JP3365626B2 - 多彩模様塗膜の形成方法 - Google Patents

多彩模様塗膜の形成方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、多彩模様塗膜の形
成方法に関し、特に屋根瓦等の多孔質無機質基材への適
用に好適な多彩模様塗膜の形成方法に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】近年、建築材料等の被塗物に対し美観を
もたせるために、多彩模様塗膜を形成することが広く採
用される様になってきている。 【0003】多彩模様塗膜を形成する方法としては、例
えば平板状の被塗物に対し形成する場合には、着色塗料
を全面に塗装した後に、該塗料とは異なる色の着色塗料
を部分的に塗装する方法や、順次塗り継ぐ方法等があ
り、また凹凸状の被塗物に対し形成する場合には、着色
塗料を全面に塗装した後に、該塗料とは異なる色の着色
塗料を凸部にロールコーター塗装する方法や、着色塗料
を全面に塗装した後に、該塗料とは異なる色の着色塗料
を全面に塗り重ね、凸部を拭き取る方法等が採用されて
いる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様な従来の多彩模様塗膜の形成方法は、得られる塗膜の
各色の境界が鮮明であり、自然感がなく、デザイン上の
特徴が限定されてしまうという問題点があり、更に異な
る色の塗料を部分的に塗り重ねたり全面に塗り重ねた塗
料の一部を拭き取る方法は、全面に均一な厚さの塗膜が
形成できないため、特に外装材に適用した場合、塗膜劣
化の差異により見苦しい外観になったり、また塗装作業
性も悪いといった問題点があった。 【0005】本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑
み、各色を徐々に変化させ境界を不鮮明とした多彩な自
然感のあるデザインの実現を可能とし、且つ均一な膜厚
の多彩模様の形成を可能とした、多彩模様塗膜の形成方
法を提供することを目的とするものである。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記目
的を達成するものとして、(a)被塗物表面に、着色下
塗り塗膜を形成する工程;(b)次いで、それぞれ異な
る色の複数のカラークリヤー塗料、及び無色クリヤー塗
料から選択される複数の塗料を適宜選択しながら、順次
塗装ガンに供給し、連続的にスプレー塗装して、色が徐
々に変化した多彩模様塗膜を形成する工程;(c)前記
多彩模様塗膜が未硬化の間に着色骨材を散布し、該塗膜
表面に着色骨材を固着させる工程;及び(d)クリヤー
塗料を塗装し、クリヤー塗膜を形成する工程;を含むこ
とを特徴とする、多彩模様塗膜の形成方法、が提供され
る。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 【0008】本発明で使用される被塗物としては特に制
限がなく、珪酸カルシウム板、木毛セメント板、コンク
リート板、石膏ボード板、ガラス繊維板及びスレート板
等の多孔質無機質基材や、ステンレス板及びアルミニウ
ム板等の金属基材や、その他プラスチック基材や木工基
材等の各種のものが適用可能である。また、被塗物の表
面は、表面に溝部を介して区画された多数の方形状の塗
粒を有するものであってもよい。尚、これら被塗物は、
必要に応じて下地処理を施したものであってもよい。 【0009】次に、本発明の多彩模様塗膜の形成方法に
ついて、建築用として多く利用されている多孔質無機質
基材を被塗物とするものを中心として説明する。 【0010】図1〜図4に本発明方法の代表的な工程の
一部分のフローシートを示す。全工程はゾーンIからゾ
ーンXIまでの11個のゾーンにおいて行われる。図1で
はゾーンIからゾーンIXまでが示されており、図2では
ゾーンIVからゾーンVIIまでが示されており、図3では
ゾーンVIIからゾーンIXまでが示されており、図4では
ゾーンIXからゾーンXIまでが示されている。 【0011】先ず、被塗物1をベルトコンベアによって
連続的にゾーンIの予熱炉2中に送り込み、例えば40
〜100℃に予熱後、裏面塗装ゾーン(ゾーンII)に送
り、例えばロールコーター11にて裏面塗装する。尚、
ここまでの段階は、被塗物の種類やその用途等に応じて
省略してもよい。 【0012】次いで、ゾーンIIIにおいて、工程(a)
として、被塗物表面に下塗り塗料をスプレー塗装、シャ
ワー塗装、フローコーター塗装、浸漬塗装等により塗装
する。 【0013】尚、被塗物1が多孔質無機質基材である場
合には、該基材の表面に多数の空孔が存在しており、単
に塗装するだけでは空孔内に塗料が侵入しにくいため、
塗膜にピンホール等の欠陥が生じやすく、それ故、次の
様な方法が好適である。即ち、下塗り塗料をシャワー塗
装やフローコーター塗装により過剰量(例えば60〜2
50g/m2程度)塗装し、次いで気体流(例えば90
0〜1500mmAq程度の空気流等)を吹付け、その
圧力で塗料を空孔内に進入させて、十分に含浸させると
ともに余剰の塗料を被塗物面から除去し、塗膜表面を平
滑化する。尚、余剰塗料除去後の塗料残存量は、45〜
60g/m2程度に調整するのが適当であるが、これに
限定されるものではない。図1において、12はシャワ
ー塗装装置のノズルを示し、13はエアーノズルを示
す。 【0014】次いで、ゾーンIVにおいて、セッティング
もしくは必要に応じて40〜100℃に加熱し、得られ
た下塗塗膜を少なくとも指触乾燥以上に乾燥させる。 【0015】次いで、工程(b)として、ゾーンVにお
いて、それぞれ異なる色の複数のカラークリヤー塗料、
及びクリヤー塗料から選択される複数の塗料を適宜選択
しながら、順次塗装ガン14に供給し、連続的にスプレ
ー塗装し、色が徐々に変化した多彩模様塗膜を形成す
る。尚、多彩模様塗膜を形成する代表的な塗装装置につ
いては、図5及び図6を参照して後述する。 【0016】次の再加熱ゾーンVIは、着色骨材散布前の
被塗物の温度を調整するためのものであるから、必須で
はないが、被塗物温度が40℃より低くなる場合には設
置するのが好ましい。このゾーンでは、被塗物1は約4
0〜100℃に調温される。 【0017】次いで、ゾーンVIIにおいて、セッティン
グもしくは必要に応じて40〜100℃に加熱する。 【0018】次いで、ゾーンVIIIにおいて、工程(c)
として、工程(b)の多彩模様塗膜が未乾燥の間に着色
骨材を該塗膜全体に、もしくは部分的に散布して該塗膜
に付着させる。付着した骨材は工程(b)の多彩模様塗
膜が硬化すると共に強固に固着し、塗膜表面に骨材から
なる微小凹凸を形成する。尚、骨材としては光透過性骨
材、光不透過性骨材、更には着色させた骨材あるいはこ
れらの混合物からなる骨材等公知の各種骨材が使用でき
る。また、骨材の形状については球状、不定形状あるい
は偏平状等特に制限はない。また、骨材の粒径は、微小
凹凸の視認性、固着強度等の観点から20〜2000μ
m、好ましくは50〜500μmが適当である。具体的
には、珪砂、陶磁器粉、マイカ粉、金属粉、樹脂粉、炭
酸カルシウム粉、タルク粉、クレー粉、ガラス粉等が代
表的な骨材として挙げられる。このようにして凸部表面
に骨材を固着させ、また溝部等に存在する固着しなかっ
た骨材を吸引除去あるいは加圧気体吹付除去等により除
去する。図3において、15は骨材散布口を示す。 【0019】次いで、ゾーンIXにおいて、セッティン
グ、乾燥、更に必要により、50〜150℃で30〜3
00秒間の加熱を行い、塗膜を完全に硬化させる。 【0020】次いで、ゾーンXにおいて、工程(d)と
して、クリヤー塗料を塗装し、クリヤー塗膜を形成す
る。図4において、16は多彩模様塗装装置(レインボ
ー塗装装置)のノズルを示す。 【0021】最後に、ゾーンXIにおいて、50〜150
℃で30〜300秒間の加熱を行い、塗膜を完全に硬化
させる。 【0022】以上の様にして、多彩模様塗膜が形成され
る。 【0023】次に、前述の多彩模様塗膜形成用の塗装装
置の代表例を説明する。図5は該塗装装置の概略構成図
であり、図6はその部分斜視図である。但し、この例示
装置は4種類の異なる色の塗料を使用した例であるが、
塗料の色数はこれに限定されることはない。 【0024】これらの図において、26〜29は互いに
異なる色の複数のカラークリヤー塗料、及びクリヤー塗
料から選択される複数の塗料が収容されている塗料タン
クである。これら塗料タンクには、それぞれポンプ25
a〜25dが接続されており、これらポンプにより各タ
ンク中の塗料がホース33〜36へと供給される。尚、
32はこれらホースの集合体である。以上の要素により
塗料供給系が構成されている。 【0025】ホース33〜36の先端は、それぞれ連通
切替えのためのミニオートバルブ22a〜22dの入口
に接続されている。これらのホースとミニオートバルブ
との接続部にはそれぞれチェックバルブ23が介在して
おり、塗料の逆流を防止している。 【0026】ミニオートバルブ22a〜22dの出口
は、マニホールド37に接続されており、4つのミニオ
ートバルブの少なくとも1つから供給される塗料を保持
もしくは保持しながら混合して1つの出口から継手38
を経由して塗装ガン14へと供給する。24は制御用圧
縮空気を供給するためのエアーホースである。30はミ
ニオートバルブ22a〜22dを制御するための制御盤
であり、各ミニオートバルブと制御ケーブル31a〜3
1dにより接続されている。尚、31はこれらケーブル
の集合体である。 【0027】尚、ポンプ25a〜25dや塗装ガン14
への圧縮空気の供給は、塗装装置の動作開始と同時に作
動する様になっている。 【0028】制御盤30には、各ミニオートバルブにつ
いて、それぞれその開(ON)及び閉(OFF)を制御
するためのタイマーが内蔵されている。塗料供給系の連
通切替えの際に、連通OFFとすべき塗料供給系を連通
OFFとなすと同時に、もしくはOFFとなす又はなし
た適宜の時間前後(例えば±3秒程度)に、新たに連通
ONとすべき塗料供給系を連通ONとする様に上記タイ
マーが設定されている。図7は、その一例を示すタイム
チャートである。T1〜T4はそれぞれミニオートバルブ
22a〜22dの制御のためのタイマーの動作を示す。
ここでは、塗料ホース33〜36の塗料供給系が順次連
通される場合が示されている。先ず、タイマーT1 は時
刻t0においてONされ、所定時間後に時刻t1において
OFFされる。該時刻t1から所定時間tだけ後(また
は前)の時刻t2においてタイマーT2がONされ、該タ
イマーT2は所定時間後に時刻t3においてOFFされ
る。以上の状態において、t0〜t2では、塗料タンク2
6の塗料がスプレーされ、t 2〜t3では塗料タンク26
の塗料(マニホールド内に残存している塗料)から徐々
に塗料タンク27の塗料が混入されつつスプレーされ、
更には塗料タンク27の塗料のみがスプレーされること
により、得られる塗膜の色は、塗料タンク26塗料の色
のみから徐々に塗料タンク26の塗料の色と塗料タンク
27の塗料の色との混合色に変化し、更には塗料タンク
27の塗料の色のみとなり、色が徐々に変化した多彩模
様となる。 【0029】以下、同様にして、タイマーT3、T4がO
N、OFFされる。 【0030】この様な塗装装置を用いることにより、各
色の境界が不鮮明な自然感のある多彩模様が形成される
が、例えば幅の広い被塗物や凹凸状被塗物に対し適用す
る場合には、複数の塗装ガン14を用いて、必要に応じ
て各塗装ガンの向きや相互間隔を適宜設定することによ
り、膜厚の均一性の良好な塗膜を形成することができ
る。 【0031】尚、本発明の多彩模様塗膜の形成方法で
は、通常のエアスプレーの他に、エアラップ自動ガンと
よばれる塗装ガンを使用することも可能である。エアラ
ップ自動ガンはエアミックス自動ガン、エアアシスト自
動ガンとも呼ばれており、塗料の噴霧と同時にその噴霧
塗料の周りにエアを吹き出す形式のものであり、パター
ン幅の調整ができ、噴霧塗料の少量化が可能である。複
数個のこのようなエアラップ自動ガンを、コンベアによ
り搬送される被塗物の上方に配置し、コンピューターか
らの制御信号によってそれぞれ別個に制御して各々のエ
アラップ自動ガンからの塗料の噴霧量及び停止を制御し
且つエアラップ自動ガンからのラッピングエアの吹き出
し量及び方向を制御することにより該被塗物の表面を色
彩、色調の異なる2種以上の塗料で各塗料毎に区分して
且つ色彩、色調の異なる各区分の間の境界線が曲線状態
になるように塗装することができる。 【0032】尚、塗装方法として、(イ)被塗物1を移
動させながら、塗装ガン14を固定し、塗装する方法、
(ロ)被塗物1を移動させながら、該移動方向に対し、
略直角方向にレシプロ方式等により塗装ガン14を平行
往復移動し、塗装する方法などがある。 【0033】次に、本発明の方法において、工程(a)
及び工程(d)で用いられるエマルジョン塗料として
は、通常の市販エマルジョン塗料を用いることができ
る。なかでも、好ましくは平均分子量5万〜50万、最
低造膜温度(MFT)0〜50℃の熱可塑性アクリル樹
脂約20〜50重量%、顔料約2〜25重量%、その他
成膜助剤や分散剤等の各種添加剤約0.1〜8重量%、
及び残部が水(場合により少量の有機溶剤も併用可能)
からなる、固形分約30〜50重量%の塗料が挙げられ
る。 【0034】一方、工程(b)で用いられる塗料は、前
記と同様のエマルジョン塗料が望ましいが、工程(a)
及び工程(d)のエマルジョン塗料と密着性のよい塗料
であれば、溶剤型塗料の使用も可能である。 【0035】このようにして得られた塗装板は、更に仕
上がり外観の調整や耐久性の確保を目的として全表面に
(カラー)クリヤー塗料を塗装して仕上げる。尚、本発
明で使用するプライマー、下塗り着色塗料、カラークリ
ヤー塗料、及び無色クリヤー塗料は、焼付硬化型、常温
硬化型、活性エネルギー線硬化型等で有機溶剤系、水
系、無溶剤系等の従来から公知の各種塗料の何れのタイ
プの塗料であってもよい。又、これらの塗料はそれぞれ
の目的を逸脱しない範囲で塗料中に着色粒状物や金属
粉、マイカ粉等を配合して多彩色としたり、光輝感や干
渉感のある塗膜を形成させることも可能である。 【0036】本発明においては、塗装塗膜は、そのま
ま、上塗り塗膜としてもよいが、表面仕上がり外観の調
整や耐久性の確保を目的としてその塗装塗膜の全表面に
クリヤー塗料を塗装することもできる。本発明で使用で
きるクリヤー塗料は、透明もしくは半透明のクリヤー塗
料又は着色クリヤー塗料であり、該クリヤー塗料とし
て、焼付型、常乾型、活性エネルギー線硬化型等の有機
溶剤系、水系、無溶剤系、粉体等の従来から公知の各種
クリヤー塗料の何れのタイプも有用に用いることができ
る。 【0037】また、これらのクリヤー塗料には、艶消
剤、顔料類、各種ビーズ類、金属粉、セラミック粉等を
凸部塗布面を隠蔽しない程度の量で混合使用することも
可能である。これらのクリヤー塗料は、公知のエアース
プレー、エアレススプレー、フローコーター、ロールコ
ーター、静電塗装機等の塗装機を用いて塗装することが
可能である。また、クリヤー塗料の塗装時期について
は、凸部塗装面が未乾燥状態の時でも乾燥後でもよい。 【0038】尚、本発明の塗装方法においては、基板の
凸部に形成された下層塗膜が未乾燥の間にエアレススプ
レーで塗装し、且つ下層塗膜に使用する塗料とエアレス
スプレーで使用する塗料との間で表面張力、親和性、乾
燥速度等の特性を調整したり、シリコーン樹脂などの添
加剤等を配合することにより、ニジミ模様、チヂミ模
様、ハンマートン模様等の各種の模様を付加させること
も可能である。 【0039】また、基板の凸部に形成された下層塗膜表
面にダイレクト印刷、転写印刷等の印刷手段により予め
印刷などを施しておくと、更に複合模様となり、特異な
外観とすることも可能である。更に、本発明の塗装方法
においては、エアレススプレーノズルから塗料を吐出さ
せ、その塗膜が未乾燥の間に、もしくは乾燥した後に、
部分的にスパッタ塗装を施して斑点模様を付加させるこ
とも可能である。 【0040】 【実施例】以下、実施例により、本発明を更に詳細に説
明する。尚、本実施例中、「部」及び「%」はいずれも
重量基準で示す。 【0041】先ず、工程(a)で用いたエマルジョン塗
料A、工程(b)で用いたエマルジョン塗料B、C及び
工程(d)で用いたエマルジョン塗料Dの組成を以下に
示す。 【0042】<工程(a)で用いたエマルジョン塗料A
> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂(MFT5℃、平均
分子量15万〜20万、固形分50%) 60部 カーボンブラック 2部 タルク 8部 添加剤 7部 水 23部 【0043】<工程(b)で用いたエマルジョン塗料B
(サビ色)> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂(MFT5℃、平均
分子量15万〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄サビ 5部 酸化鉄黄 0.5部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 1.3部 炭酸カルシウ 7部 クレー 3部 添加剤 8部 水 15部 【0044】<工程(b)で用いたエマルジョン塗料C
(グリーン色)> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂(MFT5℃、平均
分子量15万〜20万、固形分50%) 60部 酸化鉄黄 3.5部 カーボンブラック 0.2部 酸化チタン 0.3部 フタロシアニンブルー 3部 炭酸カルシウム 7部 クレー 3部 添加剤 8部 水 15部 【0045】<工程(c)で用いた着色混合骨材A> 7号カラーサンド ホワイト 50部 7号カラーサンド ブラック 30部 7号カラーサンド バフ 20部 【0046】<工程(d)で用いたエマルジョン塗料D
> 熱可塑性アクリルエマルジョン樹脂(MFT5℃、平均
分子量15万〜20万、固形分50%) 64部 カーボンブラック 0.1部 タルク 4部 添加剤 7部 水 24.9部 【0047】60℃に予熱したスレート板をベルトコン
ベアにて移送しながら、エマルジョン塗料Aを200g
/m2になる様にシャワー塗装し、次いでエアー(エア
ー圧1100mmAq)を吹付けて過剰の塗料を除去
し、平滑な下塗塗膜(55g/m2)を形成した。 【0048】次いで、25秒間セッティング後、図5及
び図6に示す塗装装置(但し、タンク26、27のみ使
用)にて、エマルジョン塗料B、Cを85g/m2にな
る様に塗り重ね、多彩模様塗膜を形成した。尚、塗装条
件は、タンク26にエマルジョン塗料Bを、またタンク
27にエマルジョン塗料Cを入れ、ミニオートバルブ2
2aを開き、ポンプ25aを作動させ、ホース33から
チェックバルブ23及びミニオートバルブ22aを介し
て、マニホールド37へとエマルジョン塗料Bを供給
し、塗装ガン14によりスプレー塗装した。1秒後、ミ
ニオートバルブ22aを閉じると同時にミニオートバル
ブ22bを開き、ポンプ25bを作動させ、ホース34
からチェックバルブ23及びミニオートバルブ22bを
介してマニホールド37へとエマルジョン塗料Cを供給
し、塗装ガン14によりスプレー塗装した。この様に、
ミニオートバルブ22aと22bとの開閉を1秒ごとに
繰り返しつつ塗装すると、多彩模様塗膜は、(サビ色)
→(サビ色の濃いサビ色とグリーン色との混色)→(グ
リーン色の濃いグリーン色とサビ色との混色)→(グリ
ーン色)→(グリーン色の濃いグリーン色とサビ色との
混色)→(サビ色の濃いサビ色とグリーン色との混色)
→(サビ色)→・・・・・・と徐々に色が変化した多彩
模様が得られた。 【0049】多彩模様塗膜の表面が指触乾燥する前に、
混合骨材Aを、骨材散布機によって20g/m2になる
ように散布した。 【0050】次いで、30秒間セッティングし、多彩模
様塗膜が指接触乾燥した時点でエマルジョン塗料Dをエ
アースプレー塗装機によって散点状に20g/m2にな
る様に塗装し、約20秒間セッティングした後、80℃
に加熱し、塗膜を乾燥させた。 【0051】得られたスレート板表面は、サビ色とグリ
ーン色とこれらの中間色とが、徐々に変化した多彩模様
となり、該表面には微小な凹凸が形成され、その光沢
は、60度鏡面反射率3を示し、艶消し状となってい
た。また、得られた多彩模様形成スレート板につき、促
進耐候性試験(サンシャインウェザオメーター3000
時間)を行ったところ、異常がなく、耐候性に優れてい
ることが確認できた。また、水中浸漬試験(20℃、1
か月)したところ、塗膜の剥離がなく、密着性及び耐久
性も優れていることが判明した。比較のために、体質顔
料をPWC40%になる様に配合した艶消し塗料を塗装
して得られた従来の塗装板につき同様の試験を行ったと
ころ、約1500時間でチョーキングが発生した。 【0052】 【発明の効果】以上の様な本発明の方法によれば、色彩
が徐々に変化し境界が不鮮明な自然感のある多彩模様を
均質膜厚の状態で形成でき、且つ密着性及び耐候性等に
優れた多彩模様塗膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明方法の代表的な工程の一部分のフローシ
ートである。 【図2】本発明方法の代表的な工程の一部分のフローシ
ートである。 【図3】本発明方法の代表的な工程の一部分のフローシ
ートである。 【図4】本発明方法の代表的な工程の一部分のフローシ
ートである。 【図5】多彩模様形成用塗装装置の一例を示す概略構成
図である。 【図6】図5の装置の部分斜視図である。 【図7】タイマーの動作の一例を示すタイムチャートで
ある。 【符号の説明】 1 被塗物 14 塗装ガン 22a、22b、22c、22d ミニオートバルブ 23 チェックバルブ 25a、25b、25c、25d 塗料ポンプ 26、27、28、29 塗料タンク 30 制御盤 33、34、35、36 塗料ホース 37 マニホールド 38 継手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−173244(JP,A) 特開 平5−237444(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05D 1/00 - 7/26 E04D 1/28

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 (a)被塗物表面に、着色下塗り塗膜を
    形成する工程; (b)次いで、それぞれ異なる色の複数のカラークリヤ
    ー塗料、及び無色クリヤー塗料から選択される複数の塗
    料を適宜選択しながら、順次塗装ガンに供給し、連続的
    にスプレー塗装して、色が徐々に変化した多彩模様塗膜
    を形成する工程; (c)前記多彩模様塗膜が未硬化の間に着色骨材を散布
    し、該塗膜表面に着色骨材を固着させる工程;及び (d)クリヤー塗料を塗装し、クリヤー塗膜を形成する
    工程;を含むことを特徴とする多彩模様塗膜の形成方
    法。
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