JP2019099761A - リキッドインキ組成物 - Google Patents
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Abstract
Description
そして、これらのウレタン樹脂、又はウレタンウレア樹脂は各々の特性を持たせるべく、種々の反応原料を用いて製造される。
例えば、高分子ジオール、有機ジイソシアネートおよび鎖延長剤としてジアミンを反応させて得られる有機溶剤に可溶なポリウレタンポリ尿素樹脂を主たるバインダー樹脂とするラミネート用印刷インキが例示されている(例えば、特許文献1)。
また、高分子ジオールと有機ジイソシアネートから得られるポリウレタン樹脂において、高分子ジオール化合物として3−メチル−1,5−ペンタンジオールと二塩基酸から得られるポリエステルポリオールを採用した印刷インキ用ビヒクルや印刷インキ用バインダーの例示がなされている(例えば、特許文献2〜4)。
また、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオールをポリカルボン酸と重縮合させて得られたポリエステルポリオールをポリイソシアネートと反応させてなるポリウレタン樹脂を採用したバインダーの例示がなされている(例えば、特許文献5、及び6)。
更に、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオールとジカルボン酸から得られるポリエステルジオールと有機ジイソシアネート化合物から得られるポリウレタン樹脂を採用したラミネート用印刷インキ組成物の例示が成されている(例えば、特許文献7)。
種フィルムが用いられ、印刷インキにはこれら各種印刷基材への密着性が求められるが、
特にポリプロピレンフィルムに対しては密着性が不十分であることが多い。
一方で近年、フィルムパッケージに用いられるフィルムとして、各種バリア性を付与した高機能フィルムが増加する傾向にある。これらの高機能フィルムは、その表面に無機や有機のバリアコート剤が塗布されており、これらの高機能フィルムを原反としてグラビア印刷又はフレキソ印刷した際、フィルム原反とインキの密着性が阻害される事がしばしば発生しうる。これらの高機能フィルムは、食品用、電子部品用向けに内容物の変質を防止すべく空気を遮断する酸素バリア、水蒸気を遮断する水蒸気バリア等、業種・目的用途に応じて多種多様に存在し、また技術的にも非公開なものが多く、一般のフィルム印刷と比較して密着性が保持し難いのが現状である。
前記ポリエーテル型ジオールの代表例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール等がある一方、ポリエステル型ジオールの代表例としては、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸等の二塩基酸とエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等のグリコール類との縮合物及び/又はポリカプロラクトンジオール等が挙げられる。
本発明のリキッドインキ組成物で使用するポリウレタン樹脂(A)としては、ポリエステルジオールとして、後者のポリカプロラクトンジオールを反応原料としたものである。
前記ポリカプロラクトンジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,2−ポリブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタンジオールなどのジオールとε−カプロラクトンとを反応させて得られるポリカプロラクトンジオールであれば、いずれでもよい。
数平均分子量100以上、6000以下であれば、特にAL構成でのラミネート強度が優れる傾向にある。
また、反応停止を目的とした末端封鎖剤として、一価の活性水素化合物を用いることもできる。かかる化合物としてはたとえば、ジーnーブチルアミン等のジアルキルアミン類やエタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類があげられる。更に、特にポリウレタン樹脂中にカルボキシル基を導入したいときには、グリシン、L−アラニン等のアミノ酸を反応停止剤として用いることができる。これらの末端封鎖剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
本発明のリキッドインキ組成物で使用するポリウレタン樹脂(A)のインキにおける含有量は、インキの被印刷体への接着性を十分にする観点からインキの総質量に対して4質量%以上、適度なインキ粘度やインキ製造時・印刷時の作業効率の観点から25質量%以下が好ましく、更には6〜15質量%の範囲が好ましい。
前記塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(B)を添加する事で、耐ブロッキング性や耐レトルト性が向上する。特に塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(B)が水酸基を含有する場合、耐レトルト性等の耐熱水性が格段に向上する。
本発明のリキッドインキ組成物に使用する硝化綿としては、窒素含有量が10〜13質量%、平均重合度30〜500が好ましく、より好ましくは窒素含有量が10〜13質量%、平均重合度45〜290である。硝化綿の添加量としては、インキ固形分に対し、0.05〜10質量%であることが好ましい。さらに好ましくは0.1〜3質量%である。
C.I.Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、42、74、83;
C.I.Pigment Orange 16;
C.I.Pigment Red 5、22、38、48:1、48:2、48:4、49:1、53:1、57:1、63:1、81、101;
C.I.Pigment Violet 19、23;
C.I.Pigment Blue 23、15:1、15:3、15:4、17:1、18、27、29
C.I.Pigment Green 7、36、58、59;
C.I.Pigment Black 7;
C.I.Pigment White 4、6、18などが挙げられる。
尚、前記顔料の平均粒径は、10〜200nmの範囲にあるものが好ましく、より好ましくは50〜150nm程度のものである。
また前記着色顔料の添加量としては、十分な画像濃度や印刷画像の耐光性を得るため、インキ全量の1〜20質量%の範囲で含有させることが好ましい。
インキ中に気泡や予期せずに粗大粒子などが含まれる場合は、印刷物品質を低下させるため、濾過などにより取り除くことが好ましい。濾過器は従来公知のものを使用することができる。
インキの粘度は、使用される原材料の種類や量、例えばポリウレタン樹脂、着色剤、有機溶剤などを適宜選択することにより調整することができる。また、インキ中の顔料の粒度および粒度分布を調節することによりインキの粘度を調整することもできる。
なお、本発明におけるGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による重量平均分子量(ポリスチレン換算)、及び数平均分子量(ポリスチレン換算)の測定は東ソー(株)社製HLC8220システムを用い以下の条件で行った。
分離カラム:東ソー(株)製TSKgelGMHHR−Nを4本使用。カラム温度:40℃。移動層:和光純薬工業(株)製テトラヒドロフラン。流速:1.0ml/分。試料濃度:1.0重量%。試料注入量:100マイクロリットル。検出器:示差屈折計。
粘度はトキメック社製B型粘度計で25℃において測定した。
攪拌機、温度計、環流冷却器および窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコール、アジピン酸からなるポリエステルポリオール90.0部(水酸基価:110.0mgKOH/g)とポリカプロラクトンジオール10.0部(水酸基価:550.0mgKOH/g)およびヘキサメチレンジイソシアネート28.1部を仕込、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、イソシアネート基含有率1.99質量%のウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル69.0部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン5.14部、ジ−n−ブチルアミン0.58部、酢酸エチル118.4部およびイソプロピルアルコール125.0部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間撹拌反応させて、ポリウレタン樹脂溶液A1を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液A1は、樹脂固形分濃度30.2質量%、樹脂固形分のMwは61,000であった。
攪拌機、温度計、環流冷却器および窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、アジピン酸からなるポリエステルポリオール70.0部(水酸基価:22.5mgKOH/g)とポリカプロラクトンジオール30部(水酸基価:220.0mgKOH/g)およびイソホロンジイソシアネート26.0部を仕込、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、イソシアネート基含有率2.95質量%のウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル67.8部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン7.87部、ジ−n−ブチルアミン0.15部、酢酸エチル119.4部およびイソプロピルアルコール125.1部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間撹拌反応させて、ポリウレタン樹脂溶液A2を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液A2は、樹脂固形分濃度30.0質量%、樹脂固形分のMwは75,000であった。
攪拌機、温度計、環流冷却器および窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、2−メチル−1,3−プロパンジオール、アジピン酸からなるポリエステルポリオール50.0部(水酸基価:58.9mgKOH/g)とポリカプロラクトンジオール50部(水酸基価:52.0mgKOH/g)およびトリレンジイソシアネート11.8部を仕込、窒素気流下に80℃で7時間反応させ、イソシアネート基含有率1.38質量%のウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル60.2部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン3.15部、ジ−n−ブチルアミン0.66部、酢酸エチル101.6部およびイソプロピルアルコール107.9部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間撹拌反応させて、ポリウレタン樹脂溶液A3を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液A3は、樹脂固形分濃度30.5質量%、樹脂固形分のMwは52,000であった。
攪拌機、温度計、環流冷却器および窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、1,2−プロパンジオール、アジピン酸からなるポリエステルポリオール10.0部(水酸基価:37.4mgKOH/g)とポリカプロラクトンジオール90部(水酸基価:112.0mgKOH/g)およびイソホロンジイソシアネート21.8部、トリレンジイソシアネート7.3部を仕込、窒素気流下に80℃で15時間反応させ、イソシアネート基含有率3.05質量%のウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル69.5部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン8.10部、ジ−n−ブチルアミン0.55部、酢酸エチル123.3部およびイソプロピルアルコール128.5部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間撹拌反応させて、ポリウレタン樹脂溶液A4を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液A4は、樹脂固形分濃度30.0質量%、樹脂固形分のMwは55,000であった。
攪拌機、温度計、環流冷却器および窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、3−メチル−1,5ペンタンジオール、アジピン酸からなるポリエステルポリオール60.0部(水酸基価:18.0mgKOH/g)とポリカプロラクトンジオール35部(水酸基価:18.7mgKOH/g)とポリテトラメチレングリコール5部(水酸基価:110.0mgKOH/g)およびイソホロンジイソシアネート5.0部、ヘキサメチレンジイソシアネート4.1部を仕込、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、イソシアネート基含有率2.05質量%のウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル58.7部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン4.69部、ジ−n−ブチルアミン0.30部、酢酸エチル101.0部およびイソプロピルアルコール106.5部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間撹拌反応させて、ポリウレタン樹脂溶液A5を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液A5は、樹脂固形分濃度29.9質量%、樹脂固形分のMwは67,000であった。
攪拌機、温度計、環流冷却器および窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコール、アジピン酸からなるポリエステルポリオール60.0部(水酸基価:54.4mgKOH/g)とポリカプロラクトンジオール30部(水酸基価:112.2mgKOH/g)とポリエチレングリコール10部(水酸基価:279.0mgKOH/g)およびイソホロンジイソシアネート32.1部を仕込、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、イソシアネート基含有率2.91質量%のウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル71.1部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン7.92部、ジ−n−ブチルアミン0.45部、酢酸エチル125.6部およびイソプロピルアルコール131.1部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間撹拌反応させて、ポリウレタン樹脂溶液A6を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液A6は、樹脂固形分濃度30.7質量%、樹脂固形分のMwは62,000であった。
攪拌機、温度計、環流冷却器および窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、アジピン酸からなるポリエステルポリオール80.0部(水酸基価:22.5mgKOH/g)とポリエチレングリコール20部(水酸基価:279.0mgKOH/g)およびイソホロンジイソシアネート25.0部を仕込、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、イソシアネート基含有率3.16質量%のウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル67.3部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン8.06部、ジ−n−ブチルアミン0.54部、酢酸エチル119.7部およびイソプロピルアルコール124.7部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間撹拌反応させて、ポリウレタン樹脂溶液H1を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液H1は、樹脂固形分濃度30.4質量%、樹脂固形分のMwは60,000であった。
攪拌機、温度計、環流冷却器および窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、3−メチル−1,5ペンタンジオール、アジピン酸からなるポリエステルポリオール70.0部(水酸基価:37.4mgKOH/g)とポリプロピレングリコール30部(水酸基価:278.0mgKOH/g)およびイソホロンジイソシアネート32.0部を仕込、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、イソシアネート基含有率2.96質量%のウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル71.1部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン8.11部、ジ−n−ブチルアミン0.26部、酢酸エチル125.5部およびイソプロピルアルコール131.0部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間撹拌反応させて、ポリウレタン樹脂溶液H2を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液H2は、樹脂固形分濃度30.1質量%、樹脂固形分のMwは79,000であった。
攪拌機、温度計、環流冷却器および窒素ガス導入管を備えた4つ口フラスコに、ネオペンチルグリコール、アジピン酸からなるポリエステルポリオール100.0部(水酸基価:56.1mgKOH/g)およびイソホロンジイソシアネート16.7部を仕込、窒素気流下に90℃で10時間反応させ、イソシアネート基含有率1.82質量%のウレタンプレポリマーを製造した後、これに酢酸エチル62.8部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン4.36部、ジ−n−ブチルアミン0.48部、酢酸エチル107.3部およびイソプロピルアルコール113.4部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を添加し、45℃で5時間撹拌反応させて、ポリウレタン樹脂溶液H3を得た。得られたポリウレタン樹脂溶液H3は、樹脂固形分濃度30.4質量%、樹脂固形分のMwは59,000であった。
ポリウレタン樹脂と併用して用いる水酸基を有する塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(樹脂モノマー組成が質量%で塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニルアルコール=92/3/5、水酸基価(mgKOH)=64)を酢酸エチルで15%溶液とし、これを塩酢ビ樹脂溶液Vとした。
工業用硝化綿H1/2(ニトロセルロース、固形分30%、JIS K−6703により溶液濃度25.0%における粘度9.0〜14.9%品 太平化学製品株式会社製)37.5部に、イソプロピルアルコール/酢酸エチル/酢酸ノルマルプロピル/メチルシクロヘキサン(重量比で25/25/13/10の比率)の混合液を62.5部加え、充分混合しニトロセルロース溶液Nを作製した。
ポリウレタン樹脂溶液A(固形分30.2%)を25部、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂溶液G(固形分15%)10部、酸化チタン顔料35部テイカ(株)製JR−780、酢酸エチル10部、イソプロピルアルコール10部からなる混合物をダイノーミル(ウィリー・エ・バッコーフェノン社製)を用いて混練し、得られた白色練肉ベースインキに更に、酢酸エチル 10部を添加し、リキッド白インキを作成した。
表1に示す組成配合により実施例1〜7を、表2に示す組成配合にて比較例1〜3を、実施例1と同様にしてインキを作製した。
尚、実施例7については、前記調整した塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂溶液Vの代わりに、ニトロセルロース溶液Nを使用した。
得られた印刷インキの粘度を酢酸エチルでザーンカップ#3(離合社製)で16秒(25℃)に調整し、版深35μmグラビア版を備えたグラビア校正機により、表1、2に示す各種バリアフィルム(W、X、Y、Z)及びコロナ処理ポリエステルフィルム(以下PETフィルム:東洋紡製(株)製 商品名 エステルE5102 厚さ12μm)に印刷して40〜50℃で乾燥し、印刷物を得た。
得られた印刷物について、各種バリアフィルムへの接着性と耐ブロッキング性とPETフィルム/アルミニウム/無延伸ポリプロピレンフィルム(以下、R−CPP:東レ合成フィルム社製 ZK−75 50μm)構成でのラミネート強度とレトルト処理後の外観評価を行い評価した。その結果を表1及び2に示す。なお、評価は下記の試験方法にて行った。
上記印刷物を1日放置後、印刷面にセロハンテープ(ニチバン製12mm幅)を貼り付け、これを急速に剥がしたときの印刷皮膜の外観の状態を目視判定した。なお判定基準は次の通りとした。
○:印刷皮膜が全く剥がれなかった。
△:印刷皮膜の面積率で50%以上〜80%未満がフィルムに残った。
×:印刷皮膜の面積率で50%未満がフィルムに残った。
上記印刷物の印刷面と非印刷面が接触するようにフィルムを重ね合わせ、10kgf/cm2の加重をかけ、40℃の環境下に12時間経時させ、取り出し後、非印刷面へのインキの転移の状態を、3段階で目視評価した。
○:非印刷面へのインキの転移量0%で転移が見られない
△:面積率20%未満の比率で転移が見られる
×:面積率20%以上の比率で転移が見られる。
上記PETフィルム印刷物にウレタン系のドライラミネート接着剤ディックドライLX−500/KW−75(DIC製)を塗膜量が3.5g/m2となるように塗布、乾燥後、ドライラミネート機(DICエンジニアリング製)によってアルミニウム箔(以下、AL:東洋アルミニウム工業(株)製 アルミ箔C、15μm)をラミネートし、2層のラミネート物1を得た。次にラミネート物1のAL上に接着剤を同様に塗布し、無延伸ポリプロピレンフィルム(以下、R−CPP:東レ合成フィルム社製 ZK−75 50μm)を積層し、40℃で5日間エージング施し、3層の複合ラミネート物2を得た。その後、ラミネート強度の測定を行った。数値が大きい方がラミネート強度が強い。
得られたラミネート物2を120mm×120mmの大きさのパウチに製袋し、内容物として、食酢、サラダ油、ミートソースを重量比で1:1:1に配合した疑似食品70gを充填密封した。作成したパウチを135℃、30分間の蒸気レトルト殺菌処理をした後、剥離の程度を3段階で評価を行った。
○:剥離がない。
△:小さなブリスター状の剥離がある。
×:大小問わず、全面に剥離がある。
W:大日本印刷(株)製 アルミナ蒸着透明PETフィルム IB−PET−PUB(厚み:12μm)
X:三菱樹脂(株)製 シリカ蒸着透明PETフィルム テックバリア TX−R(厚み:12μm)
Y:尾池工業(株)製 シリカ蒸着透明PETフィルム MOS−TEB(厚み:12μm)
Z:凸版印刷(株)製 酸化アルミニウム蒸着透明PETフィルム GL−ARH(厚み:12μm)
評価対象のOPPフィルム
U:東洋紡(株)製 P2161(厚み:20μm)
Claims (9)
- ポリカプロラクトンジオールを反応原料とするポリウレタン樹脂(A)を含有することを特徴とするリキッドインキ組成物。
- 更に、塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(B)及び/又は硝化綿(C)を含有する請求項1に記載のリキッドインキ組成物。
- 更に、着色剤(D)および有機溶剤(E)を含有する請求項1又は2に記載のリキッドインキ組成物。
- 前記ポリカプロラクトンジオールの含有比率が、ポリウレタン樹脂(A)の反応原料であるジオール100質量部に対して、5〜90質量部の範囲である請求項1〜3の何か1つに記載のリキッドインキ組成物。
- 前記塩化ビニル酢酸ビニル共重合樹脂(B)が水酸基価を有し、その水酸基価が、50〜200mg当量KOH/gであり、かつ前記共重合体樹脂中の塩化ビニル成分の含有比率が80〜95質量部である請求項1〜4の何れか1つに記載のリキッドインキ組成物。
- 前記有機溶剤(E)が芳香族有機溶剤及び/又はケトン系溶剤を含まない請求項1〜5の何れか1つに記載のリキッドインキ組成物。
- 前記ポリカプロラクトンジオールの数平均分子量が100〜6000である請求項1〜6の何れか1つに記載のリキッドインキ組成物。
- 請求項1〜7のいずれか1つ記載のリキッドインキ組成物を印刷してなる印刷物。
- 請求項1〜8の何れか一つに記載のリキッドインキ組成物を印刷してなる印刷層を有するラミネート積層体。
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