JPH0520207U - 耐屈曲性計装用ケーブル - Google Patents

耐屈曲性計装用ケーブル

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JPH0520207U
JPH0520207U JP11352491U JP11352491U JPH0520207U JP H0520207 U JPH0520207 U JP H0520207U JP 11352491 U JP11352491 U JP 11352491U JP 11352491 U JP11352491 U JP 11352491U JP H0520207 U JPH0520207 U JP H0520207U
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JP
Japan
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cable
instrumentation
conductor
copper alloy
insulator
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JP11352491U
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English (en)
Inventor
憲治 原田
修 江原
道生 米田
正昭 木原
信博 藤尾
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Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
Original Assignee
Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 絶縁線心に架橋ポリエチレンの絶縁体を用い
る場合であっても、押出被覆の際、絶縁体表面に変形を
生じることがなく、耐屈曲性にすぐれると共に、安価な
計装用ケーブルを提供する。 【構成】 好ましくはFe−P系銅合金線の集合撚り線
又はFe−P系銅合金箔糸を素線とする撚線から成る導
体1上に絶縁体2としてポリエチレンを押出被覆し架橋
して成る絶縁線心3の複数本を撚り合わせ、その上に外
被6としてポリ塩化ビニルを押出被覆して成る計装用ケ
ーブルであって、絶縁体2が比重0.93以上、メルト
インデックス3以下のポリエチレンを押出被覆し、その
ゲル分率が60%以上となるように架橋して成るものと
した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、移動機器に組み込まれたセンサの信号を制御機器等に伝送する計装 用ケーブルのように、繰り返し曲げが加わり、特に耐屈曲性を必要とする計装用 ケーブルに関する。
【0002】
【従来の技術】
計装用ケーブルとしては、一般に、導体上にプラスチック絶縁体を押出被覆し て成る絶縁線心の複数本を撚り合わせて、その上に外被としてプラスチックを押 出被覆して成る多心ケーブルが用いられる。
【0003】 この多心ケーブルにおける絶縁線心の導体として軟銅細線を集合撚りして成る ものが用いられ、導体の絶縁体として架橋ポリエチレンを押出被覆し架橋して成 るものが用いられるのが最も一般的である。また、外被として塩化ビニルが用い られるのが一般的である。
【0004】 ところで、このような多心ケーブルの耐屈曲性については、絶縁体表面の滑ら かさや硬さが影響することが知られており、絶縁体として高い表面硬度を有する 架橋ポリエチレンが用いられる。また、特に耐屈曲性が求められるものにあって は、絶縁体として滑りやすい表面を有するフッ素系樹脂を用いることも知られて いる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、絶縁体としてフッ素系樹脂を用いたものは、耐屈曲性にすぐれ ているが、高価であるという問題点を有している。また、絶縁体として架橋ポリ エチレンを用いたものは、そのポリエチレンの種類によってケーブルの耐屈曲性 に著しい差が生じるという問題点があった。本考案者等は鋭意その原因を検討し た結果、塩化ビニルの外被を押出被覆する際の熱によって架橋ポリエチレンの表 面に生じる僅かな変形に起因して耐屈曲性にばらつきを生じていることが明らか になった。
【0006】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、絶縁線心に架橋ポリエチレンの絶縁体を用いる場合 であっても、押出被覆の際、絶縁体表面に変形を生じることがなく、耐屈曲性に すぐれると共に、安価な計装用ケーブルを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案における計装用ケーブルは、導体上に絶縁 体としてポリエチレンを押出被覆し架橋して成る絶縁線心の複数本を撚り合わせ 、その上に外被としてポリ塩化ビニルを押出被覆して成る計装用ケーブルにおい て、絶縁体が比重0.93以上、メルトインデックス3以下のポリエチレンを押 出被覆し、そのゲル分率が60%以上となるように架橋して成るものである。そ して、導体はFeを0.02〜0.7重量%、PをFeの15〜80重量%、Z rとInを単独又は合計量で0.01〜0.5重量%含有し、残部がCuから成 る銅合金線(以下、Fe−P系銅合金線と言う)を集合撚りして成る銅合金撚線 導体または、同合金の箔テープを高抗張力繊維糸の周りに横巻きして形成した銅 合金箔糸(以下、Fe−P系銅合金箔糸と言う)を素線とする撚線導体であるこ とが好ましい。さらに、絶縁線心を複数本撚り合わせて成るケーブルコアにタル ク粉が塗布されることが好ましい。
【0008】
【作用】
導体上に比重0.93以上、メルトインデックス3以下のポリエチレンを被覆 したのち、ゲル分率が60%以上となるように架橋して絶縁線心を形成したので 塩化ビニルを押出被覆した後も絶縁体に変形を生じることがなく、耐屈曲性にす ぐれている。そして、導体がFe−P系銅合金線の撚線導体のものは、導体自体 の機械的強度の向上により耐屈曲性にすぐれる。また、導体がFe−P系銅合金 箔糸を素線とする撚線導体のものは一層耐屈曲性にすぐれる。さらに、ケーブル コア上にタルク粉を塗布したものは、絶縁線心間のすべりが良くなり一層耐屈曲 性が向上する。
【0009】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面を参照しつつ説明する。図1は本考案の3心計装 用ケーブルの断面図である。
【0010】 図1において、1は導体、2は絶縁体、3は導体1と絶縁体2とから成る絶縁 線心、4は絶縁線心3の3本を撚り合わせてなるケーブルコア、5はケーブルコ ア4の表面に塗布されたタルク粉、6は外被であり、これらから3心充実形計装 用ケーブル10が構成されている。なお、この計装用ケーブル10は3心に限ら ず、2〜5心など種々の形態のものがある。
【0011】 導体1は通常軟銅細線の集合撚りである。この軟銅細線に代わり、本出願人が 特開昭60−75541号、特開昭62−214145号、特開昭62−214 146号公報等において提案した銅合金から成るFe−P系銅合金線または、F e−P系銅合金箔糸を用いることが好ましい。Fe,P等の特定量添加により繰 り返し曲げ強度、引張強度等の機械的強度が向上し、導体1自体の耐屈曲性が特 にすぐれたものとなる。このようなFe−P系銅合金線として、例えばFeを0 .2wt%、PをFeの30wt%、Inを0.08wt%を含有する銅合金の 荒引線(11mm)を0.08mmまで冷間伸線加工し、450°Cで3時間熱 処理したものがある。
【0012】 上記Fe−P系銅合金箔糸による導体1の具体的形態例を図3により説明する 。図3(a)のように、導体1はFe−P系銅合金箔糸31を7本撚り合わせた 撚線導体とする。ここで、図3(b)のようにFe−P系銅合金箔糸31は、高 抗張力繊維糸32の周りにFe−P系銅合金箔テープ33を横巻きしたものであ る。高抗張力繊維糸32としては、テトロン(帝人株式会社の商品名)の如きポ リエステル系合成繊維,ケプラー(Du Pont社の商品名)の如きポリアミ ド族繊維,炭素繊維,セラミック繊維などが用いられる。Fe−P系銅合金箔テ ープ33は上述したFe−P系銅合金線と同様のものである。
【0013】 絶縁体2は一般的な架橋ポリエチレンのどれでもよいというものではなく、特 定物性を有するものが特に選択される。まず、比重が0.93以上で結晶度が高 く融点の高いものが用いられる。また、メルトインデックス(MI)が3以下で 軟化時の粘度の高いものが用いられる。さらに、架橋後のゲル分率が60%以上 で、充分架橋し、耐熱性が高いものが用いられる。そして、以上の特定物性の相 乗効果により、ケーブルコア4に塩化ビニルの外被6を押出被覆した場合に、絶 縁線心3に加わる熱によって絶縁体2が変形することが少なくなり、変形に起因 する耐屈曲性の低下とばらつきがなくなる。また、このように特定物性の架橋ポ リエチレンであっても、コストアップ要因になることがなく、一般的な架橋ポリ エチレンによるものと同程度のコストであり、フッ素系樹脂に比較すると格段に 安価である。
【0014】 絶縁線心3を撚り合わせて形成されるケーブルコア4の表面にはタルク粉5が 塗布され、塗布された状態のまま塩化ビニルの外被6が被覆されている。このタ ルク粉5が絶縁線心3間の滑りをさらに良くする。
【0015】 外被6は一般的なポリ塩化ビニルであり、計装用ケーブル10全体を安価にし ている。
【0016】 つぎに、表1に基づき具体的な実施例1〜6を比較例1〜2と対比しつつ説明 する。ここで、実施例6のFe−P系銅合金箔糸は、150デニールのテトロン 糸の周りに幅0.3mm、厚さ0.02mmの銅合金箔テープを横巻きしたもの である。なお、絶縁体物性のうち、メルトインデックス(MI)の試験方法はJ ISK6760ポリエチレン試験方法によった。すなわち、荷重2,160gを かけ、190℃における10分間の流出量を測定した。また、融点は示差走査熱 量計を用いて、窒素ガス中で1分間に5度の温度上昇速度で測定した。また、ゲ ル分率は試験片3gをとり120℃のキシレン溶液中で24時間抽出し、同温度 で15時間乾燥後の重量をはかり抽出前の重量に対する百分率を求めた。さらに 、計装用ケーブルの耐屈曲性の試験は、図2に示すケーブル屈曲試験機を用いた 。半径5mmの屈曲棒20,20の間にサンプルケーブル21を通し、回転円板 22にサンプルケーブル21の上部を固定し、下部に200gの荷重を取り付け る。そして、50回/分で左右90度に屈曲(左右1往復を1回とカウントする )させたとき、導体が全断線するまでの回数を測定した。
【0017】
【表1】
【0018】 表1において、比較例1は比重が0.93に及ばず、比較例2は比重の他にM 1も3を越えている。その屈曲回数はいずれも2万未満である。しかしながら、 特定物性の絶縁体を用いる実施例1及び2は屈曲回数が3万以上であり、1.5 倍以上の屈曲回数に向上している。そして、ケーブルコアにタルク粉を塗布した 実施例3は屈曲回数が4万近くである。また、導体をFe−P系銅合金線とした 実施例4は屈曲回数が5万を超え、実施例4より比重が高くMIが低い実施例5 は屈曲回数が5.5万近くまで向上している。さらに、Fe−P系銅合金箔糸を 7本撚り合わせた撚線導体とした実施例6は、屈曲回数が10万回に達してもな おいずれの試料も断線しなかった。
【0019】
【考案の効果】
本考案の多心計装用ケーブルは、導体上に比重0.93以上、メルトインデッ クス3以下のポリエチレンを被覆したのち、ゲル分率が60%以上となるように 架橋して絶縁線心を形成したので、塩化ビニルを押出被覆した後も絶縁体に変形 を生じることがなく、耐屈曲性にすぐれており、移動機器の如く特に耐屈曲性が 求められているものに適している。そして、導体がFe−P系銅合金線の撚線導 体のものは、導体自体の機械的強度の向上により耐屈曲性にすぐれる。また、導 体がFe−P系銅合金箔糸を素線とする撚線導体のものは一層耐屈曲性にすぐれ る。さらに、ケーブルコア上にタルク粉を塗布したものは、絶縁線心間のすべり が良くなりいっそう耐屈曲性が向上する。さらに、この多心計装用ケーブルを構 成する各部分は、架橋ポリエチレンや塩化ビニルの如く汎用的なものであるので 、ケーブル自体を安価なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の3心計装用ケーブルの断面図である。
【図2】ケーブル屈曲試験機の正面図である。
【図3】導体の他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 導体 2 絶縁体 3 絶縁線心 4 ケーブルコア 5 タルク粉 6 外被
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 木原 正昭 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タ ツタ電線株式会社内 (72)考案者 藤尾 信博 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タ ツタ電線株式会社内

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に絶縁体としてポリエチレンを押
    出被覆し架橋して成る絶縁線心の複数本を撚り合わせ、
    その上に外被としてポリ塩化ビニルを押出被覆して成る
    計装用ケーブルにおいて、絶縁体が比重0.93以上、
    メルトインデックス3以下のポリエチレンを押出被覆
    し、そのゲル分率が60%以上となるように架橋して成
    ることを特徴とする耐屈曲性計装用ケーブル。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の計装用ケーブルにおい
    て、導体がFeを0.02〜0.7重量%、PをFeの
    15〜80重量%、ZrとInを単独又は合計量で0.
    01〜0.5重量%含有し、残部がCuから成る銅合金
    線を集合撚りして成る銅合金撚線導体であることを特徴
    とする耐屈曲性計装用ケーブル。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の計装用ケーブルにおい
    て、導体がFeを0.02〜0.7重量%、PをFeの
    15〜80重量%、ZrとInを単独又は合計量で0.
    01〜0.5重量%含有し、残部がCuから成る銅合金
    箔テープを高抗張力繊維糸の周りに横巻きして形成した
    銅合金箔糸を素線とする撚線導体であることを特徴とす
    る耐屈曲性計装用ケーブル。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3記載の計装用ケーブルに
    おいて、絶縁線心を複数本撚り合わせて成るケーブルコ
    アにタルク粉が塗布され、その上に外被を押出被覆して
    成ることを特徴とする耐屈曲性計装用ケーブル。
JP11352491U 1991-06-27 1991-12-27 耐屈曲性計装用ケーブル Pending JPH0520207U (ja)

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JP3-57786 1991-06-27
JP5778691 1991-06-27
JP11352491U JPH0520207U (ja) 1991-06-27 1991-12-27 耐屈曲性計装用ケーブル

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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS575737A (en) * 1980-05-26 1982-01-12 Furukawa Electric Co Ltd:The Electrical insulating crosslinkable polyethylene composition
JPS58103702A (ja) * 1981-11-13 1983-06-20 古河電気工業株式会社 架橋ポリエチレン絶縁電力ケ−ブル
JPH02201817A (ja) * 1989-01-30 1990-08-10 Furukawa Electric Co Ltd:The シールド付ケーブル

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