JPH05209145A - 印刷インキ用樹脂組成物 - Google Patents

印刷インキ用樹脂組成物

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JPH05209145A
JPH05209145A JP4029192A JP4029192A JPH05209145A JP H05209145 A JPH05209145 A JP H05209145A JP 4029192 A JP4029192 A JP 4029192A JP 4029192 A JP4029192 A JP 4029192A JP H05209145 A JPH05209145 A JP H05209145A
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JP
Japan
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vinyl chloride
vinyl acetate
polyurethane resin
diisocyanate
parts
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JP4029192A
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English (en)
Inventor
Shunichi Kato
俊一 加藤
Mitsuaki Hirata
光明 平田
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Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種プラスチックフィルムに対して優れた接
着性を有し、さらに、後加工適性に優れた印刷インキ用
樹脂組成物の提供を目的とする。 【構成】 分子中に少なくとも1個の水酸基を有する塩
化ビニル重合体および/または塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体(A)、高分子ポリオール(B)、ジイソシア
ネート化合物(C)および鎖伸長剤(D)を反応させて
得られるポリウレタン樹脂からなる印刷インキ用樹脂組
成物。 【効果】 各種プラスチックフィルムに対して優れた接
着性を有し、さらに、貯蔵安定性、ラミネート加工適性
(特にPPダイレクトラミネート適性)、ボイルおよび
レトルト加工適性など優れた特性を有する印刷インキ用
樹脂組成物が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷インキ用樹脂組成
物に関し、さらに詳しくは、各種プラスチックフィル
ム、プラスチックシート又は合成樹脂成形品の被覆用と
して特に有用な印刷インキ用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、被包装物の多様化、包装技術の高
度化に伴ない、各種プラスチックフィルムを包装材料に
使用するにあたっては、プラスチックフィルムの装飾ま
たは表面保護のために印刷が施されているが、かかる印
刷のための印刷インキには高度の性能、品質が要求され
るようになってきている。とりわけ、包装容器の美粧
化、高級化のために、各種複合フィルムに対する幅広い
接着性、更には、各種後加工適性、例えば、種々のラミ
ネート加工適性、ボイル適性、レトルト適性等への対応
が必要になってきている。
【0003】一般に、プラスチックフィルム等の印刷に
は、グラビア印刷、フレキソ印刷等の方式が用いられ、
包装材料としてのフィルム印刷の場合には多くが巻き取
り方式であるため、印刷インキに速乾燥性が要求され
る。また、食品用の包装として使用する場合は、特に残
留溶剤の少ないことが要求される。また、包装材料の高
性能化のため、印刷後にウレタン系等の接着剤を用いた
ドライラミネート加工、アンカーコート剤を用いたエク
ストルージョンラミネート加工等を施すことがあり、強
度や気密性が他のフィルムで優れている事を利用し、特
にポリエステルやナイロン等のフィルムは、ポリエチレ
ンフィルムやポリプロピレンフィルム等でラミネート加
工を施し積層化される。
【0004】積層化においては、さらに中間にアルミニ
ウム箔を介在させることもあり、ボイル、レトルト加工
が可能な包装材料とすることもある。また、レトルト加
工までの強度は要求されないが、透明基材をベースとし
た包装材分野においては延伸ポリプロピレン(OPP)
を基材フィルムとし、アンカーコート剤は用いずに、直
接、溶融ポリプロピレンで被覆するラミネート加工方法
(通常、PPダイレクトラミネートと呼ばれている)も
行なわれている。
【0005】かかる後加工を行なうためには、その前段
階で用いる印刷インキに対し、種々の基材フィルムに対
する接着性、印刷適性はもとより、それぞれの後加工に
対する適性を具備していることが要求され、このような
各種適性は、印刷インキに使用するバインダー樹脂によ
って主に決定される。従来印刷インキ用バインダーとし
ては、ナイロン、ポリエステル、その他の基材フィルム
に対して幅広い適性を有するものとして、ポリウレタン
樹脂が使用されている。一方、PPダイレクトラミネー
トが施されるポリオレフィンに対しては、塩素化ポリプ
ロピレン等の比較的低塩素化度の塩素化ポリオレフィン
が使用されている。
【0006】しかしながら、ポリウレタン樹脂をバイン
ダーとする印刷インキは、ナイロンフィルム、ポリエス
テルフィルムに対しては、単独で十分な接着性を有する
が、汎用フィルムであるポリエチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム等のポリオレフィンフィルムに対して
はまだ十分な接着性がなく、またラミネート加工適性、
特にPPダイレクトラミネート適性が不十分であるとい
う問題がある。一方、塩素化ポリオレフィンをバインダ
ーとした印刷インキは、ポリオレフィンフィルムに対し
ては良好な接着性を示すが、ナイロンフィルムやポリエ
ステルフィルムに対しては十分な接着性を示さないため
基材フィルムが制限され、またPPダイレクトラミネー
ト適性は有するもののボイル適性、レトルト適性がな
く、用途が制限されている。
【0007】また、ポリオレフィンフィルム、ナイロン
フィルム、ポリエステルフィルムに対する接着性を向上
させ、各種ラミネート加工適性、特にPPダイレクトラ
ミネート適性をも有する目的で、塩素化ポリオレフィン
とポリウレタン樹脂とを混合することも試みられている
が、両者は相溶性が悪く、これをバインダーとした印刷
インキは、安定性、印刷適性、ボイル適性、レトルト適
性とも不十分であり、使用し難い。上記のごとく、従来
の印刷インキにおいては、基材フィルムが制限され、ま
たは基材フィルムに対して汎用性を有していても、接着
性が不十分であり、ラミネート加工もしくはボイル加
工、レトルト加工に対して十分な適性を有するものでは
なかった。そのため、各種基材フィルム、各種ラミネー
ト加工、またはレトルト加工等の用途にあわせて、それ
ぞれに適したバインダーを含む印刷インキを、その都度
製造する必要があり、インキの製造工程、印刷工程ある
いはこれらの材料やインキ等の在庫管理上に大きな問題
を有するものであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記問
題点を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、分子中に塩化
ビニルおよび/または塩化ビニル−酢酸ビニル骨格を有
する特定の変性ポリウレタン樹脂が前記問題点をことご
とく解決しうることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。本発明の印刷インキ用樹脂組成物は、被印刷物とし
て用いられるポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、
ポリプロピレンなどの各種プラスチックフィルムのいず
れに対しても優れた接着性を有し、ラミネート加工適
性、ボイル加工適性、レトルト加工適性を有すると同時
に、とりわけPPダイレクトラミネート適性に優れてい
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、分
子中に少なくとも1個の水酸基を有する塩化ビニル重合
体および/または塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(A)、高分子ポリオール(B)、ジイソシアネート化
合物(C)および鎖伸長剤(D)を反応させて得られる
ポリウレタン樹脂からなる印刷インキ用樹脂組成物であ
る。
【0010】分子中に少なくとも1個の水酸基を有する
塩化ビニル重合体および/または塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合(A)としては、塩化ビニルモノマーまたは塩
化ビニルモノマーおよび酢酸ビニルモノマーとヒドロキ
シアルキル(メタ)アクリレートとの共重合によるもの
を使用することができ、該共重合体は、さらに、マレイ
ン酸等の二塩基酸、グリシジルアルキル(メタ)アクリ
レート、アクリロニトリル、アクリルアマイド、ジメチ
ルアミノエチルアルキル(メタ)アクリレート等の他の
不飽和モノマーを含んでもよい。また、上記共重合モノ
マーを含んでもよい塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を
部分鹸化したものを使用することもできる。前記成分
(A)中のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート成
分またはビニルアルコール成分の含有率は0.5〜40
重量%である。含有率が0.5重量%未満では、ポリウ
レタン樹脂の分子中に塩化ビニルおよび/または塩化ビ
ニル−酢酸ビニル骨格が充分に組み込めないので、得ら
れる変性ポリウレタン樹脂の安定性が悪く、分離、ゲル
化を起こし易くなる。一方、40重量%を超えると、塩
化ビニルおよび/または塩化ビニル−酢酸ビニル成分が
少なくなり、目的とする効果が得られなくなる。また、
成分(A)中で、分子中に少なくとも1個の水酸基を有
する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の塩化ビニルと酢
酸ビニルの重量比は60/40〜100/0で、かつ共
重合体の分子量が1,000〜50,000のものが望
ましい。酢酸ビニル含有量が多くなりすぎると粘着性が
増し、乾燥性が悪くなる。
【0011】次に、高分子ポリオール(B)としては、
一般にポリウレタンの高分子ポリオール成分として知ら
れている各種公知のものを使用しうる。たとえば、酸化
エチレン、酸化プロピレン、テトラヒドロフラン等の重
合体もしくは共重合体等のポリエーテルポリオール類;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−
プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジ
オール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、オクタンジオール、1,4−ブ
チルジオール、ジプロピレングリコール等の飽和および
不飽和の各種公知の低分子グリコール類またはn−ブチ
ルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジル
エーテル等のアルキルグリシジルエーテル類、バーサテ
ィック酸グリシジルエステル等のモノカルボン酸グリシ
ジルエステル類と、アジピン酸、マレイン酸、フマル
酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハ
ク酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、
アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸等の二塩基酸ま
たはこれらに対応する酸無水物やダイマー酸などとを脱
水縮合せしめてえられるポリエステルポリオール類;環
状エステル化合物を開環重合してえられるポリエステル
ポリオール類;その他ポリカーボネートポリオール類、
ポリブタジエングリコール類、ビスフェノールAに酸化
エチレンもしくは酸化プロピレンを付加してえられたグ
リコール類等の一般にポリウレタンの製造に用いられる
各種公知の高分子ポリオールがあげられる。
【0012】なお、前記高分子ポリオール(B)のうち
グリコール類と二塩基酸とから得られる高分子ポリオー
ルの場合には、該グリコール類のうち5モル%までは以
下の各種ポリオールに置換することができる。たとえば
グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロール
エタン、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4
−ブタントリオール、ソルビトール、ペンタエリスリト
ール等があげられる。前記高分子ポリオール(B)の分
子量は、得られるポリウレタンの溶解性、乾燥性、耐ブ
ロッキング性等を考慮して適宜決定され、通常は700
〜10000程度、好ましくは1000〜6000の範
囲内とするのがよい。分子量が700未満になると溶解
性の低下に伴ない印刷適性が低下する傾向があり、また
10000を越えると乾燥性及び耐ブロッキング性が低
下する傾向がある。
【0013】ジイソシアネート化合物(C)としては、
芳香族、脂肪族または脂環族の各種公知のジイソシアネ
ート類を使用することができる。たとえば、1,5−ナ
フチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメ
タンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルイソシア
ネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネー
ト、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネー
ト、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フ
ェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネー
ト、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチ
ルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリ
メチルヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサ
ン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシ
アネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソ
シアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネー
ト、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネートやダ
イマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化し
たダイマージイソシアネート等がその代表例としてあげ
られる。
【0014】鎖伸長剤(D)としては、各種公知のアミ
ン類を使用することができる。たとえばエチレンジアミ
ン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ト
リエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、イソホ
ロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジ
アミンなどがあげられる。その他、2−ヒドロキシエチ
ルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレン
ジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミ
ン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2
−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒド
ロキシプロピルエチレンジアミン等の分子内に水酸基を
有するジアミン類およびダイマー酸のカルボキシル基を
アミノ基に転化したダイマージアミン等もその代表例と
してあげられる。
【0015】更には、反応停止剤を用いることもでき
る。かかる反応停止剤としてはたとえば、ジ−n−ブチ
ルアミン等のジアルキルアミン類やエタノール、イソプ
ロピルアルコール等のアルコール類があげられる。ポリ
ウレタン樹脂を製造する方法については特に制限はされ
ず、一般的なポリウレタン樹脂の製法と同様の方法にし
たがって製造すればよい。たとえば、分子中に少なくと
も1個の水酸基を有する塩化ビニル重合体および/また
は塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(A)、高分子ポリ
オール(B)およびジイソシアネート化合物(C)をイ
ソシアネート基/水酸基が当量比1.3/1〜3.0/
1の条件下でウレタン化反応させイソシアネート基を有
するプレポリマー(好ましくは遊離イソシアネート含量
0.5〜10重量%)を調整し、次いでこれらを適当な
溶媒中で鎖伸長剤(D)および必要に応じて反応停止剤
と反応させるが、前記化合物を一括で反応させることも
できる。
【0016】なお、分子中に少なくとも1個の水酸基を
有する塩化ビニル重合体および/または塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体(A)、高分子ポリオール(B)、ジ
イソシアネート化合物(C)および鎖伸長剤(D)の重
量比は、(A)/{(B)+(C)+(D)}が5/9
5〜60/40、好ましくは10/90〜40/60の
範囲とされる。分子中に少なくとも1個の水酸基を有す
る塩化ビニル重合体および/または塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合(A)の使用割合が5重量%未満ではPPダ
イレクトラミネート適性が低下し、また60重量%を越
えるとポリエステルフィルム、ナイロンフィルムに対す
る接着性、ボイル適性、レトルト適性が低下する。
【0017】前記製造法において使用される溶剤として
は、通常、印刷インキ用の溶剤として知られている、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノ
ール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール
等のアルコール系溶剤、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、酢酸エ
チル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤があげられ、これ
らを単独または、2種以上の混合物で用いる。
【0018】以上の様にして得られた、分子中に塩化ビ
ニルおよび/または塩化ビニル−酢酸ビニル骨格を有す
る特定の変性ポリウレタン樹脂の分子量は、5,000
〜200,000であり、10,000〜150,00
0のものが好ましい。5,000未満では乾燥性、耐ブ
ロッキング性、皮膜強度、耐油性が低下しやすくなり、
一方、200,000を越えると、樹脂溶液の粘度が上
昇したり、顔料分散性が低下しやすくなり好ましくな
い。
【0019】なお、詳しいメカニズムは不明であるが、
本発明の樹脂組成物は、単にポリウレタン樹脂と塩化ビ
ニル重合体および/または塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体とを混合したものに比べ、PPダイレクトラミネー
ト適性が大幅に向上し、かつ相溶性が良好となる。以上
の様にして得られた分子中に塩化ビニルおよび/または
塩化ビニル−酢酸ビニル骨格を有する特定の変性ポリウ
レタン樹脂を使用して印刷インキを製造する場合は、各
種顔料および前記溶剤を加えて練肉、分散し、必要に応
じてブロッキング防止剤、可塑剤等の添加剤、インキ流
動性及び分散性を改良するための界面活性剤、あるいは
相溶性を有する硝化綿、塩素化ポリエチレン、塩素化ポ
リプロピレン、塩素化エチレン/プロピレン等の塩素化
ポリオレフィン、クロルスルホン化ポリオレフィン、エ
チレン/酢酸ビニル共重合体、またはその塩素化もしく
はクロルスルホン化物、マレイン酸樹脂、塩化ビニル/
酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン等の樹脂を併用する
ことができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例および比較例をあげて本発明を
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。なお、実施例中の部および%は、それぞ
れ重量部、重量%を表わす。 〔実施例1〕攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガ
ス導入管を備えた四ツ口フラスコにアジピン酸と3−メ
チル−1,5ペンタンジオールから得られる分子量20
00のポリエステルジオール1000部、水酸基を有す
る塩化ビニル重合体(塩化ビニル/ヒドロキシエチルア
クリレート78/22重量比、分子量4000)を30
%含有するトルエンおよびメチルエチルケトン(重量比
50:50)溶液1468部、およびイソホロンジイソ
シアネート394部を仕込み窒素気流下に85℃で6時
間反応させた。次いでイソホロンジアミン161部、ジ
−n−ブチルアミン8.6部、トルエン1356部、メ
チルエチルケトン1356部、およびイソプロピルアル
コール935部を添加し攪拌下で50℃3時間反応さ
せ、固形分30%、25℃における粘度250cps、
分子量42,000の塩化ビニル変性ポリウレタン樹脂
溶液(1)を得た。
【0021】得られた塩化ビニル変性ポリウレタン樹脂
溶液(1)を金属缶に密封し、25℃で14日間保存し
ても分離あるいはゲル化等を生せず、何ら変化がなかっ
た。さらに、得られた塩化ビニル変性ポリウレタン樹脂
溶液(1)40部、酸化チタン30部、トルエン15部
およびメチルエチルケトン15部の混合物を練肉し、白
色印刷インキを調製し、得られた印刷インキをトルエ
ン、メチルエチルケトンおよびイソプロピルアルコール
の混合溶剤(重量比順に60:30:10)にて粘度を
調整し、版深35μmグラビア版を備えたグラビア校正
機によりコロナ処理延伸ポリプロピレンフィルム(OP
P)、コロナ処理ポリエチレンテレフタレートフィルム
(PET)およびコロナ処理ナイロンフィルム(NY)
に印刷して、40℃〜50℃で乾燥し、印刷フィルムを
得た。得られた印刷フィルムについて、接着性、押し出
しラミネート強度、ドライラミネート強度、ボイルおよ
びレトルト適性およびPPダイレクトラミネート適性を
評価した。結果を表1に記す。なお、評価は下記の試験
方法にて行った。
【0022】1)接着性 上記印刷物を1日放置後、印刷面にセロハンテープを貼
り付け、これを急速に剥がしたときの印刷皮膜の外観の
状態を目視判定した。なお判定基準は次の通りとした。 ◎…印刷皮膜の全くはがれなかったもの ○…印刷皮膜の80%以上フィルムに残ったもの △…50%〜80%がフィルムに残ったもの ×…50%以下フィルムに残ったもの
【0023】2)押し出しラミネート強度 上記印刷物にOPPについてはポリエチレンイミン系、
PETおよびNYについてはイソシアネート系のアンカ
ーコート剤を使用し、押し出しラミネート機によって溶
融ポリエチレンを積層し、3日後試料を15mm幅に切
断し、T型剥離強度を測定した。
【0024】3)ドライラミネート強度 上記印刷物にウレタン系接着剤を使用し、ドライラミネ
ート機によってCPP(無延伸ポリプロピレン)フィル
ムを積層し、3日後、押し出しラミネート強度と同様の
方法で剥離強度を測定した。
【0025】4)ボイル適性およびレトルト適性 上記NY印刷物をドライラミネート加工後、ラミネート
物を製袋し、内容物として水/サラダ油の混合物を入れ
密封後、ボイル適性については100℃、30分間、レ
トルト適性については120℃、30分間加熱した後、
ラミ浮きの有無を外観より目視判定した。全くラミ浮き
のないものを○、全面デラミネーションが生じたものを
×として評価した。
【0026】5)PPダイレクトラミネート適性 上記OPP印刷物に押し出しラミネート機によって直接
溶融ポリプロピレンを積層し、2日後、押し出しラミネ
ート強度と同様の方法で剥離強度を測定した。
【0027】〔実施例2〕実施例1と同様の反応装置に
分子量2000のポリカプロラクトンジオール1000
部、水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
(塩化ビニル/酢酸ビニル/ヒドロキシエチルアクリレ
ート81/4/15重量比、分子量4,000)を30
%含有するトルエンおよびメチルエチルケトン(重量比
50:50)溶液1468部、およびイソホロンジイソ
シアネート338部を仕込み窒素気流下に85℃で6時
間反応させた。次いでイソホロンジアミン125部、ジ
−n−ブチルアミン7.4部、トルエン1269部、メ
チルエチルケトン1269部およびイソプロピルアルコ
ール892部を添加し、攪拌下に50℃で3時間反応さ
せ固形分30%、25℃における粘度200cps、分
子量39,000の塩化ビニル−酢酸ビニル変性ポリウ
レタン樹脂溶液(2)を得た。塩化ビニル変性ポリウレ
タン樹脂溶液(1)を塩化ビニル−酢酸ビニル変性ポリ
ウレタン樹脂溶液(2)に替え、実施例1と同様にして
インキを作成し、印刷を行い、物性評価を行った。その
結果を表1に記す。
【0028】〔比較例1〕実施例1と同様の反応装置に
アジピン酸と3−メチル−1,5ペンタンジオールから
得られる分子量2000のポリエステルジオール100
0部とイソホロンジイソシアネート222部を仕込み窒
素気流下に85℃で6時間反応させた。次いで、イソホ
ロンジアミン82部、ジ−n−ブチルアミン7.8部、
トルエン1244部、メチルエチルケトン1244部お
よびイソプロピルアルコール573部を添加し、攪拌下
に50℃で3時間反応させ、固形分30%、25℃にお
ける粘度350cps、分子量48,000のポリウレ
タン樹脂溶液(3)を得た。塩化ビニル変性ポリウレタ
ン樹脂溶液(1)をポリウレタン樹脂溶液(3)に替
え、実施例1と同様にしてインキを作成し、印刷を行
い、物性評価を行った。その結果を表1に記す。
【0029】〔比較例2〕ポリウレタン樹脂溶液(3)
1000部と水酸基を有する塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体溶液(塩化ビニル/酢酸ビニル/ヒドロキシエチ
ルアクリレート88/4/8重量比、分子量8,00
0、固形分30%)340部を混合した溶液(4)40
部、酸化チタン30部、トルエン15部およびメチルエ
チルケトン15部の混合物を練肉し、白色インキを調製
し、実施例1と同様に印刷を行い、評価を行った。その
結果を表1に記す。
【0030】〔比較例3〕ポリウレタン樹脂溶液(3)
1000部と水酸基を有する塩化ビニル重合体溶液(塩
化ビニル/ヒドロキシエチルアクリレート78/22重
量比、分子量4,000、固形分30%)300部を混
合し、実施例1と同様に安定性について試験したところ
分離およびゲル化を生じ、印刷インキ用バインダーには
適さなかった。
【0031】
【表1】
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、被印刷物として用いら
れるポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどの各種プラスチックフィルムのいずれに対し
ても優れた接着性を有し、貯蔵安定性、ラミネート加工
適性(特にPPダイレクトラミネート適性)、ボイル加
工適性およびレトルト加工適性など優れた特性を有する
印刷インキ用樹脂組成物を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子中に少なくとも1個の水酸基を有す
    る塩化ビニル重合体および/または塩化ビニル−酢酸ビ
    ニル共重合体(A)、高分子ポリオール(B)、ジイソ
    シアネート化合物(C)および鎖伸長剤(D)を反応さ
    せて得られるポリウレタン樹脂からなることを特徴とす
    る印刷インキ用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 分子中に少なくとも1個の水酸基を有す
    る塩化ビニル重合体および/または塩化ビニル−酢酸ビ
    ニル共重合体(A)が、塩化ビニルと酢酸ビニルの重量
    比60/40〜100/0かつ分子量1,000〜5
    0,000であることを特徴とする請求項1記載の印刷
    インキ用樹脂。
  3. 【請求項3】 上記(A)、(B)、(C)および
    (D)成分の重量比が、(A)/{(B)+(C)+
    (D)}=5/95〜60/40であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の印刷インキ用樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019099761A (ja) * 2017-12-07 2019-06-24 Dicグラフィックス株式会社 リキッドインキ組成物

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