JPH05213041A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH05213041A
JPH05213041A JP4046156A JP4615692A JPH05213041A JP H05213041 A JPH05213041 A JP H05213041A JP 4046156 A JP4046156 A JP 4046156A JP 4615692 A JP4615692 A JP 4615692A JP H05213041 A JPH05213041 A JP H05213041A
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temperature
heater core
air
heater
cooling
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Tetsumi Ikeda
哲見 池田
Koichi Ito
伊藤  公一
Akihito Higashihara
昭仁 東原
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NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リヒート方式の車両用空調装置であって、吹
出空気温度の変化の応答性を向上すること。 【構成】 弁装置25に対してエンジン22を冷却する
冷却系流路42側で、その冷却系流路42から冷却水を
ヒータコア21に導く往路44と、ヒータコア21から
排出された冷却水を冷却系流路42に帰還させる復路4
5とで構成されたヒータ系流路43を有する。制御装置
に接続された駆動回路84から弁装置25に信号が印加
されデューティ比制御される。本発明の車両用空調装置
の制御では、制御タイミングにおける今回と前回との目
標吹出温度の差が所定の値を越えると、ヒータコア21
に供給される冷却水の温度又は流量を今回の目標吹出温
度に基づく値よりも一時的に変更したのち徐々にその値
に近づけるようにされる。これにより、吹出空気温度を
急変して目標吹出温度に近づけることが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ブロアにより吸入され
た空気をエンジンの冷却流体を循環させたヒータコアに
送風して、ヒータコアでの熱交換により所定温度の空気
流を得る車両用空調装置に関する。詳しくは、ヒータコ
アに流れる冷却流体の温度又は流量を調節することによ
り、空調空間を温度制御する装置に関する。
【0002】
【従来技術】従来、車両用空調装置として、エアミック
ス方式とリヒート方式とを用いた装置が知られている。
エアミックス方式は、図10に示したように、冷房装置
で冷却された冷風と、その冷風の一部をヒータコアで加
熱して得られた温風とを混合させて、所定温度の空気流
を得る方式である。そして、この空気流の温度は、冷風
と温風との混合比をエアミックスダンパ101の開度に
よって変化させることで、所望の温度に制御される。図
11は、上述のエアミックス方式の車両用空調装置にお
けるエアミックスダンパ開度の変更に対する吹出空気温
度の時間的な変化を示した説明図である。例えば、エア
ミックスダンパ101が図10の矢印方向に変化し、吹
出空気温度が15℃(MAX COOL)から35℃(MAX HOT) となる
ときの時定数τは10(sec)である。
【0003】一方、リヒート方式は、冷房装置で冷却さ
れた冷風を全てヒータコアを通過させて、再加熱して所
望の空気流を得る方式である。この方式は、上述のエア
ミッスク方式に比べて、空調装置の実装スペースを小さ
くできるし、実装スペースを限定した場合にはヒータコ
アの体格を大きくできるため通気抵抗を小さくできると
いう利点がある。そして、この空気流の温度は、ヒータ
コアの温度を制御することで、所望温度に制御される。
このヒータコアの温度制御は、エンジンを冷却する冷却
系流路からの冷却流体の流量を制御しても良いし、その
冷却流体の温度自体を上げ下げしても良い。よって、温
度制御方式として、温水流量制御方式と温水温度制御方
式とが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、フロントウイ
ンドウの曇りを速やかに取り去るため吹出空気温度を急
激に変更したい場合などがある。この場合に、リヒート
方式の車両用空調装置ではヒータコアを含めた冷却系流
路の熱容量が大きいため吹出空気温度の急変ができない
といった不具合があった。
【0005】本発明は、上記の課題を解決するために成
されたものであり、その目的とするところは、リヒート
方式の車両用空調装置であって、吹出空気温度の変化の
応答性を向上することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の発明の構成は、エンジンを冷却する冷却系流路からの
冷却流体をヒータコアに導入し、該ヒータコアと熱交換
した風を車室内に吹き出すため、前記冷却系流路から前
記冷却流体をヒータコアに導く往路と、ヒータコアから
排出された前記冷却流体を前記冷却系流路に帰還させる
復路とで構成されたヒータ系流路と、前記ヒータ系流路
において前記ヒータコアに直列に介設され、前記ヒータ
コアに前記冷却流体を流すポンプと、前記ヒータコアに
対して直列に前記ヒータ系流路に介設され、前記冷却流
体の流れを通過状態と遮断状態との間で制御する弁手段
とを有し、各種センサや温度設定器からの信号により算
出される目標吹出温度に基づき吹出空気温度を制御する
車両用空調装置であって、制御タイミングにおける今回
と前回との前記目標吹出温度の差が所定の値を越えた場
合には、前記ヒータコアに供給される前記冷却流体の温
度又は流量を今回の前記目標吹出温度に基づく値から一
時的に変更したのち徐々にその値に近づけるように前記
弁手段に信号を印加して制御する制御手段を備えたこと
を特徴とする。
【0007】
【作用】弁手段は冷却流体の通過状態と遮断状態との間
で制御される。上記弁手段に対してエンジンを冷却する
冷却系流路側で、その冷却系流路から上記冷却流体をヒ
ータコアに導く往路と、ヒータコアから排出された上記
冷却流体を上記冷却系流路に帰還させる復路とで構成さ
れたヒータ系流路を有している。そして、各種センサや
温度設定器からの信号により算出される目標吹出温度に
基づき吹出空気温度が制御される。又、制御手段により
制御タイミングにおける今回と前回との上記目標吹出温
度の差が所定の値を越えた場合には、上記ヒータコアに
供給される上記冷却流体の温度又は流量を今回の目標吹
出温度に基づく値から一時的に変更したのち徐々にその
値に近づけるように上記弁手段に対して信号が印加され
制御される。このように、本発明の車両用空調装置にお
いて変更前後の目標吹出温度の差が大きい場合には目標
吹出温度に早く到達するように補正的な制御が実施され
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。1.全体の構成 図2は、本実施例に係る車両用空調装置の全体の構成を
示した図である。この空調装置のエアダクト30内に
は、切換ドア33,ブロア11,エバポレータ12,ヒ
ータコア21,切換ドア70,72が配置されている。
切換ドア33は、手動により、エアダクト30の導入口
31を開いたとき車両の外部からエアダクト30内に外
気を導入し、エアダクト30の還流口32を開いたとき
車室34内の空気をエアダクト30内に還流させる。ブ
ロア11は、導入口31又は還流口32からの空気を吸
引し、その回転速度に応じた風量Wを有する空気流とし
てエバポレータ12に送る。エバポレータ12は、電磁
クラッチ74及びコンプレッサ75を含む冷却システム
との協働により、ブロア11からの空気流を冷却し、冷
却空気流として、ヒータコア21に送風する。尚、電磁
クラッチ74は、制御装置90の制御下にて駆動され
て、コンプレッサ75をエンジン22に選択的に接続す
る。
【0009】ヒータコア21は、後述のエンジン22の
冷却装置から冷却水(冷却流体)を受けてエバポレータ
12から送られる冷却空気流を温める。加熱された空気
は切換ドア70に送られる。切換ドア70はサーボモー
タ71に作動的に連結されており、このサーボモータ7
1が原点位置にあるとき、原位置(図2にて実線により
示す)に維持されてエアダクト30内を流れる混合空気
流をエアダクト30のHEAT吹出口14を通して車室34
内に吹出す。このことは、切換ドア70が、温風を足元
から吹き出すフットモード(以下、ヒートモードともい
う)下におかれていることを意味する。又、切換ドア7
0は切換ドア72と協働して混合空気流をエアダクト3
0のVENT吹出口15、HEAT吹出口14から車室34内に
吹出し或いはエアダクト30の DEF吹出口16から車室
34内に吹出すべく機能する。このことは、切換ドア7
0,72がベントモード,バイレベルモード或いはデフ
ロスタモード下におかれることを意味する。尚、切換ド
ア70は制御装置90の指令によるサーボモータ71の
回転により上動又は下動してベントモード,バイレベル
モード或いはデフロスタモード下におかれ、又、切換ド
ア72は制御装置90の指令によるサーボモータ73の
回転により上動又は下動してベントモード,バイレベル
或いはデフロスタモード下におかれる。
【0010】制御装置90は、各種センサ91a,91
b,92a,92b,93a,及び94を接続したA/
D変換器98と、温度設定器95、モード設定器96及
び制御スイッチ機構97に接続したマイクロコンピュー
タ99を備えている。内気温センサ91aは車室34内
に配置されており、車室34内の現実の温度Trを検出し
てこの内気温Trに対応したレベルを有するアナログ信号
を発生する。外気温センサ91bは当該車両のラジエタ
のフロントグリルに近接して配置されており、車外の空
気の現実の温度Tam を検出し、この外気温Tam に対応し
たレベルを有するアナログ信号を発生する。水温センサ
92aはヒータコア21の流入口に近接して配置されて
おり、冷却装置からの冷却水の現実の温度TWを検出し、
この検出水温TWに対応したレベルを有するアナログ信号
を発生する。空気温センサ92bはエバポレータ12の
流出口に近接して配置されており、エバポレータ12か
らの空気流の現実の温度TEを検出し、この検出空気温TE
に対応したレベルを有するアナログ信号を発生する。開
度センサ93aは、サーボモータ71により上下動する
ロッドに作動的に連結されており、このロッドの変位と
の関連において、切換ドア70の現実の開度位置APを検
出し、この検出結果に対応したレベルを有するアナログ
信号を発生する。日射センサ94は、車室34の窓際に
配置されており、現実の日射量TSを検出してこれに対応
したレベルを有するアナログ信号を発生する。
【0011】A/D変換器98は、マイクロコンピュー
タ99からの要求に基づいて、各センサ91a〜94か
らのアナログ信号をディジタル信号に変換し、これら各
ディジタル信号を内気温Tr,開度位置AP,外気温Tam ,
水温TW,空気温TE及び日射量TSを表すものとしてマイク
ロコンピュータ99に付与する。温度設定器95は車室
34内に設けられており、乗員の手動操作により所望の
設定温度Tsetを選定し、これを温度設定信号として発生
する。モード設定器96は、複数の手動スイッチにより
構成されており、これら各スイッチのいずれかを操作す
ることにより、オートエアコンモード、ヒートモード,
バイレベルモード, ベントモード, 或いはデフロスタモ
ードを表す指令信号を生じる。制御スイッチ機構97は
第1〜第4の自己復帰型操作スイッチによって構成され
ており、第1操作スイッチはその操作によりブロア11
を自動制御下におくに必要な第1指令信号を発生する。
第2,第3及び第4の操作スイッチはその操作によりブ
ロア11から生じる空気流の風量Wをそれぞれ所定の高
風量値H1,中間風量値Me及び低風量値LOに設定するに必
要な第2,第3及び第4の指令信号を発生する。
【0012】マイクロコンピュータ99は、単一チップ
のLSIから成り、定電圧回路(図示しない)から定電
圧を受けて作動準備完了状態におかれる。又、マイクロ
コンピュータ99は、CPU80、ROM81、RAM
82、入出力インタフェース83(以下I/Oと称す
る)及びクロック回路を備えている。RAM82はI/
O83を通してA/D変換器98からの各デイジタル信
号、温度設定器95からの温度設定信号、並びにモード
設定器96及び制御スイッチ機構97からの各指令信号
を受けて一時的に記憶し、これら各信号をCPU80に
選択的に付与する。又、本実施例においては、RAM8
2は直流電源Bから常時給電されており、記憶保持機能
を有している。ROM81には所定の制御プログラム及
びデューティ比と目標吹出温度との関係を示した図12
に示す特性のデータマップが記憶されている。CPU8
0は後述する制御プログラムに従って、後述する弁装置
25a,25bを駆動するための制御信号を駆動回路8
4に出力する。更に、CPU80は、サーボモータ7
1、73を制御して、決定された吹出モードに従って切
換ドア70及び切換ドア72の開度を制御する。
【0013】2.ヒータ系統の構成 図3の等価回路に示すように、エンジンの冷却装置とし
て、冷却系流路42、エンジン22、ポンプ40、ラジ
エータ41とで構成されている。又、ヒータ系流路43
は、冷却系流路42から高温の冷却水をヒータコア21
へ導く往路44と、ヒータコア21で冷却された低温の
冷却水を冷却系流路42へ帰還させる復路45とで構成
されている。そして、ヒータ系流路43の往路44に第
1弁25aとポンプ26とが介設されている。そして、
ヒータコア21から出力された低温の冷却水をヒータコ
ア21に還流させるために、復路45と往路44の第1
弁25aとポンプ26との間を接続した還流路46が形
成されている。又、第1弁25aに対して冷却系流路4
2側のヒータ系流路43において、往路45と復路44
とを連通するバイパス路47が形成されている。このバ
イパス路47によって、エンジンの回転数に拘わらず、
ヒータ系流路43に分流する高温の冷却水の圧力がほぼ
一定となり第1弁25a及び第2弁25bが開閉すると
きのウォータハンマの発生を抑制することができる。こ
れにより、ヒータコア21に冷却水による衝撃圧が印加
されるのが防止される。
【0014】3.弁の構成 第1弁25aと第2弁25bと還流路46は、図1に示
すように同一の筐体内に組み込まれている。本実施例で
は、第1弁25aと第2弁25bとは連動して作動し、
第1弁25aが通過状態(オン状態)/遮断状態(オフ
状態)の時、第2弁25bは第1弁25aと反対の状態
である遮断状態(オフ状態)/通過状態(オン状態)を
とるように構成されている。
【0015】図1において、弁装置25は筐体50を有
し、その筐体50には冷却系流路42から高温の冷却水
を導入する第1導入口51と、その高温の冷却水をヒー
タコア21側に排出する第1排出口52と、ヒータコア
21から排出された低温の冷却水を導入する第2導入口
53と、その低温の冷却水を冷却系流路42側に排出す
る第2排出口54とが形成されている。第1導入口51
と第1排出口52とはヒータ系流路43の往路44に接
続される。又、第2導入口53と第2排出口54とはヒ
ータ系流路43の復路45に接続される。
【0016】筐体50の内部において、第1導入口51
と第1排出口52とを接続する流路に第1弁25aを構
成する第1弁体55と第1弁座56とが形成されてい
る。又、筐体50の内部には第1排出口52に繋がる還
流路46が形成されている。第2導入口53と第2排出
口54とは連通しており、これらの第2導入口53と第
2排出口54と還流路46とを接続する流路に第2弁2
5bを構成する第2弁体57と第2弁座58とが形成さ
れている。そして、第1弁体55と第2弁体57とはプ
ランジャ59に固定されている。このプランジャ59は
摺動子62と結合されており、その摺動子62と固定子
63との間にコイルスプリンク61が介在されている。
筐体50の上部に設けられたソレノイド60に通電され
ていない時には、コイルスプリンク61の付勢力により
摺動子62が固定子63との間隔を広げる方向に移動さ
れている。この結果、プランジャ59は第1弁25aを
開弁状態とし第2弁25bを閉弁状態とする方向に付勢
されている。一方、ソレノイド60に通電されると、摺
動子62が固定子63の方向に移動し、プランジャ59
は第1弁25aを閉弁状態とし第2弁25bを開弁状態
とする方向に駆動される。
【0017】4.本装置の作動 図2に示すように、本空調装置は、ブロワモ−タ11a
により駆動されるファン11bよって空気を送風し、こ
の空気をエバポレ−タ12での熱交換によって冷却する
とともに、ヒ−タコア21での熱交換によって加熱し、
その後、VENT吹出口15、HEAT吹出口14、 DEF吹出口
16から車室内へ吹き出す装置である。
【0018】又、VENT吹出口15、HEAT吹出口16、 D
EF吹出口14の何れから、空気を車室内へ吹き出させる
かの吹出口モ−ドは、切換ドア70、72の開度を調整
することによって設定される。
【0019】図4は図3の等価回路に相当する回路図で
ある。ヒ−タコア21は、図4に示す如く、冷却水のヒ
ータ系流路43に配設されている。即ち、エンジン22
で加熱された冷却水は、通常、A→B→ポンプ26→ヒ
−タコア21→C→D→エンジン22→・・・のよう
に、ヒータ系流路43を循環している。こうして、ヒ−
タコア21には高温の冷却水が供給され、前述のよう
に、ブロワ11によって送風される空気はヒータコア2
1により加熱される。
【0020】上記冷却水のヒータ系流路43には、図1
に示す弁装置25が図4に示す如き位置に配設されてい
る。即ち、弁装置25の通電が停止され消勢されると、
第1弁25aの第1弁体55(図1)は図5(a) に示す
ように上方へ変位する。これにより、A→B→ポンプ2
6→ヒ−タコア21→C→Dの回路内を、冷却水が循環
する。この場合、ヒ−タコア21には、エンジン22で
加熱された冷却水が直接供給されるため、ヒ−タコア2
1の温度は高い。以下、第1弁25aが全開状態にある
時、弁装置25はオン状態にあるという。
【0021】一方、弁装置25に通電され付勢される
と、第1弁25aの第1弁体55及び第2弁25bの第
2弁57は、図5(b) に示すように下方へ変位する。こ
れにより、A→B間は遮断され、ヒ−タコア内の温水
は、ヒ−タコア21→C→E→B→ポンプ26→ヒ−タ
コア21→・・・のように、エンジン22に戻って加熱
されることなく、そのまま、再び、ヒ−タコア21へ戻
される。このため、ヒ−タコア21の温度は低くなる。
以下、第1弁25aが全閉状態にある時、弁装置25は
オフ状態にあるという。
【0022】従って、弁装置25を或るデュ−ティ比で
オン・オフさせることにより、ヒ−タコア21の温度
を、所望の値付近に設定することができる。本装置で
は、上記デュ−ティ比制御の周期を、デューティ比、ブ
ロワモ−タへの印加電圧、及び、吹出モ−ドに応じて変
えることにより、温度変動を許容範囲内に抑えるととも
に、弁装置25の耐久性を向上させている。
【0023】5.空調制御 次に、本実施例装置で使用されているCPU80の空調
制御の処理手順を示した図6のフローチャートに基づ
き、図7のタイミングチャートを参照して説明す尚、本
プログラムは、所定の時間間隔の割込により繰り返し実
行される。ステップ100において、イニシャライズと
して、後述の TAOFLAG=0,DutyFLAG=0とした後、各
種のセンサ、即ち、水温センサ92a, 内気温センサ9
1a, 外気温センサ91b, 日射センサ94等の各出力
値(Tw,Tr,Tam,Ts)と温度設定器95の出力値(Tset)と
モード設定器96の出力値と制御スイッチ機構の状態出
力値が入力される。次に、ステップ102で、それらの
値から今回の割込タイミングにおける目標吹出温度TAO
NEWが次式にて算出される。 TAONEW=Ks・Tset-Kr・Tr-Kam・Tam-KS・TS+C 但し、Ksは温度設定ゲイン、Krは内気温度ゲイン、Kam
は外気温度ゲイン、KSは日射ゲイン、C は補正定数であ
る。次にステップ104に移行して、ステップ102で
算出された今回の割込タイミングにおける目標吹出温度
TAONEWと前回の割込タイミングにおける目標吹出温度TA
OOLDとから次式にて示された不等式の成立が判定され
る。 |TAONEW−TAOOLD|>5 ステップ104の不等式が成立、即ち、割込タイミング
前後の目標吹出温度の差が5℃を越えている場合には、
ステップ106に移行する。ステップ106では、 TAO
FLAG=1とした後、ステップ108に移行する。上述の
ステップ104で不等式が不成立であると、 TAOFLAG=
0のままステップ108に移行する。ステップ108で
は、目標吹出温度TAONEWに対応するデューティ比DTS0
図12の特性図より求める。
【0024】次にステップ110に移行して、 TAOFLAG
=1であるか否かが判定される。ステップ110で、 T
AOFLAG=1であるとステップ112に移行し、DutyFLAG
=1とした後、ステップ114に移行する。ステップ1
14では、DutyFLAG=1であるか否かが判定される。こ
こで、DutyFLAG=1でありデューティ比変更の1回目で
あると、ステップ116に移行し、次式にて1回目のデ
ューティ比DTS1が算出される。 DTS1=DTS0+4(DTS0−DTS) 尚、DTS は前回の割込タイミングにおける目標吹出温度
TAOOLDに対応するデューティ比である。次にステップ1
18に移行して、ステップ116で算出された1回目の
デューティ比DTS1が出力される。 そして、ステップ120でDutyFLAG=0とした後、ステ
ップ122に移行し、DTS=DTS1として前回のデューテ
ィ比を更新する。次にステップ124に移行して、n=
2とし、上述のステップ114に戻る。
【0025】すると、ステップ114で、DutyFLAG=0
であるのでステップ126に移行し、次式によりn=2
として2回目のデューティ比DTS2が算出される。 DTSn=0.5DTSn-1+0.5DTS0 次にステップ128に移行して、ステップ126で算出
された2回目のデューティ比DTS2が出力される。次にス
テップ130に移行して、次式にて示された不等式の成
立が判定される。 |DTSn−DTS0|<0.01 ステップ130の不等式が不成立、即ち、2回目のデュ
ーティ比DTS2と今回の割込タイミングにおける目標吹出
温度TAONEWに対応するデューティ比DTS0との差が0.01未
満の時には、未だその差が大きいのでステップ132に
移行する。そして、ステップ132でn=n+1とし
て、上述のステップ126〜132を繰り返し、ステッ
プ130で不等式が成立するとステップ134に移行す
る。ステップ134では、 DTS=DTS0として、次回のた
めに今回のDTS0をDTS に更新し、ステップ136に移行
する。ステップ136では、TAOOLD=TAONEWとして、目
標吹出温度を前回の値TAOOLDから今回の値TAONEWに更新
する。そして、ステップ138に移行し、 TAOFLAG=0
とし本プログラムを終了する。尚、上述のステップ11
0で、 TAOFLAG=0であると目標吹出温度の差は5℃以
下であり大きな変動がないとしてステップ140に移行
し、ステップ108で決定された補正制御をしない従来
通りのデューティ比DTS0を出力した後、上述のステップ
136に移行し、以下同様の処理が行われる。
【0026】上述したように、本発明の車両用空調装置
では割込タイミング前後の目標吹出温度の差が求められ
るそして、それらの差が所定の値より大きい場合にはデ
ューティ比を今回の目標吹出温度に基づく値を変更した
のち徐々にその値に近づけるような補正制御が実施され
る。この結果、図7に示したように、目標吹出温度TAO
OLDから目標吹出温度TAONEWに変更された場合で TAOFLA
G=0であるときのデューティ比は DTS→DTS0となる。
又、同じく TAOFLAG=1であるときのデューティ比は D
TS→DTS1→DTS2→…→DTSn→DTS0となる。
【0027】具体的に、フットモード及びブロワモ−タ
11a電圧を8V送風で目標吹出温度を15℃(TAOOLD)か
ら35℃(TAONEW)に変更した場合における吹出空気温度な
どの変化を本発明に係る補正制御の有無で比較した。図
9に示したように、補正制御のない従来通りの制御では
ヒータコア21も含めた冷却水系の熱容量が大きいため
に、応答時間が遅く吹出空気温度の時定数τは40(sec)
であった。これに対して、図8に示したように、本発明
に係る補正制御を行った場合では、応答時間が速く吹出
空気温度の時定数τは6(sec)に短縮された。上述の実
施例における目標吹出温度の変更は15℃から35℃とし、
吹出空気温度を上昇させる場合について述べた。車両用
空調装置の定常状態を考えると冷却水は高温(例えば、
80℃)となっており、常に使用できるため吹出空気温度
を上昇させる場合の本装置の補正制御は有効に作用す
る。ここで、本発明に係る車両用空調装置の補正制御は
例えば、目標吹出温度の変更を上述と反対に35℃から15
℃とし、吹出空気温度を降下させる場合にも有効であ
る。但し、このように、吹出空気温度を降下させる場合
では、冷却水を還流路46を介して循環させてもヒータ
コア21内の冷却水温は急激に下がることなく、冷房能
力は限られているので、本装置の補正制御の効果は実施
例のように顕著ではない。
【0028】上述の実施例では、ヒータコア21を流れ
る冷却水の温度を決定するのに、弁装置25のオン・オ
フされるデューティ比を変化させる方式としたが、リニ
アに開度を変化できる比例制御弁などの弁装置を用いて
も同様に構成できる。この場合には、目標吹出温度が大
きく変更され補正制御が必要となったときには、その弁
装置の弁開度を一旦大きく開き徐々に補正制御のないと
きにおける開度まで閉じていくというような制御を行う
ことにより同様の結果を得ることができる。又、上述の
実施例では、リヒート式の車両用空調装置のうちヒータ
コア21を通過する冷却水の温度を調節する温水温度制
御方式にて説明したが、ヒータコア21を流れる冷却水
の流量を調節することによって吹出空気温度を制御する
温水流量制御方式に用いても同様の結果を得ることがで
きる。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成さ
れ、制御タイミングにおける今回と前回との目標吹出温
度の差が所定の値を越えるような時には、ヒータコアに
供給される冷却流体の温度又は流量を今回の目標吹出温
度に基づく値から一時的に変更したのち徐々にその値に
近づけるように弁手段に対して信号が印加される。つま
り、ヒータコアに供給される冷却流体の温度又は流量が
今回の目標吹出温度に基づく値から一時的に変更され補
正されたものとなる。例えば、この一時的な変更は今回
と前回との目標吹出温度の差が所定の値を越え正であれ
ば、冷却流体の温度又は流量が今回の目標吹出温度に基
づく値より大きくなるようにされる。すると、吹出空気
温度の立ち上がりが急峻に補正されたものとなる。これ
により、吹出空気温度の時定数を今回の目標吹出温度に
基づく値のままのときの時定数より小さくすることがで
きる。即ち、本発明の車両用空調装置は吹出空気温度を
急変して目標吹出温度に近づけることが可能であるとい
う効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な実施例に係る車両用空調装置
の構成を示した構造図である。
【図2】同装置の電気系統の構成を示したブロックダイ
ヤグラムである。
【図3】同装置の空気加熱系統を等価的に示したブロッ
クダイヤグラムである。
【図4】同装置に係る弁装置を用いた場合の加熱系統を
示した説明図である。
【図5】同装置に係る弁装置の冷却水の流れを示した説
明図である。
【図6】本装置のCPUによる空調制御の処理手順を示
したフローチャートである。
【図7】図6のフローチャートの処理手順に基づいたタ
イミングチャートである。
【図8】本装置を用いて補正制御をした場合の結果を示
した説明図である。
【図9】図8で補正制御をしない場合の結果を示した説
明図である。
【図10】従来装置で使用されているエアミックス方式
を示した説明図である。
【図11】図10のエアミックス方式における吹出空気
温度の変化を示した説明図である。
【図12】目標吹出温度とオンオフ信号のデューティ比
との関係を示した特性図である。
【符号の説明】
11−ブロア 12−エバポレータ 21−ヒータ
コア 22−エンジン 25−弁装置(弁手段) 41−
ラジエータ 42−冷却系流路 43−ヒータ系流路 44−往
路 45−復路 46−還流路 47−バイパス路 90−制御装置
(制御手段) 99−マイクロコンピュータ(制御手段)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンを冷却する冷却系流路からの冷
    却流体をヒータコアに導入し、該ヒータコアと熱交換し
    た風を車室内に吹き出すため、前記冷却系流路から前記
    冷却流体をヒータコアに導く往路と、ヒータコアから排
    出された前記冷却流体を前記冷却系流路に帰還させる復
    路とで構成されたヒータ系流路と、前記ヒータ系流路に
    おいて前記ヒータコアに直列に介設され、前記ヒータコ
    アに前記冷却流体を流すポンプと、前記ヒータコアに対
    して直列に前記ヒータ系流路に介設され、前記冷却流体
    の流れを通過状態と遮断状態との間で制御する弁手段と
    を有し、各種センサや温度設定器からの信号により算出
    される目標吹出温度に基づき吹出空気温度を制御する車
    両用空調装置であって、制御タイミングにおける今回と
    前回との前記目標吹出温度の差が所定の値を越えた場合
    には、前記ヒータコアに供給される前記冷却流体の温度
    又は流量を今回の前記目標吹出温度に基づく値から一時
    的に変更したのち徐々にその値に近づけるように前記弁
    手段に信号を印加して制御する制御手段を備えたことを
    特徴とする車両用空調装置。
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