JPH0522628B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0522628B2
JPH0522628B2 JP59253628A JP25362884A JPH0522628B2 JP H0522628 B2 JPH0522628 B2 JP H0522628B2 JP 59253628 A JP59253628 A JP 59253628A JP 25362884 A JP25362884 A JP 25362884A JP H0522628 B2 JPH0522628 B2 JP H0522628B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
steering
valve
control valve
correction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59253628A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61132468A (ja
Inventor
Fujio Momyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hino Motors Ltd
Original Assignee
Hino Motors Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hino Motors Ltd filed Critical Hino Motors Ltd
Priority to JP25362884A priority Critical patent/JPS61132468A/ja
Publication of JPS61132468A publication Critical patent/JPS61132468A/ja
Publication of JPH0522628B2 publication Critical patent/JPH0522628B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D6/00Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits
    • B62D6/02Arrangements for automatically controlling steering depending on driving conditions sensed and responded to, e.g. control circuits responsive only to vehicle speed

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、車両に使用されるパワー・ステア
リングに関する。
背景技術 一般に、車両に使用されるパワー・ステアリン
グは、オイル・ポンプと、フロー・コントロー
ル・バルブと、コントロール・バルブ・スプール
の両側に反力室をそれぞれ有するコントロール・
バルブと、パワー・シリンダとを備え、そのフロ
ー・コントロール・バルブが、そのオイル・ポン
プから送られる圧油の流量を調整し、さらに、そ
のコントロール・バルブが、そのコントロール・
バルブ・スプールの往復摺動に応じて、そのフロ
ー・コントロール・バルブからそのパワー・シリ
ンダに送られる圧油の方向を制御してそのパワ
ー・シリンダを動作し、適度な反力、すなわち、
手応えを得ながら操舵を容易にする構造がとられ
た。
そのような構造のパワー・ステアリングでは、
そのコントロール・バルブ・スプールの僅かな動
きによつてもそのパワー・シリンダが動作され、
操舵に要求される力が増幅されるため、そのコン
トロール・バルブ・スプールには、ステアリン
グ・ホイールの回転に応じて常に適正に往復摺動
されること、すなわち、そのステアリング・ホイ
ールの回転に対して動作遅れが少ないことが要求
されてきている。
しかし、インテグラル型のパワー・ステアリン
グを使用した車両においては、ステアリング・シ
ヤフトのスプライン結合部分、ウオーム・シヤフ
トとパワー・ピストンとのボール・スクリユ結合
部分、そのパワー・ピストンとセクタ・シヤフト
との噛合部分、そのステアリング・シヤフトとそ
のウオーム・シヤフトとの連結部分などにがたつ
きを生じ、それらのがたつきが総合されていわゆ
るステアリング・ホイールの遊びとして現われ、
そのステアリング・ホイールを回転させる際、そ
のコントロール・バルブ・スプールの往復摺動に
おいて動作遅れを生じる傾向にあつた。
勿論、上述のようながたつきを生じる部分は、
そのパワー・ステアリングの使用期間に応じて次
第に摩耗し、そのがたつきの度合が大きくなり、
その結果、ステアリング・ホイールの遊びが大き
くなり、ステアリング・ホイールの操作感覚が変
化される傾向にあつた。
また、そのような動作遅れを生じるパワー・ス
テアリングにおいては、ステアリング・ホイール
の操作速度に応じて、実際に操舵される車輪軸を
適正な速度で操舵することが困難であり、いわゆ
る、ステアリングにおけるゲインを一定に保つこ
とが困難であり、さらに、車両の走行時、外乱に
よつて進路が乱れる傾向にあつた。
また、リンケージ型パワー・ステアリングで
は、通常、ドラツク・リンクを介してナツクル・
アームに連結されるリンク・レバーと、ピツトマ
ン・アームおよびマニユアル・ステアリング・ギ
ア・ボツクスを介してステアリング・ホイールに
連結されるコンペンゼーテイング・ロツドとの間
に配置されてきているので、それらの連結部分や
そのステアリング・ギア・ボツクスにおけるがた
つき、所謂、遊びによつて動作遅れを生じる傾向
にあり、また、使用による摩耗によつて、その遊
びが増大され、その結果、その動作遅れが大きく
なり、ステアリング・ホイールの操作感覚が変化
され、ステアリング・ホイールの操作速度に応じ
て、実際に操舵されるナツクル・アームを適正な
速度で操舵することが次第に困難になり、さらに
は、車両の走行時、外乱によつ進路が乱れる傾向
にあつた。
さらに、特開昭59−118574号公報には、この出
願の発明者によつて提案された「車両に使用され
るパワー・ステアリング」が開示された。
このパワー・ステアリングは、コントロール・
バルブがステアリング・ホイールで機械的に動か
されるに先立つて、補助圧力制御弁で絞りの上流
側から補助圧力室に供給される高圧油で動かされ
て動作遅れを回避するので、感度が上げられる反
面、バルブ振動が発生される虞れがあり、その結
果、周波数特性が影響を受ける。
発明の目的・課題 この発明の目的・課題は、ステアリングにおけ
る遊びの増加を補正し、バルブ振動を阻止してス
テアリングの動作遅れの防止および周波数特性の
向上を図り、そして、操作感覚の変化を少なく
し、ステアリングの静特性、動特性、過渡性およ
び安定性を向上し、ステアリング操作による疲労
を軽減し、より安全な走行を可能にするところの
車両に使用されるパワー・ステアリングの提供に
ある。
この発明の他の目的・課題は、さらに、車両の
走行時、外乱による進路の乱れを自動的に修正
し、さらに安全な走行を可能にするところの車両
に使用されるパワー・ステアリングの提供にあ
る。
目的・課題に係る発明の概要・請求する発明の内
容 上述の目的・課題に関連して、先ず、この発明
の車両に使用されるパワー・ステアリングは、オ
イル・ポンプ、フロー・コントロール・バルブ、
コントロール・バルブ・スプールの両側に反力室
をそれぞれ有するコントロール・バルブ、およ
び、パワー・シリンダを備え、さらに、補正操舵
弁が、そのコントロール・バルブ・スプールの外
側に往復摺動可能に嵌め合わせられてその反力室
から区画される補正操舵圧力室を両端にそれぞれ
形成し、圧力設定絞りが、そのフロー・コントロ
ール・バルブのコントロール・バルブ・ポートを
そのコントロール・バルブの圧力ポートに連絡す
る圧油供給通路に配置され、一対の補正圧力供給
通路が、補正圧力絞りを有してその圧力供給通路
のその圧力設定絞りの上流側をその補正操舵圧力
室に対応的に連絡し、常態で、その圧力設定絞り
の上流圧をその補正操舵圧力室に導入し、一対の
補正圧力逃し通路が、その補正圧力供給通路のそ
の補正圧力絞りの下流側をそのオイル・ポンプの
吸込み側に対応的に連絡し、一対の補正圧力逃し
弁が、その補助圧力逃し通路に対応的に配置され
てその対応する補正操舵圧力室の圧力を選択的に
減圧可能にし、そして、コントロール・ユニツト
が、操舵量センサおよび車速センサに電気的に接
続され、それらセンサからの信号に応じて、その
補正圧力逃し弁に流れる電流を制御してその補正
圧力逃し弁を開閉する構成が備えられ、そのコン
トロール・バルブが、ステアリング・ホイールで
機械的に動かされるに先立つて、その補正圧力逃
し弁がそのコントロール・ユニツトで選択的に開
かれ、その補正圧力逃し通路を経てその補正操舵
圧力室の圧力をそのオイル・ポンプの吸込み側に
開放してその補正操舵圧力室の圧力を選択的に減
圧することによつてその補正操舵弁が動作され、
圧油が、そのフロー・コントロール・バルブおよ
びコントロール・バルブを経てそのオイル・ポン
プからそのパワー・シリンダに供給されるところ
である。
また、この発明の車両に使用されるパワー・ス
テアリングは、オイル・ポンプ、フロー・コント
ロール・バルブで、コントロール・バルブ・スプ
ールの両側に反力室をそれぞれ有するコントロー
ル・バルブ、および、パワー・シリンダを備え、
さらに、反力調整通路が、そのコントロール・バ
ルブ・スプールの両側の反力室を互いに連絡し、
反力調整弁が、その反力調整通路に配置され、補
正操舵弁が、そのコントロール・バルブ・スプー
ルの外側に往復摺動可能に嵌め合わせられてその
反力室から区画される補正操舵圧力室を両端にそ
れぞれ形成し、圧力設定絞りが、そのフロー・コ
ントロール・バルブのコントロール・バルブ・ポ
ートをそのコントロール・バルブの圧力ポートに
連絡する圧油供給通路に配置され、一対の補正圧
力供給通路が、補正圧力絞りを有してその圧油供
給通路のその圧力設定絞りの上流側をその補正操
舵圧力室に対応的に連絡し、常態で、その圧力設
定絞りの上流圧をその補正操舵圧力室に導入し、
一対の補正圧力逃し通路が、その補正圧力供給通
路のその補正圧力絞りの下流側をそのオイル・ポ
ンプの吸込み側に対応的に連絡し、一対の補正圧
力逃し弁が、その補助圧力逃し通路に対応的に配
置されてその対応する補正操舵圧力室の圧力を選
択的に減圧可能にし、そして、コントロール・ユ
ニツトが、操舵量センサ、車速センサ、および、
そのパワー・シリンダの圧力を感知する圧力セン
サに電気的に接続され、それらセンサからの信号
に応じて、その反力調整弁および補正圧力逃し弁
に流れる電流を制御してその反力調整弁および補
正圧力逃し弁を開閉する構成が備えられ、そのコ
ントロール・バルブが、ステアリング・ホイール
で機械的に動かされるに先立つて、その補正圧力
逃し弁がそのコントロール・ユニツトで選択的に
開かれ、その補正圧力逃し通路を経てその補正操
舵圧力室の圧力をそのオイル・ポンプの吸込み側
に開放してその補正操舵圧力室の圧力を選択的に
減圧することによつてその補正操舵弁が動作さ
れ、圧油が、そのフロー・コントロール・バルブ
およびコントロール・バルブを経てそのオイル・
ポンプからそのパワー・シリンダに供給され、ま
た、車両の走行時に外乱を受けて舵が切られる
際、その反力調整弁が、そのコントロール・ユニ
ツトで絞り調整されてその反力室間に流れる圧油
が流量調整され、その反力室内の圧油がそのコン
トロール・バルブ・スプールの摺動に与える抵抗
を変えるところである。
具体例の説明 以下、この発明に係る車両に使用されるパワ
ー・ステアリングの特定された具体例について、
図面を参照して説明する。
図は、トラツクに適用されたこの発明の車両に
使用されるパワー・ステアリングの具体例10を概
説的示している。
このパワー・ステアリング10は、前輪を操舵
するために、インテグラル型に具体化されたもの
で、ナツクル・アーム(図示せず)、タイ・ロツ
ド(図示せず)、ピツトマン・アーム(図示せ
ず)、セクタ・シヤフト(図示せず)、セクタ・ギ
ア(図示せず)、リレー・ロツド(図示せず)、ア
イドラ・アーム(図示せず)、アイドラ・アー
ム・シヤフト(図示せず)、オイル・ポンプ11
と、フロー・コントロール・バルブ12と、コン
トロール・バルブ13と、パワー・シリンダ14
と、反力調整通路15と、反力調整弁16と、補
正操舵弁17と、圧力設定絞り18と、一対の補
正圧力供給通路19,20と、一対の補正圧力逃
し通路21,22と、一対の補正圧力逃し弁2
3,24と、コントロール・ユニツト25と、操
舵量センサ26と、車速センサ27と、圧力セン
サ28とより構成された。
そのオイル・ポンプ11は、そのトラツクに搭
載された内燃機関(図示せず)によつて駆動され
るもので、そのパワー・シリンダ14の油圧回路
において油圧配管31に配置され、オイル・リザ
ーバ30内の油を吸い上げ、その内燃機関の回転
数にほぼ比例した圧油の吐出量が得られるように
構成されたところである。
勿論、そのオイル・ポンプ11は、既存のパワ
ー・ステアリングに使用されるオイル・ポンプと
同様に構成されたので、その説明については、省
略する。
そのフロー・コントロール・バルブ12は、そ
のパワー・シリンダ14の油圧回路において、油
圧配管31,32に配置された。
そのフロー・コントロール・バルブ12は、そ
のオイル・ポンプ11の吐出側に接続されるポン
プ・ポート33、コントロール・バルブ13の圧
力ポート40側に接続されるコントロール・バル
ブ・ポート34、および、そのオイル・ポンプ1
1の吸込み側に接続されるサクシヨン・ポート3
5を備えるケーシングと、そのケーシング内に往
復摺動可能に配置されたオイル・リターン・コン
トロール・スプールとを含む構成で、そのポン
プ・ポート33側に送られる圧油の流量を調整し
て、所定の流量をそのコントロール・バルブ・ポ
ート34側に送り、また、余剰流量をそのサクシ
ヨン・ポート35からそのオイル・ポンプ11の
吸込み側、すなわち、オイル・リザーバ30に戻
すようにしている。
勿論、そのフロー・コントロール・バルブ12
は、既存のパワー・ステアリングに使用されるフ
ロー・コントロール・バルブと同様に構成された
ので、その構成の詳細な説明を省略する。
そのコントロール・バルブ13は、スプール型
に構成されて、そのパワー・シリンダ14に組み
込まれ、スプール・シヤフト90、ステアリン
グ・シヤフト(図示せず)を介して、ステアリン
グ・ホイール(図示せず)でバルブ操作され、ま
た、そのパワー・シリンダ14の油圧回路におい
ては、油圧配管、すなわち、圧油供給通路31お
よび圧油排出通路32に配置され、そのオイル・
ポンプ11から吐出され、フロー・コントロー
ル・バルブ12で流量調整された圧油をそのパワ
ー・シリンダ14に供給し、また、そのパワー・
シリンダ14で作業した圧油をそのオイル・ポン
プ11の吸込み側、すなわち、リザーバ30に戻
す。
そのコントロール・バルブ13は、バルブ・ボ
デイ36と、そのバルブ・ボデイ36のスプー
ル・ボア37に往復摺動可能に配置されたコント
ロール・バルブ・スプール39と、そのバルブ・
ボデイ36において、そのスプール・ボア37を
同心円的に広げたスリーブ・ボア38とを含み、
そのコントロール・バルブ・スプール39がその
スプール・シヤフト90およびステアリング・シ
ヤフトを介して、ステアリング・ホイールでその
スプール・ボア37内に往復摺動され、そのパワ
ー・シリンダ14の一対のシリンダ室63,64
に流れる圧油を切り替え、また、その補正操舵弁
17をそのコントロール・バルブ・スプール39
の外側に往復摺動可能に嵌め合わせながら、その
スリーブ・ボア38に往復摺動可能に配置されて
いる。
そのバルブ・ボデイ36は、所定の内径および
長さを有するスプール・ボア37を内部に備え、
さらに、そのスプール・ボア37を同心円的に広
げるように、すなわち、図に示されているよう
に、そのスプール・ボア37の内径よりも大きい
内径およびそのスプール・ボア37の長さよりも
短かい長さを有するスリーブ・ボア38を内部に
備えている。
また、そのバルブ・ボデイ36は、一方の側
(図において上方の側)に所定の間隔を置いてそ
のスリーブ・ボア38に連絡される圧力ポート4
0および、排出ポート41をそれぞれ形成し、他
方の側(図において下方の側)にほぼ等間隔で離
され、そのスリーブ・ボア38に連絡される3つ
のパワー・シリンダ・ポート42,43,44を
それぞれ形成している。
その圧力ポート40は、圧油供給通路31を介
してフロー・コントンロール・バルブ12のコン
トロール・バルブ・ポート34に、その排出ポー
ト41は、圧油排出通路32を介してオイル・リ
ザーバ30に、また、そのパワー・シリンダ・ポ
ート42,43,44は、パワー・シリンダ連通
路74,75,76を介してパワー・シリンダ1
4の一対のシリンダ室63,64にそれぞれ接続
される。
さらに、そのバルブ・ボデイ36は、そのスプ
ール・ボア37内において、そのコントロール・
バルブ・スプール39の両側にそれぞれ形成され
た反力室45,46を互いに連絡するのに使用さ
れる一対の反力ポート47,48、およびそのコ
ントロール・バルブ・スプール39の外周面でそ
のスプール・ボア37から区画されたそのスリー
ブ・ボア38内において、その補正操舵弁17の
両側にそれぞれ形成された補正操舵圧力室49,
50に圧油を給排する一対の補正操舵圧力ポート
51,52を備えている。
そのコントロール・バルブ・スプール39は、
両端面に開口されたボア53,54をそれぞれ備
え、そのスプール・ボア37に往復摺動可能に配
置され、そのように、そのスプール・ボア37に
嵌め合わせられた状態で、そのボア53,54
は、そのスプール・ボア37内において、そのコ
ントロール・バルブ・スプール39の両側に形成
される一対の反力室45,46の容積を大きくす
る。
また、このコントロール・バルブ・スプール3
9は、そのスプール・ボア37内に往復摺動する
際、自身の摺動方向に応じて、その反力室45,
46の何れか一方に圧油を供給する一対の反力連
通ポート55,56を備えている。
特に、そのコントロール・バルブ・スプール3
9は、その反力連通ポート55,56に関連し
て、軸方向に所定の間隔を置いたスプール溝5
7,58,59を外周に形成している。
勿論、そのスプール溝58,59には、その反
力室45,46に連通した反力連通ポート55,
56が対応して開口されてあり、その結果、その
反力連通ポート55,56は、そのコントロー
ル・バルブ・スプール39の動きに伴われたスプ
ール・ボア37内におけるそのスプール溝58,
59の位置によつて、パワー・シリンダ・ポート
43,44をその反力室45,46に連絡し、ま
た、そのスプール溝57は、圧力ポート40をパ
ワー・シリンダ・ポート42に連絡する。
また、そのコントロール・バルブ・スプール3
9は、ステアリング操作に応動して、そのスプー
ル・ボア37内に往復摺動されるように、そのバ
ルブ・ボデイ36を貫通してそのスプール・ボア
37内に伸長されたスプール・シヤフト90の先
端にスプールのほぼ中央を連結している。勿論、
そのスプール・シヤフト90は、後端をステアリ
ング・シヤフト(図示せず)側に連結している。
そのパワー・シリンダ14は、そのコントロー
ル・バルブ13のバルブ・ボデイ36に一体的に
形成され、そのコントロール・バルブ13のパワ
ー・シリンダ・ポート42,43,44に接続さ
れたシリンダ・ボア61を備えるパワー・シリン
ダ・ボデイ60と、そのパワー・シリンダ・ポー
ト42,43、および44に対応して接続された
一対のシリンダ室63,64をそのシリンダ・ボ
ア61内に形成するように、そのシリンダ・ボア
61内に往復摺動可能に配置され、セクタ・ギア
(図示せず)に噛み合わせられたパワー・ピスト
ン62とより構成されている。
また、このパワー・シリンダ14は、シリンダ
室63とそのコントロール・バルブ13のパワ
ー・シリンダ・ポート42,44とを連絡する連
通路65,66および、そのシリンダ室64とそ
のコントロール・バルブ13のパワー・シリン
ダ・ポート43とを連絡する連通路67を備えて
いる。
そのように構成されたパワー・シリンダ14で
は、パワー・ピストン62の動きが、セクタ・ギ
アから前述の機構を経て、前輪に伝達され、その
ようにして、このパワーシリンダ14は前輪を操
舵する。
その反力調整通路15は、一端をその反力ポー
ト47に、他端をその反力ポート48にそれぞれ
接続し、それら反力室45,46を互いに連絡
し、そのコントロール・バルブ13におけるコン
トロール・バルブ・スプール39の動きに応じ
て、反力室45,46の間に圧油の移動を可能に
する。
その反力調整弁16は、その反力調整通路15
に配置され、その反力室45,46間に流れる圧
油量を調整し、それら反力室45,46内の圧力
を調整する。
その反力調整弁16は、スプール・チヤンバ
(図示せず)、および、そのスプール・チヤンバに
連絡された一対のポート70,71を備えたバル
ブ・ボデイ68と、そのスプール・チヤンバ内に
往復摺動可能に配置され、その往復摺動に応じて
そのスプール・チヤンバ内の通路断面積を変える
スプールとより構成されている。
従つて、そのスプールの往復摺動に応じて、そ
のポート70,71間を流れる圧油の流量が調整
され、換言するならば、そのコントロール・バル
ブ13の反力室45,46内の圧力の調整がなさ
れる。
勿論、その反力調整弁16は、その一対のポー
ト70,71間は流れる圧油の流量を調整し得る
ものであれば、形態は任意であり、例えば、ロー
タリ型に構成することも可能である。
その反力調整弁16は、反力調整用アクチユエ
ータ69によつて開閉される。すなわち、そのア
クチユエータ69は、サーボモータで、その反力
調整弁16のスプールを往復摺動させ、そのスプ
ール・チヤンバ内の通路断面積を変えるように、
そのスプールに連結されている。
勿論、そのアクチユエータ69は、後述するコ
ントロール・ユニツト25に電気的に接続され、
そのコントロール・ユニツト25からの電気信号
に応じてそのスプールを往復摺動させるものであ
れば、その形態は任意であり、例えば、ステツピ
ング・モータや電磁コイルをそのアクチユエータ
25として使用することも可能である。
その補正操舵弁17は、スライド・スリーブに
形成され、そのコントロール・バルブ・スプール
39の外周面でそのスプール・ボア37から区画
されたそのスリーブ・ボア38内において、その
スリーブ・ボア38の両側に補正操舵圧力室4
9,50を形成するように、そのコントロール・
バルブ・スプール39の外側に往復摺動可能に嵌
め合わせられながら、そのバルブ・ボデイ36の
スリーブ・ボア38に往復摺動可能に配置され、
その補正操舵圧力室49,50の圧力が選択的に
開放される減圧型に構成された。この減圧型補正
操舵弁17は、高い圧力の圧油、所謂、高圧が導
入されて動作される高圧導入型に比してバルブ振
動が回避されて動作が迅速であつてしかも素早く
落ち着くところである。
そのスライド・スリーブ17は、そのバルブ・
ボデイ36の圧力ポート40、排出ポート41お
よび、パワー・シリンダ・ポート42,43,4
4にそれぞれ対応するように、圧力連通ポート7
2、排出連通ポート73、および、パワー・シリ
ンダ連通ポート74,75,76をそれぞれ備え
ている。
従つて、そのスライド・スリーブ17が中立位
置に保持された状態で、そのコントロール・バル
ブ・スプール39が何れか一方に摺動されれば、
それら連通ポート72,73,74,75,76
およびそのコントロール・バルブ・スプール39
のスプール溝57,58,59を介して、圧力ポ
ート40および排出ポート41がパワー・シリン
ダ・ポート42,43,44に切り替え接続され
ることは勿論のこと、そのコントロール・バル
ブ・スプール39が中立位置に保持された状態
で、そのスライド・スリーブ17が何れか一方に
摺動されれば、上述の場合と実質的に同様に、そ
れら連通ポート72,73,74,75,76お
よびそのコントロール・バルブ・スプール39の
スプール溝57,58,59を介して、その圧力
ポート40および排出ポート41がそのパワー・
シリンダ・ポート42,43,44に切り替え接
続される。
また、その補正操舵弁17はその補正操舵圧力
室49,50にそれぞれ配置されたセンターリン
グ・スプリング77,78によつて、そのスリー
ブ・ボア38内で中立位置に復帰可能にされてい
る。
さらに、その補正操舵圧力室49,50には、
前述されたように、それぞれに開口された補正操
舵圧力ポート51,52が備えられ、その補正操
舵圧力室49,50に圧油の供給および排出を可
能にしている。
その圧力設定絞り18は、固定絞りで、前述の
フロー・コントロール・バルブ12のコントロー
ル・バルブ・ポート34とコントロール・バルブ
13の圧力ポート40とを連絡する圧油供給通路
31に配置された。
また、この圧力設定絞り18は、後述する補正
圧力供給通路19,20を経てその補正操舵圧力
室49,50に上流側の高い圧力の圧油を導き入
れるもので、そのように、上流圧をその補正操舵
圧力室49,50に導入可能にするものであれ
ば、その形態は任意であり、例えば、オリフイス
板、ベンチユリ管などの使用が可能である。
その一対の補正圧力供給通路19,20は、そ
の圧力設定絞り18の上流側のその圧油供給通路
31を対応するその補正操舵圧力室49,50に
それぞれ連絡している。
そのように、その補正圧力供給通路19,20
は、その圧力設定絞り18の上流側において、そ
の圧油供給通路31に接続され、その補正操舵弁
17をそのスリーブ・ボア38内に往復摺動させ
るのに充分に高い圧力の圧油をその補正操舵圧力
室49,50に導入可能にしている。換言するな
らば、その補正圧力供給通路19,20は、常態
で、その圧力設定絞り18の上流圧をその補正操
舵圧力室49,50に導入し、その補正操舵弁1
7を減圧型に動作させるところである。
また、その補正圧力供給通路19,20はそれ
ぞれ補正圧力絞り79,80を配置し、圧油が後
述する補正圧力逃し通路21,22を経てその補
正操舵圧力室49,50からリザーバ30に逃れ
易くしている。
その一対の補正圧力逃し通路21,22は、そ
の補正圧力絞り79,80の下流側の対応するそ
の補正圧力供給通路19,20を圧油排出通路3
2にそれぞれ接続して、次に延べられる補正圧力
逃し弁23,24が開かれたとき、補正操舵圧力
室49,50からリザーバ30に圧油を逃がすよ
うにしている。
その一対の補正圧力逃し弁23,24は、針弁
型電磁弁で、その補正圧力絞り79,80の下流
側であるところのその補正圧力逃し通路21,2
2を接続する箇所において、対応する補正圧力供
給通路19,20にそれぞれ配置され、後に詳述
されるコントロール・ユニツト25からの出力電
流によつて駆動され、その補正操舵圧力室49,
50からそのオイル・リザーバ30に圧油を逃が
す、すなわち、その補正操舵圧力室49,50の
圧力をそのオイル・リザーバ30に開放すると同
時に、その逃がす圧油の量を制御する。
また、その補正圧力弁23,24は、その補正
操舵合圧力室49,50の圧油をそのリザーバ3
0の瞬間的に逃がすところで機能するので、所
謂、その補正操舵圧力室49,50の圧力をその
リザーバ30に瞬間的に開放させるところで機能
するので、その対応する補正圧力逃し通路21,
22に配置することも可能である。さらに、その
補正圧力逃し弁23,24はボール型電磁弁を使
用することも可能である。
そのコントロール・ユニツト25は、操舵量セ
ンサ26、このパワー・シリンダ14の一対のシ
リンダ室63,64の圧力を感知する圧力センサ
28、および車速センサ27に入力側をそれぞれ
電気的に接続し、また、反力調整弁16のサー
ボ・モータ69および補正圧力逃し弁23,24
の電磁コイル83,84に出力側をそれぞれ電気
的に接続し、それらセンサ26,27,28から
の信号に応じて、そのサーボ・モータ69および
電磁コイル83,84への出力信号、すなわち、
出力電流を制御するもので、主として、入力およ
び出力回路、記憶回路、演算回路、制御回路およ
び電源回路により構成されている。
また、そのコントロール・ユニツト25は、予
め決定された操舵パターンを記憶し、それらセン
サ26,27,28からの信号を入力し、その操
舵パターンに基づいて、そのサーボ・モータ69
および電磁コイル83,84に出力信号を送り、
また、それらセンサ26,27,28からの信号
を一度、入力し、例えば、ステアリング・ホイー
ルに遊びが発生している場合には、その遊びが電
気信号としてその操舵量センサ26によつて与え
られるので、その遊びを記憶し、その遊びを考慮
した上で、次のステアリング操作を予測して、そ
の補正圧力逃し弁23,34の電磁コイル83,
84に出力信号を送り、その遊びを少なくするよ
うにしている。
その操舵量センサ26は、そのステアリング・
ホイール、すなわち、ステアリング・シヤフトの
回転方向、回転速度および回転角度を検出するも
ので、所定の位置において、そのステアリング・
シヤフトに配置された。
圧力センサ28は、一対のポート85,86を
備えるケーシング内にポペツト(図示せず)を往
復摺動可能に内蔵し、その一対のポート85,8
6に加えられる圧力に応じて電気的な出力信号を
送るように構成された。
その圧力センサ28のポート85は、連通路8
7を介してそのパワー・シリンダ14の一方のシ
リンダ室64とそのコントロール・バルブ13の
パワー・シリンダ・ポート43とを連結する連通
路66に、また、その圧力センサ28のポート8
6は、連通路65を介してそのパワー・シリンダ
14の他方のシリンダ室63とそのコントロー
ル・バルブ13のパワー・シリンダ・ポート42
とを連結する連通路65にそれぞれ接続されてい
る。
従つて、その圧力センサ28は、そのパワー・
シリンダ14の一対のシリンダ室63,64の圧
力差を感知し、その圧力差に応じた出力信号をそ
のコントロール・ユニツト25に送るように構成
されている。
その車速センサ27は、そのトラツクの走行速
度を検出するもので、そのトラツクに搭載された
トランスミツシヨンの出力軸に配置されている。
上述されたその操舵量センサ26、圧力センサ
28、車速センサ27は、勿論、そのコントロー
ル・ユニツト25の入力回路にそれぞれ電気的に
接続され、また、そのコントロール・ユニツト2
5の出力回路は、反力調整弁16のサーボ・モー
タ69および補正圧力逃し弁23,24の電磁コ
イル83,84にそれぞれ電気的に接続されてい
る。
従つて、それら反力調整弁16および補正圧力
逃し弁23,24は、その操舵量センサ26、圧
力センサ28、および車速センサ27からの信号
に応じて、そのコントロール・ユニツト25によ
つて開閉される。
次に、上述のパワー・ステアリング10による
トラツクの走行、すなわち、そのトラツクの走行
の際、そのトラツクの前輪の操舵について述べる
に、そのコントロール・ユニツト25は、その操
舵量センサ26、圧力センサ28、および車速セ
ンサ27からのそれぞれの信号を常に入力し、そ
の反力調整弁16のサーボ・モータ69および補
正圧力逃し弁23,24の電磁コイル83,84
にそれぞれ出力信号を与え、ステアリング・ホイ
ールの操作に適応可能な態勢にある。
今、ステアリング・ホイールに遊びが生じてい
ると、そのコントロール・ユニツト25は、その
操舵量センサ26、圧力センサ28からの入力信
号に基づいて、演算し、その補正圧力逃し弁2
3,24の電磁コイル83,84への送出信号、
すなわち、出力電流を変え、その補正圧力逃し弁
23,24を駆動し、その補正操舵圧力室49,
50の一方からリザーバ30に圧油を逃がし、す
なわち、圧力を開放し、その補正操舵弁17をそ
のスリーブ・ボア38内に迅速に摺動させて圧油
をそのパワー・シリンダ14に供給し、その遊び
を回避させる。
さらに具体的に述べるのに、そのパワー・ステ
アリング10において、そのステアリング・ホイ
ールとそのコントロール・バルブ13のコントロ
ール・バルブ・スプール39とを連結する操作力
伝達機構、例えば、そのステアリング・シヤフト
のスプライン結合部分にがたつきが生じ、いわゆ
る、そのステアリング・ホイールの遊びが大きい
場合、そのステアリング・ホイールを回転させて
も、その遊びの範囲内においてそのコントロー
ル・バルブ・スプール39は摺動されず、そのパ
ワー・シリンダ14の一対のシリンダ室63,6
4の圧力は実質的に等しい状態にされている。
そのような状態で、そのステアリング・ホイー
ルが回転されると、そのコントロール・ユニツト
25は、その圧力センサ28からの出力信号はも
とより、その操舵量センサ26からの出力信号を
入力し、その補正圧力逃し弁23,24の電磁コ
イル83,84に流れる出力電流を変える。
そのように、その電磁コイル83,84に流れ
る電流が変えられる結果、その補正圧力逃し弁2
3,24の一方において、そのニードル81が電
磁コイル83によつて駆動され、その補正圧力逃
し通路21を開き、また、その補正圧力逃し弁2
3,24の他方において、ニードル82がその補
正圧力逃し通路22を閉じた状態にあり、圧油
は、その補正操舵圧力室49からそのリザーバ3
0に排出され、すなわち、その補正操舵圧力室4
9の圧力はそのリザーバ30に開放され、その補
正操舵弁17がそのスリーブ・ボア38内に迅速
に摺動され、しかも、その補正操舵圧力室49の
内圧を減ずることによつて、その補正操舵弁17
にはバルブ振動が阻止されて、その補正操舵弁1
7は所定の位置に素早く落ち着く。
勿論、その補正圧力逃し弁23,24や、圧油
は量はその操舵量センサ26からの信号、換言す
るならば、そのステアリング・シヤフトの回転速
度、回転方向、および回転角度に応じて決定され
る。
例えば、そのステアリング・ホイールが右回り
に回転され、そのステアリング・シヤフトのスプ
ライン結合部分に遊びが生じているならば、先
ず、そのコントロール・ユニツト25がその操舵
量センサ26からの信号を入力し、その補正圧力
逃し弁23,24の電磁コイル83,84に流れ
る電流を変える。
すなわち、その補正圧力逃し弁23では、その
ニードル81がその電磁コイル83によつて駆動
され、その補正圧力逃し通路21が開かれ、その
際のその補正圧力逃し弁24では、そのニードル
82が補正圧力逃し通路22を閉じているので、
その補正操舵圧力室49の圧油はそのリザーバ3
0に逃がされ、そして、そのようにして、その補
正操舵圧力室49の圧力がそのリザーバ30に開
放されるので、その補正操舵弁17は、図の右方
向に、スリーブ・ボア38内に迅速に摺動する。
そのように、その補正操舵弁17が図におい
て、右方向に所定の量だけ摺動されると、そのコ
ントロール・バルブ13の圧力ポート40は、そ
の補正操舵弁17の圧力連通ポート74およびコ
ントロール・バルブ・スプール39のスプール溝
57によつて、そのパワー・シリンダ・ポート4
2に連絡され、その結果、そのオイル・ポンプ1
1からそのフロー・コントロール・バルブ12を
経由して送られる圧油がそのパワー・シリンダ1
4の右側のシリンダ室63に送られ、そのパワ
ー・シリンダ14が動作される。
従つて、そのパワー・ステアリング10におい
て、そのステアリング・ホイールとそのコントロ
ール・バルブ13のコントロール・バルブ・スプ
ール39とを連結する操作力伝達機構、例えば、
そのステアリング・シヤフトのスプライン結合部
分にがたつきを生じ、いわゆる、そのステアリン
グ・ホイールの遊びが大きい場合にも、そのステ
アリング・ホイールが回転されれば、その遊びの
範囲内においても、そのパワー・シリンダ14が
適正に動作し、操舵される。
勿論、そのような動作を可能にするために、そ
のコントロール・ユニツト25は、その操舵量セ
ンサ26および圧力センサ28からのそれぞれの
信号を入力し、その補正圧力逃し弁23,24の
電磁コイル83,84に出力信号を送つている
が、そのコントロール・ユニツト25は、それら
センサ26,28からのそれぞれの信号の関係が
実質的に一定に維持されるように、その補正圧力
逃し弁23,24の電磁コイル83,84に出力
信号を送つている。その結果、このコントロー
ル・ユニツト25の制御下でのその補正圧力逃し
弁23,24の駆動により、そのステアリン・ホ
イールの操舵量とそのパワー・シリンダ14内の
圧力との関係が所定の関係に保たれ、その遊びの
増加が回避される。
さらに、このコントロール・ユニツト25は、
一度、その遊びを記憶すると、その遊びを考慮し
て上で、次の操舵の遊びを予測して、その補正圧
力逃し弁23,24への出力電流を変え、そのよ
うな動作を繰り返し、その遊びの物加を事前に回
避するよう動作する。
また、そのステアリング・ホイールが上述と逆
方向に回転されるならば、上述とは、実質的に逆
の動作が行われ、その補正操舵弁17が図におい
て、左側に摺動され、それに伴つて、そのパワ
ー・シリンダ14は、パワー・ピストン62が図
において、右側に摺動されるところの縮み動作を
行い、前述とは、逆方向に前輪を操舵する。
次には、そのステアリング・ホイールが操作さ
れる際、前輪に切り遅れが生じている場合、その
コントロール・ユニツト25はその操舵量センサ
26で検出されたそのステアリング・ホイールの
操作速度を入力し、記憶された操舵パターンと比
較演算し、出力信号としての出力電流をその補正
圧力逃し弁23,24の電磁コイル83、84に
渡す。
すなわち、前述の遊びの場合と同様に、その補
正圧力逃し弁23,24によつて、圧油が、その
補正操舵圧力室49,50の何れか一方からその
リザーバ30に逃がされ、そして、そのようにし
て、その補正操舵圧力室49,50の何れか一方
の圧力がそのリザーバ30に開放されるので、そ
の補正操舵弁17は、図において左右の何れかに
摺動され、その補正操舵弁17の動きに伴われて
パワー・シリンダ14が駆動される。
その際、そのコントロール・ユニツト25は、
その切り遅れの度合を記憶し、その切り遅れを考
慮した上で、次の操舵の切り遅れを予測し、その
切り遅れが少なくなるように、その操舵量センサ
26で検出された入力信号に基づいて比較演算さ
れた出力信号をその電磁コイル83,84に送
り、その補正圧力逃し弁23,24を切り替え動
作させる。
その結果、そのステアリング・ホイールの操作
に対するその前輪の切り遅れが防止され、すなわ
ち、ステアリングにおけるゲインが実質的に一定
にされ、しかも、共振点が高周波側に移され、そ
の切り遅れに関するそのステアリング・ホイール
の操作感覚の変化が防止される。
次に、そのトラツクが走行時、外乱、すなわ
ち、横転させる方向の大きな外力がそのトラツク
に作用し、そのように横加速度が発生されている
ならば、その外乱、すなわち、横方向以外によつ
て、前輪が操舵され、その結果、そのパワー・シ
リンダ14のシリンダ室63,64間には、圧力
差が生じる。
すなわち、そのステアリング・ホイールが操作
されていない状態で、大きな横加速度が発生し、
また、そのシリンダ室63,64間に圧力差が生
じると、そのコントロール・ユニツト24は、そ
の操舵量センサ26、および圧力センサ28から
の信号に基づいて比較演算し、出力信号としての
出力電流をその補正圧力逃し弁23,24の電磁
コイル83,84に流す。
そのようにその出力電流がその電磁コイル8
3,84に流れると、換言するならば、その電磁
コイル83,84に流れる出力電流が変えられる
と、その補正圧力逃し弁23,24において、ニ
ードル81,82の一方が駆動され、その補正圧
力逃し通路21,22の一方が開かれ、圧油が補
正操舵圧力室49,50の一方からそのリザーバ
30に逃がされてその補正操舵圧力室49,50
の一方の圧力がそのリザーバ30に開放され、そ
の際は、また、そのニードル81,82の他方が
その補正圧力逃し通路21,22の他方を閉じた
状態にあるので、その補正操舵弁17は、そのス
リーブ・ボア38内に摺動され、それに伴つて、
そのパワー・シリンダ14は駆動され、その外乱
によるその前輪の操舵は修正される。
また、そのパワー・ステアリング10におい
て、操舵される際の反力は、その反力調整弁16
によつてなされている。
すなわち、そのトラツクが低速走行してる場
合、そのコントロール・ユニツト25はその車速
センサ27からの信号に応じて、その反力調整用
アクチユエータ69に出力信号を送り、その反力
調整弁16の絞り量を少なくする。
従つて、その反力調整弁16における圧力降下
が少なくなり、その反力室45,46内の圧油
は、そのコントロール・バルブ・スプール39の
摺動に対して大きく抵抗することなく、小さな操
作力をもつて操舵がなされる。
また、そのトラツクが高速走行している場合、
上述の場合と逆に、その反力調整弁16の絞り量
が多くなる。
従つて、その反力調整弁16における圧力降下
が大きくなり、その反力室45,46内の圧油
は、そのコントロール・バルブ・スプール39の
摺動に対して大きな抵抗となり、操舵に比較的大
きな操作力が要求される。
上述の具体例10におけるその圧力センサ28
は、そのパワー・シリンダ14の一対のシリンダ
室63,64の圧力を感知するように1個のセン
サとして構成され、それらシリンダ室63,64
に接続されるものとして説明したが、そのシリン
ダ室63,64のそれぞれのために独立して構成
し、2個の圧力センサをそれぞれのシリダ室6
3,64に接続することも可能である。
発明の利便・利益 上述から理解されるように、この発明の車両に
使用されるパワー・ステアリングは、補正操舵弁
が、両側のそれぞれに反力室を有するコントロー
ル・バルブのコントロール・バルブ・スプールの
外側に往復摺動可能に嵌め合わせられてその反力
室から区画される補正操舵圧力室を両端にそれぞ
れ形成し、圧力設定絞りが、フロー・コントロー
ル・バルブのコントロール・バルブ・ポートをそ
のコントロール・バルブの圧力ポートに連絡する
圧油供給通路に配置され、一対の補正圧力供給通
路が、補正圧力絞りを有してその圧油供給通路の
その圧力設定絞りの上流側をその補正操舵圧力室
に対応的に連絡し、常態で、その圧力設定絞りの
上流圧をその補正操舵圧力室に導入し、一対の補
正圧力逃し通路が、その補正圧力供給通路のその
補正圧力絞りの下流側をそのオイル・ポンプの吸
込み側に対応的に連絡し、一対の補正圧力逃し弁
が、その補助圧力逃し通路に対応的に配置されて
その対応する補正操舵圧力室の圧力を選択的に減
圧可能にし、そして、コントロール・ユニツト
が、操舵量センサおよび車速センサに電気的に接
続され、それらセンサからの信号に応じて、その
補正圧力逃し弁に流れる電流を制御してその補正
圧力逃し弁を開閉するところの構成を備えるの
で、この発明の車両に使用されるパワー・ステア
リングでは、そのコントロール・バルブが、ステ
アリング・ホイールで機械的に動かされるに先立
つて、その補正圧力逃し弁がそのコントロール・
ユニツトで選択的に開かれ、その補正圧力逃し通
路を経てその補正操舵圧力室の圧力をそのオイ
ル・ポンプの吸込み側に開放してその補正操舵圧
力室の圧力を選択的に減圧することによつてその
補正操舵弁が動作され、圧油が、そのフロー・コ
ントロール・バルブおよびコントロール・バルブ
を経てそのオイル・ポンプからそのパワー・シリ
ンダに供給可能になり、その補正操舵圧力室の圧
力が開放させて減圧型で動作させるその補正操舵
弁では、バルブ振動が防止されて動作が所定の位
置に正確に、しかも、素早く落ち着かせられ、そ
の結果ステアリングの動作遅れが防止され、その
ステアリングの周波数特性が向上され、具体的に
は、そのステアリングの共振点が実質的に高周波
側に移されて操作感覚の変化が少なくされ、その
ようにして、そのステアリングの静特性、動特
性、過渡特性、および、安定性が向上され、ドラ
イバーにとつて、操舵による疲労が軽減されより
安全な走行が可能となり、また、そのステアリン
グにおいて、遊びの増加が補正可能になり、自転
車にとつて、非常に有用で実質的である。
また、この発明の車両に使用されるパワー・ス
テアリングは、その補正操舵弁、圧力設定絞り、
一対の補正圧力供給通路、一対の補正圧力逃し通
路、および、一対の補正圧力逃し弁に付加的に、
反力調整通路が、そのコントロール・バルブ・ス
プールの両側の反力室を互いに連絡し、そして、
反力調整弁が、その反力調整通路に配置されると
ころの構成を備えるので、この発明の車両に使用
されるパワー・シリンダでは、コントロール・ユ
ニツトが、操舵量センサ、車速センサに加えてそ
のパワー・シリンダのシリンダ室の圧力を感知す
る圧力センサからの信号でその反力調整弁の絞り
調整および補正圧力逃し弁の開閉制御をそれぞれ
なすことによつてステアリング・ホイールの操作
力が車両の走行状態に適合され、加えて、その車
両の走行時、外乱、すなわち、横転させる方向の
大きな外力によつて切られる舵が修正され、その
外乱による進路の乱れが自動的に修正され、自動
車にとつて非常に有用で実用的である。
発明と具体例との関係 先のように、図面を参照して説明されたこの発
明の具体例から明らかであるように、この発明の
属する技術の分野における通常の知識を有する者
にとつて、この発明の内容は、その発明の課題を
成し遂げるためにその発明の成立に必須であつて
その発明の性質であるところのその発明の技術的
本質に由来し、そして、それを内在させると客観
的に認められる態様に容易に具体化される。
【図面の簡単な説明】
図は、インテグラル型として具体化され、トラ
ツクに適用されたこの発明の車両に使用されるパ
ワー・ステアリングの具体例を示す概説図であ
る。 11……オイル・ポンプ、12……フロー・コ
ントロール・バルブ、13……コントロール・バ
ルブ、14……パワー・シリンダ、15……反力
調整通路、16……反力調整弁、17……補正操
舵弁、18……圧力設定絞り、19,20……一
対の補正圧力供給通路、21,22……一対の補
正圧力逃し通路、23,24……一対の補正圧力
逃し弁、25……コントロール・ユニツト、26
……操舵量センサ、27……車速センサ、28…
…圧力センサ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 オイル・ポンプ・フロー・コントロール・バ
    ルブ、コントロール・バルブ・スプールの両側に
    反力室をそれぞれ有するコントロール・バルブ、
    および、パワー・シリンダを備えて操舵するもの
    において、 補正操舵弁が、そのコントロール・バルブ・ス
    プールの外側に往復摺動可能に嵌め合わせられて
    その反力室から区画される補正操舵圧力室を両端
    にそれぞ形成し、 圧力設定絞りが、そのフロー・コントロール・
    バルブのコントロール・バルブ・ポートをそのコ
    ントロール・バルブの圧力ポートに連絡する圧油
    供給通路に配置され、 一対の補正圧力供給通路が、補正圧力絞りを有
    してその圧油供給通路のその圧力設定絞りの上流
    側をその補正操舵圧力室に対応的に連絡し、常態
    で、その圧力設定絞りの上流圧をその補正操舵圧
    力室に導入し、 一対の補正圧力逃し通路が、その補正圧力供給
    通路のその補正圧力絞りの下流側をそのオイル・
    ポンプの吸込み側に対応的に連絡し、 一対の補正圧力逃し弁が、その補助圧力逃し通
    路に対応的に配置されてその対応する補正操舵圧
    力室の圧力を選択的に減圧可能にし、そして、コ
    ントロール・ユニツトが、操舵量センサおよび車
    速センサに電気的に接続され、それらセンサから
    の信号に応じて、その補正圧力逃し弁に流れる電
    流を制御してその補正圧力逃し弁を開閉する ところに特徴がある車両に使用されるパワー・ス
    テアリング。 2 オイル・ポンプ、フロー・コントロール・バ
    ルブ、コントロール・バルブ・スプールの両側に
    反力室をそれぞれ有するコントロール・バルブ、
    および、パワー・シリンダを備えて操舵するもの
    において、 反力調整通路が、そのコントロール・バルブ・
    スプールの両側の反力室を互いに連絡し、 反力調整弁が、その反力調整通路に配置され、
    補正操舵弁が、そのコントロール・バルブ・スプ
    ールの外側に往復摺動可能に嵌め合わせられてそ
    の反力室から区画される補正操舵圧力室を両端に
    それぞれ形成し、 圧力設定絞りが、そのフロー・コントロール・
    バルブのコントロール・バルブ・ポートをそのコ
    ントロール・バルブの圧力ポートに連絡する圧油
    供給通路に配置され、 一対の補正圧力供給通路が、補正圧力絞りを有
    してその圧油供給通路のその圧力設定絞りの上流
    側をその補正操舵圧力室に対応的に連絡し、常態
    で、その圧力設定絞りの上流圧をその補正操舵圧
    力室に導入し、 一対の補正圧力逃し通路が、その補正圧力供給
    通路のその補正圧力絞りの下流側をそのオイル・
    ポンプの吸込み側に対応的に連絡し、 一対の補正圧力逃し弁が、その補助圧力逃し通
    路に対応的に配置されてその対応する補正操舵圧
    力室の圧力を選択的に減圧可能にし、そして、コ
    ントロール・ユニツトが、操舵量センサ、車速セ
    ンサ、および、そのパワー・シリンダの圧力を感
    知する圧力センサに電気的に接続され、それらセ
    ンサからの信号に応じて、その反力調整弁および
    補正圧力逃し弁に流れる電流を制御してその反力
    調整弁および補正圧力逃し弁を開閉する ところに特徴がある車両に使用されるパワー・ス
    テアリング。
JP25362884A 1984-11-30 1984-11-30 車両に使用されるパワ−・ステアリング Granted JPS61132468A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25362884A JPS61132468A (ja) 1984-11-30 1984-11-30 車両に使用されるパワ−・ステアリング

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25362884A JPS61132468A (ja) 1984-11-30 1984-11-30 車両に使用されるパワ−・ステアリング

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61132468A JPS61132468A (ja) 1986-06-19
JPH0522628B2 true JPH0522628B2 (ja) 1993-03-30

Family

ID=17253988

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25362884A Granted JPS61132468A (ja) 1984-11-30 1984-11-30 車両に使用されるパワ−・ステアリング

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS61132468A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4940103A (en) * 1987-10-14 1990-07-10 Hino Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha (Hino Motors, Ltd.) Power steering system for use in motor vehicle
JPH0516500U (ja) * 1991-08-09 1993-03-02 富士通テン株式会社 車載用機器の取付構造

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59118574A (ja) * 1982-12-25 1984-07-09 Hino Motors Ltd 車両に使用されるパワ−・ステアリング

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59118574A (ja) * 1982-12-25 1984-07-09 Hino Motors Ltd 車両に使用されるパワ−・ステアリング

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61132468A (ja) 1986-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4681184A (en) Hydraulic reaction force apparatus for power steering system
JPH0522628B2 (ja)
JPS63106181A (ja) 車両に使用されるパワ−・ステアリング
JPH0240540B2 (ja)
JPH0242713B2 (ja)
JP2516387B2 (ja) 自動車に使用されるパワ―・ステアリング
JPH0240542B2 (ja) Sharyonishosarerupawaa*sutearingu
JPH049259Y2 (ja)
JP2516411B2 (ja) 自動車に使用されるパワ―・ステアリング・システム
JP2528353B2 (ja) 自動車に使用されるパワ―・ステアリング・システム
JP2528276B2 (ja) 車両に使用されるパワ−・ステアリング
JPH0214225B2 (ja)
JPH0240541B2 (ja)
JPS63106180A (ja) 車両に使用されるパワ−・ステアリング
JP2566447B2 (ja) 自動車に使用されるパワー・ステアリング
JP2516410B2 (ja) 自動車に使用されるデュアル・シリンダ型パワ―・ステアリング
JPH01208272A (ja) 自動車に使用されるパワー・ステアリング
JPH06508B2 (ja) 車両に使用されるパワ−・ステアリング
JPS6237279A (ja) 車両に使用されるパワ−・ステアリング
JPH01186471A (ja) 自動車に使用されるパワー・ステアリング
JP2528724B2 (ja) パワ―・ステアリング系統
JPH0587428B2 (ja)
JPH01197172A (ja) 自動車に使用されるパワー・ステアリング
JPS63106182A (ja) 車両に使用されるパワ−・ステアリング
JPH01197171A (ja) 自動車に使用されるパワー・ステアリング