JPH05234810A - 積層フィルムコンデンサ - Google Patents

積層フィルムコンデンサ

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JPH05234810A
JPH05234810A JP6960292A JP6960292A JPH05234810A JP H05234810 A JPH05234810 A JP H05234810A JP 6960292 A JP6960292 A JP 6960292A JP 6960292 A JP6960292 A JP 6960292A JP H05234810 A JPH05234810 A JP H05234810A
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JP
Japan
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protective film
width
film
electrode
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JP6960292A
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Kazuyoshi Endo
和芳 遠藤
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Marcon Electronics Co Ltd
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Marcon Electronics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容量層とメタリコン電極との接続性を向上す
ることにより、tanδ特性に優れ、経時的な容量減少
を生じることがなく、歩留の良好な積層フィルムコンデ
ンサを提供する。 【構成】 非蒸着部14及び蒸着電極15を有する一対
の金属化フィルム16を積層し、互いにずらして形成し
た容量層17と、この容量層17の上下に形成した保護
フィルム層13,18とを含めてなる積層体21の端面
に、メタリコン電極20を形成し、所定の容量に切断す
る。容量層17の端面を、保護フィルム層13,18の
端面より突出させる。一般的には、金属化フィルムの幅
1 、そのマージン部の幅M、金属化フィルムのずらし
幅S、保護フィルム層の幅W2 との間に、[W1 +S>
2 >W1 −S−2M]という関係を持たせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層フィルムコンデン
サに係り、特に、tanδ特性の向上を図った積層フィ
ルムコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、大口径巻芯に巻取形成した母素
子を半径方向に切断して構成する積層フィルムコンデン
サにおいては、初期の容量出現率向上、極少数枚の接触
不完全によるtanδの増大を防止する上で、静電容量
部として機能する金属化フィルムの全てがメタリコン電
極と強固に接続されていることが極めて重要な要件であ
る。
【0003】従来、このような要求に対応する技術とし
て、特開昭57−5320号公報に開示されているよう
に、母素子のフィルム端面に凹凸段差を形成して、フィ
ルムとメタリコン電極との接続性を向上する技術が存在
している。すなわち、この技術は、母素子(親コンデン
サ素子)の巻回の始め、終り、及び/または中途におい
て、金属化フィルム(金属化プラスチックフィルム)の
幅と同一またはこれよりも幅広のフィルムを、もしくは
上記金属化フィルム自身を、巻取軸線の左右に蛇行させ
て必要回数巻回することにより、保護フィルム層端面ま
たは容量層端面に凹凸段差を形成し、この凹凸段差によ
って、メタリコン電極との密着性を向上する技術であ
る。また、この技術に類似する技術として、母素子形成
時の巻き始め及び巻き終わりに巻回する際、予め幅の違
った保護フィルムを交互に巻回するか、または同じ幅の
保護フィルムをずらして巻回することによって、保護フ
ィルム層端面に凹凸段差を形成する技術なども存在して
いる。
【0004】さらに、同様にフィルム端面に凹凸段差を
形成する技術として、特公平2−32775号公報に開
示されている技術が存在している。すなわち、この技術
は、同一幅で同一加熱条件で熱収縮率の異なる保護フィ
ルムを大口径巻芯に交互に積層巻回し、その上に一対の
金属化フィルムをずらした状態で前記保護フィルムの幅
と同一になるようにして巻回し、その上に前記と同一状
態で保護フィルムを交互に積層巻回し、両面に保護フィ
ルム層を設けた母素子を形成し、次に、該母素子を熱処
理し前記保護フィルム層端面に凹凸段差を形成する技術
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような従来技術には、次のような欠点が存在していた。
まず、母素子の巻回時において保護フィルム層の端面に
凹凸段差を形成する技術においては、図10に示すよう
に、蒸着電極1を有する金属化フィルム2を巻回してな
る容量層3と、保護フィルム4を巻回してなる保護フィ
ルム層5との当接部分において、メタリコン金属粒子の
侵入が妨げられる恐れがあった。すなわち、金属化フィ
ルム2の端部2aに当接する保護フィルム4の端部4a
が曲がり、この曲がり部4aが、メタリコン電極6の形
成時において、金属化フィルム2の蒸着電極1の端部1
aを隠蔽し、同部に対するメタリコン金属粒子の侵入を
妨害し、接触不完全によるtanδの増大並びに経時的
な容量減少などの欠点が存在していた。
【0006】また、熱収縮率の異なる保護フィルムを使
用して母素子を形成し、この母素子を熱処理する技術に
おいては、フィルム幅のばらつき、フィルムの蛇行、M
/Cの精度上から、金属化フィルムを保護フィルム層の
幅と同一幅になるように巻回することが困難であった。
その結果、前記の例と同様、図10に示すように、金属
化フィルム2の端部2aに当接する保護フィルム4の端
部4aが曲がり、この曲がり部4aが、メタリコン電極
6の形成時において、金属化フィルム2の蒸着電極1の
端部1aを隠蔽し、同部に対するメタリコン金属粒子の
侵入を妨害し、接触不完全によるtanδの増大並びに
経時的な容量減少などの欠点が存在していた。また、仮
に、同一幅になるように巻回した場合であっても、図1
1に示すように、保護フィルム層5に当接する金属化フ
ィルム2の蒸着電極1とメタリコン電極6とは、蒸着電
極1の端部1aにおける極めて幅の狭い端面1b部分で
しか接触できないために、接触抵抗が極端に大きくな
り、結局tanδの増大につながるなどの欠点が存在し
ていた。
【0007】本発明は、上記のような従来の課題を解決
するために提案されたものであり、その目的は、容量層
とメタリコン電極との接続性を向上することにより、t
anδ特性に優れ、経時的な容量減少を生じることがな
く、歩留の良好な積層フィルムコンデンサを提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による積層フィル
ムコンデンサは、一方の端部に非蒸着部を有する形で蒸
着電極を形成してなる一対の金属化フィルムを積層し、
電極引き出しのために蒸着電極端部を露出するように互
いにずらして形成した容量層と、この容量層の上下に形
成した保護フィルム層とを含めてなる積層体の端面にメ
タリコン電極を形成し、所定の容量に切断して形成され
る積層フィルムコンデンサにおいて、前記容量層の端面
が、前記保護フィルム層の端面より突出していることを
特徴としている。
【0009】また、より具体的には、金属化フィルムの
幅をW1 、そのマージン部の幅をM、金属化フィルムの
ずらし幅をS、保護フィルム層の幅をW2 とした場合
に、これらの値が[W1 +S>W2 >W1 −S−2M]
という関係を満たし、且つ、保護フィルム層の端面に対
する容量層の端面の突出寸法が、0.5mm未満である
ことが望ましい。さらに、保護フィルム層が容量層と同
様にずらして形成され、且つ、そのずらし方向が容量層
のずらし方向と整合していることが望ましい。
【0010】
【作用】以上のような構成を有する本発明の積層フィル
ムコンデンサにおいては、容量層の端面を保護フィルム
層の端面より突出させることによって、金属化フィルム
とメタリコン電極との接続性を向上することができる。
すなわち、積層された金属化フィルムの全てを、保護フ
ィルムより突出させることにより、たとえ、保護フィル
ム層と容量層との当接部分において、金属化フィルムま
たは保護フィルムの端部が曲がっても、金属化フィルム
の蒸着電極の端部が保護フィルムによって覆われてしま
うことがない。従って、金属化フィルムの全てをメタリ
コン電極と接触させることができるため、tanδ特性
を向上でき、経時的な容量減少を生じることもない。
【0011】また、保護フィルム層が容量層より幅狭で
あれば常に前記の作用が得られるというものではなく、
保護フィルム層の幅を狭くし過ぎた場合には、対向電極
端部が露出してメタリコン金属が侵入する可能性があ
る。従って、保護フィルム層の幅W2 の下限を、[W2
>W1 −S−2M]とし、且つ、保護フィルム層の端面
に対する容量層の端面の突出寸法を、0.5mm未満と
することにより、確実に特性を向上できる。
【0012】一方、保護フィルム層を、容量層のずらし
方向と整合するようにずらして形成した場合には、金属
化フィルムとメタリコン電極との接続性を一層向上する
ことができるため、さらに特性を向上できる。
【0013】
【実施例】以下には、本発明による積層フィルムコンデ
ンサの基本的な一実施例を、図1乃至図4を参照して具
体的に説明する。この場合、図1は、製造した積層フィ
ルムコンデンサを示す斜視図、図2は、容量層と保護フ
ィルム層の位置関係を示す寸法関係図、図3は、母素子
の巻回工程を示す一部断面斜視図、図4は、母素子の断
面を示す拡大斜視図である。
【0014】すなわち、積層フィルムコンデンサの製造
に当たっては、まず、図3及び図4に示すように、大口
径巻芯11の周囲に、同一幅の2枚の保護フィルム12
を、交互にずらして巻回して、第1の保護フィルム層1
3を形成する。この場合、保護フィルムとしては、例え
ば、ポリエステルフィルムを使用する。
【0015】次に、この保護フィルム層13の上に、一
方の端部にマージン部(非蒸着部)14を有する形で蒸
着電極15を形成してなる一対の金属化フィルム16
を、第1の保護フィルム層13のずらし方向と整合させ
て交互にずらして巻回する。この場合、より詳細には、
金属化フィルム16のずらした端面が第1の保護フィル
ム層13の両端面より突出するように、且つ、少なくと
も第1の保護フィルム層13の端面がマージン部14に
隣接する対向電極端部15aを露出しないようにして、
一対の金属化フィルム16を必要回数巻回し、容量層1
7を形成する。
【0016】さらに、この容量層17の上に、第1の保
護フィルム層13と同様に、同一幅の2枚の保護フィル
ム12を、容量層17のずらし方向(従って、第1の保
護フィルム層13のずらし方向)と整合させて、交互に
ずらして巻回する。この場合、より詳細には、保護フィ
ルム12のずらした端面が、容量層17の両端面より突
出しないように、且つ、容量層17のマージン部14に
隣接する対向電極端部15aを露出しないようにして、
2枚の保護フィルム12を必要数巻回し、第2の保護フ
ィルム層18を形成する。
【0017】以上のようにして完成した母素子19の両
端面に、金属溶射を施し、メタリコン電極20を形成す
る。そして、母素子19を半径方向に切断して、図1に
示すような積層フィルムコンデンサ素子21を形成し、
そのメタリコン電極20面にリード線22を取着して積
層フィルムコンデンサを完成する。
【0018】このようにして完成された本実施例の積層
フィルムコンデンサにおいて、第1、第2の保護フィル
ム層13,18と容量層17との位置関係は、図2に示
す通りである。すなわち、図2において、W1 は金属化
フィルム16の幅、W2 は保護フィルム層13,18の
幅、Sは金属化フィルム16のずらし幅、Dは保護フィ
ルム層13,18に対する容量層17の突出寸法、Mは
金属化フィルム16のマージン部14の幅、Lは保護フ
ィルム層13,18の端面と容量層17の対向電極端部
15aの端面との間の対向電極カバー寸法である。この
場合、本実施例においては、前述の通り、容量層17の
端面が、第1の保護フィルム層13の両端面より突出す
るように形成され、且つ、第1、第2の保護フィルム層
13,18の端面が、容量層17の対向電極端部15a
を露出しないように形成されているため、突出寸法D及
び対向電極カバー寸法Lは正の値であり、次の関係式
(1)及び(2)が導き出される。 D=(W1 +S−W2 )/2>0 … (1) L=(W2 −W1 +S+2M)/2>0 … (2) そして、これらの関係式(1)及び(2)から、容量層
17の幅W1 とずらし幅S、マージン部M、及び保護フ
ィルム層13,18の幅W2 との関係は、下記の関係式
(3)で表される。 W1 +S>W2 >W1 −S−2M … (3) 以上のように構成してなる本実施例の積層フィルムコン
デンサの作用効果は、次の通りである。すなわち、本実
施例においては、積層された金属化フィルム16の全て
が、保護フィルム12より突出している上、ずらし方向
が整合しているため、保護フィルム層13,18と容量
層17との当接部分において、金属化フィルム16また
は保護フィルム12の端部が曲がっても、金属化フィル
ム16の蒸着電極15の端部が、保護フィルム12によ
って覆われてしまうことがない。従って、金属化フィル
ム16の全てを、メタリコン電極20と接触させること
ができ、tanδの増大、経時的静電容量の減少など
の、従来技術の欠点を解消することができる。
【0019】また、保護フィルム層13,18が容量層
17より幅狭であれば常に前記の作用効果が得られると
いうものではなく、保護フィルム層13,18の幅を狭
くし過ぎた場合には各種の不都合を生じるため、前述の
関係式(3)のように限定することにより、不都合を回
避することができる。すなわち、保護フィルム層13,
18の幅W2 を、金属化フィルム16のマージン部14
に隣接する対向電極端部15aが露出するまでに短くし
た場合(W2 ≦W1 −S−2M)には、マージン部14
に隣接する蒸着電極15端部へのメタリコン金属の侵入
により、ショート、IR不良などに至る不都合がある。
また、保護フィルム層13,18の幅W2 を、このよう
に短くし過ぎた場合には、メタリコン面に段差が生じ、
リード溶接の不具合を生じる。従って、本実施例のよう
に、少なくとも、前述の関係式(3)のように、保護フ
ィルム層13,18の幅W2 の下限は、金属化フィルム
16のマージン部14に隣接する対向電極端部15aが
露出しない程度(W2 >W1 −S−2M)に設定するこ
とが必要である。そして、性能面と経済面を考慮した場
合、具体的には、D<0.5(mm)、L>0.2(m
m)程度であることが望ましい。
【0020】また、金属化フィルム16のマージン部1
4の幅M及びずらし幅Sも、むやみに大きくすること
は、容量の減少につながるため、ある程度の範囲内に限
定される必要がある。そして、性能面及び経済面を考慮
した場合、具体的には、M=0.4〜1.0(mm)、
S<0.8(mm)程度であることが望ましい。
【0021】次に、前述の実施例及び従来技術によって
実際に製造した積層フィルムコンデンサ(本発明品A及
び従来品B1 ,B2 )の特性比較について説明する。
【0022】まず、本発明品Aの構成について説明す
る。すなわち、両側の保護フィルム層は、25μ厚×
6.3mm幅の2枚のポリエステルフィルムを互いに
0.3mmずらし、6.6mm幅として、片側0.5m
m厚に積層して構成される。そして、これらの保護フィ
ルム層の間の容量層は、一方の端部に0.5mm幅のマ
ージン部を有する形で蒸着電極を形成してなる6μ厚×
6.5mm幅の一対の金属化ポリエステルフィルムを互
いに0.5mmずらし、且つ、保護フィルム層のずらし
方向と整合させて1.0mm厚に積層して構成される。
母素子の加熱条件は、150℃−3時間とし、アルミニ
ウムメタリコン電極が形成される。
【0023】また、比較品B1 ,B2 の構成において、
両側の保護フィルム層は、ポリエステルフィルム25μ
厚×6.5mm幅の2枚のポリエステルフィルムを互い
に0.5mmずらし、7.0mm幅として、片側0.5
mm厚に積層して構成される。そして、これらの保護フ
ィルム層の間の容量層は、一方の端部に0.5mm幅の
マージン部を有する形で蒸着電極を形成してなる6μ厚
×6.5mm幅の一対の金属化ポリエステルフィルムを
互いに0.5mmずらし、1.0mm厚に積層して構成
される。すなわち、比較品B1 ,B2 の保護フィルム層
の幅は、本発明品Aとは逆に、容量層よりも幅広とさ
れ、また、容量層の構成は、本発明品A及び比較品
1 ,B2 共に同一とされる。
【0024】さらに、比較品B1 ,B2 は、金属化フィ
ルムのずらし方向によって区別される。すなわち、比較
品B1 は、容量層のずらし方向が保護フィルム層と整合
し、比較品B2 は、容量層のずらし方向が、保護フィル
ム層と整合しないように構成される。そして、このよう
な積層構造を有する比較品B1 ,B2 のそれぞれに、本
発明品Aと同様のアルミニウムメタリコン電極が形成さ
れる。なお、定格は、本発明品A、比較品B1 ,B2
に、250VDC−0.01μFである。
【0025】そして、上記のように構成した試料A,B
1 ,B2 の初期tanδを測定した結果、図5に示すよ
うな測定結果が得られ、その歩留は下記の表1に示す通
りであった。また、105℃−150VAC印加条件で
の経時的な容量変化率を測定した結果、図6に示すよう
な結果が得られた。これらの図5、図6、及び表1から
明らかなように、本発明品Aは、比較品B1 ,B2 と比
較して、tanδの絶対値及びバラツキが小さく、歩留
が良好であり、しかも、経時的な容量減少も少ないこと
がわかる。
【0026】
【表1】
【0027】一方、同じ金属化フィルムを用いて、ずら
し幅S、突出寸法D、及び対向電極カバー寸法Lをそれ
ぞれ一定の範囲で変化させて、tanδ不良率、リード
溶接不良率、及びIR不良率を調べた結果、図7乃至図
9に示すような結果が得られた。すなわち、図7に示す
ように、ずらし幅Sについては、0.8mm以上にする
とtanδ不良率が急激に悪化し、図8に示すように、
突出寸法Dについては、0.5mm以上にするとリード
溶接不良率が急激に悪化し、図9に示すように、対向電
極カバー寸法Lについては、0.2mm以下にすると、
IR不良率が急激に悪化することが確認された。このよ
うな結果から、前述した通り、S<0.8(mm)、D
<0.5(mm)、L>0.2(mm)が適当であるこ
とがわかる。 なお、本発明は、前記実施例に限定され
るものではない。例えば、保護フィルムは2枚に限定さ
れるものではなく、1枚の保護フィルムを使用し、前述
した特開昭57−5320号公報のような技術で左右に
蛇行させることによって、フィルム端面に凹凸段差を形
成することも可能である。また、フィルムの材質も、ポ
リエステルに限定されるものではなく、他の材質のフィ
ルムを適宜使用可能である。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においては、
容量層端面を、保護フィルム層端面より突出させること
によって、金属化フィルムの蒸着電極端面の隠蔽状態を
なくし、容量層とメタリコン電極との接続性を向上でき
るため、tanδ特性に優れ、経時的な容量減少を生じ
ることがなく、歩留の良好な積層フィルムコンデンサを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う積層フィルムコンデンサの基本的
な一実施例を示す斜視図。
【図2】図1の積層フィルムコンデンサにおける容量層
と保護フィルム層の位置関係を示す寸法関係図。
【図3】図1の積層フィルムコンデンサにおける母素子
の巻回工程を示す一部断面斜視図。
【図4】図1の積層フィルムコンデンサにおける母素子
の断面を示す拡大斜視図。
【図5】本発明による積層フィルムコンデンサと従来技
術による積層フィルムコンデンサのtanδ特性を示す
特性図。
【図6】本発明による積層フィルムコンデンサと従来技
術による積層フィルムコンデンサの経時的な容量変化率
特性を示す特性図。
【図7】本発明による積層フィルムコンデンサのずらし
幅とtanδ不良率との関係を示すグラフ。
【図8】本発明による積層フィルムコンデンサの突出寸
法とリード溶接不良率との関係を示すグラフ。
【図9】本発明による積層フィルムコンデンサの対向電
極カバー寸法とIR不良率との関係を示すグラフ。
【図10】従来の積層フィルムコンデンサの一例におけ
る欠点を説明するための断面図。
【図11】従来の積層フィルムコンデンサの図10とは
異なる欠点を説明するための断面図。
【符号の説明】
11…大口径巻芯 12…保護フィルム 13…第1の保護フィルム層 14…マージン部(非蒸着部) 15…蒸着電極 15a…対向電極端部 16…金属化フィルム 17…容量層 18…保護フィルム層 19…母素子 20…メタリコン電極 21…積層フィルムコンデンサ素子 22…リード線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の端部に非蒸着部を有する形で蒸着
    電極を形成してなる一対の金属化フィルムを積層し、電
    極引き出しのために蒸着電極端部を露出するように互い
    にずらして形成した容量層と、この容量層の上下に形成
    した保護フィルム層とを含めてなる積層体の端面にメタ
    リコン電極を形成し、所定の容量に切断して形成される
    積層フィルムコンデンサにおいて、 前記容量層の端面が、前記保護フィルム層の端面より突
    出していることを特徴とする積層フィルムコンデンサ。
  2. 【請求項2】 金属化フィルムの幅をW1 、そのマージ
    ン部の幅をM、金属化フィルムのずらし幅をS、保護フ
    ィルム層の幅をW2 とした場合に、これらの値が、[W
    1 +S>W2 >W1 −S−2M]という関係を満たし、
    且つ、保護フィルム層の端面に対する容量層の端面の突
    出寸法が、0.5mm未満であることを特徴とする請求
    項1に記載の積層フィルムコンデンサ。
  3. 【請求項3】 保護フィルム層が、容量層と同様にずら
    して形成され、且つ、そのずらし方向が、容量層のずら
    し方向と整合していることを特徴とする請求項1に記載
    の積層フィルムコンデンサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014178133A1 (ja) * 2013-05-01 2014-11-06 小島プレス工業株式会社 蓄電デバイス及びその製造方法並びに製造装置
JPWO2014178132A1 (ja) * 2013-05-01 2017-02-23 小島プレス工業株式会社 フィルムコンデンサ及びフィルムコンデンサ素子並びにフィルムコンデンサ素子のエージング装置及びエージング方法

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