸カルシウム、カオリン、クレ−、けい藻土、ホワイトカ−ボン、タルク、シリカ粉、ウオラストナイトなどがあげられる。溶剤としては通常の塗料用有機溶剤や水も使用できる。
【0016】
着色塗料(B)を構成する2種類以上の着色塗料としては、例えば、ソリッドカラ−色が異なる2種以上塗料を使用する、ツヤ感が異なる同色又は異色の塗料を2種以上使用する、メタリック感が異なる塗料を2種以上使用する、これらのソリッドカラ−塗料やメタリック塗料などを2種以上併用する などがあげられる。着色塗料(B)において、併用する複数の着色塗料の色調などが相対的に異なっており、視覚的差異が識別可能な斑点模様を形成することができるものであれば、特に制限されず、目的に応じて任意に選択することができる。
【0017】
これらの着色塗料(B)は、その単独塗膜を透して下層の液状塗面の色調を目視できない程度の隠蔽性を有していても、また透視できる程度の着色透明性を有していても良い。
【0018】
本方法1は、未硬化の液状塗面に、着色塗料(B)を構成する色調などが異なる2種類以上の着色塗料を、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧して斑点状に塗着させて斑点状多彩模様を形成せしめることによって達成される。
【0019】
着色塗料(B)を構成する2種類以上の着色塗料を別々に粒子状に噴霧して斑点状に塗着するために、これらの着色塗料の粘度を6.0×10- 2 〜1.2×10- 1 pa・sec(パスカル・秒)/20℃の範囲に調整しておくことが好ましく、それによって、噴霧された粒子が粗く、それが液状塗面に塗着すると斑点状となり、しかもその塗料粒子どうしは相互に部分的に混合することはあっても、全体が均一に混合することがなく、しかも平滑性、大柄模様感、凹部塗装性などのすぐれた斑点状の多彩模様塗膜を形成することができる。
【0020】
着色塗料(B)を構成する2種類以上の着色塗料の塗装は、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧することによって行われる。例えば、着色塗料(B−1)及び着色塗料(B−2)を使用する場合は、着色塗料(B−1)は吐出孔aから、着色塗料(B−2)は吐出孔bから、それぞれ粒状に噴霧する。これらの噴霧時の霧化圧力は、0.5〜2kgf/cm2 であることが好ましい。また吐出孔a及び吐出孔bは、同一の塗装ガンに装備されている1ガン方式、または別々の塗装ガンに装備されている2ガン方式のいずれでも差支えない。
【0021】
着色塗料(B)を構成する2種類以上の着色塗料の塗装は、塗料を噴出させるための吐出孔(塗装ノズル)を有するエアレススプレ−、エアスプレ−などを用いて行うことができる。被塗面に塗着した斑点状塗膜の個々の大きさは、直径で0.5〜10mm、特に2〜6mm程度、その膜厚は硬化塗膜で20μm〜50μmが適している。
【0022】
斑点状塗膜の個々の大きさは、塗料粘度、塗装圧力、塗布量、表面調整剤などや、さらに塗装時における噴霧機の塗料吐出部から被塗面までの距離などをを適宜変動させることにより調整することができる。
【0023】
本方法1によれば、着色塗料(B)を構成する2種類以上の着色塗料は粒子状に噴霧され、これらの粒子は被塗面である未硬化塗面に斑点状に塗着する。これらの塗料粒子の各々は、噴霧飛散中及び塗着後に、相互に部分的に混合することもあるが、すべてが均一に混合することはない。また、着色塗料(B)は、被塗面である未硬化の液状塗面の全面にすきまなく塗装するか、または未硬化の液状塗面が部分的に露出するようなすきまが生じるように塗装することができる。また、斑点状塗膜が重なりあうこともありうる。
【0024】
本方法1の特徴として、未硬化の液状塗面に着色塗料(B)を吐出孔からほぼ同時に噴霧塗装することがあげられ、このことによって塗装工程が短縮され、未硬化の液状塗面と着色塗料(B)の粒子とのなじみがよく、平滑性、大柄模様感のすぐれた塗膜が形成できる。しかも被塗物表面に溝などのような凹凸部分があっても、その凹部分の底面及び壁面にも着色塗料(B)による多彩模様を均一に形成することが可能になったのは予期せぬ効果であった。
【0025】
本方法1において、上記のようにして被塗物表面に液状塗料(A)を塗装してなる未硬化の液状塗面に、色調などが異なる複数の着色塗料(B)を、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧して斑点状に塗着させたのち、使用した着色塗料に応じて、室温で又は60〜180℃で加熱して、これらの塗膜を乾燥又は硬化せしめることにより、本方法1による多彩模様塗膜を形成することができる。
【0026】
本発明は、さらに、被塗物表面に、色調などが異なる複数の着色塗料(B)を、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧して斑点状に塗着させて斑点状多彩模様を形成せしめる第1工程と、ついでその模様塗面に、再度、同様にして色調などが異なる複数の着色塗料(C)をそれぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧塗装して斑点状多彩模様を形成せしめる第2工程からなり、しかもこの両工程における塗着した塗料の斑点の大きさを異ならしめることを特徴とする多彩模様塗膜形成方法(本方法2)が提供される。
【0027】
本方法2の特徴は、被塗面に、着色塗料(B)及び着色塗料(C)を噴霧塗装により塗り重ねて斑点状の多彩模様を形成せしめること、そしてこの両工程の着色塗料(B)及び着色塗料(C)による斑点状模様の大きさを異ならしめることにある。その結果、本方法2によって形成された斑点状の多彩模様は、本方法1で得られる多彩模様塗膜に比べて、形成される模様の立体感などがすぐれている。
【0028】
本方法2において、被塗物表面に、色調などが異なる複数の着色塗料(B)を、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧して斑点状に塗着させて斑点状多彩模様を形成せしめる第1工程は、上記の本方法1と同様にして行うことができる。また、この着色塗料(B)による斑点状塗膜は、被塗面の全面にスキマなく形成され、被塗面の全面が隠蔽されていることが好ましい。
【0029】
本方法2は、複数の着色塗料(B)の塗装により形成された多彩模様塗膜を硬化させてから、又は硬化させることなく未硬化の状態で、この多彩模様塗面に、色調などが異なる複数の着色塗料からなる着色塗料(C)をそれぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧塗装して斑点状多彩模様を形成せしめる第2工程からなり、しかもこの両工程により形成される塗料の斑点の大きさを異ならしめるところに特徴がある。
【0030】
第2工程で使用する着色塗料(C)は色調などが異なる複数の着色塗料から構成されており、具体的には、着色塗料(B)で説明したものが好適に使用することができる。そして、着色塗料(C)を構成する色調などが異なる複数の着色塗料を粒子状に噴霧し斑点状に塗着させるために、これらの塗料の粘度を6.0×10- 2 〜1.2×10- 1 pa・sec(パスカル・秒)/20℃の範囲に調整しておくことが好ましく、かかる粘度に調整することによって、粒子状に噴霧することができ、それが被塗面に塗着すると斑点状の塗膜を形成し、しかも、噴霧中や被塗面に塗着しても塗料粒子どうしが均一に混合することがない。
【0031】
着色塗料(C)を構成する2種類以上の着色塗料の塗装は、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧することによって行われる。例えば、着色塗料(C−1)及び着色塗料(C−2)の2種類を使用する場合は、着色塗料(C−1)は吐出孔cから、着色塗料(C−2)は吐出孔dから、それぞれ粒状に噴霧する。これらの噴霧時の霧化圧力は、0.5〜2kgf/cm2 であることが好ましい。また吐出孔c及び吐出孔dは、同一の塗装ガンに装備されている1ガン方式、または別々の塗装ガンに装備されている2ガン方式のいずれでも差支えない。
【0032】
これらの着色塗料(C)を噴霧塗装し、塗着した斑点状塗膜の個々の大きさは、直径で0.5〜10mm、特に2〜6mm程度であり、着色塗料(C)による膜厚は硬化塗膜で20μm〜50μmが適している。
【0033】
特に、本方法2では、第1工程で形成された斑点状塗膜の大きさxと、第2工程で形成された斑点状塗膜の大きさyとは異なっていることが必要である。例えば、両工程における斑点状塗膜の個々の大きさは、直径で0.5〜10mm、特に2〜6mm程度が適しており、しかも両者の差は2〜8mm、特に3〜6mmが好ましい。そして、斑点状塗膜の大きさxより斑点状塗膜の大きさyの方が大きいことが特に好ましい。斑点状塗膜の個々の大きさは、塗料粘度、塗装圧力、塗布量、表面調整剤などや、さらに塗装時における噴霧機の塗料吐出部から被塗面までの距離などをを適宜変動させることにより調整することができる。
【0034】
本方法2において、上記のようにして被塗物表面に、色調などが異なる複数の着色塗料からなる着色塗料(B)を、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧して斑点状に塗着させたのち、必要に応じてその塗膜を硬化させた後、さらに色調などが異なる複数の着色塗料からなる着色塗料(C)をそれぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧して斑点状の多彩模様を形成せしめ、ついで、室温で又は60〜180℃で加熱して、これらの塗膜を乾燥又は硬化せしめることにより、本方法2による多彩模様塗膜を形成することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、塗装工程が簡素化され、斑点状の多彩模様塗膜が被塗面となじみやすく、平滑性、大柄模様感(大粒子スパッタ)、立体感のすぐれた多彩模様塗膜を形成することが可能になった。さらに、被塗物表面に溝などのような凹凸部分があっても、その凹部分の底面及び壁面にも着色塗料による多彩模様を均一に形成することが可能になった。
【0036】
【実施例】
以下に、本発明の実施例及び比較例について説明する。部及び%はいずれも重量を基準にしており、塗膜の膜厚は硬化塗膜についてである。
【0037】
1.試料の調製
1)着色塗料(A):水酸基含有アクリル樹脂70部(固形分)、メラミン樹脂30部(固形分)、チタン白顔料25部、カ−ボンブラック顔料25部を有機溶剤に混合・分散してなる有機溶剤含有率40%の液状塗料。
【0038】
2)着色塗料(B)
a):水酸基含有アクリル樹脂70部(固形分)、メラミン樹脂30部(固形分)、チタン白顔料50部を有機溶剤に混合・分散してなる有機溶剤含有率30%の白色ソリッドカラ−塗料。この塗料の単独硬化塗膜の下地隠蔽膜厚は20μmである。
【0039】
b):水酸基含有アクリル樹脂70部(固形分)、メラミン樹脂30部(固形分)、カ−ボンブラック50部を有機溶剤に混合・分散してなる有機溶剤含有率30%の黒色ソリッドカラ−塗料。この塗料の単独硬化塗膜の下地隠蔽膜厚は15μmである。
【0040】
3.着色塗料(C)
a):水酸基含有アクリル樹脂70部(固形分)、メラミン樹脂30部(固形分)、チタン白顔料50部、アルミニウムフレ−ク(厚さ0.2〜0.8μm、長手方向寸法5〜15μm)60部を有機溶剤に混合・分散してなる有機溶剤含有率30%の高光輝性メタリック塗料。この塗料の単独硬化塗膜の光輝性は20、下地隠蔽膜厚は15μmである。
【0041】
光輝性は、ミノルタ社製の分光測色計CM−512(分光タイプ)で、入射光と反射光との角度が15゜及び110゜でのL値の比(15゜でのL値/110゜でのL値)である。
【0042】
b):水酸基含有アクリル樹脂70部(固形分)、メラミン樹脂30部(固形分)、カ−ボンブラック50部、アルミニウムフレ−ク(厚さ0.2〜0.8μm、長手方向寸法5〜15μm)60部を有機溶剤に混合・分散してなる有機溶剤含有率30%の高光輝性メタリック塗料。この塗料の単独硬化塗膜の光輝性は20、下地隠蔽膜厚は15μmである。
【0043】
2.実施例
実施例 1
幅10mm、深さ5mmの線状の溝を有する鋼板(被塗物)に着色塗料(A)をエアスプレ−(ノズル口径0.5mm、エア−圧力3kgf/cm2 、被塗面までの距離300mm)で膜厚20μmになるように塗装した。塗膜は下地を完全に隠蔽しており、平滑性は良好である。室温で1分間放置した。この未硬化の液状塗面(溶剤含有率35%)に、着色塗料(B)a)及び着色塗料(B)b)を1ガン多ノズルのエアスプレ−(ノズル口径1.5mm、エア−圧力1.5kgf/cm2 、被塗面までの距離400mm)の別々の吐出口から同時に噴霧し、斑点状に塗着せしめた。両塗料による斑点の大きさは直径で約2mmであった。その後、室温で7分間放置してから、140℃で20分間加熱してこれらの塗膜を同時に硬化せしめた。得られた塗板は、白色と黒色の斑点模様が均一に形成されており、塗面の平滑性、大柄模様感、立体感は良好であった。しかも、溝の内部の壁面及び底面にも均一な斑点多彩模様が形成されていた。
【0044】
実施例 2
幅10mm、深さ5mmの線状の溝を有する鋼板(被塗物)に、着色塗料(B)a)及び着色塗料(B)b)を1ガン多ノズルのエアスプレ−(ノズル口径1.5mm、エア−圧力1.5kgf/cm2 、被塗面までの距離400mm)の別々の吐出口から同時に噴霧し、斑点状に塗着せしめた。両塗料による斑点の大きさは直径で約2mmであった。塗膜は下地を完全に隠蔽しており、しかも平滑性は良好である。その後、室温で1分間放置た。
【0045】
ついで、この塗面に、着色塗料(C)a)及び着色塗料(C)b)を1ガン多ノズルのエアスプレ−(ノズル口径1.5mm、エア−圧力0.75kgf/cm2 、被塗面までの距離400mm)の別々の吐出口から同時に噴霧し、斑点状に塗着せしめた。両塗料による斑点の大きさは直径で約5mmであった。
【0046】
その後、140℃で20分間加熱してこれらの塗膜を同時に硬化せしめた。得られた塗板は、白色と黒色の斑点模様が均一に形成されており、塗面の平滑性、大柄模様感はすぐれており、また立体感は、実施例1よりも良好であった。しかも、溝の内部の壁面及び底面にも均一な斑点多彩模様が形成されていた。
Claims (1)
- 被塗物表面に、色調などが異なる複数の着色塗料を、それぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧して斑点状に塗着させて斑点状多彩模様を形成せしめる第1工程と、ついでその模様塗面に、再度、同様にして色調などが異なる複数の着色塗料をそれぞれ別々の吐出孔からほぼ同時に粒状に噴霧塗装して斑点状多彩模様を形成せしめる第2工程からなり、しかもこの両工程における塗着した塗料の斑点の大きさを異ならしめるものであって、第1工程で形成された斑点状塗膜の大きさより第2工程で形成された斑点状塗膜の大きさの方が大きく、両工程における斑点状塗膜の個々の大きさが直径で0.5〜10mmで且つ両者の差が2〜8mmであることを特徴とする多彩模様塗膜形成方法。
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